JPH05238980A - フェノン化合物,製造法およびそれを含有する医薬調製物 - Google Patents

フェノン化合物,製造法およびそれを含有する医薬調製物

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JPH05238980A
JPH05238980A JP4039863A JP3986392A JPH05238980A JP H05238980 A JPH05238980 A JP H05238980A JP 4039863 A JP4039863 A JP 4039863A JP 3986392 A JP3986392 A JP 3986392A JP H05238980 A JPH05238980 A JP H05238980A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】炎症性疾患の予防と治療に用いられるフェノン
化合物を提供する。 【構成】一般式(I)で示される化合物、その塩、エー
テルおよびエステル、それらの製造方法ならびに式
(I)のフェノン化合物を含む医薬組成物。 〔式中RはCH;R,RはH,Cl,Br,
I,CH,OH,O−C2n+1(但しn=1〜
3);RはH,β−D−グリコシル;RはH,OH
である〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ある新規なフェノン化
合物、それらの製造法、およびそれらあるいはそれ自身
は公知であるフェノン化合物を含有する医薬調製物、に
関する。医薬調製物は、全ての器官(肺、肝臓など)の
炎症性の疾患の、リュウマチ性の疾患、免疫性のおよび
アレルギー性の疾患、端息性の疾患および炎症の予防お
よび治療に用いられる。本出願の範囲は、現在のところ
最も効果的な抗炎症物質、即ちコルチコイドのそれに相
当する。
【0002】
【従来の技術】本明細書では、炎症という用語は、様々
な有害な刺激に対する生物およびその組織の反応とし
て、一般的に理解する。有害な刺激とは、例えば組織の
傷害、異物の侵入、化学物質、細菌毒素、アレルゲン、
免疫複合体、微生物、病的代謝産物、および腫瘍の分解
産物、のような外因のおよび内因の刺激である。典型的
な症状であるいたみと熱は、炎症過程と密接に関連して
いる。
【0003】メディエーターと呼ばれる体が生産したあ
る種の物質が、炎症過程に密接に関連していることが古
くから知られている。病理学上非常に重要であるこれら
のメディエーターは、有害な出来事(病毒)によって体
細胞から放出される。最も重要でおよび最もよく知られ
たメディエーターは、ヒスタミン、5-HT(5-ヒドロキシ
トリプタミン)、ブラジキニン、プロスタグランジン、
プロスタサイクリン、ロイコトリエン、トロンボキサン
およびつい最近特徴が判明した血小板活性化因子(PA
F)であると考えられる。
【0004】これらのおよび詳細に個々には特定されて
いない他のメディエーターは、平滑筋の収縮に非常に重
大な効果を有し、それらは心臓機能の傷害を生じ、およ
び血管および粘膜、例えば気管支組織での血管および粘
膜の統一的機能を害する。それらはまた、激しい気管の
アナフィラキシー収縮を伴う血小板および多形核白血球
の凝集、血圧の低下、心臓不整脈、血漿の滲出、組織浮
腫、血液濃縮、血小板減少、白血球減少、肺毛細管中で
の血小板および多形核白血球の凝集および重篤な呼吸障
害および循環虚脱、を引き起こす。
【0005】それらの幅広い薬理的作用スペクトラム、
生物内の広い分布、非常に多くの物理的、化学的、病理
学的、病態生理学的および薬学的影響によるそれらの生
成、および多くの病態生理学的過程での複雑な状況への
それらの関与のために、メディエーターおよびそれらに
医薬により影響を及ぼすことは極めて医学的に重要であ
る。(例えば"The Pharmacological Basis of Therapeu
tics ", GoodmanおよびGilman編, 第6版, 1980,Macmil
lan Publishing Company)。
【0006】PAFは、炎症およびアレルギー過程の病因
で特別な重要性を享受するようである。
【0007】PAFは、化学名が1-O-アルキル-2-アセチル
-sn-グリセリル-3-ホスホリルコリンであるグリセロホ
スホコリンである。この物質は、マクロファージ、好塩
基性および好中球性顆粒球、およびその他の細胞ような
多くの細胞が、活性化されたとき放出される。PAFは放
出の後、上述した病態を導き、そして多分今まで充分に
理解されていない多くの他の病理学的症状を導く。PAF
は直接作用をする必要はなく、むしろ他のメディエータ
ーを刺激してその効果を発揮し得る。最近の研究は、PA
Fが、特に臨床上の気管支喘息の原因として、および例
えば閉塞性気管支炎のような肺の他の病態で、重要な役
割を果たしていることを示している。
【0008】気管支喘息を引き起こすこと、およびアナ
フィラキシーでの重要な役割に加えて、PAFは既に上述
した病理学的効果を持つ、非常に強い炎症メディエータ
ーであると考えられている。
【0009】上で挙げた多くのメディエーターは、PAF
を含めて、膜結合ホスホリパーゼによって細胞膜のリン
脂質から、一方ではアラキドン酸そして他方ではPAFの
前駆段階を形成しながら、放出される。
【0010】2つの群のメディエーターが、アラキドン
酸を基にして形成される: (i)シクロオキシゲナーゼという酵素によって、プロ
スタサイクリンおよびトロンポキサンを含むプロスタグ
ランジン類、 (ii)リポキシゲナーゼという酵素によって、開鎖状ヒ
ドロペルオキシ酸およびヒドロキシ酸、特にロイコトリ
エン類。
【0011】PAFの前駆段階は、アセチルトランスフェ
ラーゼによって活性化合物に変換される。
【0012】2つの群の活性物質が、炎症の処置で薬理
学的に重要である;これらの一方は、非ステロイド抗炎
症物質と呼ばれる、サルチル酸の化合物および誘導体で
ある。公知の抗炎症作用を持つ他の化合物は、ピラゾロ
ン誘導体、p-アミノフェノール誘導体、インドール誘導
体(例えばインドメタシン)およびプロピオン酸の誘導
体である。これら全ての化合物の薬理学的作用は、それ
らがシクロオキシゲナーゼを阻害し得、従ってプロスタ
グランジンあるいはトロンボキサンの合成を妨げる事実
に基づいている。
【0013】サルチル酸およびその誘導体および全クラ
スからの他の化合物は、多くの重いおよび高度に重い副
作用をかかえている。例えば、サルチル酸および誘導体
の長期間の投与は、胃および腸の潰瘍を起こす。ピラゾ
ロン誘導体の相対的不耐性、p-アミノフェノール誘導体
の肝毒性効果、インドメタシンの一般的な不耐性および
プロピオン酸誘導体の潰瘍形成効果、もまた良く知られ
ている。
【0014】非ステロイド抗炎症物質のさらに厳しい不
利益は、ある状況下で、メディエーターの病理学的効果
を増強することである。なぜなら、シクロオキシゲナー
ゼの阻害がリポキシゲナーゼに対しさらなる基質を提供
し、従ってロイコトリエンを形成するからである。
【0015】非ステロイド抗炎症物質は、コルチコステ
ロイドおよびその誘導体であるステロイド抗炎症物質と
対比される。コルチコステロイドの抗炎症作用は、ホス
ホリパーゼおよびリポキシゲナーゼの両方を阻害する、
従ってアラキドン酸代謝全体を阻害する能力に基づいて
いる。好ましくない副作用は、コルチコステロイドでの
治療に対して不利益であり、そして例としてほんの次を
挙げる:十二指腸あるいは胃の潰瘍、筋障害、骨粗しょ
う症、精神障害、感染に対する感受性の増大、嚢下白内
症など。
【0016】コルチコステロイドに加えて、ベノキサプ
ロフェンのような選択的リポキシゲナーゼ阻害剤が使用
中である。このクラスの物質も、不治の剥脱性皮膚炎
(熱傷性皮膚症候群)(scalded skin syndrome)のよ
うな、重い副作用が負担となっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、全ての器官
(肺、肝臓など)、リュウマチ性の疾患、免疫性のおよ
びアレルギー性の疾患、喘息性の疾患および炎症、の炎
症性の疾患の予防と治療となる新規なフェノン化合物、
それらの製造法およびそれらおよびそれ自体は公知のフ
ェノン化合物を含有する医薬調製物、を提供することを
目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの度驚く
べきことにも、以下に与えられる一般式(I)の新しい
フェノン化合物および一般式(II)の既知のフェノン化
合物が、優れた抗炎症作用を有することを、発見した。
【0019】従って、本発明の対象は、一般式(I)の
化合物である:
【0020】
【化4】
【0021】ここでR1=CH3、R2=H,Cl,Br,I,メチル,ヒド
ロキシ,メトキシ,プロポキシ,イソプロポキシまたはエ
トキシ;R3=Hまたはβ-D-グリコシル;R4=H,Cl,Br,I,メ
チル,ヒドロキシ,メトキシ,プロポキシ,イソプロポキシ
またはエトキシ;R5=Hまたはヒドロキシ、およびこれら
の医薬上許容し得る塩、エーテル、およびエステルであ
り、化合物4-ヒドロキシ-アセトフェノン、4-ヒドロキ
シ-3-メトキシ-アセトフェノン、4-グルコピラノシルオ
キシ-アセトフェノン、4-グルコピラノシルオキシ-3-メ
トキシアセトフェノン、4-ガラクトピラノシルオキシ-3
-メトキシ-アセトフェノン、4-グルコピラノシルオキシ
-3,5-ジメトキシ-アセトフェノンおよびガラクトピラノ
シルオキシ-3,5-ジメトキシ-アセトフェノンを除く。
【0022】次の表1の化合物が好ましい:
【0023】
【表1】
【0024】本発明の他の対象は、上述した一般式
(I)の少なくとも1つの化合物、あるいは以下の一般
式(II)の少なくとも1つの化合物、を含む医薬調製物
に関する:
【0025】
【化5】
【0026】ここで、R1は、H、OH、アルコキシあるい
はC1-8のアルキルであり;R2は、HあるいはC1-4アルコ
キシであり;R3は、OH、あるいは低分子のC1-4の脂肪族
の酸あるいは芳香族の酸で置換されてもよいβ-D/α-L-
グリコシル基(ジあるいはトリグリコシル)であり;R4
は、HあるいはC1-3アルキルあるいはC1-4アルコキシ;R
5は、H、Cl、BrあるいはIであり、R5がハロゲンの場合
は、R5はOH基に対してオルソ位であり;および、医薬上
許容し得る塩、エーテル、およびエステルであり、医薬
上許容し得るキャリアーおよび希釈剤を伴う。
【0027】R1 = CH3、R2 = CH3OでC-3位、C-3がCH3O
で置換している場合はC-5位でR3 = Hである式(II)の
化合物が好ましい。
【0028】式(II)の特に好ましい化合物は、R1 = C
H3、R2 = CH3OでC-3位、R3 = β-D-グルコシルオキシお
よびR4 = HでC-5位のアンドロシン化合物である。
【0029】式(I)および式(II)でのアルコキシに対
するラジカルの例は:直鎖あるいは分枝構造のメトキ
シ、エトキシ、n-プロポキシ、i-プロポキシ、ブトキ
シ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシあるいはオク
トキシである。
【0030】アルキルラジカルの例は、直鎖あるいは分
枝構造のメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、ブ
チル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルであ
る。
【0031】グリコシル単位の例は、グルコシル、ガラ
クトシル、ラムノシルおよびアラビノシルである。
【0032】グリコシル単位での置換基の例は、シンナ
モイル、カフェオイル、ベンゾイルラジカルである。
【0033】本発明の他の対象は、式(I)の化合物の
製造法である。
【0034】本法は次の工程を包含する: i)一般式が以下であるアセトフェノン
【0035】
【化6】
【0036】ここで、R1は、CH3O あるいはHであり、R2
は、OHであり、R3は、H、OHあるいはCH3Oである、これ
らを、有機溶媒中でグルコース誘導物と共にアルカリ溶
液で反応させる。
【0037】ii)反応混液は中和し、生じた沈澱は分離
し、そして再結晶させる; iii)ii)で得られた生成物は、アルコール溶液中でア
ルコラートと反応させる;そして iv)反応混液は中和し、溶媒を除き、そして残渣をH2O
から再結晶させる、あるいは、ハロゲン化したアセトフ
ェノンの製造では、 a)上記一般式のアセトフェノンを、水/メタノール混
液に溶解する、 b)酢酸Naを加え、そして次亜塩素酸Naあるいはヨウ化
Kおよびヨウ素(ガス状)あるいは臭化Kおよび臭素(ガ
ス状)の溶液と、1.5から3時間-60゜Cから90゜Cで反応さ
せる、 c)クロロフォルムで抽出した反応生成物をチオ硫酸Na
で洗浄し、そして酢酸から再結晶させ、そしてそれを上
述したように最終化合物の調製に用いる。
【0038】本発明による化合物および医薬調製物は、
アレルギー性病因の炎症過程、特にPAFが誘起する作
用、をブロックするという本質的なおよび重要な特性を
有する。従って、式(I)および式(II)の本発明によ
る化合物は、不利益な副作用を示さずにステロイド性の
抗炎症の特性を有し、従ってプロスタグランジン、ヒス
タミン、PAF、ロイコトリエン、およびトロンボキサン
のような公知のメディエーターが役割を果たしている病
状の進展において、最も幅広い意味で炎症過程の予防お
よび治療のために価値がある。
【0039】非ステロイド性の抗炎症物質は、ロイコト
リエン形成を阻害しないので、慢性的な炎症疾患の白血
球が誘起する効果に対して作用しないが、これと対比し
て本明細書で用いる化合物は、それらの驚くべき、優秀
なおよび有益な作用によってこの点でも、公知の化合物
に対し優れている。
【0040】本発明による化合物は、ロイコトリエンお
よびプロスタグランジンおよびトロンボキサンの合成を
阻害しおよびPAF因子の作用に拮抗すると言う、非ステ
ロイド性の抗炎症物質に対する要求を充足する。これら
は、ステイロイド性および非ステロイド性の薬剤にまつ
わる不利益から免除されている。
【0041】本発明による医薬調製物は、現在まで毒性
を有していることが示されたことはない。
【0042】化合物およびその医薬上許容し得る調製物
は、治療上の抗炎症効果を得るのに、少量の投与で良
い。
【0043】本発明による薬剤は、炎症が感染源、免疫
過程あるいは外傷で起こったかどうかに関係なく、関
節、皮膚、粘膜および内臓の炎症の治療に使用し得る。
この様な関係において、気管支喘息あるいは閉塞性気管
支炎のような、特に気管支系の炎症過程は、その徴候を
特に有利に治療される。加えて、本発明による薬剤は、
血小板による炎症性物質の生合成を阻害することが望ま
れると考えられる、血管および心臓の疾患の予防および
治療のために用い得る。本発明による薬剤は、PAFおよ
び/あるいはロイコトリエンが誘発する全ての現象に対
し、および特に気管支領域の治療に対し、特に有利に用
い得る。
【0044】所望の治療効果のために薬剤中に用いられ
る化合物(以下活性成分と呼ぶ)の必要量は、各々の化
合物、投与の形態、薬剤で治療する対象、および各々の
病気による。上述したような炎症、痛みあるいは発熱状
態、である哺乳動物へ投与する化合物の好適な投与量
は、体重1 kg当り約0.1 μgから500 mgの活性成分であ
る。全身投与の場合は、その用量は体重1 kg当り0.5か
ら500 mgの範囲の活性化合物、および最も好ましい用量
は体重1 kg当り0.5から50 mgの範囲の活性化合物であり
得、例えば体重1 kg当り5から25 mgを1日数回、特に1
日に2回あるいは3回与える。
【0045】局所投与、例えば皮膚あるいは粘膜、の場
合は、その好適な投与量はかなり多量であり得る;しか
し吸入による投与の場合は、その用量は全身の用量より
かなり低い。
【0046】原理的には活性成分のみを単独で投与する
ことは可能であるが、一般式に従う化合物とそれに医薬
として許容され得るキャリアー物質とを含んでいる医薬
製剤の形態で、活性成分を投与するのが好ましい。一般
的に、活性成分はそのような製剤では、その製剤の0.1
から99.9重量%の濃度で存在する。製剤の1回の用量は、
普通活性成分の0.1 mgおよび1 gの間を含んでいる。局
所投与に対しては、活性成分の濃度は、好ましくは調製
物の1から2重量%であるが、10%までは含まれ得る。鼻あ
るいは口の投与、例えば自動噴粉器、噴霧器あるいは公
知のおよび従来からある装置のような、に用いる調製剤
は、0.1から20重量%、例えば2重量%の活性成分を含み得
る。
【0047】獣医学およびヒトの医学の両方での使用の
ための本発明による調製物は、医薬上許容し得るキャリ
アー物質、および必要な場合は他の治療上活性のある物
質、と共にこの活性成分を含む。キャリアー物質は、そ
れが製剤の他の成分と融和性があり、その製剤の受容者
に不利な効果を有さないと言う観点で、許容し得なけれ
ばならない。好適には、その製剤は、経口、眼、直腸、
非経口(皮下、筋肉内および静脈内を含む)、関節内、
局所、鼻あるいは口の投薬形態で用いられ得る。
【0048】本発明による製剤は、単一投与の形態で一
般的に用いられ得、そして製薬技術の分野で公知の方法
で製造され得る。本質的に、全ての方法は活性成分をキ
ャリアー物質と混合し、そして必要ならば1つまたはそ
れ以上の他の成分と混合するステップを包含する。通
例、これらの製剤は活性成分と液体キャリアーあるいは
微細に分散した固体キャリアーあるいはその両方と均一
に激しく混合し、次に必要な場合は、所望の調剤形態に
生産物を成形することによって、製造する。
【0049】経口投与のための本発明による製剤は、例
えばカプセル、カシェ剤、錠剤あるいは菱形錠剤のよう
な、各々の形態が活性成分のある量を含んでいる個別の
形態として、用いられ得る。それらはまた、粉末の形態
で、あるいは顆粒の形態で、あるいは水性あるいは非水
性液体での溶液あるいは懸濁液の形態で、あるいは水中
油エマルジョンあるいは油中水エマルジョンの形態で、
用い得る。活性成分も、丸剤、し剤あるいはペーストの
形態で用い得る。
【0050】本発明による調製物が、錠剤の形態で用い
得る場合はまた、活性成分を、必要な場合は1つあるい
はそれ以上の添加成分と一緒に、圧縮しあるいは注型す
ることによって製造し得る。圧縮錠剤はまた、例えば粉
体あるいは顆粒のような自由流体の形態をした活性成分
を、必要な場合は結合剤、滑沢剤、不活性な希釈剤、界
面活性剤あるいは分散剤と共に混合して、好適な装置の
中で圧縮することによって製造し得る。注型錠剤は、粉
末の形態の活性成分、および好適なキャリアー物質の、
不活性な液体希釈剤で湿潤した混合物を、好適な装置中
で注型することにより製造し得る。
【0051】直腸の投与に対する本発明による調製物
は、例えばカカオバターでできたキャリアーに活性成分
を含ませた座剤の形態で用い得る。それは、浣腸の形態
でも用い得る。
【0052】本発明による製剤が、非経口に投与される
場合は、それらは、受容者の血液と好ましく等張であ
る、活性成分の滅菌した水性調製物を一般に含有してい
る。
【0053】関節内投与のために好適である本発明によ
る調製物は、活性成分の滅菌水性調剤の形態で、必要な
場合は活性成分の微結晶形態、例えば水性微結晶懸濁液
の形態で用い得る。
【0054】本発明による製剤はまた、リポソーム製剤
の形態で、あるいは生体分解性ポリマー系の形態で、活
性成分の投与のために用い得る。
【0055】局所投与のための好ましい本発明による製
剤は、液体あるいは半液体調製物、例えばリニメント
剤、ローション剤、ドレッシング剤、水中油あるいは油
中水エマルジョン、例えばクリーム剤、軟膏あるいは練
り剤のような、あるいは溶液あるいは懸濁液、例えば滴
剤のような、を包含する。例えば、眼科投与に対する活
性成分は、水性眼滴剤の形態で、例えば0.1から1.0%溶
液の形態で用い得る。
【0056】鼻腔を通るあるいは口腔への投与、あるい
は吸入のための本発明による製剤は、自動粉霧粉体の形
態であるいはスプレー調製物の形態、例えばエアゾー
ル、で用い得る。製剤は、好ましくは分散後10から200
μmの範囲、吸入のためには好ましくは1および100μmの
間、の粒径を得る。
【0057】本発明による製剤は、水性あるいは希釈し
たアルコール液体中にもまた活性成分を含み得る。活性
成分は、必要な場合は、スプレー装置で細かい霧に変え
得、そして患者に吸入し得る。
【0058】この形の調製物は、例えばサッカリンナト
リウムおよび揮発油のような風味を、一般には含む。緩
衝物質および/あるいは界面活性剤も、保存剤、例えば
ヒドロキシ安息香酸メチル、と一緒にそのような調剤に
含み得る。鼻を通って投与するに好ましい他の調製物
は、20から500μmの粒型を示す粗い粉末からなり、それ
は嗅ぎタバコと同じように投与する。
【0059】上述した成分に加えて、本発明による製剤
は、1つあるいはそれ以上の付加的な通常のおよび公知
の化合物、例えば希釈剤、緩衝剤、香料、結合剤、界面
活性剤、増粘剤、滑沢剤、保存剤、抗酸化剤、乳化剤な
ど、を含み得る。
【0060】以下の実施例は、本発明を説明するが、本
発明を本実施例に限定するものではない。
【0061】
〔実施例1〕
a)植物原料からのアンドロシンの分離(ピクロリザ
クロア ロイレ(Picrorhiza Kurroa Royle)およびベン
ス(Benth))。
【0062】ピクロリザ クロアは、インドに生育して
いる管根(tubular roots)を持った植物である。
【0063】ピクロリザ クロアの微紛状にした根を、
溶媒の極性を増大させながら、例えばヘキサン-クロロ
フォルム-酢酸エチル-メタノール、で徹底的なソックス
レー抽出を行う。抽出物は、生物活性、例えば白血球で
のヒスタミン放出に与える影響、を試験する。活性画分
は、ゲル濾過する(例えばセファデックスR LH-20-カ
ラム 2.5 X 78.5 cm)。メタノールを溶出媒体として
用いる。アンドロシンを含む画分は、上述した試験での
生物活性により確認し、一緒にし、そして乾燥エバポレ
ーションする(メタノール抽出物は約1.6%のアンドロシ
ンを含む)。
【0064】b)別な方法として、微紛状にした根を、
ヘキサン次にメタノールでソックスレー抽出する。メタ
ノール画分を、a)で述べたように再び分画し、そして
活性画分を該当する試験法での活性によって確認する。
【0065】アンドロシンは、薄層クロマトグラフィー
によって確認し得る。分離は、クロロフォルム/メタノ
ール、8.5 : 1.5からなる移動相を用いてSiO2プレート
上で行い、そして100゜Cに加熱後アンドロシンを含む画
分はオレンジ赤となる、バニリン-硫酸試薬での検出を
する。
【0066】c)アンドロシンについて富化された、植
物原料の抽出物を製造する方法。
【0067】a)あるいはb)により得られたアンドロ
シンを含む画分は、移動相としてメタノール/水を用い
て、RPカラムクロマトグラフィー(RP-18-Lobarカラ
ム)を行う。20%メタノールを用いて、活性成分を溶出
し、そして生物活性によって確認する。
【0068】アンドロシンを単離するためのあるいはア
ンドロシンに富む抽出物を製造するための上述した方法
は、ヘキサンで始まりそしてメタノールまでの一連の溶
出向性(eluetropic)溶媒を用いてソックスレー抽出、
パーコレイション、マセレーションによって、あるいは
超臨界ガス(CO2,ブタン)によって、ピクロリザ クロ
アの微粉にした根の徹底的な抽出、およびアンドロシン
を含む画分の富化、あるいは技術者には公知であるカラ
ムクロマトグラフィー(例えばゲル浸透法、RPクロマト
グラフィー)による、あるいは液/液分配法による、ア
ンドロシンを含まない画分の分離、を本質的に包含す
る。
【0069】〔実施例2〕 化学合成による一般式(I)の化合物の製造。
【0070】18 mmolの2.5%水酸化カリウムを、次の一
般式のアセトフェノン(市販されている)の10から15 m
lのアセトン中での10 mmol溶液に添加する。
【0071】
【化7】
【0072】ここで、R1 = CH3OあるいはH、R2 = Hある
いはOH、およびR3= H,OH,あるいはCH3Oで、そして10分
間室温で攪拌する。次に、β-アセトブロムグルコース
(14から16 mmol)の溶液を20から30 mlのアセトンに1
滴ずつゆっくり添加し、24から40時間攪拌し続ける。10
%の塩酸で反応混液を中和後、およそ0゜Cまで冷却し、沈
澱を吸引するか、あるいは酢酸メチルでの抽出による濃
縮後単離する。生成物をメタノールあるいはエタノール
から再結晶させて、結晶テトラアセチルグルコシルオキ
シアセトフェノン誘導体を20から40%の収率で生じる。
【0073】1Nのナトリウムメチラート(9 mmol)を、
第1段階で得た化合物の2 mmolのメタノール溶液に添加
し、室温で2から3時間攪拌する。反応混液をイオン交換
樹脂(IR-120)で入念に中和し、そして減圧で濃縮す
る。残渣は、水から再結晶させ、そして60から70%の収
率で結晶生成物としてグルコシドを生じる。
【0074】ハロゲン化誘導体の製造のためには、アセ
トフェノン(0.01 mol)を水あるいは水-メタノール混
液に溶解し、そして酢酸Na(1.5-3.0 g)の添加後次亜
塩素酸Na(1.7 g)あるいはヨウ化K(0.5 g)およびヨ
ウ素(ガス状)あるいは臭化Kおよび臭素(ガス状)の溶
液と、-60゜Cから90゜Cで1.5時間から3時間反応させる(C
l,Br,I = 0.01 mol)。反応生成物は、クロロフォルム
で抽出し、チオ硫酸Naで洗浄し、そして粗生成物を酢酸
から再結晶させる。その後、その化合物は、さらに上述
したように用いる。
【0075】〔実施例3〕 生物試験 a)ピクロリザ クロアの様々な溶媒画分およびアンド
ロシンによるヒトの末梢血白血球からのヒスタミンの放
出の阻害。静脈血を、アトピー性ドナーから採取し、そ
して末梢血白血球をデキストラン沈降法により得た。こ
の精製された細胞を、試験する物質を3種あるいは4種の
異なった濃度で、および溶媒のみとインキュベートし
た。10分後、ウサギ抗ヒトIgE抗体、バロタ(Vallota)
およびミュラー−エバーハード(M▲u▼ller-Eberhar
d)に従うアナフィラトキシン(C5a)を含む血漿、カル
シウムイオノフォアあるいは生理食塩水を、その細胞に
加えた。30分の後、反応を止め、そしてヒスタミン濃度
を分光蛍光測光法により紫外波長で測定した。
【0076】結果は、表2に示す。表2のヒスタミン放出
阻害は、刺激しない場合の自発放出によって補正し、過
塩素酸による最大放出に対する百分率で示されている。
【0077】b)モルモットでのアセトフェノン化合物
の喘息防護作用。
【0078】雄の白色「ピアブライト(Pirbright)」
モルモットを、良く知られた方法によって卵白アルブミ
ンに感作させた。吸入試験を、4から6週間後に行った。
【0079】自然に呼吸している動物を、動物の頭のま
わりの水で満たされたゴム輪によって分けられた2つの
部屋となっている、2重チャンバー肢体容積計(dual-ch
amberbody plethysmograph)に入れた。2つの部屋の体
積の変化を、圧力転移装置によって測定した。気管支障
害の程度は、「圧縮空気」のパラメーターによって決め
た。この技術は、他の侵入的な方法より10倍感度が高い
(Dorschら、 Pfl▲u▼gers Arch., 1981, 391: 236 to
241)。
【0080】10から14個体の動物からなるグループを2
つのサブグループに分け、そして各々を試験物質あるい
は溶液で処置した。3日あるいは4日後、コントロールを
以前与えられた動物には試験物質を、および逆の場合は
逆にして、再び実験を行った(各々の動物は、試験物質
あるいは溶媒のどちらかを一度ずつ与えられている)。
【0081】卵白アルブミン、ヒスタミンおよびアセチ
ルコリンは、生理食塩水に溶解した;PAFは最初にエタ
ノールに、次に終濃度で1 ml当り1 μgとなるように0.2
5 %のウシ血清アルブミンを含む生理食塩水に溶解し
た。卵白アルブミン、PAF、ヒスタミンおよびアセチル
コリンは、超音波によって生成したエアロゾルの形態で
投与した。
【0082】PAFが誘起する過敏反応性に対する試験物
質の効果は、ヒスタミン、PAFおよびヒスタミンの継続
的な吸入によって調べた。1つのグループの動物を2つの
サブグループに分けて、どちらのサブグループとも中程
度の気管支障害を起こす用量のヒスタミンを吸入した。
1時間後、一方のグループに試験する物質を与え、そし
て他方のグループには溶媒のみを与えた。両グループと
もその後、PAFおよびヒスタミンの連続的な吸入により
誘起した。最初1 μgのPAF、そして60分後に以前与えた
のと同量のヒスタミンを与える。コントロール動物で
は、ヒスタミンとの2回目の接触は最初の接触後よりも3
倍重い喘息反応を、通常導く。
【0083】これらの実験の結果を、図1および図2に示
す。
【0084】図より分かるように、体重1 kg当り10 mg
の経口投与で与えたアンドロシンは、PAFが誘起する気
管支喘息をインビボで72%まで、およびアレルギー性気
管支喘息を67%まで減少させている。エアゾールの場合
は、動物当り0.5 mgの用量で与えたアンドロシンは、PA
Fが誘起する反応を72%まで、およびアレルギー性反応を
67%まで減少させている。本質的に、同じ効果が、化合
物アポシニンおよび2,4-ジメトキシ-2-ヒドロキシアセ
トフェノンで得られている。
【0085】表2で分かるように、純粋な物質としての
アンドロシンは、インビトロの実験では有効でない。し
かし、アンドロシンを含む抽出物は、良好な阻害効果を
示した。
【0086】
【表2】
【0087】
【発明の効果】本発明の新規な化合物および既に公知の
化合物は、抗炎症作用を有する。本発明による化合物
は、メディエーター遊離を阻害し、およびPAF因子の作
用を中和する。炎症過程の進展、特にPAFが誘起する作
用、過敏反応性をブロックする。インビボで、これらの
化合物は、特にアレルゲンおよびPAFが誘起する気管支
喘息を阻害する。ステロイド剤に相当する、最も幅広い
意味での炎症過程の予防および治療のために価値があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】PAF吸入に誘起される喘息に対する、ピクロリ
ザ クロアのアンドロシンの作用を示している。
【図2】卵白アルブミンに誘起される喘息に対する、ピ
クロリザ クロアのアンドロシンの作用を示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07H 15/203 (72)発明者 ヒルデベルト ヴァーグナー ドイツ連邦共和国 8000 ミュンヘン 2,カールシュトラーセ 29,インスティ テュート フュア ファーマツォイティッ シェ ビオロギー デア ウニバーズィテ ート ミュンヘン (72)発明者 ヴァルター ドルシュ ドイツ連邦共和国 6500 マインツ,ラン ゲンベックシュトラーセ 1,キンダー− ウント ポリクリーニク デア ウニバ ーズィテート マインツ (72)発明者 ヘアマン シュトゥプナー オーストリア共和国 6020 インスブルッ ク,インライン 52,インスティテュート フュア ファーマコグノズィー,ウニバ ーズィテート インスブルック (72)発明者 ザンドール アントゥス ハンガリー共和国 1521 ブダペスト,ゲ ラート テア 4,インスティテュート フュア オーガニッシェ ヘミー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)が以下である化合物: 【化1】 ここで、R1=CH3、R2=H,Cl,Br,I,メチル,ヒドロキシ,メ
    トキシ,プロポキシ,イソプロポキシ,あるいはエトキ
    シ;R3=Hあるいはβ-D-グリコシル;R4=H,Cl,Br,I,メチ
    ル,ヒドロキシ,メトキシ,プロポキシ,イソプロポキシあ
    るいはエトキシ;R5=Hあるいはヒドロキシ、およびそれ
    らの医薬上許容し得る塩、エーテル、およびエステルで
    あり、化合物4-ヒドロキシ-アセトフェノン、4-ヒドロ
    キシ-3-メトキシ-アセトフェノン、4-グルコピラノシル
    オキシ-アセトフェノン、4-グルコピラノシルオキシ-3-
    メトキシアセトフェノン、4-ガラクトピラノシルオキシ
    -3-メトキシ-アセトフェノン、4-グルコピラノシルオキ
    シ-3,5-ジメトキシ-アセトフェノンおよびガラクトピラ
    ノシルオキシ-3,5-ジメトキシ-アセトフェノンを除く。
  2. 【請求項2】R3 が、グルコシド、ガラクトシド、ラム
    ノシド、アラビノシドであることを特徴とする、請求項
    1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1がメチル、R2がメチル、R3がβ-D-グル
    コシル、およびR4がHであることを特徴とする、請求項
    1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】R1がメチル、R2がH、R3がβ-D-グルコシ
    ル、およびR4がHであることを特徴とする、請求項1に
    記載の化合物。
  5. 【請求項5】R1がメチル、R2がn-プロポキシ、R3がβ-D
    -グルコシル、およびR4がHであることを特徴とする、請
    求項1に記載の化合物。
  6. 【請求項6】R1がメチル、R2がイソプロポキシ、R3がβ
    -D-グルコシル、およびR4がHであることを特徴とする、
    請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】請求項1から6に記載の一般式(I)の化
    合物、あるいは以下の一般式(II)の化合物を少なくと
    も1つ含む医薬組成物。 【化2】 ここで、R1は、H、OH、アルコキシあるいはC1-8のアル
    キルであり;R2は、H、C1-4のアルコキシであり;R
    3は、OH、あるいは低分子のC1-4の脂肪族の酸あるいは
    芳香族の酸で置換されもよいβ-D/α-L-グリコシル基
    (ジあるいはトリグリコシル)であり;R4は、Hあるい
    はC1-3アルキルあるいはC1-4アルコキシ;R5は、H、C
    l、BrあるいはIであり、R5がハロゲンの場合は、R5はOH
    基に対してオルソ位である;そして、それらの医薬上許
    容し得る塩、エーテル、およびエステルであり、医薬上
    の許容し得るキャリアーおよび希釈剤を伴う。
  8. 【請求項8】式(II)の化合物で、R1がCH3、R2がC-3位
    でCH3O、C-3がCH3で置換した場合はR3がC-5位でH、およ
    びR4がOHであることを特徴とする、請求項7に記載の医
    薬組成物。
  9. 【請求項9】式(II)の化合物で、R1がCH3、R2がC-3位
    でCH3O、R3がC-5位でH、およびR4がβ-D-グルコシルオ
    キシであることを特徴とする、請求項7に記載の医薬組
    成物。
  10. 【請求項10】次を特徴とする、請求項1から6に記載
    の化合物を製造する方法: i)一般式が以下であるアセトフェノン 【化3】 ここで、R1は、CH3O あるいはHであり、R2は、OHであ
    り、R3は、H、OHあるいはCH3Oである、これを、有機溶
    媒中でグルコース誘導物と共にアルカリ溶液で反応させ
    る。 ii)反応混液は中和し、生じた沈澱は分離しそして再結
    晶させる; iii)ii)で得られた生成物は、アルコール溶液中でア
    ルコラートと反応させる;そして iv)反応混液は中和し、溶媒を除き、そして残渣をH2O
    から再結晶させる、あるいは、ハロゲン化したアセトフ
    ェノンの製造では、 a)上記一般式のアセトフェノンを、水/メタノール混
    液に溶解する、 b)酢酸Naを加え、そして次亜塩素酸Naあるいはヨウ化
    Kおよびヨウ素(ガス状)あるいは臭化Kおよび臭素(ガ
    ス状)の溶液と、1.5時間から3時間-60゜Cから90゜Cで反
    応させる、 c)クロロフォルムで抽出した反応生成物をチオ硫酸Na
    で洗浄し、そして酢酸から再結晶させ、そしてそれを上
    述したように最終化合物の調製に用いる。
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