JPH0529120A - 高耐食性希土類磁石およびその製造法 - Google Patents

高耐食性希土類磁石およびその製造法

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JPH0529120A
JPH0529120A JP3203318A JP20331891A JPH0529120A JP H0529120 A JPH0529120 A JP H0529120A JP 3203318 A JP3203318 A JP 3203318A JP 20331891 A JP20331891 A JP 20331891A JP H0529120 A JPH0529120 A JP H0529120A
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廣士 佐藤
Haruo Tomari
治夫 泊里
Fumihiro Sato
文博 佐藤
Atsushi Hanaki
敦司 花木
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    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/0253Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 RE−B−Fe系焼結希土類磁石またはRE
−TM−B系熱間加工希土類磁石(REは希土類元素の
1種以上、TMは遷移元素の1種以上を表わす)の表面
に、アニオン型電着塗装によって有機コーティング層を
形成する。 【効果】 RE−B−Fe系焼結希土類磁石またはRE
−TM−B系熱間加工希土類磁石は酸化変質を起こし易
く、また通常のめっき被覆や有機質被膜のみでは耐食性
を十分に高めることができないが、アニオン型電着塗装
を行なうと、磁石に対する塗膜密着性が著しく向上して
優れた耐食性が得られ、高レベルの磁気特性を長期間に
わたって維持し得るものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐食性の改善された希土
類磁石に関し、詳細には希土類磁石の表面にアニオン型
電着塗装によって耐食性有機コーティング層を形成し、
それにより耐食性を高めて優れた磁気特性を長期間維持
できる様にした高耐食性希土類磁石及びその製造法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】磁石合金は、永久磁石等として大型コン
ピューターの周辺機器から一般家庭用の各種電気製品等
の電気もしくは電子部品用材料として幅広く利用されて
おり、特に近年におけるコンピューターや電気製品の小
型化、高性能化の要求にともなって、磁石合金に対する
磁気特性や耐食性等の要求性能はますます高度のものが
求められている。
【0003】こうした中にあってRE−B−Fe系焼結
希土類磁石及びRE−TM−B系熱間加工希土類磁石は
磁気特性に優れたものであるとされている。ところがこ
の希土類磁石は、非常に活性の高い希土類元素を含有す
るばかりでなく、REリッチ相とFeリッチ相が混在す
る合金であるため、両相間の電位差による局部電池の影
響も加わって容易に発錆する。従って実用化に当たって
は防錆のための表面処理が不可欠であり、たとえばNi
やZnなどの金属やそれらの合金をめっきする方法;り
ん酸塩処理やクロメート処理等の化成処理を施す方法;
浸漬法やスプレー法等によりエポキシ系樹脂やアクリル
系樹脂等の樹脂コーティングを施す方法等が提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらNi等の
金属もしくは合金をめっきする方法あるいは化成処理法
では、満足のいくめっき密着性および耐食性が得られな
い。しかも前述の様な希土類磁石は水素吸蔵性が高く、
水素吸蔵によって脆化する性質があるので、電気めっき
或は無電解めっき法を採用すると、めっき時に発生する
水素の吸蔵によって磁石がめっき界面で脆化割れを起こ
し、めっき剥離を起こして耐食性を維持できなくなる。
【0005】また浸漬法やスプレー法等によって樹脂コ
ーティングを施す方法でも、十分な密着性と耐食性は得
られ難く、しかも磁石表面に均一な樹脂コーティング被
膜を形成することは困難であって、特に磁石のエッジ部
は耐食性不足となり易く、この部分を起点として腐食が
進行する。
【0006】そこで樹脂コーティング層の密着性を高め
るための手段として電着塗装法を採用することも考えら
れるが、樹脂の電解析出時に水素発生を伴うカチオン電
着塗装法を採用すると、前記したのと同様の理由により
磁石が水素を吸蔵して脆化割れを起こし、樹脂コーティ
ング層の密着性が低下するばかりでなく、長期間の使用
によって塗膜膨れや塗膜下腐食が起こり、磁気回路の出
力低下や錆粉の飛散による汚染等の問題が生じてくる。
【0007】本発明は上記の様な状況に着目してなされ
たものであって、その目的は、水素吸蔵等の問題を生じ
ることなく、優れた磁気特性を長期的に維持し得る様な
高耐食性希土類磁石およびその製法を提供しようとする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明の構成は、RE−B−Fe系焼結希土類
磁石またはRE−TM−B系熱間加工希土類磁石の表面
に、アニオン型電着塗装による有機コーティング層が形
成されたものであるところに要旨を有するものであり、
この様な高耐食性希土類磁石は素材となる希土類磁石の
表面に、pH8.3以上のアニオン型電着塗装溶液中で
電着塗装を行ない、あるいは希土類磁石の表面を、pH
10以上のアルカリ溶液で処理した後、アニオン型電着
塗装により有機コーティング層を形成することよって得
ることができる。
【0009】
【作用】本発明に係る高耐食性希土類磁石は、上記の様
な希土類磁石の表面に、アニオン型電着塗装によって有
機コーティング層を形成してなるものであり、この方法
によれば有機コーティグ層形成材が磁石表面に電気的に
吸着して被膜を形成するので、通常の浸漬法やスプレー
法等に較べて被膜密着性が著しく高められる。しかも電
着塗装に際して、最初は被塗面の全面で樹脂の電解析出
が起こるが、電解析出工程で樹脂の付着量が不均一にな
った場合は、樹脂付着量の多い部分は通電抵抗の増大に
よって相対的に電解析出量が減少するのに対し、樹脂付
着量の少ない部分は通電抵抗が低いので樹脂の電解析出
量は樹脂付着量の多い部分に比べてそれほど低下せず、
最終的には電着塗膜は全面に渡って均等な肉厚のものと
なり、局部的にピンホール等の塗膜欠陥が残る様な恐れ
もない。
【0010】更に本発明で採用されるアニオン型電着塗
装では、電解析出工程で水素の発生が起こらず、従って
磁石表面が水素吸蔵によって脆化することもないので、
磁石表面に対する塗膜の密着性は非常に優れたものとな
る。
【0011】加えて希土類磁石は、アルカリ溶液中で安
定化するという特性を有しているので、該磁石表面はア
ルカリ性のアニオン型電着塗装溶液中で安定化する一
方、電着塗装時に陽極となる磁石表面は、電着塗装溶液
により適度のエッチング作用を受けて清浄化され、その
表面に樹脂が電解析出していくので、こうした効果が相
まって電着被膜の密着性は著しく高められると共に、非
常に緻密で均質なものとなり、高レベルの耐食性を長期
間維持し得るものとなる。
【0012】ところで通常のアニオン型電着塗装溶液の
pHは約7.1〜8.0の弱アルカリ性であり、こうし
た弱アルカリ性溶液では上記の様な表面安定化効果が十
分に発揮され難く、通電の行なわれておらない電着塗装
準備段階で磁石表面の溶解が起こる。従ってこの様な場
合は、磁石表面を予めpH10程度以上のアルカリ性溶
液(例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモ
ニア等の水溶液等)で処理することにより安定化させて
おき、次いで弱アルカリ性のアニオン型電着塗装溶液を
用いて電着塗装を行なえばよい。
【0013】しかしpHが8.3以上の強アルカリ性電
着塗装溶液を使用する場合は、電着塗装前の準備段階
(通電前の浸漬状態)で磁石表面が安定化されるので、
事前の強アルカリ処理を省略することができる。
【0014】尚、本発明で使用されるアニオン型電着塗
装溶液は格別特殊なものではなく、例えば負の電荷を有
する樹脂エマルジョンをアミン類により過中和したアル
カリ性樹脂水溶液などを、種々のアニオン型電着塗装溶
液として使用することができ、好ましい樹脂としては、
ポリエステル系、ポリブタジエン系、エポキシ系、アク
リル系、アルキド系等の樹脂が例示される。これらは単
独で使用してもよく、あるいは2種以上をブレンドした
り反応させて使用することもできる。
【0015】但しこれらの樹脂は、概してアルカリ性水
溶液としたときに増粘する傾向があるので、使用される
樹脂の種類に応じて十分な安定性と電着塗装性が得られ
る様に分子量、酸価、固形分濃度等を適宜調整すること
が望まれる。
【0016】次に本発明で使用されるRE−B−Fe系
焼結希土類磁石及びRE−TM−B系熱間加工希土類磁
石について説明する。まずRE−B−Fe系焼結希土類
磁石は、希土類元素の少なくとも1種とB及びFeを必
須元素として含むものであり、REで示される希土類元
素としては、Pr,Nd,La,Ce,Td,Dy,H
o,Er,Eu,Sm,Gd,Pm,Tm,Yb,L
u,Yなどを挙げることができ、これらは単独で使用し
てもよく或は必要により2種以上を併用することもでき
る。上記希土類元素の中でも特に好ましいのはPrとN
dである。
【0017】これらRE−B−Fe系焼結希土類磁石中
に占めるREの好ましい含有量(以下、特記しない限り
原子%を意味する)は8〜30%であり、8%未満では
十分な保磁力が得られにくく、30%を超えると残留磁
束密度が不足気味となる。またBの好ましい含有率は2
〜28%であり、2%未満では十分な保磁力が得られ難
く、一方28%を超えると残留磁束密度が不十分とな
る。Feは40〜90%の範囲が好ましく、40%未満
では残留磁束密度が不足気味となり、一方90%を超え
ると高レベルの保磁力が得られ難くなる。
【0018】尚上記RE−B−Fe系焼結希土類磁石に
おいては、Feの一部をCoやNiで置換することもで
きる。しかしCoの置換量が多くなり過ぎると高保磁力
が得られにくくなるので、Feに対する置換量は50%
以下に抑えるべきであり、またNi置換量が多くなり過
ぎると残留磁束密度が低下する傾向があるので、Feに
対する置換量は8%以下とすべきである。
【0019】更にこの磁石には、他の元素として以下に
示す様な元素の1種以上をFeに置換して含有させるこ
とによって保磁力を更に高めることが可能である(但
し、2種以上を併用する場合の許容含有量は、各添加元
素のうち最大値を示すものの含有量を上限とする)。
【0020】Al:9.5%以下、 Ti:4.5%以
下、 V:9.5%以下、Cr:8.5%以下、 M
n:8.0%以下、 Bi:5.0%以下、Nb:9.
5%以下、 Ta:9.5%以下、 Mo:9.5%以
下、W: 9.5%以下、 Sb:2.5%以下、 G
e:7.0%以下、Sn:3.5%以下、 Zr:5.
5%以下、 Ni:9.0%以下、Si:9.0%以
下、 Zn:1.1%以下、 Hf:5.5%以下。
【0021】次にRE−TM−B系熱間加工希土類磁石
は、Yを含む希土類元素(RE)の少なくとも1種と遷
移元素(TM)およびBを必須元素として含むものであ
り、REとしては前記RE−B−Fe系焼結希土類磁石
の構成元素として挙げたものが再び例示されるが、これ
らのうち最も高い磁気的性質はPrを用いたときに得ら
れ易いので、実質的にはPrのみ、もしくはREのうち
50%以上がPrであるものが好ましい。またDyやT
d等の重希土類元素を少量併用することは、保磁力の向
上に有効である。
【0022】該RE−TM−B系熱間加工希土類磁石全
量中に占めるREの好ましい含有量は、8〜25%、よ
り好ましくは10〜20%、更に好ましくは12〜18
%の範囲である。REとTMおよびBを基本成分とする
磁石の主相はRE2 TM14B(たとえばPr2 Fe
14B)であるが、REが不足するとこの化合物が形成さ
れず、α−鉄と同一構造の立方晶組織となるため良好な
磁気的特性(特に保磁率)が得られ難く、他方、REが
多過ぎると非磁性のREリッチ相が多くなって残留磁束
密度が低下傾向を示す様になる。
【0023】次にBの含有量は、2〜8%、より好まし
くは4〜6%が適当である。B量が不足する場合は、R
E−Fe系の菱面体となるため満足な保磁力が得られ難
く、逆に多過ぎるとたとえば非磁性のRE2 Fe4 B相
が析出して残留磁束密度が低くなる。
【0024】TMは40〜90%、より好ましくは65
〜90%が適当であり、TM量が不足すると残留磁束密
度が低くなり、また多過ぎると保磁力が不十分となる。
尚、TMのうち最も代表的なものはFeであるが、その
一部をCoおよび/またはNiで代替することができ
る。Coは磁石のキュリー点を上げるのに有効であり、
基本的には主相のFeサイトを置換してRE2 Co14
を形成するが、この化合物は結晶異方性磁界が小さく、
Coの代替量が多くなるにつれて磁石全体としての保磁
力が低下するので、Feの50%以下、より好ましくは
20%以下に抑えるのがよい。またNiの代替量が多く
なると残留磁束密度が低下する傾向があるので、Feの
8%程度以下に抑えることが望まれる。
【0025】RE−TM−B系熱間加工希土類磁石の基
本的構成元素は上記の通りであるが、必要により更に他
の元素としてAg,Au,Al,Cu,Ga,Sn,P
t,Zn等の1種以上を含有させることにより保磁力を
更に高めることができ、その効果は0.2 %以上の添加で
有効に発揮される。しかし多過ぎると非磁性の粒界相が
増加して磁気特性の低下を招くので2%以下に抑えるべ
きである。
【0026】上記元素の中でも特にAg,Au,Al,
Cu,Pt,Sn,Znは結晶組織を微細化し、後述す
るような異方性付与のための熱間加工に伴う表面劣化層
の生成を抑制する作用があり、例えば3mm程度の薄肉形
状のものであっても優れた磁気特性を持った磁石を与え
るという効果を発揮する。
【0027】かくして得られるRE−TM−B系合金
を、好ましくは800℃以上の温度で熱間加工して配向
させると、異方性の永久磁石が得られる。尚、このRE
−TM−B系熱間加工希土類磁石は、耐食性や磁気特性
において前述のRe−B−Fe系焼結希土類磁石よりも
優れた効果を有しているので特に好ましい。
【0028】本発明では、上記のようなRE−B−Fe
系焼結希土類磁石もしくはRE−TM−B系熱間加工希
土類磁石に、前述のアニオン型電着塗装を施すことによ
って高耐食性の永久磁石を得ることができる。すなわち
上記の磁石合金は、その中に含まれる酸素や希土類元素
酸化物の量が非常に少なく、表層部に脆弱で塗膜密着性
の乏しい酸化物層が存在しないばかりでなく、電着塗装
工程中あるいはその後に水素を吸蔵して脆化することも
なく、こうした効果と、アニオン型電着塗装による前述
の塗膜密着性改善効果が相まって、卓越した耐食性を示
し、高レベルの磁気特性を長期間に渡って維持し得るも
のとなる。
【0029】
【実施例】実施例1 純度99.9%の鉄粉、純度99.9%のフェロボロン
合金および純度99.7%以上のNdを原料とし、これら
を配合して高周波溶解した後水冷銅鋳型を用いて鋳造
し、組成がNd147 Fe79の鋳塊を得た。
【0030】この鋳塊をスタンプミルで粗粉砕した後ボ
ールミルで微粉砕し、粒径が2.8〜8μmの微粉末を
得た。この微粉末を金型に装入して、10KOeの磁界
中で配向させると共に1.5トン/cm2 の圧力で成形
した。
【0031】この成形体を、Ar雰囲気中1000℃で
1時間焼結した後放冷し、その後Ar雰囲気中600℃
で2時間時効処理することにより希土類磁石を得た。得
られた磁石より20mm×30mm×3mmサイズの試
験片を切り出し、表面研磨(No.150)及びアセト
ン脱脂後、表1に示すアニオン型電着塗装を行なった。
尚、No.1,2については、試験片をpH10のアン
モニア水溶液に5分間浸漬した後、pH8.5のアニオ
ン型電着塗装溶液を用いて電着塗装を行ない、またN
o.3,4については、アンモニア水溶液への浸漬処理
を行なうことなく、アニオン型電着塗装溶液のpHを
8.5に調整して電着塗装を行なった。また従来法に従
って、ワット浴を用いて電流密度8A/dm2 でNiめ
っきを行なったものを比較例として示した。
【0032】電着塗装もしくはNiめっきの後夫々着磁
処理を行ない、下記の初期磁気特性を有する供試材を得
た。 残留磁束密度(Br)=12.5KG 保磁力(iHc)=12.0KQe エネルギー積(BH)max =35.0MGOe 得られた各供試材について下記の方法で耐食性試験を行
なった。
【0033】(耐食性試験)供試材を80℃×90%R
Hの恒温恒湿雰囲気に300時間放置した後、外観(目
視観察)、密膜密着性(JIS K 5400:碁盤目
テープ法)および磁気特性を調べた。結果を表1に一括
して示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1からも明らかであるように、実施例
(No.1〜4)では耐食性試験後の外観変化および塗
膜密着性の低下は全く見られず、磁気特性も試験前の値
をそのまま維持しているのに対し、比較例(No.5,
6)では発錆による外観劣化およびめっき密着性の低下
が著しく、また磁気特性もかなり低下している。
【0036】実施例2 純度99.9%の電解鉄と純度99.9%のフェロボロ
ンおよび純度99%以上のPrを原料とし、これらを配
合した後高周波溶解後水冷銅鋳型を用いて表2に示す組
成の鋳塊を得た。
【0037】この鋳塊を切断してから鉄製カプセルに封
入し、950℃にて全圧下率76%の熱間圧延を行な
い、次いで1000℃×6時間および480℃×2時間
の条件で熱処理することにより、表2に示す磁気特性の
希土類磁石を得た。この磁石より20mm×30mm×
3mmの試験片を切り出し、表面研磨(No.150)
およびアセトン脱脂の後、表3に示す条件でアニオン型
電着塗装を行ない、以下実施例1と同様にして着磁処理
および耐食性試験を行なった。尚、アニオン型電着塗装
溶液のpHはいずれも8.5に設定した。結果を表3に
示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】表2,3からも明らかである様に、No.
A−1〜D−2はいずれも本発明の規定要件を満たすも
のであり、耐食性試験後の外観劣化および塗膜密着性の
低下並びに磁気特性の低下は全く認められない。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、R
E−B−Fe系焼結希土類磁石またはRE−TM−B系
熱間加工希土類磁石の表面をアニオン型電着塗装による
有機コーティング層で被覆することによって有機コーテ
ィング層の塗膜密着性が高められて耐食性を著しく高め
ることができ、優れた磁気特性を長期間維持する高耐食
性の希土類磁石を提供し得ることになった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 RE−B−Fe系焼結希土類磁石または
    RE−TM−B系熱間加工希土類磁石(REは希土類元
    素の1種以上、TMは遷移元素の1種以上を表す:以下
    同じ)の表面に、アニオン型電着塗装による有機コーテ
    ィング層が形成されたものであることを特徴とする高耐
    食性希土類磁石。
  2. 【請求項2】 希土類磁石の表面を、pH10以上のア
    ルカリ溶液で処理した後、アニオン型電着塗装により有
    機コーティング層を形成することを特徴とする請求項1
    記載の高耐食性希土類磁石の製造法。
  3. 【請求項3】 希土類磁石の表面に、pH8.3以上の
    アニオン型電着塗装溶液中で電着塗装を行い、有機コー
    ティング層を形成することを特徴とする請求項1記載の
    高耐食性希土類磁石の製造法。
JP3203318A 1991-07-18 1991-07-18 高耐食性希土類磁石およびその製造法 Withdrawn JPH0529120A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09191996A (ja) * 1996-01-22 1997-07-29 Yoshihiro Okuda 不倒仏具

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09191996A (ja) * 1996-01-22 1997-07-29 Yoshihiro Okuda 不倒仏具

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