JPH0525125U - ガスバーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 部品点数を減少して生産性の向上とコストダ
ウン及び寸法精度の向上を図り、併せて、混合管部から
バーナ頭部への混合ガスの流れをスムースにして一次空
気の吸引をよくすることにより燃焼性能の向上をも図っ
た。 【構成】 上バーナ体Ａと下バーナ体Ｂを周縁フランジ
１１，１７により一体に接合して混合管部１とバーナ頭
部２を備えたバーナ主体Ｄを形成せしめ、該バーナ主体
Ｄのバーナ頭部２に多孔セラミック板等の燃焼板３を設
けてなるガスバーナにおいて、前記バーナ主体Ｄの上バ
ーナ体Ａに混合ガスの分布板４を一体に設けて、上バー
ナ体Ａと下バーナ体Ｂを接合したとき分布板４がバーナ
頭部２の所定部位に組付けられる構成を主要な特徴とし
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、グリル、オーブン等に用いる輻射式のガスバーナに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のガスバーナは、たとえば、図７に示されているように、上バー ナ体Ａ′と下バーナ体Ｂ′をカシメ２２′により結合して混合管部１′とバーナ 頭部２′を有するバーナ主体Ｄ′を形成し、該バーナ主体Ｄ′のバーナ頭部２′ における上バーナ体Ａ′に燃焼板３′を支承する受け板９′をカシメ２４′によ り結合し、該受け板９′に多孔セラミック板等の燃焼板３′を取付け固定し、か つ、別体の混合ガスの分布板４′をバーナ頭部２′における下バーナ体Ｂ′内に 取付け固定した構造となっている。

【０００３】 また、この種のガスバーナにおいては、たとえば、図８に示されているように 、ガスノズル７′の軸心ｂ′を混合管部１′の軸心ａ′と同一軸線上に配して混 合管部１′に対しガスノズル７′を拡開入口６′に臨ませて設置している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の技術にあっては、ガスバーナのバーナ主体Ｄ′を構成する部品が上 バーナ体Ａ′、下バーナ体Ｂ′、受け板９′、分布板４′の４つからなっている ため、部品点数の増大によりその製作加工、組立て等に多大の手間と技術及び費 用を要する。

【０００５】 また、別体の分布板４′をバーナ頭部２′の下バーナ体Ｂ′内に取付け固定し ているため、その取付け寸法等の管理が必要であり、２個所のカシメ部２２′， ２４′におけるガス洩れ検査等の管理と相まって製作上の管理面でも多大の手間 と技術を要する。

【０００６】 したがって、均一な製品の量産が不可能なため、生産性は低下し、かつ、コス ト的にも高価となり、寸法精度も低下するという問題点があった。

【０００７】 さらに、ガスノズル７′の軸心ｂ′が混合管部１′の軸心ａ′と同一軸線上に 位置しているため、ガスノズル７′から噴出するガス流の上方部が混合管′とバ ーナ頭部２′の境界付近の連通路５′に形成されている壁２５′に当たって混合 ガスの流れが乱され、拡開入口６′からの一次空気の吸引が悪くなり燃焼性能を 損なうという問題点もあった。

【０００８】 この考案は、従来の技術の有する斯かる問題点に鑑み、混合ガスの分布板をバ ーナ主体の上バーナ体と一体化して部品点数を減少することにより生産性の向上 とコストダウン及び寸法精度の向上を図り、併せて、混合管部における混合ガス の流れをスムースにして一次空気の吸引をよくすることにより燃焼性能の安定を も図ったガスバーナの提供を目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案のガスバーナは、上バーナ体と下バーナ 体を接合して混合管部とバーナ頭部を有するバーナ主体を形成し、該バーナ主体 のバーナ頭部に多孔セラミック板等の燃焼板を設けてなるガスバーナにおいて、 前記バーナ主体の上バーナ体に混合ガスの分布板を一体に設けた構成を主要な特 徴としている。

【００１０】 そして、前記ガスバーナにおいて、混合管部とバーナ頭部の境界付近の連通路 の中心に混合管部の入口に臨ませて設置するガスノズルの中心を合致させた構成 をも特徴としている。

【００１１】

【作用】

この考案のガスバーナは前記構成としたので、上バーナ体と下バーナ体を接合 すると、バーナ頭部の所定部位に分布板が自動的に組付け形成されるとともに、 バーナ頭部の開口周縁には燃焼板を支承する受段部が形成される。

【００１２】 また、ガスノズルから噴出するガス流は混合管部からバーナ頭部へ障害物に当 たることなく流れるので、過流を生ずることなくスムースに流れ一次空気の吸引 もよい。

【００１３】

【実施例】

以下この考案によるガスバーナの実施例について図面を参照して説明する。

【００１４】 図１〜図６において、Ａは上バーナ体で、僅かに上方へ膨らませた混合管部形 成部８と、混合ガスの分布板４と後述の燃焼板３を支承するための受段部９を有 するバーナ頭部形成部１０とが周縁に結合用のフランジ１１を存して一体に設け られた構成となっており、たとえば、プレス加工等によって一体に成形するもの である（図５参照）。

【００１５】 前記分布板４には、燃焼板３の各部に混合ガスが均等に分布されるように、た とえば、大、中、小の通孔１２，１３，１４がランダムに穿たれ、かつ、分布板 ４の先端に通孔１５を有する支持片１６が設けられている。

【００１６】 Ｂは下バーナ体で、前記上バーナ体Ａの混合管形成部８に合致する混合管部形 成部１８と、前記上バーナ体Ａのバーナ頭部１０と一部が重なり、かつ、前記上 バーナ体Ａの受段部９に適合する燃焼板３を支承するための受段部１９を有する バーナ頭部形成部２０とが周縁に前記上バーナ体Ａのフランジ１１に適合する結 合用のフランジ１７を存して一体に設けられ、その底部には下方へ膨らませた凹 溝２１を形成した構成となっており、たとえば、プレス加工等によって一体に成 形するものである（図６参照）。

【００１７】 前記上バーナ体Ａと下バーナ体Ｂを組立てるにあたり、上バーナ体Ａと下バー ナ体Ｂをフランジ１１，１７において重ね合わせ、該フランジ１１，１７をカシ メ２２にて気密に一体結合すると、端部に拡開入口６を有するベンチュリ状の混 合管部１と分布板４が所定部位に配置され、かつ、開口周囲には一連の受段部９ ，１９を有するバーナ頭部２とを備えたバーナ主体Ｄが形成され、かつ、凹溝２ １により混合管部１からバーナ頭部２への連通路５がされる。

【００１８】 なお、分布板４の先端支持片１６を下バーナ体Ｂの底面凹溝２１にスポット溶 接等により固定して分布板４を安定保持するとともに、分布板４の突き当たり部 ２３の下バーナ体Ｂの底面との隙間を塞いでガス噴流の分布作用が前記通孔１２ ，１３，１４で確実に行えるようにしている。

【００１９】 ３は多孔セラミック板等の燃焼板で、前記バーナ主体Ｄのバーナ頭部２の開口 周囲に形成される受段部９，１９に嵌めつけ、耐熱接着剤等によって一体に固定 されるものである。

【００２０】 ７はガスノズルで、混合管部１の拡開入口６に若干臨ませて設置されるもので あるが、その軸心ｂを混合管部１とバーナ頭部２の境界付近の連通路５の中心ａ に合致せしめて設置されている。

【００２１】 前記構成において、バーナ組立て時に上バーナ体Ａと下バーナ体Ｂをフランジ １１，１７において気密に接合するだけで、バーナ頭部２の所定部位に分布板４ が自動的に組付けられ、かつ、バーナ頭部２の開口周囲には燃焼板３を支承する 一連の受段部９，１９が形成される。そして、端部に拡開入口６を有するベンチ ュリ状の混合管部１とバーナ頭部２も凹溝２１による連通路５を存して同時に形 成される。

【００２２】 その後、バーナ頭部２の受段部９，１９に燃焼板３を嵌めつけ固定することに よりガスバーナが形成されるものである。

【００２３】 そして、前記ガスバーナに対しガスノズル７は、その中心ｂが混合管部１とバ ーナ頭部２の境界付近の連通路５の中心ａと合致し、混合管部ｃからバーナ頭部 ２へのガス噴流は障害物に当たることなくスムースに流れる。

【００２４】 しかして、ガスノズル７から噴出する燃料ガスと該ガスノズル７の周囲から吸 入される燃焼用の一次空気とが混合管部１内で混合され、その混合ガスは分布板 ４でバーナ頭部２への入口部において分布され、燃焼板３の各部へ均等に分配さ れて燃焼し輻射熱を照射するものである。

【００２５】

【考案の効果】

この考案のガスバーナは、バーナ主体が分布板を有する上バーナ体と下バーナ 体の２つの構成部品だけで形成されるから、従来のこの種のガスバーナに比べ部 品点数は減少し、上バーナ体と下バーナ体はプレス加工等によって均一な製品の 量産が可能であり、これらの組付け作業も簡易、正確に、しかも、能率的に行え るために、生産性は向上し、かつ、コストダウンを図りうるは勿論、寸法精度を も著しく向上できる効果がある。

【００２６】 また、ガスノズルはその中心が混合管部とバーナ頭部の境界付近の連通路の中 心と合致して設置されているので、ガスノズルからのガス噴流は混合管部からバ ーナ頭部へ障害物に当たることなくスムースに流れ、従来のこの種のガスバーナ のように混合ガスの流れが乱れることはないために、混合管部の拡開入口からの 一次空気の吸引が常に良好に行われ燃焼性能は安定するというすぐれた効果を奏 する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案によるガスバーナの一実施例を示した
一部切欠平面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線における切断側面図である。

【図３】図１のＹ−Ｙ線における切断正面図である。

【図４】図１のＺ−Ｚ線における切断側面図である。

【図５】上バーナ体の平面図である。

【図６】下バーナ体の平面図である。

【図７】従来例のガスバーナにおける部品点数の一例を
示した切断側面図である。

【図８】従来のガスバーナにおけるガスバーナとガスノ
ズルの関係を示した切断正面図である。

【符号の説明】

Ａ 上バーナ体 Ｂ 下バーナ体 １ 混合管部 ２ バーナ頭部 ３ 燃焼板 Ｄ バーナ主体 ４ 分布板 ５ 連通路 ６ 入口 ａ 連通路の中心 ７ ガスノズル ｂ ガスノズルの中心

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上バーナ体（Ａ）と下バーナ体（Ｂ）を
   接合して混合管部（１）とバーナ頭部（２）を有するバ
   ーナ主体（Ｄ）を形成し、該バーナ主体（Ｄ）のバーナ
   頭部（２）に多孔セラミック板等の燃焼板（３）を設け
   てなるガスバーナにおいて、前記バーナ主体（Ｄ）の上
   バーナ体（Ａ）に混合ガスの分布板（４）を一体に設け
   たことを特徴とするガスバーナ。
2. 【請求項２】 請求項１記載のガスバーナにおいて、混
   合管部（１）とバーナ頭部（２）の境界付近の連通路
   （５）の中心（ａ）に混合管部（１）の入口（６）に臨
   ませて設置するガスノズル（７）の中心（ｂ）を合致せ
   しめたことを特徴とするガスバーナ。