JPH05270669A - 画像形成装置の用紙収納部材駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動トレイ装置等の画像形成装置の用紙収納
部材駆動装置において、手動でも用紙トレイの装着及び
引き出しを容易に行えるようにすること。 【構成】 電動トレイ装置において、用紙トレイ７が装
着位置にあることを検出する第１のセンサ１３と、引き
出し位置にあることを検出する第２のセンサ１６とを設
け、第１のセンサ１３により用紙トレイ７が手で装着位
置から引き出されたことが検出されたときは用紙トレイ
７を引き出し方向に駆動し、また、第２のセンサにより
用紙トレイ７が手で引き出し位置から押し込まれたこと
が検出されたときは用紙トレイ７を装着方向に駆動する
制御装置を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機や大型プリンタ
等の画像形成装置において使用される電動トレイ装置等
の用紙収納部材駆動装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】たとえば、複写機においては、用紙を収
納する用紙トレイが複写機本体に対して引き出し可能に
設けられており、用紙トレイ内の用紙がなくなったとき
には用紙トレイを引き出して用紙を補給したのち、用紙
トレイを押し込む。

【０００３】一般に、用紙トレイの引き出し操作及び押
し込み操作は、使用者の手により行われているが、用紙
トレイ内に収納される用紙の枚数が、たとえば、数百枚
程度と大量になってくると、用紙トレイを動かすために
大きな力が必要となり操作性が悪くなるという問題が生
じる。

【０００４】そこで、特開平２−１１７５２７号公報、
特開平３−１３４２５号公報に開示されているように、
用紙トレイをモータで駆動する電動トレイ装置が提案さ
れている。上記公報に記載の装置においては、用紙トレ
イを手で挿入すると、装置本体側に設けたセンサにより
用紙トレイの挿入が検出され、モータが用紙トレイを引
き込む方向に回転し、用紙トレイが装置本体内に装着さ
れる。また、用紙トレイを取り出す場合には、操作パネ
ル等に別途設けられた取り出しボタンを押すことによ
り、モータが用紙トレイを押し出す方向に回転し、用紙
トレイが装置本体から引き出される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載の電動
トレイ装置においては、用紙トレイを装着する際には、
用紙トレイを直接手で押し込むことにより用紙トレイの
移動を開始させるが、用紙トレイを引き出す際には操作
パネル等に設けられた取り出しボタンを押す必要があ
る。しかしながら、用紙トレイを装着する際の操作と引
き出す際の操作が異なるのは、操作の混乱を招くおそれ
がある。また、たとえば、用紙トレイを手で押し込んで
一旦装着した後、何らかの理由で用紙トレイを再度引き
出したいような場合、使用者は手の位置を移動して操作
パネル等に設けられた取り出しボタンを押さなければな
らず操作性が悪いという問題がある。

【０００６】本発明は、前記問題点を解決するために案
出されたものであって、電動トレイ装置等の画像形成装
置の用紙収納部材駆動装置において、手動でも用紙トレ
イの装着及び引き出しを容易に行えるようにすることを
目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するため、装置本体に対して用紙収納部材が移動可能
に設けられ、該用紙収納部材が駆動源の力により駆動さ
れて装着位置と引き出し位置との間で移動する画像形成
装置の用紙収納部材駆動装置において、前記用紙収納部
材が前記装着位置にあることを検出する第１のセンサ
と、前記用紙収容部材が前記引き出し位置にあることを
検出する第２のセンサと、前記第１のセンサにより前記
用紙収容部材が前記装着位置から前記装着位置でない位
置に移動したことが検出されたときには、前記駆動源
を、前記用紙収容部材が前記引き出し位置方向に移動す
るように付勢し、前記第２のセンサにより前記用紙収容
部材が前記引き出し位置に到ったことが検出されたとき
には消勢し、また、前記第２のセンサにより前記用紙収
容部材が前記引き出し位置から前記引き出し位置でない
位置に移動したことが検出されたときには、前記駆動源
を、前記用紙収容部材が前記装着位置方向に移動するよ
うに付勢し、前記第１のセンサにより前記用紙収容部材
が前記装着位置に到ったことが検出されたときには消勢
する制御手段とを設けたことを特徴とする。

【０００８】

【作用】本発明においては、用紙トレイ等の用紙収納部
材が装置本体から手動で少し引き出されると、これが第
１のセンサにより検出され、モータ等の駆動源が、用紙
収容部材を引き出し位置方向に移動するように付勢さ
れ、用紙収容部材が自動的に引き出される。用紙収容部
材が引き出し位置に到ったことが第２のセンサにより検
出されると駆動源は消勢され用紙収容部材は引き出し位
置で停止する。また、用紙収納部材が手動で少し押し込
まれると、これが第２のセンサにより検出され、駆動源
が、用紙収容部材を装着位置方向に移動するように付勢
され、用紙収容部材が自動的に装着される。用紙収容部
材が装着位置に到ったことが第１のセンサにより検出さ
れると駆動源は消勢され用紙収容部材は装着位置で停止
する。

【０００９】

【実施例】以下、図面を参照しながら実施例に基づいて
本発明の特徴を具体的に説明する。

【００１０】図１は、本発明の用紙収納部材駆動装置が
適用される複写機の概略斜視図である。複写機１の上面
には原稿載置部２，操作パネル３等が設けられ、複写機
本体４の内部には原稿の画像に対応したトナー像を用紙
上に形成するための画像形成部５が設けられている。ま
た、複写機本体１の下部には、用紙Ｐを画像形成部５に
送り込むための給紙部６を備えている。給紙部６の内部
には、用紙Ｐを収容するための用紙トレイ７が複写機本
体４に対して前後方向に移動可能に設けられている。

【００１１】図２及び図３は、用紙トレイ７を前後方向
に移動させるための駆動機構を模式的に示す概略断面図
及び概略正面図である。図２（ａ）は、用紙トレイ７が
装着位置にある状態を示し、同図（ｂ）は用紙トレイ７
が引き出し位置にある状態を示す。用紙トレイ７の底面
の側端部には、用紙トレイ７の移動方向に沿ってラック
８が設けられ、給紙部６の本体側にはラック８に係合す
るピニオン９が設けられている。このピニオン９は、図
３に模式的に示されるように、クラッチ１０及び減速機
構１１を介してモータ１２に連結されている。

【００１２】給紙部６の奥側（図２において左側）に
は、用紙トレイ７の装着が完了したことを検出するため
の第１のセンサ１３が設けられている。この第１のセン
サ１３としては、たとえば、リードスイッチが使用さ
れ、用紙トレイ７の奥側の端部には、このリードスイッ
チを駆動するための磁石１４が設けられている。また、
給紙部６の手前側（図２において右側）の開口部１５近
傍には、用紙トレイ７が手動で押し込まれたことを検出
するための第２のセンサ１６が設けられている。この第
２のセンサ１６としては、たとえば、フォトインタラプ
ト型の光センサが使用され、用紙トレイ７の奥側端部の
底面には、この光センサを駆動するための遮光板１７が
設けられている。

【００１３】第１及び第２のセンサ１３，１６は、用紙
トレイ７の移動に応じて以下に示す関係で出力が得られ
るような位置に設置される。

【００１４】１）用紙トレイ７が図２（ａ）に示す装着
位置にあるときには、第１のセンサ１３がオンとなり、
第２のセンサ１６がオフとなる。

【００１５】２）用紙トレイ７が装着位置と引き出し位
置との間にあるときには、第１，第２のセンサ１３，１
６ともオフとなる。

【００１６】３）用紙トレイ７が図２（ｂ）に示す引き
出し位置にあるときには、第１のセンサ１３がオフとな
り、第２のセンサ１６がオンとなる。

【００１７】上記第１及び第２のセンサ１３，１６の出
力は、図４に示すように、操作パネル３に設けられたト
レイ進退スイッチ１８の出力とともに、マイクロコンピ
ュータ１９に供給される。このマイクロコンピュータ１
９の出力に基づき、クラッチ駆動回路２０を介してクラ
ッチ１０のオン・オフが制御されるとともに、モータ駆
動回路２１を介してモータ１２の回転開始・回転停止及
び回転方向が制御される。

【００１８】次に、上述の用紙収納部材駆動装置の動作
について、図５のフローチャートを参照して説明する。

【００１９】いま、用紙トレイ７が図２（ａ）に示す装
着位置にあるものとする。このとき第１のセンサ１３が
オン、第２のセンサ１６がオフである。マイクロコンピ
ュータ１９は、第１及び第２のセンサ１３，１６及びト
レイ進退スイッチ１８の出力を監視しており、用紙トレ
イ７が手動により少し引き出されて第１のセンサ１３が
オフとなるか (ステップ１０１）、或いは、トレイ進退
スイッチ１８が押されたことが検出されると (ステップ
１０２）、クラッチ駆動回路２０を介してクラッチ１０
をオンにする (ステップ１０３）とともに、モータ駆動
回路２１を介してモータ１２を引き出し方向に回転させ
る (ステップ１０４）。このモータ１２の回転が減速機
構１１及びクラッチ１０を介してピニオン９に伝達さ
れ、このピニオン９に係合するラック８が矢印Ａ方向に
駆動され、用紙トレイ７は引き出し方向に移動を開始す
る。

【００２０】用紙トレイ７の後端が給紙部６の開口部１
５近傍に到ると第２のセンサ１６がオンとなり (ステッ
プ１０５）モータ１２の回転が停止される (ステップ１
０６）とともに、クラッチ１０がオフとされる (ステッ
プ１０７）。したがって、用紙トレイ７は図２（ｂ）に
示すように引き出し位置で停止する。このとき第１のセ
ンサ１３がオフ、第２のセンサ１６がオンである。

【００２１】次に、用紙トレイ７が手動により少し押し
込まれて第２のセンサがオフとなるか (ステップ１０
９）、或いは、トレイ進退スイッチ１８が押されたこと
が検出されると (ステップ１１０）、クラッチ１０をオ
ンにする (ステップ１１１）とともに、モータ１２を装
着方向に回転させる。このモータ１２の回転がピニオン
９に伝達され、このピニオン９に係合するラック８が矢
印Ｂ方向に駆動され、用紙トレイ７は装着方向に移動を
開始する。

【００２２】用紙トレイ７の後端が給紙部６の奥部に到
ると第１のセンサ１３がオンとなり(ステップ１１３）
モータ１２の回転が停止される (ステップ１１４）とと
もに、クラッチがオフとされる (ステップ１１５）。し
たがって、用紙トレイ７は図２（ａ）に示すように装着
位置で停止する。このとき第１のセンサ１３がオン、第
２のセンサ１６がオフである。

【００２３】上述の実施例においては、用紙トレイ７を
手動により少し引き出すとき、及び、押し込むときの何
れにおいても、クラッチ１０はオフとなっているので、
用紙トレイ７を手動で動かすときに、減速機構１１やモ
ータ１２が負荷になることがなく、小さな力で用紙トレ
イ７を動かすことができる。

【００２４】

【発明の効果】以上に述べたように、本発明において
は、引き出し方向と装着方向の両方の方向に関して、用
紙収納部材に対して使用者が移動させたい方向に最初に
手で力を加えるだけで、後は自動的に用紙収納部材が所
定位置まで移動する。したがって、電動でない通常の用
紙トレイ装置と同様な操作感覚で操作することができ操
作が極めて簡単となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の用紙収納部材駆動装置が適用される
複写機の概略斜視図である。

【図２】 用紙トレイを前後方向に移動させるための駆
動機構を模式的に示す概略断面図である。

【図３】 用紙トレイを前後方向に移動させるための駆
動機構を模式的に示す概略正面図である。

【図４】 用紙収納部材駆動装置の制御回路を示すブロ
ック図である。

【図５】 用紙収納部材駆動装置の動作を示すフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１ 複写機、２ 原稿載置部、３ 操作パネル、４ 複
写機本体、５ 画像形成部、６ 給紙部、７ 用紙トレ
イ、８ ラック、９ ピニオン、１０ クラッチ、１１
減速機構、１２ モータ、１３ 第１のセンサ、１４
磁石、１５開口部、１６ 第２のセンサ、１７ 遮光
板、１８ トレイ進退スイッチ、１９マイクロコンピュ
ータ、２０ クラッチ駆動回路、２１ モータ駆動回路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置本体に対して用紙収納部材が移動可
   能に設けられ、該用紙収納部材が駆動源の力により駆動
   されて装着位置と引き出し位置との間で移動する画像形
   成装置の用紙収納部材駆動装置において、 前記用紙収納部材が前記装着位置にあることを検出する
   第１のセンサと、 前記用紙収容部材が前記引き出し位置にあることを検出
   する第２のセンサと、 前記第１のセンサにより前記用紙収容部材が前記装着位
   置から前記装着位置でない位置に移動したことが検出さ
   れたときには、前記駆動源を、前記用紙収容部材が前記
   引き出し位置方向に移動するように付勢し、前記第２の
   センサにより前記用紙収容部材が前記引き出し位置に到
   ったことが検出されたときには消勢し、また、前記第２
   のセンサにより前記用紙収容部材が前記引き出し位置か
   ら前記引き出し位置でない位置に移動したことが検出さ
   れたときには、前記駆動源を、前記用紙収容部材が前記
   装着位置方向に移動するように付勢し、前記第１のセン
   サにより前記用紙収容部材が前記装着位置に到ったこと
   が検出されたときには消勢する制御手段とを設けたこと
   を特徴とする画像形成装置の用紙収納部材駆動装置。