JPH05273690A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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Publication number
JPH05273690A
JPH05273690A JP4098657A JP9865792A JPH05273690A JP H05273690 A JPH05273690 A JP H05273690A JP 4098657 A JP4098657 A JP 4098657A JP 9865792 A JP9865792 A JP 9865792A JP H05273690 A JPH05273690 A JP H05273690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
matrix
hydroxyquinone
phb
recording medium
deriv
Prior art date
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Pending
Application number
JP4098657A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Kamauchi
正治 鎌内
Riichi Shimotsuji
利一 下辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP4098657A priority Critical patent/JPH05273690A/ja
Publication of JPH05273690A publication Critical patent/JPH05273690A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 SiO2 マトリックス中に1,4−ジヒドロ
キシアントラキノンなどのヒドロキシキノン誘導体を分
散させた第一の層と、TiO2 1〜100モル%および
SiO2 99〜0モル%からなるマトリックス中に前記
と同じヒドロキシキノン誘導体を分散させた第二の層と
を積層してなる光化学ホールバーニング記録媒体。 【効果】 積層することにより多重度が高められ、記録
密度が倍増する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光化学ホールバーニン
グ(以下、PHBという)現象を利用する光記録媒体に
関し、特に高密度記録が可能な波長多重PHB記録媒体
に関する。
【0002】
【従来の技術】現代における情報処理速度の高速化およ
び処理される情報の大容量化に伴い、近年、高密度記録
方式としてのPHBメモリが提案されている。このPH
Bメモリにおける記録原理は、例えば特公昭58−51
355号公報にも記載されている通りである。透明媒体
中に分散された感光物質が液体ヘリウム温度などの極低
温において示す広い不均一な吸収帯に、充分狭い波長幅
をもつレーザー光を照射すると、その波長位置に吸収ス
ペクトルを持つ分子のみが光励起され、他のエネルギー
状態に移る結果、波長選択的な鋭い吸光度の減少(ホー
ル)が現われるが、PHBメモリはこの現象を利用して
記録を行うものである。即ち、記録媒体の吸収スペクト
ル中の特定の波長域での吸光度を減少させ、吸収スペク
トル中に吸光度の減少によるホールを作り、このホール
の有無を1、0のバイナリーコードに対応させた記録と
するものである。
【0003】このようなPHBメモリによれば波長選択
的に記録が行われるので、その選択数倍だけ記録密度が
高められるわけであり、理論的にはその多重記録の程度
(多重度)は103 〜104 と考えられている。現行の
光メモリの容量の上限値が108 ビット/cm2 といわ
れているが、PHBメモリではその103 〜104 倍の
1011〜1012ビット/cm2 という超高密度記録が可
能となる。
【0004】しかしながら、多重度の理論上の上限値は
前記の如くであっても、実際にそれだけのホールが独立
に且つ同時に生成されるかについての確証が未だ得られ
ていないのが現状であり、しかも一方では高密度化の要
求には際限がなく、多重度を更に高めることが求められ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、PHBメモリにおける記録密度を更に高めたPHB
記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために種々検討の結果、二種のマトリックス
中に特定構造を有する有機色素をそれぞれ分散させ、こ
れらを積層した二層構造の記録媒体とすれば、多重化出
来ることを見出し、本発明を完成した。即ち、本発明
は、SiO2 マトリックス中にヒドロキシキノン誘導体
を分散させた第一の層と、TiO2 1〜100モル%お
よびSiO2 99〜0モル%からなるマトリックス中に
ヒドロキシキノン誘導体を分散させた第二の層とを積層
してなるPHB記録媒体に関するものである。
【0007】ところで、図1は、SiO2 マトリックス
中に、本発明で用いられるヒドロキシキノン誘導体の一
種である1,4−ジヒドロキシアントラキノン(以下、
DAQという)を微量分散させた材料についての吸収ス
ペクトルであり、図中の矢印はPHB現象を示す波長域
(515〜525nm)を示す。図2は、TiO2 マトリ
ックス中にDAQを微量分散させた材料についての吸収
スペクトルであり、図中の矢印は上記と同様PHB現象
が起こる波長域(590〜620nm)を示す。この図1
および図2を比較するとPHB現象が発現する波長域の
差が約80nmあり、オーバーラップしないことが判る。
しかも、本発明者らが調べたところによれば、図2に示
した材料のTiO2 マトリックスの一部をSiO2 で置
き換えた場合でも、その混合モル%の比(SiO2 :T
iO2 )が0:100〜99:1の範囲内ではPHB現
象の発現する波長域がTiO2 マトリックスの場合と同
一であることが判った。
【0008】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
であり、SiO2 マトリックス中にヒドロキシキノン誘
導体を分散させた第一の層と、TiO2 1〜100モル
%およびSiO2 99〜0モル%からなるマトリックス
中にヒドロキシキノン誘導体を分散させた第二の層とを
積層することによって多重度を高め、記録密度を倍増さ
せたものである。
【0009】本発明における上記効果、即ち積層による
多重化の効果は、PHB現象が観察される他の色素、例
えばテトラフェニルポルフィンなどのポルフィン類を用
いた場合には得られない。ヒドロキシキノン誘導体を用
いた場合に積層による多重化の効果が得られる理由は不
明であるが、キノン骨格の有するヒドロキシル基が関与
しているのではないかと考えられる。
【0010】本発明で用いられるヒドロキシキノン誘導
体としては、ナフタザリン、5,6,8−トリヒドロキ
シ−1,4−ナフトキノンなどのヒドロキシナフトキノ
ンおよびこれらの誘導体;DAQ、1,2,4−トリヒ
ドロキシアントラキノン、1,2,5,8−テトラヒド
ロキシアントラキノンなどのヒドロキシアントラキノ
ン;および2,6−ジ(p−ブチル)フェノキシ−1,
4−ジヒドロキシアントラキノン、1−アミノ−4−ヒ
ドロキシアントラキノン、1−ステアロイルアミノ−4
−ヒドロキシアントラキノンなどのヒドロキシアントラ
キノンの誘導体などが挙げられ、中でもDAQなどが好
ましく用いられる。
【0011】本発明の光記録媒体を製造するには、例え
ばゾル−ゲル法によってヒドロキシキノン誘導体をそれ
ぞれ均一に分散させた第一および第二の層を作り、両者
をシリコンアルコキシド溶液を用いて接着するなどの方
法によって積層すればよい。マトリックス中に分散させ
るヒドロキシキノン誘導体の濃度は、マトリックス中に
おけるヒドロキシキノン誘導体分子間の相互作用が無視
できるような割合にすればよく、通常は10-6〜10-2
(ヒドロキシキノン誘導体/アルコキシドモル比)、好
ましくは10-5〜10-3(ヒドロキシキノン誘導体/ア
ルコキシドモル比)程度である。
【0012】このようにして得られた本発明の光記録媒
体は従来のものに比べて記録密度が二倍程度高くなって
いる。また積層した各層のマトリックスの組成変化も小
さくできるので界面の整合性がよく、界面での光散乱損
失を低減できるという利点を有する。
【0013】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明がこれら実施例に限定されるものでない
ことは言うまでもない。 実施例1 Si(OC2 5)4 20ml、エタノール23.6ml
およびDAQ2.2mgを混合し、約1時間攪拌後、エ
タノール23.6ml、H2O6.47mlおよびHC
l(0.014N)溶液をビュレットで滴下した。更に
1時間攪拌後、一部を容器に移し取り、室温で乾燥ゲル
化させて第一の層とした。Ti(O−i−Pr)4(式
中、i−Prはイソプロピルを表わす)14.9ml、
エタノール11.7mlおよびDAQ1.2mgを混合
し、約1時間攪拌後、氷水で冷却したH2 O0.98m
l、エタノール11.7mlおよびHCl(4N)溶液
をビュレットで滴下した。更に約1時間攪拌後、室温で
保存し、ゲル化させて第二の層とした。
【0014】前記の如くして得られた第一および第二の
層をSi(OC2 5)4 、エタノールおよびH2 O溶液
を間にコーティングすることにより積層し、クライオス
タット(4.2K)内で吸収スペクトルを測定したとこ
ろ、図3に示されるような吸収スペクトル曲線が得られ
た。色素レーザを用いてこの媒体に520nmと600nm
の波長を照射したところ、それぞれ独立したPHB現象
が認められた。
【0015】実施例2 実施例1における第二の層の代わりに、下記のようにし
て形成した第二の層を用いた以外は実施例1と同様にし
て媒体を得た。 (第二の層の形成法)Ti(O−i−Pr)42.7m
l、Si(OC2 5)4 18ml、エタノール11.7
mlおよびDAQ2.2mgを混合し、約1時間攪拌
後、H2 O0.98ml、エタノール11,7mlおよ
びHCl(4N)溶液をビュレットで滴下した。更に1
時間攪拌後、容器に移し取り、室温で乾燥ゲル化させて
第二の層とした。
【0016】得られた媒体につき、実施例1と同様にし
て色素レーザを照射したところ、520nmと600nmの
波長域にそれぞれ独立したPHB現象が認められた。
【0017】実施例3 実施例1におけるDAQの代わりに、1,2,4−トリ
ヒドロキシアントラキノンを用いた以外は実施例1と同
様にして媒体を得た。得られた媒体につき、実施例1と
同様にして色素レーザを照射したところ、520nmと6
00nmの波長域にそれぞれ独立したPHB現象が認めら
れた。
【0018】比較例 Si(OC2 5)4 20ml、エタノール23.6m
l、クロロフォルム5mlおよびテトラフェニルポルフ
ィン5.5mgを混合し、約1時間攪拌後、エタノール
23.6ml、H2 O6.47mlおよびHCl(0.
014N)溶液をビュレットで滴下した。更に1時間攪
拌後室温で乾燥ゲル化させた。このようにして得られた
サンプルについて、PHB現象が起こる長波長側の吸収
スペクトル位置を調べたところ、650nmであった。
【0019】次いで、Ti(O−i−Pr)414.9m
l、エタノール11.7mlおよびクロロフォルム5m
lおよびテトラフェニルポルフィン5.5mgを混合
し、約1時間攪拌後、氷水で冷却したH2 O0.98m
l、エタノール11.7mlおよびHCl(4N)溶液
をビュレットで滴下した。更に約1時間攪拌後、室温で
保存し、ゲル化させた。このようにして得られたサンプ
ルの吸収スペクトルは、SiO2 マトリックスのものと
同一であり、これらを積層しても多重化できないことが
判った。
【0020】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によればPHB
記録媒体における多重度を高めることができるので、従
来のものに比べて記録密度が倍増する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 SiO2 マトリックス中にDAQを分散させ
た材料についての吸収スペクトルを示す図である。
【図2】 TiO2 マトリックス中にDAQを分散させ
た材料についての吸収スペクトルを示す図である。
【図3】 本発明の一実施例における媒体の吸収スペク
トルを示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiO2 マトリックス中にヒドロキシキ
    ノン誘導体を分散させた第一の層と、TiO2 1〜10
    0モル%およびSiO2 99〜0モル%からなるマトリ
    ックス中に前記ヒドロキシキノン誘導体を分散させた第
    二の層とを積層してなる光記録媒体。
JP4098657A 1992-03-24 1992-03-24 光記録媒体 Pending JPH05273690A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4098657A JPH05273690A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 光記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4098657A JPH05273690A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 光記録媒体

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Publication Number Publication Date
JPH05273690A true JPH05273690A (ja) 1993-10-22

Family

ID=14225589

Family Applications (1)

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JP4098657A Pending JPH05273690A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 光記録媒体

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JP (1) JPH05273690A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004036569A1 (ja) * 2002-10-16 2004-04-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 情報記録媒体およびその製造方法、並びに光学情報記録再生装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004036569A1 (ja) * 2002-10-16 2004-04-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 情報記録媒体およびその製造方法、並びに光学情報記録再生装置

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