JPH05249114A - 免疫測定法及びその装置 - Google Patents

免疫測定法及びその装置

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JPH05249114A
JPH05249114A JP5188892A JP5188892A JPH05249114A JP H05249114 A JPH05249114 A JP H05249114A JP 5188892 A JP5188892 A JP 5188892A JP 5188892 A JP5188892 A JP 5188892A JP H05249114 A JPH05249114 A JP H05249114A
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JP
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fluorescent
laser light
fluorescence
magnetic
complex
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JP5188892A
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English (en)
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Koichi Arishima
功一 有島
Mitsutoshi Hoshino
光利 星野
Koichi Fujiwara
幸一 藤原
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便で迅速、かつ高感度な免疫測定法を提供
することを目的とする。 【構成】 抗体を結合した蛍光色素を含有する蛍光マイ
クロビーズ及び磁性微粒子により抗原を補足する第一工
程と、第一工程により生成した蛍光マイクロビーズと抗
原と磁性微粒子の複合体である磁性体蛍光標識検体複合
体を、外部磁場により集合させる第二工程と、該集合点
にレーザ光導入用光ファイバによって導波されたレーザ
光をレーザ光照射用集光レンズで該集合点に照射するこ
とによって発生する蛍光を検出する第三工程からなるこ
とを特徴とする免疫測定法。 【効果】 外部光に影響されず蛍光測定が可能で、高感
度な抗原検出ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗原抗体反応を利用し
た免疫測定法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から知られている抗原抗体反応を利
用した検出法としては、ラジオイオノアッセイ(RI
A)、酵素イムノアッセイ(EIA)、蛍光イムノアッ
セイ(FIA)、レーザイムノアッセイ(LIA)等が
既に実用化されている。これらの方法は、それぞれアイ
ソトープ、酵素、蛍光物質を標識として付加した抗原の
有無を検出する方法である。しかしながら、EIA法、
FIA法、LIA法は感度が、10-6グラムからせいぜ
い10-10グラムであり、抗原抗体反応において、特に
有用である抗原検査としては感度不足であり、実用上問
題があった。また、RIA法は、感度的には10-12
ラムあり、超微量分析、抗原検査が可能な測定法である
が、放射性物質を利用するため特殊設備を必要とし、汎
用性、価格等の点で問題があった。
【0003】そこで、発明者らは抗原検査が可能な10
-12グラム以上の感度を有し、かつ汎用性の高い測定法
として、レーザ磁気免疫測定法及びレーザ磁気免疫測定
装置を提案してきた(特願昭61−224567、61
−252427、61−254164、62−2206
2、62−22063、62−152791、62−1
84902など)。これらの新しい測定方法は、抗原抗
体反応後、標識材料に用いた磁性体微粒子を磁気力によ
り集合させ、レーザ光を用いて集合体の大きさをレーザ
干渉光の強度で測定する特徴を持ち、RIA法と同等、
もしくはそれ以上の超微量検出が可能である。
【0004】以下にレーザ磁気測定方法について、図5
のレーザ磁気免疫測定方法(干渉型)の検出原理図を用
いて詳しく説明する。レーザ磁気免疫測定方法は、磁気
標識したウイルスを磁界中で局部濃縮することによっ
て、検出感度の向上を図っている。即ち、磁性微粒子に
抗体を結合させた磁気標識試薬と、ウイルスとを抗原抗
体反応させてウイルスを磁気標識し、未反応の磁気標識
試薬を除いた後、磁性微粒子の量を図5に示す方法で光
学的に測定する。
【0005】例えば、磁性体微粒子としてマグネタイト
(Fe34)微粒子あるいはマグネタイト微粒子表面を
デキストランなどの糖やプロテインAなどの蛋白質等の
微粒子を用い、これにIgG抗体などの抗体(または抗
原)を結合させて磁性体標識体を検体であるインフルエ
ンザのウイルスなどの抗原(または抗体)と抗原抗体反
応させて検体たる抗原(または抗体)を磁気標識化し
て、磁性体標識体を作成する。次いで、図5に示すよう
に、この磁性体標識体そして分散した液体を検査容器1
5に入れ、この検査容器15を電磁石16と上部磁心1
7で構成された傾斜磁界発生装置にセットする。電磁石
16を励磁すると、上部磁心17直下の液面の磁界が最
も高いため、磁性体標識体はこの部分に濃縮される。こ
の部分の磁界が数kG以上になると、磁性体標識体に対
する垂直方向への磁気吸引力と液体の表面張力によっ
て、液面が微視的に***する。この***部分18に斜め
方向からレーザ光19を入射し、その液面からの反射光
20をスクリーンに受けると、干渉縞が現れる。この干
渉縞の光強度を測定することによって、磁性体標識体の
量を知ることができるのである。また、干渉光強度の測
定のみでなく、干渉縞の数や散乱光強度を計数すること
によっても、磁性体標識体の定量が可能である。さらに
また、検出感度を向上させるため電磁石に交流電流を印
加し、変動磁場に同期した干渉光、反射光、散乱光を測
定することもできる。なお、このレーザ磁気免疫測定方
法は、磁気濃縮効果のため極めて高い感度(1×10
-13g/ml)で微量のウイルスなどを検出しうる特徴
を有する。
【0006】このように、レーザ磁気免疫測定方法は、
非常に検出感度の高い方法であり、塵埃の影響を受け易
い欠点がある。即ち、レーザ光を照射する検体の濃縮位
置に例えば、空気中に浮遊している0.5μmの塵埃が
1個、測定中に混入すれば、ウイルスが1個存在すると
誤診することにつながりかねないのである。
【0007】さらに、この測定方法は、測定液面に磁性
体標識複合体を誘導し、液面上に集合した該複合体によ
る突起をレーザ光で計測するため、液面形状(メニスカ
ス)の安定性が定量性に大きく影響する。特に、特願昭
62−184902において技術開示されている干渉法
については、干渉の生じるメカニズムにおいて、水面が
下向きに凸形状、即ち、メニスカスを形成することが不
可決であることが明らかになった。また、散乱光、透過
光等においても、水面上の形状が測定値の定量性、再現
性に大きな影響を及ぼすことが明らかになった。
【0008】よって、前述した塵埃等の妨害物の影響を
排除する方法として、濃縮した磁性体標識検体複合体を
磁力で交流的に駆動し、駆動周期に同期した信号成分を
選択的に検出する方法を先の特許出願(特願昭62−1
52792、62−184902)で技術開示してい
る。さらに、特願昭63−6050において、磁気標識
した検体の局部濃縮位置に気流を噴射することによっ
て、検出の妨げとなる塵埃などの浮遊物を排除する方法
についても技術開示している。
【0009】また、再現性の良いメニスカスを得るため
に、本発明者による「レーザ磁気免疫測定法に用いられ
る検査容器」特願昭63−102915が技術開示して
いる。そして、その後研究をさらに進めた結果、該検査
容器の性能を確実に引出すためには、該検査容器に過剰
の溶液を注入した後、所定の液面の高さになるまで過剰
の溶液を液面から吸引排除することによって、さらにメ
ニスカスの再現性を確実なものとし、また浮遊塵埃の排
除にも好ましい手段であることが明らかになった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
なレーザ磁気免疫測定法では、レーザ干渉光強度の測定
において、バックグランドの低減、S/N比の向上のた
め、外部光が光学測定系に入らないように装置を光学的
に密閉する必要があった。さらに、測定溶液の自由表面
を用いるため、振動による液面のゆれを防ぐ防振台等の
防振対策や測定溶液の水面と磁極間距離を一定に保つた
めの制御機構を必要とし、装置が複雑で大きくなる欠点
を有していた。未反応の磁性体を分離する工程が必要で
あり、検体調製に時間がかかる欠点があった。
【0011】さらに、これまでに蛍光法を用いた免疫測
定法としては、ラブシステムズ社の特開昭61−419
66、特開昭62−501647、特開昭62−502
708がある。これらの特許では未反応の蛍光体を2液
構造セルに導き、バックグランドを小さくする方法をと
っており、操作性、感度の点で問題があると考えられ
る。
【0012】よって、本発明は、上記事情に鑑みてなさ
れたもので、簡便で迅速、かつ、高感度な免疫測定法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の免疫測
定法は、上記課題を解決するために、抗体を結合した蛍
光色素を含有する蛍光マイクロビーズ及び磁性微粒子に
より抗原を補足する第一工程と、第一工程により生成し
た蛍光マイクロビーズと抗原と磁性微粒子の複合体であ
る磁性体蛍光標識検体複合体を、外部磁場により集合さ
せる第二工程と、該集合点にレーザ光を照射することに
よって発生する蛍光を検出する第三工程からなる免疫測
定法において、レーザー光をレーザ光照射用光ファイバ
で導波後に、レーザ光照射用集光レンズで該集合点に照
射し、発生した蛍光を蛍光集光用集光レンズで集光後、
蛍光導波用光ファイバで光検出器に導入する蛍光検出系
を有することを特徴とするものである。
【0014】請求項2に記載の免疫測定法は、上記課題
を解決するために、請求項1において、光学的に透明な
細径管内で第二工程を行ない、当該細径管壁面に蛍光マ
イクロビーズと抗原と磁性微粒子の複合体からなる磁性
体蛍光標識検体複合体の集合体を製造し、第三工程を行
ない抗原を定量することを特徴とするものである。
【0015】請求項3に記載の免疫測定法は、上記課題
を解決するために、請求項1において、第二工程後、生
化学的に不活性な液体を当該細径管内に注入し、未反応
の蛍光色素を含有するマイクロビーズを除去した後、第
三工程を行なうことを特徴とするものである。
【0016】請求項4に記載の免疫測定法は、上記課題
を解決するために、請求項1において、パルス状のレー
ザー光を照射し、発生した蛍光を、レーザ照射時から一
定時間経過後に測定することを特徴とするものである。
【0017】請求項5に記載の免疫測定装置は、上記課
題を解決するために、蛍光マイクロビーズと抗原と磁性
微粒子の複合体からなる磁性体標識検体複合体を含む溶
液を収容する検査容器と、レーザ光を前記検査容器の表
面に導く入射光学系と、前記検査容器の表面のレーザ光
照射領域の一点に前記磁性体蛍光標識検体複合体を集合
させる磁界発生装置と、前記磁性体蛍光標識検体複合体
の集合体からのレーザ光の出射光を受ける受光系と、を
少なくとも含む免疫測定装置において、前記入射光学系
は、前記レーザ光源からレーザ光を導波するためのレー
ザ光導入用光ファイバと、前記レーザ光照射用光ファイ
バによって導波されたレーザ光を前記磁性体蛍光標識検
体複合体の集合点に照射するためのレーザ光照射用集光
レンズとを具備し、前記受光系は、前記磁性体蛍光標識
検体複合体から発生する蛍光を集光する蛍光集光用集光
レンズと、前記蛍光集光用集光レンズで集光された蛍光
を導波するための蛍光導波用光ファイバと、前記蛍光導
波用光ファイバによって導波された蛍光り量を測定する
ための光検出器を具備していることを特徴とするもので
ある。
【0018】請求項6に記載の免疫測定装置は、上記課
題を解決するために、請求項5に記載の検査容器が、光
学的に透明な細径管であることを特徴とするものであ
る。
【0019】
【作用】本発明は、抗原抗体反応を利用して特異的に蛍
光マイクロビーズ表面に抗原を補足し、かつ磁気標識及
び蛍光標識した磁性体蛍光標識検体複合体を、磁界で集
合させ、レーザ光を照射して検出する免疫測定法であっ
て、入射系において、レーザ光をレーザ光導入用光ファ
イバ及びレーザ光照射用集光レンズで該集合点に照射
し、受光系において、該集合点に含まれる蛍光マイクロ
ビーズから発生する蛍光を蛍光集光用集光レンズで集光
後、蛍光導波用光ファイバで光検出器に導入することを
最も大きな特徴とする。前記レーザ光照射用集光レンズ
で集光照射し、かつ蛍光集光用集光レンズで蛍光を集光
後、蛍光導波用光ファイバに導入することによって、微
小な集合点に選択的にレーザ光を照射し、該集合点から
発生する蛍光のみを集光できるため、前記入射系及び受
光系からなる光学系を外部光から遮断する必要がない。
このため、装置の小型化、軽量化、操作性の向上を図る
ことが可能である。
【0020】さらに、本発明では、これまでの開示した
レーザ磁気免疫測定法と同様に検査容器の水面上に反応
物を外部磁気で集合させ、蛍光測定することも可能であ
るが、前記検査容器の変わりに、光学的透明な細径管を
用いて、この細径管の内部に蛍光マイクロビーズと抗原
と磁性微粒子の複合体からなる磁性体蛍光標識複合体を
入れ、外部磁場により前記磁性体蛍光標識検体複合体を
集合させ、該集合点に短焦点の集光レンズを用いた入射
系と、該集合点からの蛍光を集光する集光レンズに短焦
点のレンズを用いた受光系とからなる光学測定系を使用
することもできる。従って、前述したような細径管を使
用した場合には、前記光学測定系における磁極間隔を小
さくできるため、比較的小さい電磁石、永久磁石で磁界
強度を大きく実現でき、小型化が可能である。
【0021】また、本発明では原理的に未反応蛍光ビー
ズを反応した蛍光ビーズと分離する必要はないが、微量
抗原領域での感度向上のため生化学的に不活性な液体を
当該細径管内に注入し、未反応の蛍光色素を含有するマ
イクロビーズを除去することも可能である。
【0022】さらに、パルス状のレーザ光を励起光源を
用い、レーザ励起から一定時間経過後に測定することに
よって、励起光を除去しS/N比の高い測定ができる。
この場合、分光器等の励起光を除去することを必要とし
ないため、さらなる小型化が可能となる。
【0023】一方、従来の抗原抗体反応を蛍光で測定す
る場合、外部光を遮断する方法が一般的であった。特
に、高感度になれば外部光の影響は大きくなり、外部光
を遮断するために装置的に大きくなる欠点があった。ま
た、従来の蛍光ビーズ測定法では未反応の蛍光ビーズを
何等かの方法で除去する必要があり、前述のラブシステ
ムズ社の特開昭61−41966、特開昭62−501
647では反応容器下方に検体を移動させ分離したり、
励起波長を吸収する色素を未反応層に混入したりするこ
とにより除去している。
【0024】本発明による免疫測定法では、磁界で一点
に反応物を濃縮し、レーザ光を集光レンス系で数μmに
絞り、短焦点レンズで蛍光を集光するため、外部光の影
響がなく、かつ未反応の蛍光ビーズが励起されない。こ
の結果、簡便で迅速な測定系を提供できる。
【0025】
【実施例】以下に図面に参照し、本発明をより具体的に
詳細するが、以下に開示する実施例は、本発明の単なる
例示に過ぎず本発明の範囲を何等限定するものではな
い。
【0026】図1及び図2は、本発明の実施例を説明す
る免疫磁気測定装置の概略図であって、図中符号1は、
レーザ光照射用集光レンズ、2はレーザ光導入用光ファ
イバ、3は蛍光集光用集光レンズ、4は蛍光導波用光フ
ァイバ、5は試料測定用細径管、6は下部磁心、6aは
電磁石、7は上部磁心、8はレーザ光源、9は光検出
器、10はデータ処理用コンピュータ、11はマイクロ
ポンプ、12は測定用検体、13は洗浄用液体、14は
磁性体蛍光標識検体複合体である。
【0027】図1に示す免疫測定装置の側面の概略図に
おいて、磁性体蛍光標識検体複合体収容されている検査
容器の作用をする試料測定用細径管5には、磁性体蛍光
標識検体複合体14が収容されている。この試料測定用
細径管5には、市販のクリプト管の他、ガラス製で光学
的に透明で、かつ管径が10μm〜10nmのものが望
ましい。
【0028】前記下部磁心6及び上部磁心7は、互いに
対向して配設され、両者間の空間部には上記細径管5が
挿入されている。この例の上部磁心7及び下部磁心6は
残留磁化の少ない高透磁率材料が好ましく、例えば純度
の高い純鉄が推奨される。そして該下部磁心6の径は、
前記細径管5の口径よりも充分大きく、かつ上部磁心7
の径は前記細径管の口径よりも充分小さいことが必須で
ある。例えば、前記上部磁心7は、前記下部磁心6に対
向する側の先端が、針状等鋭利であることが好ましい。
【0029】そして、前記下部磁心6には、電磁石6
a、6aが固定されている。また、この下部磁心6には
略C字状の継鉄(図面には記載していない。)の一端が
接続され、この継鉄の他端は前記上部磁心7に接続され
ている。そして、この継鉄には、例えば純鉄が用いら
れ、この免疫測定装置における、磁界発生装置に電磁石
6a−下部磁心6−空隙部−上部磁心7−電磁石6aか
らなる磁気回路が構成される。この磁気回路では、電磁
石6aから出た磁束が下部磁心6から上部磁心7へ導か
れる際に、細径管5を貫通し、上部磁心7に集められた
磁束が、前記継鉄を通って電磁石6aに戻される。
【0030】また、上記のような磁気回路によって、電
磁石6aから出た磁束は、効果的に下部磁心6上の上部
磁心7の針状端部直下に集められることから、磁性体蛍
光標識検体複合体が効果的に集められる。
【0031】そして、レーザ光源8から出射されたレー
ザ光は、レーザ光導入用光ファイバ2によって、短焦点
のレーザ光照射用集光レンズ1に導かれ、前記細径管5
の軸に平行に、該細径管5の中心部を通るように設置さ
れており、前記磁性体蛍光標識検体複合体14の集合体
を照射している。この時、前記レーザ光照射用集光レン
ズ1のスポットを10〜100μm程度と小さくするこ
とによって、抗原と反応した蛍光マイクロビーズの励起
を抑えることができる。
【0032】そして、短焦点の蛍光集光用集光レンズ3
と蛍光導波用光ファイバ4と光検出器9は、前記レーザ
光照射によって励起された蛍光マイクロビーズから放出
される蛍光を受光する受光系を構成している。レーザ光
照射によって励起された蛍光マイクロビーズから放出さ
れる蛍光は、前記蛍光集光用集光レンズ3で集められ、
前記蛍光導入用光ファイバ4に導入されるように設置さ
れ、さらに、前記蛍光導入用光ファイバ4の軸は、妨害
となる前記レーザ光照射の水面からの反射光を避けるよ
うに設定され、好ましくは前記レーザ光の入射軸となる
前記レーザ光照射用光ファイバ2の軸が、前記前記蛍光
導入用光ファイバ4の軸よりも低角度である。
【0033】つまり、磁性体蛍光標識検体複合体14の
集合体から放出される蛍光を効率良く集光するために
は、前記蛍光集光用集光レンズ4はレンズ径が大きく、
ワーキングディスタンスが適度に短いことが望ましい。
レンズ径、ワーキングディスタンスは、図3に示すよう
に上部磁心7、下部磁心6、細径管5の空間的配置で制
約を受ける。従って、前記上部磁心7、下部磁心6、細
径管5の空間的配置によって、一点に凝集された磁性体
蛍光標識検体複合体14の集合体から放出された蛍光を
効率良く集光するとともに、外部光の影響をほとんど無
視することができる。
【0034】また、上記のような構成からなるように本
発明の免疫測定装置は、前記磁性体蛍光標識検体複合体
14の未反応物質を除去する機構(いわゆるB/F)分
離無しでも測定は可能であるが、図2に示すような前記
B/F分離装置機構を付設することにより、微量抗原領
域におけるS/Nの向上を図ることが可能である。つま
り、前記磁性体蛍光標識検体複合体14及び未反応物質
の蛍光マイクロビーズを含有した測定用検体12を前記
細径管5に移送、そして磁界により凝集後に、前記測定
用検体12と並列に接続された洗浄用液体13を、前記
マイクロポンプにより、前記細径管5内に送出可能に前
記洗浄用液体13を貯えた容器を配設する。
【0035】上記のような構成からなる本実施例の免疫
測定装置の動作原理を説明しつつ、前記免疫測定装置を
用いた本実施例の免疫測定方法について説明する。
【0036】まず、予め、抗体を結合した蛍光マイクロ
ビーズと抗原を反応させ、該反応物に抗体を結合した磁
性微粒子を添加反応させることによって蛍光マイクロビ
ーズと抗原と磁性微粒子の複合体の磁性体蛍光標識検体
複合体14を作製する。ここで、前記蛍光ビーズは含有
する蛍光色素が化学的に安定であること、市販レーザの
発振波長で励起可能な吸収帯を有すること、ビーズと磁
性微粒子の非特異的な吸着がない材質であることなどの
特性を持つことが望ましい。
【0037】そして、前記蛍光色素としては、表1に示
す市販品が挙げられる。蛍光色素の望ましい特性として
は、最大吸収波長と最大蛍光波長の差が大きいこと、そ
して、既存のレーザ発振波長に吸収波長を持つことなど
である。
【0038】
【表1】
【0039】上述したように生成された磁性体蛍光標識
検体複合体14は、前記試料測定用細径管5に移送す
る。移送手段としては、マイクロポンプ11を用いる。
ここで、電磁石6に通電すると上部鉄心7との間に強力
な磁界が発生し、前記磁性体蛍光標識検体複合体14
は、磁界により細径管5中の上部磁心7直下に移動し、
集合体を形成する。一方、抗原と反応しなかった蛍光マ
イクロビーズは、磁性微粒子と結合しないため磁界によ
って集合しない。
【0040】そして、レーザ光源8から出射されたレー
ザ光を前記レーザ光導入用光ファイバ2で、レーザ光照
射用短焦点レンズ1に導き、前記磁性体蛍光標識検体複
合体14の集合体に照射する。
【0041】レーザ光照射によって励起された蛍光マイ
クロビーズから放出される蛍光は、蛍光集光用短焦点レ
ンズ3で集められ、蛍光導波用光ファイバ4に導入され
る。そして、導入された蛍光は、光電子増倍管、フォト
ダイオートあるいはフォトンカウンティング等の光検出
器9に入力し光強度が測定される。光検出器9の出力
は、データ処理用コンピュータ10に入力し、データの
蓄積、解析に供する。励起光の除去が必要ならば分光器
あるいは干渉フィルタ等の上記光検出器9の前に入れ
て、励起光の影響をのぞくことも可能である。さらに、
励起光の除去方法として、パルス波のレーザ光で励起
し、一定時間後に蛍光を測定することにより、励起光の
影響を完全に除くことができる。
【0042】本発明による免疫測定法は、原理的に未反
応物質を除去する操作(いわゆるB/F分離)なしで測
定可能であるが、微量抗原領域でS/N向上のため洗浄
用液体13を細径管5中に流すことによって、B/F分
離することもできる。即ち、蛍光マイクロビーズと抗原
と磁性体微粒子からなる前記磁性体蛍光標識検体複合体
14を磁界で凝集後、マイクロポンプ11で洗浄用液体
13を細径管5中に送出する。この時、反応した蛍光マ
イクロビーズは磁界によって上部鉄心7(上部磁極)下
にとどまるが、未反応蛍光マイクロビーズを細径管5外
に移動する。この結果、B/F分離が行なわれ、S/N
の向上が図られる。洗浄用液体13としては、反応複合
体が、生化学的に壊れないようにHEPES、PBS等
のバッファが用いられる。また、より洗浄性を高めるた
め界面活性剤を0.001%〜1%の範囲で添加したバ
ッファを用いることもできる。
【0043】蛍光強度は、蛍光マイクロビーズと抗原と
磁性微粒子からなる磁性体蛍光標識検体複合体14のマ
イクロビーズ量に比例し、個数換算した抗原量が反応に
使用した蛍光マイクロビーズ個数より少ない場合は、抗
原は蛍光マイクロビーズに1個以上反応する確率は、小
さくなるため、蛍光強度は、抗原量に比例することにな
る。この結果、蛍光強度から抗原量を定量することがで
きる。
【0044】(試験例)次に、前記本発明の免疫測定法
をα−フェトプロテインの検出に適用した試験例を示
す。α−フェトプロテイン抗体を標識した蛍光マイクロ
ビーズ(ビーズ濃度0.2wt%溶液)20μl、α−
フェトプロテインの希釈例(蛋白濃度10-15g/ml
〜10-8g/mlの範囲で10倍希釈 8段階)各20
μlを混合し、37℃で1時間攪拌しながら反応させ
た。ここで、蛍光ビーズはオキサジン170(9ーエチ
ルアミノー5ーエチルアミノー10ーメチルー5H−ベ
ンゾフェノキサゾニウム パークロレート)で染色した
ポリマビーズである。α−フェトプロテイン抗体及び抗
原蛋白は市販品を用いた。
【0045】次いで、各抗原濃度の反応溶液にα−フェ
トプロテイン抗体を結合した磁性微粒子溶液(抗体濃度
10-2mg/ml)10μlを添加し、37℃で1時間
反応させた。反応溶液を市販ヘマトクリット管(管径
2.0mm、内径1.0mm)に約20μl導入し、蛍
光測定装置にセットした。励起用光源はHe−Neレー
ザ(波長633nm)5mWを使用し、試料から出射さ
れた蛍光は市販分光器(波長分解能1nm)で分光後、
光電子増倍管で検出した。この結果を図4に示す。
【0046】図4は、室内光点灯下で蛍光測定したもの
で、アルファフェトプロテイン抗原濃度が、Aは10-9
g/ml、Bは10-12g/ml、Cはコントロール
(抗原量0)の場合の蛍光量である。BとCにおいて有
為差が見られることにより本発明による免疫測定法の感
度は、10-12mg/ml以上であることがわかる。ま
た、室内光点灯下で上記の感度が得られることにより、
本発明における免疫測定法は特別な光学的シールド効果
が不要であることがわかる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように蛍光マイクロビー
ズ、磁性微粒子を用いたレーザ磁気免疫測定法におい
て、集光レンズを用いた蛍光検出系では、外部光に影響
されずに蛍光測定が可能となり、小型かつ高感度な抗原
検出ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明における免疫測定法の実施例を
説明するための免疫測定装置の概略図であって、試料測
定用細径管の終端からみた正面図である。
【図2】図2は、本発明における免疫測定法の実施例を
説明するための免疫測定装置の概略図であって、試料測
定用細径管の長手方向からみた側面図である。
【図3】図3は、本発明における免疫測定法の実施例を
説明するための免疫測定装置の概略図であって、蛍光照
射、蛍光集光の光学系及び試料測定用細径管を示す要部
拡大図である。
【図4】図4は、本発明の免疫測定法における試験例
で、AFP抗原の標準試料を用いた場合の蛍光スペクト
ルであり、AはAFP抗原濃度10-9g/mlの蛍光ス
ペクトル、BはAPF濃度10-12g/mlの蛍光スペ
クトル、CはAPF抗原濃度が0の蛍光スペクトルであ
る。
【図5】図5は、レーザ磁気免疫測定法(干渉型)の検
出原理図である。
【符号の説明】
1 レーザ光照射用集光レンズ 2 レーザ光導入用光ファイバ 3 蛍光集光用集光レンズ 4 蛍光導波用光ファイバ 5 試料測定用細径管 6 下部磁心 6a 電磁石 7 上部鉄心 8 レーザ光源 9 光検出器 10 データ処理用コンピュータ 11 マイクロポンプ 12 測定用検体 13 洗浄用液体 14 磁性体蛍光標識検体複合体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61B 10/00 E

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗体を結合した蛍光色素を含有する蛍光
    マイクロビーズ及び磁性微粒子により抗原を補足する第
    一工程と、第一工程により生成した蛍光マイクロビーズ
    と抗原と磁性微粒子の複合体である磁性体蛍光標識検体
    複合体を、外部磁場により集合させる第二工程と、該集
    合点にレーザ光を照射することによって発生する蛍光を
    検出する第三工程からなる免疫測定法において、 レーザー光をレーザ光導入用光ファイバで導波後に、レ
    ーザ光照射用集光レンズで該集合点に照射し、発生した
    蛍光を蛍光集光用集光レンズで集光後、蛍光導波用光フ
    ァイバで光検出器に導入する蛍光検出系を有することを
    特徴とする免疫測定法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、光学的に透明な細径
    管内で第二工程を行ない、当該細径管壁面に蛍光マイク
    ロビーズと抗原と磁性微粒子の複合体からなる磁性体蛍
    光標識検体複合体の集合体を製造し、第三工程を行ない
    抗原を定量することを特徴とする免疫測定法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、第二工程後、生化学
    的に不活性な液体を当該細径管内に注入し、未反応の蛍
    光色素を含有するマイクロビーズを除去した後、第三工
    程を行なうことを特徴とする免疫測定法。
  4. 【請求項4】 請求項1において、パルス状のレーザー
    光を照射し、発生した蛍光を、レーザ照射時から一定時
    間経過後に測定することを特徴とする免疫測定法。
  5. 【請求項5】 蛍光マイクロビーズと抗原と磁性微粒子
    の複合体からなる磁性体標識検体複合体を含む溶液を収
    容する検査容器と、レーザ光を前記検査容器の表面に導
    く入射光学系と、前記検査容器の表面のレーザ光照射領
    域の一点に前記磁性体蛍光標識検体複合体を集合させる
    磁界発生装置と、前記磁性体蛍光標識検体複合体の集合
    体からのレーザ光の出射光を受ける受光系と、を少なく
    とも含む免疫測定装置において、 前記入射光学系は、前記レーザ光源からレーザ光を導波
    するためのレーザ光導入用光ファイバと、前記レーザ光
    照射用光ファイバによって導波されたレーザ光を前記磁
    性体蛍光標識検体複合体の集合点に照射するためのレー
    ザ光照射用集光レンズとを具備し、前記受光系は、前記
    磁性体蛍光標識検体複合体から発生する蛍光を集光する
    蛍光集光用集光レンズと、前記蛍光集光用集光レンズで
    集光された蛍光を導波するための蛍光導波用光ファイバ
    と、前記蛍光導波用光ファイバによって導波された蛍光
    量を測定するための光検出器を具備していることを特徴
    とする免疫測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の検査容器が、光学的に
    透明な細径管であることを特徴とする免疫測定装置。
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