JPH05246703A - イオン注入装置用カーボン部材 - Google Patents

イオン注入装置用カーボン部材

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JPH05246703A
JPH05246703A JP4038495A JP3849592A JPH05246703A JP H05246703 A JPH05246703 A JP H05246703A JP 4038495 A JP4038495 A JP 4038495A JP 3849592 A JP3849592 A JP 3849592A JP H05246703 A JPH05246703 A JP H05246703A
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JP
Japan
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carbon
pore
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molded
less
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JP4038495A
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English (en)
Inventor
Hisayuki Hamashima
久幸 浜島
Yoshio Suzuki
義雄 鈴木
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体デバイスの高集積化に対応することが
できる安定材質のイオン注入用カーボン部材を提供す
る。 【構成】 比重が1.47以上、総灰分5ppm 以下、硫黄含
有量10ppm 以下のガラス状カーボンから構成される。前
記の材質性状に加えて、組織内に介在する含有ポアーの
大きさが20μm 未満で、そのポアー含有率が5%以下で
あることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC、LSI等の半導
体デバイスを製造する工程で用いられるイオン注入装置
用のカーボン部材に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピューターに代表される情報機器の
発展に伴い、それら機器の主要構成デバイスとなる半導
体集積回路(LSI) には集積度の向上が一層強く要求され
るようになってきている。半導体デバイスの製造時に
は、性能確保の面から原料はもとより製造工程段階にお
いても不純物の混入を極度に嫌うため、クリーンルーム
のような清浄環境下で作業が進められる。製造装置につ
いても不純物の発生がないことが重要であり、その構成
部材は半導体デバイスに対して悪影響を与える成分を含
まない高純度性が要求される。
【0003】半導体デバイスの重要な製造工程に、イオ
ン注入工程がある。この工程は、シリコン基板中に目的
とする元素を高エネルギーでイオン化し、静電的に加速
して導入する段階であるが、操作過程で不純物が介在し
ていると、シリコン基板中に目的元素以外の成分がドー
プされるため所望の性能を確保できなくなる。とくに
鉄、銅、バナジウム等の金属元素、硫黄のような陰性元
素の混入は避けねばならない。
【0004】イオン注入装置は、通常、ドープする元素
のイオンを生成するためのイオン源、生成したイオンを
イオン源から引き出すのに必要なエネルギーを与える引
出し部、引き出したイオンから必要なイオンを選別する
質量分析部、イオンを加速する加速部、イオンビームを
収束する収束部、イオンビームをシリコンウエハー上に
均一に走査するための走査部、およびウエハーにイオン
を注入する注入室とから構成されている。これらの各部
位においては高純度を保持するための材質および構造上
の配慮がなされているが、中でもイオン源と注入室は高
エネルギーのイオンビームに暴露されるために装置構成
材料からの不純物が発生し易く、他の部位に比べて一層
の純度配慮が必要とされる。
【0005】このため、従来、イオン源におけるスリッ
ト等のビーム通路用材料、注入室においてビームあるい
はシリコンウエハーと接触するウエハー支持用クランプ
材等の部材については、ビームのスパッタリングによっ
て製品に悪影響を及ぼすことがないうえ、比較的容易に
高純度材質が確保できる黒鉛材料が有用されている。と
ころが、黒鉛材料は組織的に微細な粒子の集合体である
関係で、スパッタリングされた際に微細なパーティクル
が飛散する現象が生じる。この現象が発生すると、黒鉛
中に僅かに含有される鉄、カルシウム、バナジウム等の
不純物がシリコンウエハーに混入し、結果的に製品の性
能ならびに歩留りを著しく損ねる問題を招く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の高
純度黒鉛材料では装置部材として半導体デバイスの高集
積度要求に対応することができないため、これに代わる
安定材料の開発が求められている。本発明者らは、かか
る要求に対して材料研究を重ねた結果、特定された材質
性状のガラス状カーボンでイオン注入装置部材を構成し
た場合には、イオンビームによるスパッタリングを受け
ても半導体デバイスに与える有害な影響は極めて僅少で
あることを見出した。
【0007】本発明は、上記の知見に基づいて開発され
たもので、その目的は半導体デバイスの高集積度化に対
応することができる安定材質のイオン注入装置用カーボ
ン部材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるイオン注入装置用カーボン部材は、比
重が1.47以上、総灰分が5ppm 以下で硫黄含有量が10pp
m 以下のガラス状カーボンからなることを構成上の特徴
とする。これに加えて、含有ポアーの大きさが20μm 未
満で、そのポアー含有量が5%以下であることが一層好
ましい構成態様となる。
【0009】上記構成において特定したガラス状カーボ
ンの各材質性状の値は、比重および総灰分についてはJ
IS R7222−1979「高純度黒鉛素材の物理試験方
法」、硫黄成分はJIS M8813−1988「石炭類及びコ
ークス類の元素分析方法」による測定値とし、またポア
ー径は光学顕微鏡あるいは走査型電子顕微鏡観察によっ
て測定した最大ポアー径、ポアー含有率(気孔率)は真
比重と比重からの算出値とする。
【0010】ガラス状カーボンは、無定形の均質な連続
緻密組織を呈する高強度のカーボン材料で、黒鉛材のよ
うにカーボン粉末粒子の集合体からなる組織とは全く異
質な炭素構造体である。このため、イオンビームによる
スパッタリングを受けた場合に、黒鉛材は構成する個別
のパーティクルが容易に離脱するのに対し、ガラス状カ
ーボンは表面から均一に消耗が進行し、組織が粉末とし
て離脱する現象は発生しない。本発明でガラス状カーボ
ンを選定した理由は、この特異な材質組織に着目したこ
とに主要点がある。
【0011】しかしながら、ガラス状カーボンの組織に
は製造時に不可避的に形成される微小なポアーが内在し
ており、ポアーの内面には熱分解生成物が煤状に沈着し
ている。このため、組織が表面から消耗して内在ポアー
が露出するようになると、スパッタリングを受けた際に
前記の煤状物が微細なパーティクルとして飛散し、ウエ
ハーに種々の悪影響を与える。本発明で特定した比重1.
47以上の材質は内在ポアーの少ない高い組織緻密度を保
有しており、この性状がスパッタリングに対する消耗度
合を緩和するとともに、ポアー露出時における煤状物の
放出を少なくするために機能する。この機能は、組織に
内在する含有ポアーの大きさが20μm 未満で、そのポア
ー含有率が5%以下であると一層効果的に助長される。
一方、総灰分が5ppm 以下で硫黄含有量が10ppm 以下の
純度特性は、煤状物の発生があった場合にもウエハーに
対する不純物汚染を半導体デバイスの性能を低下させな
い程度に抑制するための機能要件となる。これらの性状
要件は同時に満たす必要があり、このうち比重が1.47未
満であっても、総灰分5ppm 以上で硫黄含有量が10ppm
を越えても、前記機能をデバイスの性能ならびに歩留り
低下を起こさないレベルに維持することができなくな
る。
【0012】本発明で特定された材質性状のガラス状カ
ーボン材は、従来プロセスによる製造技術において各工
程の条件を適宜に調整することによって得ることができ
る。まず、材質の高密度化を図るために、原料となる熱
硬化性樹脂として残炭率が少なくとも40%のフェノール
系、フラン系またはポリイミド系の樹脂を選択使用す
る。通常、原料樹脂の形態は粉状もしくは液状である
が、その形態に応じてモールド成形、射出成形、注型成
形、多重成形等から最も好適な成形手段を選定し、例え
ば板状、パイプ状、坩堝状など所望の形状に成形し、 1
00〜180 ℃の温度範囲で硬化処理を施す。この際、原料
樹脂の選択、成形および硬化の条件を制御することによ
り目的とする比重、ポアー径、ポアー含有率を確保す
る。
【0013】焼成炭化処理は、硬化した樹脂成形体を黒
鉛坩堝に詰め、または黒鉛板で挟持した状態で、窒素、
アルゴン等の不活性ガスで置換された電気炉中で加熱す
るか、燃焼ガス加熱方式のリードハンマー炉中に炭素質
パッキングで被包充填して加熱する方法でおこなう。処
理温度は、通常 800〜1500℃程度であるが、必要に応じ
て2000℃以上の高温で黒鉛化処理する。
【0014】目標とする純度性状を確保するには、特別
に製造された有機質以外の成分を含有しない高純度の原
料樹脂を外部からの不純物汚染のない環境下で硬化、焼
成を施す方法、常法に従って製造したガラス状カーボン
材をハロゲン系ガス雰囲気中で加熱する二次的な精製処
理を施す方法、あるいはこれら両者を組み合わせて適用
する手段が用いられる。高純度の原料樹脂は、予め吸着
分離あるいは高純度蒸留、クロマトグラフィー等の手段
で不純物を除去したのち、外部からの環境汚染を防止す
るためにクリーンルームまたはこれに準じた環境中で合
成する。硬化および焼成時の不純物汚染を防止するに
は、処理環境を外部から遮断し、半導体製造時に使用さ
れるような超高純度のアルゴン、窒素ガス等の不活性ガ
スに置換しておこなう。
【0015】
【作用】本発明のイオン注入装置用カーボン部材によれ
ば、ガラス状カーボンで構成された比重1.47以上の緻密
な連続組織がイオンビームによるスパッタリングを受け
た場合の消耗を緩和するとともに、パーティクルの発生
を効果的に抑制する。同時に総灰分が5ppm 以下で硫黄
含有量10ppm 以下の高純度性状が、ウエハーに対する不
純物の有害な汚染現象を伴わない程度に抑止する。
【0016】このような作用が相俟って、高集積の半導
体デバイスを優れた性能ならびに歩留りを保持しながら
安定して製造することが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。
【0018】実施例1〜2、比較例1〜3 減圧蒸留により精製したフェノールおよびホルマリンを
原料とし、常法に従い付加縮合反応させてフェノール樹
脂初期縮合物(液状樹脂)を調製した。該フェノール樹
脂初期縮合物をポリエチレン製のバットに流し込んで真
空デシケータに入れ、10torr以下の減圧度で脱気処理を
おこなったのち、電気オーブンに移し150 ℃の温度で硬
化して縦横350mm 、厚さ4mmの板状体の成形した。この
際、減圧度および脱気時間を制御して比重、ポアー状態
を調整した。
【0019】ついで、成形された板状体を不純物5ppm
未満の高純度黒鉛板〔東海カーボン(株)製、G347SS〕
で挟み付けた状態で電気炉に詰め、周囲を総灰分10ppm
以下の高純度黒鉛粉で被包してから1000℃まで昇温して
焼成炭化処理を施した。引き続き、炉内に塩素ガスを導
入しながら2700℃の温度で熱処理して高純度精製をおこ
なった。
【0020】このようにして製造した比重、総灰分、硫
黄含有量、含有ポアーサイズおよびポアー含有率の異な
るガラス状カーボン板を、クリーンルーム中で外寸 300
×200mm 、内寸 200×100mm 、厚さ3mmの額縁形状に加
工した。これら加工部材を中型イオン注入装置のイオン
源出口を取り付け、中央中空部にイオンビームが通過す
るようにセットした。
【0021】上記のイオン注入装置を用いてシリコンウ
エハーへのイオン注入をおこない、ついでイオン注入後
のウエハーを用いて16メガビットのLSIを作製し
た。この場合のLSI歩留率(試験部材 100個) を装置
部材として用いたガラス状カーボンの材質性状と対比さ
せて表1に示した。なお、比較例2は未精製の樹脂原料
から製造された高純度精製しないガラス状カーボンを部
材とした例であり、比較例3は実施例と同等の純度を有
する黒鉛材〔東海カーボン(株)製、G347 〕で部材を
構成した例である。
【0022】
【表1】
【0023】表1の結果から、本発明のガラス状カーボ
ン部材を用いた実施例は本発明の材質性状要件を外れる
ガラス状カーボン部材を用いた比較例に比べてスパッタ
リングによるパーティクルの発生や不純物汚染が効果的
に抑制され、その関係でLSI歩留率が著しく向上し
た。なお、本例ではイオン注入装置のイオン源付近の部
材適用例を示したが、その他の部位についても同様の結
果が得られた。
【0024】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によればイオン注
入工程においてウエハーに悪影響を及ぼさずに安定使用
できるイオン注入装置用のカーボン部材を供給すること
が可能となる。したがって、半導体デバイスの高集積度
化に対応して高性能のLSI等を歩留りよく生産するこ
とができるから、工業的に極めて有益である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比重が1.47以上、総灰分が5ppm 以下で
    硫黄含有量が10ppm以下のガラス状カーボンからなるこ
    とを特徴とするイオン注入装置用カーボン部材。
  2. 【請求項2】 含有ポアーの大きさが20μm 未満で、そ
    のポアー含有率が5%以下である請求項1記載のイオン
    注入装置用カーボン部材。
JP4038495A 1992-01-28 1992-01-28 イオン注入装置用カーボン部材 Pending JPH05246703A (ja)

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JPH05246703A true JPH05246703A (ja) 1993-09-24

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017435A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Ibiden Co Ltd ガラス状炭素被覆イオン注入装置用部材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017435A (ja) * 2001-06-28 2003-01-17 Ibiden Co Ltd ガラス状炭素被覆イオン注入装置用部材

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