JPH05275132A - アース端子付接続端子台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アース電線の挿入孔を有したアース端子付接
続端子台において、端子台本体内に備えたアース用接片
の先端部のアース端子部を端子台取付板の挿入穴に確実
に係合でき、両者の寸法にバラツキや多少の隙間があっ
ても完全なアースを取れるようにする。 【構成】 端子台本体１内に、挿入孔２から挿入された
アース電線を固定する鎖錠端子４と、これと一体形成さ
れたアース用接片３を固定する。そして、アース用接片
３の先端部のアース端子部５の形状を、端子台取付板８
の挿入穴１０に挿入し易いように所定の角度を持ち、か
つ挿入方向にスリットを持ったペン先のような形状にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、アース電線の挿入孔
を有した箱形のアース端子付接続端子台に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】図４は例えば実開昭６０−７８５８１号
公報に示された従来のアース端子付接続端子台の断面図
である。この端子台は、電線を挿入孔から挿入するのみ
で固定接続できる速結端子台として構成したもので、図
ではアース電線の挿入孔で切断した断面形状が示されて
いる。

【０００３】同図において、１は端子台本体、２はその
上部に設けられたアース電線の挿入孔、３，４はこの挿
入孔２の下側に配置されたアース用接片及び鎖錠端子、
５はアース用接片３の先端部のアース端子部、６は裏
蓋、７はアース用接片３を固定するための固定ネジ、８
は端子台取付板、９はこの取付板８に端子台本体１を固
定するための固定ネジである。

【０００４】図５は上記アース用接片３のアース端子部
５の接地状態を示す図である。図示のように、アース端
子部５は所定の角度を持って形成され、また取付板８に
はこのアース端子部５が挿入される挿入穴１０が設けら
れている。

【０００５】上記のような構成のアース端子付接続端子
台においては、挿入孔２からアース電線を挿入すると、
鎖錠端子４によってこのアース電線が鎖錠されてアース
用接片３に固定接続される。

【０００６】一方、端子台本体１を取付板８に固定する
と、アース用接片３の先端部のアース端子部５が、図５
に示すように取付板８の挿入穴１０に挿入され、導電性
の取付板８と電気的に接続される。

【０００７】したがって、上記挿入孔２からアース用電
線を挿入するだけでアース用電線が取付板８と電気的に
接続され、わざわざアースを取るために電線を用いて配
線を施したり、その電線を固定するためのネジ等を使用
することなく、アースを取ることができる。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のアース端子付接続端子台にあっては、アー
ス用接片の先端部のアース端子部の寸法にバラツキがあ
り、また端子台取付板に設けたアース端子部の挿入穴の
寸法にもバラツキがあり、このため、端子台本体を取付
板にしっかり固定してもアース端子部とその挿入穴との
間に隙間が生じる場合があり、完全なアースを取れない
という問題点があった。

【０００９】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、アース端子部や取付板の挿入
穴の寸法にバラツキがあっても常に完全なアースを取る
ことが可能なアース端子付接続端子台を提供することを
目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】この発明に係るアース端
子付接続端子台は、アース電線の挿入孔を有した箱形の
接続端子台において、前記挿入孔から挿入されたアース
電線と接続されるアース用接片を備え、このアース用接
片の先端部を端子台本体から突出させるとともに、その
先端部を導電性の取付板に設けた挿入穴に係合可能に所
定の角度を持って形成し、かつその挿入方向に弾性を付
与するためのスリットを設けたものである。

【００１１】

【作用】この発明のアース端子付接続端子台において
は、アース用電線と接続されるアース用接片の先端部の
アース端子部が、端子台取付板に設けた挿入穴に係合可
能に所定の角度を持ち、かつその挿入方向にスリットを
持った形状となっているので、アース端子部が取付板の
挿入穴に入った時にスリットによる弾性のためにアース
端子部と取付板とが確実に接続される。

【００１２】

【実施例】図１はこの発明の一実施例を示す断面図であ
り、図４，図５と同一符号は同一構成要素を示してい
る。図において、１は箱形の端子台本体、２はこの本体
１に設けられたアース電線の挿入孔、３はこの挿入孔２
から挿入されたアース電線と接続されるアース用接片、
４はアース電線をアース用接片３に固定接続する鎖錠端
子で、アース電線を鎖錠するための鎖錠接片１１と鎖錠
されたアース電線を押圧する電線押圧片１２が設けられ
ている。

【００１３】５はアース用接片３の先端部のアース端子
部で、本体１から突出して設けられている。６は裏蓋、
８は端子台本体１を取り付ける導電性の端子台取付板、
１０はこの取付板８に設けられた挿入穴で、上記アース
端子部５がこの挿入穴１０に挿入される。

【００１４】図２は上記アース用接片３と鎖錠端子４の
形状を示す斜視図である。これらのアース用接片３と鎖
錠端子４は、帯状の導電性金具として一体化して形成さ
れており、端子台本体１の内部に該本体１と裏蓋６によ
って固定されている。またアース用接片３の先端部のア
ース端子部５は、万年筆のペン先のような形状に加工さ
れており、取付板８に設けた挿入穴１０に係合可能に所
定の角度を持って形成され、かつその挿入方向にスリッ
ト１３が設けられ、バネのような弾性が付与されてい
る。

【００１５】なお、図示していないが、図１の端子台本
体１にはアース電線の挿入孔２の他に、１次側及び２次
側電線の挿入孔も設けられており、それぞれ電線を挿入
するのみで結線ができ、速結端子台として構成されてい
る。

【００１６】上記のように構成されたアース端子付接続
端子台において、挿入孔２からアース電線を挿入する
と、このアース電線は鎖錠端子４の鎖錠接片１１で鎖錠
されるとともに、電線押圧片１２で押圧され、確実にア
ース用接片３に固定接続される。

【００１７】一方、端子台本体１を取付板８に取り付け
ると、図３に示すようにアース用接片３の先端部のアー
ス端子部５が矢印Ａ方向に取付板８の挿入穴１０に挿入
され、アース端子部５と取付板８とが電気的に接続され
る。この時、アース端子部５は万年筆のペン先のような
形状となっているので、挿入穴１０に容易に係合する。
また、ペン先形状のスリット１３部分が狭くなると同時
に、広がろうとする力が挿入穴１０の加工部に加わるの
で、アース端子部５と取付板８とが確実に接続される。

【００１８】このように、端子台本体１を導電性の取付
板８に固定するだけで挿入孔２から挿入されたアース電
線を取付板８に接続することができ、容易にアースを取
ることができる。また、本体１内に備えたアース用接片
３の先端部のアース端子部５はスリット１３を有したペ
ン先状に形成されているので、上記のように取付板８と
確実に接続される。したがって、アース端子部５や取付
板８の挿入穴１０の寸法にバラツキがあっても常に完全
なアースを取ることができ、取付板８の取付面と端子台
本体１との間に多少の隙間ができても完全なアースを取
ることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、端子
台本体内に備えたアース用接片の先端部を所定の角度を
持って形成し、かつ取付板の挿入穴の挿入方向にスリッ
トを設けた形状としたため、先端部のアース端子部や取
付板の挿入穴の寸法にバラツキがあっても常に完全なア
ースを取ることができ、また端子台本体と取付板の取付
面との間に多少の隙間ができても完全なアースを取るこ
とができるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す断面図である。

【図２】図１のアース用接片と鎖錠端子の形状を示す斜
視図である。

【図３】図２のアース端子部の取付板への接続状態を示
す説明図である。

【図４】従来例を示す断面図である。

【図５】図４のアース端子部の接地状態を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 端子台本体 ２ 挿入孔 ３ アース用接片 ４ 鎖錠端子 ５ アース端子部（先端部） ８ 端子台取付板 １０ 挿入穴 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 アース電線の挿入孔を有した箱形の接続
   端子台において、前記挿入孔から挿入されたアース電線
   と接続されるアース用接片を備え、このアース用接片の
   先端部を端子台本体から突出させるとともに、その先端
   部を導電性の取付板に設けた挿入穴に係合可能に所定の
   角度を持って形成し、かつその挿入方向に弾性を付与す
   るためのスリットを設けたことを特徴とするアース端子
   付接続端子台。