JPH05290628A - 電気機器 - Google Patents

電気機器

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JPH05290628A
JPH05290628A JP8350192A JP8350192A JPH05290628A JP H05290628 A JPH05290628 A JP H05290628A JP 8350192 A JP8350192 A JP 8350192A JP 8350192 A JP8350192 A JP 8350192A JP H05290628 A JPH05290628 A JP H05290628A
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JP
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insulating material
electrical equipment
gas
electric device
conductor
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JP8350192A
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Kazuya Tohata
和也 東畑
Isao Itakura
勲 板倉
Yoshihiro Makino
芳弘 牧野
Takashi Hara
隆志 原
徹 ▲吉▼川
Toru Yoshikawa
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気機器のコイル部の異常の検出精度を向上
させることで重大事故を未然に防止し、電気機器の信頼
性を向上させる。 【構成】 絶縁材料が過熱分解して硫黄あるいは窒素元
素を含む化合物を生成する絶縁材料、例えばポリフェニ
レンサルファイド3、ポリエーテルイミドフィルム4を
導体1の絶縁材料に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気機器内で発生す
る過熱による異常を容易に検出することができる電気機
器に係り、特に、内部に収納される例えばコイル等の導
体の絶縁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来のガス絶縁変圧器、パーフ
ルオロカーボン入りガス絶縁変圧器あるいは油入変圧器
等の電気機器に収納される巻線の絶縁構成を示す断面図
である。図において1は銅線、2は銅線1のまわりに絶
縁のために必要回数巻かれたポリエチレンテレフタレー
ト(以降PETと称する)フィルムである。従来の前記
電気機器においては、上記の様に構成された巻線を用い
てコイルを形成し、コイルのセクション間、高低圧間や
コイルとアース間の絶縁には、ポリエステル系絶縁物や
セルロース系絶縁物が使用されている。
【0003】上記のような従来の電気機器の内部で発生
する異常には、種々の形態がある。とりわけ、コイル巻
線に係る放電や過熱の異常は、電気機器の機能停止にか
かわるような重大事故を引き起こす。重大事故の未然防
止の観点から、種々の電気機器の内部異常診断技術が研
究されている。とりわけ、異常現象で生成される分解ガ
スに着目して、異常を検出する方法が有効である。電気
機器の重大事故を引き起こすコイルの異常時には、導体
を被覆している絶縁材料が熱分解して、分解ガスが生成
される。従って電気機器内のガスあるいは、絶縁油中及
びパーフルオロカーボン中溶解ガスを分析して、被覆絶
縁材料からの分解ガスが存在するか否かを調べれば、コ
イルの異常の有無が分かる。コイルの異常を高い精度で
検出するためには、導体を被覆している絶縁材料固有の
分解ガス成分を見いだす必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電気機器は以上
のように構成され、銅線1のまわりに巻回される絶縁材
としてPETフィルムが使用されている。だが、このフ
ィルムは下記の化学式1に示すようにH,C及びOの元
素から構成されているため、分解生成成分も、前記元素
から構成された化合物である。PETの分解生成成分と
しては、CO,CO2,CH4,C24などが報告されて
いる(文献:三菱電線工業時報 第174号昭和62年
10月)。
【0005】
【化1】
【0006】ところが、これらガス成分は、コイル部以
外の個所で多く使用されているセルロース系の絶縁材料
が熱分解しても生成する。このことから、電気機器内の
ガスを採取し、前記成分がたとえ検出されても、電気機
器内部の異常個所がコイル部であると特定するのが困難
であるという問題点があった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、電気機器内部に収納される導体
を被覆する絶縁材料の過熱によって発生する異常を、精
度良く検出して機能停止に至るような重大事故を未然に
防止することができる電気機器を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電気機器
は、セルロース系の絶縁材料が使用されている機器内
に、過熱されると硫黄あるいは窒素元素を含む化合物を
生成する絶縁材料で被覆された導体を収納するととも
に、内部異常診断を行うようにしたものである。
【0009】
【作用】この発明における電気機器の内部に収納される
導体を被覆する絶縁材料は、過熱されることにより硫黄
あるいは窒素元素を含む化合物を生成する。
【0010】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1における電気機器
に収納される巻線の絶縁構成を示す断面図である。図に
おいて、1は導体としての銅線、3はこの銅線1に必要
回数巻かれたポリフェニレンサルファイド(以降PSS
と称する)フィルムであり、分子構造は下記の化学式2
に示すようにS元素を有しており、異常過熱等で分解し
た場合には、S元素を含んだ分解成分が生成される。
【0011】
【化2】
【0012】PPSフィルム3が熱分解した場合に、S
元素を有する分解成分が生成されるのを、以下の方法で
実験して調べた。実験には、熱分解装置が直結したガス
クロマトグラフ質量分析器(以降GCMSと称する)を
使用した。3mgのPPSフィルムをHeガス中250
℃で分解させ、生成ガスをGCMSで調べた。実験の結
果、特徴成分として、PPSの分子構造から推測された
ように、S元素を含んだベンゼンチオール(C6
6S),硫化カルボニル(CS2)が検出された。
【0013】このようにして、PPSフィルム3の熱分
解で生成されるS元素を含んだC66SやCS2は、セ
ルロース系絶縁材料の分解では生成しないものである。
従って、PPSフィルムを導体の被覆絶縁材料に使用す
れば、セルロース系絶縁材料の分解とは明確に識別でき
る。これによって、コイル部の異常の検出精度を向上さ
せることができる。純ガス絶縁電気機器やパーフルオロ
カーボン入りガス絶縁電気機器では、ガスを採取し、ガ
スクロマトグラフでCS2の検地ができる。一方、油入
電気機器及びパーフルオロカーボン入りガス絶縁電気機
器では、油中及びパーフルオロカーボン中溶解C66
とCS2を、例えばアセトニトリルで抽出し、抽出液を
液体クロマトグラフで検地することができる。
【0014】なお、実開平2−61022号公報ではP
PSで絶縁被覆されたことを特徴とする絶縁電線が開示
されているが、これは電線製造方法の押出被覆を可能に
ならしめるためのものであり、過熱による内部異常の診
断を精度良く行うというこの発明の要旨については何ら
言及されておらず、その相違は明白である。また、特開
平2−299437号公報のように、耐加水分解性の高
い絶縁材料で構成した冷凍サイクル、特開平3−102
807号公報のように、発煙防止の補助を目的としたフ
ライバックトランス,あるいは、特開平3−13620
1号公報,特開平2−222128号公報,特開昭59
−45378号公報等にPPS,あるいは後述のPEI
の使用例が見られる。しかし、これらと本発明とは、構
成及び用途は明らかに異なっている。
【0015】実施例2.図2はこの発明の実施例2にお
ける電気機器に収納される巻線の絶縁構成を示す断面図
である。図において、1は導体としての銅線、4はこの
銅線1に必要回数巻かれたポリエーテルイミド(以降P
EIと称する)フィルムであり、分子構造は下記の化学
式3に示すようにN元素を有しており、異常過熱等で分
解した場合には、N元素を含んだ分解成分が生成され
る。
【0016】
【化3】
【0017】PEIフィルム4についても上記実施例1
におけるPPSフィルム3と同様の方法で熱分解実験を
行ったところ、分解成分として、N元素を含んだカルバ
ミン酸フェノール(C77NO2),アンモニア(N
3),酸化窒素(NO)が検出された。また、PPS
と同様に、純ガス絶縁電気機器やパーフルオロカーボン
入り絶縁電気機器では、ガスを採取し、ガスクロマトグ
ラフでNH3,NOが検地できる。一方、油入電気機器
及びパーフルオロカーボン入りガス絶縁電気機器では、
油中及びパーフルオロカーボン中溶解C77NO2,N
3,NOを、例えばメチルアルコールで抽出し、抽出
液を液体クロマトグラフで検地することができる。この
ことから、PEIフィルムを導体の被覆絶縁材料に使用
してもPPSフィルムと同様の効果が得られる。
【0018】実施例3.なお、上記各実施例では、PP
SおよびPEIフィルムを変圧器の巻線に適用した場合
について述べたが、その他、変流器、リアクトル等の電
気機器に適用しても同様の効果を発揮し得ることは言う
までもない。
【0019】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように電気機
器巻線の導体被覆に、過熱分解して、SあるいはN元素
を含む化合物を生成する絶縁材料、例えば、PPS、P
EIフィルムを使用することで、電気機器のコイル部の
異常検出精度の向上を図ることにより、重大事故を未然
に防止でき、信頼性の高い電気機器を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1における電気機器の巻線の
絶縁構成を示す断面図である。
【図2】この発明の実施例2における電気機器の巻線の
絶縁構成を示す断面図である。
【図3】従来の電気機器の巻線の絶縁構成を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 銅線(導体) 2 PETフィルム 3 PPSフィルム 4 PEIフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 隆志 赤穂市天和651番地 三菱電機株式会社赤 穂製作所内 (72)発明者 ▲吉▼川 徹 赤穂市天和651番地 三菱電機株式会社赤 穂製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系の絶縁材料が使用されてい
    る機器内に、過熱されると硫黄あるいは窒素元素を含む
    化合物を生成する絶縁材料で被覆された導体を収納する
    とともに、内部異常診断を行うようにしたことを特徴と
    する電気機器。
  2. 【請求項2】 過熱されると硫黄あるいは窒素元素を含
    む化合物を生成する絶縁材料は、ポリフェニレンサルフ
    ァイド、ポリエーテルイミドであることを特徴とする請
    求項1記載の電気機器。
JP4083501A 1992-04-06 1992-04-06 電気機器 Expired - Lifetime JPH07118220B2 (ja)

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JPH05290628A true JPH05290628A (ja) 1993-11-05
JPH07118220B2 JPH07118220B2 (ja) 1995-12-18

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Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5533118A (en) * 1978-08-31 1980-03-08 Konishiroku Photo Ind Co Ltd Auto focusing type camera
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