JPH05229112A - 記録方法及び記録装置 - Google Patents

記録方法及び記録装置

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Publication number
JPH05229112A
JPH05229112A JP4242378A JP24237892A JPH05229112A JP H05229112 A JPH05229112 A JP H05229112A JP 4242378 A JP4242378 A JP 4242378A JP 24237892 A JP24237892 A JP 24237892A JP H05229112 A JPH05229112 A JP H05229112A
Authority
JP
Japan
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image
ink
holding layer
recording
forming
Prior art date
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Pending
Application number
JP4242378A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Higuchi
和彦 樋口
Shuzo Hirahara
修三 平原
Akifumi Mori
昌文 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 どのような被記録材にでも、高品質な記録画
像を形成し得、かつ高速記録に対応し得る記録方法及び
記録装置を提供する。 【構成】 インクを直接記録紙に付着させるのではな
く、中間層として所定の像保持層を使用し、この中にイ
ンク像を形成し、得られたインク像を被転写材に転写す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文字やイメージなどの
画像情報を紙などの被記録材に記録するための記録方法
及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、普通紙などの記録紙上に画像を得
る記録装置として、インクジェット記録やサーマル転写
記録を用いたものが知られている。通常、インクジェッ
ト記録では液体インクを使用するため、必要な画像部だ
けにインクを吐出させて記録を行える経済的な利点を有
する。しかしながら、このインクジェット記録は、イン
クが記録紙上で滲むという欠点があった。一方、サーマ
ル転写記録では比較的、鮮鋭感を有する画像が得られ
る。しかしながら、サーマル転写記録では、常温で固体
のインクを加熱して紙上に像を形成するため、表面の粗
いいわゆるラフ紙などを用いたとき、インクの付着性が
劣り、これにより画質劣化を生じる欠点があった。この
ように、これらの記録装置では高精細な画像や高画質な
画像を得るには、インクが滲まない紙や表面の滑らかな
紙などの専用紙が必要であった。
【0003】またインクジェット記録では、インクを吐
出するノズルと記録紙との間隔が変動すると、インク滴
の形状、大きさ及び記録位置が変動するため、厚みの異
なる様々な記録紙の全てに対して良好な画質を得るのが
難しかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたものであり、高平滑紙やコート紙などの
ように、記録装置に合わせて作られた専用紙のみなら
ず、普通紙や一般に紙と同様に扱われるOHPフィルム
に代表される樹脂シート等のどのような被記録材にで
も、高品質な記録画像を形成し得、かつ高速記録に対応
し得る記録方法及び記録装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の5つの
態様を有する。
【0006】本発明の第1の態様は、支持体上に、イン
ク像をその中に保持し得る像保持層を形成する工程、前
記像保持層内へ画像信号に応じてインクを供給し、前記
像保持層内に、インク像を形成する工程、及び像保持層
中のインク像を被記録材に転写する工程を含む記録方法
を提供する。
【0007】本発明の第2の態様は、支持体と、この支
持体を駆動させる手段と、前記支持体上に、その中にイ
ンク像を保持し得る像保持層を形成する手段と、前記像
保持層内へ画像信号に応じてインクを供給し、該像保持
層内にインク像を形成する手段と、該像保持層中のイン
ク像を被記録材に転写せしめる手段とを具備する記録装
置を提供する。
【0008】本発明の第3の態様は、支持体と、この支
持体を駆動させる手段と、前記支持体上に、その中にイ
ンク像を保持し得る像保持層を形成する手段と、常温で
固体のインク層が形成されたインク担持シートと、該イ
ンク層を前記支持体と接触させ、画像信号に応じて加熱
することにより、前記像保持層内へインク像を形成する
加熱手段と、該像保持層中のインク像を被記録材に転写
せしめる手段とを具備する記録装置を提供する。
【0009】本発明の第4の態様は、シート状の支持体
及び該シート状の支持体上に予め形成され、インク像を
保持し得る像保持層を有する像保持シートを用意する工
程と、前記像保持層へ、インクを供給し、像保持層内に
インク像を形成する工程と、インク像が保持された像保
持層を被記録材に接触させ、被記録材上にインク像を転
写する工程とを含む記録方法を提供する。
【0010】本発明の第5の態様は、支持体と、この支
持体を駆動させる手段と、前記支持体上に、その中に像
を保持し得る像保持層を形成する手段と、前記像保持層
内へ画像信号に応じて複数色のインクを供給し、該像保
持層内にカラーインク像を形成する手段と、該像保持層
中のカラーインク像を被記録材に転写せしめる手段とを
具備するカラー画像記録装置を提供する。
【0011】インク像は、像保持層内に含浸されて、形
成されていることが好ましい。
【0012】支持体は、好ましくは循環使用可能な部
材、さらに好ましくはドラムまたはベルトである。
【0013】
【作用】本発明の骨子は、インクを直接記録紙に付着さ
せるのではなく、中間層として所定の像保持層を使用
し、これにインク像を形成した後、このインク像を記録
紙に転写することにある。
【0014】この像保持層は、その中にインク像を保持
し得るものである。
【0015】この様子を図を用いて説明する。図1
(a)ないし図1(d)に、像保持層の形成、像保持層
内にインク像が形成された状態、インク像が被記録材に
転写された状態の一例、インク像が被記録材に転写され
た状態の他の例を各々示す。
【0016】図1(a)に示すように、像保持層4a
は、像保持層形成手段300により支持体2上に形成さ
れる。図1(b)に示すように、形成された像保持層4
a内にインク像6aが保持される。図1(c)に示すよ
うに、保持されたインク像6aは、被記録材に転写さ
れ、画像6bとなる。また、図1(d)に示すように、
保持されたインク像6aは、少なくともその周囲の像保
持層と共に被記録材に転写され得る。
【0017】本発明を用いると、像保持層内にインク像
を形成し、このインク像を被記録材に転写することによ
り、被記録材の表面状態や厚みによらず、インクの滲み
や拡散を抑制した高品質な画像が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明する。
【0019】図2は、本発明の第1の態様に係る記録装
置を示す概略構成図である。図中1は円筒状のドラム
(支持体)であり、このドラム1の中心にあるドラム軸
には図示しないギヤやタイミングベルトなどを介して図
示しないモータからの動力が伝達され、ドラム1はドラ
ム軸を中心に時計回りに回動する。
【0020】ドラム1の周りにはその周面に沿って、支
持層2上に保持層4aを形成するための保持層形成ロー
ラ3aを設けた保持層形成部3と、転写ローラ8aを設
けた転写部8と、クリーニングローラ9aを設けたクリ
ーニング部9が配設されている。これらの保持層形成ロ
ーラ3a,転写ローラ8a,クリーニングローラ9a
は、ドラム1の周面に接触可能な位置に配置されてい
る。これらのローラは独立の駆動源を持っておらず、こ
れらのローラが図示しないバネなどの圧力付勢手段によ
りドラム1と所定の圧力で接触する場合に、ドラム1の
回転駆動に伴いドラム1に連動して回転する。
【0021】保持層形成ローラ3aと転写ローラ8aと
の間の位置には、インク像6aを形成する記録ヘッド5
がドラム1の周面から僅かな間隙を設けて配置されてい
る。記録ヘッド5には、従来の各種記録ヘッド技術を用
いることができ、ここではインクジェット記録ヘッドを
用いる。インクジェット記録ヘッドとしてもその方式に
限定されるものではないが、例えば、圧電素子を用いた
電気機械変換を利用する方式、ノズル内にヒータを設け
てバブルの発生を利用する方式やノズルとドラムの間に
電界を印加して静電力を利用する方式など、オンデマン
ド方式に属するものがインクの経済性の点から望まし
い。
【0022】記録ヘッド5には、インクタンク10がイ
ンクの注入パイプ11を介して接続されており、必要な
量のインクが適時供給される。また、記録ヘッド5には
駆動回路12が電気的に接続されており、所望の信号に
応じて記録ヘッド5の各ノズルから液滴を適切なタイミ
ングで吐出させることができる。
【0023】ここで、記録ヘッド5を適用した記録方法
として、インクジェット方式の一例を図3(a)ないし
図3(f)に示す。
【0024】図3(a)に示すように、記録ヘッド5内
には、液状のインク6が入っている。インクヘッドを構
成するノズルの内部には、ヒーター301が設けられて
いる。このヒーター301を画像信号に応じて加熱する
と、図3(b)に示すようにバブル302が発生する。
発生したバブル302によりインク6が図3(c)に示
すように押出される。その結果、図3(d)に示すよう
に、インク滴6が像保持層4aに向かって吐出される。
【0025】また、図3(d)では、インク滴6が吐出
される例を示したが、図3(e)に示すように、インク
6がバブル302により***し、その後図3(f)に示
すように、インク滴6が像保持層4aに付着する場合も
ある。図示しないが付着されたインク像は、その後像保
持層4a内にしみこみ、インク像を形成する。
【0026】このような記録ヘッド5により形成された
インク像は、次に、図2に示すように転写に供される。
【0027】転写ローラ8aは、この実施例ではヒート
ローラであって、図示しない温度制御回路によってヒー
トローラの表面は適切な温度に設定される。転写ローラ
8aの左右には、それぞれ給紙ローラ13a及び従動ロ
ーラ13bと、排紙ローラ14a及び従動ローラ14b
とが設けられており、図示しないモータの動力によって
給紙ローラ13aと排紙ローラ14aとが同期して回動
する。これらのローラの回動によって、普通紙などの記
録紙7は給紙ローラ13a側から排紙ローラ14a側へ
ガイド板15に案内されて搬送される。
【0028】しかし、記録紙7が転写ローラ8aの位置
にあり、ドラム1と転写ローラ8aとで圧接される場合
には、給紙ローラ13a及び排紙ローラ14aへの動力
伝達は抑制され、ドラム1の回転力が優先して記録紙7
は搬送されるように制御される。また、以上の動作は図
示しない各種センサーによって検知されてタイミングを
考慮し、図示しないCPUの指令などに基づき行われ
る。
【0029】次に、これらの動作について説明する。ま
ず、ドラム1の回動開始によって記録動作が始まる。ド
ラム1が回転を始めると保持層形成部3に内蔵されてい
る図示しない容器に蓄えられている保持層形成材が保持
層形成ローラ3aによって、このローラ3aに接触して
いるドラム1の表面に一様に塗布され保持層4aを形成
する。この保持層形成部3に適用される塗布方法は、従
来の各種塗布方式を使用することができる。使用される
保持層形成材の種類や塗布スピードなどに応じて選択さ
れる。例えば、ロールコータ,グラビアコータ,ブレー
ドコータ,エアーナイフコータ,バーコータ,及びスプ
レー装置などが適用できる。
【0030】保持層4aの層厚を十分大きくする必要の
ある場合には、2回以上の多重塗工を行うと効果的であ
り、この場合には複数組の塗布ローラをドラム面上に配
設すればよい。また、ドラム1上に形成される保持層4
aの厚みの均一性を向上させるため、ゴムなどからなる
ブレード3bをドラム表面に所定の僅かな圧力で接触さ
せるように配設するとよい。
【0031】保持層形成部3に蓄えられている保持層形
成材は、ここではポリビニルアルコール(PVA)を液
化して用いるが、これに限定するものではなく、常温で
気体,液体,固体のいずれであっても差支えない。保持
層形成材は、保持層形成時にドラム表面に供給でき、且
つ保持層を形成できる状態となすものであればよい。こ
のため、本実施例のように塗布方式により保持層4aを
形成する場合には、通常例えば常温で固体のものであれ
ば、ヒータの予熱などによって軟化又は液化し、また例
えば常温で気体の場合には液化して使用される。
【0032】ここで、この保持層4aは下記に述べるよ
うに記録ヘッド5から供給されるインク6を保持する機
能を有するものの中から選ばれ、例えば、インク6とし
て水溶性インクを用いる場合には、ゲル状態を呈するゼ
ラチンや寒天などやポリビニルアルコール,ポリビニル
ピロリドン,ポリアクリルアミド,ポリアクリル酸アミ
ド,カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導
体、カゼイン,アラビアゴム,酸化でんぷんを含む各種
でんぷん類などが、単独若しくは複合して適用でき、特
に膨潤性,湿潤性及び粘性の有するものの方がインクの
保持や記録紙への転写に優れる場合が多い。
【0033】さらに、インクの吸収性を調整し、保持層
4a及び記録紙7でのインクの滲みを防止する上で、適
量の顔料を添加するとよい。効果の得られる顔料として
は、例えば無定形シリカなどのシリカ,タルク,カオリ
ン,クレー,軽質及び硬質炭酸カルシウム,酸化チタ
ン,酸化亜鉛,硫化亜鉛,硫酸バリウム,硫酸カルシウ
ム,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム,酸性白
土,けいそう土,尿素ホルマリン樹脂などが挙げられ、
特に、無定形シリカを含有した場合がインクの滲みが少
なく効果が大きい。
【0034】一方、使用するインク6として油性インク
を用いる場合には、保持層4aの材料としては、ポリ酢
酸ビニル,ポリビニルクロライド,ポリビニルホルマー
ル,ポリアミド樹脂,ポリアクリロニトリル,フェノー
ル樹脂,ポリウレタン樹脂などが適用可能である。
【0035】さて、保持層4aが形成されたドラム1の
周面2が記録ヘッド5と相対する位置に達すると、所望
の画像信号に基づき駆動回路12を介して記録ヘッド5
が制御され、保持層4a上にインク6を供給する。ここ
では水性インクを用いるがこれに限定するものではな
い。通常、供給されたインク6は、その大部分が保持層
4aの内部に浸透し、保持層4a中に包含される。その
一部が保持層4aの表面に滞留することもあり得る。こ
のようにしてインク像6aが形成される。
【0036】具体的には、インク6と保持層4aの材質
によって、インク6と保持層4aとが混ざり合ったり、
保持層4aの内部にインク滴が分離して保持されるよう
な場合や、インク6と保持層4aとが重合などの化学結
合を成しインク像を形成する場合などがある。
【0037】保持層4aとしてポリビニルアルコールを
用いた場合には、水溶性インクの吸収性に優れるため、
インク6と保持層4aとが混合してインク像6aが形成
され、解像度の高い高画質画像が得られる。
【0038】水溶性インクとして例えば以下の組成物が
上げられる。
【0039】インク例 1 ブラックインク Direct Black 19 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 水 80重量部 イエローインク Acid Yellow 23 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 水 80重量部 マゼンタインク Acid Red 35 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 水 80重量部 シアンインク Direct Blue 86 2重量部 ジエチレングリコール 20重量部 水 80重量部 インク像形成の動作は、従来のラインプリンタにおい
て、記録ヘッド5と同様のヘッドを使って記録紙上にイ
ンク像を形成する方法とほぼ同等である。本実施例にお
いては、記録対象が、記録紙でなく、中間体すなわちド
ラム1上の保持層4aであるところ、及び形成されるイ
ンク像は画像が反転された像であるところが大きく異な
っている。この保持層4aの組成や形成する厚みなどの
諸条件は予め規定できるので、記録ヘッド5から供給す
るインク6の適切な組成を設定し易い。また保持層4a
面と記録ヘッド5との間隔を一定に調節できるため、良
好な画質を得るために最適な間隙を設けることができ
る。
【0040】本発明によれば、中間体として所定の像保
持層を用いることにより、普通紙などの記録紙へ直接記
録する場合に比較して高画質な画像が得られるものであ
る。また、保持層形成材を塗布した後、保持層4aとし
てインク6を保持するのに必要且つ、最適な状態を有す
るまでに所定の時間を有する場合がある。この場合に
は、保持層形成から記録ヘッド5によるインク供給まで
の時間を制御したり、或いは保持層4aの組成などによ
っては保持層形成の後、図示しないファンやヒータなど
によって送風冷却もしくは逆に加熱・加温などの処置を
施す場合がある。 次に、ドラム1の回転が進み、記録
ヘッド5によって得られたインク像6aの先端が転写ロ
ーラ8aの位置まで達すると、記録紙7の先端が転写ロ
ーラ8a側に進入するように記録紙7の搬送が制御され
る。転写ローラ8aはシリコーンゴムなどからなるゴム
ローラであれば、保持層側と記録紙側との接触が良好に
なり十分使用できるが、保持層4a中のインク像6aを
記録紙7へ転写しやすくするため、この実施例ではヒー
トローラを用いている。この転写ローラ8aの表面は所
定の温度を保持するように図示しない温度制御回路によ
って制御される。この温度は転写ローラ8aの回転スピ
ードや圧力或いは使用する保持層4aやインク6の組成
などに依存するが、通常約60℃乃至300℃の範囲が
用いられる。
【0041】ドラム1と転写ローラ8aとは所定の圧力
で接触しており、ドラム1上のインク像6aは相対する
記録紙7の記録面に、熱及び圧力の作用によって転写さ
れる。転写ローラ8aとしてヒートローラを用いなくて
も、圧力の作用のみで転写することができる。転写部に
おいて、ドラム1と記録紙7が密着すると、転写ローラ
8aを通過した後も記録紙7が離間しない場合がある。
その場合には、転写ローラ8aを通過した記録紙7は転
写ローラ8a直後の所定の位置に配置してある剥離部材
16に案内されて、ドラム1との接触を解除され、その
後、排紙ローラ14a側に送出される。
【0042】転写状態における微小領域に注目すると、
インク像6aとこれを保持した保持層4aとは一体化さ
れて記録紙7の記録面に接触する。ここで、インク像6
aは保持層4aに保持されているため、保持層4a内の
インク像6aは保持層4aの横方向へは移動できない。
このため、インク像6aは記録面で対向する位置の記録
紙7の厚み方向に転移する。このようにして、ドラム1
上に形成されたインク像6aは、その面積及び形状を保
持したまま記録紙7面に転写される。
【0043】図4は、図2に示す装置の転写部の転写の
様子を模式的に表した例である。記録ヘッド5から吐出
されたインク像6aは、図4に示すように保持層4aに
含浸されている。このインク像6aが転写ローラ8aの
位置まで保持されたまま送られると、保持層4aと記録
紙7の表面とが接触し、保持層4a中のインク像6aが
記録紙7に転写される。インク像6aは記録紙7側に転
写されインク像6bとなり、記録紙7上で記録画像を形
成する。通常は元のインク像6aの位置に僅かにインク
が残留する。このインク残留分は保持層4aと共に、後
工程としてクリーニング部9において除去される。
【0044】このように、保持層4a中にインク像6a
を予め形成し、その後、記録紙7へ転写すれば、記録紙
7上のインクの滲みや拡散が最小限に抑えられ、記録手
段で得られたインク像の解像度を劣化させることなく、
高精細且つ高品質な画像を得ることができる。ここでヒ
ートローラを用いることにより、記録紙7の温度を上昇
させて、保持層4aを軟化或いは溶融させることができ
る。このとき、例えば粘性を上げることができるため保
持層4a内のインクが転写しやすくなり、また、保持層
4a及び記録紙7の組み合わせによっては、不要な保持
層4aを溶解或いは蒸発させることができる。
【0045】また、転写スピードや転写圧力などの転写
条件や保持層の組成によっては、保持層4aはインク像
6aと共に記録紙7側に転写されることがある。このよ
うな場合には、保持層4aの付着によって保持層自身の
色により記録紙7面を着色する恐れがあるので、保持層
4aとしてはできるだけ無色透明なものを選択すること
が望まれる。
【0046】保持層形成ローラ3aによって塗布・形成
された保持層4aは、その組成によってはヒートローラ
の熱により全てが蒸発し消失するとは限らない。また記
録紙7側に全て転写されるのでもなく、ドラム1上に残
存する場合がある。その場合には、転写ローラ8aを通
過した後のドラム1の位置がさらに回転し、クリーニン
グローラ9aの位置に進むと、転写動作後にドラム表面
に残った保持層4aは、クリーニングローラ9aによっ
て除去される。クリーニングされたドラム表面は次回の
保持層形成が可能になる。このクリーニングローラ9a
の表面は例えば、樹脂,セラミック,金属などからなる
スポンジやゴム,フェルトなどで構成されるが、図に示
すようなローラ形状ではなくブレードやナイフエッジ状
のものでも適用できる。さらに、保持層やインクの組成
などによっては、図示しないヒータの熱を付加しなが
ら、或いは付加した後にクリーニング動作を行ってもよ
い。
【0047】また、ドラム1の周面2は保持層4aの適
度な付着性及び離型性を有することが望ましく、ポリエ
ステル,ポリ塩化ビニル,酢酸セルロース,ポリエチレ
ンテレフタレート,フッ素樹脂,ポリイミドなどの各種
樹脂やシリコーンゴムなどの各種ゴムなどによって表面
加工するか、或いはフィルム状に形成した上記樹脂やゴ
ムなどをドラム1の周面に張り合わせて用いられる。こ
れらは通常、滑らかな平滑性を有するように形成するの
が画質向上のため望ましいが、保持層4aの付着性を向
上させるためには表面に微小な凹凸を設けることができ
る。
【0048】一方、インク像6bを転写された記録紙7
は排紙ローラ14aによって、本装置から排出される
が、上述のように記録紙面に保持層4aが残存する場合
には、記録紙7が装置から排出される以前にさらに加熱
乾燥させるヒータなどを設け、残存する保持層4aを除
去すればよい。ここで使用される加熱乾燥手段には、ヒ
ートローラやフラッシュヒータ、温風ヒータ、プレスヒ
ータなどが適用できる。このように転写部8とは別に記
録紙7の加熱手段を設けることによって、転写条件とは
異なる保持層4aの乾燥条件を個別に設定できる利点が
ある。
【0049】また、記録紙7上に転移した保持層成分を
除去せず保護膜として積極的に利用することもできる。
即ち、インク像を被覆した保持層によって、摩擦による
インク像の損傷を防止したり、雰囲気を遮断して水分や
大気、或いは紫外線などの緒条件による、インク像の変
退色や拡散を防止し、さらに改ざん防止などの効果を得
ることができる。
【0050】ここで、図2の装置を用いた画像形成のさ
らに詳しい例を以下に述べる。
【0051】支持体(厚み100μmのPET)上に、
水に対してPVAを5重量%の割合で溶解したものを用
いて厚み5μmの保持層を形成し、市販の黒色インク
(Canon製、商品名BC−01)を用いて、保持層
にインク像を形成した。インク像の形成は記録素子64
ノズルを有する解像度360ドット/インチのインクジ
ェット記録用ヘッドを用いた。
【0052】その後、市販の紙3種類(インクジェット
専用紙、PPC用紙、ランカスターボンド紙)に対し
て、それぞれ転写動作を行ない、それぞれの紙に対して
良好な画質を得た。
【0053】これらの画像を同じインクを用いた通常の
インクジェット記録(記録ヘッドから紙へ直接記録す
る)の結果と比較したところ、本発明にかかる装置によ
る画像の方が、インクの滲みが少なくシャープであっ
た。
【0054】なお、このとき、転写スピードは約15mm
/秒であり、このときの転写温度は、約150℃であっ
た。
【0055】また、転写速度が約30mm/秒の場合、転
写温度は約210℃において特に良好な画質が得られ
た。
【0056】使用した紙の仕様は以下の通りである。
【0057】 インクジェット専用紙 秤量約80g/m2 、紙厚約90μm PPC用紙、 秤量約64g/m2 、紙厚約85μm ランカスターボンド紙 −− 紙厚約117μm 上記装置ではドラム表面に保持層を形成する例を述べた
が、本発明は保持層を形成する支持体の形状にはなんら
依存しない。支持体は、例えばベルト状、またはシート
状に構成することができる。図5に支持体としてベルト
を用いた記録装置を示す。また、図6にシート状の支持
体を用いた記録装置を示す。これら図5及び図6の例に
ついて以下、簡単に説明する。
【0058】図5は、本発明の第1の態様の応用を示す
概略構成図であり、図2におけるドラム1をベルト32
に置き換えたものである。ベルト32の表面の材質とし
ては、前記ドラム表面2に使用されるものが全て使用可
能であるが、ある程度柔軟性を有する必要がある。この
装置では、保持層形成部33は、サーマルヘッド33a
と、連続した保持層形成シート33bから構成されてい
る。もちろん、保持層形成シート33の代わりに、図2
の保持層形成部3に示すような塗布装置も適用可能であ
る。サーマルヘッド33aとしては、市販のもの例えば
ファクシミリ装置などに使用されるものなどが適用でき
る。保持層形成シート 33bは、ポリエチレンテレフ
タレートやポリカーボネートなどの樹脂からなるシート
を支持体として、その一方の面に前記保持層形成材料を
層状に塗布形成したものであり、供給リール33c及び
巻き取りリール33d間に配置される。この保持層形成
部33での保持層形成動作は次のように行われる。
【0059】まず、ベルト32の回動と同期して保持層
形成シート33bは巻き取りリール33d側に巻き取ら
れる。この時、サーマルヘッド33aは図示しないバネ
などの作用によってローラ31aに押しつけられると共
に、サーマルヘッドの発熱素子を駆動し、保持層形成シ
ートを保持層形成支持体シートから加熱して保持層形成
材料を溶融もしくは軟化させ、また場合によっては気化
させて、押しつけられたベルト32の表面に保持層形成
材料を転写し、保持層を形成する。
【0060】続いてベルト32上の保持層形成面は記録
ヘッド5に対向する位置に到達し、記録ヘッド5から画
像信号に応じたインクが供給され、保持層面にインク像
が形成される。以下の動作は前記実施例と同様に行わ
れ、記録紙上に良好な記録画像が得られる。このような
ベルト状の支持体32を用いることによってドラム形状
では困難な装置形状を実現できる。
【0061】図6は、本発明の第1の態様の他の応用を
示す概略構成図であり、保持層が形成されるべき手段と
して連続しない、複数枚の支持シート42を用いた例で
ある。この支持シート42は前述のドラム表面2及び保
持層形成シート 33bに使用される材質と同様のもの
が適用され、特に厚み50〜150μm程度のポリエチ
レンテレフタレートが扱い易い。支持シート 42の外
形は記録紙7と略同一か又は記録紙より若干大きいもの
を用いると、記録紙との位置合わせや記録後の剥離が容
易になってよい。
【0062】供給カセット42aに収納されたシート4
2は一枚ずつ取り込まれ、各所に設けられたローラの動
作によりガイド板に沿って、保持層形成部3,記録ヘッ
ド5及び転写部8を通過し、収納部42bへ搬送され
る。図2と共通の参照符号を付された各部での動作は図
2の動作を参照できる。転写部8では支持シート42と
記録紙7が重ね合うように支持シート42及び記録紙7
の搬送が制御される。転写部8を通過した支持シート4
2は剥離部材48によって記録紙7と剥離されストッカ
ー42bに収納され、一方、記録画像が得られた記録紙
7はトレイ47bに送出される。
【0063】このように図6に示す装置では、連続しな
い複数枚の支持シート42を用いることにより、保持層
を毎回別の支持体上に形成するので、前記ドラムやベル
トを用いた実施例のように不要な保持層や残留インクの
除去のためのクリーニング部9を設ける必要がない利点
がある。
【0064】また、本実施例の変形例として、支持シー
ト42に保持層を予め形成しておき適時必要に応じて使
用する構成にしてもよい。例えば図7にあらかじめ保持
層が形成された複数枚の保持層担持シートを用いた記録
装置の概略図を示す。図示するように、この装置は、図
6に示す装置から、保持層形成部3を分離した構成を有
する。図6と共通の参照符号を付された各部での動作は
図6の動作を参照できる。
【0065】さらに他の変形例として、記録部5と転写
部8の間に支持シート42の一時退避のためのストッカ
ーを設けることによって、保持層を形成した支持シート
にインク像を形成する工程を複数枚分おこなった後に、
適当な時期に記録紙へ転写する構成にすることもでき
る。これによって、記録部5での記録動作と転写部8で
の転写動作を非同期的に行うことができる。
【0066】次に、本発明のさらに別の応用例として、
画像信号に基づいて選択的に保持層を形成する構成を説
明する。
【0067】図8は、本発明にかかる画像信号に基づい
て選択的に保持層を形成する記録装置を示す概略構成図
で、図2の保持層形成部3のかわりに、液体噴射器53
を使用したものである。この液体噴射器53は画像信号
に応じて液体を噴射させることができるものならば使用
可能であり、いわゆるインクジェット記録ヘッドやスプ
レー装置が利用できる。液体噴射器53としてインクジ
ェット記録ヘッドを用いる場合には、構造上は前記記録
ヘッド5と同様のものを使用することができる。しかし
ここでは、噴射する物質はインク液ではなく、前述の保
持層形成材料が用いられる。また、保持層形成材は粘性
の高いものが使用される場合があるので、液体噴射器と
して、インクジェット記録ヘッドを利用して場合には、
望ましくは、常温で固体状の保持層形成材を使用の度、
液化して飛翔させる方式が有効である。
【0068】このようなヘッドの例として、特公平3−
56665号公報、特公平3−56666号公報、特公
平3−56666号公報、特公平3−56667号公
報、及び特公平3−56668号公報に示されるものが
参照できる。
【0069】なお、図面内の各部の番号は図2と同等な
部分については番号を一致させているが、記録ヘッド5
については、簡単のため、駆動回路やインクタンクを省
略し、記録ヘッドと一体化して表している。
【0070】この液体噴射器53を用いて保持層4aを
形成するには、以下のように行われる。まず、液体噴射
器53に対して、記録ヘッド5へ与える画像信号を保持
層形成信号生成回路70により変換処理した信号を与え
る。液体噴射器53はこの信号に基づき保持層形成材を
噴射するか否かを判定して、記録ヘッド5でインク像6
aを形成するべき画素に相当するドラム1上の位置に、
保持層形成材を噴射して保持層4aを形成する。
【0071】保持層形成後のドラム表面を模式的に表す
と図9(a)及び図9(c)のようになる。図9(a)
は1画素形成した場合、図9(c)は縦横に2×4=8
画素分を形成した場合に相当し、一つの画素はほぼ円形
をなすが隣接画素は互いに一部が重なり合うように制御
している。
【0072】次に、液体噴射器53のドラム位置から記
録ヘッド5のドラム位置に至るドラムの回転時間に相当
する時間だけ、保持層形成信号生成回路70に送られた
画像信号と同じ信号が遅延回路69によって遅れて記録
ヘッド5に送られ、この信号に基づき記録ヘッド5から
インクが吐出する。この遅延回路69はシフトレジスタ
やラインメモリなどを用いて構成することができる。ま
た、画像信号を繰り返し読み出すことのできる図示しな
いメモリや伝送路がある場合には、遅延回路69は不要
となり、このメモリや伝送路から所定の遅延時間を与え
て画像信号を記録ヘッド5に送るようにすればよい。
【0073】なお、保持層を形成した画素位置と記録ヘ
ッドから供給するインクの到達位置を性格に一致させる
ため、ドラムの回転駆動に用いるモータとして、ステッ
プモータを採用すると制御が簡単に行える。
【0074】ドラム1上に形成された保持層形成領域と
記録ヘッド5によるインク像の形成すべき位置とが一致
するようにインクの吐出タイミングが制御され、図9
(a)及び図9(c)に示す保持層形成領域に対して、
それぞれ図9(b)及び図9(d)に示すように保持層
形成領域の上にインク像6aが形成される。この時に、
記録ヘッド5からドラム1上へのインクの供給位置がず
れて、保持層4aの形成していない位置にインクを供給
すると部分的に本発明の効果が得られない。そこで、保
持層形成領域はインク像形成領域よりもいくらか広く設
定することにより、ドラムの回転制御などの装置精度を
抑え、装置の製造コストを低下させることができる。こ
のためには、図9(b)及び図9(d)に示すように、
液体噴射器53による保持層形成材の1画素分の大きさ
を、記録ヘッド5により形成するインク像6aの1画素
分の大きさよりも大きく設定すればよい。
【0075】また他の方法では、インク像6aを形成す
る画素を包含する画素領域をローパスフィルタなどを用
いて検出し、その信号に基づいて保持層4aを形成すれ
ばよい。
【0076】図10に像保持層の形成領域を選択する手
段をフィルタ処理によって実現する一列を示す。
【0077】図10は、3×3のマトリクス状の画素範
囲に関して処理するものである。
【0078】このブロック図の動作は、まず画像信号
が、シフトレジスタなどから構成されるラインメモリに
所定のクロックに同期して入力される。このラインメモ
リは画像を形成する横幅に相当する画素数に一致させて
あり、すなわち1ライン分の画素データが順次記憶され
る。さらに、このラインメモリはラインメモリAからラ
インメモリB、ラインメモリCにそれぞれカスケード接
続されており、順次データが転送されるようになってい
る。一方、各ラインメモリA、B、Cの終端の出力は、
ラッチ回路などからなる一時的データバッファに送出さ
れ、例えば、ラインメモリAの出力は、ラッチ10、ラ
ッチ11、ラッチ12の順に、1画素分の記録周期に同
期したクロックで順次、データが転送される。同様にラ
インメモリB及びラインメモリCの出力は、ラッチ2
0、ラッチ21、ラッチ22あるいは、ラッチ30、ラ
ッチ31、ラッチ32の順に順次転送される。
【0079】さて、今、ラッチ21に一時的に記憶され
たデータに着目し、このデータに相当する位置に保持層
形成材を形成するか否かを判定するには、9個の各ラッ
チの出力を論理和(OR)回路に入力し、その出力によ
って決定すれば良い。すなわち、9個のラッチのうち、
少なくとも1つのラッチにデータがある場合には、保持
層を形成するようにすればよい。
【0080】なお、ラインメモリAに入力されるデータ
が1ビットである場合、すなわち画像を形成するかしな
いかのデータである場合には、ラインメモリAの直前の
2値化回路は不要である。しかし、インク像の形成を多
値で行う場合には、伝送されてくる画像信号は、例えば
8ビット(256のレベル)を有するので、保持層を形
成するか否かの決定を行うために2値化回路を介するこ
とが望ましい。これによって、インク像を形成しない場
合(すなわちデータが「0」)以外においては、(すな
わちデータが1〜255の値を有する場合には、)保持
層を形成すべきであるように2値化回路の出力データを
「1」になるようにすればよい。したがって、この2値
化回路は、比較器などで構成できる。
【0081】また、以上の例では、3×3のフィルタ構
成であるが、ラインメモリの数と、ラッチの数を変更す
ることにより、所望のn×mのフィルタを構成すること
ができる。
【0082】インク像6aを形成するための画像信号を
n×m(n,mは正数)のローパスフィルタに通して、
フィルタ内にインク像6aを形成するべき画素が含まれ
ている場合にはn×mの全ての領域に保持層4aを形成
するようにすればよい。ここで、n,mの数値を大きく
することによって、保持層4aを形成する領域を大きく
することができるが、保持層形成材の節約とフィルタハ
ード量の節約の点からn,mはそれぞれ2〜4程度が適
当である。図9(e)及び図9(f)は2×2のフィル
タを用いた場合を模式的に表した例であり、図9(e)
は保持層4aの形成状態を示し、図9(f)は保持層4
a上にインク像6aを形成した状態を示している。この
ような構成にすれば、保持層形成領域に対するインク像
6aの形成は前後左右それぞれ1画素分の余裕を得るこ
とになる。なお、このような処理フィルタは従来の画像
処理技術によって実現される。
【0083】以上のように、保持層4aの形成を画像信
号に応じて選択的に行うことによって、消費する保持層
形成材を節約することができる。さらに画像信号とし
て、文字情報を対象とする場合には中間調画像などを対
象とする場合と比較して印画率が少ないため、特に大幅
な節約効果が得られる。このため、画像信号の対象を選
択して、文字画像の場合に保持層を選択的に形成し、中
間調画像などの印画率の高い場合には画像信号によらず
保持層4aをドラム1の全面に一様に形成するようにし
てもよい。
【0084】また、保持層4aの形成はインク像6aの
形成よりも広く形成することが望ましいので、保持層形
成用のヘッドはインク像形成ヘッドよりも解像度の低い
ものを利用できる。
【0085】また、インク像6aの量に対する保持層4
aの量を制御することにより、保持層4aの厚さに対す
るインク像6aの最大深さを制御することができる。こ
のとき、画素当たりの保持層4aの量は、インク像6a
の最大深さがこの保持層4aの厚さよりも実質的に小さ
くなるように制御される。カラー画像形成、及び階調記
録の場合には、多重に供給されるインク量を考慮するこ
とができる。
【0086】図11は、PETからなる支持体上に形成
した保持層にインクを包含させ保持させた状態を示す概
略図である。図11において、インク像320、インク
像321及びインク像322は、それぞれインク量が少
ない場合、インク量が中程度の場合、インク量が多量の
場合である。インク像320及びインク像321のよう
に、保持層の厚みに対して、インク量が比較的少ない場
合には、適切なインクの保持がなされ良好なインク像が
得られる。しかし、インク像322のように、インク量
が多く、保持層の厚み以上にインクが浸透していくと、
保持層と支持体との境界面において、インクが横方向に
滲み、インクによる画点が予期しない広がりを生じる。
このような状態が生じると、画質が劣化しやすい。
【0087】また、図12は保持層内に浸透するインク
の深さと、インクの横方向への広がり量の関係を示すグ
ラフ図である。保持層の表面から供給されたインクは、
保持層の奥行き方向に浸透するに従い、わずかながら横
方向へも広がって行くが、この量は一般的に使用される
繊維質を有する紙などと比較して、大変少ない量であ
り、画質の劣化はほとんど無視できる。
【0088】しかし、インクの浸透が進み、支持体との
境界面までインクの浸透が進むと、インクは支持体側に
浸透できず、支持体と保持層との境界面に沿って広がっ
ていく。この広がり量は、極端に大きくしかもランダム
に進行し、この状態になると画質が劣化し易く、また、
この広がり量を推定することが困難になる傾向がある。
図13は、保持層の供給量及びインク量の制御方法の
要部構成を示すブロック図である。この図で、画像信号
はまず、「保持層量およびインク量決定部」に入力され
る。ここにおいて、最適な画質が得られる保持層量およ
びインク量、あるいは経済的な保持層材の量が決定され
る。
【0089】そして、まず、適切な保持層量信号が保持
層形成部へ送出され、この値に基づき図示しない支持体
上に適切な量の保持層が形成される。この適切な保持層
量の形成は、保持層の濃度や厚みを変調することで達成
されるが、特に簡単な構成として、保持層の厚みを変調
することが推奨される。
【0090】一方、適切なインク量信号はインク供給部
に送出され、この値に基づき、先に最適な量で形成され
た保持層に対して、最適な量のインクが供給され保持層
にインク像が形成される。これによって、インク滲みの
ない良好な画質が得られる。
【0091】また、「保持層量およびインク量決定部」
は、ROMやRAMなどで構成される。そのROM等に
入力されるデータは次のようにして設定される。
【0092】図14は、入力される画像信号レベルに対
して、最適な濃度を得るためのインク量の関係を示した
グラフ図である。図14に示すように、画像信号レベル
が上がるほどインク量も増加する。一方、図15は、保
持層に供給されたインク量に対応するインクの保持層の
奥行き方向への浸透深さの関係を示すグラフ図である。
図中の実線で示す曲線は、インク量の実質的な浸透の深
さを示し、所定のインク量に対して最適な保持層の厚み
を示す曲線を、図中の破線で示す。保持層の厚みは、イ
ンク量の浸透の深さに対し、常にある程度の余裕を見た
値をとる。ここで、この余裕は経験的に設定されるが、
一般的には、誤差範囲を勘案し、インク浸透深さの3か
ら20%ほどに設定される。
【0093】すなわち、これら図14および図15のグ
ラフ図から、図13の「保持層量およびインク量決定
部」に適用するデータが作成される。
【0094】例えば、画像信号レベルとして、値Aが入
力されると、図14を参照し、最適なインク量Bが、一
対一の関係で選択される。これにより、インク供給部へ
送出する最適なインク量が決定される。さらに、図15
を参照して、このインク量Bから最適な保持層量Cが選
択される。これによって、保持層形成部へ供給される最
適な保持層量信号が決定される。
【0095】なお、これらの図14および図15のグラ
フ図は、装置の製造に合わせ、使用するインクや保持層
の組成、あるいは記録スピードなどの装置の諸条件を勘
案して、予め測定し得られるものである。このため、装
置の仕様などの変更や改修に対応するため、簡単にデー
タの入力や変更が可能なROMやRAMを用いるメリッ
トは大きい。
【0096】図16(a)及び図16(b)は、支持体
上に一定の厚みで形成した保持層に対して、所定の量の
インクを供給した様子を示すモデル図である。図中、左
の図はインクの供給直後の図であり、右はインクが保持
層内に包含された状態を示す。また、図16(a)及び
図16(b)は、それぞれ供給するインク量を変更した
例を示す。この図から明かなように、保持層の厚みが均
一な場合には、最大に供給されるインク量に適合するよ
うに、保持層の厚みが設定される。ただし、図16
(a)に示すように、供給するインク量が少ない場合に
は、保持層の奥行き方向のかなりの部分が無駄になり、
不経済である。
【0097】保持層の供給量の制御は、この無駄を改善
するものであり、1画素あたりにおいて、供給するイン
ク量に応じて形成する保持層の厚みを変更するものであ
る。
【0098】図17(a)及び図17(b)は、保持層
の供給量をインク量に応じて制御した様子を示すモデル
図である。図17(a)は、供給するインク量が少ない
場合に対応するものであり、保持層の厚みを少なくし、
しかも保持層内に確実に良好なインク像を形成してい
る。一方、図17(b)は、供給するインク量が比較的
多い場合に対応するものであり、インク量に応じて比較
的厚めに保持層を形成している。
【0099】このように、画素ごとに異なる量で供給さ
れるインクに応じて、保持層の厚みを変更することによ
り、保持層材の経済的な使用が可能になる。
【0100】ところで、形成する保持層形成材は液体に
限るものでないので、例えば固体や半固体のものをドラ
ム面に接触させて、画像信号に応じて選択的に、付着さ
せたりあるいは塗り付ける構造でもよく、この場合に
は、例えばパブリックのインクリボンを用いたインパク
ト式プリンタのヘッド構成や、図5に示すサーマルヘッ
ドとインクリボンを用いたサーマル転写式プリンタのヘ
ッド構成を利用することができる。この際、保持層を形
成する物質をインクリボンに担持されているインクに相
当させて用いればよい。
【0101】以下に、本発明の装置を階調記録に応用し
た例について説明する。
【0102】図18(a)、図18(b)、及び図18
(c)は、従来のインクジェット記録を示すもので、記
録紙上に複数のインク滴を供給する状態を示した模式図
である。これらの図は、それぞれ、1回目のインク滴が
供給される状態、2回目の液滴が供給される状態、およ
び、さらにn回目の液滴が供給される状態を示してい
る。図に示すように、従来のインクジェット記録では、
複数のインク滴を短時間に供給すると、インク付着面積
が1回目の液滴による面積D1からn回目の液滴供給に
よる面積Dnに増大(D1<Dn)してしまい、画点面
積を一定に保つことが困難である。
【0103】図19(a)、図19(b)、及び図19
(c)は、記録紙の代わりに本発明に用いられる像保持
層を適用し、この保持層に対して、複数のインク滴を供
給する状態を断面的に示した模式図である。この保持層
は、インク吸収性が高いので、保持層表面に供給された
インク滴は、図19(b)に示すように、瞬時にそのほ
とんどが保持層内部に浸透する。その後、さらにインク
滴を供給すると、インク滴は、瞬時に保持層内部に浸透
し、図19(c)に示すように、図19(b)に比べて
大きく広がることはない。したがって、画質の劣化が極
力抑制される。尚、このようにして得られたインク像
は、後段の転写手段により記録紙に転写され、記録紙上
に階調画像が得られる。
【0104】図20は、階調記録における記録部および
階調制御部を示すブロック図である。
【0105】画像信号は1画素に対して8ビット(0か
ら255までの256レベル)の信号である。この画像
信号は階調制御回路に入力される。階調制御回路は、記
録ヘッドのインク滴吐出方法に適した所定の階調制御デ
ータを生成するブロックである。
【0106】図21は、記録ヘッドとして最も一般的
な、インクを吐出するか否かによって駆動される、2値
記録ヘッドを使用する場合に適用される階調制御回路の
要部構成を示す図である。
【0107】1画素分の8ビットの画像信号は、1画素
の記録毎に所定のタイミングで発生するラッチ信号でラ
ッチ回路にラッチされ、比較器の入力Aにデータを供給
する。一方、1から256までをカウントアップ可能な
カウンタの出力は比較器の入力Bに接続されている。図
22に、記録ヘッドを駆動するためのタイミングチャー
トを示す。記録ヘッドからインクを吐出するための駆動
信号に同期したクロックが、カウンタに入力されるとカ
ウンタは1から256まで順次カウントアップし、比較
器の入力Bに供給する。この際、比較器の出力Xは、入
力Aと入力Bとを比較し、A≧Bなる条件の場合にの
み、駆動回路へ記録許可信号を出力する。駆動回路はこ
の記録許可信号に基づき記録ヘッドのインク吐出をON
/OFF制御する。
【0108】例えば、8ビットの画像信号のデータが
「48」の場合には、カウンタの出力(即ち、比較器の
入力B)が1から48まで間は、比較器の出力Xは記録
許可信号を出力し、記録ヘッドから合計48回のインク
滴を吐出する。
【0109】同様にして、入力される画像信号のデータ
が「255」の場合には、記録ヘッドから255回のイ
ンク滴を吐出し、0から255までの256レベルの階
調画像の記録が可能になる。
【0110】このように、本発明によれば、インク吸収
性のよい保持層を用いることにより、順次供給される液
滴を適切に保持層内に取り込むことが可能である。この
ため、液滴供給回数を変調したり、あるいは1回の液滴
の供給量を変調しても不必要な画点の広がりを防止する
ことが可能である。したがって、インクの液滴量を変調
することによって、画点面積を変動させずに、画点濃度
を適切に変調させることが可能である。また、記録スピ
ードの向上に大きな効果がある。しかも、保持層に取り
込んだインク像を、その後に紙に転写するので、あらゆ
る紙にも適切な階調画像を得ることができる。
【0111】さらに本発明の装置の変形例として、保持
層形成部を記録ヘッド5の後段にも付加する構成が可能
である。この場合には、保持層4a上に供給したインク
の上からさらに保持層形成材を供給し、インク像6aを
保持層4aで覆う構成となすことができるので、保持層
4aによるインクの保持を確実にし、転写部での記録紙
7へのインク像6aの転写を良好にすることができる。
図23は、インク像を保持層で覆う手段を有する記録装
置を示す概略構成図であり、前述の図8の実施例の構成
を参照すれば、ドラム周辺に配置されたインク供給位置
5と受像層形成位置53の順序を変更したものである。
【0112】図23に示すように、この装置では、ま
ず、インクジェット記録ヘッドなどからなる記録ヘッド
5によって、画像信号に応じたインクを選択的にドラム
1表面に供給しインク像6aを得る。ここで、ドラム1
の表面はインクの付着が可能であることが必要である
が、付着性は比較的弱い方が転写工程が良好に行える。
次いで、ドラム表面に付着したインクが包含されるよう
にインクの付着面積よりも大きな面積になるように保持
層形成材が液体噴射器53によって供給され、ドラム1
上にインク6aの外側から保持層4aが形成される。こ
の保持層4aはドラム1上に付着されているインク6a
を捕捉し、インクの面積形状を保持する。
【0113】この状態のインク6aと保持層4aとはド
ラム1上に保持されたまま、ドラム1の回転によって転
写ローラ8aの位置まで達して記録紙7と相対する。転
写ローラ8aは、前記と同様にゴムローラやヒートロー
ラが用いられる。ここにおいて、保持層4aはインク6
aを包含したまま記録紙7に転写され、記録紙7上にイ
ンク像が得られる。この際、インクは記録紙7の表面性
に依らず記録紙面に転写されるので、記録ヘッド5によ
ってドラム1上に形成されたインク像6aがほぼそのま
まの形状を維持しつつ記録紙7上に再現される。
【0114】ここで、保持層4aは加熱により蒸発する
ものが用いられれば、保持層4aは除去されインク成分
だけが記録紙7上に転写される。しかし、保持層4aが
除去されない場合には、記録紙7の深さ方向に少なから
ず浸透若しくは吸収される物質であれば保持層4aと共
にインクが記録紙側に転写され、記録紙上に良好な記録
画像が得られる。
【0115】またこの装置は、図2の応用例においてイ
ンク供給位置と受像層形成位置の順序を変更したもので
あっても略同様に実施可能である。
【0116】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではない。実施例で用いられる記録ヘッドは、
インク吐出のためのノズルまたはそれに相当する素子を
一つ乃至複数個有しているものが使用でき、シリアルヘ
ッド構成やラインヘッド構成で使用することができる。
また、記録ヘッドでドラム上に形成されたインク像を記
録紙に転写して得られる像はドラム上の像に対して鏡像
反転されて得られるので、記録紙上で正しく視覚できる
ようにするには、記録ヘッドへ与える画像信号を予め鏡
像反転処理することが必要である。さらに、保持層を画
像信号に応じて選択的に形成する場合にも同様であり、
画像信号を鏡像反転処理した信号を前記保持層形成部に
与えると共に記録ヘッドへ与えるようにすればよい。
【0117】また、記録手段としてインクジェット記録
ヘッドの例を述べたが、インクジェット方式に限定され
るものではない。即ち、サーマルヘッドとインクリボン
を用いた従来のサーマル転写プリンタの構成でもよい。
これ以外にも、接触記録,非接触記録に拘らず、保持層
とインクを適切に選択することによって適用可能であ
る。
【0118】図24は、インク像形成手段としてサーマ
ルヘッドを用いた記録装置のインク像形成部を示す概略
図である。
【0119】図24に示すように、この装置では、耐熱
活性層311でバックコートされたベルト状のインク層
支持体312と、インク層支持体312上に形成された
昇華性の固体インク層313との積層体がインクリボン
として用いられる。このインクリボンは、その耐熱活性
層311上にはサーマルヘッド310が、固体インク層
313上には、像保持層支持体上に設けられた像保持層
が圧接されている。この固体インクは、サーマルヘッド
からの熱により昇華して、像保持層支持体に転写され
る。
【0120】また、上記説明では保持層4aを画素毎に
選択的に形成する場合について述べたが、インク像6a
を形成すべき画素の含まれるライン毎に保持層4aを選
択的に形成したり、所定のブロック毎、例えばドットマ
トリクスで表される文字の構成ブロックを単位として選
択的に形成してもよい。中間調を表現する手段としてデ
ィザ法などを併用する場合には、使用するディザのマト
リクスサイズをブロックの単位にすればよい。
【0121】ところで、ここでの記録は図9(a)ない
し図9(f)に示すように、通常、複数のノズルを有す
る記録ヘッドのそれぞれ1つのノズルから供給するイン
ク液滴によって保持層4a上で1つずつの画素を形成
し、画点の集合としてインク像6aを形成していくが、
インク量を増やしインク濃度を高めるなどの効果を奏す
るには、1つの画素位置に対して複数個の液滴を供給し
てインク像6aを形成するようにするとよい。この方法
は、一つの画素の濃度を変調して中間調を得る場合にも
利用できる。
【0122】さらに本発明は記録手段として、記録ヘッ
ドからインクを供給してインク像を形成するものに限定
されるものではなく、記録ヘッドによってそのままでは
透明なインク材を保持層に供給し、保持層と化合などの
反応をすることによって、可視像をなすものであっても
差し支えない。このようなものとして、例えば、水滴を
供給することによって青色から淡赤色に変化するコバル
ト錯体などを利用することができる。この場合には、染
料や顔料を含まない水だけを記録ヘッドによって保持層
に供給し、保持層に含まれる錯体と反応させて、水を供
給した領域だけに淡赤色の像を形成させるようにすれば
よい。このように記録ヘッドで水だけを供給する構成と
すれば、記録ヘッドの目詰まりを解消することができる
利点がある。すなわち、本発明の説明において述べる記
録ヘッドによって、供給するインクとは、像保持層に供
給する以前においては有色、無色を問わず、被記録材に
転写されたとき有色を呈するものであればよい。
【0123】以上説明したように、本発明によれば、像
保持層にインク像を形成し、このインク像を記録紙に転
写することによって、記録紙の表面性や厚みによらず、
インクの滲みや拡散を抑制した高品質な記録画像を得る
ことができる。
【0124】また、本発明の装置は、カラー画像形成手
段として応用することができる。
【0125】図25は本発明にかかるカラー画像を記録
する記録装置の概略構成図であり、図25は前述の図8
に示す記録装置をカラー画像記録用に変更したものであ
る。
【0126】ドラム1の周辺に配置された3つの記録ヘ
ッド5Y,5M,5Cはそれぞれイエロー,マゼンタ,
シアンの色材を含んだインクを吐出する記録ヘッドであ
る。これらの記録ヘッドは必ずしも各色ごとに分離した
構成を必要とするものではなく、一体化されたものであ
ってもよい。また、場合によってはこれら3色の他に黒
色用の記録ヘッドを設けた4色分の記録ヘッドを用いた
り、さらに多くの色のための記録ヘッドを用意すること
ができ、その場合にも以下の説明に準じて実施すること
ができる。
【0127】それぞれの記録ヘッドの駆動動作および全
体の動作は1つの(単色の)記録ヘッドの駆動に準じて
行われるが、特にカラー画像のために以下の点が異な
る。
【0128】すなわち、記録ヘッド5Y,5M,5Cに
は記録すべき色に対応した画像信号y,m,cが図示し
ない色分離手段などによってそれぞれ分離されて送られ
る。これらの画像信号y,m,cは同一画素を形成する
信号成分が同時に送られる。
【0129】まず、これらの1画素分に対応する画像信
号y,m,cは加算器に入力され、この加算器の出力に
よって液体噴射装置53を駆動する。すなわち記録ヘッ
ド5Y,5M,5Cのうち少なくともいずれかの記録ヘ
ッドを駆動する場合には、液体噴射装置53の動作によ
ってドラム1の表面に保持層4aが形成される。
【0130】つぎに、保持層の形成されたドラム1の領
域が、ドラム1の回転によって、記録ヘッドに対向する
位置に達すると、加算器に入力された画像信号y,m,
cと同一の信号が遅延回路69を介してそれぞれの記録
ヘッド5Y,5M,5Cに送られ、これらの記録ヘッド
を駆動する。ここで、遅延回路69はそれぞれの記録ヘ
ッドから吐出するインク液滴が、先に形成した保持層上
に到達できるように遅延時間が制御される。
【0131】図26(a)ないし図26(e)および図
26はこれらの記録ヘッドの構成例およびその動作を説
明するための図である。図26(a)は記録ヘッドの構
成の一例であり、これに示すように記録ヘッド5Y,5
M,5Cから吐出されるそれぞれの液滴の飛翔方向は保
持層上の同一点に向かうように配置される、このため遅
延回路69の遅延時間は画像信号y,m,cのそれぞれ
に対して略同一な値が選ばれ、記録ヘッド5Y,5M,
5Cはほぼ同時に駆動させ、それぞれの記録ヘッドから
イエロー,マゼンタ,シアンのそれぞれの色材が保持層
に供給される。
【0132】この保持層におけるインク液滴の様子は図
26(b)乃至図26(e)に示す模式図によって説明
される。図26(b)は3つの記録ヘッドのうち1つの
記録ヘッドのみを駆動した場合であり、インク液滴は保
持層4aの吸収性によって保持層の内部に速やかに吸収
される。この時、保持層を形成する成分として吸収性の
著しく良好なポリビニルコールなどを用いることによっ
て、液滴が広がらずに内部に吸収される(図26
(c))。一方、同図26(d)は3つの記録ヘッドを
駆動して液滴を保持層に供給した場合を示しており、同
図26(b)に較べて同時に供給される液滴量が約3倍
に増加している。このため、保持層内部への吸収時間は
遅くなるが、保持層の吸収能力を満足する条件におい
て、液滴の横方向への広がりが生じないまま内部に吸収
される(同図26(e))。この様な場合、例えば従来
のインクジェット記録に見られるようにインクジェット
ヘッドから記録紙に直接インク液滴を吐出した場合に
は、記録紙の繊維などに沿って液滴の横方向への広がり
が顕著に生じる。さらに、3つのインクジェットヘッド
から同一点にインク液滴を吐出した場合には、液滴の広
がりが多く、色相の再現を確実に行うことができず、特
に高速性を必要とするカラー記録装置としての実用性が
乏しかった。しかし、本実施例の構成によれば液滴の広
がりが抑えられ、画質が向上する効果が得られると共
に、各色における画素の占める面積が変動しないため、
色相の変動が抑えられ良好なカラー画像が比較的短時間
に得られる。また、この装置では、保持層の同一画素位
置に対して複数色のインクを同時に供給して、カラーの
インク像を保持層に形成するので、不必要な滲みを抑え
た上で、複数色の混合が良好に行い易く、記録時間が短
い。
【0133】図27は記録ヘッド5Y,5M,5Cの他
の構成例および動作を説明する図である。記録ヘッド5
Y,5M,5Cは保持層形成面のそれぞれ別の領域に液
滴を吐出できるように配置されており、保持層を形成す
るドラム1などの支持体と記録ヘッドとの相対的な移動
を利用して、所定の同一の保持層領域に対して3つの記
録ヘッドによって順に液滴を吐出するものである。
【0134】まず、液体噴射器53で形成された保持層
領域がドラム1の回転によって記録ヘッド5Yと対向す
る位置に達すると、記録ヘッド5Yは画像信号yに応じ
て駆動され、保持層に対してイエローの液滴61Yを供
給する。供給された保持層上の液62Yはまもなく保持
層内に吸収されていき(63Y)、続いて記録ヘッド5
Mと対向する位置に保持層領域が到達する時には、イエ
ローの液滴はほぼ保持層内に吸収される(64Y)。こ
の時、保持層内への吸収は保持層の効果により横方向へ
の広がりが抑えられ深さ方向に吸収される。
【0135】そこで、記録ヘッド5Mは画像信号mに応
じて駆動され、マゼンタの液滴61Mがイエローを吸収
した保持層の上に吐出される。このように記録ヘッド5
Yと記録ヘッド5Mの間隔L1を、先に供給された液滴
が充分吸収されてから次の液滴を供給するように設定し
てあるので、イエローの液滴がマゼンタの液滴に直接影
響を与えることを防止することができる。
【0136】さらに、マゼンタの液滴61Mもまもなく
保持層の主に深さ方向に吸収され(62M,63M,6
4M)、記録ヘッド5Cと対向する位置に到達する。記
録ヘッド5Mと記録ヘッド5Cの間隔L2は1色目のイ
エローの液滴および2色目のマゼンタの液滴が充分吸収
されるような間隔に設定されている。
【0137】その後、1色目および2色目の動作と同様
に3色目のシアンの液滴61Cが記録ヘッド5Cから吐
出され、まもなく保持層内に吸収される(62C,63
C)。
【0138】このようにして保持層内に3色の色材で構
成される画点64Cが形成される。画像信号y,m,c
に応じて駆動される記録ヘッドがそれぞれ選択されるの
で、イエロー,マゼンタ,シアンの3色に加えこれらの
混合色である赤,青,緑および黒の各色を再現できる。
もちろん各単色の量を制御することによって、薄い赤色
や濃い赤色などの中間の色も再現できる。
【0139】また、1色分の液滴だけよりも2色分の液
滴を吸収する方が一般的には時間が必要である。このた
め、先に供給した液が後から供給する液に対して影響を
及ぼす場合がある。このような影響を強力軽減するため
には、間隔L1に要する時間に較べて間隔L2に要する
時間を大きく設定すればよい。この時間の設定は上記の
説明のように、記録ヘッドの配置間隔を適当に設定する
ことによっても行えるが、例えば間隔L1および間隔L
2における保持層(あるいは支持体)と各記録ヘッドと
の相対移動のスピードをそれぞれ適当に選ぶなどの方法
によっても可能である。
【0140】このような処置は、3色以上のインクを供
給する場合において、非常に有用である。1色目から2
色目までに要する遅延時間よりも、2色目から3色目ま
でに要する遅延時間を長くすることによって、先に保持
層に供給したインクの影響を、あとから供給するインク
にまで及ばないように影響の度合いを抑制し、保持層で
のインクの不必要な滲みをさらに抑えることが可能にな
る。
【0141】また、この装置を用いると、保持層の同一
画素位置に対して時間的に遅延させてインクを順次供給
するので、各インクの保持層への保持を確実に行うこと
ができ、高い画質を得ることが可能になる。
【0142】また、図27の例では記録ヘッド5Y,5
M,5Cの配置をイエロー,マゼンタ,シアンの順で記
録するようにしているが、この順に限られるものでなく
色材の選択および保持層との反応を考慮して決めること
ができる。ただし、次の工程で保持層に保持したカラー
像を被記録材に転写する際に、被記録材上では色成分の
積層順序が逆になる。このことを勘案して、保持層にお
いて先に吸収された液があとから吸収される液よりも内
部に吸収される割合が多い場合には、黒色または灰色の
再現を良好にするため、図27に示す順序とは逆にし
て、シアン,マゼンタ,イエローの順に保持層に記録す
るように記録ヘッドを配置した方がよい。また同様の理
由により、4色目として黒色の色材を用意する場合には
黒色用の記録ヘッドを一番最初に配置することが望まし
い。
【0143】また、以上の説明では簡単のため、各色に
対応する記録ヘッドはそれぞれ1つの液滴を吐出する場
合について説明したが、例えば64ドット分あるいは取
り扱う被記録材の幅程度に複数個の吐出口を並べて、1
ライン分を一度に記録できるいわゆるラインヘッド構成
であっても同様に適用できる。例えば、図27の例につ
いてラインヘッドの配設の構成を述べれば、各記録ヘッ
ド5Y,5M,5Cの複数個の吐出口が図の奥行き方向
に並べた構成とすればよい。
【0144】また、以上の説明では、記録ヘッドから液
滴が吐出する例を述べたが、保持層へ供給するものは液
体である必要がなく、たとえば粉体やカプセル状のもの
であっても構わない。
【0145】また、本発明にかかるカラー画像記録装置
の他の応用例を図28に示す。
【0146】図28に示すように、この記録装置は、図
2に示す装置と同様の記録装置を1ユニットとし、この
装置を複数組み合わせたものである。記録ヘッド5Y,
5M,5Cには、各々イエロー,マゼンタ,シアン系の
色材が収容されている。各々ユニットの動作は、図2に
示す装置と同様である。この装置に転写紙7を通すこと
により、画像信号に応じてイエロー,マゼンタ,シアン
の記録が順々に行われる。 尚、本発明に使用しうるイ
ンク用色素材料としては、例えばACID BLACK 1、ACID B
LACK 2、ACID BLACK 24 、ACID BLACK 26 、ACID BLACK
31 、DIRECT BLACK 17 、DIRECT BLACK 19 、DIRECT B
LACK 22 、DIRECT BLACK 32 、DIRECT BLACK 38 、DIRE
CT BLACK 51 、DIRECT BLACK 154、BASIC BLACK 2 、AC
ID YELLOW 1 、ACID YELLOW 7 、ACID YELLOW 17、ACID
YELLOW 23、ACID YELLOW 42、ACID YELLOW 99、DIRECT
YELLOW 8 、DIRECT YELLOW 26、DIRECT YELLOW 33、DI
RECT YELLOW 50、BASIC YELLOW 1、BASIC YELLOW 2、BA
SIC YELLOW 11 、ACID RED6、ACID RED 8、ACID RED 26
、ACID RED 35 、ACID RED 52 、ACID RED 87 、ACID
RED 92 、ACID RED 94 、DIRECT RED 2、DIRECT RED
4、DIRECT RED 23 、DIRECT RED 75 、BASIC RED 1 、B
ASIC RED 12、BASIC RED 13、ACID BLUE 7 、ACID BLUE
9 、ACID BLUE 23、ACID BLUE 59、ACID BLUE 83、ACI
D BLUE 161 、DIRECT BLUE 1 、DIRECT BLUE 15、DIREC
T BLUE 86、BASIC BLUE 1、BASIC BLUE3、BASIC BLUE
7、BASIC BLUE 26 、ACID GREEN 16 、DIRECT GREEN 59
、BASIC GREEN 4 、BASIC VIOLET 1、BASIC VIOLET
3、BASIC VIOLET 7、BASIC VIOLET10 、BASIC VIOLET 1
4 があげられる。
【0147】また、図24に示す装置に使用し得るイン
ク染料として、例えばDISPERSE YELLOW 7 、DISPERSE O
RENGE 3 、DISPERSE RED 4、DISPERSE BLUE 14、DISPER
SE VIOLET 1 があげられる。
【0148】本発明の特徴は、以下の通りである。
【0149】支持体上に、像をその中に保持し得る像保
持層を形成する工程、前記像保持層へ画像信号に応じて
インクを供給し、前記像保持層内に、インク像を形成す
る工程、及び像保持層中のインク像を被記録材に転写す
る工程を含むことを特徴とする記録方法。
【0150】前記インク像は、像保持層内に含浸され
て、形成される記録方法。
【0151】前記インクは、水性インクであり、前記像
保持層は、主成分としてゼラチン、寒天、ポリビニルア
ルコール,ポリビニルピロリドン,ポリアクリルアミ
ド,ポリアクリル酸アミド,カルボキシメチルセルロー
ス、カゼイン,アラビアゴム,及びでんぷんからなる群
から選択される少なくとも1種を含む記録方法。
【0152】前記インクは、油性インクであり、前記像
保持層は、主成分として、ポリ酢酸ビニル,ポリビニル
クロライド,ポリビニルホルマール,ポリアミド樹脂,
ポリアクリロニトリル,フェノール樹脂,及びポリウレ
タン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含
む記録方法。
【0153】前記像保持層は、光透過性である記録方
法。
【0154】前記像保持層を形成する工程は、その厚み
を100%としたとき、該像保持層内の前記インク像の
最大厚みが100%未満となるように制御する工程を含
む記録方法。
【0155】前記像保持層を形成する工程は、ロールコ
ーターを用いる記録方法。
【0156】前記像保持層を形成する工程は、前記イン
ク像の画像領域以上の面積を有し、かつこの画像領域を
包含し得るパターンを形成し得るように処理された画像
信号に応じて、支持体上に像保持層を選択的に形成する
工程を含む記録方法。
【0157】前記像保持層を形成する工程は、常温で固
体の像保持層形成材料を軟化、液化、または気化したも
のを、前記処理された画像信号に応じて支持体上に選択
的に噴出する工程を含む記録方法。
【0158】前記像保持層を形成する工程は、常温で固
体の像保持層形成材料を溶融また軟化させて前記処理さ
れた信号に応じて支持体上に選択的に転写する工程を具
備する記録方法。
【0159】前記像保持層を形成する工程は、保持層形
成支持体シート及び該保持層形成支持体シート上に塗布
された像保持層形成材料を有する像保持層形成シート
と、該像保持層形成材料をその保持層形成支持体シート
を介して前記支持体上に接触せしめ、該形成材料を処理
された画像信号に応じて加熱することにより、支持体上
に像保持層を選択的に形成する記録方法。
【0160】前記処理された画像信号は、前記インク像
一画素当りのインク量に応じ、像保持層の量を制御する
記録方法。
【0161】前記インク像を形成する工程は、前記保持
層に間隔をおいて設けられ、画像信号に応じて前記像保
持層にインクを吐出す記録ヘッドを用いる記録方法。
【0162】前記インク像を形成する工程は、前記画像
信号の濃度レベルに応じて同一画素に対するインクの供
給回数を制御することにより階調画像を形成する工程を
含む記録方法。
【0163】支持体と、この支持体を駆動させる手段
と、前記支持体上に、その中にimageを保持し得る
像保持層を形成する手段と、前記像保持層へ画像信号に
応じてインクを供給し、該像保持層内にインク像を形成
する手段と、該像保持層中のインク像を被記録材に転写
せしめる手段とを具備する記録装置。
【0164】前記支持体は、ローラ、エンドレスベルト
等の循環して使用可能な形状を有する記録装置。
【0165】前記支持体は、複数枚のシート形状を有す
る記録装置。
【0166】前記インクが、水性インクであり、前記像
保持層は、主成分としてゼラチン、寒天、ポリビニルア
ルコール,ポリビニルピロリドン,ポリアクリルアミ
ド,ポリアクリル酸アミド,カルボキシメチルセルロー
ス、カゼイン,アラビアゴム,及びでんぷんからなる群
から選択される少なくとも1種を含む記録装置。
【0167】前記インクが、油性インクであり、前記像
保持層は、主成分として、ポリ酢酸ビニル,ポリビニル
クロライド,ポリビニルホルマール,ポリアミド樹脂,
ポリアクリロニトリル,フェノール樹脂,及びポリウレ
タン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含
む記録装置。
【0168】前記像保持層は、光透過性である記録装
置。
【0169】前記像保持層は、その厚みを100%とし
たとき、該像保持層内の前記インク像の最大厚みが10
0%未満となるように制御される記録装置。
【0170】前記像保持層を形成する手段は、ロールコ
ーターを具備する記録装置。
【0171】前記像保持層を形成する手段は、前記イン
ク像の画像領域以上の面積を有し、かつこの画像領域を
包含し得るパターンを形成し得るように処理された画像
信号に応じて、支持体上に像保持層を選択的に形成する
手段を具備する記録装置。
【0172】前記像保持層を形成する手段は、常温で固
体の像保持層形成材料を液化または気化したものを、前
記処理された画像信号に応じて支持体上に選択的に噴出
する手段を具備する記録装置。
【0173】前記像保持層を形成する手段は、常温で固
体の像保持層形成材料を溶融または軟化させて前記処理
のされた画像信号に応じて支持体上に選択的に転写する
手段を具備する記録装置。
【0174】前記像保持層を形成する手段は、保持層形
成支持体シート及び該保持層形成支持体シート上に塗布
された像保持層形成材料を有する像保持層形成シート
と、該像保持層形成材料をその保持層形成支持体シート
を介して前記支持体上に接触せしめ、該形成材料を処理
された画像信号に応じて加熱することにより、支持体上
に像保持層を選択的に形成する加熱手段を具備する記録
装置。
【0175】前記処理された画像信号は、前記インク像
一画素当りのインク量に応じ、像保持層の量を制御する
記録装置。
【0176】前記インク像を形成する手段は、前記保持
層に間隙を有して設けられ、画像信号に応じて前記像保
持層にインクを吐出す記録ヘッドを具備する記録装置。
【0177】前記インク像を形成する手段は、前記画像
信号の濃度レベルに応じて同一画素に対するインクの供
給回数を制御することなどによりインク量を変調する階
調画像を形成する手段を含む記録装置。
【0178】支持体と、この支持体を駆動させる手段
と、前記支持体上に、その中にインク像を保持し得る像
保持層を形成する手段と、常温で固体のインク層が形成
されたインク担持シートと、該インク層を前記支持体と
接触させ、画像信号に応じて加熱することにより、前記
像保持層内へインク像を形成する加熱手段と、該像保持
層中のインク像を被記録材に転写せしめる手段とを具備
する記録装置。
【0179】シート状の支持体及び該シート状の支持体
上に予め形成された像保持層を有する像carrier
シートを用意する工程と、前記像保持層へ、インクを供
給し、像保持層内にインク像を形成する工程と、インク
像が保持された像保持層を被記録材に接触させ、被記録
材上にインク像を転写する工程とを含む記録方法。
【0180】支持体と、この支持体を駆動させる手段
と、前記支持体上に、その中にimageを保持し得る
像保持層を形成する手段と、前記像保持層へ画像信号に
応じて複数色のインクを供給し、該像保持層内にカラー
インク像を形成する手段と、該像保持層中のカラーイン
ク像を被記録材に転写せしめる手段とを具備するカラー
画像記録装置。
【0181】前記複数色のインクは、ACID BLACK 1、AC
ID BLACK 2、ACID BLACK 24 、ACIDBLACK 26 、ACID BL
ACK 31 、DIRECT BLACK 17 、DIRECT BLACK 19 、DIREC
T BLACK 22 、DIRECT BLACK 32 、DIRECT BLACK 38 、D
IRECT BLACK 51 、DIRECT BLACK 154、BASIC BLACK 2
、ACID YELLOW 1 、ACID YELLOW 7 、ACID YELLOW 1
7、ACID YELLOW 23、ACID YELLOW 42、ACID YELLOW 9
9、DIRECT YELLOW 8 、DIRECT YELLOW 26、DIRECT YELL
OW 33、DIRECT YELLOW 50、BASIC YELLOW 1、BASICYELL
OW 2、BASIC YELLOW 11 、DISPERSE YELLOW 7 、DISPER
SE ORENGE 3 、ACIDRED 6、ACID RED 8、ACID RED 26
、ACID RED 35 、ACID RED 52 、ACID RED 87 、ACID
RED 92 、ACID RED 94 、DIRECT RED 2、DIRECT RED
4、DIRECT RED 23 、DIRECT RED 75 、BASIC RED 1 、B
ASIC RED 12、BASIC RED 13、DISPERSE RED 4、ACID BL
UE 7 、ACID BLUE 9 、ACID BLUE 23、ACID BLUE 59、A
CID BLUE83、ACID BLUE 161 、DIRECT BLUE 1 、DIRECT
BLUE 15、DIRECT BLUE 86、BASIC BLUE 1、BASIC BLUE
3、BASIC BLUE 7、BASIC BLUE 26 、DISPERSE BLUE 1
4、ACID GREEN 16 、DIRECT GREEN 59 、BASIC GREEN 4
、BASIC VIOLET 1、BASICVIOLET 3、BASIC VIOLET 7、
BASIC VIOLET 10 、BASIC VIOLET 14 、及びDISPERSE V
IOLET 1 からなる群から選択される少なくとも2種の色
素材料である記録装置。
【0182】前記カラーインク像を形成する手段は、複
数色のインクを各々画像信号に応じて像保持層上にほぼ
同時に供給して混合し、該像保持層内にカラーインク像
を形成する手段を有する記録装置。
【0183】前記カラーインク像を形成する手段は、複
数色のインクを各々画像信号に応じて像保持層へ順々に
供給し、該像保持層内で、供給されたインクを混合する
ことにより、該像保持層内にカラーインク像を形成する
手段を有する記録装置。
【0184】支持体と、この支持体を駆動させる手段
と、前記支持体上に、その中にimageを保持し得る
像保持層を形成する手段と、前記像保持層へ画像信号に
応じてインクを供給し、該像保持層内にインク像を形成
する手段と、該像保持層中のインク像を被記録材に転写
せしめる手段とを有する像形成−転写ユニットを複数具
備し、各ユニットには異なる色のインクを収容し、該被
記録材を各ユニットに順々に通し、画像信号に応じた色
の画像を順々に記録するカラー画像記録装置。
【0185】前記支持体はドラム形状をなし、複数の像
形成−転写ユニットを直線的に配列してなるカラー画像
記録装置。
【0186】
【発明の効果】本発明によれば、インクを記録紙上に直
接付着させるのではなく、保持層にインク像を形成し且
つ保持させ、その後、記録紙上に転写するので、インク
像が記録紙上で滲んだり、拡散するなどの画質劣化が抑
えられる。つまり、記録紙の選択を不要にしたり、或い
は記録紙の選択の幅を緩和させ、記録紙の表面性に依ら
ず高品質な記録画像を得ることが可能になる。
【0187】また、記録ヘッドとインク像形成面との距
離を予め規定できるので、最適な画質が得られる条件に
記録ヘッドを設定することが可能になる。さらに、保持
層の形成やインクなどの像形成物質の供給を画像信号に
応じて選択的に行うことによって、保持層や像形成物質
の経済的な使用が可能になる。
【0188】また、インク吸収に優れる保持層を用いる
ことにより、複数色のインクによるカラー画像を高品質
かつ高速に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的概念を示すモデル図。
【図2】本発明にかかる記録装置の一例を示す概略構成
図。
【図3】本発明に用いられるインクジェット方式を説明
するための図。
【図4】本発明にかかる記録方法における転写の工程を
示すモデル図。
【図5】本発明にかかる記録装置の他の例を示す概略構
成図。
【図6】本発明にかかる記録装置の他の例を示す概略構
成図。
【図7】本発明にかかる記録装置の他の例を示す概略構
成図。
【図8】本発明にかかる記録装置の他の例を示す概略構
成図。
【図9】像保持層に形成されたインク像を示すモデル
図。
【図10】像保持層の形成領域を選択する手段の一例を
示す図。
【図11】像保持層に種々のインク量でインク像を形成
した様子を示すモデル図。
【図12】インクの深さと、インクの横方向への広がり
量との関係を示す図。
【図13】保持層の供給量及びインク量の制御方法の要
部構成を示すブロック図。
【図14】画像信号レベルと、最適なインク量との関係
を示したグラフ図。
【図15】保持層に供給されたインク量と、保持層中の
インクの浸透深さとの関係を示すグラフ図。
【図16】保持層に所定量のインクを供給した様子を示
すモデル図。
【図17】制御された量の保持層に、所定の量のインク
を供給した様子を示すモデル図
【図18】記録紙上に複数のインク滴を供給する状態を
示した模式図。
【図19】保持層上に複数のインク滴を供給する状態を
示した模式図。
【図20】記録部および階調制御部を示すブロック図。
【図21】階調制御回路の要部構成を示す図。
【図22】階調記録におけるタイミングチャートを示す
【図23】インク像を保持層で覆う手段を有する記録装
置を示す概略構成図。
【図24】サーマルヘッドを用いた記録装置のインク像
形成部を示す概略図。
【図25】本発明にかかるカラー画像記録装置の一例を
示す概略構成図。
【図26】カラー画像記録装置の記録ヘッドの動作の一
例を概略的に示す図。
【図27】カラー画像記録装置の記録ヘッドの動作の他
の例を概略的に示す図。
【図28】本発明にかかるカラー画像記録装置の他の例
を示す概略構成図。
【符号の説明】
1…ドラム、2…支持体、3…像保持層形成部、4a…
像保持層、5…記録ヘッド、6…インク滴、7…被記録
材、8…転写部、9…クリーニングユニット。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/23 101 Z 9186−5C 8305−2H B41M 5/26 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、インク像をその中に保持し
    得る像保持層を形成する工程、前記像保持層へ画像信号
    に応じてインクを供給し、前記像保持層内に、インク像
    を形成する工程、及び像保持層中のインク像を被記録材
    に転写する工程を含むことを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】 支持体と、この支持体を駆動させる手段
    と、前記支持体上に、その中にインク像を保持し得る像
    保持層を形成する手段と、前記像保持層へ画像信号に応
    じてインクを供給し、該像保持層内にインク像を形成す
    る手段と、該像保持層中のインク像を被記録材に転写せ
    しめる手段とを具備する記録装置。
  3. 【請求項3】 支持体と、この支持体を駆動させる手段
    と、前記支持体上に、その中にインク像を保持し得る像
    保持層を形成する手段と、常温で固体のインク層が形成
    されたインク担持シートと、該インク層を前記支持体と
    接触させ、画像信号に応じて加熱することにより、前記
    像保持層内へインク像を形成する加熱手段と、該像保持
    層中のインク像を被記録材に転写せしめる手段とを具備
    する記録装置。
  4. 【請求項4】 シート状の支持体及び該シート状の支持
    体上に予め形成され、インク像を保持し得る像保持層を
    有する像保持シートを用意する工程と、前記像保持層
    へ、インクを供給し、像保持層内にインク像を形成する
    工程と、インク像が保持された像保持層を被記録材に接
    触させ、被記録材上にインク像を転写する工程とを含む
    記録方法。
  5. 【請求項5】 支持体と、この支持体を駆動させる手段
    と、前記支持体上に、その中にインク像を保持し得る像
    保持層を形成する手段と、前記像保持層へ画像信号に応
    じて複数色のインクを供給し、該像保持層内にカラーイ
    ンク像を形成する手段と、該像保持層中のカラーインク
    像を被記録材に転写せしめる手段とを具備するカラー画
    像記録装置。
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