JPH0525222U - 空気調和装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】室内ユニットのケースが確実に据付け板に固定
でき、室内ユニットの外観向上および振動や騒音の発生
防止が図れる空気調和装置を提供する。 【構成】室内ユニットのケース２１の裏面側を、据付け
用の壁２７に固定した据付け板２８に掛止する。ケース
２１を据付け板にボルト３２およびナット３３等の締付
け具によって圧接固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は室内ユニット壁掛け式の空気調和装置に係り、特に室内ユニットの掛 止構造を改良した空気調和装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３および図４に、この種の空気調和装置の室内ユニット掛止構造を示してい る。室内ユニット１のケース２は室内熱交換器および横流ファン等を設置するケ ース本体３と、その前面に装着した前面パネル４および裏面に配置した裏板５等 によって構成されている。

【０００３】 このような構成のケース２の裏板５に複数の掛止爪６が設けられ、これらの掛 止爪６が、室内ユニット据付け用の壁７に固定した据付け板８のフック９に掛止 されるようになっている。

【０００４】 据付け時には、予め組立てが完了した室内ユニット１を据付け高さに持上げ、 ケース２を図３に実線で示すように傾斜状態とし、まず最上端の掛止爪６を据付 け板８の最上端のフック９に掛止する。

【０００５】 次に同図に仮想線で示すように、ケース２の裏面を壁面と平行となるように回 動させ、全ての掛止爪６を据付け板８の最上端のフック９に掛止する。

【０００６】 なお、ケース２内の背面側下部には、冷媒配管１０やドレンホース１１、さら に図示しない室外ユニットへの接続用ケーブル１２等が配設されており、冷媒配 管１０は図５に示した平面配置構成のように、壁面に沿って折曲配置される。

【０００７】 ケース２の据付け終了時には各配管等が壁の外側に押しやられる状態となる。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

ところで上述した従来の構成では、室内ユニット１のケース２を据付け板８に 対して掛止するだけであるため、配管の曲げや断熱処理、あるいはドレン配管の 処理の不良等によって、ケース１の掛止姿勢が左右アンバランスとなったり、そ れによりケース２の下部の一部が壁７から浮き上がって掛止爪６がフック９から 外れる状態となる場合がある。

【０００９】 このため、室内ユニットの外観が損なわれたり、運転時の振動や騒音の発生原 因になる等の問題があった。

【００１０】 本考案はこのような事情に鑑みてなされたもので、室内ユニットのケースが確 実に据付け板に固定でき、室内ユニットの外観向上および振動や騒音の発生防止 が図れる空気調和装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記の目的を達成するために、室内ユニットのケースの裏面側を、据 付け用の壁面に固定した据付け板に掛止する室内ユニット壁掛け式の空気調和装 置において、前記室内ユニットのケースを前記据付け板に締付け具によって圧接 固定したことを特徴とする。

【００１２】

【作用】

本考案によると、室内ユニットのケースが据付け板に締付け具によって圧接固 定されるので、配管の曲げや断熱処理、あるいはドレン配管の処理の不良等があ っても同ケースの浮き上がりが防止され、ケースが良好な掛止姿勢に保持できる 。

【００１３】 したがって、室内ユニットの外観が向上できるとともに、運転時に振動や騒音 が発生することを防止できるようになる。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案に係る空気調和装置の一実施例を図１および図２を参照して説明 する。

【００１５】 本実施例では、室内ユニットのケース２１が、ケース本体２２と、その前面に 装着される前面パネル２３および裏面に配置される裏板２４とを有する構成とさ れている。

【００１６】 これらケース本体２２、前面パネル２３および裏板２４の下端部で互いに接合 する部位、例えば左右両端部近傍の窪んだ位置に、これら三者を同軸的に貫通す る取付け孔２５が穿設されている。また、裏板２４の背面上側部には掛止爪２６ が突設されている。

【００１７】 一方、建物壁２７の室内ユニット据付け部に固定される据付け板２８には、そ の上下端部が壁２７から離間する方向に一旦傾斜状に折曲した後、上下方向に向 かって略垂直となるように折曲形成され、上端側の折曲部は掛止爪掛止用のフッ ク２９とされるとともに、下端側の折曲部はケースの裏板２４下面に当接する受 け部３０とされている。

【００１８】 そして、この据付け板２８の下端部の受け部３０には、ケース２１の取付け孔 ２５と連通する取付け孔３１が穿設され、これらの取付け孔２５，３１に、ケー ス２１の前面パネル２３側から締付け具としてのボルト３２が挿通され、据付け 板２８の裏面側に突出したボルト３２の先端にナット３３が螺合され、これによ り、室内ユニットのケース２１が据付け板２８に圧接固定されている。

【００１９】 すなわち、本実施例では、ボルト３２およびナット３３が前面パネル２３とケ ース本体２２との締付け、およびケース本体２２と据付け板２８との締付けを兼 用する構成となっている。

【００２０】 据付けに際しては従来と同様に、予め組立てが完了した室内ユニットを据付け 高さに持上げ、ケース２１を傾斜状態として、まず掛止爪２６を据付け板２８の フック２９に掛止し、次に図２に示すように、ケース２１の裏面を壁面と平行と なるように回動させて、ケースの裏板２４が据付け板２８の受け部に当接する状 態とする。この時、ケースの取付け孔２５と据付け板２８の取付け孔３１とが連 通する状態となる。

【００２１】 そこで、この後ボルト３２を前面パネル２３の前面側から取付け孔２５に挿入 し、据付け板２８の裏面側に突出したボルト３２の先端にナット３３を螺合すれ ばよい。このボルト３２およびナット３３により、前面パネル２３とケース本体 ２２とが締付けられるとともに、ケース本体２２と据付け板２８とが締付けられ 、その結果ケース２１全体が据付け板２８に圧接固定される。

【００２２】 なお、ケース２１内の背面側下部には、図示しないが冷媒配管、ドレンホース および室外ユニットへの接続用ケーブル等が配設されている。これらの構成は従 来例で示した図３〜図５と略同様であるから、説明および図示を省略する。

【００２３】 このような本実施例の構成によると、ボルト３２およびナット３３によってケ ース２１が据付け板２８に圧接固定されるので、冷媒配管の曲げや断熱処理、あ るいはドレン配管の処理の不良等があってもケース２１の浮き上がりが防止でき 、ケース２１が良好な掛止姿勢に保持できる。

【００２４】 また、ケース２１自体を構成する前面パネル２３、ケース本体２２および裏板 ２４もボルト３２およびナット３３によって強固に圧接保持される。したがって 、室内ユニットの外観が向上できるとともに、運転時に振動や騒音が発生するこ とを防止できるようになる。

【００２５】 また、本実施例では、前面パネル２３とケース本体２２との締付け、およびケ ース本体２２と据付け板２８との締付けが、同一の締付け具によって兼用される 構成となっているので、少ない部品数で複数箇所の締付けが効率的に行われると いう経済的および施工上の利点も得られる。

【００２６】 ただし、本考案では必ずしも締付け具を複数の締付けに兼用させる必要はない 。例えばケースの前面パネルのケース本体への接合固定が十分であるような場合 には、前面パネルに単にボルトを導入する孔を穿設し、ケース本体から据付け板 までが締付けられるような構成としてもよい。

【００２７】 このような構成によっても、ケースの浮き上がりが防止でき、ケースが良好な 掛止姿勢に保持できるものである。

【００２８】 また、前記実施例では締付け具をボルト３２およびこれに螺合するナット３３ により構成したが、必ずしもこのようなものに限らない。例えばナット３３を省 略し、据付け板２８の受け部３の肉厚を大きくするとともに同部にねじ孔を形成 し、このねじ孔にボルトを螺合するようにするなど、種々の変形が可能である。

【００２９】

【考案の効果】

以上のように、本考案によれば、室内ユニットのケースを据付け板に締付け具 によって圧接固定することにより、ケースの浮き上がり防止、ケースの良好な掛 止姿勢保持等が可能となり、室内ユニットの外観向上および運転時の振動や騒音 の発生防止が図れる等の効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図。

【図２】同実施例を一部断面で示す側面図。

【図３】従来例を示す側面図。

【図４】従来例を拡大して示す部分側面図。

【図５】室内ユニットへの配管構成を示す平面図。

【符号の説明】

２１ ケース ２７ 壁 ２８ 据付け板 ３２，３３ ボルト，ナット（締付け具）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内ユニットのケースの裏面側を、据付
   け用の壁面に固定した据付け板に掛止する室内ユニット
   壁掛け式の空気調和装置において、前記室内ユニットの
   ケースを前記据付け板に締付け具によって圧接固定した
   ことを特徴とする空気調和装置。