JPH05247178A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂組成物

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JPH05247178A
JPH05247178A JP8492092A JP8492092A JPH05247178A JP H05247178 A JPH05247178 A JP H05247178A JP 8492092 A JP8492092 A JP 8492092A JP 8492092 A JP8492092 A JP 8492092A JP H05247178 A JPH05247178 A JP H05247178A
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epoxy compound
epoxy
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toughness
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JP8492092A
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Masahiko Mihoichi
真彦 三歩一
Kenji Kurimoto
健二 栗本
Masaaki Nakamura
正明 中村
Toshito Kawachi
俊人 河内
Masahiro Asada
正博 浅田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】(A)〜(E)を含む硬化性樹脂組成物: (式中、Xは )等 平均分子量が10万以下、(C)芳香族アミン硬化剤、
(D)ラジカル重合開始剤、 平均分子量が1000以下 【効果】機械的強度、靭性及び耐熱性をバランス良く備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は靱性、機械的強度及び耐
熱性に優れた硬化性の新規樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、機械的強度に優
れているところから、強化プラスチックのマトリクス樹
脂の分野で幅広く用いられている。使用されているエポ
キシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエー
テル型やフェノールノボラック型が一般的であるが、と
くに耐熱性が要求される航空機の分野にはN,N,
N′,N′−テトラグリシジルアミノジフェニルメタン
の如き多官能性エポキシ化合物が用いられている。しか
し、これらのエポキシ樹脂は、更に高い強度や靱性、耐
熱性及び耐水性を必要とする用途には性能が不充分であ
る。また特公平2−51550号には、上記構造式
(1)のエポキシ化合物が提案されているが、耐熱性に
優れ、溶融時の粘度が極めて低く成形性が優れているも
のの、一般的なエポキシ化合物と同様に靱性が低く、応
力拡大係数(K1C)で1〜2Kg/mm2/3程度である。
【0003】エポキシ樹脂の靱性向上に関して、多くの
技術が提案されている。その技術のひとつは、アクリル
ニトリル−ブタジエン共重合体などのゴムを添加した
後、エポキシ樹脂を硬化してゴム分散相を形成させるこ
とにより靱性を向上させるものである。他の技術として
は、エポキシ樹脂を変性することによって靱性を向上さ
せるものであり、シリコン変性、アクリルゴム変性、イ
ソシアネート変性などがある。また、高伸びエポキシ樹
脂を添加して硬化させ、靱性を向上させる方法もある。
【0004】しかしながら、これらの方法では靱性は向
上するものの、耐熱性が低下する欠点がある。例えば、
エー・ジェイ・キンロフ(A.J.Kinloch)らは「ポリマ
ー」〔Vol.24、P1341(1983)〕におい
て、カルボキシル末端ブタジエン−アクリロニトリルゴ
ム変性(CTBN変性)によりK1Cは約9Kg/mm2/3と高
靱性を示すが、Tgは100℃以下となることを報告し
ている。
【0005】耐熱性と靱性を両立させる方法として、耐
熱性の高い熱可塑性樹脂を添加する方法があるが、熱可
塑性樹脂の添加により充分な靱性を賦与しようとすると
エポキシ樹脂の粘度上昇を招き、作業性の低下や複雑形
状の成形が不可能となるなどの問題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの問題
点を解決するもので、優れた靱性、機械的強度、及び耐
熱性をバランス良く有する硬化性の新規樹脂組成物を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる実情
に鑑み鋭意研究の結果、特定のエポキシ化合物(A)、
(B)の混合物に、ポリエーテルスルホンを添加するこ
とにより、上記問題点を解決できることを見出し、本発
明に到達した。
【0008】即ち、本発明は下記の成分(A)、
(B)、(C)、(D)及び(E)を必須成分として含
む硬化性樹脂組成物を内容とするものである。 (A)構造式(1)
【0009】
【化4】
【0010】で表されるエポキシ化合物、(B)構造式
(2)
【0011】
【化5】
【0012】で表され、平均分子量が1000以下のエ
ポキシ化合物、(C)一般式(3)
【0013】
【化6】
【0014】で表され、平均分子量が10万以下のポリ
エーテルスルホン、(D)芳香族アミン硬化剤、及び
(E)ラジカル重合開始剤。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる上記構造式(1)で表されるエポキシ化合物
〔成分(A)〕は、エポキシ基とビニル基とを有してお
り、エポキシ基と本発明で用いられる芳香族アミン硬化
剤〔成分(D)〕との反応、本発明で用いられるラジカ
ル重合開始剤〔成分(E)〕によるビニル重合によって
網目が形成される。この場合、エポキシ基と芳香族アミ
ン硬化剤〔成分(D)〕との反応、ラジカル重合開始剤
〔成分(E)〕によるビニル基の反応の2つの相対的反
応速度差が重要である。即ち、本発明で用いられる熱可
塑性樹脂ポリエーテルスルホン〔成分(C)〕を添加し
た場合、エポキシ基又はビニル基の反応のいずれかを終
了させた後に2つの該反応の残りの反応を行わせると相
分離が激しくなり、機械的性質、靱性などが低下するた
め、2つの該反応を同時に行わせることが必要である。
特にビニル基の反応を先行させ過ぎないことが重要であ
る。このためには使用する芳香族アミン硬化剤〔成分
(D)〕、ラジカル開始剤〔成分(E)〕により硬化温
度を適切に選ばなければならない。
【0016】そこで、本発明者らはさらにエポキシ化合
物として上記構造式(2)で表される成分(B)を混合
することにより、発現する相分離構造をより制御可能で
あることを見い出した。即ち、ポリエーテルスルホン
〔成分(C)〕と相溶性の良いエポキシ化合物〔成分
(B)〕を用いることにより相分離速度を緩和し、相分
離構造の大きさとその分布の自由度を大幅に変化させる
ことに成功した。特に相分離構造は、機械的性質、靱性
及び接着性などに大きく作用し、その制御技術は重要で
ある。
【0017】本発明で用いられるエポキシ化合物〔成分
(A)〕は、オルトクレゾールとN−メチロールアクリ
ルアミドとを酸触媒で縮合させ、この縮合反応とエピク
ロルヒドリンを相間移動触媒の存在下に付加させた後、
アルカリで脱ハロゲン化水素反応を行うことにより製造
される。該エポキシ化合物の詳細な製造法は特公平2−
51550号に示されている。
【0018】本発明で用いられるエポキシ化合物〔成分
(B)〕は汎用のエポキシ化合物であり、油化シェル社
製のエピコートシリーズ、ダウ社製のD.E.R.30
0、600シリーズ等が市販されている。成分(B)の
添加は、先に述べた相構造の制御を容易にするだけでな
く粘度低下による作業性の向上をも目的としている。ビ
スフェノールA型のエポキシ化合物は分子量の異なるも
のが各種市販されているが、基本的にはエポキシ化合物
〔成分(A)〕に均一に相溶すれば良いが、分子量が大
きくなりすぎると作業性の低下や充分な耐熱性を引き出
すことが困難になるという問題が生じる。従って、成分
(B)としては分子量が1000以下、好ましくは50
0以下のものが良い。この作業性の向上は次に述べるポ
リエーテルスルホン〔成分(C)〕の添加量を増加させ
ることができ、成分(C)の特性である高靱性をより効
果的に引き出すことが可能となる。
【0019】本発明で用いられるポリエーテルスルホン
〔成分(C)〕は、例えばインペリアル・ケミカル・イ
ンダストリー社(英国)製のVICTREXの商品名で
市販されている。このポリエーテルスルホンの添加は公
知であるが、本発明においてはエポキシ化合物として成
分(A)、(B)を混合して用いた点、及び成分
(A)、(B)が均一に相溶する点に改良のポイントが
ある。即ち、成分(A)、(B)のエポキシ基と成分
(D)との反応、及び成分(E)による成分(A)のビ
ニル基の反応を同時に行わせることによりポリエーテル
スルホンの添加による相構造の発現効果を引き出すこと
ができる。成分(C)のポリエーテルスルホンの添加量
は、好ましくはエポキシ化合物(成分〔(A)、(B)
の混合物〕100重量部に対して5〜100重量部であ
る。5重量部より少ないとポリエーテルスルホンの添加
効果がなく、靱性の低いものになる。100重量部より
多いと粘度が高くなり、成形性が悪化する。更に好まし
くは10〜50重量部である。また、この成形性に関連
して平均分子量は10万以下のものが用いられる。
【0020】本発明で用いられる硬化剤〔成分(D)〕
として、芳香族アミン硬化剤を用いる。この芳香族アミ
ン硬化剤は、成分(A)と成分(B)であるエポキシ化
合物の重合網目の形成を助長させるもので、成分(A)
と成分(B)であるエポキシ化合物の耐熱性と靱性をバ
ランスよく付与する、成分(C)であるポリエーテルス
ルホンの分子量を低下させない、該成分(C)との反応
が生じないなどの点で好ましい。用いられる芳香族アミ
ン硬化剤としては、たとえばジアミノジフェニルエーテ
ル、ジアミノジフェニルスルフォン、4,4′−メチレ
ンジアニリン、ベンジジン、4,4′−ビス(o−トル
イジン)、4,4′−チオジアニリン、o−フェニレン
ジアミン、ジアニジン、メチレンビス(o−クロロアニ
リン)、m−フェニレンジアミン、2,4−トルエンジ
アミン、ジアミノジトリルスルフォン、4−メトキシ−
6−メチル−m−フェニレンジアミン、2,6−ジアミ
ノピリジン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、m
−アミノベンジルアミン、ビス(3,4−ジアミノフェ
ニル)スルフォンなどが挙げられる。これら成分(D)
は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
該成分(D)の添加量は、化学量論的にはエポキシ1当
量に対してアミン1当量であるように添加すればよい。
また硬化速度や得られる硬化物の耐熱性、靱性などに応
じて、該成分(D)の添加量はエポキシ1当量に対して
アミン当量0.5〜2.0の範囲で好ましい当量を選択
することができる。更に好ましくはアミン当量0.7〜
1.4である。
【0021】更に、該成分(D)に対して必要に応じて
エポキシ化合物〔成分(A)、成分(B)〕と硬化剤
〔成分(D)〕の反応を促進させる硬化促進剤を添加し
てもよい。硬化促進剤としては、一般に知られているも
のが任意に使用できる。例えばフェノール類、ホスフィ
ン類、アルコール類、有機酸、無機酸、第3級アミン、
ポリメルカプタン類、イミダゾール類、尿素類などが挙
げられ、これらは単独又は2種以上併用される。
【0022】本発明で使用されるラジカル重合開始剤
〔成分(E)〕は、加熱、紫外線照射などによりラジカ
ルを発生し、成分(A)のラジカル重合開始剤として作
用する。該ラジカル開始剤は特に制限はなく、ラジカル
開始剤として一般に知られているものが任意に使用で
き、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の混合物に
溶解又は均一に分散するものが好ましい。例えば有機過
酸化物等が挙げられる。成分(E)は単独で使用しても
よく、2種以上を併用してもよい。成分(E)の添加量
に特に制限はないが、少なすぎるとラジカル重合反応を
行わせる効果が充分得られず、多すぎると急激な反応に
よる焼け、気泡の発生などが起こりやすくなるなどの点
から、本発明の成分(A)の100重量部に対し0.1
〜10重量部が好ましく、更に好ましくは0.3〜5重
量部である。
【0023】本発明の成分(A)〜(E)の混合方法に
特に制限はなく、目的に応じて選択することができる。
例えば、成分(A)〜(E)の各成分が溶解する溶媒を
用いて比較的低温で均一溶液とする方法、成分(A)と
成分(B)及び成分(C)を比較的高温で溶解させた後
温度を下げ、ついで成分(D)、成分(E)を溶解させ
る方法などがある。
【0024】本発明の成分(A)〜(E)の混合物の硬
化反応方法に特に制限はないが、本発明の効果を発揮す
るためには、成分(A)と成分(B)と成分(D)との
反応、成分(E)による成分(A)の反応を同時に行わ
せることが好ましい。特に、曲げ特性、靱性等の力学的
特性を向上させるには、発現する相構造の制御が重要で
あり、用いた成分(D)、成分(E)により成分
(A)、成分(B)の反応を同時に進行させる温度で硬
化させるのが好ましい。
【0025】本発明の成分(A)〜(E)以外に、プリ
プレグ、構造材、構造接着剤、封止材などの用途に応じ
て、さらにガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリ
アミド(ナイロン)繊維、ビニロン繊維、ポリエステル
繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、アルミナ繊維、炭
化ケイ素繊維、ボロン繊維、チラノ繊維などの繊維及び
これらのハイブリッド、チタン酸カリウム、ケイ酸カル
シウム、炭化ケイ素、鉄、クロム、タングステンのウイ
スカーなどの強化材、炭酸カルシウム、水酸化アルミニ
ウムなどの充填材、液状または固形のゴム、ハロゲン化
合物、三酸化アンチモンなどの難燃剤、カップリング
剤、着色剤類、エポキシ化合物、スチレンモノマーなど
の反応性希釈剤、アセトン、塩化メチレン、クロロホル
ム、アルコール類などの溶剤を添加してもよい。また、
本発明において、その効果を発揮できる範囲内で本発明
の成分(A)〜成分(D)以外の硬化性モノマー及びオ
リゴマー、熱可塑性樹脂及び硬化剤を使用できることは
もちろんである。
【0026】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0027】実施例1 エポキシ化合物として、構造式(1)で表される成分
(A)と、成分(B)(商品名:EPIKOTE828、油化シェ
ル株式会社製、平均分子量:380)を重量比でA/B
=2/8、及び成分(C)としてポリエーテルスルホン
(VICTREX 4100 G、I.C.I.社製、平均分子量:1770
0)を上記エポキシ化合物(A)、(B)の混合物10
0重量部に対して32.7重量部を塩化メチレン中に室
温にて混合し均一に溶解させた後、50℃にて塩化メチ
レンを完全に除去させた。次いで、この成分(A)、
(B)、(C)の混合物を110℃まで昇温した後、硬
化剤である成分(D)として4,4′−ジアミノジフェ
ニルスルフォン(DDS、和光純薬工業株式会社製)を
エポキシ1.0当量に対してアミン1.0当量添加して
均一に溶解させた。更に、成分(E)としてラジカル重
合開始剤であるジ−t−ブチルパーオキサイド(パーブ
チルZ、日本油脂株式会社製)をエポキシ化合物成分
(A)100重量部に対して1.5重量部添加して攪拌
し均質な組成物を得た。この組成物を150℃に加熱し
た深さ3mmと7mmのアルミ型中へ流し込み、60分加熱
して反応させ、長さ100mm、幅50mm、厚み3mm、及
び長さ100mm、幅50mm、厚み7mmの板状の硬化物を
得た。その後180℃で120分かけて後硬化させた。
この硬化物の特性値を表1に示す。曲げ特性はJIS−
K6911に従って測定した。応力拡大係数K1CはAS
TMのE399で定められた方法に準じて測定した。T
gは粘弾性特性の損失正接のピーク値(周波数10H
z、昇温速度3.0℃/min )を示した温度とした。な
お、曲げ特性、Tg測定は上記厚み3mm板を、またK1C
は7mm板を用いて測定した。
【0028】実施例2 実施例1と同じ条件で同じ構造を持つ成分(A)、
(B)、(C)、(D)、(E)を混合後120℃に加
熱した深さ3mmと7mmのアルミ型中へ流し込み、150
分加熱して反応させ、長さ100mm、幅50mm、厚み3
mm、及び長さ100mm、幅50mm、厚み7mmの板状の硬
化物を得た。その後180℃で200分かけて後硬化さ
せた。この硬化物の特性値を表1に示す。
【0029】実施例3 エポキシ化合物である成分(A)と成分(B)の重量比
をA/B=3/7とした以外はすべて実施例1と同一条
件、同一化合物を用いて硬化物を得た。この硬化物の特
性値を表1に示す。
【0030】実施例4 エポキシ化合物である成分(A)と成分(B)の重量比
をA/B=4/6とした以外はすべて実施例1と同一条
件、同一化合物を用いて硬化物を得た。この硬化物の特
性値を表1に示す。
【0031】比較例1 エポキシ化合物として、実施例1で用いた成分(A)
と、成分(B)を重量比でA/B=2/8となるように
100℃にて混合し、110℃まで昇温した後、実施例
1で用いた硬化剤である4,4′−ジアミノジフェニル
スルフォンをエポキシ1.0当量に対してアミン1.0
当量添加して均一に溶解させた。さらに、実施例1で用
いたラジカル重合開始剤であるジ−t−ブチルパーオキ
サイドをエポキシ化合物成分(A)100重量部に対し
て1.5重量部添加して攪拌し均質な組成物を得た。以
下、この組成物を実施例1と同一条件で硬化させ硬化物
を得た。この硬化物の特性値を表1に示す。
【0032】比較例2 エポキシ化合物である成分(A)と成分(B)の重量比
をA/B=3/7とした以外はすべて比較例1と同一条
件、同一化合物を用いて硬化物を得た。この硬化物の特
性値を表1に示す。
【0033】比較例3 エポキシ化合物として実施例1で用いた成分(B)及び
成分(B)100重量部に対して32.7重量部の実施
例1で用いたポリエーテルスルホンを塩化メチレン中に
室温にて混合し均一に溶解させた後、50℃にて塩化メ
チレンを完全に除去させた。次いでこの成分(B)、
(C)の混合物を110℃まで昇温した後、実施例1で
用いた硬化剤である4,4′−ジアミノジフェニルスル
フォンをエポキシ1.0当量に対してアミン1.0当量
添加して均一に溶解させた。以下、この組成物を実施例
1と同一条件で硬化させ硬化物を得た。この硬化物の特
性値を表1に示す。
【0034】比較例4 エポキシ化合物である成分(A)と成分(B)の重量比
をA/B=10/0とした以外はすべて実施例1と同一
条件、同一化合物を用いて硬化物を得た。この硬化物の
特性値を表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明により、機械的強度、靱性及び耐
熱性をバランス良く備えた硬化性樹脂組成物を提供でき
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、機械的強度に優
れているところから、強化プラスチックのマトリクス樹
脂の分野で幅広く用いられている。使用されているエポ
キシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエー
テル型やフェノールノボラック型が一般的であるが、と
くに耐熱性が要求される航空機の分野にはN,N,
N′,N′−テトラグリシジルアミノジフェニルメタン
の如き多官能性エポキシ化合物が用いられている。しか
し、これらのエポキシ樹脂は、更に高い強度や靭性、耐
熱性及び耐水性を必要とする用途には性能が不充分であ
る。また特公平2−51550号には、上記構造式
(1)のエポキシ化合物が提案されているが、耐熱性に
優れ、溶融時の粘度が極めて低く成形性が優れているも
のの、一般的なエポキシ化合物と同様に靭性が低く、応
力拡大係数(K1C)で1〜2Kg/m3/2 程度で
ある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】しかしながら、これらの方法では靭性は向
上するものの、耐熱性が低下する欠点がある。例えば、
エー・ジェイ・キンロフ(A.J.Kinloch)ら
は「ポリマー」〔Vol.24、P1341(198
3)〕において、カルボキシル末端ブタジエン−アクリ
ロニトリルゴム変性(CTBN変性)によりK1Cは約
9Kg/m3/2 と高靭性を示すが、Tgは100℃
以下となることを報告している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】実施例1 エポキシ化合物として、構造式(1)で表される成分
(A)と、成分(B)(商品名:EPIKOTE82
8、油化シェル株式会社製、平均分子量:380)を重
量比でA/B=2/8、及び成分(C)としてポリエー
テルスルホン(VICTREX 4100 G、I.
C.I.社製、平均分子量:17700)を上記エポキ
シ化合物(A)、(B)の混合物100重量部に対して
32.7重量部を塩化メチレン中に室温にて混合し均一
に溶解させた後、50℃にて塩化メチレンを完全に除去
させた。次いで、この成分(A)、(B)、(C)の混
合物を110℃まで昇温した後、硬化剤である成分
(D)として4,4′−ジアミノジフェニルスルフォン
(DDS、和光純薬工業株式会社製)をエポキシ1.0
当量に対してアミン1.0当量添加して均一に溶解させ
た。更に、成分(E)としてラジカル重合開始剤である
ジ−t−ブチルパーオキサイド(パーブチルZ、日本油
脂株式会社製)をエポキシ化合物成分(A)100重量
部に対して1.5重量部添加して攪拌し均質な組成物を
得た。この組成物を150℃に加熱した深さ3mmと7
mmのアルミ型中へ流し込み、60分加熱して反応さ
せ、長さ100mm、幅50mm、厚み3mm、及び長
さ100mm、幅50mm、厚み7mmの板状の硬化物
を得た。その後180℃で120分かけて後硬化させ
た。この硬化物の特性値を表1に示す。曲げ特性はJI
S−K6911に従って測定した。応力拡大係数K1C
はASTMのE399で定められた方法に準じて測定し
た。Tgは粘弾性特性の損失正接のピーク値(周波数
Hz、昇温速度3.0℃/min)を示した温度とし
た。なお、曲げ特性、Tg測定は上記厚み3mm板を、
またK1Cは7mm板を用いて測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河内 俊人 兵庫県西宮市豊楽町12−14 (72)発明者 浅田 正博 兵庫県神戸市須磨区横尾8−1−1 45− 102

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分(A)、(B)、(C)、
    (D)及び(E)を必須成分として含む硬化性樹脂組成
    物: (A)構造式(1) 【化1】 で表されるエポキシ化合物、(B)構造式(2) 【化2】 で表され、平均分子量が1000以下のエポキシ化合
    物、(C)一般式(3) 【化3】 で表され、平均分子量が10万以下のポリエーテルスル
    ホン、(D)芳香族アミン硬化剤、及び(E)ラジカル
    重合開始剤。
  2. 【請求項2】 ポリエーテルスルホン(C)がエポキシ
    化合物(A)、(B)の混合物100重量部に対して5
    〜100重量部である請求項1記載の硬化性樹脂組成
    物。
JP8492092A 1992-02-25 1992-03-06 硬化性樹脂組成物 Withdrawn JPH05247178A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008153208A (ja) * 2007-11-19 2008-07-03 Hitachi Chem Co Ltd 接続部材及びこれを用いた電極の接続構造

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