JPH05263021A - 防汚性塗料組成物 - Google Patents

防汚性塗料組成物

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JPH05263021A
JPH05263021A JP9217792A JP9217792A JPH05263021A JP H05263021 A JPH05263021 A JP H05263021A JP 9217792 A JP9217792 A JP 9217792A JP 9217792 A JP9217792 A JP 9217792A JP H05263021 A JPH05263021 A JP H05263021A
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rosin
resin
acid
antifouling
group
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JP9217792A
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Takashi Kawashima
貴志 河島
Noboru Nakai
昇 中井
Hirokazu Terajima
弘和 寺嶋
Mineyuki Nomura
峰之 埜村
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • C09D5/16Antifouling paints; Underwater paints
    • C09D5/1606Antifouling paints; Underwater paints characterised by the anti-fouling agent
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    • C09D5/165Macromolecular compounds containing hydrolysable groups

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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式 【化3】 (式中、RはC1 〜C40の一価炭化水素基を示す。)で
表わされる酸無水基を1分子中に少なくとも平均2個有
する樹脂及びロジンを主な樹脂成分として含有する防汚
性塗料組成物。 【効果】 塗料貯蔵安定性及び長期間防汚保持性に優れ
た塗膜が形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な防汚性塗料組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶や海上構造物の没水部には、
フジツボ、フサコケムシ、ホヤ、藻類等の海中生物の付
着による腐食や船舶に航行速度の低下を防止するため、
また養殖用の網や金網への海中生物の付着による魚貝類
の致死防止のため、不溶性樹脂、ロジン、可塑剤等のビ
ヒクル成分に防汚剤を配合してなる防汚塗料か、または
例えば特公昭40−21426号公報、特公昭44−9
579号公報、特公昭51−12049号公報等に示さ
れる如く有機錫含有不飽和単量体の重合体または共重合
体を用いた防汚塗料が、一般に塗装されている。
【0003】しかしながら、前者の塗料は、それから得
られる塗膜に含まれるロジン及び防汚剤成分が溶出する
ことによって防汚効果を発揮するものであるが該塗膜は
長期間の海水浸漬において不溶性成分が多くなるとそれ
と共に塗面が、凹凸状となり海中生物の付着を防止する
効果が劣ってくる。また後者の塗料は、重合体にエステ
ル結合を介して導入された有機錫化合物を含む塗膜が海
水に浸漬されて、該エステル結合の加水分解により、該
有機錫化合物は分離するとともに、カルボキシル基を含
む重合体が生成する。この重合体は、海水に溶解し、常
に新鮮な塗膜が露出し、防汚性を維持していくものであ
る。しかし、該塗膜の防汚性を有効に発揮させるため一
般的には多くの有機錫化合物が導入されており、魚貝類
に対し、悪影響を及ぼす欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、長期間防汚
性に優れた効果を発揮し、しかも毒性の低い防汚性塗膜
を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
有機錫を含有しなくても海水で塗膜が侵蝕され(摩耗性
を有し)、新鮮でスムースな防汚性塗膜を形成する防汚
塗料の開発を目的として、種々研究を重ねた結果、特定
構造を有する非環状酸無水基をもつ樹脂及びロジンを主
な樹脂成分として含有する塗料組成物が、適度な水溶解
性を有し、低毒性で長期間防汚保持性を発揮する塗膜を
提供できるものであることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0006】即ち、本発明は下記一般式
【化2】
【0007】(式中、RはC1 〜C40の一価炭化水素基
を示す。)で表わされる酸無水基を1分子中に少なくと
も平均2個有する樹脂及びロジンを主な樹脂成分として
含有する防汚性塗料組成物に関する。
【0008】本明細書において、一般式で表わされるC
1 〜C40の一価の炭化水素基は、アルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、多環式テルペン
基などが包含される。「アルキル基」は直鎖状又は分枝
状のいずれのタイプのものであってもよく、例えばメチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec −ブチル、tert−ブチル、n−ペ
ンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチ
ル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1−メチルペンチ
ル、2−メチルペンチル、n−ヘプチル、5−メチルヘ
キシル、n−ヘプチル、5−メチルヘキシル、n−オク
チル、2−エチルヘキシル、n−ノニル・n−デシル−
nドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n
−オクタデシル、n−エイコシル、n−ヘキサコシルな
どの基が挙げられるが、一般式のアルキル基としては中
でも炭素数1〜18のもの、更には第3級炭素原子をも
つものが好適である。「シクロアルキル基」は一般に3
〜7個の炭素原子を有することができ、例えば、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペン
チルメチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシル、
シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロ
ヘプチルなどの基が挙げられるが、特にシクロペンチ
ル、シクロヘキシルが好ましい。
【0009】一方、「アリール基」としては、単環及び
多環のいずれのタイプのものであってもよく、単環式の
ものとしては、例えばフェニル、トルイル、キシリルな
どの基が挙げられ、多環式のものとしては、例えばナフ
チルなどの基が挙げられる。また、「アラルキル基」は
上記アリール基で置換されたアルキル基であり、例えば
ベンジル、フェネチルなどの基が例示される。
【0010】本発明の防汚性塗料組成物で使用する上記
一般式で表わされる酸無水基を有する樹脂は、例えば下
記した方法により製造した樹脂が使用できる。
【0011】(1)カルボン酸塩含有樹脂及びCOCl
基を有する化合物(以下「酸塩化物」と略す。)とを反
応させて得られるもの、
【0012】(2)COCl基を含有する樹脂(以下
「酸塩化樹脂」と略す。)及びカルボン酸塩含有化合物
とを反応させて得られるもの、
【0013】(3)カルボン酸塩含有ラジカル重合性不
飽和単量体(以下「単量体(A)」と略す。)及び該酸
塩化物とを反応させ酸無水基含有ラジカル重合性不飽和
単量体を得たのち、このものを単独ラジカル重合反応も
しくは必要に応じてその他のラジカル重合性不飽和単量
体(以下「単量体(B)」と略す。)とラジカル共重合
反応させることによって得られるもの、
【0014】(4)COCl基を含有するラジカル重合
性不飽和単量体(以下「単量体(C)」と略す。)及び
カルボン酸塩含有化合物とを反応させて酸無水基含有ラ
ジカル重合性不飽和単量体を得たのち、このものを単独
ラジカル重合反応もしくは単量体(B)とラジカル共重
合反応させることによって得られるもの。
【0015】上記カルボン酸塩含有樹脂としては、ビニ
ル系、ポリエステル系、アルキド系などの樹脂が使用で
きるが、好ましくはビニル系樹脂であり、具体的には、
例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマル酸、カルボキシエチル(メタ)アク
リレート、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリレー
トなどのカルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量
体及び下記必要に応じてその他ラジカル重合性不飽和単
量体(B)とをラジカル重合反応させて得られる樹脂を
塩基性化合物(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムなどの無機塩基性化合物、第3級アミンなどの有機塩
基性化合物)で中和させて得られる樹脂;カルボン酸塩
含有ラジカル重合性不飽和単量体(例えば(メタ)アク
リル酸のアルカリ金属(例えばナトリウム、カリウム)
又は有機塩基性化合物(例えば第3級アミン)との塩)
及び必要に応じて上記単量体(B)とをラジカル重合反
応させて得られる樹脂などが挙げられる。
【0016】酸塩化物は、モノカルボン酸化合物の塩化
物であり、該モノカルボン酸化合物の具体例としてはモ
ノカルボン酸化合物としては、例えば酢酸、プロピオン
酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、バーサテック
酸、ステアリン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、オリー
ブ油脂肪酸、パーム油脂肪酸などの脂肪族酸、ナフテン
酸などの脂環族酸、安息香酸、p−tert−安息香酸、メ
チル安息香酸などの芳香族酸、ロジンなどの多環式テル
ペン炭化水素酸などが好適なものとして挙げられる。
【0017】酸塩化樹脂としては、例えばCH2 =CH
COClの単独重合体もしくは単量体(B)との共重合
体などが挙げられる。
【0018】カルボン酸塩含有化合物は、例えば前記モ
ノカルボン酸化合物の塩(例えば前記アルカリ金属塩、
前記有機塩など)が好適なものとして挙げられる。
【0019】単量体(A)としては、例えば前記カルボ
キシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体が使用でき
る。
【0020】単量体(B)としては、例えばアクリル酸
又はメタクリル酸のエステル;例えば、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メ
タクリル酸ラウリル等のアクリル酸又はメタクリル酸の
1 〜C18アルキルエステル;アリルアクリレート、ア
リルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の
2 〜C8 アルケニルエステル;アリルオキシエチルア
クリレート、アリルオキシメタクリレート等のアクリル
酸又はメタクリル酸のC3 〜C18アルケニルオキシアル
キルエステル;例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−クロルスチレンなどのビニル
芳香族化合物;例えば、ブタジエン、イソプレン、クロ
ロプレンなどのポリオレフィン系化合物及びアクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニルケ
トン、酢酸ビニル、ベオバモノマー(シェル化学製
品)、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、アク
ロレイン、メタクリロレインなどが挙げられる。
【0021】これら単量体(B)はそれぞれ単独で又は
2種以上組合わせて使用することができる。
【0022】上記した単量体(B)としては、ラジカル
重合反応が容易なこと及び被膜強度、耐塩水性等の被膜
性能に優れることからアクリル酸又はメタクリル酸のア
ルキルエステル、スチレン等を主に使用することが好ま
しい。
【0023】上記酸塩化物及びカルボン酸塩含有化合物
のモノカルボン酸化合物成分として、置換もしくは未置
換の安息香酸を用いると被膜に防菌性及び殺菌性を付与
することができるという利点がある。
【0024】上記ラジカル重合反応及び酸無水基合成反
応(COCl基とカルボン酸塩との反応)はそれぞれ従
来から公知の方法で製造できる。例えばラジカル重合反
応は、不活性有機溶剤中で重合触媒(例えばアゾ系化合
物、パーオキサイド系化合物、ジアゾ系など)存在下
で、通常60℃〜200℃の加熱により行なうことがで
きる。不活性有機溶剤としては例えば、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル系;トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素系;酢酸エチル、酢酸ブチル等
のエステル系;シクロヘキサノン、メチルイソブチルケ
トン等のケトン系等が挙げられる。また、酸無水基合成
反応は、上記不活性有機溶剤中で室温もしくは加熱によ
り行なうことができる。
【0025】本発明組成物で用いる樹脂は、前記一般式
で表わされる酸無水基を1分子中に少なくとも平均2
個、好ましくは少なくとも平均10個有する。該酸無水
基が平均2個より少ないと加水分解しても樹脂が水に溶
解せず、摩耗による新たな塗膜が生成されず長期間の防
汚保持性が劣るという欠点がある。
【0026】本発明組成物で用いる樹脂は、前記一般式
で表わされる酸無水基を有するものであるが、該樹脂も
しくは塗料を製造する際に空気中の湿気などにより該酸
無水基の一部が加水分解し酸基を有するものもできる
が、本発明においては酸無水基以外に加水分解したこの
様な酸基を有するものも包含される。
【0027】また、該樹脂は約3,000〜200,0
00、好ましくは約5,000〜80,000の範囲の
数平均分子量を有することができる。平均分子量が3,
000未満になると長期防汚性が劣り、逆に200,0
00より大きくなると加水分解性が劣り塗膜の溶出速度
が遅くなり十分な防汚性が得られないという欠点がある
ので好ましくない。
【0028】本発明の防汚性塗料組成物で使用するロジ
ンは、ガムロジン、ウッドロジンいずれも使用でき、こ
れらの変性物も使用できる。これらのうち高割合でアビ
エチン酸を含むロジン、例えばWWロジンとして市販さ
れているものが好適である。変性物としてはマレイン化
ロジンおよびフタル化ロジンなどを挙げることができ
る。
【0029】本発明の防汚性塗料組成物で用いる前記樹
脂及びロジンの配合割合は、両者の総合計量で樹脂5〜
99重量%、ロジン95〜1重量%、好ましくは樹脂1
0〜75重量%、ロジン90〜25重量%の範囲が良
い。樹脂99重量%を上回り、ロジン1重量%を下回る
と塗膜の強度が小さく、また、塗膜の水溶解性が充分で
なくなり、塗膜の長期防汚保持性が低下するので好まし
くない。一方、樹脂5重量%を下回り、ロジン95重量
%を上回ると塗膜が硬くなりすぎ脆くなり、塗膜を厚塗
りした時に塗膜が割れやすくなるので好ましくない。更
に、本発明塗料組成物において、中和塩を形成する様な
防汚剤(例えば亜酸化銅など)を配合して用いる場合に
は該防汚剤がロジンと予め塩を形成し、これによって防
汚剤が樹脂中の酸基(加水分解)と塩を形成し系を増粘
ゲル化することを防止する点からもロジンの配合割合は
上記した範囲とすることが望ましい。
【0030】本発明の防汚性塗料組成物には、前記した
樹脂とロジンとの混合物を塗料バインダー樹脂成分とし
て、有機溶剤、体質顔料、着色顔料、可塑剤、塗料用添
加剤などが必要に応じて配合できる。
【0031】有機溶剤は、粘度調整、塗装作業性の改善
などのために使用されるものであって、樹脂成分を溶解
できるものであればよく、例えば、エチレングリコール
ジメチルエーテル等のエーテル系;トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素系;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル系;シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等の
ケトン系;エタノール、プロピルアルコール、ブタノー
ル等のアルコール系等が使用できる。
【0032】体質顔料としては、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、タルク、クレー、シリカ、石こう等;着色顔
料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、塩基性炭酸鉛、カ
ーボンブラック、グラファイト、黄鉛、ベンガラ、鉛
丹、酸化クロム、コバルトブルー等;可塑剤としては、
トリクレジルホスフェート、塩素化パラフィン等が使用
できる。
【0033】塗料用添加剤としては、表面調整剤(ポリ
エーテル変性シリコーン、シリコーンオイル流動パラフ
ィン、固型パラフィン、マイクロクリスタルワックス、
ペトロラタム、ポリエチレンワックスなど)、タレ止め
剤、消泡剤、沈降防止剤等が使用できる。
【0034】本発明の防汚性塗料組成物は防汚剤を含有
しないものであっても該塗膜中の上記ビヒクル成分が
(海)水中で加水分解してジカルボン酸や水溶性化合物
を放出しながら、適度に海水中に溶出(摩耗)していく
ので、そのものだけでも防汚性に効果を発揮するもので
あるが、要求される性能に応じて従来公知の防汚剤、例
えば、亜酸化銅、チオシアン銅、銅粉末などの銅系防汚
剤、トリフェニル錫フルオライド、トリフェニル錫クロ
ライド、トリブチル錫オキサイドなどの有機錫防汚剤、
エチレンビス(ジチオカルバミン酸)亜鉛、テトラメチ
ルチウラムジスルファイドなどの含チッ素イオウ系防汚
剤、ニトリル系化合物、ベンゾチアゾール系化合物、ト
リアジン系化合物、尿素系化合物、インチアゾリン系化
合物、マレイミド系化合物、N−ハロアルキルチオ系化
合物、テトラサイクリン系化合物、ジンクピリチオンな
どのピリジン系化合物などの殺菌剤及び酸化亜鉛などが
配合できる。
【0035】本発明の防汚性塗料組成物は、防汚性を必
要とする建築物、水中構造物等の基材に塗布することに
より、実施される。即ち、該組成物は、例えば住宅関連
の諸施設やバイオクリーンな環境が要求される病院、醸
造工場、食品工場(例えば製パン工場)、医薬品製造工
場、電子機器製造工場等の内装用として、微生物汚染か
ら環境を守るのに有効であり、また水中構造物(例え
ば、船舶、港湾施設、ブイ、パイプライン、橋梁、海底
基地、養殖網、定置網等)に塗装して、水中生物の付着
生育の防止を行なうことができる。該組成物を水中構造
物に塗装することにより、長期間にわたってすぐれた防
汚性を有し、かつ人体に対し極めて安全性の高い被覆物
を提供することができる。また、該組成物を水中構造物
に適用する場合、一般にはジンクエポキシ系ショッププ
ライマー、エポキシ系塩化ゴム系下塗り防食塗料を塗装
し、次いで該組成物を塗装するのが好ましい。
【0036】該組成物を塗布する場合、該組成物は、例
えば刷毛塗り、吹付け塗り、ローラー塗り、浸漬等の手
段で基材表面に塗布することができる。塗布量は、特に
制限はないが、一般には5〜400g/m2の範囲である。
塗膜の乾燥は、室温で行なうことができるが、必要に応
じて約200℃までの温度で加熱乾燥を行なってもよ
い。
【0037】
【作用および発明の効果】本発明において、一般式で表
される酸無水基を有する樹脂成分は、塗膜が(海)水中
に浸漬されると、該酸無水基の加水分解により、モノカ
ルボン酸化合物が分離するとともに、カルボキシル基を
含む樹脂が生成する。該モノカルボン酸化合物の分離に
より、(海)水中生物が塗膜に付着するのを防止すると
ともに、カルボキシル基を含む樹脂が新鮮な塗膜を更新
し防汚性を発揮する。
【0038】また、一般式におけるRの1価炭化水素基
の炭素数を長くすることにより、塗膜の疎水性を高めモ
ノカルボン酸の溶出速度を遅くしたり、また、該炭素数
を短くすることにより、塗膜の親水性を高め塗膜の溶出
速度を早くしたりすることができ、一般式Rの炭化水素
基の炭素数を適宜選択することにより塗膜の溶出速度を
自由に調整することができる。
【0039】また、ロジン成分は、前樹脂成分に塗膜強
度及び適度な水溶解性を付与することができ、塗膜表層
に樹脂成分が蓄積されることなく長期にわたって優れた
防汚性を保持することができる効果をもつ。
【0040】更に、本発明の防汚性塗料組成物におい
て、中和塩を形成し、塗料組成物の増粘もしくは特性を
促進する様な防汚剤(例えば亜酸化銅)を配合して用い
たとしてもこの様な恐れは全くなく貯蔵安定性に優れる
ものである。
【0041】
【実施例】次に実施例を掲げて本発明をさらに具体的に
説明する。 単量体製造例 撹拌機、温度計、還流管を取り付けた四ツ口フラスコに
メタクリル酸86g、脱イオン水50gを仕込み、そこ
へ脱イオン水50gに水酸化ナトリウム40gを溶解し
た水溶液を滴下して加えた。発熱がおさまるとトルエン
400gを加え、加熱し、還流下で水分離器により水を
除去した。その後室温に冷却し塩化アセチル78.5g
を滴下し1時間反応後、ろ過して無色透明な単量体溶液
を得た。
【0042】ビニル重合体製造例1 単量体製造例と同様の装置にキシレン90gを仕込み、
そこへ50重量%に濃縮した前記単量体溶液100g、
メチルメタクリレート50g及びアゾビスイソブチロニ
トリル3gの混合液を2時間かけて滴下し撹拌下100
℃で反応させ、1時間後アゾビスイソブチロニトリル1
gとキシレン10gを1時間かけて加えて反応させ、固
形分50重量%の淡黄色粘稠液体を得た。
【0043】ビニル重合体製造例2 同様の装置にトルエン100g、酢酸ブチル107.6
gを仕込み、そこへアクリル酸7.2g、n−ブチルメ
タクリレート52.8g、エチルアクリレート40g及
びベンゾイルパーオキサイド2gの混合液を2時間かけ
て滴下し撹拌下100℃で反応させ、1時間後ベンゾイ
ルパーオキサイド1gとトルエン50gを1.5時間か
けて加えて反応させた。80℃に冷却後50重量%水酸
化カリウム水溶液11.2gを加え、昇温して還流下で
水分離器により水を除去した。その後50℃冷却し塩化
ベンゾイル14.1gを加え3時間撹拌後デカンテーシ
ョンにより固形分30重量%の淡黄色粘稠液体を得た。
【0044】ビニル重合体製造例3 無水マレイン酸25g、スチレン25g、メチルメタア
クリレート30g、エチルアクリレート20g、キシレ
ン43g及びベンゾイルパーオキサイド2.0gを混合
し、撹拌下90〜100℃で3時間反応させ、さらにベ
ンゾイルパーオキサイド1.0gとキシレン107gを
加え、90〜100℃撹拌下2時間反応し、固形分40
重量%の淡黄色粘稠液体を得た。
【0045】実施例1 ビニル重合体製造例1の共重合体溶液10.0g(固形
分50重量%)、WWロジン15g、亜酸化銅30.0
g、ベンガラ2.0g、エロジル#200(商標名、西
独デグサ社製、シリカ粉末、以下同様の意味を表わ
す。)0.5g、キシレン11.0gをペイントコンデ
ィショナーで混合分散して防汚性塗料を得た。塗料の粘
度は約80KU値(JIS K−5400、ストーマー
粘度計法、25℃)であった。得られた塗料を40℃、
3ケ月間の条件(以下、同様の条件)で貯蔵安定性をお
こなった結果、増粘は全くなく良好であった。
【0046】実施例2 ビニル重合体製造例2の共重合体液33.3g(固形分
30重量%)、WWロジン10g、亜酸化銅25.0
g、ジンクピリチオン5g、炭酸カルシウム3.0g、
エロジル#200 0.5g、キシレン2.5gを実施
例1と同様の方法で調製した。得られた塗料の貯蔵安定
性は、増粘は全くなく良好であった。
【0047】比較例1 ビニル重合体製造例2の共重合体溶液66.6g(固形
分30重量%)、亜酸化銅25.0g、ジンクピリチオ
ン5g、炭酸カルシウム3.0g、エロジル#200
0.5g、キシレン2.5gを実施例1と同様の方法で
調製した。得られた塗料の貯蔵安定性は、約20KUの
増粘が認められ悪かった。
【0048】比較例2 塩化ゴム樹脂5g、WWロジン15g、トリクレジルホ
スフェート4g、亜塩化銅30g、炭酸カルシウム5
g、バリタ3g、弁柄4g、キシロール34gを実施例
1と同様の方法で調製した。
【0049】比較例3 実施例1において、ビニル重合体製造例1の共重合体溶
液50gに代えてビニル重合体製造例3の共重合体溶液
62.5gを用いた以外は実施例1と同様の配合及び製
造方法で比較例3の組成物を得た。実施例1、2及び比
較例1〜3の塗膜性能試験結果を表1にまとめて示す。
【0050】防汚性能試験結果 上記の実施例1〜2および比較例1〜3で得た塗料につ
いて大きさ100×300×2mmのサンドプラスト処理
鋼板にジンクエポキシ系ショッププライマー(乾燥膜厚
15μm )及びエポキシ系防錆塗料(同200μm )を
予め塗装した塗板に乾燥膜厚が100μm になるように
塗装して試験塗板とし、7日間乾燥させて供試した。表
1にこれら試験板を三重県鳥羽湾に24ケ月浸漬して防
汚性(数字は付着生物の付着面積を%で示す)を評価し
た結果を示した。
【0051】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 埜村 峰之 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式 【化1】 (式中、RはC1 〜C40の一価炭化水素基を示す。)で
    表わされる酸無水基を1分子中に少なくとも平均2個有
    する樹脂及びロジンを主な樹脂成分として含有すること
    を特徴とする防汚性塗料組成物。
JP9217792A 1992-03-17 1992-03-17 防汚性塗料組成物 Pending JPH05263021A (ja)

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EP19930104250 EP0561342B1 (en) 1992-03-17 1993-03-16 Anti-fouling coating composition
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