JPH05263630A - 触媒コンバータ及び排気ガス浄化用具の製造方法 - Google Patents

触媒コンバータ及び排気ガス浄化用具の製造方法

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JPH05263630A
JPH05263630A JP4064767A JP6476792A JPH05263630A JP H05263630 A JPH05263630 A JP H05263630A JP 4064767 A JP4064767 A JP 4064767A JP 6476792 A JP6476792 A JP 6476792A JP H05263630 A JPH05263630 A JP H05263630A
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守 古田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温で長時間安定に使用することができ、排
気管への取り付けが比較的容易であり、圧力損失が少な
く、内燃機関の補助触媒に適した製品を提供することで
ある。 【構成】 内燃機関の排気系に設置するための触媒コン
バータ7を提供する。排気ガス浄化用具30の外周面を管
状の外殻で覆い、管状の外殻を、図示しない排気管に連
結する。排気ガス浄化用具30は、長さ方向の両端が開口
したセラミックス管11からなり、内周面11a に、排気ガ
スを浄化するための触媒が担持されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、触媒コンバータ及び排
気ガス浄化用具の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在実用化されている内燃機関用の触媒
コンバータは、様々な理由、目的により、エンジンの直
後からマフラーの間で様々な位置に搭載されている。例
えば、四輪自動車のうち、比較的エンジン容量の小さい
車では、マニホールドの直後、トーボード又は床下に触
媒コンバータがある。また、エンジン容量の大きな車で
は床下に触媒コンバータがある。
【0003】そして、マニホールドと、トーボード又は
床下の触媒コンバータとの間に、小型の補助触媒部を設
けることが行われている。即ち、マニホールドに近い補
助触媒によって排気ガス中の炭化水素、一酸化炭素の一
部を酸化させ、排気ガスの温度を上げ、昇温した排気ガ
スを主触媒コンバータに供給する。これにより、エンジ
ンがまだ冷えている始動時に、主触媒コンバータへ送る
排気ガスを予熱し、触媒コンバータの作動開始を早める
ことができる。また、エンジンから主触媒コンバータま
でかなり離れている場合、排気ガスを予熱することで、
主触媒コンバータに達するまでの排気ガスの温度低下を
補償することもできる。特に、排気ガス規制の試験にお
いて、エンジンが冷えている状態から始動させて、排気
ガス中の有害成分を測定する場合、補助触媒を設けるこ
とが強く要請される。
【0004】また、二輪自動車で用いる2サイクルガソ
リンエンジンの場合は、排気ガス中に未燃分が多いの
で、主触媒コンバータのみで浄化させると、触媒の酸化
作用に伴って多量の熱が発生し、触媒機能が失われるほ
どの高温になる。そこで、主触媒コンバータの前に補助
触媒部を設け、未燃分の一部の酸化を分担させることが
好ましい。
【0005】こうした補助触媒として、実開平1−1366
18号公報には、長さの異なる排気管を持つ多気筒エンジ
ンにおいて、長い方の排気管を通る排気ガスを保温する
ため、排気管内に触媒を担持したセラミッククロスを内
張りする技術が記載されている。実開昭64−51718 号、
実開昭63−136217号公報には、排気マニホールド又はこ
の下流側の排気管の内周壁に、触媒材料を被覆すること
が記載されている。また、実開平2−87922 号公報に
は、金属排気管の内周壁にセラミックをコーティング
し、セラミックに触媒を担持させることが記載されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】実開平1−136618号公
報に記載された補助触媒においては、セラミッククロス
が柔軟であるため、円筒形状を保持できない。従って、
セラミッククロスの内側に、例えば多数の穴をあけたス
テンレス板などの保持材を設置し、セラミッククロスを
押えなくてはならない。しかし、保持材の穴が小さい
と、排気ガスが穴を流通しにくいので、触媒の効率が低
い。一方、保持材の穴が大きいと、排気ガス流の勢いで
セラミッククロスの触媒が飛散する。また、セラミック
クロス自体の材質も、シリカクロスは熱耐久性がなく、
長時間使用するとボロボロになり、アルミナクロス等は
極めて高価であり、使用できない。しかも、セラミック
クロスを保持材に巻きつけてから排気管内に収容するの
で、非常に手間がかかる。
【0007】実開平2−87922 号公報においては、金属
排気管にセラミックスをコーティングしているが、高温
の排気ガスに繰り返し曝されると、金属排気管が熱膨
張、収縮を繰り返すので、セラミックスコーティングが
剥れてしまう。また、実開昭63−136217号公報には、排
気管の内壁に触媒を被覆する旨が記載されているが、そ
の方法については具体性がない。
【0008】本発明者は、多数の連通孔を有する円筒状
の基体を用いた、いわゆるハニカム型触媒を、補助触媒
として用いることも検討した。しかし、こうしたハニカ
ム型担体は圧力損失が大きく、排気管と同程度にまで圧
力損失を下げるためには、ハニカム型担体の直径を、排
気管の直径の2倍以上にしなければならない。しかし、
四輪自動車においては、エンジンルーム内に補助触媒を
設置しなければならないが、補助触媒が上記のように大
きく、しかも補助触媒の発熱を遮断するためのスペース
も必要であり、このような余地はないのが実情である。
また、二輪自動車においても、排気パイプは重要なデザ
イン要素であり、このような直径の大きいハニカム型担
体を設ける余地はない。
【0009】本発明の課題は、高温で長時間安定に使用
することができ、排気管への取り付けが比較的容易であ
り、圧力損失が少なく、内燃機関の補助触媒に適した製
品を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関の排
気系に設置される触媒コンバータであって、長さ方向の
両端が開口したセラミックス管からなり、排気ガスを浄
化するための触媒を内周面側に担持した排気ガス浄化用
具と、この排気ガス浄化用具の外周面を覆い、排気管に
連結される管状の外殻とを備えた触媒コンバータに係る
ものである。
【0011】また、本発明は、長さ方向の両端が開口
し、かつ内周面に多数の突起が設けられているセラミッ
クス管からなり、排気ガスを浄化するための触媒を内周
面側に担持した排気ガス浄化用具を製造する方法であっ
て、前記セラミックス管の成形体を作製し、焼成後に前
記突起を形成する粒子とセラミックス原料粉末と水とバ
インダーとを含むスラリーを前記成形体の内周面に付着
させ、次いでこの成形体を乾燥、焼成してセラミックス
管を得、次いでこのセラミックス管の内周面側に前記触
媒を担持させることを特徴とする、排気ガス浄化用具の
製造方法に係るものである。
【0012】また、本発明は、長さ方向の両端が開口
し、かつ内周面に多数の突起が設けられているセラミッ
クス管からなり、排気ガスを浄化するための触媒を内周
面側に担持した排気ガス浄化用具を製造する方法であっ
て、前記セラミックス管の成形体を作製し、発泡材とセ
ラミックス原料粉末と水とバインダーとを含むスラリー
を前記内周面に付着させ、前記発泡材を発泡させて前記
内周面に突起を形成し、次いでこの成形体を焼成してセ
ラミックス管を得、次いでこのセラミックス管の内周面
側に前記触媒を担持させることを特徴とする、排気ガス
浄化用具の製造方法に係るものである。
【0013】
【実施例】図1、図2は、それぞれ本発明の実施例に係
る排気ガス浄化用具20、30を概略的に示す斜視図であ
る。この排気ガス浄化用具20は、両端が開口した細長い
円筒状のセラミックス管1からなる。セラミックス管1
の内周面1aに、排気ガスを浄化するための触媒が担持さ
れている。排気ガス浄化用具30は、両端が開口した細長
い円筒状のセラミックス管11からなり、このセラミック
ス管11が、平面的にみて円弧形状に彎曲している。セラ
ミックス管11の内周面11a に、排気ガスを浄化するため
の触媒が担持されている。
【0014】図3(a),(b),(c) は、それぞれセラミック
ス管1又は11の一部を拡大して模式的に示す断面図であ
る。セラミックス管1(又は11) を製造するには、次の
ようにする。セラミックス管1は押出成形により、セラ
ミックス管11は鋳込成形により、成形体を製造し、この
成形体を乾燥、焼成する。この成形体は、セラミックス
原料粉末と水とバインダーとを混合して得たセラミック
ス原料スラリーから成形する。このようにしてセラミッ
クス管1(11)を製造した場合は、図3(a) に示すよう
に、内周面1a (11a)がほぼ平坦となる。
【0015】また、図3(b),(c) に示すように、内周面
1a (11a)に突起を形成することができる。この方法とし
ては、例えば、焼成後に突起を形成する粒子と、セラミ
ックス原料粉末と、水と、バインダーとを含むスラリー
をセラミックス管1(11)の成形体の内側へと流し込み、
成形体の内周面へと付着させる。次いで、この成形体を
乾燥、焼成してセラミックス管1(11)を得、内周面1a
(11a)に触媒を担持させる。ここで、図3(b) に示すよ
うに、上記のスラリーが焼成後にセラミックス被膜2を
形成し、上記の粒子が焼成後に粒子3として残り、突起
を形成する。
【0016】他の方法では、セラミックス管1(11)の成
形体を作製し、発泡材とセラミックス原料粉末と水とバ
インダーとを含むスラリーを内周面に付着させ、発泡材
を発泡させてスラリーの被膜に突起を形成し、次いでこ
の成形体を焼成してセラミックス管1(11)を得る。ここ
で、図3(c) に示すように、上記のスラリーが焼成後に
セラミックス被膜4を形成し、発泡材のあった所が窪み
6になり、発泡材のあった所の周囲が突起5になる。
【0017】また、図3(d) に一部を示すようなセラミ
ックス管21を用いることもできる。セラミックス管21の
内周面21a には、一定間隔で、幅方向断面が台形の突起
22が形成されている。各突起22は、それぞれ互いに平行
に細長く延びている。こうしたセラミックス管21を製造
するには、図3(d) に示すような形状の凹凸を備えた口
金を準備し、この口金を用いてセラミックス原料を押出
成形する。突起22の幅方向断面の形状を、三角形、四角
形、円弧状等とすることもできる。
【0018】次いで、触媒コンバータの一例について説
明する。図4は、触媒コンバータ7を概略的に示す平面
図、図5は図4のV−V線矢視断面図である。本例の触
媒コンバータ7では、排気ガス浄化用具30をキャンニン
グさせたものを示した。
【0019】管状の外殻を構成する一対のハーフ8を準
備する。このハーフの本体は、平面的にみて円弧状に彎
曲し、断面は半円形である。本体の外周側にフランジ8a
が設けられ、本体の内周側にフランジ8bが設けられてい
る。本体の長さ方向の両端に、それぞれボルト固定用の
フランジ9が設けられている。排気ガス浄化用具30の外
周を緩衝材10で包囲し、この状態で、一対のハーフ8の
内側に排気ガス浄化用具30を固定し、キャンニングす
る。図5において、13は一対のハーフ8の合わせ目であ
る。排気ガス浄化用具30の両端面に止め具12を固定す
る。なお、コンバータの構造は、本例のものに限定され
るものではなく、ハニカム型担体において通常用いられ
る構造を用いることができる。例えば外観デザインが重
視される二輪車用の場合には、図4のフランジ8a, 8b,
9を省略した円筒形の外殻を用いることが好ましい。こ
の場合は、外殻を排気管に溶接する。
【0020】上記の排気ガス浄化用具によれば、排気ガ
スがセラミックス管の内側空間を流通するので、圧力損
失が極めて小さく、通常の金属排気管の圧力損失とほぼ
同じレベルである。また、セラミックス管の内周面に触
媒を担持するので、従来技術の項で述べたような、触媒
粒子のセラミッククロスからの飛散、セラミックスコー
ティングの金属排気管からの剥離や割れといった問題は
生じないので、長時間安定に使用することができる。
【0021】また、排気ガス浄化用具がそれぞれ一体成
形品のセラミックス管からなるので、例えば図4、図5
に示すように一対のハーフの間に排気ガス浄化用具を収
容することができる。むろん、こうした管状の排気ガス
浄化用具を、一体品の管状の外殻の内側へと押し込んで
固定することもできる。そして、管状の外殻を排気管に
連結すれば、排気ガス浄化用具を排気系に設置できる。
従って、排気ガス浄化用具の設置が、比較的容易であ
る。
【0022】また、図3(b),(c),(d) に示すように、セ
ラミックス管の内周面に凹凸を生じさせると、その分だ
け表面積が大きくなり、触媒の担持量が多くなると共
に、排気ガス流に乱流が発生し易くなり、触媒と排気ガ
スとの接触が多くなる。従って、排気ガスの浄化効率を
高くすることができる。図3(b),(c) において、セラミ
ックス管1(11)の熱膨張率と、セラミックス被膜2,4
の熱膨張率とは、近くすることが好ましく、両者を同一
材質とすると一層好ましい。また、セラミックス被膜2
の材質と粒子3の材質とを同一にすると一層好ましい。
【0023】また、セラミックス管1,11, 21の材質を
コーディエライトとすると、最も排気ガスの温度変化に
対する耐久性が高くなり、実用的である。これは、コー
ディエライトが、セラミックス中で最も熱膨張量が小さ
いからである。また、この場合は、セラミックス被膜
2,4、粒子3もコーディエライトで形成することが好
ましい。粒子3をコーディエライトで形成するには、二
つの方法がある。第一の方法では、既に焼成されたコー
ディエライトからなる粒子3を、被膜2用のスラリー中
に分散させる。第二の方法では、焼成によりコーディエ
ライトとなるような所定分量のタルク粉末、カオリン粉
末、アルミナ粉末に水とバインダーを加えて混合し、こ
の混合物を造粒し、この造粒粒子を、被膜2用のスラリ
ー中に分散させる。
【0024】以下、更に具体的な実験結果について述べ
る。まず、以下の各試料を製造した。 (試料1)前述したような方法で、図1及び図3(a) に
示す、コーディエライト製のセラミックス管1を製造し
た。この寸法は、外径40mm、肉厚3.5mm 、全長150mm と
した。
【0025】(試料2)焼成後にコーディエライトとな
る割合のタルク、カオリン及びアルミナ粉末に、水とバ
インダーとを加え、スラリーを製造した。また、図2に
示すような形状の成形空間を有する一対の石こう型を準
備した。この一対の石こう型は、セラミックス管11の彎
曲方向と平行な平面で二つ割りした形状である。従っ
て、各石こう型には、断面が半円形状で平面が円弧状で
ある成形空間が設けられている。こうした一対の石こう
型を合わせ、いわゆる排泥鋳込法により成形し、この成
形体を乾燥、焼成し、焼成体の両端部を切断し、図2及
び図3(a) に示すようなセラミックス管11を得た。この
セラミックス管11の寸法は、外径40mm、肉厚3.5mm 、中
心軸の長さ150mm 、中心軸の角度 120°、中心軸の曲率
半径約70mmであった。
【0026】(試料3)「試料2」と同様にして、図2
及び図3(b) に示すようなセラミックス管11を製造し
た。ただし、被膜2を形成するためのスラリーはセラミ
ックス管11用のスラリーと同材質とした。また、タルク
粉末、カオリン粉末、アルミナ粉末、水及びバインダー
からなる混合スラリーを直径1mmの孔から押し出し、焼
成してコーディエライトを得、この焼成物を粉砕し、フ
ルイ目 900μm のフルイにこの粉砕物を通し、通過した
ものをフルイ目 600μm のフルイにかけ、このフルイに
残ったコーディエライト粒子を被膜2用のスラリーに分
散させた。そして、このスラリーを、セラミックス成形
体の内周面に、一定厚さに万遍なく行き渡るように流し
込み、セラミックス成形体の内周面にコーディエライト
粒子が均一に分散するようにした。この結果、セラミッ
クス管11の内周面11a に、平均25個/cm2の密度で、直径
約0.9mm 、高さ約0.7mm の突起が形成された。
【0027】(試料4)上記の試料3と全く同様にし
て、図2及び図3(b) に示す試料を製造した。ただし、
上記において、合成コーディエライト粒子を製造する
際、混合スラリーを直径3mmの孔から押し出した。ま
た、合成コーディエライトを粉砕した後、フルイ目2.5m
m のフルイにこの粉砕物を通し、通過したものをフルイ
目1.6mm のフルイにかけ、このフルイに残ったコーディ
エライト粒子を被膜2用のスラリーに分散させた。こう
して、突起の密度を6個/cm2 とし、直径を約2.4mm と
し、高さを約2.2mm とした。
【0028】(試料5)「試料2」と同様にして、図2
及び図3(c) に示すようなセラミックス管11を製造し
た。ただし、被膜4を形成するためのスラリーはセラミ
ックス管11用のスラリーと同材質とした。また、被膜4
用のスラリー中には発泡材を均一に10体積%混入させ
た。発泡材としては、成形体が乾燥する前の柔かい状態
であるときに発泡するように、水の沸点以下で発泡す
る、ブタンガスを樹脂に封入した直径0.5mm の粒子を用
いた。そして、この被膜4用のスラリーを、セラミック
ス成形体の内周面に、一定厚さに万遍なく行き渡るよう
に流し込み、セラミックス成形体の内周面に発泡材を均
一に分散させた。このようにして得たセラミックス管11
の内周面11a には、噴火口状の突起5が1平方センチメ
ートル当り平均16個形成されていた。また、突起5の外
径は約1.2mm であり、凹部6の直径は約0.6mm であっ
た。
【0029】(試料6)「試料3」の項で述べたと同様
にして、図2及び図3(b) に示すセラミックス管11を製
造した。ただし、本例では、まず排泥鋳込法によって管
状の成形体を製造した後、この成形体を石こう型から取
り外し、成形体を乾燥し、次いで成形体の一方の端面の
開口をゴム膜で密封した。そして、成形体の他方の端面
の開口から、上記したスラリーを流し込み、成形体の内
周面にコーディエライト粒子を分散させた。この結果、
焼成後のセラミックス管11の内周面11a には平均密度2
3.5個/cm2 、直径約0.9mm 、高さ約0.7mm の突起が形
成された。
【0030】(試料7)前述の方法で、図3(d) に示す
セラミックス管21を製造した。ただし、セラミックス管
21の寸法は、外径40mm、肉厚3.5mm 、全長150mm とし
た。また、セラミックス管21の内周面21a には、底部幅
1.5mm 、上端部幅0.6mm 、高さ1mmの断面寸法を有する
突起22を30列形成し、各列の突起22の間隔を等間隔とし
た。 (試料8)試料7と同様にして、セラミックス管21を製
造した。ただし、突起22の断面寸法を、底部幅3mm、上
端部幅2mm、高さ2mmとし、突起22を15列等間隔に形成
した。
【0031】(比較試料1)シリカクロスにγ−アルミ
ナを担持し、焼き付けた。直径約7mm、ピッチ10mmの貫
通孔を多数設けたステンレスパイプに、上記のシリカク
ロスを巻き付け、ステンレスパイプを排気管内に挿入
し、排気管にボルトで固定した。
【0032】(比較試料2)5%のAl を含んだ厚さ50
μm のステンレス箔を、ピッチ約2mm、高さ約1.5mmに
コルゲート加工し、コルゲート加工後の長さを150mm と
し、850 ℃で熱処理し、ステンレス箔の表面に酸化アル
ミニウムを析出させた。そして、γ−アルミナを担持さ
せ、焼付けた。このステンレス箔は吸水性がないので、
この方法では、γ−アルミナは厚さ約20μm しか付着さ
せることができなかった。このステンレス箔をガス通路
に挿入した。
【0033】(熱耐久性の評価)試料1〜8及び比較試
料1,2について、熱耐久性を評価した。ただし、試料
1〜8のセラミックス管については、内周面にγ−アル
ミナを厚さ約50μm コーティングし、焼き付け、図4、
図5に示すようにキャンニングした。そして、各例につ
いて、ガスバーナーによる燃焼ガスで、熱サイクル試験
を行った。
【0034】具体的には、入口ガス温度 950℃の熱ガス
を、1Nm3/分の速度で、5分間各試料の内部に流し、
次いで直ちに室温の空気を流し、これを1サイクルと
し、200 サイクル実施し、この間、200Hz 、20Gの振動
を加え続けた。この結果、試料1〜8では、セラミック
ス管にクラック等の異常は発生せず、γ−アルミナのコ
ーティングも剥がれなかった。比較試料1では、ステン
レスパイプの穴の明いた部分で、シリカクロスが一部飛
散し、穴が明いていた。比較試料2では、ステンレス箔
の全面積のうち、約2/3 の部分でγ−アルミナが剥が
れ、飛散していた。
【0035】(内周面の表面積及びγ−アルミナ担持
量)触媒を多く担持し、排気ガスの浄化効率を上げるた
めには、セラミックス管の内周面の表面積を大きくする
必要がある。そこで、上記の試料1〜8について、内周
面の表面積を表1に示した。ここで、試料1,2につい
ては、内周面がほぼ平坦であるので、測定された寸法か
ら算出した。また、試料3〜8については、凹凸の断面
を40倍に拡大して写真撮影し、凹凸の形状を測定し、こ
の測定形状から表面積を算出した。また、試料2の内周
面の表面積を100(%)としたときの、各試料の内周面の
表面積の比率(%)も表1に示した。
【0036】また、各試料の重量を測定後、γ−アルミ
ナの懸濁液に浸漬し、γ−アルミナの付着量(担持量)
を測定し、表1に示した。また、試料2の担持量を100
%としたときの各試料の担持量の比率も表1に示した。
【0037】
【表1】
【0038】表1から解るように、試料3〜8において
は、内周面の表面積、γ−アルミナ担持量が、試料1,
2にくらべてかなり増加している。また、内周面の表面
積は、試料4,7,8が特に大きく、γ−アルミナ担持
量は、試料4,5が特に大きい。
【0039】
【発明の効果】本発明の触媒コンバータによれば、排気
ガスがセラミックス管の内側空間を流通するので、圧力
損失が極めて小さく、通常の金属排気管の圧力損失とほ
ぼ同じレベルである。また、セラミックス管の内周面に
触媒を担持するので、従来技術の項で述べたような、触
媒粒子のセラミッククロスからの飛散、セラミックスコ
ーティングの金属排気管からの剥離や割れといった問題
は生じないので、長時間安定に使用することができる。
また、管状の外殻によって排気ガス浄化用具の外周面を
覆い、外殻を排気管に連結するので、排気ガス浄化用具
を、内燃機関の排気系に比較的容易に設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気ガス浄化用具20を概略的に示す斜視図であ
る。
【図2】排気ガス浄化用具30を概略的に示す斜視図であ
る。
【図3】(a),(b),(c),(d) は、それぞれ各例のセラミッ
クス管の内周面の一部を模式的に示す断面図である。
【図4】触媒コンバータ7を概略的に示す平面図であ
る。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【符号の説明】
1,11, 21 セラミックス管 1a, 11a, 21a 内周面 2,4 セラミックス被膜 7 触媒コンバータ 8 外殻を構成する一対のハーフ 10 緩衝材 20, 30 排気ガス浄化用具

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気系に設置される触媒コン
    バータであって、長さ方向の両端が開口したセラミック
    ス管からなり、排気ガスを浄化するための触媒を内周面
    側に担持した排気ガス浄化用具と、この排気ガス浄化用
    具の外周面を覆い、排気管に連結される管状の外殻とを
    備えた触媒コンバータ。
  2. 【請求項2】 前記セラミックス管の内周面に多数の突
    起が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の
    触媒コンバータ。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス管がコーディエライト
    から構成されていることを特徴とする、請求項1記載の
    触媒コンバータ。
  4. 【請求項4】 長さ方向の両端が開口し、かつ内周面に
    多数の突起が設けられているセラミックス管からなり、
    排気ガスを浄化するための触媒を内周面側に担持した排
    気ガス浄化用具を製造する方法であって、前記セラミッ
    クス管の成形体を作製し、焼成後に前記突起を形成する
    粒子とセラミックス原料粉末と水とバインダーとを含む
    スラリーを前記成形体の内周面に付着させ、次いでこの
    成形体を乾燥、焼成してセラミックス管を得、次いでこ
    のセラミックス管の内周面側に前記触媒を担持させるこ
    とを特徴とする、排気ガス浄化用具の製造方法。
  5. 【請求項5】 長さ方向の両端が開口し、かつ内周面に
    多数の突起が設けられているセラミックス管からなり、
    排気ガスを浄化するための触媒を内周面側に担持した排
    気ガス浄化用具を製造する方法であって、前記セラミッ
    クス管の成形体を作製し、発泡材とセラミックス原料粉
    末と水とバインダーとを含むスラリーを前記内周面に付
    着させ、前記発泡材を発泡させて前記内周面に突起を形
    成し、次いでこの成形体を焼成してセラミックス管を
    得、次いでこのセラミックス管の内周面側に前記触媒を
    担持させることを特徴とする、排気ガス浄化用具の製造
    方法。
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JP2013241940A (ja) * 2013-07-12 2013-12-05 OGATA Yayoi Co2低減装置

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