JPH05295829A

JPH05295829A - 吊りボルト支持具

Info

Publication number: JPH05295829A
Application number: JP4125511A
Authority: JP
Inventors: Shoichi Miyake; 正一三宅; Koji Miyake; 孝司三宅
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1992-04-16
Filing date: 1992-04-16
Publication date: 1993-11-09

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】素手で締め付け作業ができ、かつ取り付け・
取り外し作業の作業効率を向上させ得ることができる吊
りボルト支持具を提供する。【構成】ナット２を装着した吊りボルト１を複数個の
挟持プレートを介してデッキプレートの溝５に取り付け
る吊りボルト支持具であって、該挟持プレートは、該ナ
ットの周端部７に嵌合する嵌合孔を備えたプレート垂直
面部と、該プレート垂直面部の上端部に前記デッキプレ
ートの溝５の内周面と当接する外向きに折れ曲がる折曲
部９とを有し、前記ナットの周端部７を該プレート垂直
面部の嵌合孔に嵌合すると共に該プレート垂直面部を前
記吊りボルトに添接させ、かつ前記吊りボルト１を締め
付けて、前記折曲部９を前記デッキプレートの溝５の内
周面に当接させることで、該吊りボルト１を該デッキプ
レートの溝５に取り付け得るようにした構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、吊りボルト支持具に係
り、より詳細には、デッキプレートの溝に差し込み装着
し、吊りボルトを取り付け得る吊りボルト支持具に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の吊りボルト支持具として
は、種々のものがあり、例えば、プレートの中央にボル
ト孔を設けると共に、ボルト孔の上部にナットを固定
し、またプレートの左右端部を上方に折り曲げて立ち上
がり面を形成し、かつ該立ち上がり面の先端部を内方向
に折り曲げて三角形状部を設けた構成のものが知られて
いる。

【０００３】そして、この吊りボルト支持具は、支持具
本体を、デッキプレートの溝に挿入すると共に、ボルト
孔にボルトを挿入し、締め付けることで、三角形状部を
拡開させ、該三角形状部が、デッキプレートの溝と係合
させるようにして使用するようにしている。従って、支
持具本体を、デッキプレートの溝に、簡単に取り付ける
ことができ、かつ確実に保持されるという利点を有す
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した吊り
ボルト支持具の場合、次のような問題がある。すなわ
ち、ボルト（長ネジ）の締め付け作業に、締め付け工具
が必要となり、素手での締め付けが不可能で、作業性が
良くない。構成が複雑で、かつ折り曲げ個所が多いので、金属
疲労が生じやすい。等の問題がある。

【０００５】本発明は、上述した問題点に対処して創作
したものであって、その目的とする処は、素手で締め付
け作業ができ、かつ取り付け・取り外し作業の作業効率
を向上させ得ることができる吊りボルト支持具を提供す
ることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そして、上記課題を解決
するための手段としての本発明の吊りボルト支持具は、
ナットを装着した吊りボルトを複数個の挟持プレートと
を介してデッキプレートの溝に取り付ける吊りボルト支
持具であって、該挟持プレートは、該ナットの周端部に
嵌合する嵌合孔を備えたプレート垂直面部と、該プレー
ト垂直面部の上端部に前記デッキプレートの溝の内周面
と当接する外向きに折れ曲がる折曲部とを有し、前記ナ
ットの周端部に該プレート垂直面部の嵌合孔を嵌合する
と共に該プレート垂直面部を前記吊りボルトに添接さ
せ、かつ前記吊りボルトを締め付けて、前記折曲部を前
記デッキプレートの溝の内周面に当接させることで、該
吊りボルトを該デッキプレートの溝に取り付け得るよう
にした構成よりなる。

【０００７】また、本発明の吊りボルト支持具は、前記
発明において、前記挟持プレートとして、縦断面がＰ字
状または鍵状プレートを用いた構成よりなる。

【０００８】

【作用】本発明の吊りボルト支持具は、デッキプレート
の溝に、複数個の挟持プレートを、折曲部がそれぞれ外
向きになるように挿入すると共に、該挟持プレート間よ
りナットを装着した吊りボルトを挿入して、該挟持プレ
ートのプレート垂直面部に形成されている嵌合孔にナッ
トの周端部の上端側一部を嵌合し、更に該プレート垂直
面部を、前記吊りボルトに添接状態として、該ナットの
周端部を嵌合した後、更に該吊りボルトを締め付け、該
吊りボルトの上端を該デッキプレートの上端面に当接さ
せることで、前記挟持プレートの折曲部をデッキプレー
トの溝の内周端面に接触・固定させて取り付ける。

【０００９】従って、本発明の吊りボルト支持具によれ
ば、デッキプレートの溝に対して複数個の挟持プレート
を、その折曲部がそれぞれ外向きになるように挿入する
作業と、該挿入後に該挟持プレート間に該ボルトを挿入
・締め付ける作業との連続する手作業でもって、デッキ
プレートに取り付けることができることより、その作業
性を向上でき、また該挟持プレートとナットが、該挟持
プレートの嵌合部と該ナットの周端部とにより一体化さ
れると共に、該挟持プレートの折曲部がデッキプレート
の溝内に固定されるので、吊りボルトを安定した状態
で、該デッキプレートの溝に取り付けることができるよ
うに作用する。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図１〜図４は、
本発明の一実施例を示し、図１は取り付け状態の正面
図、図２は図１の部分拡大図、図３は挟持プレートの側
面図と斜視図、図４は取り付け手順の説明図、図５〜図
７は、本発明の他の実施例を示し、図５は取り付け状態
の正面図、図６は挟持プレートの斜視図、図７はナット
の平面図、図８〜図１０は、本発明の更に他の実施例を
示し、図８は取り付け状態の正面図、図９は挟持プレー
トの斜視図である。

【００１１】本実施例の吊りボルト支持具は、概略する
と、吊りボルト１と、ナット２、および挟持プレート３
の三つの部品より構成されている。そして、デッキプレ
ート４の溝５に、吊りボルト１を、ナット２とワッシャ
ー３とを使用して取り付けることができるようにされて
いる。ここで、デッキプレート４の溝５は、建築物の天
井部に蟻溝状に形成され、通常、入口幅が２ｃｍ、奥
（天井）幅が３ｃｍ、深さが１ｃｍ程度の大きで、その
角度αが、４５〜７０°程度である。

【００１２】吊りボルト１は、長ネジであって、先端部
にナット２を螺合するための螺子が設けられ、ナット２
は、通常の四角ナット、六角ナット等のナットが用いら
れている。また、必要に応じて、ダボ付ナット（ナット
下周端に外向き突起を設けたナット）を用いるようにし
ている。ここでは、長ネジとしては、Ｗ３／８，ナット
としては、Ｗ３／８ナット，ナットＨ−６を用いてい
る。

【００１３】挟持プレート３は、板厚が、１ｍｍ〜１．
６ｍｍ程度の厚みのプレートよりなり、そのプレート垂
直面部６にはナット２の周端部７を嵌合する嵌合孔８が
設けられている。またプレート垂直面部６の上端部には
外向きに折り曲げられている折曲部９が形成され、縦断
面がＰ字状プレート（ワッシャー）を構成し、その折曲
部９がデッキプレート４の溝５の溝奥面１０とテーパ面
１１とに当接するように形成されている。ここで、挟持
プレート３は、ナット２が、前記ナットの場合、嵌合孔
８が、１７ｍｍ×１４ｍｍ×８ｍｍの台形状の孔を有す
る構成としている。

【００１４】そして、本実施例の吊りボルト支持具は、
まず、デッキプレート４の溝５の左右位置に、それぞれ
の折曲部９，９が外方向を向くように、かつプレート垂
直面部６，６が八の字を構成するように挟持プレート
３，３を挿入する。そして、予めナット２を上端で面一
となるように装着した吊りボルト（長ネジ）１を、八の
字状に挿入されている挟持プレート３，３の下方向より
挿入して、挟持プレート３，３のプレート垂直面部６，
６に形成されている嵌合孔８，８にナット２の周端部
７，７の上端側一部を嵌合する。

【００１５】次に、プレート垂直面部６，６を、吊りボ
ルト１に添接状態として、ナット２の周端部７，７を嵌
合した後、更に吊りボルト１を締め付け、吊りボルト１
の上端をデッキプレート４の上端面に当接させること
で、挟持プレート３，３の折曲部９，９をデッキプレー
ト４の溝５の内周面１０，１１に接触・固定させて取り
付ける。

【００１６】従って、デッキプレート４の溝５に対して
左右の挟持プレート３，３を、その折曲部９，９がそれ
ぞれ外向きになるように挿入する作業と、該挿入後に挟
持プレート３，３間に吊りボルト１を挿入・締め付ける
作業との連続する手作業でもって、デッキプレート４に
取り付けることができることより、その作業性を向上で
き、また挟持プレート３，３とナット２が、挟持プレー
ト３，３の嵌合部９，９とナット２の周端部７，７とに
より一体化されると共に、挟持プレート３，３の折曲部
９，９がデッキプレート４の溝５内に固定されるので、
吊りボルト１を安定した状態で、デッキプレート４の溝
５に取り付けることができるように作用する。

【００１７】なお、本発明は、上述した実施例に限定さ
れるものでなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できるものを含む。例えば、図５〜図７に示すよ
うに、ナット２として、ダボ付ナットを用いた構成とし
てもよい。この構成の場合、吊りボルト１をデッキプレ
ート４の溝５内に取り付けるに際し、吊りボルト１の先
端をナット２の厚み程度の出した状態に、ナット２を装
着しておく、すなわち、ボルト先端がナット２よりはみ
出して取り付けるようにしておくことが好ましい。ま
た、ナット２に対する挟持プレート３，３は、図７に示
すように、平行状態に嵌合することなく、例えば、クロ
ス状態に嵌合するようにしてもよい。

【００１８】また、図８〜図１０に示すように、ナット
２として、ダボ付ナットを用いると共に、挟持プレート
３，３として、鍵状プレートとした構成のものを用いて
もよい。そして、この構成の場合、強度を付与するため
にプレート自体にリブ１２を設けた構成とし、通常、前
述した実施例のものに比べ、若干、板厚が熱いものを用
いることが好ましい。更に、前述した各実施例において
は、挟持プレートを左右２個使用した構成で説明した
が、三個以上使用するようにした構成としてもよいこと
は当然である。

【００１９】

【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の吊りボルト支持具によれば、ナットの周端部に嵌合す
る嵌合孔を備えたプレート垂直面部と、該プレート垂直
面部の上端部にデッキプレートの溝の内周面と当接する
外向きに折れ曲がる折曲部とを有する挟持プレートを用
い、前記ナットの周端部を該プレート垂直面部の嵌合孔
に嵌合すると共に該プレート垂直面部を前記吊りボルト
に添接させ、かつ前記吊りボルトを締め付けて、前記折
曲部を前記デッキプレートの溝の内周面に当接させるよ
うにしているので、該デッキプレートの溝に対して複数
個の挟持プレートを、その折曲部がそれぞれ外向きにな
るように挿入する作業と、該挿入後に該挟持プレート間
に該ボルトを挿入・締め付ける作業との連続する手作業
でもって、デッキプレートに取り付けることができるこ
とより、その作業性を向上でき、また該挟持プレートと
ナットが、該挟持プレートの嵌合部と該ナットの周端部
とにより一体化されると共に、該挟持プレートの折曲部
がデッキプレートの溝内に固定されるので、吊りボルト
を安定した状態で、該デッキプレートの溝に取り付ける
ことができるという効果を有する。

【００２０】従って、本発明によれば、吊りボルトをデ
ッキプレートの溝への取り付け装着が、素手で締め付け
作業ができ、かつ取り付け・取り外し作業の作業効率を
向上させ得ることができる吊りボルト支持具を提供でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の取り付け状態の正面図であ
る。

【図２】図１の部分拡大図である。

【図３】挟持プレートの側面図と斜視図である。

【図４】取り付け手順の説明図である。

【図５】本発明の他の実施例の取り付け状態の正面図で
ある。

【図６】図５における挟持プレートの斜視図である。

【図７】図５におけるナットの平面図である。

【図８】本発明の他の実施例の取り付け状態の正面図で
ある。

【図９】図８における挟持プレートの斜視図である。

【符号の説明】

１・・・吊りボルト（長ネジ）、２・・・ナット、３・
・・挟持プレート、４・・・デッキプレート、５・・・
デッキプレートの溝、６・・・プレート垂直面部、７・
・・ナットの周端部、８・・・嵌合孔、９・・・折曲
部、１０，１１・・・溝の内周面、１２・・・リブ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ナットを装着した吊りボルトを複数個の
挟持プレートを介してデッキプレートの溝に取り付ける
吊りボルト支持具であって、該挟持プレートは、該ナッ
トの周端部に嵌合する嵌合孔を備えたプレート垂直面部
と、該プレート垂直面部の上端部に前記デッキプレート
の溝の内周面と当接する外向きに折れ曲がる折曲部とを
有し、前記ナットの周端部を該プレート垂直面部の嵌合
孔に嵌合すると共に該プレート垂直面部を前記吊りボル
トに添接させ、かつ前記吊りボルトを締め付けて、前記
折曲部を前記デッキプレートの溝の内周面に当接させる
ことで、該吊りボルトを該デッキプレートの溝に取り付
け得るようにしたことを特徴とする吊りボルト支持具。
【請求項２】挟持プレートが、縦断面がＰ字状または
鍵状プレートよりなる請求項１に記載の吊りボルト支持
具。