JPH05253165A - 浴槽洗浄装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴槽を洗浄する装置に関するもので、少量で
高濃度の洗浄液を均一に広い浴槽面に供給して効率良く
浴槽の洗浄をする。 【構成】 浴槽に配設された洗浄液霧化手段１４を中央
部に配設した攪拌空気口本体８と、この攪拌空気口本体
８の上下に接続された空気供給通路１１の他端に接続さ
れた空気流切換手段と、霧化手段１４の外面に設け、攪
拌空気口本体８内部を上下の空気流通路１１に独立して
連通させるように区画する仕切壁２８と、攪拌空気口本
体８の開口８ａ側の仕切壁２８の端部に配設された空気
ガイド２９とから構成される。洗浄液が霧化手段１４に
より浴槽内に霧化され、空気流切換手段と仕切壁２８お
よび空気ガイド２９により攪拌空気口本体８から吹き出
す空気流は上下に方向が変化し、霧化粒子も広い範囲の
浴槽壁面に効率良く付着して液膜を形成し洗浄作用を発
揮する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動で浴槽を洗浄する
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の浴槽洗浄装置は、図３に
示すように浴槽１の上方に散水ノズル２が配設され、パ
イプ３によって水供給装置４と連通され、このパイプ３
の一部に洗剤供給装置５が設けられて構成されていた。

【０００３】そして上記構成では、パイプ３を介して洗
剤供給装置５と水供給装置４より供給された洗浄液を多
口散水ノズル２より噴射しながら浴槽壁の洗浄を行うよ
うになっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、洗剤原液や希釈水量が少ないと散水ノズ
ル２からの洗浄液の噴出速度が遅くなって浴槽１の壁面
に洗剤液が届かなくなり、反対に希釈水量を多くすると
浴槽１の壁面に洗剤液は届くが洗剤濃度が下がるので洗
浄能力が低下するという課題を有していた。また洗浄液
を浴槽１の垂直壁に吹きつけてもすぐに流れ落ちてしま
い、洗剤の洗浄効果を有効に利用できないという問題を
有していた。

【０００５】本発明は上記課題を解決するもので、洗浄
液を均一に浴槽の広い面に供給して、少量で高濃度の洗
浄液の使用可能ならしめ、効率良く浴槽の洗浄をするこ
とを第１の目的とする第２の目的は、少ない洗浄液霧化
手段で少量の洗浄液をより効率的に均一に浴槽の広い面
へ付着させることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記第１の目的を達成す
るため本発明は、浴槽の一部に配設された洗浄液霧化手
段をほぼ中央部に配設し、かつ空気を吐出する攪拌空気
口本体と、この攪拌空気口本体に接続された複数の空気
供給通路と、これらの空気供給通路の他端に配設された
空気供給手段と、左右の空気供給通路と空気供給手段と
の間に介設された空気流切換手段と、前記各空気流通路
に対応して連通するように攪拌空気口本体内部を複数に
区画する仕切壁と、攪拌空気口本体の開口側の仕切壁の
端部に配設された空気ガイドとを備えたものである。

【０００７】また第２の目的を達成するために、本発明
は空気流切換手段による各空気供給通路への空気供給
を、一方側のみと他方側のみおよび一方、他方同時の３
種類モードで順次作動させる空気流切換制御手段を設け
て構成したものである。

【０００８】

【作用】本発明は上記構成によって、洗浄液が霧化手段
により粒径５０〜１００μｍ程度の微粒子に霧化され浴
槽内の空間を漂う。しかし霧化粒子の運動エネルギーは
低いので霧化手段から遠い浴槽壁に届かないで沈降して
しまう霧化粒子が多くなり有効付着効率が悪くなるが、
空気供給手段より攪拌空気口を介して供給される攪拌空
気によって霧化粒子に運動エネルギーが与えられ、しか
も空気流切換手段により各空気供給通路に切り換えられ
て送られる空気流は、攪拌空気口本体で仕切壁により複
数に区画された通路を介し、かつ空気ガイドにより一方
又は他方に方向が変化して吹き出すので、霧化粒子も一
方、他方の広い範囲の浴槽壁面に効率良く付着して液膜
を形成し洗浄作用を発揮する。

【０００９】また空気流切換手段により各空気供給通路
に切り換えられた空気流により搬送される霧化粒子群
は、一方側に切り換えられた時には一方側に多く偏り、
他方側に切換られた時には他方側に多く偏るので、一
方、他方側だけの切り換えでは霧化手段正面の浴槽壁へ
の霧化粒子付着量が減少するが、空気流切換制御手段に
より一方、他方の両側の空気供給通路に空気流を供給す
るモードを設定することにより、一方、他方の空気流の
相互作用で霧化手段正面の浴槽壁への霧化粒子付着量が
増加されるためにより均一に洗浄液の霧化粒子が浴槽壁
面に付着される。

【００１０】

【実施例】以下本発明の実施例を図１，２を参照して説
明する。

【００１１】図１，２において、６はふた７を有する浴
槽で、この浴槽６の一部には攪拌空気口本体８が浴槽６
の内側に攪拌空気口となる開口８ａを形成して空気出口
部材９によって浴槽６をシール部材１０を介して挟み込
んで配設されている。攪拌空気口本体８の他端側上下の
側部には複数の空気供給通路１１が接続され、これらの
空気供給通路１１は空気流切換手段１２を介して送風装
置１３と連通接続されている。攪拌空気口本体８の内部
には、真中とその両側で、かつ外方へ約３０°づつ傾け
て合計３個の圧力噴霧ノズル１４（霧化手段ともいう）
を設置したノズルホルダ１５が配設されており、洗浄液
パイプ１６を介して洗浄液タンク１７と接続され、この
洗浄液パイプ１６の一部に加圧電磁ポンプ１８が配設さ
れている。

【００１２】洗浄液タンク１６は洗剤用パイプ１９を介
して洗剤タンク２０と接続され、この洗剤用パイプ１９
の一部に洗剤供給ポンプ２１が介設されている。洗浄液
タンク１６の上部には洗浄液と縁切りされるように希釈
水供給パイプ２２の一端が配設されており、他端は開閉
栓２３及び水供給源（図示せず）と接続され、この径路
間の一部に定量水供給栓２４が介設されている。この定
量水供給栓２４は洗浄液タンク１６内に設けられた液レ
ベル検出手段と連動して作動する開閉弁でもなんら差し
支えない。

【００１３】一方、浴槽６の他の部分には濯ぎ用水噴射
ノズル２５が配設されており、濯ぎ用水パイプ２６を介
して開閉栓２３及び水供給源（図示せず）と接続され、
この濯ぎ用水パイプ２６の一部に濯ぎ用開閉栓２７が介
設されている。ノズルホルダ１５の外面にはノズルホル
ダ１５の長手方向に沿って攪拌空気口本体８の内部を上
の空気供給通路１１と下の空気供給通路１１にそれぞれ
独立して連通するように上下に区画する仕切壁２８が設
置され、攪拌空気口本体８の開口８ａ側の仕切壁２８の
端部には約６０°の角度でくさび形に開いた空気ガイド
２９が配設されている。

【００１４】空気出口部材９の外周にはカバーベース３
０が配設され、その前方にノズルカバー３１が配設され
ている。空気流切換手段１２には、上下の空気供給通路
１１への空気供給を上側のみと下側のみおよび上下同時
の３種類モードで順次作動させる空気流切換制御手段３
２が設けられている。

【００１５】上記構成において、洗剤供給ポンプ２１が
運転されるとまず先に一定量の洗剤が、洗剤タンク２０
より洗剤用パイプ１９を介して洗浄液タンク１７に供給
される。次に開閉栓２３が開栓され、定量水供給栓２４
の作動により一定量の水が希釈供給パイプ２２を介して
洗浄液タンク１７に供給されて洗浄液が作製される。次
にこの洗浄液は加圧電磁ポンプ１８の運転によって洗浄
液パイプ１６およびノズルホルダ１５を介してそれぞれ
の圧力噴霧ノズル１４に加圧されて供給され、ふた７の
された浴槽６内に噴霧される。噴霧とほぼ同時に送風装
置１３が運転され、空気供給通路１１より空気流切換手
段１２を介して攪拌空気口本体８内へ送られた空気は、
攪拌空気口８ａより空気出口部材９とカバーベース２８
およびノズルカバー２９を通過して浴槽６内に吹き出さ
れる。５０〜１００μｍ程度の微粒子に霧化された洗浄
液は、浴槽６内壁面に付着して液膜を形成する。洗浄工
程が終了すると、次に濯ぎ用開閉栓２７が開栓され、濯
ぎ用水パイプ２６を介して濯ぎ用水噴射ノズル２５に供
給され、濯ぎ用水噴射ノズル２５から水を噴射して浴槽
６内壁面の洗浄液残滓を濯ぎ流す。

【００１６】ここにおいて、ふた７のされた浴槽６内に
噴霧された５０μ〜１００ｍ程度の微粒子に噴霧された
洗浄液は、浴槽６内の空間を漂う。霧化粒子の運動エネ
ルギーが高くはないので圧力噴霧ノズル１４から遠い浴
槽６正面壁に届かないで沈降してしまう霧化粒子が多く
なり有効付着効率が悪くなる。しかし、送風装置１３よ
り攪拌空気口本体８の攪拌空気口８ａを介して供給され
る攪拌空気によって霧化粒子に運動エネルギーが与えら
れ、しかも空気流切換手段１２により上下の空気供給通
路１１に切り換えられて送られる空気流は、攪拌空気口
本体８で仕切壁２８により上下に区画された通路を介
し、空気ガイド２９により上又は下に方向が変化して吹
き出すので、霧化粒子も左右の広い範囲の浴槽６の壁面
に効率良く付着して液膜を形成し洗浄作用を発揮する。
よって少量の洗浄液を簡単な手段で均一に広い面に供給
でき、しかも経済性を考えても少量の洗浄液ならば高濃
度の洗浄液を使用できるので、高濃度の洗浄液で効率良
く完璧に浴槽の洗浄をすることができる。

【００１７】また空気流切換手段１２により上下の空気
供給通路１１に切り換えられた空気流により搬送される
霧化粒子群は、上側に切り換えられた時には上側に多く
偏り、下側に切り換えられた時には下側に多く偏るの
で、上下側だけの切り換えでは圧力噴霧ノズル１４正面
の浴槽壁への霧化流付着量が減少するが、空気流切換制
御手段３２により上下両側の空気供給通路に空気流を供
給するモードを設定することにより、上下の空気流の相
互作用で圧力噴霧ノズル１４正面の浴槽壁への霧化粒子
付着量が増加されるためにより均一に洗浄液の霧化粒子
が浴槽壁面に付着される。

【００１８】さらに、洗浄工程、濯ぎ工程が終了する
と、送風装置１３を運転することによって浴槽６を乾燥
することができ、完全磁土を浴槽洗浄装置が得られる。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したように本発明の浴槽洗浄装
置は、浴槽の一部に配設された洗浄液霧化手段をほぼ中
央部に配設し、かつ空気を吐出する攪拌空気口本体と、
この攪拌空気口本体に接続された複数の空気供給通路
と、これらの空気供給通路の他端に配設された空気供給
手段と、複数の空気供給通路と空気供給手段との間に介
設された空気流切換手段と、攪拌空気口本体内を、前記
各空気供給通路に対応して連通するようにて区画する仕
切壁と、攪拌空気口本体の洗浄液霧化手段が臨む開口側
の仕切壁の他端に配設された空気ガイドとを備えたもの
であるから、少量の洗浄液を均一に浴槽の広い面に供給
でき、しかも経済性を考えても少量の洗浄液ならば高濃
度の洗浄液を使用できるので、高濃度の洗浄液で効率良
く完璧に浴槽の洗浄をすることができる。

【００２０】また空気流切換手段による各空気供給通路
への空気供給を、一方側のみと他側のみおよび一方、他
方同時の３種類モードで順次作動させる空気流切換制御
手段を設けて構成したものであるから、各空気流の相互
作用で霧化手段正面の浴槽壁への霧化粒子付着量が増加
されるためにより均一に洗浄液の霧化粒子が浴槽壁面に
付着できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における浴槽洗浄装置のシス
テム構成断面図

【図２】同実施例における圧力噴霧ノズルの要部拡大の
横断面図

【図３】従来の浴槽洗浄装置のシステム構成の断面図

【符号の説明】 ６ 浴槽 ８ 攪拌空気口本体 １１ 空気供給通路 １２ 空気流切換手段 １３ 送風装置 １４ 圧力噴霧ノズル（霧化手段） １５ ノズルホルダ ２８ 仕切壁 ２９ 空気ガイド ３２ 空気流切換制御手段

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】浴槽の一部に配設された洗浄液の霧化手段
   をほぼ中央部に配設し、かつ空気を吐出する攪拌空気口
   本体と、この攪拌空気口本体に接続された複数の空気供
   給通路と、これらの空気供給通路の他端に配設された空
   気供給手段と、前記の各空気供給通路と空気供給手段と
   の間に介設された空気流切換手段と、前記各空気流通路
   に対応して連通するように攪拌空気口本体内部を複数に
   区画する仕切壁と、前記攪拌空気口本体の開口側の仕切
   壁の端部に配設された空気ガイドからなる浴槽洗浄装
   置。
2. 【請求項２】空気流切換手段による各空気供給通路への
   空気供給を、一方側のみと他方側のみおよび一方、他方
   同時の３種類モードで順次作動させる空気流切換制御手
   段を設けた請求項１記載の浴槽洗浄装置。