JPH0523417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、座部の下に引出し式のアンダートレ
イを備えた座席に関する。

「従来の技術」 従来、インストルメントパネルやアンダートレ
イあるいはトノボード等に芳香剤を置いて、車室
の嫌な匂を消すことが一般的に行なわれている。

「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、このような従来の芳香剤の使い
方では、芳香剤が車室内に散らかつて乱雑になつ
たり、芳香剤が常に空気にさらされているので、
消耗が早く、肝心の時に効き目がないことがある
という問題点があつた。

本考案は、このような従来の問題点に着目して
なされたもので、外観が損なわれず芳香剤を確実
に保持しておくことができるアンダートレイを備
えた座席を提供することを目的としている。

「課題を解決するための手段」 かかる目的を達成するための本考案の要旨とす
るところは、 座部の下に引出し式のアンダートレイを備えた
座席において、 芳香剤を収納する上方に開口した芳香剤ケース
を前記アンダートレイの奥に装着し、 押入時に前記芳香剤ケースの開口を閉じ、引出
時に前記芳香剤ケースの開口を開く蓋片を前記ア
ンダートレイの奥端部に設けたことを特徴とする
座席に存する。

「作用」 アンダートレイが座部の押し入れられた状態で
は、芳香剤ケースの開口がアンダートレイの奥端
の蓋片により密閉され、その香りが車室内へ出る
ことがない。

座部の下から前方へアンダートレイを引き出す
と、蓋片も前方に移動し、芳香剤ケースの開口が
開き、芳香剤から香りが車室内に広がり、その香
りにより、車室内の煙草などの嫌な匂を消すこと
ができる。

芳香剤ケースの香りで車室内の嫌な匂が消され
た後、アンダートレイを前方から座部の下に押し
入れると、座部の下で芳香剤ケースの開口がアン
ダートレイの蓋片で塞いで密閉され、その香りが
外部へ出ないようになる。アンダートレイを座部
の下に出入するとき、芳香剤ケースの開口が開閉
して車室内への香りの流出が調節されるので特別
な操作をする必要がない。

アンダートレイ自体が座部の下に確実に支持さ
れ、その奥に芳香剤ケースが収納されているの
で、芳香剤が外れ落ちることもないものである。

「実施例」 以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明す
る。

第１図〜第３図は本考案の一実施例を示してい
る。

座席１０の座部１１の下に引出し式のアンダー
トレイ２０が設けられている。

座部フレーム１２の下には縦方向に平行にレー
ル部材１３，１３が固設されている。

アンダートレイ２０は、座部フレーム１２のレ
ール部材１３，１３に摺動可能に嵌合する摺動フ
ランジ２１，２１が両側に形成された容器形をし
ている。

アンダートレイ２０の奥には芳香剤を収納する
芳香剤ケース２５が装着されるようになつてい
る。芳香剤ケース２５は上方に開口２６が開口し
た容器形をしており、座部フレーム１２のレール
部材１３，１３に摺動可能に嵌合する摺動フラン
ジ２７，２７が形成されている。

芳香剤ケース２５の開口２６の上面２６ａは摺
動フランジ２７，２７より板厚程度低くなつてお
り、この上面２６ａの上に挿通可能であつて、押
入時に芳香剤ケース２５の開口２６を閉じ、引出
時に芳香剤ケース２５の開口２６を開く蓋片２２
がアンダートレイ２０の奥端部に設けられてい
る。

次に作用を説明する。

アンダートレイ２０は、物を出し入れするとき
以外は座部１１の下に押し入れられている。

芳香剤ケース２５は座部フレーム１２のレール
部材１３，１３の最奥にあり、芳香剤ケース２５
の開口２６はアンダートレイ２０の蓋片２２が上
面２６ａの上に挿通して塞がれており、芳香剤ケ
ース２５の内部が密閉されているので、その香り
が車室内へ出ることがない。

物を出し入れするため、座部１１の下から前方
へアンダートレイ２０を引き出すと、レール部材
１３，１３に案内されてアンダートレイ２０は前
方に移動し、蓋片２２も前方に移動して上面２６
ａの上から去る。芳香剤ケース２５の開口２６は
開き、芳香剤から香りが車室内に広がり、その香
りにより、車室内の煙草などの嫌な匂を消すこと
ができる。

アンダートレイ２０を前方から座部１１の下に
押し入れると、座部１１の下で芳香剤ケース２５
の開口２６がアンダートレイ２０の蓋片２２で塞
がれて密閉され、その香りが外部へ出ないように
なる。

芳香剤ケース２５内の芳香剤を交換するとき
は、アンダートレイ２０を座部１１の下から完全
に抜き出してから芳香剤ケース２５を前に引出
す。開口２６が外部に表われたら消耗した芳香剤
を取り出し、新しい芳香剤を入れる。

次いで芳香剤ケース２５を浅く押し入れ、さら
にアンダートレイ２０を押し込めば、芳香剤ケー
ス２５はアンダートレイ２０によりレール部材１
３，１３の奥まで押し込まれ、開口２６が蓋片２
２で塞がれた状態で止まる。

アンダートレイ２０を座部１１の下に出入する
とき、芳香剤ケース２５の開口２６が開閉して車
室内への香りの流出が調節されるので特別な操作
をする必要がない。

アンダートレイ２０自体が座部１１の下に確実
に支持され、その奥に芳香剤ケース２５が収納さ
れているので、芳香剤が外れ落ちることもないも
のである。

「考案の効果」 本考案に係る座部によれば、アンダートレイを
出し入れする際、開口を開閉される芳香剤ケース
を設けたから、芳香剤が座席のしたの見えない部
位に設けられるので、余分なスペースをとらず外
観が損なわれることもない。

芳香剤ケースは確実に保持されるとともに、必
要なときに適切に開口が開かれるので、効果的に
香りを放出することができ、極めて使い勝手がよ
い。

【図面の簡単な説明】

各図は本考案の一実施例を示しており、第１図
は座席の縦断面図、第２図は座席の斜視図、第３
図はアンダートレイ近傍の分解斜視図である。 １０……座席、１１……座部、１２……座部フ
レーム、１３……レール部材、２０……アンダー
トレイ、２１……摺動フランジ、２２……蓋片、
２５……芳香剤ケース２６……開口、２７……摺
動フランジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 座部の下に引出し式のアンダートレイを備えた
   座席において、 芳香剤を収納する上方に開口した芳香剤ケース
   を前記アンダートレイの奥に装着し、 挿入時に前記芳香剤ケースの開口を閉じ、引出
   時に前記芳香剤ケースの開口を開く蓋片を前記ア
   ンダートレイの奥端部に設けたことを特徴とする
   座席。