JPH052417Y2

JPH052417Y2 -

Info

Publication number: JPH052417Y2
Application number: JP1987165101U
Authority: JP
Priority date: 1987-10-27
Filing date: 1987-10-27
Publication date: 1993-01-21
Anticipated expiration: 2002-10-27
Also published as: JPH01134009U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、食品特に生鮮食料品を収容販売す
る使い捨て容器に関するものであつて、その内容
物である食品が外部から見易い構造としたもので
ある。

（従来の技術）従来、生鮮食品の販売に際しては、熱可塑性樹
脂シートで作つた皿状の容器に食品を載置収容
し、上面に透明フイルムを被装したものが一般的
であり、この場合は、透明フイルムが食品に直接
接触しているため、その部分の食品が圧潰変形さ
れて、体裁が悪い上に、非衛生的な感じを与える
欠点があつた。

一方、透明フイルムと食品との接触を防止する
ために、フイルム支持体部分が容器本体部分の縁
に旋回可能に連結されており、本体部分開口面側
に旋回させたとき本体部分の縁に当接し且つ当接
状態において本体部分の開口面上方に突出する橋
状部を形成し得る容器が提案されている（実開昭
61−103303号）が、この容器は包装時に上面が傾
斜状態となるので積み重ねができないので店頭で
の販売において広い売場面積を必要とする欠点が
あつた。

（考案が解決しようとする問題点）本考案は、包装時に透明フイルムと食品との接
触が効果的に防止され、しかも包装後には容易に
積み重ねることのできる食品用包装容器を提供す
ることを目的とするものである。

（問題点を解決するための手段）本考案による食品用包装容器は、熱可塑性樹脂
シートで構成されており、水平の底部に連なる周
壁の側方の２辺の頂部を前方に傾斜下降する方形
状の枠縁に形成した容器部分に、上記枠縁の側方
の２辺の上方に当たる部分を水平に覆う適宜広さ
の水平天板５を少なくとも前方角部に有する蓋片
を、その水平天板５に連なる垂下縁の下端を上辺
の外縁に接線８を介して起状自在に接続し、開き
戸状に設けてなるものである。

（考案の実施例）この考案の実施例を図面について説明すると、
第１図乃至第３図に示すように、全体は熱可塑性
樹脂、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリエステル、ポリアミド等からなる無発
泡シートあるいは発泡シートで作られ、水平の底
部１に連なる周壁２を、その頂部が前方に傾斜下
降し、かつ外方に張り出す方形状の枠縁３に形成
された深皿状の容器部分４に上記方形状の枠縁３
の対応する左右２辺の端縁に位置して、少なくと
も前方角部に位置する水平の天板５に連なる垂下
縁６からなり、外形が切断容器形状である左右の
蓋片７，７を有しており、これら蓋片７，７を容
器部分４に折線８を介して重ねることにより、容
器部分４の上面を一部覆うことができるようにな
つている。

なお、左右の蓋片７，７は平面方形状に限ら
ず、例えば第４図に示すように平面三角形状とし
てもよい。このように左右の蓋片７，７の形状は
収容する食品の種類、形状に応じて若干変化させ
ることができる。

さらに第５図乃至第７図は、蓋片７，７、７，
７を方形の枠縁３の前後縁に設けた場合を示す。
各部は前記第１図乃至第４図と同じ符号で示され
ている。このものは第７図に示す開放状態で陳列
するのに適した食品、例えばうに、いか、たこ、
魚類、貝類等の生鮮食品を収容するのに好適であ
る。

（作用、効果）この考案は上記の構造であつて、これを用いる
には第３図の蓋片７，７を開いた状態で容器部分
４内に所要の食品を載置収容し、左右の蓋片７，
７を枠縁３上に重ねて第１図、第２図に示す状態
としたのち、食品の上方を、左右の蓋片７，７か
ら枠縁３下面にわたつて透明フイルム（ポリエチ
レンやポリ塩化ビニル等からなるストレツチフイ
ルム）で被覆して販売陳列するものである。

この考案は上記の構造により、食品頂面に近接
して張装された透明フイルムを介して、食品の両
側方を除く大部分の外形を見ることができる上に
方形状の枠縁３は前面が低く、後面が高い傾斜面
に形成されているため、前面よりみて内部の食品
がより見易く、陳列効果にすぐれているととも
に、左右の蓋片７，７の存在により、食品は外形
が変形されることなく、かつ透明フイルムに直接
接触する心配がない。

また、蓋片７，７には少なくとも前方角部に位
置する水平天板が設けられているので、左右はも
とより上下方向の力に対する応力が大きくなるた
め、フイルム包装の際の容器変形や積み重ね時の
容器変形を防止できる。更に本考案においては、
前記水平天板が内容物である食品を両側面より確
実に押圧するため、包装フイルムが食品によつて
破断したり損傷することが防止される。

また、本考案は上記の構造により、透明フイル
ム等で包装された後、容易に積み重ねすることが
できるので販売面積が小さくてすむ。更に本考案
は店頭で積み重ねた状態にされても前記理由によ
り内部の食品を見えなくするといつた問題もな
い。

この考案は以上のように、食品の保持上、陳列
上に効率的であるとともに、全体は安価である
等、多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は正面図、第２図は側面図、第３図は蓋
片を開いた状態の斜面図、第４図は他の一例を示
す平面図、第５図、第６図、第７図は第１図乃至
第３図の変形例を示す正面図、側面図、斜視図で
ある。１……底部、２……周壁、３……枠縁、４……
容器部分、５……天板、６……垂下縁、７，７…
…蓋片、８……折線。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

熱可塑性樹脂シートよりなり、水平の底部１に
連なる周壁２の側方の２辺の頂部を前方に傾斜下
降する方形状の枠縁３に形成した容器部分４に、
上記枠縁３の側方の２辺の上方に当る部分を水平
に覆う適宜広さの水平天板５を少なくとも前方角
部に有する蓋片７，７…を、その水平天板５に連
なる垂下縁６の下端を上記２辺の外縁に折線８を
介して起状自在に接続し、開き戸状に設けてなる
食品用包装容器。