JPH05233862A - 光学的走査装置及びその走査方法 - Google Patents

光学的走査装置及びその走査方法

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JPH05233862A
JPH05233862A JP4072572A JP7257292A JPH05233862A JP H05233862 A JPH05233862 A JP H05233862A JP 4072572 A JP4072572 A JP 4072572A JP 7257292 A JP7257292 A JP 7257292A JP H05233862 A JPH05233862 A JP H05233862A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ユーザーが容易に照準合わせができるように
し、半導体レーザダイオードからのユーザーが視覚的に
容易に認識できないレーザ光であっても、照準合わせを
簡単させ、読み取り効率および読み取り時間を短縮可能
とする。 【構成】 読み取られる各記号を照準することができる
携帯用レーザダイオード走査ヘッドは視覚的に容易に認
識できないレーザ光を発光、受光し、各記号を目視して
探索し、追跡できるようにトリガスイッチ起動式の照準
光機構を備えている。小型のレーザダイオードの光学素
子列と光学的に折れ曲がる光路アセンブリ及び交換可能
な部品設計と、ヘッドの一体式窓構造が開示されてい
る。凹面集光ミラーと固定的、静止的な関係で固定され
た固定式の反射ミラーと、軽量の移動式走査ミラーとが
開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はバーコード記号のよう
な記号を読み取るための光学的走査装置に関し、特にレ
ーザ走査システムにおいて、ユーザーが保持可能で、読
み取られるそれぞれの記号に照準を定めることができ、
軽量で、多部品から成る携帯用レーザダイオード走査ヘ
ッドに関する。更に詳細には、この発明は、ユーザーに
は視覚的に容易に認識できず、事実上は不可視である光
を、ヘッドが発光または受光すると、読み取られる各記
号を視覚的に探索し、場合によってはトラッキングする
ための光照準装置と、光照準装置を制御するトリガと、
レーザダイオードの光学アセンブリと、照準光を反射す
るが、視覚的に容易に認識できない光は透過する光学素
子と、走査・集光・集束ミラー・システムと、必要に応
じて単一又は複数の部品をヘッドの単一のハンドル内に
収容でき、又はヘッドに着脱自在な交換可能ハンドル内
に収納できる形式の交換可能な部品設計と、ヘッドの選
択された透明部を覆って、光がそこを透過することを防
止するための遮光カバーとに関する。
【0002】
【従来の技術】種々の光学式読み取り装置及び光学的走
査システムは、対象物上の記号を光学的に読み取ること
によって対象物を識別するために、対象物に付与された
バーコード記号を光学的に読み取るものである。バーコ
ード記号自体は、幅が異なり、互いにスペースを隔てて
異なる幅の境界をなし、バーとスペースとは光反射特性
が異なるようにされた一連のバーから成るコード化され
たパターンである。光学式読み取り装置及び光学的走査
システムはコード化されたパターンを、対象物を記述し
た多重の英数字表現に復号(デコード)する。この一般
型の走査システムは例えば米国特許第4,251,798 号明細
書、同4,360,798 号明細書、同4,369,361号明細書、同
4,387,297 号明細書、同4,409,470 号明細書、及び同4,
460,120 号明細書に開示されている。
【0003】これらに開示されているように、このよう
な走査システムの特に有利な点はとりわけ、ユーザーが
保持するハンディ型の携帯用レーザ走査ヘッドからレー
ザ光を射出し、読み出されるべき記号にヘッド、すなわ
ちレーザ光を向け、記号を横切る一連の走査でレーザ光
を反復的に走査し、走査されたレーザ光のうちで記号か
ら反射したレーザ光を検出し、検出された反射光をデコ
ードすることにあった。レーザ光は必ずしも常にではな
いが、通常は約6328オングストロームの波長で赤色
レーザ光を発するヘリウム−ネオンガスレーザによって
射出されている。この赤色レーザ光はユーザーに見える
ため、ユーザーは容易にヘッドのねらいを定め、射出さ
れた赤色レーザ光を走査中に記号の上に、及び記号を横
切って位置決めし、保持することができる。
【0004】しかし、レーザ光が例えば米国特許第4,38
7,297 号明細書,同4,409,480 号明細書及び同4,460,12
0 号明細書のように、半導体レーザダイオードによって
射出される技術では、レーザダイオードにより射出され
たレーザ光がユーザーによって視覚的に容易に認識でき
ないとき、記号に対するヘッドの照準合わせは、より困
難なものになる。ある種のレーザダイオードでは、レー
ザ光は約7800オングストロームの波長で射出され、
これは赤外線と極めて近く、可視光と不可視光の境界線
上にある。このレーザダイオード光は、暗い部屋ではユ
ーザーに見えるが、周囲光がレーザダイオード光を遮っ
てしまう明るい環境では見えない光である。更に、レー
ザダイオード光が、例えば記号を横切って掃引されるこ
とによって移動するとき、特にレーザダイオード光が毎
秒複数回で、例えば毎秒40回の高速度で掃引された場
合、レーザダイオード光は暗い部屋においてさえ、ユー
ザーには見えないものであった。従って、レーザ光の波
長、レーザ光の強度、レーザ光が射出される環境での周
囲光の強度、走査速度及びその他の要因のような要因の
一つ、又はいくつかの要因により、レーザダイオードの
光は事実上「不可視」であり、あるいは「視覚的に容易
に認識できない」ものである。
【0005】しかし、このレーザダイオード光は視覚的
に容易に認識できないので、ユーザーは、少なくともか
なりの困難と実際的な努力なしに、レーザダイオード光
を記号に対して容易に照準合わせすることができなかっ
た。ユーザーは、試行錯誤によって照準を探し、走査す
るレーザダイオード光が、偶然、記号の上に、又、記号
を横切って正しく位置決めされることを期待し、走査シ
ステムが、一般には指示ランプの点灯、あるいは音響信
号(ブザー)が鳴ることによって、記号がうまくデコー
ドされ、読み取られたことを知らせるまで待たなければ
ならなかった。この探索方法は、特に多数の記号が毎時
間、毎日読み取られる必要がある用途では、効率が悪
く、時間がかかる記号読み取り手法であった。
【0006】しかしながら、できる限り軽量で、小型
で、効率がよく、高価ではなく、使い易いように作られ
ることが望ましいレーザ走査ヘッドという事情では、レ
ーザダイオード光が、視覚的に容易に認識できないとい
う性質をもつにもかかわらず、レーザダイオードは、ヘ
リウム− ネオンガスレーザよりも有利であった。なぜ
ならば、レーザダイオードはこのようなガスレーザと比
較すると小型で、軽量で、電力消費量が少なく(電圧供
給量は直流12V以下)、同期検出や、信号/ノイズ比
(S/N比)を大きくするために直接、変調できるから
であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の利点に
も係わらず、その見えにくさの他に、レーザダイオード
光自体がもつ一定の光学的な性質によって、レーザダイ
オード光をヘッド外部の所定の基準面で、所望のスポッ
トサイズ(例えば6〜12ミルの円形スポット)に集束
し、また、このスポットサイズを基準面の両側での所定
の公差で所定の焦点深度、もしくは視野深度、すなわち
視野内の位置にある記号をうまくデコードし、読み取る
ことができる有効距離内に保持することは容易にはでき
なかった。例えば、ヘリウム−ネオンガスのレーザの場
合と比較して、レーザダイオード光の波長は長いので、
同じスポットサイズの場合の有効距離は短くなる。レー
ザダイオード光は更に発散性が高く、異なる面では発散
も異なり、半径方向で対称ではない。このように、ガス
レーザ光が、光伝播の縦方向に垂直である全ての面で約
1ミリラジアンの、同じ小さい発散角度を有しているの
に対して、レーザダイオード光は、ダイオードのp- n
接合面と平行な面では約200ミリラジアンの大きい発
散角度を有し、また、p- n接合面と垂直な面では約6
00ミリラジアンという、更に大きい発散角度を有して
いる。単一の横方向モード(TEMOO)では、ガスレー
ザ光は半径方向に対称の、ほぼ円形の横断面を有してい
るが、レーザダイオード光は半径方向に非対称で、ほぼ
楕円形の横断面を有している。
【0008】例えば、前述の集束の問題を解決し、レー
ザダイオード光の半径方向に非対称である性質を克服す
るためのいわゆる幾何学的な方法において、ヘッドから
約31/2 インチの距離に位置する基準面で、約9. 5ミ
ルのスポット直径を有するようにビームスポットを集束
した場合、80倍以上の光学的倍率が得られた。しか
し、このような高い倍率の場合、単一の光学的集束素子
を使用すると、(例えば米国特許第4,409,470 号明細書
を参照)極めて精密に製造され、位置決めされ、調整さ
れなければならなくなる。米国特許第4,387,297 号明細
書で指摘されているように、発散性の高いレーザダイオ
ード光を採用し、倍率を素子の間で分散させるために、
大きい数値の口径、すなわち0. 25の口径を有するよ
うに設計されたレンズシステムにおいて、複数の光学的
集束素子を使用した場合には、各々の素子の機械的公差
はより緩やかなものとなり、位置決めと調整の手順は容
易になる。しかし、複数の光学素子は、単一の素子と比
較してヘッド内でより多くのスペースを占め、重量と価
格が増大する。
【0009】更に、場合によっては、記号を横切る走査
中に、記号内の空隙及び記号上のほこりを無視し、更に
明暗の移行を一層急激にするには、楕円形のレーザダイ
オード光のスポットの方が、円形のガスレーザ光のスポ
ットよりも望ましいこともあったが、このような利点
は、より長い寸法の楕円形のスポットが記号の高さに沿
って位置決めされた場合に得られるものであった。従っ
て、このような望ましい特徴を得るためには、レーザダ
イオード光は記号に対して特定の方位に正しく位置決め
されることが必要であった。記号がレーザダイオード光
に対して無作為に配位されると、レーザダイオード光を
ヘッドに対して正しい方向に向けるために、ヘッドを頻
繁に操作しなければならなくなる。このことによって、
レーザダイオード光で記号を読み取る手順が、特に大量
処理の場合、既に効率的ではなくなり、時間がかかる状
態は一層悪化することになった。歪像コリメータを使用
して楕円形のレーザダイオード光スポットを円形にする
ことは可能であるが、それは光学素子の数と、スペース
と、重量と価格を更に増大することになった。
【0010】更に、従来のガスレーザ式及びレーザダイ
オード式のレーザ走査ヘッド、双方における他の問題
は、異なる用途に適応しにくいことであった。様々なエ
ンドユーザーによって異なる用途がある。検出された反
射光を、記号を記述するデータにデコードし、このデコ
ードを制御するための電子回路が、ヘッド内に実装され
ることを望むユーザーもいれば、この電子回路をヘッド
から離れて配置されることを望むユーザーもいる。更に
また、再充電可能な電源又はデータ記憶装置をヘッド内
に配置するか、あるいは、ヘッドから離して配置するか
どうかについて、ユーザーの要求は、異なっている場合
がある。従って、従来型のレーザ走査システムは、程度
の差こそあれユーザー毎に注文品でなければならず、こ
のことは製造、販売の双方にとって望ましいことではな
かった。更に、ユーザーがシステムの基準を変更したい
場合でも、ユーザーは変更を断念するか、別なシステム
を入手しなければならなかった。
【0011】従来型のレーザ走査ヘッドの更に別の問題
は、各々が個別の光透過窓を取り付けていることであっ
た。個別の窓は所定の位置に接着しなければならない別
個の部材であり、従って時間の経過と共に、特にヘッド
が機械的衝撃を受けたり、乱用されたりした場合、窓の
張り合わせ部分が剥がれることがあった。窓が一旦外れ
ると、湿気、ほこり及びその他の汚染物がヘッド内部に
侵入しやすくなり、それによって、内部の光学部品や電
子部品が覆われ、目的の動作が妨害されることがあっ
た。
【0012】この発明の基本的な目的は、従来型のレー
ザ走査システムにおける前述の問題を解決することであ
る。
【0013】この発明の更に別の目的は、ユーザーがヘ
ッドを容易に照準合わせできるようにすること、より詳
細には、ヘッドから発する視覚的に容易に識別できない
レーザ光を記号に向け、又は記号から反射する視覚的に
容易に識別できない反射レーザ光を集光できるようにす
ることである。
【0014】この発明の更に別の目的は、記号の走査前
及び走査中に、半導体レーザダイオードから発する視覚
的に容易に識別できないレーザ光を、ユーザーが記号の
上に、及び記号を横切って容易に照準合わせすることが
できるようにすることである。
【0015】この発明の更に別の目的は、半導体レーザ
ダイオード光を記号に照準合わせする際に、特に有効距
離が長い場合に、試行錯誤の探索操作を必要としないよ
うにすることである。
【0016】この発明の更に別の目的は、半導体レーザ
ダイオード光によって記号を光学的に読み取る際の効率
を高め、時間を短縮することである。
【0017】この発明の更にその他の目的は、走査の前
に半導体レーザダイオードを使用したスキャナで記号の
位置を正確に突き止め、走査中に半導体レーザダイオー
ドを使用したスキャナで記号を正確にトラッキングする
ことである。
【0018】この発明の別の目的は、単一の精密度が高
く、倍率が高い光学的集束素子を製造し、又はダイオー
ドに対して精密に位置合わせする必要なく、又、複数の
光学的集束素子を使用してヘッド内に占めるスペースが
増えることを必要とせずに、ほぼ楕円形の横断面を有し
ていて、発散性が高く、半径方向に非対称で、波長が長
い半導体レーザダイオード光を、ヘッド外部の所定の基
準面で所望のスポットサイズに容易に集束し、又、所定
の視野深度内の基準面の両側での所定の公差をもってス
ポットサイズ内に保持することである。
【0019】この発明の別の目的は、半導体レーザダイ
オード光を透過するための、固定式の凹面集光ミラー上
に実装され、又はこれに固定された固定式の反射ミラー
と、軽量のほぼ平坦な走査ミラーとを含む新規の光学素
子を有する、効率がよく小型の光学式反射光路アセンブ
リをヘッド内に備えることである。
【0020】この発明の更に別の目的は、光照準機構の
動作、及びレーザ走査システムの動作を制御するための
多重切換え位置を有する、手動的に押すことのできるト
リガスイッチを提供することである。
【0021】この発明の更に別の目的は、異なるユーザ
ーの異なる要求に容易に適応するように、ヘッドに実装
された単一のハンドル、又は容易に交換可能な複数のハ
ンドル内に異なる部品を収納可能である形式の、ヘッド
内の部品のモジュラ設計を提供することである。
【0022】この発明の更に別の目的は、記号、特に産
業用の用途で使用される白黒記号及び汎用商品コード
(UPC)として知られる形式のバーコード記号を光学
的に読み取っている間、ユーザーが完全に保持すること
ができる極めて軽量で、流線型で、小型で、ハンディ型
で、完全に携帯式で、操作し易く、疲れないレーザダイ
オード走査ヘッド及びそのシステムの双方又は一方を提
供することである。
【0023】この発明のもう一つの目的は、ヘッド内部
を汚染物から密封することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記目的及びその他の目
的を達成するため、この発明の特徴の一つは、ヘッドが
照準合わせする記号を読み取るためのレーザ走査システ
ムにおいて、ハンディ型レーザ走査ヘッドを照準合わせ
するために利用される光照準機構にある。いくつかの構
成部品は従来のとおりヘッド内に実装されている。例え
ば、半導体レーザダイオード又は場合によってはガスレ
ーザのような装置が入射レーザ光を射出するためにヘッ
ド内に備えられている。例えば、凸レンズ、凹レンズ、
反射ミラー又はその他の光学素子のような光学装置もヘ
ッド内に備えられ、入射レーザ光を光学的に変更し、す
なわち形成し、第1の光路に沿って、ヘッド外部に位置
し、入射レーザ光の伝播方向とほぼ垂直な面にある基準
面の方向に前記レーザ光を向け、かつ基準面の近傍の有
効距離の範囲にある記号へと向けるように構成されてい
る。便宜上、基準面とヘッドとの間に位置する記号は、
以下、クローズ・イン記号(至近距離記号)と呼び、ヘ
ッドから離れた基準面の反対側に位置する記号をファー
・アウト記号(非常に遠く離れた記号)と呼ぶことにす
る。
【0025】レーザ光は記号から反射し、反射したレー
ザ光のうちの少なくとも戻り部分は記号から離れて第2
の光路に沿って再びヘッドに進行する。例えば走査ミラ
ーのような反射面上に実装された、往復振動可能な出力
軸を有する走査モータが、記号を走査するためにヘッド
内に実装され、走査の際に、好ましくは毎秒複数回の掃
引で反復的に記号を横切って記号を走査するようにされ
ている。反射レーザ光の戻り部分は走査中、記号を横切
る可変的な光強度を有しているが、その理由はバーコー
ド記号の場合、記号を形成するバーとスペースの光反射
特性が異なるからである。
【0026】ヘッドは、更に例えば単数又は複数のフォ
トダイオードのようなセンサを備えており、このセンサ
は視野全体に渡って反射するレーザ光の戻り部分の変化
する光強度を検出し、かつ、検出された変化する光強度
を示すアナログ電気信号を発生する。ヘッド内にはアナ
ログ電気信号を処理し、通常は、このアナログ電気信号
を、走査される記号を記述するデータにデコードできる
ディジタル化されたディジタル電気信号へと処理する信
号処理装置も備えられている。走査装置は入射レーザ光
自体を記号又は、センサの視野、又はその両者を横切っ
て操作するように動作する。
【0027】常にではないが、場合によってはヘッド内
部に、又はヘッドから離れた位置にデコード/制御電子
回路が備えられる。デコード/制御電子回路はディジタ
ル化された信号を前述のデータにデコードし、記号がう
まくデコードされたことを判定し、かつ、記号がうまく
デコードされたことが確認されると記号の読み取りを終
了する動作を実行する。読み取り手段はヘッド内に備え
られ、レーザ光発生装置と、走査装置と、センサと、信
号処理装置と、デコード/制御装置とに作動的に接続さ
れ、これらの装置を起動するように動作する手動式のト
リガ装置の起動によって開始される。トリガ装置はそれ
ぞれの順番で各記号毎に一度起動される。好ましい実施
例では、トリガ装置の起動によって、デコード/制御装
置が起動され、それによって今度はレーザ光発生装置
と、走査装置と、センサと、信号処理装置とが起動され
るようになっている。
【0028】通常の用途では、ユーザーの手に保持され
たヘッドが読み取られるべき各記号に向けられ、記号の
位置が突き止められると、ユーザーはトリガ装置を起動
させて読み取りを開始する。デコード/制御装置は記号
の読み取りが終了すると、自動的にユーザーにその旨を
報知するので、ユーザーは関心を次の記号に向け、この
手順を反復することができる。
【0029】前述のとおり、入射レーザ光又は反射レー
ザ光が視覚的に容易に認識できないことが、レーザ光の
波長、レーザ光の強度、周囲光の強さ、走査速度等の要
因や、その他の要因のうち一つの、あるいは複数の要因
に起因して生ずることがあるが、その場合に問題点が生
ずる。このような「不可視性」のためにユーザーはレー
ザ光を見ることができず、レーザ光が記号上に位置した
場合でもそれを知ることができず、又、走査レーザ光が
記号の長さ全体を走査しているかどうかを知ることがで
きない。
【0030】従って、このような視覚的に容易に認識で
きないレーザ光が利用される場合、この発明による照準
光機構を利用することによって、ユーザーがヘッドを各
記号に対して視覚によって位置決めし、照準を合わせる
ことが容易になる。照準光機構には、起動可能な照準光
源、例えばヘッド内に実装され、トリガ装置に作動的に
接続され、トリガ装置によって起動されると、ユーザー
に容易に見えやすい照準光を発生する可視光発光ダイオ
ードと、これもヘッド内に実装され、照準光を照準光の
光路に沿って照準光源から基準面の方向、ひいては各記
号に向け、それぞれの記号の少なくとも一部を見えるよ
うに照明し、それによってユーザーが記号の位置を探す
ための照準装置とが備えられている。照準光の光路はヘ
ッドの外部にある前記光路の一部である第1の光路又は
第2の光路の一方、又は双方の内部にあり、好ましくは
これらの光路と平行に延びている。そのため、読み取ら
れるそれぞれの記号にユーザーがヘッドを正しく照準合
わせすることが容易になる。
【0031】好ましい一実施例では、照準光機構は各記
号に単一の照射光を向け、視野内に、好ましくは記号の
中心近くに、ほぼ円形のスポット領域を照射するように
されている。この単一のスポット領域が記号の走査中に
固定され、もしくは静止状態を保ち、走査前と走査中の
いずれの時点でもユーザーがクローズ・イン記号とファ
ー・アウト記号の双方を見ることができ、その位置を探
すことができれば更に有利である。しかし、このような
静止する単一の光による照準合わせに関連する欠点の一
つは、ユーザーが走査中に記号を横切る走査光の直線走
査を追跡できないことである。言い換えると、ユーザー
はレーザ走査の終了位置を知り得ず、ひいては直線走査
が記号の全長に渡って延びているのか、記号に対して傾
斜しているのかを知りえない。
【0032】別の有利な実施例では、照準光機構は一対
の照準光を各記号に向け、そこに視野内の、又視野に沿
って互いに間隔を隔てた一対のほぼ円形のスポット領域
を照射する。2つのスポット領域は好ましくは直線走査
の終了位置、又はその近傍に位置し、かつ、記号の走査
中は固定又は静止状態を保っているので、ユーザーは走
査前と走査中のいずれの時点でもクローズ・イン記号と
ファー・アウト記号の双方を見ることができ、かつ探す
ことができるばかりではなく、走査中に記号を追跡する
こともできる。しかし、このような静止する一対の光に
よる照準合わせに関連する欠点の一つは、2つの照準光
源と、関連する光学装置が必要であり、それによってシ
ステムの複雑さや、重量や、サイズやコストが増大する
ことである。
【0033】更に別の有利な実施例では、照準光機構は
照準光が各記号を掃引して視野に沿って延びる線領域を
記号上に照射するように動作する往復振動する集束ミラ
ーへと単一の照準光を向ける。このような動的な単一光
による照準合わせは、クローズ・イン記号を見ること
や、これを探し出すことや、追跡することが静的な照準
合わせと比較して一層容易にできるという利点がある。
しかし、このような動的な照準合わせの欠点の一つは、
人間の眼により集光される光の強度は元々減少している
ので、集束ミラーが毎秒40走査のような高速の走査速
度で掃引された場合、ファー・アウト記号を見たり、位
置決めしたり、追跡することが容易にはできないことで
ある。
【0034】更に別の有利な実施例では、照準光機構は
静止状態と往復振動状態とを有する集束ミラーへと単一
の照準光を向ける。最初は、照準光は静止する集束ミラ
ーから各記号へと反射され、記号の走査の前に記号を探
し出すために視野内に、好ましくは記号の中心近くにス
ポット領域を照射する。その後、集束ミラーは往復振動
せしめられ、照準光を記号に反射し、照準光が記号を掃
引して、視野に沿って延びる線領域を記号上に照射し、
それによって記号を追跡するようにされている。このよ
うな静的と動的な照準の組合せが極めて望ましい理由
は、それによってユーザーは走査中にクローズ・イン記
号を追跡することができ(これは静的な単一の光による
照準合わせだけでは容易ではない。)、更に、ユーザー
は走査の前にファー・アウト記号を少なくとも探し出す
ことができるからである(これは動的な照準合わせだけ
では容易ではない。)。ほとんどの場合、読み取られる
記号はクローズ・イン記号であるので、静的と動的な照
準合わせを組み合わせた実施例でファー・アウト記号を
追跡できないことは重要ではない。
【0035】このような静的と動的な照準合わせの組み
合わせを実現するために、トリガ装置が複数の切換え位
置を備え、照準光源及び振動可能な集束ミラーに直接、
又はデコード/制御装置を介して間接に作動的に接続さ
れていることが有利である。第1の位置、すなわちトリ
ガ装置のオフ状態では、ヘッド内の全ての部品は起動停
止状態にされる。第2の位置、すなわち第1の動作状態
では、照準光源が起動され、集束ミラーは所定時間だけ
所定の固定位置、例えば中心位置に置かれて、照準光源
が読み取られる記号の中心スポット領域を照射するよう
にされる。第3の位置、すなわち第2の動作状態では、
集束ミラーを往復振動させるための部品を含め、ヘッド
内の他の全ての部品が起動され、それによって、記号の
読み取りと、視野に沿った線領域の照射が開始される。
【0036】上記の照準光機構の実施例の全ては、記号
上に、又は記号から僅かな間隔を隔てて手動的に置か
れ、その後で記号を横切って手動的に引きずられ、移動
される形式の棒状の、又はペン形の読み取り器に備えら
れた照準光機構とは全く対照的である。後者の場合は、
記号に対するペンの角度の操作、ペンの速度、ペン速度
の均一性及びその他の要因を厳密にする必要があったの
で、熟練したユーザーが前述の運動を行うことが必要で
あった。いずれにせよ、手動読み取り器は手動動作一回
についてたかだか一度の走査しかできず、最初の試みで
記号がうまく読み取れなかった場合はユーザーは何度も
手動による走査を繰り返さなければならなかった。
【0037】この発明の別の特徴は、ほぼ楕円形の光断
面を有する、発散性が高く、半径方向に非対称なレーザ
ダイオード光を集束するための新規の光学装置にある。
光学装置は好適に集束レンズ、例えば平凸レンズと、集
束レンズの近傍の第1の光路に位置する開口絞りとを備
えている。この開口絞りは記号へと進行する途中で入射
レーザダイオード光の一部が開口絞りを通過することが
できるように、開口絞りの位置での光の断面積よりも小
さい円形、長方形又は楕円形の断面を有しているもので
よい。開口絞りの境界を形成する壁は、記号へと進行す
る途中で入射レーザダイオード光の残りの部分が開口絞
りを通過することを妨害し、阻止する。このような光の
開口絞りは入射レーザダイオード光が記号へと進行する
途中で妨害なく開口を通ることが意図的に許容されてい
る、米国特許第4,409,470 号明細書に開示されているよ
うな従来の設計とは全く対照的なものである。このよう
な光の開口絞りによって、口径の数値が0. 15ないし
0. 45と大きい数値から0. 05の値まで減少し、光
学的な倍率が大幅に減少するので、前述の利点を達成す
るために単一の集束レンズを使用するだけでよい。この
ような光の開口絞りによってレーザダイオードの出力が
弱まるが、達成される利点はこのような犠牲に充分匹敵
するものであり、記号を読み取るために開口絞りを通過
する入射レーザダイオード光の一部に充分な出力が残
る。
【0038】開口絞りを利用することは光学システムに
おいては公知であるが、このような光の開口絞りは新規
であり、記号を読み取るためのレーザ走査システムでは
自明なものではないことが確信される。前述のように、
開口絞りによって記号に衝突する入射レーザダイオード
光の一部のパワーは減少するが、一般的にレーザ走査シ
ステムの設計者は、光のパワー、特に記号に衝突し、こ
れを走査する入射光部分のパワーを故意に捨てることを
望むものではない。何故ならば、それによって記号から
反射され、集光されるレーザ光に含まれるパワーが弱ま
るからである。
【0039】更に、入射レーザダイオード光の断面積、
すなわちスポットサイズが所定のサイズである場合、開
口絞りを有する光学システムの焦点深度は開口絞りを有
さない光学システムの焦点深度よりも小さくなることは
よく知られている。一般的に、レーザ走査システムの設
計者は焦点深度をできるだけ大きくする(従って有効距
離もこれに対応してできるだけ大きくする)ことを望む
ので、開口絞りを利用することは避けるべきものであ
る。
【0040】また、開口絞りを有する光学システムで、
理論上得られる最小のレーザ光のスポットサイズは、開
口絞りを有さない光学システムの場合よりも大きいこと
も公知である。従って、極めて小さいスポットサイズが
必要である用途では、開口絞りを使用しようとはしない
であろう。
【0041】開口絞りを有していない光学レーザシステ
ムでは、レーザ光スポットの横断面はガウス輝度分布特
性を備えている。これと対照的に、開口絞りが使用され
る場合は、光の回折によってビームスポット内に光輪又
は縞が生ずる。このような光輪や縞によってビームスポ
ットのサイズは事実上拡大し、更にその他の不都合な作
用が生ずる。ビームスポットのサイズが不都合に拡大す
ることは、レーザ走査システムで開口絞りが使用されな
いもう一つの理由である。
【0042】この観点から、開口絞りを使用すること
は、光学システムを設計するために基本的な回折理論に
従った複雑な数理を用いることを意味する。レーザ走査
システムの設計者は回折数理よりも簡単であるガウス光
の数理を用いる場合がほとんどなので、そのこともレー
ザ走査システムにおいて開口絞りを使用することが従来
提案されなかった別の理由であると考えられる。
【0043】いわゆる「コールドミラー」を使用して可
視的な照準光をセンサの集光ミラーに反射させ、しか
し、記号から反射し、集光ミラーによって集光される反
射レーザダイオード光は前記コールドミラーを透過する
ようにすると、特に小型の光学反射光路アセンブリが達
成される。総合光学アセンブリの更に別の有用な側面
は、反射レーザ光用の集光ミラーを入射レーザダイオー
ド光用の前述の走査ミラー、及び照準光用の前述の集束
ミラーと共に一体構造の多目的ミラーへと統合すること
である。
【0044】あるいは、光学アセンブリに固定式の反射
ミラー/集光ミラーの組合せアセンブリと、簡単な、軽
量の往復振動可能な走査ミラーとを備えてもよい。この
ような光学アセンブリによって走査ヘッド内に種々の部
品を装着する際の柔軟性が得られ、又、走査ミラーは軽
量であるので、レーザ光の走査パターン全体の制御が向
上する。軽量の走査ミラーを使用することによって更
に、走査ミラーに取り付けた走査モータの摩耗が軽減さ
れ、モータの寿命が延びる。
【0045】その他の極めて望ましい特徴はヘッドの部
品が交換可能な設計になっていることであり、従ってメ
ーカーはユーザー毎の特定の要求にヘッドを容易に適合
させることができる。すなわち、異なる部品をヘッド用
の単一のハンドル、又はヘッド用の複数個の交換可能な
ハンドル内に収納することができ、それによってヘッド
をユーザーの要求に容易に適応させ、従来型の手間がか
かる注文品のヘッドを製造しなくても済む。
【0046】更に別の有利な特徴は、ヘッドに離散型の
窓を装着しなくてもよく、このような窓が取付部から外
れて、ヘッド内部が湿気や、ほこりやその他の汚染物に
晒され、一定の条件ではヘッドの動作に悪影響を及ぼす
可能性が防止されることにある。この目的のため、ヘッ
ドの少なくとも一部は一体の遮光材料構造から成り、遮
光材料のカバーがヘッドの透明部の上に設けられてその
部分を光が透過することを阻止し、しかも、ヘッドの別
の透明部分はカバーしない状態に留めて、この別の透明
部分が前述の窓の機能を果たすように構成されている。
【0047】更に、ヘッドの衝撃強さを得るためにカバ
ーをゴムのような厚い、衝撃を和らげる緩衝用材料で形
成することが好ましい。
【0048】
【実施例】以下、この発明の実施例を、図面により詳細
に説明する。
【0049】図1〜図8を参照すると、符号10は軽量
で(1ポンド未満)、ボディが狭く、流線型で、尖端部
が狭く、ハンディ型の、完全に携帯式の、操作し易い、
腕や肘が疲れないレーザ走査ヘッドを総称しており、こ
のヘッドは記号を読み取り、走査し、及び解析するレー
ザ走査システムで使用するために全体をユーザーが保持
することができる。ユーザーは記号の読み取り前、及び
読み取り中にこの走査ヘッドの折り返しで走査ヘッドを
各記号に照準合わせすることができる。「記号」という
用語は利用される光源、例えばレーザの波長で異なる光
反射特性を有する異なる部分から成るマークを包含する
ものである。このマークは例えば前述の黒白の産業用記
号、例えばコード39や、コーダバーや、インターリブ
ド2オブ5等でよい。あるいは偏在するUPCバーコー
ド記号でもよい。マークは、またアルファベット及び数
字の双方又は一方でもよい。「記号」という用語は更
に、背景の画面に配置されたマークをも包含し、その場
合はマーク又は少なくともその一部は背景画面とは異な
る光反射特性を有している。この後者の定義において、
記号の「読み取り」はロボット及び物体認識の分野で特
に有用である。
【0050】図1〜3に示すように、ヘッド10は断面
がほぼ長方形で、ハンドル軸に沿ってほぼ垂直に延びた
ハンドル部12と、ほぼ水平に延びた狭いボディの筒、
すなわちボディ部14とを有するほぼガン形のハウジン
グを備えている。ハンドル部12の断面の寸法及び全体
のサイズは、ヘッド10がユーザーの手に便利に適合
し、保たれるようにされている。ボディ及びハンドル部
は例えば合成プラスチック材料のような軽量の、弾力的
な、衝撃に強い、自立形材料から成っている。プラスチ
ック製のハウジングは射出成形されることが好ましい
が、真空成形又は吹き込み形成でもよく、容積が約50
立方インチ未満で、場合によっては約25立方インチ以
下である内部スペースを境界付ける薄い、中空のシェル
が形成される。このような特定の数値は限定的なもので
はなく、ヘッド10の全体的な最大寸法を概算するため
の目安である。
【0051】図1〜3に示すような使用位置の場合、ボ
ディ部14は上部前壁16と、互いの方向に前方に細ま
り、ヘッドの最前部に位置するノーズ部20で合流する
下部前壁18とを有する主要部分を有している。ボディ
部14は更に前壁16,18の背後に間隔を隔てて後壁
22を有する後部領域を有している。ボディ部14は更
に上壁24と、上壁24の下の底壁26と、上壁24と
底壁26との間に互いに平行に位置する対向する側壁2
8,30を有している。
【0052】ハンドル部12とボディ部14が合流し、
ユーザーが使用位置でハンドルを握ると通常はユーザー
の4本の指が当たるヘッドの前向きの領域に、ピボット
軸34を中心にピボット運動を行うように手動操作式
の、好ましくは押しボタン式のトリガスイッチ32が取
り付けられている。底壁26は管状のネック部36を有
しており、このネック部36はハンドル軸に沿って下方
に延び、半径方向内側に延びるほぼ長方形のつば部38
で終端している。ネック部36とつば部38はトリガス
イッチ32がそこを貫いて突起し、移動する前向きのス
ロットを有している。
【0053】ハンドル部12は径方向外側に延びるほぼ
長方形の断面の上部フランジ部40を有しており、この
フランジ部40もトリガスイッチ32がそこを貫いて突
起し、移動する前向きのスロットを有している。上部フ
ランジ部40は弾力的であり、径方向内側の方向に撓む
ことができる。上部フランジ部40をネック部36に挿
入すると、上部フランジ部40はつば部38に担持さ
れ、上記フランジ部40がつば部38を越えるまで径方
向内側に撓み、その時点で上部フランジ部40は固有の
弾性によって最初の撓まない位置までスナップ式に戻
り、つば部38の背後でスナップ式のロック作用と噛み
合う。ハンドル部12をボディ部14から離脱させるた
め、ハンドル部12の上部は上部フランジ部40が再度
つば部38を越えるまで充分に撓み、そこでハンドル部
12はネック部36から引き出すことができる。このよ
うにして、ハンドル部12はボディ部14に嵌脱自在に
スナップ式に着脱でき、後述するように、各々がレーザ
走査システムの異なる部品を収納した交換可能なハンド
ル部の中から別のハンドル部をボディ部に装着し、ヘッ
ド10をユーザーの異なる要求に適応できるようにす
る。
【0054】ヘッド10には複数個の部品が実装されて
おり、後述するように、そのうちの少なくともいくつか
は直接に、又は制御用マイクロプロセッサを用いて間接
的にトリガスイッチ32によって起動される。ヘッド部
品の一つは起動可能なレーザ光源(図4を参照)であ
り、これは例えばトリガスイッチ32によって起動され
ると入射レーザダイオード光を伝播し、発生するように
動作する半導体レーザダイオード42である。このレー
ザ光は前述したように、ユーザーには「不可視」である
か、視覚的に容易に認識できず、発散性が高く、半径方
向に非対称であり、断面がほぼ楕円形であり、波長が約
7000、例えば7800オングストロームである。有
利なことに、ダイオード42は多くのメーカーから市販
されており、その一例はシヤープ株式会社のモデルN
O.LT020MCである。ダイオードは連続波式のも
のでもパルス式のものでもよい。ダイオード42には低
電圧(例えば直流12Vまたはそれ以下)を供給すれば
よく、ヘッド内に収納したバッテリー(直流)電源か、
又はヘッド内に着脱自在に装着された交換可能なバッテ
リーパック付属品44(図7を参照)か、又は、外部電
源(例えば直流電源)からヘッドに接続されたケーブル
46(図2参照)内の電力導線を使用できる。
【0055】図4に最も詳細に示されているように、レ
ーザダイオード42はプリント配線基板48上に実装さ
れている。光学アセンブリはヘッド内に実装され、ダイ
オード42に対して調整可能に配置されていて、入射レ
ーザ光を光学的に修正し、かつ、第1光路に沿って、ヘ
ッドの外部の、ノーズ部20の前に配置され、かつ入射
レーザ光がそれに沿って伝播する縦方向とほぼ垂直に位
置する基準面の方向に入射レーザ光を向けるようにされ
ている。読み取られる記号は基準面の近傍、すなわち基
準面自体か、その片側か、反対側のいずれか、すなわち
光学的に修正された入射レーザ光の焦点深度又は視野深
度内のいずれかの位置にある。焦点深度又は視野深度は
記号の読み取りが可能な有効距離とも呼ばれる。入射レ
ーザ光は記号から多くの方向に反射し、記号から第2光
路に沿って再びヘッドへと進行する反射レーザ光の部分
は戻り部分と呼ばれ、これは勿論ユーザーには視覚的に
容易に認識できない。
【0056】図4に最も明らかに示されているように、
光学アセンブリには細長い円筒状の光学管50が備えら
れ、この光学管50の一端の領域にはレーザダイオード
42の環状のケーシング部をピッタリと受けて、レーザ
ダイオード42を固定位置に保持するシリンダ内径52
を設け、光学管50の他端には縦移動できるように鏡胴
54を設けてある。鏡胴54は開口絞り56と、開口絞
り56を囲み、その境界を形成する遮断壁部58と、内
部スペースの境界を形成する円筒状側壁部60とを備え
ている。
【0057】光学アセンブリは更に第1光路内の側壁部
60の内部スペース内に配置され、入射レーザ光を基準
面で集束する動作を行う集束レンズ62、例えば平凸レ
ンズを備えている。開口絞り56は集束レンズ62のい
ずれの側に配置してもよいが、下流側であることが好ま
しい。光学管50内にはバイアス装置、すなわち弾性コ
イルばね64が配置され、このコイルばね64の一端は
レーザダイオード42のケーシング部に担持され、他端
は集束レンズ62の平坦な側に担持さている。コイルば
ね64は集束レンズ62を常時遮断壁部58へと押圧
し、それによって集束レンズ62を開口絞り56に対し
て固定的に位置決めしている。集束レンズ62と開口絞
り56は鏡胴54が縦方向に移動すると連動して移動せ
しめられる。側壁部60は最初は光学管50の境界を形
成する内周壁に対してねじ式又はスライド式に受けら
れ、一方では集束レンズ62と開口絞り56との間の、
他方ではレーザダイオード42との間の所望の縦方向間
隔が調整されると、例えば接着またはねじ締めによって
光学管50の内周壁に固定される。光学管50の側壁部
60と内周壁との縦方向運動は集束レンズ62と開口絞
り56との調整可能に位置決めする手段であり、集束レ
ンズ62と開口絞り56とをレーザダイオード42に対
して固定することは、集束レンズ62と開口絞り56を
レーザダイオード42から所定距離を隔てて固定的に位
置決めする手段である。
【0058】開口絞り56の断面積は開口絞り56の部
位での入射レーザ光の断面積よりも小さいので、記号へ
と進行する途中に第1光路に沿って下流で入射レーザ光
の一部だけが開口絞り56を通過することができる。遮
断壁部58は入射レーザ光の残りの部分を遮断し、この
残りの部分が開口絞り56を通過することを阻止する。
開口絞り56の断面は製造を簡単にするために円形であ
ることが好ましいが、長方形又は楕円形でもよく、この
場合は記号により多くのエネルギーを伝達するために、
長方形又は楕円形の長尺が入射レーザ光のより大きい発
散角度と位置合わせされる。
【0059】回折光学の法則に従って、基準面における
必要な入射光の断面積のサイズは、特に開口絞り56の
サイズと、入射光の波長と、集束レンズ62と基準面と
の間の縦間隔によって定められる。従って、波長と縦間
隔が同一状態に留まっているものと想定すると、基準面
での光の断面積は開口絞り56の断面積を制御すること
によって容易に制御することができる。更に開口絞り5
6を集束レンズ62の上流ではなく下流に配置すること
によって、基準面における光の断面積を決定する際に集
束レンズ62の公差を考慮する必要がなくなる。
【0060】開口絞り56はレーザダイオード光の中心
に配置されるので、光の強度はレーザダイオード42の
p- n接合部、すなわちエミッタと垂直な面と水平な面
の双方でほぼ均一である。レーザダイオード光は半径方
向に対称ではないので、p-n接合部に垂直な面での光
の輝度は光の中心で最も強く、そこから径方向外側方向
に向かって低下していくことに留意されたい。p- n接
合部に平行な面でも同様であるが、輝度の低下率は異な
る。従って、好ましくは円形の小さい開口を楕円形の、
断面積がより大きいレーザダイオード光の中心に配置す
ることによって、光の楕円形の断面は開口の部分でほぼ
円形に修正され、p- n接合部に垂直な面と水平な面の
双方での光の強度はほぼ一定になる。開口絞り56によ
って光学アセンブリの開口の数値は好適に0. 05以下
まで減少し、単一の集束レンズ62がレーザ光を基準面
で集束することが可能になる。
【0061】好ましい実施例では、レーザダイオード4
2のエミッタと、開口絞り56との概算距離は約9. 7
mmないし約9. 9mmの範囲である。集束レンズ62の焦
点距離は約9. 5mmないし9. 7mmの範囲である。開口
絞り56が長方形である場合は、その寸法は約1mm×2
mmである。光の断面は光が開口絞り56を通過する直前
で約3. 0mm×約9. 3mmである。これらの距離と寸法
は一例に過ぎないが、それによって光学アセンブリはレ
ーザダイオード光を修正でき、ノーズ部20から約3イ
ンチないし約4インチ離れた基準面で約6ミルないし約
12ミルの断面を有するように光を集束することが可能
である。有効距離は前述のクローズイン記号を、ノーズ
部20から約1インチ離れた位置から基準面までのどの
位置にも置くことができ、前述のファー・アウト記号を
基準面から約20インチ離れた位置から基準面までのど
の位置にも置くことができるようにされる。
【0062】開口絞り56を通過する入射レーザ光の部
分は光学アセンブリによってヘッド10内の光軸102
に沿って後方にほぼ平坦な走査ミラー66へと向けら
れ、そこから反射される。走査ミラー66はそこに衝突
したレーザ光を光軸104に沿って前方に、上部前壁6
8上に実装された前向きの、レーザ光を透過する窓68
を通して記号へと反射する。図9に明らかに示されてい
るように、基準面の近傍に代表的な記号100が図示さ
れ、これがバーコード記号である場合は、長手方向に沿
って互いに間隔を隔てた一連の垂直バーから成ってい
る。参照符号106は記号に対するほぼ円形の、不可視
のレーザスポットを示している。図9のレーザスポット
106は瞬間的な位置である。何故ならば後述するよう
に、走査ミラー66はトリガスイッチ32によって起動
されると、反復的に横方向に往復する振動運動を行い、
直線走査において記号の全てのバーを横切って長手方向
に入射レーザ光を掃引するからである。図9のレーザス
ポット106a及び106bは直線走査の瞬間的終端位
置を示している。直線走査は全てのバーが掃引されるな
らば、バーの高さに沿ったどの位置でも行うことができ
る。直線走査領域の長さは読み取られると予測される最
も長い記号の長さよりも長く、好ましい例では、直線走
査の領域は基準面において5インチの長さである。
【0063】走査ミラー66は走査装置上に実装され、
これは好ましくは、その内容全体が本出願において参照
され、その一部を構成している米国特許第4,387,397 号
明細書に図示され、説明されている形式の高速走査モー
タ70である。本出願の目的に鑑み、走査モータ70は
支持ブラケット74が固定的に取り付けられた出力軸7
2を有していることを指摘すれば充分であろう。走査ミ
ラー66は支持ブラケット74上に固定的に取り付けら
れている。高速走査モータ70は所望の任意のサイズの
アーク長、代表的には360度だけ、出力軸72を毎秒
複数回の振動速度で円周方向を交互に、往復的、かつ反
復的に振動せしめにように駆動される。好ましい実施例
では、走査ミラー66と出力軸72は連動して振動し、
走査ミラー66は基準面での約32度の角間隔、すなわ
ちアーク長に渡って、又、毎秒20走査、もしくは40
振動の速度で、走査ミラー66に衝突する入射レーザダ
イオード光を反復的に掃引する。
【0064】再度図2を参照すると、反射レーザ光の戻
り部分の光強度は、記号100を構成する種々の部分の
光反射特性が異なっているので、走査中、記号上で可変
である。反射レーザ光の戻り部分はほぼ凹面の、球面集
光ミラー76によって集光され、図2に示されているよ
うに上部及び下部境界線108,110によって、又図
3に示されているように反対側の境界線112,114
によって境界が定められた円錐形の集光容積内の円錐形
の光流である。集光ミラー76は集光された円錐形の光
を第2光路に沿って、レーザ光透過素子78を経てセン
サ、例えばフォトセンサ80へと光軸に沿ってヘッド内
に反射する。フォトセンサ80に向けられる集光された
円錐形のレーザ光は上部及び下部境界線118,120
(図2を参照)、及び反対側の境界線122,124
(図3を参照)によって境界が定められる。好ましくは
フォトダイオードであるフォトセンサ80は、直線走査
領域に沿って、好ましくはその領域を越えて延びる視野
に渡って、集光されたレーザ光の可変輝度を検出し、検
出された可変光強度を示すアナログ電気信号を発生す
る。
【0065】再度図9を参照すると、参照符号126は
記号100に対する瞬間的な集光ゾーンを示し、そこか
ら瞬間的なレーザスポット106が反射する。言い換え
ると、フォトセンサ80は、レーザスポット106が記
号100に衝突すると集光ゾーン126を見る。集光ミ
ラー76が支持ブラケット74上に実装され、走査ミラ
ー70がトリガスイッチ32によって起動されると、集
光ミラー76は往復的、かつ反復的に横方向に振動し、
直線走査領域内の記号を横切ってフォトダイオードの長
手方向の視野を掃引する。集光ゾーン126a,126
bは視野の直線走査の瞬間的終端位置を示す。
【0066】走査ミラー66と集光ミラー76は、好ま
しい実施例では一体構造であり、図8に示すように光透
過性の材料、好ましくはガラス製の平凸レンズ82に光
反射層もしくは被覆を施したものである。平凸レンズ8
2は第1光反射層が被覆された部分に第1のほぼ平坦な
外表面を有していて、これが平坦な走査ミラー66を形
成し、又第2光反射層が被覆された部分に第2のほぼ球
形の第2外表面を有していて、これがいわゆる「第2表
面球面鏡」のような凹面集光ミラー76を形成してい
る。
【0067】走査ミラー66は離散型の、正面が表の、
銀めっきされた凹面鏡に適切な位置と角度で所定位置に
接着、又は成形された離散型の、小型平面鏡でもよい。
以下に説明するように、凹面集光ミラー76はレーザ光
の戻り部分を集光し、これをフォトダイオード80上で
集束する機能を果たすだけではなく、照準光をヘッド外
部に向け、そこで集束する機能も果たす。
【0068】ヘッド内には一対の、又はそれ以上のプリ
ント配線基板84,86が実装され、その上に種々の副
次的電気回路が実装されている。例えば、基板84上に
部品81,82,83を有する信号処理装置はセンサ8
0によって発生されたアナログ電気信号を処理し、ディ
ジタル化されたビデオ信号を生成するように動作する。
記号を記述するデータはビデオ信号から導出することが
できる。この目的のための適当な信号処理装置は米国特
許第4,251,798 号明細書に記載されている。基板86上
の部品87,89は走査モータ70用の駆動回路を構成
し、この目的のための適当なモータ駆動回路は米国特許
第4,387,297 号明細書に記載されている。レーザダイオ
ード42とセンサ80とが実装されている基板48上の
部品93は入力電圧をレーザダイオード42を付勢する
のに適した電圧へと変換するための電圧変換器である。
この電圧変換器の詳細については、例えば米国特許第4,
251,798 号明細書及び同4,387,297 号明細書を参照され
たい。
【0069】ディジタル化されたビデオ信号はボディ部
14上に設けられたソケット88と、ハンドル部12上
に設けられた適合プラグ90とから成る電気的結合によ
り接続される。プラグ90はハンドル部12がボディ部
14に装着されると自動的に電気機械的にソケット88
と適合する。ハンドル部12には更に一対の回路基板9
2,94(図1を参照)が取り付けられ、その上に種々
の部品が実装されている。例えば、部品95,97から
成るデコード/制御装置は、ディジタル化されたビデオ
信号をディジタル化された復号信号へとデコードする機
能を果たし、この復号信号からソフトウェア制御プログ
ラムに従って記号を記述する所望のデータが得られる。
デコード/制御装置は制御プログラムを保持するPRO
Mと、一時的にデータを記憶するRAMと、PROM及
びRAMを制御する制御用マイクロプロセッサとを備え
ている。デコード/制御装置は記号の復号が良好に達成
されるとその旨を判定し、更に記号が良好に復号される
と記号の読み取りを終了する。読み取りの開始はトリガ
スイッチ32を押すことによって行われる。デコード/
制御装置は更に、トリガスイッチ32によって始動され
るヘッド内の起動部品を制御し、同様に例えば制御信号
をパイロットランプ96に送ってランプを点灯させるこ
とによってユーザーに対して読み取りが自動的に終了し
たことを報知するための制御回路も備えている。
【0070】デコードされた信号は一実施例では、ケー
ブル46内の信号導体を介して遠隔地のホストコンピュ
ータ258へと伝送され、このホストコンピュータ25
8は基本的に大規模データベースとして機能し、復号さ
れた信号を記憶し、場合によっては復号された信号に関
する情報を提供する。例えば、ホストコンピュータ25
8は復号された記号によって識別される物体に対応する
小売り価格情報を提供することができる。
【0071】別の実施例では、例えば部品95のような
ローカルデータ記憶装置がハンドル12部に実装され、
読み取られた複数の復号された信号を記憶する。記憶さ
れた復号信号は遠隔地のホストコンピュータへとアンロ
ードされることができる。ローカルデータ記憶装置を備
えることによって、記号の読み取り中にケーブル46を
使用する必要がなくなり、このことはヘッド10をでき
るだけ自由に操作する上で極めて望ましい。
【0072】前述したように、ハンドル部12はボディ
部14に交換可能に装着できる複数のハンドルのセット
の一つでよい。一実施例では、ハンドル部12は空のま
まにされ、この場合はビデオ信号は遠隔地のデコード/
制御装置でデコードされるためにケーブル46を介して
伝送される。別の実施例では、デコード/制御装置だけ
をハンドル部12に実装してもよく、この場合はデコー
ドされた信号は遠隔地のホストコンピュータに記憶する
ためにケーブル46を介して伝送される。更に別の実施
例では、デコード/制御装置とローカルデータ記憶装置
をハンドル部12内に収納することができ、この場合は
複数の読み取りによって復号された、記憶された信号は
遠隔地のホストコンピュータにアンロードすることがで
き、ケーブル46は記憶された信号をアンロードするた
めだけに接続されている。
【0073】あるいは、着脱可能なハンドルのセットを
備えるのではなく、単一のハンドルを着脱不能にヘッド
に固定することも可能であり、この場合は、取り外し可
能なハンドル端128を取り外し、交換することによっ
て、単一のハンドル内に必要に応じて備えられる取り外
し可能な回路基板92,94上に異なる部品が実装され
る。
【0074】レーザダイオード42及び電力を必要とす
るヘッド10内の種々の部品に給電するために、電圧信
号がケーブル46内の電力導線を介して伝送され、入力
電圧信号を必要な電圧値へと変換するために部品93の
ような変換器を使用することができる。記号の読み取り
中にケーブル46が使用されない実施例では、再充電可
能なバッテリーパックアセンブリ44(図7を参照)が
ハンドル部12の底部に着脱自在にスナップ式に装着さ
れる。
【0075】更に本発明に従って、ヘッド内には照準光
機構が実装され、特に記号に入射し、記号から反射する
レーザ光がユーザーに視覚的に容易に認識できないよう
な前述の状況では、交代で読み取られる各記号をユーザ
ーが目視して探索し、そこにヘッドの照準を合わせるこ
とを援助するようにされている。照準光機構はヘッド内
に実装され、トリガスイッチ32に作動的に接続された
起動可能な照準光源130、例えば可視光発光ダイオー
ド(LED)、白熱白色光源、キセノンせん光管等を備
えている。トリガスイッチ32によって直接的に、又は
デコード/制御装置によって間接的に起動されると、照
準光源130は発散する照準光を伝播し、発生する。こ
の光はユーザーに見えやすく、その波長は約6600オ
ングストロームであるので、照準光の色はほぼ赤であ
り、記号が位置している環境の周囲の白色光と対比され
る。
【0076】照準機構は更に照準光を照準光経路に沿っ
て照準光源から基準面及び各記号へと向け、それぞれの
記号の少なくとも一部を可視的に照射するためにもヘッ
ド10内に実装されている。更に詳細に説明すると、図
2及び図3に最も明解に図示されているように、照準灯
(LED)130はほぼ円錐形の照準光を光学素子78
へと向けるために傾斜付きの支持部132上に取り付け
られている。円錐形の照準光は光学素子78へと至る途
中で、上部及び下部の境界線134,136(図2を参
照)及び反対側の境界線138,140(図3を参照)
によって境界付けされている。前述したように、光学素
子78によって集光されたレーザ光がフォトセンサ80
を通過することを可能にし、周囲光のノイズがフォトセ
ンサ80に達することをフィルタリングして防止する。
光学素子78は更に光学素子に衝突する照準光を反射す
る。光学素子78は実際にはいわゆるコールドミラーで
あり、これは照準光の波長範囲の光は反射するが、レー
ザ光の範囲の波長の光は透過せしめる。照準光は集光ミ
ラー(凹面鏡)76とフォトセンサ80との間に集光さ
れたレーザ光の光軸116とほぼ同一直線上の光軸に沿
ってコールドミラー78から反射され、凹面鏡76に衝
突する。この凹面鏡76は照準光を集光し、凹面鏡76
と記号100との間に集光されたレーザ光の同じ光軸と
ほぼ同一直線上の光軸に沿って照準光を反射する機能を
果たす。照準光の集束ミラーとして機能する凹面鏡76
はヘッド10のノーズ部20から約8インチないし10
インチの間隔を隔てた位置で、照準光を約1/2インチ
の円形スポットサイズまで集束する。ヘッド10の外部
に位置する照準光の光路部分はヘッド外部に位置する集
光されたレーザ光の光路部分と一致するので、照準光に
よって照射された、すなわち目視できるようにされた記
号の部分から反射する、視覚的に容易に認識できないレ
ーザ光をフォトセンサ80が見るということができる。
別の変更例では、コールドミラーを第1光路に配置し、
照準光をコールドミラーに向け、照準光の光軸が、出力
される入射レーザ光の光軸と一致するようにすることに
よって、照準光を出力される入射レーザ光と一致するよ
うに記号に向けるようにしてもよい。
【0077】図10に示すように、照準用のLED13
0は第1の静的な単一光による照準の実施例では、ヘッ
ド内の照準光光路に固定的に配置された固定的な光学素
子(例えば集束レンズ)142に対して相対的に配置す
ることができる。集束レンズ142は照準光をそれぞれ
の記号100に集束し、そこに光を向けて、視野内で記
号上にスポット領域150(図11を参照)を照明する
機能を果たす。スポット領域150は記号の中心近くに
位置して円形であり、走査前の記号の探索中、及び記号
読み取りの走査中の双方に照明されることが好ましい。
図10に示す静的な単一光による照準の実施例によっ
て、クローズ・イン記号と、ファー・アウト記号の双方
を探索し、目視することができ、ファー・アウト記号は
ヘッドからの距離が遠いので、より低い輝度でしか照明
されないが、それでもユーザーは目視することができ
る。しかし、前述したように、固定的なスポット領域1
50は記号を横切って走査を追跡するという点ではさし
たる助けにならない。
【0078】次に、図12に示すように、第2の静的な
一対の光照準の実施例をみると、照準用LED130と
同一である一対の照準用LED130a,130bが固
定された集束レンズ142に対して角度をもって配置さ
れており、集束レンズ142はLED130a,130
bの双方の照準光を同じ各々の記号へと向け、これらの
記号上に視野内にあり、視野に沿って互いに直線的な間
隔を隔てた一対のスポット領域152,154を目視で
きるように照明する機能を果たす。スポット領域15
2,154と走査領域の終端近くの円形であり、各々の
記号の走査前及び走査中に、記号の読み取りの前と読み
取り中の双方で記号を探索し、かつ追跡できるように照
射されることが好ましい。図12に示す静的な一対の光
による照準の実施例によって、クローズ・イン記号と、
ファー・アウト記号の双方を探索し、目視することがで
き、ファー・アウト記号はヘッドからの距離が遠いの
で、より低い輝度でしか照明されないが、それでもユー
ザーは目視することができる。前述したように、一対の
固定的なスポット152,154は記号を横切って走査
を追跡するという点で有効な援助になる。
【0079】次に図11を参照しつつ、第3の動的な単
一の光による照準の実施例を説明する。この場合は、レ
ンズ142をヘッド内に固定的に実装するのではなく、
レンズ142を走査/集光/集束部品に関して前述した
方法で振動させて、各々の記号を横切って照準光を掃引
し、記号上に視野に沿って延びる線領域156(図13
を参照のこと)を照射する。線領域156は各々の記号
の読み取り中に記号を追跡するために走査中に照射され
る。クローズ・イン記号は走査が毎秒40走査以上の速
度で行われる場合でも良好に照明される。しかし、ファ
ー・アウト記号の場合は、ヘッドからの間隔が大きく、
走査速度がより速いので線領域156は見えにくい。
【0080】図1〜図6に戻ると、トリガスイッチ32
によって種々の位置、もしくは状態で起動される静的/
動的な組合せの照準機構が図示されている。図2では、
トリガスイッチ32はオフ状態にあり、この場合はヘッ
ド10内の全ての起動可能な部品が一対の電気スイッチ
58,160が回路基板84の下側に実装されている。
電気スイッチ58,160は各々ばね付勢された接点も
しくはボタン162,164を有しており、これはオフ
状態ではスイッチの外側に延び、レバー166の対向端
の領域に担持されている。前記レバー166はトリガス
イッチ32の後延長部170上のピボット軸168の中
心とは逸れた位置でピボット運動するようにされてい
る。
【0081】トリガスイッチ32が図5に示すように最
初に第1の初期範囲まで押されると、レバー166はボ
タン162だけを押下し、押されたスイッチ158は第
1動作状態になり、そこでトリガスイッチ32は照準灯
130を起動し、その照準光はコールドミラー78から
後方に反射し、集束ミラー76から記号へと前方に反射
せしめられる。第1の動作状態で、トリガスイッチ32
は集光ミラー76を所定の固定位置に置いている。固定
的な集光ミラー76はユーザーが記号の読み取り前に記
号を探索することを援助するため、走査の前に照準光を
記号に向け、図11の中心スポット領域150と同一の
視野内のスポット領域を目視できるように記号上に照射
する。集光ミラー76の固定的な位置決めは走査モータ
70の直流巻線を付勢して、その上に実装された出力軸
と集光ミラー76とが中心の基準位置に角回転されるよ
うにすることによって好適に達成される。
【0082】その後、トリガスイッチ32が図6に示す
第2のより大きい範囲まで押されると、レバー166は
ボタン162だけではなくボタン164をも押圧するの
で、第2の動作状態になる。第2の動作状態では、トリ
ガスイッチ32はヘッド10内の残りの起動可能な部品
の全てを、例えばレーザダイオード42、集光ミラー7
6を振動せしめる走査モータ70、フォトダイオード8
0、信号処理回路及びヘッド内のその他の回路を起動し
て、記号の読み取りを開始する。集光ミラー76は固定
的ではなく振動せしめられるので、照準光は記号を横切
って動的に掃引され、図13の線領域156と同一の、
視野に沿って延びる線領域を目視できるように照明す
る。従って、走査中にユーザーが記号の読み取り中に記
号を追跡することが援助される。このような記号のトラ
ッキングによってクローズ・イン記号の場合は極めて明
瞭に目視できるが、ファー・アウト記号の場合はそれほ
どでもない。
【0083】ヘッド10内の部品の前述の連続的な起動
は組込み式の連続接点を有する単一の2極スイッチによ
っても行うことができる。
【0084】図1に戻ると、ヘッド内の種々の部品の多
くは正面の衝撃遮断部材172によって緩衝されるよう
に実装されていることが分かる。この遮断部材の上に回
路基板48と、その上の全ての部品が支持され、又、後
部衝撃遮断部材174も設けられ、この遮断部材の上に
は走査モータ70と照準灯130とが支持された支持板
176が担持されている。光そらせ板178はボディ部
の内部を仕切り、漂遊周囲光がフォトセンサ80に達す
ることを防止するコールドミラー78の機能を援助す
る。
【0085】図2のレーザ走査ヘッドは出力される入射
レーザ光と、センサの視野とが走査される戻り反射形の
走査ヘッドである。なお、本実施例は、これに限定され
るものではなく、他の変形例も適用できることは言うま
でもない。例えば、視野が走査されない間に、出力され
る入射レーザ光がヘッド内の一つの窓を通して記号に向
けられ、記号を横切って掃引され、戻りレーザ光はヘッ
ド内の別の窓を通して集光される形式や、更に、出力さ
れる入射光を視野の走査中に記号に向けるが、記号を横
切る掃引はなされない形式も可能である。
【0086】図面に示したハウジングの代わりに、美
観、使用環境、サイズ、電子及び機械部品の選定と配
置、ハウジング内外の必要な緩衝等を考慮して多様なハ
ウジングの形式を用いることができる。
【0087】本発明のレーザ走査ヘッドは携帯用である
必要はなく、デスクトップ型の自立型ワークステーショ
ンでもよく、この場合は記号は好ましくは出てゆく入射
レーザ光がそこを通して向けられる頭上窓、もしくはポ
ートの下のワークステーションを通過する。ワークステ
ーション自体は固定されているが、少なくとも記号の走
査中は、記号はワークステーションに対して相対的に移
動可能であり、出力光と位置合わせされなければなら
ず、この目的のため本実施例の照準光機構は特に有利で
ある。
【0088】本発明のレーザ走査ヘッドは1インチない
し6インチ、1インチないし12インチ及び1インチな
いし20インチのそれぞれの範囲の概略の有効距離範囲
内で高密度、中程度の密度及び低密度のバーコード記号
をそれぞれ読み取ることが可能である。ここで述べる高
密度、中程度の密度及び低密度のバーコード記号とはそ
れぞれの最小幅が7. 5ミル、15〜20ミル及び30
〜40ミルであるバー及びスペースを有する記号のこと
である。好ましい実施例では、周知の密度の記号につい
て、基準面の位置はその記号の最大有効距離に合わせて
最適化することができる。ユーザーがヘッドを記号に照
準合わせすることを援助するため、前述した実施例の照
準光機構に加えて、その他の手段を備えてもよい。例え
ば、ハウジングの上部に形成され、第1又は第2光路に
沿って延びる突起した覗き装置をユーザーが覗く構成が
可能である。覗き窓を有する観察ポートをヘッド上に設
け、ユーザーが覗き窓を覗くことによって窓の中で記号
を探索できるようにしてもよい。記号を発見するために
音響測距装置を用いることもできる。この測距装置は音
響信号を発し、反響信号を検出して、この検出に応答し
て音響表示器を起動する。音響表示器は音を発し、又は
一連の音もしくは音響信号の速度を変えることによっ
て、記号が発見されたことをユーザーに報知する。
【0089】本発明の別の側面では、前述の記号上の照
準光スポットを、例えばスポットを見やすくするため、
又は照準光源が消費する平均電力を節減するために点滅
させることが望ましい場合がある。このような点滅灯の
スポットは電気的、機械的装置の双方又は一方で実施す
ることができる。
【0090】図14は図2と同タイプのレーザ走査ヘッ
ドの好ましい実施例を示している。簡略にするため、図
14の同一の部品には図2の対応する部品と同一の参照
番号に ’(カンマ)符号を付してある。
【0091】図2と図14との相違に関しては、図14
のヘッド10’の一つの重要な相違点は、ボディ部1
4’が2つのハウジング部分、すなわち上部ハウジング
180と下部ハウジング182とから成り、これらは好
ましくはスナップはめ込み式で互いに組立てられている
ことである。下部ハウジング182は着色された合成プ
ラスチック材料のような遮光の不透明材料から成ってい
るが、上部ハウジング180は光透過性の透明な合成プ
ラスチック製である。出力光と入力光はいずれも透明な
上部ハウジング180を通過できるので、窓領域186
と表示領域188を除いて、遮光材料のカバー184が
透明な上部ハウジング180の外表面全体を覆ってい
る。カバー184は射出成形された熱硬化性のゴム状材
料から成り、その内表面は上部ハウジング180の外表
面と密接に適合していて、上部ハウジングの外表面全体
と密着し、外表面に摩擦式に保持されている。ピッタリ
と適合するカバーは実際に窓領域186と表示領域18
8を除いて透明な上部ハウジング188の全ての部分を
遮蔽し、出力光と入力光がそこを通過することを防止し
ている。
【0092】このように、従来型のヘッドのようにヘッ
ドの所定位置に離散型の窓を別個に接着したり、装着し
たりする必要がなくなる。カバーされない窓領域186
は出力光と入力光の双方のための窓として機能する。カ
バーされない窓領域186は勿論上部ハウジング180
の残りの部分と一体構造であり、従って従来型のように
窓が取付部から外れ、ほこりや湿気やその他の汚染物に
よって覆われて、ヘッド内の光学及び電気部品の適切な
動作が妨害される危険は無くなる。
【0093】更に、表示領域188はカバー184で覆
われていないので、表示ランプ96’からの光は上記の
領域を通して輝くことができる。更に従来型のように表
示ランプ96’の領域に別個の窓を取り付ける必要がな
くなったので、ヘッド内部を極めて有効に密封すること
にも役立つ。
【0094】ゴム状のカバーは厚く、緩衝作用があり、
弾力的で、ヘッドの緩衝手段となることが好ましい。更
に図14から、カバーは上部と下部のハウジング18
0,182の間の接合部に下部曲がりフランジを有して
おり、これが極めて有効なガスケット状密封手段になっ
ていることが分かる。
【0095】図2と図14の実施例の更に別の相違点
は、トリガスイッチ32’の部分に密封用隔壁190を
設けたことである。密封用隔壁190は中心にアクチュ
エータ192を有しており、その一つの表面はスイッチ
160’のボタン164’と接触している。アクチュエ
ータ192の反対側の表面はトリガスイッチ32’の表
示ランプ部194と接触している。動作に際して、トリ
ガスイッチ32’が手動的に押されると、表示ランプ部
194はアクチュエータ192を強制的にボタン16
4’と接触させ、スイッチ160’を起動せしめる。こ
の動作中、絞り190はトリガスイッチの領域のヘッド
内部を外部から遮蔽し、それによって従来型の場合なら
ば自由に侵入してくることがあったほこりや湿気などの
汚染物の別の侵入口が閉鎖される。
【0096】図2と図14の実施例の更に別の相違点
は、レーザダイオード、光学アセンブリ、照準光源及び
走査モータのモータ部が全て光学架台200とよばれる
共通の担持部分内に実装されていることである。架台2
00は上部202と下部204とを有し、これらは次の
ように組立てられている。架台の正面端では上部202
の突起部206が下部204に設けられた管路内に形成
された溝208を通り、かつ溝の背後でスナップ式に係
合している。架台200の背部では、ねじ付きの留め金
具210が下部204の隙間穴を通り、上部202に形
成されたねじ山付きの穴とねじ式に係合する。正面の緩
衝部材172’はハウジングの正面と架台200の正面
の間に配置され、背部の緩衝部材174’は架台200
の背部とヘッド背部に設けられた内側に延びる仕切り部
175,177との間に配置されている。
【0097】更に別の相違点はプリント配線基板86’
をプリント配線基板84’の上方に実装せず、前記の仕
切り部175,177とボディ部14’の後壁との間に
形成された後方に延びる仕切り部212内に実装してい
ることである。
【0098】その他の相違点はハンドルはめ込み部12
8’の内端部に形成された環状溝内に実装された0−リ
ングの密封部材を設けたことである。前述の部材の各
々、及びそのうちの2つ又はそれ以上の組合せによって
前述の構造とは異なる形式の用途に有用に応用できるこ
とは言うまでもない。
【0099】図15は光学システムの更に別の好ましい
実施例を示している。図15の光学システムは図2及び
図14の形式の走査ヘッド、又は図16に示した形式の
走査ヘッドに組み込むことができる。
【0100】図15の光学システムはレーザ光源216
を備えている。レーザ光源216は前述のように可視的
な、又は視覚的に容易に認識できない光を発するヘリウ
ム−ネオンレーザ管又はレーザダイオードを備えてい
る。レーザ光源216には更に、前述のようにレーザ光
を形成する照準光学素子を備えることができる。
【0101】図15の光学システムは更に反射ミラー2
18を備えている。図15に示すように、反射ミラー2
18は凹面集光ミラー220に固定することができる。
あるいは、反射ミラー218は凹面集光ミラー220と
静止的関係に固定されていれば、走査ヘッド内の支持部
材に実装してもよい。いずれにせよ、反射ミラー218
は入射レーザ光を以下に述べるように走査ミラー232
へと向けるように適当な角度をもって実装されている。
【0102】凹面集光ミラー220は支持ブラケット2
22に取り付けられている。レーザ光源216は第1光
路224に沿ってコヒーレントな照準レーザ光を反射ミ
ラー218に向けて発光する。前述のように、入射レー
ザ光はレーザ光源216から第1光路に沿ってマーク2
26へと進行する。この第1光路は図15では矢印付き
の実線で示されている。入射レーザ光はマーク226で
反射し、そこでレーザ光は図15で点線のセットで示し
た第2光路230に沿って光検出器のような検出器22
8へと戻る。
【0103】軽量の、可動走査ミラー232は第1光路
で入射レーザ光を受け、このレーザ光をマーク226へ
と反射する。走査ミラー232は更にマーク226から
反射した第2光路に沿った反射レーザ光を受け、この反
射レーザ光を凹面集光ミラー220へと反射する。凹面
集光ミラー220は球面の凹面鏡であることが好まし
い。凹面集光ミラー220は走査ミラー232からの反
射レーザ光を受け、この反射レーザ光を検出器228上
で集束する。
【0104】走査ミラー232は走査モータ(図示せ
ず)の軸234上に実装されている。走査ミラー232
は矢印236で示すように軸238を中心に、毎秒複数
回、代表的には毎秒40走査の速度で往復振動すること
が好ましい。走査ミラー232のこのような往復振動に
よって、レーザ光がマーク226上を双方向に走査する
ことができる。軸234は走査ミラー232を単に回転
させ、レーザ光がマーク226上を一方向で走査するよ
うにしてもよい。
【0105】図16は一つの形式の走査ヘッドに実装さ
れる前述の種々の部品を示している。レーザ光源216
は第1光路224に沿ってコヒーレントな照準光を発す
る。この光は反射ミラー218に当たり、これが光を走
査ミラー232に反射する。走査ミラー232は走査光
を発し、この走査光をマーク226へと向ける(図1
5)。マーク226は、輝度が変化している前記光を再
度走査ミラー232へと反射する。走査ミラー230は
光を凹面集光ミラー220へと反射し、この集光ミラー
が光を光検出器228へと反射する。光検出器228は
光の変化する輝度を検出してアナログ電気信号を発生
し、走査ヘッドは通常の方法でこの信号を処理する。
【0106】図16に示すように、走査ヘッドは電源コ
ードもしくは信号コードと完全に独立して動作すること
ができる。このように、バッテリーパック(図示せず)
が走査ヘッド内の種々の部品の全てに電力を供給する。
走査ヘッドは更に、ホストコンピュータに伝送して更に
処理される無線周波数(RF)信号も発生する。走査ヘ
ッドは更に走査ヘッドの種々の機構を制御するためホス
トコンピュータからの伝送を受信する受信器を備えるこ
ともできる。
【0107】上記実施例では、携帯用のレーザダイオー
ド走査ヘッドに適用した場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、例えばデスクトップ型のワ
ークステーション等の自立形装置に適合させて適用でき
ることは言うまでもない。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ユーザーが容易に照準合わせができるようになり、
半導体レーザダイオードからのユーザーが視覚的に容易
に認識できないレーザ光であっても、照準合わせが簡単
になり、読み取り効率および読み取り時間が短縮でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による携帯式レーザダイオード走査ヘッ
ドの正面図である。
【図2】図1の2−2線に沿った拡大断面図である。
【図3】図2の3−3線に沿った断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿った拡大断面図である。
【図5】トリガスイッチアセンブリの第1の動作状態を
示す拡大詳細図である。
【図6】トリガスイッチアセンブリの第2の動作状態を
示す拡大詳細図である。
【図7】図1のヘッドの、着脱自在のバッテリーパック
付属品の構成図である。
【図8】図1の8−8線に沿った一体の走査/集光/集
束ミラー部品の拡大断面図である。
【図9】レーザ光がそこに衝突し、又、そこから反射す
る記号及びその一部の拡大図である。
【図10】静的な単一の照準光機構の略示図である。
【図11】静的な単一の、又は一対の照準光機構によっ
て照射された記号及びその一部の拡大図である。
【図12】静的な一対の照準光機構の略示図である。
【図13】動的な単一の照準光機構によって照射された
記号及びその一部の拡大図である。
【図14】本発明の他の好ましい実施例を示す図であ
る。
【図15】本発明に有用である別の光学アセンブリの略
示図である。
【図16】図15の光学アセンブリの配置を示すレーザ
走査ヘッドの略示図である。
【符号の説明】
10 レーザ走査ヘッド 12 ハンドル部 14 ボディ部 20 ノーズ部 32 トリガスイッチ 36 ネック部 42 レーザダイオード 56 開口絞り 58,160 電気スイッチ 62 集束レンズ 64 コイルばね 66 走査ミラー 74 支持ブラケット 76 集光ミラー 80 フォトセンサ 100 記号 130 照準光源 216 レーザ光源 218 反射ミラー 220 凹面集光ミラー 224 第1光路 226 マーク 228 光検出器 230 第2光路 232 走査ミラー 234 軸 258 ホストコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーク ジェイ クリシューバー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11788 ハウポージ カールトン レーン 26 (72)発明者 ボリス メトリッキー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11790 ストニー ブルック ミルストリーム レーン 18 (72)発明者 エドワード バーカン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 11720 サウス シトーケット リン ストリー ト 8

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記号を読み取るためのレーザ走査ヘッド
    において、(a) ヘッド内に実装され、起動されたとき
    入射レーザ光を発生するための動作を行う起動可能なレ
    ーザ光源と、(b) 第1光路に沿って前記入射レーザ光
    を可動走査ミラーに反射するための固定反射ミラーであ
    って、前記走査ミラーは前記入射レーザ光をヘッド外部
    に位置する基準面の方向に反射し、かつ基準面の近傍の
    有効距離範囲内の記号へと反射するように配置され、前
    記記号から反射したレーザ光を反射し、この反射レーザ
    光の少なくとも戻り部分は第2光路に沿って前記記号か
    らヘッドの方向に再び進行するように構成された反射ミ
    ラーと、(c) 固定の凹面集光ミラーと、(d) ヘッド
    内に実装され、前記走査ミラーを移動し、かつ走査中に
    入射レーザ光を記号を横切って掃引するための走査駆動
    手段であって、反射したレーザ光の戻り部分が走査領域
    に渡って可変的な輝度を有するようにされた走査駆動手
    段と、(e) ヘッド内に実装され、視野にわたって反射
    レーザ光の戻り部分の可変輝度を検出し、検出された可
    変光輝度を示すアナログ電気信号を発生するためのセン
    サであって、前記凹面集光ミラーは視野にわたって反射
    したレーザ光の戻り部分を集光し、かつ、集光された戻
    り部分をセンサへと向けるように配置された形式のセン
    サと、(f) ヘッド内に実装され、アナログ電気信号を
    発生し、記号を示す処理された信号を発生するための信
    号処理手段と、(g) 前記走査ミラーと、前記レーザ光
    源と、前記走査駆動手段と、前記センサと、前記信号処
    理手段とに作動的に接続され、かつこれらの装置を起動
    するように動作して、使用者がトリガ手段を手動的に起
    動すると記号の読み取りを開始するようにされたヘッド
    上の手動的に起動可能なトリガ手段とを備えたことを特
    徴とするレーザ走査ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記入射レーザ光が使用者には視覚的に
    容易に認識し得ないことを特徴とする請求項1記載のレ
    ーザ走査ヘッド。
  3. 【請求項3】 光源と光センサとを有し、光反射率が異
    なる部分を有する記号を読み取るように動作する光学的
    走査装置で使用される光学部品において、 (a) 前記光源からの光を反射するための固定反射ミラ
    ーと、 (b) 走査ミラーであって、(i) マーク部分を横切って
    走査中に反射ミラーからマーク部分に光を反射させるこ
    とによって、光輝度が可変である光をマーク部分から反
    射させ、(ii)マーク部分を反射した光の少なくとも一部
    を受けるための走査ミラーと、 (c) 反射ミラーと固定的な関係で実装された固定の凹
    面集光ミラーであって、前記走査ミラーは更にマーク部
    分から反射した光の受光部分を集光ミラーへと向ける機
    能を果たし、集光ミラーは走査ミラーからの光を検出器
    上に集束するように配置されている集光ミラーと、 (d) 走査ミラーを移動させる移動手段とを備えたこと
    を特徴とする光学部品。
  4. 【請求項4】 前記凹面集光ミラーが光軸を有すること
    を特徴とする請求項3記載の光学部品。
  5. 【請求項5】 前記光源がレーザ光源であり、前記マー
    クはバーコード記号であることを特徴とする請求項3記
    載の光学部品。
  6. 【請求項6】 前記レーザ光源が視覚的に容易に認識し
    得ない光を発生することを特徴とする請求項5記載の光
    学部品。
  7. 【請求項7】 軽量のハンディなハウジング内に実装さ
    れたレーザ光源とレーザ光センサとを有し、光反射率が
    異なる部分を有するマークを読み取るように動作する光
    学走査装置で使用される光学部品において、(a) 光源
    からの光路内に実装された固定反射ミラーと、(b) マ
    ーク部分を横切る走査中に反射ミラーからマーク部分に
    光を反射し、マーク部分から光輝度が可変である光を反
    射する往復振動可能な走査ミラーと、(c) マーク部分
    から反射した光の少なくとも一部を集光し、かつ、集光
    された光の部分を光センサへと向けるための固定集光ミ
    ラーと、(d) 走査ミラーを振動するための振動駆動手
    段とを備えたことを特徴とする光学部品。
  8. 【請求項8】 前記反射ミラーが前記集光ミラーよりも
    小さく、かつ前記集光ミラー上に実装されたことを特徴
    とする請求項7記載の光学部品。
  9. 【請求項9】 前記反射ミラーが前記集光ミラーと一体
    構造であることを特徴とする請求項7記載の光学部品。
  10. 【請求項10】 前記反射ミラーが前記光源と対向し、
    光反射性の被覆で覆われた正面を有し、かつ、前記集光
    ミラーが前記光センサと対向し、光反射性の被覆で覆わ
    れた正面を有することを特徴とする請求項7記載の光学
    部品。
  11. 【請求項11】 前記振動駆動手段が前記走査ミラーを
    上に実装した出力軸を有する走査モータを備え、この走
    査モータは360度未満のアーク長にわたって、毎秒複
    数回の振動速度で交互の周囲方向に軸を往復的、かつ反
    復的に振動せしめるように動作することを特徴とする請
    求項7記載の光学部品。
  12. 【請求項12】 前記光源がレーザ光源であり、前記マ
    ークがバーコード記号であることを特徴とする請求項7
    記載の光学部品。
  13. 【請求項13】 前記走査手段が出力軸を有する電動モ
    ータを備え、走査ミラーがこの出力軸とともに直接連動
    するように実装されたことを特徴とする請求項7記載の
    光学部品。
  14. 【請求項14】 マークを読み取り、マークを示す電気
    信号を発生するための軽量の、ハンディ型のレーザ走査
    装置において、 (a) レーザ光をマークへと通過させ、かつマークから
    反射したレーザ光を受光する領域を有するハウジング
    と、 (b) ハウジング内の光源と、 (c) レーザ光が前記ハウジング領域を通過した後に反
    射レーザ光を受光し、マークを表す第1信号を発生する
    ための、このハウジング内のセンサと、 (d) レーザ光源とハウジング領域との間に、及びこの
    領域とセンサとの間におおむねの光路を形成するハウジ
    ング内に配置された複数個の光学素子であって、この光
    学素子は(i) 光源からのレーザ発光を受光する固定反
    射ミラーと、(ii)反射ミラーからのレーザ発光を受光
    し、マークを横切る領域を掃引するように配置された往
    復振動可能な走査ミラーと、(iii )反射したレーザ光
    を受光し、このレーザ光をセンサへと反射するように配
    置された固定集光ミラーとを備え、この反射ミラーと集
    光ミラーとは互いに物理的に固定されている形式の光学
    素子と、 (e) この走査ミラーを往復振動させるための駆動手段
    とを備えたことを特徴とするレーザ走査装置。
  15. 【請求項15】 前記反射ミラーのサイズが前記集光ミ
    ラーと比較して小さく、かつ集光ミラーに取り付けられ
    たことを特徴とする請求項14記載のレーザ走査装置。
  16. 【請求項16】 第1信号をディジタル信号へと処理す
    るための信号処理手段をヘッド内に備えたことを特徴と
    する請求項14記載のレーザ走査装置。
  17. 【請求項17】 前記ハウジングによって支持され、レ
    ーザ光源及び駆動手段に作動的に接続された、マークの
    走査を開始するためのトリガ手段を備えたことを特徴と
    する請求項14記載のレーザ走査装置。
  18. 【請求項18】 前記駆動手段が出力軸を有する電動モ
    ータを備え、かつ、走査ミラーはこの出力軸と直接連動
    するように実装さたことを特徴とする請求項14記載の
    レーザ走査装置。
  19. 【請求項19】 バーコードを読み取り、該バーコード
    を表す電気信号を発生するための軽量の、ハンディ型の
    レーザバーコードスキャナであって、このバーコードス
    キャナはレーザ光源から反射ミラーへと、又、この反射
    ミラーから走査ミラーへと通過するレーザ光を包む第1
    光路を形成し、このレーザ光は、反射光を受光し、かつ
    この光を通過せしめて光センサへと当てるためのほぼ凹
    面の集光ミラーを備えた第2光路内で反射せしめられ、
    このスキャナ内には走査ミラーを往復振動させるための
    駆動装手段を有する光学的走査装置において、レーザ光
    を光路へと向ける方法が、(a) 反射ミラーと、走査ミ
    ラーと集光ミラーとをスキャナ内に実装し、その場合、
    反射ミラーと集光ミラーとは互いに固定的、静止的に固
    定され、走査ミラーは駆動手段によって往復振動するよ
    うに実装されるステップと、(b) 光源と、ミラーと、
    光センサとを第1及び第2光路へと配置するステップと
    から成ることを特徴とする光学的走査方法。
  20. 【請求項20】 前記レーザ光源から発光されるレーザ
    光は視覚的に使用者に容易に認識し得ないことを特徴と
    する請求項19記載の光学的走査方法。
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