JPH05296286A - 磁気ダンパ装置 - Google Patents

磁気ダンパ装置

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JPH05296286A
JPH05296286A JP12792592A JP12792592A JPH05296286A JP H05296286 A JPH05296286 A JP H05296286A JP 12792592 A JP12792592 A JP 12792592A JP 12792592 A JP12792592 A JP 12792592A JP H05296286 A JPH05296286 A JP H05296286A
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Japan
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conductor plate
magnetic
yoke
damper device
pole
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JP12792592A
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English (en)
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Takayuki Matsui
隆之 松井
Kazuyuki Watanabe
和幸 渡辺
Hirofumi Nakano
廣文 中野
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FDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動力が高く、かつ2次元の平面の方向に対
する制動が可能な磁気ダンパ装置を提供すること。 【構成】 第1,第2のヨーク10,11は上下に所定
の間隔をおいて対向配置され、両ヨークは、それぞれ各
種装置や構造物の所定位置にその間隔を維持した状態で
固定され、水平平面内での移動が許容されている。第1
のヨークの下面10aには、アルミニウム板等の電気的
良導体からなる導体板12が接着等により固着一体化さ
れている。第2のヨークの上面11aには、異極同士の
一対の永久磁石13(上面がN極),14(上面がS
極)が併設されており、各永久磁石は、上記導体板と同
様に、接着等により固定されている。そして、両永久磁
石と、上記導体板との間には所定の空隙d″が形成さ
れ、非接触状態で対向配置される。これにより、図中矢
印で示すような磁束が発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種装置の振動の減衰
や運動を減衰させたり、負荷を与えるための磁気ダンパ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種装置の振動の減衰や運動に負荷を与
えるための磁気ダンパ装置については、文献として例え
ば「日本機械学会講演論文集No,890−26」など
によりその理論的基礎が与えられている。図6(A),
(B)にはその従来における並進形磁気ダンパ装置の基
本モデルが示されている。図における磁気ダンパ装置
は、一端がコ字形に連結され、他端を対向させたヨーク
1,2と、各ヨーク1,2の対向面にそれぞれ配置さ
れ、そのN極およびS極を対向させた永久磁石3,4
と、両永久磁石3,4により構成される磁気回路の高磁
束密度を有する空隙dに非接触状態で配置された導体板
5とを備えている。
【0003】以上の構成において、導体板5が所定の速
度vで矢印方向に相対移動すると上記空隙d内の磁束を
切るため、電磁誘導の原理により起電力Eが導体板5に
生じ、その結果、同図(A)のB−B線矢視図である同
図(B)(以下、平面図を描く場合の見方は同じ)に鎖
線で示すように渦電流が流れる。この渦電流と、上記永
久磁石3,4により空隙d間に発生される磁界との作用
によって上記導体板5に上記導体板5の移動方向と逆向
きの制動力が発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
磁気ダンパ装置は、以下に示す問題があった。すなわ
ち、発生する制動力は、磁束密度の2乗に比例する。し
たがって、空隙dは狭ければ狭いほど制動力を大きくす
ることができる。しかし、空隙dを狭くすると、導体板
5の両側に位置する空隙d1,d2が狭くなり、導体板
5が少しでも傾くとその導体板5が一方或いは双方の永
久磁石3,4に接触してしまい、永久磁石に対する非接
触状態が保てなくなり、スムーズな相対移動ができない
ばかりでなく、永久磁石3,4或いは導体板5を損傷す
るなどの問題を生じる。
【0005】また、上記空隙d(d1,d2)の縮小に
応じて導体板5の肉厚を薄くすることも考えられるが、
そうすると、導体板5の剛性が低下してしまい、そりや
捩じれ等が生じやすくなり、実質的な厚みが増してしま
い上記と同様の問題を生じる。さらに、導体板5の肉厚
が薄くなると、渦電流に対する抵抗率が増大することに
なるため、発生する渦電流の大きさが減少してしまい、
かえって制動力の低下をきたしてしまう。
【0006】そこで、この問題を解決するため、コ字状
に連結されて一体化されていた2つのヨーク1,2を分
割するとともに、両ヨーク1,2を相対移動可能に配置
し、一方のヨーク1に永久磁石3を付けることなく導体
板5を装着し、他方のヨーク2には上記と同様に永久磁
石4(便宜上表面側をN極とする)を装着することも考
えられる(図7参照)。係る構成にすれば、空隙d′の
調整は導体板5と永久磁石4との間の間隔のみ行えばよ
く、単純計算でも上記従来のものに比べて半分になるば
かりでなく、上述した導体板5のそりなどの問題もない
ため、さらに狭くすることが可能となる。
【0007】しかし、制動力を発生させる元となる磁束
の流れについて考えると、磁気回路の一部を形成してい
た一対のヨーク1,2を連結するコ字状の支柱部分がな
くなるため、永久磁石4のN極からでた磁束は図中矢印
で示すように、導体板5並びにヨーク1を通り抜けた
後、その周囲の空間を通って、ヨーク2内に入り、永久
磁石4のS極に戻ることになる。すなわち、磁束は、空
隙を減らした以上に多くの磁気抵抗の大きな空間領域を
通ることになり、磁石を半分に減らした事による減少以
上に磁束密度が小さくなり、発生する制動力もより小さ
くなってしまう。
【0008】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、磁気抵抗を増加させ
ることなく導体板の周囲に形成される空隙の量を抑え、
発生する制動力を増加させることができ、さらに、導体
板と磁石との相対移動方向も、2次平面内とすることが
可能な磁気ダンパ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る磁気ダンパ装置では、一対のヨーク
を所定距離をおいて対向配置させるとともに、その対向
面と平行な平面内で相対移動可能に配置した。そして、
一方のヨークの対向面には磁石を装着する。そして、そ
の磁石は、磁極が2極以上存在するとともに、近接配置
された隣り合う磁極が少なくとも1ヶ所以上が異極に形
成している。さらに、他方のヨークの前記対向面には、
導体板を装着した。
【0010】
【作用】一対のヨークが相対移動すると、それに装着さ
れた導体板或いは磁石も相対移動する。すると、磁石か
ら発生する磁束を導体板が切ることになり、制動力が発
生する。そして、ヨーク自体を分離形成して相対移動可
能としたため、従来のような支柱がなく、その移動方向
は2次元の平面内に拡大することが可能となる。
【0011】一方、導体板をヨークに装着したことによ
り、導体板の周囲に形成される空隙は、対向する磁石と
の間の1箇所のみとなるとともに、導体板にそりや捩じ
れなど生じることがなく、たとえ空隙の距離を短く設定
しても相対移動中に導体板が磁石と接触することがな
い。また、磁気回路をみても、異極配置された磁極対の
N極からでた磁束のほとんどは、空隙を通り、導体板を
通過し、導体板が装着されたヨーク内を導体板と平行な
方向に進み、その進行方向を変換して再度導体板内を通
り抜け、導体板と磁石との間に形成される空隙内に至
る。そして、その磁束は、近接配置された隣り合う磁石
のS極に至る。このように、その磁気回路中に存在する
空間は、上記空隙のみであり、その他は磁気抵抗の小さ
なヨークとなり、さらに、N極からでた磁束は隣接する
磁石のS極に入るため、その磁路長は短くなる。よっ
て、導体板或いは磁石を相対移動させた時に発生する制
動力は、非常に大きなものとなる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る磁気ダンパ装置の好適な
実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、
本発明に係る磁気ダンパ装置の第一実施例を示してお
り、本発明の基本的な構成である2極形の極配列を適用
した例を示している。同図(A)に示すように、第1,
第2のヨーク10,11を上下に所定の間隔をおいて対
向配置している。そして、図示省略するが、両ヨーク1
0,11は、それぞれ各種装置や構造物の所定位置にそ
の間隔を維持した状態で固定されており、水平平面内で
の移動が許容されている(具体的な支持構成については
後述する)。
【0013】そして、上方の第1のヨーク10の対向面
である下面10aには、略同一平面形状からなる導体板
12が接着等により固着一体化されている。この導体板
12は、例えば、アルミニウム板等の電気的良導体から
構成される。
【0014】また、下方の第2のヨーク11の対向面で
ある上面11aには、異極同士の一対の永久磁石13
(上面がN極),14(上面がS極)が併設されてお
り、各永久磁石13,14は、上記導体板12と同様
に、接着等により固定されている。そして、永久磁石1
3,14と、上記導体板12との間には所定の空隙d″
が形成され、非接触状態で対向配置される。
【0015】これにより、一方の永久磁石13のN極か
らでた磁束のほとんどは、図中実線の矢印で示すよう
に、空隙d″,導体板12内を通り抜け、上方の第1の
ヨーク10内に至る。そして、その第1のヨーク10内
を水平方向に進み、その後その進路を下方に向けて変更
し、導体板12,空隙d″内を通り、隣接する他方の永
久磁石14のS極に至る。このようにして磁気回路が構
成され、この磁気回路の高磁束密度を有する空隙d″並
びにその近隣領域に、導体板12が配置されることにな
る。しかも、その磁路長は、従来のものに比し短くなる
ため、発生する磁束密度も高くなる。
【0016】さらに、このように導体板12の周囲に画
成される空隙d″が一方のみとなるため、従来2つあっ
た空隙の合計量に比べ、半分にすることができ、しか
も、導体板12が誤って接触するのがその一方の空隙側
の永久磁石側のみ考慮すればよいとともに、導体板12
が第1のヨーク10に固着されて、そりや捩じれ等が生
じないため、組み立て・製造誤差並びに動作(移動)中
のがた・揺れ等を考慮した余裕量(マージン)も小さく
できるため、実質的には半分以下にすることができる。
そして、このように小さくすることができるとともに、
一方にのみ空隙が形成されることから、導体板12の肉
厚を従来のものに比して厚くすることができる。その結
果、渦電流に対する抵抗値を低くすることができ、流れ
る渦電流の増大、ひいては発生する制動力の増大を図る
ことができる。
【0017】次に、上記した実施例の動作原理について
説明すると、仮に導体板12並びに第1のヨーク10
が、同図(A),(B)に示すように所定の速度vで矢
印方向に移動すると、上述の従来例と同様の原理により
導体板12の各永久磁石13,14に対向する部位の周
囲に所定方向の渦電流が生じ、その移動方向と逆向きの
制動力が発生する。
【0018】ここで発生する渦電流に着目すると、導体
板12上の両永久磁石13,14の対向辺側を中心とし
その周囲を回る第1の渦電流iaと、各永久磁石13,
14の外側辺側を中心としその周囲を回る第2の渦電流
ibの2種類があり、実線で示した第1の渦電流iaの
量は、第2の渦電流ibに比し充分大きくなる。これ
は、各永久磁石13,14によって生じる導体板12上
の起電力E1,E2の向きは逆方向となるため、一方の
永久磁石13の側辺(図(B)中上側の辺)側には、プ
ラスの電位が生じ、他方の永久磁石14の側辺(図
(B)中上側の辺)側にはマイナスの電位が生じる。ま
た、これとは逆の側辺側では、それぞれ逆の電位が生じ
る。渦電流は、磁石の外側のエリア(0電位)よりも、
電気的勾配の大きな逆極の電位を有する方に流れやすく
なる。よって、渦電流iaの方が、より流れやすくな
り、かつ、単極の時に比べて、経路長が短く電気抵抗が
小さいため、さらに電流が流れやすくなり、その分、渦
電流ib側では流れにくくなる。
【0019】係る構成にしたことにより、高磁束密度の
空隙d″内での渦電流は従来より大きくなり、流れる経
路も短くなるため、より多く流れ、大きな制動力を発揮
することができ、しかも、左右の第2の渦電流ibは広
範囲に流れにくくなる分だけ導体板12の移動方向の長
さを短くすることができる。
【0020】一方、同図(C)に示すように、上記と直
交する方向に導体板12,第1のヨーク10を移動させ
た場合に生じる両起電力E1,E2は、完全に互いに反
対側を向いて、相互に相殺し合う。従って、発生する渦
電流icも図示するように高磁束密度領域の両端部で小
さく流れるに過ぎず、発生する制動力も小さくなる。
【0021】したがって、本例のような構成では、主と
して同図(B)の方向(逆向きも含む)に相対移動し、
その相対移動に対する制動や制振を行い、副次的に同図
(C)に示す方向に対する制動力も発揮できるというよ
うなものに適用するのが好ましい。
【0022】図2は、上記した第1実施例に係る磁気ダ
ンパ装置の使用の一態様例を示している。同図に示すよ
うに、本例では、建築物の制振装置として利用したもの
で、建築物の床面15の上面に積層ゴム16を介して重
量ブロック17を設置している。この積層ゴム16は、
複数枚の板状のゴムを積層配置したもので、2次元の平
面内の任意の方向に移動できるようになっている。
【0023】さらに、床面15上に永久磁石13,14
が装着された第2のヨーク11を設置し、重量ブロック
17の下面に、導体板12が固着された第1のヨーク1
0を設置している。かかる構成にすることにより、地震
その他の原因により建築物(床面15)が揺れると、重
量ブロック17と床面15とが所定方向に相対移動し、
これにより両者に取り付けられた第1,第2のヨーク1
0,11が相対移動し、導体板12が永久磁石13,1
4で形成される高磁束密度領域の磁束を切るので、その
相対移動方向と逆方向の制動力が発生し、この制動力が
副振動体である重量ブロック17の振動をより早く減衰
させる。よって、主振動体である建築物(床面15)と
の共振点を低く抑えることで、建築物(床面15)の振
動を減少させることが可能となる。重量ブロック17と
床面15を元の相対位置に復帰させるような制振作用が
生じる。
【0024】図3は、他の使用態様例を示している。こ
の例では、上記図2に示した例と相違して、積層ゴムの
替わりにキャスター18を設けている。そして、このキ
ャスター18により、重量ブロック17は2次元の平面
内の任意の方向に移動できるようになり、その移動許容
量は、積層ゴムに比し十分大きなものとなる。なお、本
例では、適度なストッパー手段を配置し、重量ブロック
17の移動距離の制限を図るのが好ましい。
【0025】ところで、上記した図2,図3に示す使用
例では、その相対移動方向は2次元の平面内の任意の方
向となる。しかし、上記したごとく第1実施例では、相
対移動方向により発生する制動力が相違する。そこで、
図4に示すような構成をとることにより2次元の平面上
の任意のいずれの方向に対して略同一の制動力を発生す
るようにすることもできる。すなわち、図4は本発明に
係る磁気ダンパ装置の第2実施例を示したもので、第1
実施例に示した異極配置の一対の永久磁石を4組用い、
第2のヨーク21上の所定位置に各永久磁石対を、90
度間隔で配置している。すなわち、異極に配列された一
対の磁極の配列方向と異なる方向(略90度)に、他の
磁極対を有する永久磁石対を配置している。具体的に
は、便宜上、一対の永久磁石23a,24aの磁極の配
列方向(同図(B)中、横方向)をx方向とすると、隣
接する他の対となる永久磁石23b,24b並びに23
d,24dの配列方向はy方向となり、また、さらに他
の対となる永久磁石23c,24cは、x方向となる。
【0026】そして、上記第1実施例と同様にN極が表
面に形成された各永久磁石23a,23b,23c,2
3dからでた磁束は、隣接配置された対となるS極が表
面に形成された永久磁石24a,24b,24c,24
dに至り、それら各磁束を第1のヨーク20に固着され
た相対移動する導体板22が切ることにより、その相対
移動方向と逆向きの制動力が発揮する。
【0027】ところで本例では、導体板22が上記x方
向に相対移動する時には、主としてそのx方向に配列さ
れた永久磁石23a,24a並びに23c,24cによ
り大きな制動力が発揮し、y方向に相対移動する時に
は、主としてそのy方向に配列された永久磁石23b,
24b並びに23d,24dにより大きな制動力が発揮
する。すなわち、同図(B)中のいずれの矢印方向に移
動したとしても、その移動速度がv1で同じの場合に
は、発生する制動力も同じとなる。
【0028】また、移動方向としては、上記x方向また
はy方向の直交する2方向に限ることなく、両者の中間
の任意の方向でよい。係る場合には、4組の各永久磁石
がその移動方向に応じて相乗的に制動力が発揮すること
になる。また、そのxy平面内における回転移動に対し
ても、効果的に制動力を発揮することができる。このよ
うに本例では、一つの磁気ダンパ装置で2次元の平面内
の移動に対して制動力を発揮することができる。
【0029】図5は、本発明に係る磁気ダンパ装置の第
3実施例を示している。この実施例では、上記した第2
実施例をさらに改良したもので、上記第2実施例と同様
に、第2のヨーク31上の所定位置に異極配置された4
組の永久磁石33a,34a,33b,34b,33
c,34c,33d,34dを、90度間隔で配置して
いるが、本例では、各永久磁石の形状を略扇状(中心角
は45度としている)に形成するとともに、隣接する他
の永久磁石対とも接触させ、全体として同図(B)に示
すようにリング状としている。係る構成とすることによ
り、上記各実施例と同様にN極からでた磁束は、対とな
る永久磁石のS極はもちろん、他の隣接する永久磁石の
S極にも入る。すなわち、例えば、永久磁石33aから
でた磁束は、対となる永久磁石34aはもちろん隣接す
る他の永久磁石34dにも入ることになる。これによ
り、さらに磁束密度が高くなり、発生する制動力も大き
くなる。なお、その他の構成(第1のヨーク30,導体
板32)並びに作用は、上記した各実施例、特に第2実
施例と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
【0030】尚、上記した各実施例では、いずれも対と
なる隣接する永久磁石同士を接触した状態に配置した例
について説明したが、本発明はこれに限ることなく、両
永久磁石間に所定のエアギャップを設けても良い。ま
た、対となる永久磁石は、いずれも2個から構成した
が、本発明では3個以上としてももちろん構わない。ま
た、磁極の形成方法としては、上記した各実施例では、
いずれも複数の永久磁石を用いて構成したが、例えば単
一の磁性体の表面に所定の異なる磁極が生じるように着
磁してもよい。
【0031】さらに、各ヨーク等の支持構造としても、
図2,図3に示したように、間接的に支持するものに限
ることなく、ヨークに対して各種支持部材を直接的に取
り付けるようにしてもよい。
【0032】また、上記各実施例では磁気回路を構成す
る磁石を永久磁石としたが、例えば制動力を制御する必
要があるなど、用途によっては電磁石を用いても良い。
さらに導体板として、上記各実施例ではアルミニウム板
などの金属製の電気的良導体であるが、非金属材料の電
気的良導体を用いても良い。
【0033】さらに、設置位置は上記したように建造物
に限られることなく、例えば、特開昭61−13184
1号に示すようなテーブル装置の高精度位置決めの他、
種々の物に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上各実施例によって詳細に説明したよ
うに、本発明による磁気ダンパ装置にあっては、磁気回
路の磁路長を短くすることができるとともに、導体板の
周囲に形成される空隙の量を抑えることができる。その
結果、磁束密度が増加し、発生する制動力を増加させる
ことができる。しかも、従来のごとくヨークを固定する
支柱がないため、導体板と磁石との相対移動方向も、2
次元の平面内の任意の方向にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に係る磁気ダンパ装置の第1実
施例を示す正面図である。(B)は導体板を移動させた
ときの渦電流の発生状態を示す説明図で、同図(A)の
B−B線矢視断面図である。(C)は導体板を移動させ
たときの渦電流の発生状態を示す説明図で、同図(A)
のB−B線矢視断面図である。
【図2】第1実施例に示す装置の使用態様の一例を示す
図である。
【図3】第1実施例に示す装置の使用態様の他の例を示
す図である。
【図4】(A)は本発明に係る磁気ダンパ装置の第2実
施例を示す正面図である。(B)は同図(A)のB−B
線矢視断面図である。
【図5】(A)は本発明に係る磁気ダンパ装置の第3実
施例を示す正面図である。(B)は同図(A)のB−B
線矢視断面図である。
【図6】(A)は従来の並進形磁気ダンパ装置の基本モ
デルを示す正面図である。(B)は同導体板を移動させ
たときの渦電流の発生状態を示す説明図で、同図(A)
のB−B線矢視断面図である。
【図7】本発明が創作されるに至る創作過程の一例を示
す図である。
【符号の説明】
10,20,30 第1のヨーク 11,21,31 第2のヨーク 12,22,32 導体板 13,23a〜d,33a〜d 永久磁石(表面がN
極) 14,24a〜d,34a〜d 永久磁石(表面がS
極) 16 積層ゴム(支持部材) 18 キャスター(支持部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定距離をおいて対向配置されるととも
    に、その対向面と平行な平面内で相対移動可能な一対の
    ヨークと、 その一方のヨークの前記対向面に装着された磁石と、 他方のヨークの前記対向面に装着された導体板とを備
    え、 かつ、前記磁石の磁極が2極以上存在するとともに、近
    接配置された隣り合う磁極が少なくとも1ヶ所以上は異
    極に形成したことを特徴とする磁気ダンパ装置。
  2. 【請求項2】 前記異極に配列された一対の磁極の配列
    方向と異なる方向に、異極に配列された他の磁極対を配
    置したことを特徴とする請求項1に記載の磁気ダンパ装
    置。
  3. 【請求項3】 前記異なる方向が、略直交方向であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の磁気ダンパ装置。
  4. 【請求項4】 前記一対のヨークの少なくとも一方が、
    積層ゴム、キャスター等の2次平面内で移動可能な支持
    部材にて直接或いは間接的に支持されたことを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の磁気ダンパ装
    置。
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