JPH0527470A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Publication number
JPH0527470A
JPH0527470A JP17960191A JP17960191A JPH0527470A JP H0527470 A JPH0527470 A JP H0527470A JP 17960191 A JP17960191 A JP 17960191A JP 17960191 A JP17960191 A JP 17960191A JP H0527470 A JPH0527470 A JP H0527470A
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JP
Japan
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group
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intermediate layer
carbon atoms
charge
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Application number
JP17960191A
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English (en)
Inventor
Masayuki Mishima
雅之 三島
Harumasa Yamazaki
晴正 山崎
Tadashi Sakuma
正 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度、高耐久性の電子写真感光体を提供す
る。 【構成】 導電性支持体の上に中間層、感光層を順次設
けてなり、中間層中に一般式(1) で示されるナフタレン
ジカルボン酸イミド化合物を含む電子写真感光体。 【化1】 (式中、 Rは炭素数8以下のアルキル基又はアラルキル
基、R'、R"は同一もしくは相異なって炭素数8以下のア
ルキレン基、Rcは炭素数8以下のシクロアルキレン基又
はアリーレン基を示す。A1、A2は同一もしくは相異なっ
て、水素原子、炭素数4以下のアルキル基、ニトロ基、
シアノ基、カルボン酸エステル基又はハロゲン原子を示
す。k、m、nは同一もしくは相異なって0又は1の整
数であり、k、m、nすべてが0になることはない。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
更に詳しくは中間層中にアクセプター性化合物として特
定のナフタレンジカルボン酸イミド化合物を含む高感
度、高耐久性の電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
電子写真方式を用いた複写機、プリンターの発展は目覚
ましく、用途に応じて様々な形態、種類、機能の機種が
開発され、それに対応して用いられる感光体も多種多様
なものが開発されつつある。従来、電子写真感光体とし
ては、その感度、耐久性の面から硫化カドミウム、セレ
ン合金等の無機化合物が主として用いられてきた。しか
しながら、これらは有害物質を使用している場合が多
く、公害をもたらす原因となる。また、感度が良好なセ
レン合金を用いる場合、蒸着法等により導電性支持体上
に薄膜を形成する必要があり、生産性が劣り、コストア
ップの原因となる。
【0003】一方、有機感光体は、焼却が可能であり、
無公害の利点を有し、更に多くのものは塗工により薄膜
形成が可能で大量生産が容易である。それ故にコストが
大幅に低減でき、また用途に応じて様々な形状に加工す
ることができるという長所を有している。有機感光体と
しては、導電性支持体上にアゾ化合物やフタロシアニン
化合物等の電荷発生材を分散した電荷発生層を設け、更
にその上にヒドラゾン化合物、トリアリールアミン化合
物、スチルベン化合物等に代表される正孔輸送材を含む
電荷輸送層を設けた機能分離型が主流となっている。
【0004】しかし、導電性基体上にこれらの感光層を
設けるだけでは導電性基体表面の欠陥、即ち傷、腐食、
不純物といった表面欠陥が画像にそのまま反映し、黒点
や白抜けという画像欠陥の原因となる場合が多い。ま
た、導電性基体と感光層の接着性が悪いため、少しの感
光層の傷から全体が剥がれてしまうこともある。それら
を防ぐ目的で、多くの感光体ではバリアー層、接着層と
して中間層(下引き層と呼ばれることもある)が設けら
れている。中間層としては、サブミクロンの膜厚で主に
絶縁性有機高分子が薄膜状に設けられているが、絶縁性
であるが故に、感光体の感度の低下を引き起こすという
大きな欠点を有している。また、この中間層と感光層の
界面に空間電荷が蓄積され、残留電位の上昇、初期電位
の低下等の感光体疲労の原因ともなる。
【0005】これらを防ぐ目的から、様々な方法が提案
されている。一つは、中間層中に無機の導電性フィラー
を分散させる方法、また一つはイオン伝導性高分子を中
間層として用いる方法、また一つは中間層中にアクセプ
ター性の電子輸送性化合物を含ませる方法である。無機
フィラーとしては、酸化チタンや酸化スズが用いられる
が(特公昭63−19869号公報)、これらは中間層
塗料中に分散されるため、その分散液の調製や、ポット
ライフに技術的な困難を伴う。また分散不均一による画
像欠陥も引き起こされる。イオン伝導性高分子として
は、例えば可溶性ポリアミド、セルロース等の水、アル
コール可溶性の高分子が用いられるが、導電率が低いた
めに問題点を解消するには至っていない。更にアクセプ
ター性の電子輸送性化合物としては、例えば、トリニト
ロフルオレノン、テトラシアノキノジメタン等のアクセ
プター性化合物が用いられるが、これらは安全性、安定
性、相溶性に問題があり、繰り返し使用時に分解するこ
とが多い。
【0006】このように、中間層を設けた場合にも、感
度、耐久性の低下という重大な問題点が残されており、
これらを改良した高性能感光体が強く要請されている。
本発明の目的は、まさにこの点にあり、かかる課題を解
消するものとして、優れたアクセプター性化合物を中間
層中に含む電子写真感光体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち本発明は、導電性支持体の上に中間層、感光
層を順次設けた電子写真感光体において、中間層中に一
般式(1) で示されるナフタレンジカルボン酸イミド化合
物を含むことを特徴とする電子写真感光体を提供するも
のである。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、 Rは炭素数8以下のアルキル基又
はアラルキル基、R'、R"は同一もしくは相異なって炭素
数8以下のアルキレン基、Rcは炭素数8以下のシクロア
ルキレン基又はアリーレン基を示す。A1、A2は同一もし
くは相異なって、水素原子、炭素数4以下のアルキル
基、ニトロ基、シアノ基、カルボン酸エステル基又はハ
ロゲン原子を示す。k、m、nは同一もしくは相異なっ
て0又は1の整数であり、k、m、nすべてが0になる
ことはない。)一般式(1) において、R'、R"は同一もし
くは相異なって炭素数8以下の直鎖もしくは分岐のアル
キレン基を示し、例えばメチレン、エチレン、プロピレ
ン、トリメチレン、ブチレン、イソブチレン、テトラメ
チレン、n−ペンチレン、イソペンチレン、ネオペンチ
レン、n−ヘキシレン、n−オクチレン等の基をあげる
ことができ、好ましくはメチレン基、エチレン基であ
る。Rcは炭素数8以下のシクロアルキレン基又はアリー
レン基を示し、シクロアルキレン基としては、例えば、
シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレ
ン、シクロヘプチレン、シクロオクチレン等の基をあげ
ることができ、好ましくはシクロヘキシレン基である。
また、アリーレン基としてはフェニレン基、ナフチレン
基等をあげることができる。 Rは炭素数8以下のアルキ
ル基又はアラルキル基を示し、例えばメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチ
ル、 sec−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネ
オペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチ
ル等の基をあげることができる。アラルキル基としては
ベンジル基をあげることができる。k、m、nは同一も
しくは相異なって0又は1の整数であり、すべてが0に
なることはない。
【0010】一般式(1) において、A1、A2は同一もしく
は相異なって水素原子、炭素数4以下のアルキル基、ニ
トロ基、シアノ基、カルボン酸エステル基又はハロゲン
原子を示すが、炭素数4以下のアルキル基としてはメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、 sec−ブチル等の基をあげることがで
きる。ハロゲン原子としては塩素原子、フッ素原子、臭
素原子をあげることができる。
【0011】本発明に用いられる一般式(1) で示される
ナフタレンジカルボン酸イミド化合物は、通常のカルボ
ン酸イミドを合成する際に用いられている公知の方法に
準じて合成することができる。例えば、一般式(2) H2N-(R")n-(Rc)m-(R')k-COOR(2) (式中、R、R'、R"、Rc、k、m、nは式(1) と同じ)
で示されるω−アミノ酸エステルとナフタレンジカルボ
ン酸無水物とを縮合することにより得ることができる。
また別の方法としては、まず一般式(3) H2N-(R")n-(Rc)m-(R')k-COOH(3) (式中、R、R'、R"、Rc、k、m、nは式(1) と同じ)
で示されるω−アミノ酸とナフタレンジカルボン酸無水
物とを縮合せしめ、その後にエステル化することによ
り、高収率で目的化合物を得ることができる。
【0012】かくして製造される一般式(1) で示される
ナフタレンジカルボン酸イミド化合物のN置換アルキル
基の末端にはカルボン酸エステル基が置換されている。
このようにすることにより、高アクセプター性を示すば
かりでなく、光導電性化合物として従来から知られてい
る電子供与性基を有するナフタレンジカルボン酸イミド
化合物(例えば、ジャーナル オブ ジ アメリカンケ
ミカル ソサエティー, 89巻, 23号, 5925頁(1967
年))や、フルオレノン系のアクセプター性化合物に比
べて格段に安定性が高く、溶剤、結着剤との相溶性も大
幅に改善された。また結晶性も殆どなく、常温でアモル
ファス状態を維持し、使用中の劣化も認められなかっ
た。特に、一般式(1) においてm=1で、カルボン酸エ
ステル基中にかさ高いシクロアルキレン基又はアリーレ
ン基を有するものが高性能を示し、好ましい。
【0013】本発明に用いられる一般式(1) で示される
ナフタレンジカルボン酸イミド化合物の代表的な例とし
ては、次のようなもの(化合物(4) 〜(46)) があげられ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】これらの化合物は、多くの溶剤に可溶であ
り、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリ
ン、クロロベンゼン等の芳香族系溶剤;ジクロロメタ
ン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロ
エチレン、四塩化炭素等のハロゲン系溶剤;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジエチルエー
テル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系溶剤;メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド等に可溶である。
【0022】電子写真感光体を作製するにあたっては、
導電性支持体上に、まず一般式(1)で示されるナフタレ
ンジカルボン酸イミド化合物を含む中間層を薄膜状に形
成せしめる。導電性支持体の基材としては、アルミニウ
ム、ニッケル等の金属、金属蒸着高分子フィルム、金属
ラミネート高分子フィルム等を用いることができ、ドラ
ム状、シート状又はベルト状の形態で導電性支持体を形
成する。
【0023】中間層は一般式(1) で示されるナフタレン
ジカルボン酸イミド化合物及び結着剤からなり、これら
を溶剤に溶解して塗料を作製し、塗工により薄膜状に形
成せしめる。用いられる結着剤は特に限定されることは
なく、例えばポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ
エステル、ポリアミド等の縮合系重合体;ポリエチレ
ン、ポリスチレン、スチレン−アクリル共重合体;ポリ
アクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、
ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、アクリロ
ニトリル−ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体等の付加重合体;セルロー
ス、アミロース、アミロペクチン等の天然重合体;ポリ
スルホン、ポリエーテルスルホン、シリコン樹脂等が適
宜用いられ、一種もしくは二種以上のものを混合して用
いることができる。これらの中でも、ポリアミド樹脂、
ポリビニルアルコールが好ましい。
【0024】一般式(1) で示されるナフタレンジカルボ
ン酸イミド化合物の使用量は結着剤に対して5重量%乃
至100 重量%であり、好ましくは10重量%乃至70重量%
である。100 重量%より多い場合には中間層としての膜
質が非常に悪くなり好ましくない。また5重量%より少
ない場合には一般式(1) で示されるナフタレンジカルボ
ン酸ジイミド化合物の濃度が低くなりすぎ、その効果が
期待できなくなる。一般式(1) で示されるナフタレンジ
カルボン酸イミド化合物は、一種もしくは二種以上のも
のを混合して用いることができ、また従来知られている
他のアクセプター性化合物も同時に用いることができ
る。
【0025】薄膜形成法は、まず一般式(1) で示される
ナフタレンジカルボン酸イミド化合物及び結着剤を溶剤
に溶解する。用いられる溶剤は特に限定されることはな
く、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、テトラリ
ン、クロロベンゼン等の芳香族系溶剤;ジクロロメタ
ン、クロロホルム、トリクロロエチレン、テトラクロロ
エチレン、四塩化炭素等のハロゲン系溶剤;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ギ酸メチル、ギ酸エチ
ル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;ジエチルエー
テル、ジプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロ
フラン等のエーテル系溶剤;メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤;ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスル
ホキシド等の溶剤を用いることができる。
【0026】中間層の塗工手段は特に限定されることは
なく、例えばディップコーター、バーコーター、カレン
ダーコーター、グラビアコーター、スピンコーター等を
適宜使用することができ、また、電着塗工、スプレー塗
工等も可能である。このようにして設けられた中間層の
膜厚は 0.1μm 乃至2μm であり、これよりも薄いと中
間層としての効果は期待できず、またこれよりも厚いと
感光体の感度が低下する。
【0027】以上のようにして作製した中間層の上に感
光層を設ける。感光層としては、電荷発生材と電荷輸送
材を同一層に含む単層型、及び電荷発生材を含む電荷発
生層と電荷輸送材を含む電荷輸送層からなる機能分離型
いずれも採用することが可能であるが、以下後者につい
て詳しく説明する。電荷発生層は電荷発生材及び必要に
応じて結合剤、添加剤よりなり、蒸着法、プラズマCV
D法、塗工法等の方法で作製することができる。電荷発
生材としては、特に限定されることはなく、照射される
特定の波長の光を吸収し、効率よく電荷を発生するもの
なら有機材料、無機材料のいずれも好適に使用すること
ができる。有機電荷発生材料としては、例えばペリレン
顔料、多環キノン顔料、無金属フタロシアニン顔料、金
属フタロシアニン顔料、ビスアゾ顔料、トリスアゾ顔
料、チアピリリウム塩、スクエアリウム塩、アズレニウ
ム顔料等があげられる。無機電荷発生材としては、例え
ば酸化亜鉛、硫化カドミウム、セレン、セレン合金、ア
モルファスシリコン、アモルファスシリコンカーバイド
等があげられる。有機電荷発生材は、主として溶剤及び
結合剤中に分散せしめて塗工液を作製し、塗工により電
荷発生層を形成することができる。形成された電荷発生
層の膜厚は 0.1乃至 2.0μm が好ましく、更に好ましく
は 0.1乃至 1.0μm である。
【0028】必要に応じて用いられる結合剤は絶縁性樹
脂なら特に限定されることはなく、上記中間層の場合に
例示したものと同様のものを用いることができる。結合
剤の使用量は電荷発生材に対して 0.1乃至3重量比であ
り、好ましくは 0.1乃至2重量比である。また、必要に
応じて用いられる添加剤としては、酸化防止剤、消光
剤、分散剤、接着補助剤、増感剤等をあげることができ
る。電荷発生層の塗工手段は特に限定されることはな
く、例えばディップコーター、バーコーター、カレンダ
ーコーター、グラビアコーター、スピンコーター等を適
宜使用することができ、また、電着塗工、スプレー塗工
等も可能である。
【0029】次に、該電荷発生層の上部に、電荷輸送層
を薄膜状に形成せしめる。薄膜形成法としては主に塗工
法が用いられ、電荷輸送材を必要に応じて結合剤及び必
要に応じて用いられる添加剤と共に溶剤に溶解し、電荷
発生層上に塗工せしめ、その後乾燥せしめればよい。用
いられる溶剤としては、電荷輸送材及び必要に応じて用
いられる結合剤が溶解し、かつ電荷発生層が溶解しない
溶剤なら特に限定されることはない。用いられる電荷輸
送材は特に限定されることはなく、通常用いられる電荷
輸送材が好適に用いられる。例えばヒドラゾン化合物、
スチルベン化合物、トリアリールアミン化合物、ピラゾ
リン化合物、オキサジアゾール化合物、オキサゾール化
合物、ポリビニルカルバゾール化合物、トリフェニルメ
タン化合物等をあげることができる。
【0030】必要に応じて用いられる結合剤は中間層、
電荷発生層に用いられるものと同様のものを用いること
ができる。結合剤の使用量は電荷輸送材に対して 0.1乃
至3重量比であり、好ましくは 0.1乃至2重量比であ
る。結合剤の使用量が3重量比よりも大であると、電荷
輸送層における電荷輸送材濃度が小さくなり感度が悪く
なる。また、 0.1重量比よりも小さいと結合剤としての
効果を発揮しないようになる。また、必要に応じて用い
られる添加剤としては、酸化防止剤、消光剤、分散剤、
接着補助剤、増感剤等をあげることができる。電荷輸送
層の塗工手段は中間層、電荷発生層の時と同様の方法を
とることができる。このようにして形成された電荷輸送
層の膜厚は10乃至50μm であり、更に好ましくは10乃至
30μm である。膜厚が50μm よりも大であると電荷の輸
送に時間を要するようになり、感度低下の原因となる。
一方、10μm より小であると機械的強度が低下し、感光
体の寿命が短いものとなり好ましくない。
【0031】以上の如くにして一般式(1) で示されるナ
フタレンジカルボン酸イミド化合物を中間層に含む電子
写真感光体を作製することができるが、本発明では更に
感光層の上にオーバーコート層を設けることもできる。
【0032】こうして得られた電子写真感光体の使用に
際しては、まず感光体表面をコロナ帯電器等により負に
帯電せしめる。帯電後、露光することにより電荷発生層
内で電荷が発生し、正電荷が電荷輸送層内に注入され、
これが電荷輸送層中を通って表面にまで輸送され、表面
の負電荷が中和される。電荷発生層内の負電荷は中間層
に注入され導電性支持体の正電荷を中和する。一方、露
光されなかった部分には負電荷が残ることになる。正規
現像の場合、正トナーが用いられ、この正電荷が残った
部分にトナーが付着し現像される。反転現像の場合に
は、負トナーが用いられ、電荷が中和された部分にトナ
ーが付着し現像されることとなる。本発明における電子
写真感光体はいずれの現像方法においても使用可能であ
り、高画質を与えることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を具体的
に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0034】実施例1 ポリアミド樹脂(アミランCM−8000、東レ(株)製)
1g、ナフタレンジカルボン酸イミド化合物(化合物(2
0))0.5gをメタノール/n−ブタノール(2/1)20ml
に溶解し、アルミ板上にバーコーターにて乾燥後の膜厚
が 0.2μm になるように塗布し、乾燥させ、中間層を形
成した。次にX型無金属フタロシアニン5g、ブチラー
ル樹脂(エスレックBM−2、積水化学(株)製)5g
をシクロヘキサノン90mlに溶解分散し、ボールミル中で
24時間混練した。得られた分散液を中間層の上にバーコ
ーターにて乾燥後の膜厚が0.15μm になるように塗布
し、乾燥させ、電荷発生層を形成した。更に次に下式(4
7)に示したジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニル
ヒドラゾン5g、ポリカーボネート樹脂(レキサン 131
−111 、エンジニアリングプラスチックス(株)製)5
gをジクロロエタン90mlに溶解し、これを電荷発生層上
にブレードコーターにて乾燥後の膜厚が25μm になるよ
うに塗布して乾燥し、電荷輸送層を形成した。
【0035】
【化10】
【0036】このようにして作製した電子写真感光体を
(株)川口電気製作所製、静電複写紙試験装置EPA−
8100を用いて、−5.5kVのコロナ電圧で帯電させたとこ
ろ、初期表面電位V0 は−780Vであった。暗所にて2
秒放置後の表面電位V2 は−750Vとなった。次いで発
振波長 780nmの半導体レーザーを照射し、半減露光量E
1/2 を求めたところ、0.29μJ/cm2 であり、残留電位V
R は−3.7Vであった。次に、5000回上記操作を繰り返
した後、V0 、V2 、E1/2、VR を測定したところ、
それぞれ−770V、−760V、0.30μJ/cm2 、−8.6 Vで
あった。このように感光体の性能は殆ど衰えておらず、
高感度、高耐久性を示すものであった。
【0037】比較例1 実施例1において、ナフタレンジカルボン酸イミド化合
物を除く以外は全く同様にして感光体を作製し、性能評
価を行った。その結果、初期のV0 、V2 、E1/2 、V
R はそれぞれ−830V、−820V、0.75μJ/cm2 、−47.8
Vであった。次に5000回操作を繰り返した後、V0 、V
2 、 E1/2 、VR を測定したところ、それぞれ−800
V、−780V、0.93μJ/cm2 、−103 Vであり、感度、
耐久性ともに劣るものであった。
【0038】実施例2〜10 ナフタレンジカルボン酸イミド化合物として、それぞれ
表1に示した番号のものを用いる以外は実施例1と同様
にして感光体を作製し、性能評価を行った。その結果を
表1に示したが、実施例1の結果と同様に、高感度、高
耐久性を示すものであった。
【0039】
【表1】
【0040】実施例11 実施例1において、中間層の結着剤としてポリアミド樹
脂の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−05、電
気化学工業(株)製)を用いる以外は全く同様にして感
光体を作製し、性能評価を行った。その結果、初期のV
0 、V2 、 E1/2 、VR はそれぞれ−770V、−760
V、0.30μJ/cm2、−5.5Vであった。次に5000回操作を
繰り返した後、V0 、V2、E1/2 、VR を測定したと
ころ、それぞれ−770 V、−750 V、0.30μJ/cm2 、−
10.8Vであり、感度、耐久性ともに優れたものであっ
た。
【0041】比較例2 実施例11において、ナフタレンジカルボン酸イミド化
合物を除く以外は全く同様にして感光体を作製し、性能
評価を行った。その結果、初期のV0 、V2 、E1/2
R はそれぞれ−820V、−800V、0.69μJ/cm2 、−3
0.4Vであった。次に5000回操作を繰り返した後、
0 、V2 、 E1/2 、VR を測定したところ、それぞ
れ−850V、−840V、0.98μJ/cm2 、−145.6 Vであ
り、感度、耐久性ともに劣るものであった。
【0042】比較例3 実施例1において、ナフタレンジカルボン酸イミド化合
物の代わりに下式(48)に示すトリニトロフルオレノンを
用いる以外は全く同様にして感光体を作製し、性能評価
を行った。その結果、初期のV0、V2、E1/2 、VR
それぞれ−760V、−740V、0.32μJ/cm2 、−6.2Vで
あった。次に5000回操作を繰り返した後、V0 、V2
1/2、VR を測定したところ、それぞれ−530V、−42
0V、0.97μJ/cm2 、−113.8Vであり、耐久性に劣るも
のであった。
【0043】
【化11】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 導電性支持体の上に中間層、感光層を順
    次設けた電子写真感光体において、中間層中に一般式
    (1) で示されるナフタレンジカルボン酸イミド化合物を
    含むことを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、 Rは炭素数8以下のアルキル基又はアラルキル
    基、R'、R"は同一もしくは相異なって炭素数8以下のア
    ルキレン基、Rcは炭素数8以下のシクロアルキレン基又
    はアリーレン基を示す。A1、A2は同一もしくは相異なっ
    て、水素原子、炭素数4以下のアルキル基、ニトロ基、
    シアノ基、カルボン酸エステル基又はハロゲン原子を示
    す。k、m、nは同一もしくは相異なって0又は1の整
    数であり、k、m、nすべてが0になることはない。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9500967B2 (en) 2013-10-09 2016-11-22 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic photosensitive member, method for producing the same, process cartridge, and electrophotographic apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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