JPH05297350A - 液晶光学素子用温度補償装置 - Google Patents
液晶光学素子用温度補償装置Info
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- JPH05297350A JPH05297350A JP12136992A JP12136992A JPH05297350A JP H05297350 A JPH05297350 A JP H05297350A JP 12136992 A JP12136992 A JP 12136992A JP 12136992 A JP12136992 A JP 12136992A JP H05297350 A JPH05297350 A JP H05297350A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 画面の大面積化が容易な強誘電性高分子液晶
材料を用いた液晶素子における大きな温度依存性を改善
し、実用的環境下での使用を容易にする。 【構成】 液晶パネル１２の表示部の温度を温度センサ
２２で検出する。この検出温度に応じて温度検知部２０
中の温度補償制御回路４０でクロック信号生成部３６あ
るいは駆動用基準電圧源３８を制御して、液晶パネル１
２での表示コントラスト比の変化を２０％以内に保つパ
ルス幅及び／又は電圧の駆動信号を信号電極ドライバ１
４と走査電極ドライバ１６を通じて液晶パネル１２に供
給する。
材料を用いた液晶素子における大きな温度依存性を改善
し、実用的環境下での使用を容易にする。 【構成】 液晶パネル１２の表示部の温度を温度センサ
２２で検出する。この検出温度に応じて温度検知部２０
中の温度補償制御回路４０でクロック信号生成部３６あ
るいは駆動用基準電圧源３８を制御して、液晶パネル１
２での表示コントラスト比の変化を２０％以内に保つパ
ルス幅及び／又は電圧の駆動信号を信号電極ドライバ１
４と走査電極ドライバ１６を通じて液晶パネル１２に供
給する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器表示装置など
に利用する液晶表示素子の、表示画像コントラスト比に
おける温度補償を行う液晶光学素子用温度補償装置に関
する。
に利用する液晶表示素子の、表示画像コントラスト比に
おける温度補償を行う液晶光学素子用温度補償装置に関
する。
【０００２】
【従来の技術】近年、強誘電性低分子液晶材料を使用し
た液晶素子はメモリー機能を有し、電界応答がきわめて
高速であることから、この特性を活用する多用途の研究
が行われている。このような機能を備える液晶素子は、
きわめて薄いセルを形成する必要があり、さらに、配向
制御に困難を伴うことから、大面積の液晶素子を作製し
難い。これに対し、強誘電性高分子液晶材料は製膜性、
配向性に優れ、特にプラスチック基板などの可撓性の基
板と組合せることにより、大面積の液晶素子を容易に作
製できる利点がある。
た液晶素子はメモリー機能を有し、電界応答がきわめて
高速であることから、この特性を活用する多用途の研究
が行われている。このような機能を備える液晶素子は、
きわめて薄いセルを形成する必要があり、さらに、配向
制御に困難を伴うことから、大面積の液晶素子を作製し
難い。これに対し、強誘電性高分子液晶材料は製膜性、
配向性に優れ、特にプラスチック基板などの可撓性の基
板と組合せることにより、大面積の液晶素子を容易に作
製できる利点がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、強誘電
性高分子液晶材料は、応答時間などの諸特性の温度依存
性が大きく、単一の駆動条件では実用的環境下での使用
が困難であり、この改善が課題となっている。
性高分子液晶材料は、応答時間などの諸特性の温度依存
性が大きく、単一の駆動条件では実用的環境下での使用
が困難であり、この改善が課題となっている。
【０００４】この課題を改善する例として特開昭６３ー
３０６４２６号公報に開示された「液晶装置」を挙げる
ことが出来る。この特開昭６３ー３０６４２６号公報の
「液晶装置」は、ドットマトリクス型強誘電性液晶素子
において、画素部に印加される交流電圧に直流電圧を重
畳して駆動している。そして、この直流電圧値を温度変
化に対応して変化させて、その温度補償を行っている。
ところで、この特開昭６３ー３０６４２６号における
「液晶装置」では、その温度補償を施す際に、特に温度
依存性が大きな液晶素子を用いた場合、直流電圧成分を
大きく増減しなければならない。このため、長期間の使
用していると液晶材料が劣化したり分解したりすること
がある。
３０６４２６号公報に開示された「液晶装置」を挙げる
ことが出来る。この特開昭６３ー３０６４２６号公報の
「液晶装置」は、ドットマトリクス型強誘電性液晶素子
において、画素部に印加される交流電圧に直流電圧を重
畳して駆動している。そして、この直流電圧値を温度変
化に対応して変化させて、その温度補償を行っている。
ところで、この特開昭６３ー３０６４２６号における
「液晶装置」では、その温度補償を施す際に、特に温度
依存性が大きな液晶素子を用いた場合、直流電圧成分を
大きく増減しなければならない。このため、長期間の使
用していると液晶材料が劣化したり分解したりすること
がある。
【０００５】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たものであり、画面の大面積化が容易な強誘電性高分子
液晶材料を用いた液晶素子における、大きな温度依存性
を改善し、その実用的環境下での使用を容易に行なえる
ようにした液晶光学素子用温度補償装置の提供を目的と
する。
たものであり、画面の大面積化が容易な強誘電性高分子
液晶材料を用いた液晶素子における、大きな温度依存性
を改善し、その実用的環境下での使用を容易に行なえる
ようにした液晶光学素子用温度補償装置の提供を目的と
する。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液晶光学素子用温度補償装置は、強誘電性
高分子液晶材料を含有し、電気的、光学的応答時間が１
０℃の温度変化に対して２倍以上変化する液晶組成物を
電極付き基板で挟持した液晶光学素子の温度補償を行う
液晶光学素子用温度補償装置において、液晶光学素子の
表示部の温度を検出する温度検出手段と、検出温度に応
じて液晶光学素子での表示画像コントラスト比の変化を
２０％以内に保つパルス幅及び／又は電圧からなる駆動
信号を液晶光学素子に供給する駆動信号生成手段とを備
えた構成としてある。
に、本発明の液晶光学素子用温度補償装置は、強誘電性
高分子液晶材料を含有し、電気的、光学的応答時間が１
０℃の温度変化に対して２倍以上変化する液晶組成物を
電極付き基板で挟持した液晶光学素子の温度補償を行う
液晶光学素子用温度補償装置において、液晶光学素子の
表示部の温度を検出する温度検出手段と、検出温度に応
じて液晶光学素子での表示画像コントラスト比の変化を
２０％以内に保つパルス幅及び／又は電圧からなる駆動
信号を液晶光学素子に供給する駆動信号生成手段とを備
えた構成としてある。
【０００７】以下、本発明の液晶光学素子用温度補償装
置の好ましい一態様を図面を参照して説明する。液晶素
子は、配向性、製膜性に優れた強誘電性高分子液晶材料
を含有する液晶組成物を電極付き基板間に挟持して構成
する。特に、可撓性を有するプラスチック基板などと組
合せると製膜、ラミネート、曲げによる配向等の一連の
連続製造法を用いることができ生産性が著しく向上し、
かつ、メートル（ｍ）単位のきわめて大面積の表示液晶
素子を容易に作製することが出来る。強誘電性高分子液
晶材料は、応答時間などの諸特性の温度依存性が大きく
単一の駆動条件では、通常の環境下でも一定以上の表示
品位が得られないことがある。通常、強誘電性高分子液
晶材料を含有する液晶組成物は、電気的、光学的応答時
間が１０℃の温度変化に対して２倍〜１０倍程度変化
し、従来の低分子液晶に対して行なっている程度の温度
補償では所望の表示品位を得にくい。
置の好ましい一態様を図面を参照して説明する。液晶素
子は、配向性、製膜性に優れた強誘電性高分子液晶材料
を含有する液晶組成物を電極付き基板間に挟持して構成
する。特に、可撓性を有するプラスチック基板などと組
合せると製膜、ラミネート、曲げによる配向等の一連の
連続製造法を用いることができ生産性が著しく向上し、
かつ、メートル（ｍ）単位のきわめて大面積の表示液晶
素子を容易に作製することが出来る。強誘電性高分子液
晶材料は、応答時間などの諸特性の温度依存性が大きく
単一の駆動条件では、通常の環境下でも一定以上の表示
品位が得られないことがある。通常、強誘電性高分子液
晶材料を含有する液晶組成物は、電気的、光学的応答時
間が１０℃の温度変化に対して２倍〜１０倍程度変化
し、従来の低分子液晶に対して行なっている程度の温度
補償では所望の表示品位を得にくい。
【０００８】次に、このような温度補償を効果的に行う
ための液晶光学素子用温度補償装置について説明する。
図１は、液晶光学素子用温度補償装置の構成例を示して
いる。図１において、この例は液晶パネルを有する表示
部１０と、この表示部１０内の液晶パネルの温度を検知
する温度検知部２０と、所定の駆動波形を生成して送出
する駆動信号生成部３０とで概略構成されている。表示
部１０は、液晶パネル１２と、周知の信号電極ドライバ
１４と走査電極ドライバ１６とで構成されている。温度
検知部２０は、表示部１０の液晶パネル１２に接し、あ
るいは近傍に配置されて、この液晶パネル１２の温度を
検出する温度センサ２２と、液晶パネル１２の表示画像
のコントラス比を検出するためのコントラストモニタ２
４とを有している。
ための液晶光学素子用温度補償装置について説明する。
図１は、液晶光学素子用温度補償装置の構成例を示して
いる。図１において、この例は液晶パネルを有する表示
部１０と、この表示部１０内の液晶パネルの温度を検知
する温度検知部２０と、所定の駆動波形を生成して送出
する駆動信号生成部３０とで概略構成されている。表示
部１０は、液晶パネル１２と、周知の信号電極ドライバ
１４と走査電極ドライバ１６とで構成されている。温度
検知部２０は、表示部１０の液晶パネル１２に接し、あ
るいは近傍に配置されて、この液晶パネル１２の温度を
検出する温度センサ２２と、液晶パネル１２の表示画像
のコントラス比を検出するためのコントラストモニタ２
４とを有している。
【０００９】温度センサ２２は、慣用的な温度検知素子
を用いることができ、例えば、サーミスタ、熱電対等を
用いる。このような直接的な温度測定素子の他に、表示
部又は非画像表示部の画素部分の応答時間を電気的又は
光学的に測定する装置、あるいは液晶材料の誘電特性の
温度変化を電気的に検知する装置を用いても良い。駆動
信号生成部３０は、表示画像のデータを格納する表示デ
ータ格納部３２と、出力パルス幅を決定し、また表示デ
ータ格納部３２からの格納データに基づいて表示画像の
内容決定を行う駆動用コントローラ３４とを有してい
る。さらに、駆動信号生成部３０は、制御により周波
数、すなわち、パルス幅を変更し、そのクロック信号を
出力するクロック信号生成部３６と、液晶パネル１２の
信号電極ドライバ１４と走査電極ドライバ１６とに供給
する駆動信号である電圧を出力する駆動用基準電圧源３
８と、温度検知部２０からの検出信号に基づいた制御信
号をクロック信号生成部３６及び駆動用基準電圧源３８
に出力する温度補償制御回路４０とが設けられている。
この温度補償制御回路４０は、予め温度ごとにコントラ
スト比の変化が２０％以内のパルス幅及び／又は電圧を
図示しないメモリーに記憶し、この記憶データを読み出
す、いわゆる、ルックアップテーブル（変換テーブル）
が格納されている。
を用いることができ、例えば、サーミスタ、熱電対等を
用いる。このような直接的な温度測定素子の他に、表示
部又は非画像表示部の画素部分の応答時間を電気的又は
光学的に測定する装置、あるいは液晶材料の誘電特性の
温度変化を電気的に検知する装置を用いても良い。駆動
信号生成部３０は、表示画像のデータを格納する表示デ
ータ格納部３２と、出力パルス幅を決定し、また表示デ
ータ格納部３２からの格納データに基づいて表示画像の
内容決定を行う駆動用コントローラ３４とを有してい
る。さらに、駆動信号生成部３０は、制御により周波
数、すなわち、パルス幅を変更し、そのクロック信号を
出力するクロック信号生成部３６と、液晶パネル１２の
信号電極ドライバ１４と走査電極ドライバ１６とに供給
する駆動信号である電圧を出力する駆動用基準電圧源３
８と、温度検知部２０からの検出信号に基づいた制御信
号をクロック信号生成部３６及び駆動用基準電圧源３８
に出力する温度補償制御回路４０とが設けられている。
この温度補償制御回路４０は、予め温度ごとにコントラ
スト比の変化が２０％以内のパルス幅及び／又は電圧を
図示しないメモリーに記憶し、この記憶データを読み出
す、いわゆる、ルックアップテーブル（変換テーブル）
が格納されている。
【００１０】次に、この装置の動作、機能について説明
する。液晶パネル１２の信号電極及び走査電極は、信号
電極ドライバ１４と走査電極ドライバ１６から駆動信号
が、それぞれ供給される。この駆動信号は駆動用コント
ローラ３４からのコントロール信号に応じて変化する。
駆動用コントローラ３４は、クロック信号生成部３６か
らのクロック信号によってパルス幅を決定し、また表示
データ格納部３２からの格納データに基づいて表示画像
の内容決定を行う。信号電極ドライバ１４及び走査電極
ドライバ１６は、駆動用基準電圧源３８から液晶パネル
１２の駆動電圧が供給される。温度センサ２２は、液晶
パネル１２の温度を検出し、その温度情報である検出信
号を温度補償制御回路４０に送出する。温度補償制御回
路４０は、検出信号の値に基づいた補償情報である制御
信号をクロック信号生成部３６、駆動用基準電圧源３８
に出力する。この場合、温度補償制御回路４０は、予め
温度ごとにコントラスト比の変化が２０％以内のパルス
幅及び／又は電圧をルックアップテーブルを通じて読み
出して出力する。
する。液晶パネル１２の信号電極及び走査電極は、信号
電極ドライバ１４と走査電極ドライバ１６から駆動信号
が、それぞれ供給される。この駆動信号は駆動用コント
ローラ３４からのコントロール信号に応じて変化する。
駆動用コントローラ３４は、クロック信号生成部３６か
らのクロック信号によってパルス幅を決定し、また表示
データ格納部３２からの格納データに基づいて表示画像
の内容決定を行う。信号電極ドライバ１４及び走査電極
ドライバ１６は、駆動用基準電圧源３８から液晶パネル
１２の駆動電圧が供給される。温度センサ２２は、液晶
パネル１２の温度を検出し、その温度情報である検出信
号を温度補償制御回路４０に送出する。温度補償制御回
路４０は、検出信号の値に基づいた補償情報である制御
信号をクロック信号生成部３６、駆動用基準電圧源３８
に出力する。この場合、温度補償制御回路４０は、予め
温度ごとにコントラスト比の変化が２０％以内のパルス
幅及び／又は電圧をルックアップテーブルを通じて読み
出して出力する。
【００１１】この温度センサ２２での温度検出に代え、
液晶パネル１２のコントラスト比の変化を検出し、この
変化結果によっても、駆動信号におけるパルス幅及び／
又は電圧を所定の値に制御出来る。すなわち、フォトセ
ンサなどのコントラストモニタ２４で、液晶パネル１２
のコントラスト比を測定しながら、そのコントラスト比
の変化が２０％以内になる駆動信号であるパルス幅及び
／又は電圧を駆動用コントローラ３４、駆動用基準電圧
源３８から信号電極ドライバ１４及び走査電極ドライバ
１６にそれぞれ供給するように温度補償制御回路４０を
通じてクロック信号生成部３６、駆動用基準電圧源３８
の制御を行う。
液晶パネル１２のコントラスト比の変化を検出し、この
変化結果によっても、駆動信号におけるパルス幅及び／
又は電圧を所定の値に制御出来る。すなわち、フォトセ
ンサなどのコントラストモニタ２４で、液晶パネル１２
のコントラスト比を測定しながら、そのコントラスト比
の変化が２０％以内になる駆動信号であるパルス幅及び
／又は電圧を駆動用コントローラ３４、駆動用基準電圧
源３８から信号電極ドライバ１４及び走査電極ドライバ
１６にそれぞれ供給するように温度補償制御回路４０を
通じてクロック信号生成部３６、駆動用基準電圧源３８
の制御を行う。
【００１２】このように、通常、液晶パネル１２の強誘
電性高分子液晶材料における第１の安定状態と第２の安
定状態の間のスイッチングは、例えば、矩形パルスの場
合にはパルスの時間幅（パルス幅）と、その電圧によっ
て定まる閾値以上のパルスが印加された場合に発生す
る。したがって、マトリクス型パネルの場合は、走査電
極と信号電極の支点に位置する画素中の選択画素には閾
値以上、その他の画素には閾値以下のパルスが印加され
るように走査電極と信号電極それぞれに適性なパルスを
印加することによりマルチプレクシング駆動が可能とな
る。
電性高分子液晶材料における第１の安定状態と第２の安
定状態の間のスイッチングは、例えば、矩形パルスの場
合にはパルスの時間幅（パルス幅）と、その電圧によっ
て定まる閾値以上のパルスが印加された場合に発生す
る。したがって、マトリクス型パネルの場合は、走査電
極と信号電極の支点に位置する画素中の選択画素には閾
値以上、その他の画素には閾値以下のパルスが印加され
るように走査電極と信号電極それぞれに適性なパルスを
印加することによりマルチプレクシング駆動が可能とな
る。
【００１３】この走査電極と信号電極それぞれに印加す
る適性なパルスとして、パルス幅もしくは電圧のいずれ
か一方、又は両方を変化させる。すなわち、温度検知部
２０で液晶パネル１２の温度を検知し、その温度に応じ
て、表示コントラスト比の変化を２０％以内に保つよう
に駆動信号生成部３０で制御した駆動信号を、液晶パネ
ル１２に信号電極ドライバ１４と走査電極ドライバ１６
を通じて供給する。この場合、強誘電性高分子液晶材料
は、強誘電性低分子液晶材料に比較して温度依存性が大
きいので、好ましくは双方を同時に変化させて温度補償
の範囲を拡大する。実際の表示コントラスト比の変化を
２０％以内とすることで実用上差しつかえのない温度補
償が出来る。温度によって２０％以上のコントラスト比
変化があるときには目視において大きな変化であると認
識され好ましくない。
る適性なパルスとして、パルス幅もしくは電圧のいずれ
か一方、又は両方を変化させる。すなわち、温度検知部
２０で液晶パネル１２の温度を検知し、その温度に応じ
て、表示コントラスト比の変化を２０％以内に保つよう
に駆動信号生成部３０で制御した駆動信号を、液晶パネ
ル１２に信号電極ドライバ１４と走査電極ドライバ１６
を通じて供給する。この場合、強誘電性高分子液晶材料
は、強誘電性低分子液晶材料に比較して温度依存性が大
きいので、好ましくは双方を同時に変化させて温度補償
の範囲を拡大する。実際の表示コントラスト比の変化を
２０％以内とすることで実用上差しつかえのない温度補
償が出来る。温度によって２０％以上のコントラスト比
変化があるときには目視において大きな変化であると認
識され好ましくない。
【００１４】
【作用】上記構成からなる液晶光学素子用温度補償装置
によれば、検出温度に応じて、液晶光学素子における表
示画像コントラスト比の変化を２０％以内に保つパルス
幅及び／又は電圧の駆動信号が液晶光学素子に供給され
る。
によれば、検出温度に応じて、液晶光学素子における表
示画像コントラスト比の変化を２０％以内に保つパルス
幅及び／又は電圧の駆動信号が液晶光学素子に供給され
る。
【００１５】
【実施例】以下、本発明液晶光学素子用温度補償装置を
実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明は、こ
れに限定されるものではない。 実施例１
実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明は、こ
れに限定されるものではない。 実施例１
【００１６】
【化１】
【００１７】上記液晶材料を、２５重量％のジクロルメ
タン溶液としてストライプ状にパターニングされたＩＴ
Ｏ電極付きポリエーテルスルホン（ＰＥＳ）基板の電極
面にマイクログラビアコーターを用いて塗布製膜し、溶
媒蒸発後何も塗布していない同種の基板とラミネートし
てドットマトリクス型液晶素子を作製した。液晶素子は
５．０８ｍｍピッチ（電極幅４．８８ｍｍ、ギャップ
０．２０ｍｍ）のドットマトリクス型であり走査線数２
４本、信号電板数７２本とした。液晶素子の大きさは約
１５０ｍｍ×４００ｍｍである。本液晶素子の測定温度
（℃）に対する応答時間ｔ10-90 を測定したところ下記
表１に示す結果が得られた。 〔表１〕 ────────────────────────────────── 測定温度（℃） １０ ２０ ３０ ４０ ────────────────────────────────── 応答時間 ｔ10-90 １２ｍｓ ３．１ｍｓ ７００μｓ ２８０μｓ ────────────────────────────────── この表１の結果に示すように、その温度依存性は大きな
ものである。なお、応答時間ｔ10-90 は液晶素子をクロ
スニコル下に配置し、駆動電圧の±１０Ｖを印加したと
きに、光透過率の変化量が１０％から９０％へ変化する
までに要した時間として定義した。配向処理は液晶素子
に直流電圧４０Ｖを印加しながら全体に曲げ変形による
剪断を印加し、また室温で行った。
タン溶液としてストライプ状にパターニングされたＩＴ
Ｏ電極付きポリエーテルスルホン（ＰＥＳ）基板の電極
面にマイクログラビアコーターを用いて塗布製膜し、溶
媒蒸発後何も塗布していない同種の基板とラミネートし
てドットマトリクス型液晶素子を作製した。液晶素子は
５．０８ｍｍピッチ（電極幅４．８８ｍｍ、ギャップ
０．２０ｍｍ）のドットマトリクス型であり走査線数２
４本、信号電板数７２本とした。液晶素子の大きさは約
１５０ｍｍ×４００ｍｍである。本液晶素子の測定温度
（℃）に対する応答時間ｔ10-90 を測定したところ下記
表１に示す結果が得られた。 〔表１〕 ────────────────────────────────── 測定温度（℃） １０ ２０ ３０ ４０ ────────────────────────────────── 応答時間 ｔ10-90 １２ｍｓ ３．１ｍｓ ７００μｓ ２８０μｓ ────────────────────────────────── この表１の結果に示すように、その温度依存性は大きな
ものである。なお、応答時間ｔ10-90 は液晶素子をクロ
スニコル下に配置し、駆動電圧の±１０Ｖを印加したと
きに、光透過率の変化量が１０％から９０％へ変化する
までに要した時間として定義した。配向処理は液晶素子
に直流電圧４０Ｖを印加しながら全体に曲げ変形による
剪断を印加し、また室温で行った。
【００１８】初めに室温２０℃で周知の２パルス、１／
３バイアス法で駆動を行った。図２は、この２パルス、
１／３バイアス法の駆動における信号電極、走査電極へ
の印加電圧波形を示し、図３は、画素部に印加される電
圧の波形例を示している。なお、この装置として図１に
示す液晶光学素子用温度補償装置を用いた。駆動信号に
おける印加電圧を１０Ｖとしたところパルス幅ｔｐ＝４
ｍｓで良好な品位の表示画像が得られ、そのコントラス
ト比は１１であった。次に、液晶素子（図１中、液晶パ
ネル１２に対応する）を室温１０℃から４０℃の範囲で
温度を変化させて、液晶素子温度（℃）に対する印加電
圧Ｖ、パルス幅ｔｐ（ｍｓ）、コントラスト比の駆動条
件を求めたところ下記表２に示す結果が得られた。 〔表２〕 ────────────────────────────────── 液晶素子温度（℃） １０ ２０ ３０ ４０ ────────────────────────────────── 印加電圧Ｖ （Ｖ） ２０ １０ ６ ４ ────────────────────────────────── パルス幅ｔｐ（ｍｓ） ７ ４ １．５ ０．６ ────────────────────────────────── コントラスト比 ９ １１ １０ １０ ──────────────────────────────────
３バイアス法で駆動を行った。図２は、この２パルス、
１／３バイアス法の駆動における信号電極、走査電極へ
の印加電圧波形を示し、図３は、画素部に印加される電
圧の波形例を示している。なお、この装置として図１に
示す液晶光学素子用温度補償装置を用いた。駆動信号に
おける印加電圧を１０Ｖとしたところパルス幅ｔｐ＝４
ｍｓで良好な品位の表示画像が得られ、そのコントラス
ト比は１１であった。次に、液晶素子（図１中、液晶パ
ネル１２に対応する）を室温１０℃から４０℃の範囲で
温度を変化させて、液晶素子温度（℃）に対する印加電
圧Ｖ、パルス幅ｔｐ（ｍｓ）、コントラスト比の駆動条
件を求めたところ下記表２に示す結果が得られた。 〔表２〕 ────────────────────────────────── 液晶素子温度（℃） １０ ２０ ３０ ４０ ────────────────────────────────── 印加電圧Ｖ （Ｖ） ２０ １０ ６ ４ ────────────────────────────────── パルス幅ｔｐ（ｍｓ） ７ ４ １．５ ０．６ ────────────────────────────────── コントラスト比 ９ １１ １０ １０ ──────────────────────────────────
【００１９】この表２に示す結果のように、きわめて大
きな温度依存性を示す液晶素子において、印加電圧Ｖを
変化させることで表示コントラスト比の変化を小さくす
ることができた。次に、液晶素子の背面に熱電対（図１
中、温度センサ２２に対応する）を配置し、温度に応じ
た電圧出力をアナログデジタル変換し、予め表２に示す
駆動条件データを格納したメモリ（図１中、表示データ
格納部３２に対応する）からこのデジタル出力に応じた
駆動条件を読み出して液晶素子を駆動した。その結果、
液晶素子温度１０℃から４０℃の範囲ではコントラスト
比は９〜１１の範囲でありほぼ一定の良好な品位の表示
画像が得られた。
きな温度依存性を示す液晶素子において、印加電圧Ｖを
変化させることで表示コントラスト比の変化を小さくす
ることができた。次に、液晶素子の背面に熱電対（図１
中、温度センサ２２に対応する）を配置し、温度に応じ
た電圧出力をアナログデジタル変換し、予め表２に示す
駆動条件データを格納したメモリ（図１中、表示データ
格納部３２に対応する）からこのデジタル出力に応じた
駆動条件を読み出して液晶素子を駆動した。その結果、
液晶素子温度１０℃から４０℃の範囲ではコントラスト
比は９〜１１の範囲でありほぼ一定の良好な品位の表示
画像が得られた。
【００２０】
【発明の効果】以上のように、本発明の液晶光学素子用
温度補償装置によれば、画面の大面積化が容易な強誘電
性高分子液晶材料を用いた液晶素子の、大きな温度依存
性を改善し、実用化を容易に実現できる。
温度補償装置によれば、画面の大面積化が容易な強誘電
性高分子液晶材料を用いた液晶素子の、大きな温度依存
性を改善し、実用化を容易に実現できる。
【図１】本発明の液晶光学素子用温度補償装置における
一装置例の構成を示すブロック図である。
一装置例の構成を示すブロック図である。
【図２】２パルス、１／３バイアス法の駆動における信
号電極、走査電極に印加する電圧波形図である。
号電極、走査電極に印加する電圧波形図である。
【図３】液晶素子の画素部に印加される電圧波形図であ
る。
る。
１０…表示部 １２…液晶パネル １４…信号電極ドライバ １６…走査電極ドライバ ２０…温度検知部 ２２…温度センサ ２４…コントラストモニタ ３０…駆動信号生成部 ３２…表示データ格納部 ３４…駆動用コントローラ ３６…クロック信号生成部 ３８…駆動用基準電圧源 ４０…温度補償制御回路
Claims (1)
- 【請求項１】 強誘電性高分子液晶材料を含有し、電気
的、光学的応答時間が１０℃の温度変化に対して２倍以
上変化する液晶組成物を電極付き基板で挟持する液晶光
学素子の温度補償を行う液晶光学素子用温度補償装置に
おいて、 前記液晶光学素子の表示部の温度を検出する温度検出手
段と、 前記検出手段で検出した温度に応じて、前記液晶光学素
子における表示画像コントラスト比の変化を２０％以内
に保つパルス幅及び／又は電圧の駆動信号を前記液晶光
学素子に供給する駆動信号生成手段と、 を備えることを特徴とした液晶光学素子用温度補償装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12136992A JPH05297350A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 液晶光学素子用温度補償装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12136992A JPH05297350A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 液晶光学素子用温度補償装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05297350A true JPH05297350A (ja) | 1993-11-12 |
Family
ID=14809536
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12136992A Pending JPH05297350A (ja) | 1992-04-15 | 1992-04-15 | 液晶光学素子用温度補償装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05297350A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1999030206A1 (fr) * | 1997-12-05 | 1999-06-17 | Citizen Watch Co., Ltd. | Dispositif a cristaux liquides et procede de commande de ce dernier |
| US6163360A (en) * | 1996-06-24 | 2000-12-19 | Casio Computer Co., Ltd. | Liquid crystal display apparatus |
| KR100359400B1 (ko) * | 1999-11-05 | 2002-10-31 | 세이코 엡슨 가부시키가이샤 | 드라이버 ｉｃ, 전기 광학 장치 및 전자 기기 |
| KR100734311B1 (ko) * | 2006-02-07 | 2007-07-02 | 삼성전자주식회사 | 온도를 보상하여 디스플레이 패널을 구동하는 장치 및 방법 |
| US7345668B2 (en) | 2003-07-31 | 2008-03-18 | Seiko Epson Corporation | Method of driving liquid crystal panel, liquid crystal device, and electronic apparatus |
| JP2009069254A (ja) * | 2007-09-11 | 2009-04-02 | Fujitsu Ltd | 液晶表示素子及びその駆動方法、及びそれを用いた電子ペーパー |
| KR101243797B1 (ko) * | 2006-06-28 | 2013-03-18 | 엘지디스플레이 주식회사 | 액정 표시장치의 구동장치와 그 구동방법 |
-
1992
- 1992-04-15 JP JP12136992A patent/JPH05297350A/ja active Pending
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