JPH0525546U - 光学的情報読取装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源からの照明光が適宜の入射角度で読み取
りすべき光学的情報に対して入射することにより、該光
学的情報の正確な読み取りを行い得るようにしたバーコ
ードスキャナー等の光学的情報読取装置を提供するこ
と。 【構成】 光学的情報を照明する光源装置１４と、光源
装置により照明された光学的情報からの反射光を受光す
る光電変換素子１１とを有し、光源装置が、該光学的情
報の読取位置に対して異なる入射角度を備えた複数の光
源１４ａ，１４ｂを有しており、各光源が選択的に切り
換えてまたは適宜の組合せで発光せしめられるように、
光学的情報読取装置１０を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、商品等に印刷されまたは貼付されたバーコードや文字，符号等を光 学的に読み取るための光学的情報読取装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、このような光学的情報読取装置の例として、バーコードスキャナーが知 られており、例えば図３に示すように構成されている。 図３において、バーコードスキャナー１は、一端がバーコード読取りのために 開放されているケースＣ（図５参照）内にて、その開放した入口端に対して受光 面２ａが対向するように配設されたＣＣＤ等の光電変換素子２と、このケースの 入口端付近の所定位置に位置せしめられる商品等（図示せず）の表面に印刷また は貼着により付されたバーコード３をその光電変換素子２の受光面２ａ上に結像 させるために、該光電変換素子２の光軸上でその受光面２ａの前方に配設された 集光レンズ４と、上記バーコード３の読取位置から光電変換素子２の受光面２ａ までの光軸に対して所定角度θで、該読取位置をライン状に照明するＬＥＤアレ イ等の列状光源５とから構成されている。

【０００３】 このような構成のバーコードスキャナー１においては、ケースＣの入口端付近 の所定の読取位置に位置せしめられたバーコード３は、列状光源５にて所定角度 でライン状に照明されることにより、該バーコード３で反射された光が集光レン ズ４を介して、光電変換素子２の受光面２ａ上に結像されるようになっている。 これにより、光電変換素子２がバーコード３の画像を電気信号に変換し、図示し ない制御回路等によって適宜の処理を行なうことによって、当該バーコードの読 取りが行なわれ得るようになっている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このように構成されたバーコードスキャナー１によれば、バー コード３をライン状に照明する列状光源５からの照明光軸と、このバーコード３ から光電変換素子２の受光面２ａへの読取光軸とがなす角度が、一定の角度θに 固定されていることから、例えば図４に示すような、缶入り飲料等の円筒状の缶 ６の円筒面に印刷されたバーコード７の読み取りを行なうような場合には、図５ に示すように、列状光源５からこの缶６の円筒面に入射した光が、該バーコード ７の部分で全反射されて、集光レンズ４を介して光電変換素子２の受光面２ａに 入射することになり、該バーコード７の読み取りを行なうことができなくなって しまう。

【０００５】 また、読み取りすべきバーコード３がバーコードスキャナー１に対して、図６ において鎖線で示すように傾斜している場合には、同様に列状光源５からのバー コード３に入射した光が全反射せしめられたり、或いは反射された光が光電変換 素子２の受光面２ａに対して入射し得ないことがあり、このような場合にも、バ ーコード３または７の読み取りを行なうことができなくなってしまうという問題 があった。

【０００６】 本考案は、以上の点に鑑み、光源からの照明光が適宜の入射角度で、読み取り すべき光学的情報に対して入射することにより、光学的情報の正確な読み取りが 行なわれ得るようにした、バーコードスキャナー等の光学的情報読取装置を提供 することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、読み取りすべき光学的情報を照明する光源装置と、この光源装置に より照明された光学的情報からの反射光を受光する光電変換素子とを含んでいる 光学的情報読取装置において、上記光源装置が光学的情報の読取位置に対して異 なる入射角度を備えた複数の光源を有しており、各光源が、選択的に切り換えて または適宜の組合せで発光せしめられることを特徴としている。

【０００８】

【作用】 上記構成によれば、異なる入射角度を備えた複数の光源が設けられていること により、読み取りすべきバーコード等の光学的情報を照明する場合、複数の光源 のうち該光学的情報の表面に対して適宜の入射角度をなす光源を選択して、この 光源を選択的に発光させ、または該光源を順次に発光させる。そして、上記光学 的情報からの反射光を光電変換素子に入射させ、この光電変換素子の出力信号を 解析することにより、最も良好に読み取りが行なわれ得る光源に対応する出力信 号に基づいて適宜処理を行なうことにより、該光学的情報の正確な読み取りが行 なわれ得ることになる。 従って、光学的情報が付された物体の表面が円筒面であっても、またその表面 が傾斜していたとしても、さらに、該光学的情報が付された表面が全反射しやす い場合であっても、該光学的情報により適宜に反射され得る光源を選択すること によって、該光学的情報の正確な読み取りが行なわれ得ることになる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面を参照してさらに説明する。 図１は本考案をバーコードスキャナーに適用した一実施例を示している。 図１において、バーコードスキャナー１０は、一端がバーコード読取りのため に開放されているケースＣ（図５参照）内にて、その開放した入口端に対して受 光面１１ａが対向するように配設されたＣＣＤ等の光電変換素子１１と、このケ ースＣの入口端付近の所定位置に位置せしめられる商品等（図示せず）の表面に 印刷または貼着により付されたバーコード１２を上記光電変換素子１１の受光面 １１ａ上に結像させるために、光電変換素子１１の光軸上で、その受光面１１ａ の前方に配設された集光レンズ１３と、該バーコード１２の読取位置から光電変 換素子１１の受光面１１ａまでの光軸に対して、それぞれ所定角度θ₁ ，θ₂ で 該読取位置をライン状に照明するＬＥＤアレイ等の列状光源１４ａ，１４ｂを備 えた光源装置１４とから構成されている。

【００１０】 本考案によるバーコードスキャナー１０は以上のように構成されており、ケー スＣの入口端付近の適宜の位置に位置せしめられたバーコード１２は、光源装置 １４の各列状光源１４ａ，１４ｂにより所定角度θ₁ ，θ₂ でライン状に照明さ れ、次いでこのバーコード１２で反射された光が、集光レンズ１３を介して光電 変換素子１１の受光面１１ａ上に結像されるようになっている。これにより、光 電変換素子１１が、バーコード１２の画像を電気信号に変換し、例えば図２に示 すように波形整形二値化回路１５及びＣＰＵ１６により適宜の処理を行うことに よって、当該バーコード１２の読取りが行われ得るようになっている。

【００１１】 ここで、バーコード１２が、光源装置１４の列状光源１４ａ，１４ｂのうち、 例えば列状光源１４ａのみによって照明されたとき、該列状光源１４ａからの光 がこのバーコード１２によって全反射して、集光レンズ１３を介して光電変換素 子１１の受光面１１ａに入射する。そのとき、該光電変換素子１１が該バーコー ド１２の読み取りを行なうことができない場合、或いはバーコード１２による反 射光が光電変換素子１１の受光面１１ａに入射しないような場合が生じる。 このようなときは、照明に使用する光源を、列状光源１４ａから列状光源１４ ｂに、例えばＣＰＵ１６により自動的に、または手動により切り換えて、該列状 光源１４ｂのみによってバーコード１２を照明することになる。あるいは、列状 光源１４ａ及び１４ｂを発光させて、列状光源１４ａ及び１４ｂの双方によりバ ーコード１２を照明することにより、該バーコード１２の照明条件を変更して、 該バーコード１２からの適宜の反射光が、該光電変換素子１１の受光面１１ａに 入射するように調整するようにして、該バーコード１２の正確な読み取りを行な うことができる。

【００１２】 また、バーコード１２の読み取りに、高信頼性が要求されるような場合には、 各列状光源１４ａ，１４ｂによりそれぞれバーコード１２の読み取りを行ない、 例えばＣＰＵ１６により各読取データを比較確認することにより、読み取りエラ ーが回避され、正確な読み取りが行なわれ得ることになる。さらに、各読取デー タがそれぞれ部分的に不完全な場合であっても、各読取データの正確な部分を、 例えばＣＰＵ１６によって相互に合成することにより、より一層正確な読み取り が行なわれ得ることとなる。

【００１３】 尚、上述した実施例においては、二つの列状光源１４ａ，１４ｂが備えられて いるが、光源装置１４は３つ以上の列状光源を有していてもよいことは明らかで あり、またその位置も、バーコード１２の読取位置を照明し得る位置であれば、 任意の位置に配設され得る。さらに、駆動部を用い、列状光源を機械的に移動さ せるようにしてもよい。

【００１４】 また、上述した実施例においては、本考案をバーコードスキャナーに適用した 場合について説明したが、これに限らず他の光学的情報読取装置に本考案を適用 し得ることは明らかである。

【００１５】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案によれば、異なる入射角度を備えた複数の光源を設 けたから、読み取りすべきバーコード等の光学的情報を照明する場合に、複数の 光源のうち、該光学的情報の表面に対して適宜の入射角度をなす光源を選択して 該光源を選択的に発光させ、または該光源を順次に発光させて、該光学的情報か らの反射光が入射する光電変換素子の出力信号を解析することにより、最も良好 に読み取りが行なわれ得る光源に対応する出力信号に基づいて、適宜処理を行な うことにより、該光学的情報の正確な読み取りを行うことができる。

【００１６】 従って、光学的情報が付された物体の表面が円筒面であっても、また該表面が 傾斜していたとしても、さらに、該光学的情報が付された表面が全反射しやすい 場合であっても、該光学的情報により適宜に反射され得る光源を選択することに よって、光学的情報の正確な読み取りが行なわれることになる。 かくして、本考案によれば、光源からの照明光が適宜の入射角度で、読み取り すべき光学的情報に対して入射することにより、該光学的情報の正確な読み取り を行い得る、極めて優れた光学的情報読取装置が提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用したバーコードスキャナーの光学
的構成を示す斜視図である。

【図２】図１の実施例における電気的な構成例を示すブ
ロック図である。

【図３】従来のバーコードスキャナーの一例の光学的構
成を示す斜視図である。

【図４】読み取りすべきバーコードを備えた円筒状の缶
を示す概略斜視図である。

【図５】図４の缶のバーコードを読み取る状態を示す概
略断面図である。

【図６】傾斜した表面に付されたバーコードをバーコー
ドスキャナーにより読み取る状態を示す概略断面図であ
る。

【符号の説明】

１０ バーコードスキャナー １１ 光電変換素子 １１ａ 受光面 １２ バーコード １３ 集光レンズ １４ 光源装置 １４ａ 列状光源 １４ｂ 列状光源 １５ 波形整形二値化回路 １６ ＣＰＵ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 読み取りすべき光学的情報を照明する光
   源装置と、該光源装置により照明された光学的情報から
   の反射光を受光する光電変換素子とを含んでいる光学的
   情報読取装置において、 上記光源装置が、上記光学的情報の読取位置に対して異
   なる入射角度を備えた複数の光源を有しており、各光源
   が、選択的に切り換えてまたは適宜の組合せで発光せし
   められることを特徴とする、光学的情報読取装置。