JPH05271129A - (ペルフルオロデカリン)アルコール体 - Google Patents

(ペルフルオロデカリン)アルコール体

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JPH05271129A
JPH05271129A JP1328293A JP1328293A JPH05271129A JP H05271129 A JPH05271129 A JP H05271129A JP 1328293 A JP1328293 A JP 1328293A JP 1328293 A JP1328293 A JP 1328293A JP H05271129 A JPH05271129 A JP H05271129A
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JP
Japan
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perfluorodecalin
general formula
formula
spectrum
represented
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JP1328293A
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Masahiro Iwahara
昌宏 岩原
Fumio Yamamoto
文夫 山本
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 界面活性剤,撥水撥油剤原料、さらにはフッ
素樹脂やフッ素ゴムの合成原料などとして有用な新規な
(ペルフルオロデカリン)アルコール体を提供するこ
と。 【構成】 一般式(I) 【化1】 〔式中、nは0又は1を示す。〕で表される(ペルフル
オロデカリン)アルコール体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な(ペルフルオロデ
カリン)アルコール体に関し、さらに詳しくは、界面活
性剤,撥水撥油剤原料、さらにはフッ素樹脂やフッ素ゴ
ムの合成原料などとして有用な(ペルフルオロデカリ
ン)アルコール体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フッ素原子はほとんどの元素と結
合し、大きな結合エネルギーをもつことに加え、大きさ
が水素原子よりも少し大きく、酸素と同程度であるた
め、他のハロゲン原子と異なり、有機化合物の水素原子
を順次フッ素原子で置き換えることが可能であることが
知られている。したがって、低フッ素化物から高度にフ
ッ素化された高フッ化物に至るまで、各種の多様な優れ
た物性をもつ有機フッ素化合物を製造することができ
る。特に、高フッ化物は、炭素鎖をフッ素原子で囲むよ
うな構造となっているため、外部からの試薬などの攻撃
をむずかしくし、また同種の分子や他種の分子間の相互
作用を弱くするという機能をもつ。このような高フッ化
物は、一般に熱的及び化学的安定性,電気特性,界面活
性,表面特性などに特徴を有している。一方、低フッ化
物は生理活性の面で著しい特性を示す。したがって、有
機フッ素化合物の応用分野としては、界面活性剤,撥水
撥油剤,離型剤,フッ素オイル,不活性液体,フッ素樹
脂,フッ素ゴム,フッ素系塗料,フッ素系シリコーンな
どが挙げられ、さらに、最近では農・医薬中間体や医療
用素材などとしても注目されている。このように、有機
フッ素化合物の応用分野は極めて広いため、新規な有機
フッ素化合物の開発研究が積極的になされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、界面活性
剤,撥水撥油剤の原料として優れ、さらにはフッ素樹脂
やフッ素ゴムの合成原料などとして有用な新規な有機フ
ッ素化合物を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の性
質を有する新規な有機フッ素化合物を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、特定の(ペルフルオロデカリン)アル
コール体がその目的に適合しうることを見出した。本発
明はかかる知見に基づいて完成したものである。すなわ
ち、本発明は、一般式(I)
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、nは0又は1を示す。〕で表され
る(ペルフルオロデカリン)アルコール体を提供するも
のである。本発明の(ペルフルオロデカリン)アルコー
ル体は、文献未載の新規化合物であって、上記一般式
(I)においてnが0の場合の一般式(II)
【0007】
【化3】
【0008】で表されるヒドロキシメチル−ペルフルオ
ロデカリンと、該nが1の場合の一般式(III)
【0009】
【化4】
【0010】で表される(2−ヒドロキシ−1,1−ジ
フルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンとに分類する
ことができる。また、上記一般式(II)におけるヒドロ
キシメチル基及び一般式(III)における(2−ヒドロキ
シ−1,1−ジフルオロ)エチル基の結合位置は、それ
ぞれペルフルオロデカリン環の1位及び2位のいずれで
あってもよい。すなわち、本発明の(ペルフルオロデカ
リン)アルコール体は、1−ヒドロキシメチル−ペルフ
ルオロデカリン,2−ヒドロキシエチル−ペルフルオロ
デカリン,1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジフルオ
ロ)エチル−ペルフルオロデカリン及び2−(2−ヒド
ロキシ−1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデ
カリンを包含する。
【0011】上記一般式(II)で表されるヒドロキシメ
チル−ペルフルオロデカリンの製造方法については特に
制限はなく、様々な方法により製造することができる
が、次に示す方法が好ましく用いられる。まず、一般式
(IV)又は(IV')
【0012】
【化5】
【0013】〔式中、R1 は水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基を示す。〕で表されるナフタレン誘導体を
フッ素ガスやフッ化水素などのフッ素化剤を用いてフッ
素化したのち、一般式(V) R2 −OH ・・・(V) 〔式中、R2 は炭素数1〜6のアルキル基を示す。〕で
表される飽和脂肪族アルコールを反応させて、一般式
(VI)
【0014】
【化6】
【0015】〔式中、R2 は前記と同じ意味である。〕
で表されるアルコキシカルボニル−ペルフルオロデカリ
ンを得、次いでこのものを還元することにより、該一般
式(II)で表されるヒドロキシメチル−ペルフルオロデ
カリンが得られる。
【0016】上記一般式(IV)で表されるナフタレン誘
導体としては、例えばギ酸ナフチルメチル,酢酸ナフチ
ルメチル,プロピオン酸ナフチルメチル,酪酸ナフチル
メチル,吉草酸ナフチルメチルなどが挙げられる。ま
た、一般式(IV')で表されるナフタレン誘導体として
は、例えばナフタレンカルボン酸,ナフタレンカルボン
酸メチル,ナフタレンカルボン酸エチル,ナフタレンカ
ルボン酸プロピル,ナフタレンカルボン酸ブチル,ナフ
タレンカルボン酸アミルなどが挙げられる。さらに上記
一般式(V)で表される飽和脂肪族アルコールとして
は、例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノー
ル,イソプロパノール,各種ブタノール,各種ペンタノ
ール,各種ヘキサノール,シクロヘキサノールなどが挙
げられる。
【0017】上記一般式(IV)又は(IV')で表されるナ
フタレン誘導体をフッ素化する際、溶媒は用いなくても
よいが、例えばクロロホルム,四塩化炭素,塩化メチレ
ン,トリフルオロ酢酸,クロロフルオロエーテル,フロ
ン−113(1,1,2−トリクロロ−1,2,2−ト
リフルオロエタン)など、分子中にハロゲン原子を含む
溶媒を用いるのが有利である。特にフロン−113が反
応性及び経済性の面から好適に用いられる。フッ素化す
る際の反応温度は通常−50℃〜100℃、好ましくは
−20℃〜30℃の範囲で選ばれる。この温度が−50
℃未満では反応速度が遅すぎて実用的でなく、100℃
を超えると反応物の分解が顕著となるため、好ましくな
い。
【0018】また、上記一般式(VI)で表されるアルコ
キシカルボニル−ペルフルオロデカリンの還元反応にお
いては、還元剤として水素化リチウムアルミニウム,水
素化ホウ素ナトリウム,ナトリウム水素化ビス(2−メ
トキシエトキシ)アルミニウムなどの金属水素化物、特
に水素化リチウムアルミニウムが好ましく用いられる。
また水素ガスも用いることができる。該金属水素化物を
用いて還元する場合は、通常エーテル溶媒中において、
−80〜20℃の範囲の温度で行われる。一方、水素ガ
スを用いて還元する場合は、通常適当な溶媒中におい
て、ルテニウムカーボン,ロジウムカーボン,白金カー
ボン,パラジウムカーボンなどの水添触媒の存在下で行
われる。
【0019】また、該一般式(II)で表されるヒドロキ
シメチル−ペルフルオロデカリンは、次に示す方法によ
っても製造することができる。まず、一般式(IV)又は
(IV')で表されるナフタレン誘導体を上記と同様な方法
でフッ素化したのち、水を反応させて、または上記一般
式(VI)で表されるアルコキシカルボニル−ペルフルオ
ロデカリンを加水分解して、一般式(VII)
【0020】
【化7】
【0021】で表されるペルフルオロデカリンカルボン
酸を得、次いで上記と同様な方法で還元することによ
り、該一般式(II)で表されるヒドロキシメチル−ペル
フルオロデカリンが得られる。一方、上記一般式(III)
で表される(2−ヒドロキシ−1,1−ジフルオロ)エ
チル−ペルフルオロデカリンの製造方法については特に
制限はなく、様々な方法により製造することができる
が、次に示す方法が好ましく用いられる。まず、一般式
(VIII)又は(VIII')
【0022】
【化8】
【0023】〔式中、R3 は水素原子又は炭素数1〜6
のアルキル基を示す。〕で表されるナフタレン誘導体を
フッ素ガスやフッ化水素などのフッ素化剤を用いてフッ
素化したのち、一般式(IX) R4 −OH ・・・(IX) 〔式中、R4 は炭素数1〜6のアルキル基を示す。〕で
表される飽和脂肪族アルコールを反応させて、一般式
(X)
【0024】
【化9】
【0025】〔式中、R4 は前記と同じ意味である。〕
で表されるアルコキシカルボニルジフルオロメチル−ペ
ルフルオロデカリンを得、次いでこのものを還元するこ
とより、該一般式(III)で表される(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンが
得られる。
【0026】上記一般式(VIII)で表されるナフタレン
誘導体としては、例えばナフチル酢酸,ナフチル酢酸メ
チル,ナフチル酢酸エチル,ナフチル酢酸プロピル,ナ
フチル酢酸ブチル,ナフチル酢酸ペンチル,ナフチル酢
酸ヘキシルなどが挙げられる。また一般式(VIII')で表
されるナフタレン誘導体としては、例えば蟻酸2−ナフ
チルエチル, 酢酸2−ナフチルエチル, プロピオン酸2
−ナフチルエチル, 酪酸2−ナフチルエチル, 吉草酸2
−ナフチルエチル, カプロン酸2−ナフチルエチルなど
が挙げられる。さらに、上記一般式(IX)で表される飽
和脂肪族アルコールとしては、例えばメタノール,エタ
ノール,n−プロパノール,イソプロパノール,各種ブ
タノール,各種ペンタノール,各種ヘキサノール,シク
ロヘキサノールなどが挙げられる。
【0027】該一般式(VIII)又は(VIII')で表される
ナフタレン誘導体のフッ素化及び一般式(X)で表され
るアルコキシカルボニルジフルオロメチル−ペルフルオ
ロデカリンの還元は、上記一般式(II)で表されるヒド
ロキシメチル−ペルフルオロデカリンの製造において説
明した方法と同様な方法によって行うことができる。ま
た、該一般式(III)で表される(2−ヒドロキシ−1,
1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンは、次
に示す方法によっても製造することができる。まず、一
般式(VIII)又は(VIII')で表されるナフタレン誘導体
を上記と同様な方法でフッ素化したのち、水を反応させ
ることによって、または一般式(X)で表されるアルコ
キシカルボニルジフルオロメチル−ペルフルオロデカリ
ンを加水分解することによって、一般式(XI)
【0028】
【化10】
【0029】表される(ペルフルオロデカリン)ジフル
オロ酢酸を得、次いで上記と同様な方法で還元すること
により、該一般式(III)で表される(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンが
得られる。
【0030】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。
【0031】実施例1 (1)1−メトキシカルボニル−ペルフルオロデカリン
の製造 フロン113溶媒450g中に、酢酸1−ナフチルメチ
ル7gを入れ、これに0℃にてフッ素ガスを吹き込んで
フッ素化反応を行った。次いで、この反応系にメタノー
ル30gを添加して反応を行ったところ、1−メトキシ
カルボニル−ペルフルオロデカリンが収率80%で得ら
れた。このものの赤外線(IR)スペクトルを図1に、
プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトルを図2
に、同位体フッ素による核磁気共鳴(19F−NMR)ス
ペクトルを図3に、ガスクロマトグラフ−マススペクト
ル(GC−MS)分析結果を図4にそれぞれ示す。図1
のIRスペクトルより、カルボニル基(C=O),メチ
ル基(CH3)及びC−F結合の存在を確認した。図2の
1H−NMRスペクトルよりメトキシカルボニル基(−
COOCH3)に由来するHの存在を確認した。図3の19
F−NMRスペクトルより炭素に2つのフッ素が結合し
た部分と炭素に1つのフッ素が結合した部分と存在比
(CF2 :CF)がほぼ14:3であることを確認し
た。さらに、図4のGC−MSより分子量が502であ
ることを確認した。
【0032】(2)1−ヒドロキシメチル−ペルフルオ
ロデカリンの製造 ジエチルエーテル10ミリリットルに、水素化リチウム
アルミニウム(LiAlH4)0.69gを懸濁させ、−7
8℃に冷却した。これに、上記(1)で得られた1−メ
トキシカルボニル−ペルフルオロデカリン3gをジエチ
ルエーテル5ミリリットルで希釈した溶液を10分間か
けて滴下した。滴下後、約1時間かけてゆっくり20℃
に昇温した。反応後、過剰のLiAlH4 を処理し、硫
酸にて酸性にしたのち、エーテル層を濃縮したところ、
1−ヒドロキシメチル−ペルフルオロデカリンが収率7
0%で得られた。このものの赤外線(IR)スペクトル
を図5に、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクト
ルを図6及び図7(D2 O添加)に、同位体フッ素によ
る核磁気共鳴(19F−NMR)スペクトルを図8に、ガ
スクロマトグラフ−マススペクトル(GC−MS)分析
結果を図9にそれぞれ示す。
【0033】図5のIRスペクトルよりメチレン基(−
CH2 −)及び水酸基(−OH)の存在を確認した。図
6の 1H−NMRスペクトルよりメチレン基(−CH2
−)に由来するHと水酸基(−OH)に由来するHとの
存在比がほぼ2:1(すなわち、メチレン基と水酸基と
の比は1:1)であることを確認した。図7の 1H−N
MRスペクトル(D2 O添加)より、5.4ppmのピー
クが消滅したことから水酸基がアルコール性の水酸基で
あることを確認した(アルコール性の水酸基はプロトン
交換されやすく、D2 Oの添加により−ODとなったた
めピークが消滅している)。図8の19F−NMRスペク
トルより炭素に2つのフッ素が結合した部分と炭素に1
つのフッ素が結合した部分との存在比(CF2 :CF)
がほぼ14:3であることを確認した。さらに、図9の
GC−MSより分子量が474であることを確認した。
【0034】実施例2 (1)1−メトキシカルボニルジフルオロメチル−ペル
フルオロデカリンの製造 フロン113溶媒450g中に、1−メチル酢酸メチル
7gを入れ、これに0℃にてフッ素ガスを吹き込んでフ
ッ素化反応を行った。次いで、この反応系にメタノール
30gを添加して反応を行ったところ、1−メトキシカ
ルボニルジフルオロメチル−ペルフルオロデカリンが収
率75%で得られた。このものの赤外線(IR)スペク
トルを図10に、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)ス
ペクトルを図11に、同位体フッ素による核磁気共鳴(
19F−NMR)スペクトルを図12に、ガスクロマトグ
ラフ−マススペクトル(GC−MS)分析結果を図13
に示す。図10のIRスペクトルより、カルボニル基
(C=O),メチル基(CH3)及びC−F結合の存在が
確認された。図11の 1H−NMRスペクトルより、メ
トキシカルボニル基(−COOCH 3)に由来する水素の
存在が確認された。図12の13F−NMRスペクトルよ
り、CF2 :CFが16:3であることがわかった。さ
らに、図13のGC−MSより、分子量が552である
ことがわかった。
【0035】(2)1−(2−ヒドロキシ−1,1−ジ
フルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンの製造 ジエチルエーテル10ミリリットルに、水素化リチウム
アルミニウム(LiAlH4)0.41gを懸濁させ、−7
8℃に冷却した。これに、上記(1)で得られた1−メ
トキシカルボニルジフルオロメチル−ペルフルオロデカ
リン3gをジエチルエーテル5ミリリットルで希釈した
溶液を10分間かけて滴下した。滴下後、約1時間かけ
てゆっくり20℃に昇温した。反応後、過剰のLiAl
4 を処理し、硫酸にて酸性にしたのち、エーテル層を
濃縮したところ、1(2−ヒドロキシ−1,1−ジフル
オロ)エチル−ペルフルオロデカリンが収率75%で得
られた。このものの赤外線(IR)スペクトルを図14
に、プロトン核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトルを図
15及び図16(D2 O添加)に、同位体フッ素による
核磁気共鳴(19F−NMR)スペクトルを図17に、ガ
スクロマトグラフ−マススペクトル(GC−MS)分析
結果を図18に示す。図14のIRスペクトルより、メ
チレン基(−CH2 − ),水酸基(−OH)及びC−F
結合の存在が確認された。図15の 1H−NMRスペク
トルより、メチレン基(−CH2 − )及び水酸基(−O
H)の存在が確認された。図16の 1H−NMRスペク
トル(D2 O添加)より、2.9ppmのピークが消滅し
たことから水酸基がアルコール性の水酸基であることが
確認された。図17の19F−NMRスペクトルより、C
2 :CFが16:3であることがわかった。さらに、
図18のGC−MSより、分子量が524であることが
わかった。
【0036】
【発明の効果】本発明の(ペルフルオロデカリン)アル
コール体は、界面活性剤,撥水撥油剤の原料として、さ
らにはフッ素樹脂やフッ素ゴムの合成原料など、様々な
分野に幅広くかつ有効に利用でき、工業的価値は極めて
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた1−メトキシカルボニル−
ペルフルオロデカリンのIRスペクトル図である。
【図2】実施例1で得られた1−メトキシカルボニル−
ペルフルオロデカリンの 1H−NMRスペクトル図であ
る。
【図3】実施例1で得られた1−メトキシカルボニル−
ペルフルオロデカリンの19F−NMRスペクトル図であ
る。
【図4】実施例1で得られた1−メトキシカルボニル−
ペルフルオロデカリンのGC−MS図である。
【図5】実施例1で得られた1−ヒドロキシメチル−ペ
ルフルオロデカリンのIRスペクトル図である。
【図6】実施例1で得られた1−ヒドロキシメチル−ペ
ルフルオロデカリンの 1H−NMRスペクトル図であ
る。
【図7】実施例1で得られた1−ヒドロキシメチル−ペ
ルフルオロデカリンの 1H−NMRスペクトル(D2
添加)図である。
【図8】実施例1で得られた1−ヒドロキシメチル−ペ
ルフルオロデカリンの19F−NMRスペクトル図であ
る。
【図9】実施例1で得られた1−ヒドロキシメチル−ペ
ルフルオロデカリンのGC−MS図である。
【図10】実施例2で得られた1−メトキシカルボニル
ジフルオロメチル−ペルフルオロデカリンのIRスペク
トル図である。
【図11】実施例2で得られた1−メトキシカルボニル
ジフルオロメチル−ペルフルオロデカリンの 1H−NM
Rスペクトル図である。
【図12】実施例2で得られた1−メトキシカルボニル
ジフルオロメチル−ペルフルオロデカリンの19F−NM
Rスペクトル図である。
【図13】実施例2で得られた1−メトキシカルボニル
ジフルオロメチル−ペルフルオロデカリンのGC−MS
図である。
【図14】実施例2で得られた1−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンの
IRスペクトル図である。
【図15】実施例2で得られた1−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンの
1H−NMRスペクトル図である。
【図16】実施例2で得られた1−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンの
1H−NMRスペクトル(D2 O添加)図である。
【図17】実施例2で得られた1−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンの
19F−NMRスペクトル図である。
【図18】実施例2で得られた1−(2−ヒドロキシ−
1,1−ジフルオロ)エチル−ペルフルオロデカリンの
GC−MS図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 3/18 102 8318−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、nは0又は1を示す。〕で表される(ペルフル
    オロデカリン)アルコール体。
JP1328293A 1992-01-30 1993-01-29 (ペルフルオロデカリン)アルコール体 Pending JPH05271129A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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