JPH0529646Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、網籠及び蓋体を備えた流し台におけ
る蓋体の改良に関する。流し台とは、洗い水を流
すための流し槽を備えた料理場用流し台、洗面化
粧用流し台、洗濯用流し台、掃除用流し台、又は
実験用流し台等であつて、流し槽をステンレス
鋼、琺瑯、陶器又は人造石等で造られたものをい
う。

［従来の技術］ 従来、流し台には、第１０図及び第１１図に示
す如く、使い勝手を向上させるために、網籠６及
び蓋体７を備えたものがある。流し台本体１は、
第８図に示す如く、流し槽２内に通ずる上面開口
部３の内周縁に支持段部４を形成したものであ
る。流し槽２は、第９図Ａ，Ｂに示す如く、カウ
ンター５と別体に形成されるか、同図Ｃに示す如
く、カウンター５と一体に形成される。網籠６
は、第１０図に示す如く、流し槽２内に収納した
ときに支持段部４に係止する係合部６ａ，６ａを
設けてある。蓋体７は、第１１図に示す如く、端
縁７ａ，７ａ…を支持段部４に載置するものであ
つて、上面開口部３の全部又は一部を覆蓋できる
大きさに形成してある。

［考案が解決しようとする課題］ 前記蓋体７は、支持段部４を利用して端縁７
ａ，７ａ…を載置するものであるから、図示は省
略したが、流し槽２内に収納した網籠６を覆蓋す
るように流し台本体１に載置すると、網籠６の係
合部６ａ，６ａに当接する部分と支持段部４に当
接する部分とができて段違い状態となり、傾斜し
たりする等不安定状態となる。従つて、従来は、
網籠６の上に蓋体７を重ねるように使用すること
ができず、蓋体７を用いるときには網籠６を取外
す必要があり不便であつた。

本考案は、上記不便を解消するために、網籠の
上に蓋体を重ねた状態で使用することができる網
籠及び蓋体を備えた流し台の提供を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案の要旨は、流し槽内に通ずる上面開口部
の内周縁に支持段部を形成した流し台本体と、流
し槽内に収納したときに上記支持段部に係止する
係合部を設けた網籠と、上記支持段部に載置した
ときに上面開口部を覆蓋する蓋体とを備えた流し
台において、前記蓋体に、収納状態にある網籠の
係合部との干渉を避けるための切欠部を形成した
ことである。

［作用］ 本考案の作用を第１図に示す実施例に基づいて
説明する。網籠６は、流し台本体１の支持段部４
に係合段部６ａ，６ａを係止して流し槽２内に収
納される。蓋体１７は、収納された網籠６の上に
重なるように流し台本体１の支持段部４に載置す
ると、切欠部１７ｂ，１７ｂに網籠６の係合部６
ａ，６ａが位置すると共に、切欠部１７ｂ，１７
ｂを除く縁部１７ａ，１７ａ…が支持段部４に当
接して安定支持される。

［実施例］ 次に、本考案に係る網籠及び蓋体を備えた流し
台（以下、「本案流し台」という）を図面に示す
実施例に基づいて説明する。

第１図は、本案流し台１０の実施例を示す部分
切欠き斜視図である。本案流し台１０は、流し台
本体１と、網籠６と、蓋体１７とからなる。流し
台本体１及び網籠６は、前記従来のもの（第８図
乃至第１０図参照）と同一である。

本案流し台１０の改良箇所は、流し槽２に収納
した網籠６の係合部６ａ，６ａとの干渉を避ける
ための切欠部１７ｂ，１７ｂを蓋体１７に形成す
ることにより、流し台本体１の支持段部４に蓋体
１７の端縁１７ａ，１７ａ…を載置して上面開口
部３の全面また一部を蓋体１７で覆蓋したとき、
蓋体１７の切欠部１７ｂ，１７ｂに網籠６の係合
部６ａ，６ａが位置するようにした点である。蓋
体１７は、第２図Ａに示す如く、木材又は合成樹
脂等の素材から形成され、適宜厚みの板状基盤１
７ｃの所定側縁部を切除して切欠部１７ｂ，１７
ｂを設けたものである。同図Ｂ〜Ｄは本案流し台
に用いる別態様の蓋体を示すものであつて、同図
Ｂに示す蓋体２７は厚肉板状基盤２７ｃの裏面所
定縁部を段落して切欠部２７ｂ，２７ｂを形成す
ることにより、流し槽２に収納した網籠６の係合
部６ａ，６ａとの干渉を避けるようにしたもので
ある。また同図Ｃに示す蓋体３７は、薄肉板状基
盤３７ｃの裏面周縁に環状片３７ｄを突設すると
共に環状片３７ｄの所定箇所を切除して切欠部３
７ｂ，３７ｂを形成することにより、流し槽２に
収納した網籠６の係合部６ａ，６ａとの干渉を避
けるようにしたものである。更に同図Ｄに示す蓋
体４７は、板状基盤４７ｃの裏面周縁の適所に脚
片４７ｄの複数を突設して脚片４７ｄ，４７ｄの
間に切欠部４７ｂ，４７ｂを形成することによ
り、流し槽２に収納した網籠６の係合部６ａ，６
ａとの干渉を避けるようにしたものである。

前記蓋体１７，２７，３７，４７は、必要に応
じて適宜形式の把手が設けられる。把手の形式と
しては、第３図Ａ，Ｂに示す刳り抜き孔式把手１
８、第４図Ａ，Ｂに示すハンド式把手２８、第５
図Ａ，Ｂに示す切欠き式把手３８、第６図Ａ，Ｂ
に示す起し片式把手４８が適宜採用される。この
起し片式把手４８は、起し片４８ａの下方に形成
した切欠き部４７ｂに指先を挿入して起し片４８
ａを持上げることができるので、その高さＨを低
くすることができる。更に、起し片式把手４８
は、刳り抜き孔４８ｃを形成した場合、第７図に
示すように、刳り抜き孔４８ｃを利用して流し台
本体１の側部に設けたフツク１９に吊り下げるこ
とができる。

［考案の効果］ 以上詳述の如く、本案流し台は、次の如き実用
的効果を有する。

流し槽内に収納された網籠の上に重なるよう
に流し台に蓋体を載置した状態で使用すること
ができるため、使い勝手の向上が図れる。

流し台の使用後は、流し槽内に収納された網
籠の上に蓋体を重ね置くことができるので、網
籠が露出せず見栄えがよい。

蓋体に切欠部を形成してあるので、重量が軽
減され、材料費の低減が図れると共に取扱い易
くなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案流し台の実施例を示す部分切欠き
斜視図、第２図Ａ〜Ｄは各種態様の蓋体をその裏
面側からみた斜視図、第３図乃至第６図は蓋体の
把手を示すものであつて、各図Ａは要部を示す斜
視図、各図Ｂは要部の断面図、第７図は流し台本
体の側部に蓋体を吊り下げた状態を示す斜視図、
第８図は流し台本体を示す斜視図、第９図Ａ〜Ｃ
は流し台本体における流し槽とカウンターとの取
合い関係の要部を示す断面図、第１０図は流し台
本体の流し槽に網籠を収納した状態を示す斜視
図、第１１図は流し台本体の上面開口部を蓋体で
覆蓋した状態を示す一部切欠き斜視図である。 １……流し台本体、２……流し槽、３……上面
開口部、４……支持段部、６……網籠、１７，２
７，３７，４７……蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 流し槽内に通ずる上面開口部の内周縁に支持段
   部を形成した流し台本体と、流し槽内に収納した
   ときに上記支持段部に係止する係合部を設けた網
   籠と、上記支持段部に載置したときに上面開口部
   を覆蓋する蓋体とを備えた流し台において、前記
   蓋体に、収納状態にある網籠の係合部との干渉を
   避けるための切欠部を形成したことを特徴とする
   網籠及び蓋体を備えた流し台。