JPH05223722A - においセンサ - Google Patents

においセンサ

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JPH05223722A
JPH05223722A JP4029668A JP2966892A JPH05223722A JP H05223722 A JPH05223722 A JP H05223722A JP 4029668 A JP4029668 A JP 4029668A JP 2966892 A JP2966892 A JP 2966892A JP H05223722 A JPH05223722 A JP H05223722A
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JP
Japan
Prior art keywords
head
sensor
odor
substance
thin film
Prior art date
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Pending
Application number
JP4029668A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Yokoyama
健児 横山
Fumihiro Ebisawa
文博 海老沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP4029668A priority Critical patent/JPH05223722A/ja
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 におい物質の高速・高感度識別が可能なにお
いセンサを提供することを目的とする。 【構成】 本発明のにおいセンサは水晶振動子および表
面弾性波素子のうち少なくとも一方の表面に電極を介し
て、におい物質を選択的に吸着する有機薄膜9を設けて
なるヘッド3を少なくとも1個含み、個々のヘッド3の
固有振動の変化からにおい物質を判定するにおいセンサ
において、ヘッド3の近傍に該ヘッド3に設けられた有
機薄膜に対して、におい物質を含む気体を供給する手段
4を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は実時間で複数の化学物
質、例えばにおい物質を高速・高感度に識別するにおい
センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、におい物質に代表されるような
不活性高分子量分子を選択的に検出するために化学反応
を利用することは活性な低分子とは異なり困難である。
このため、これらにおい物質を検出する方法として有機
膜(合成二分子膜、有機顔料など)ににおい物質を吸着
させ、その吸着量を水晶振動子やSAWデバイスのマイ
クロマスバランス法によって検出しようとする試みが多
くなされている。例えば、オカハタ ヨシオ(Okah
ata Yoshio)ら、ラングミュア(Lamgm
uir)、3巻(1987)1171ページ、クロサワ
シゲル(Kurosawa Shigeru)ら、アナ
リティカル ケミストリー(Analytical C
hemistry)、62巻(1990)353ペー
ジ、ナカモトタカミチ(Nakamoto Takam
ichi)ら、センサ アンド アクチュエータ(Se
nsor 3nd Actuators)、B1巻(1
990)473ページ、スーザン、エル、ローズペルソ
ン(Susan L.Rose−Pehrsson)
ら、アナリティカルケミストリー(Analytica
l Chemistry)60巻(1988)2801
ページ、ジェイ ダブリュ グレイト(Jay W.G
rate)ら、アナリティカルケミストリー(Anal
ytical Chemistry)63巻(199
1)1719ページなどが報告されている。
【0003】しかし、これらの方法で大気中のにおい物
質を検出する場合、その応答はにおい物質の拡散速度に
依存しているため、におい物質が平衡状態に達するまで
に多くの時間が必要である。また、有機薄膜表面への吸
着平衡であるため、その応答は非常に小さく感度よく検
出することは困難である。このため、現在までのにおい
センサは応答速度・感度が共に悪く、実用上問題があ
り、その改良が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、にお
い物質の高速・高感度識別が可能なにおいセンサを提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のにおいセンサは水晶振動子および表面弾性
波素子のうち少なくとも一方の表面に電極を介して、に
おい物質を選択的に吸着する有機薄膜を設けてなるヘッ
ドを少なくとも1個含み、個々のヘッドの固有振動の変
化からにおい物質を判定するにおいセンサにおいて、前
記ヘッドの近傍に該ヘッドに設けられた前記有機薄膜に
対して、におい物質を含む気体を供給する手段を設けた
ことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明においては、センサヘッドへにおい物質
を含む気体を供給することにより、大気中もしくは固体
に付着しているにおい物質を迅速に収集することができ
るので、センサの応答速度を高めることが可能である。
しかも、におい物質の供給によりセンサヘッド近傍のに
おい物質濃度を高めることができるので、感度よくにお
い物質を検知・検出することが可能である。
【0007】前記したように、従来のにおいセンサにあ
っては以下のような性能を有していた。すなわち、従来
の水晶振動子やSAMデバイスのマルチヘッドを検出部
とした化学物質センサにおいては、におい物質が自然に
拡散して検出部に到達し、吸着して平衡状態に達した後
の状態を検出するのが一般的であった。しかし、この方
法においては応答値を得るまでに少なくとも3分以上は
必要であり、また、応答値が小さく検出することが難し
かった。
【0008】これに対して、本発明においては、例えば
センサ検出部の後方に気体供給手段としての吸引器を設
け、これによりセンサ検出部の前方からにおい物質を含
む気体を流入させて、センサ検出部の周りのにおい物質
の高濃度化を図ることが可能となることから、センサ応
答の高速化、高感度化を実現できる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳
細に説明する。
【0010】図1は本発明のマルチヘッド型化学センサ
の要部の構成を示す概略斜視図であり、図2は、図1に
示したセンサのヘッド部の構成を示す概略断面図であ
る。図1において、符号1はマルチヘッド部、2は発振
回路である。この例のマルチヘッド部1は4つのヘッド
3から構成されている。このマルチヘッド型化学センサ
は、同時に多数の化学物質を定量的に検出・測定するた
めのものであるので、このためマルチヘッド部1のヘッ
ド3にはそれぞれ専用の発振回路2が接続されている。
【0011】なお、同時検出を目的とすることなく、多
数の化学物質を1種類ずつ順次検出するためのマルチヘ
ッド型化学センサの場合には、必要な多数のヘッド3を
1つの発振回路2に切替スイッチを介して接続し、スイ
ッチの切替により特定のヘッド3のみを発振回路2に接
続できるように構成することができる。
【0012】また、図1において符号4は気体供給手段
としての吸引器、5はマルチヘッド部1の先端開口と吸
引器4とを連結する管、6はマルチヘッド部1の先端開
口に設けられたロート状の収集口である。
【0013】この例のヘッド3は、図2に示すようにそ
れぞれ水晶振動子7と、この水晶振動子7の両面の特定
領域に真空蒸着法などの通常の薄膜堆積法により形成さ
れた下地電極8と、この下地電極8を覆うように水晶振
動子7の両面にディッピング法により有機高分子薄膜9
とから構成されている。例えば、下地電極8の面積を
0.2cm2 とし、薄膜9の膜厚を0.39〜0.65
μmの範囲とすることがきる。この高分子膜厚において
は下地電極の種類による影響は観測されなかった。水晶
振動子7はATカット10MHz基本波振動のものであ
る。例えば、有機高分子薄膜9の1cm2 当たり1ng
の化学物質が有機高分子薄膜6に吸着した場合、水晶振
動子4により発振する発振回路2の振動数が1Hzだけ
減少する。この振動数変化から化学物質の吸着量を評価
できる。
【0014】被覆高分子としては4種の汎用高分子材
料、1)ポリ(2,6−ジメチル−p−フェニレンオキ
シド)(PPO)、2)ポリカプロラクトン(PC
L)、3)ポリ(1,4−ブチレンアジペート)(PB
A)、4)ポリ(エチレンサクシネート)(PES)を
用いた。図3〜図5にはそれぞれ種々の流量で吸引した
マルチヘッドセンサによって濾紙の先端部にアニスアル
デヒドをしみこませた(約5〜10mg)におい(15
0mlガラス容器中)を検査し、そのときの周波数経時
変化を示す。流量が0(L/min)のときは明らかに
応答が小さく、4分後においても10Hz程度の変化で
あり、各被覆高分子への特徴的な吸着はみられない(図
3参照)。これに対して、上記吸引器4を作動させて収
集口6からマルチヘッド部1内に大気を流入させ、その
ときの流量を1(L/min)とすると応答の増加が見
られ、4分後では60Hzであり、各高分子の特徴が現
れた明確なパターンが得られた(図4参照)。一方、流
量2〜6(L/min)はいずれも同様な応答であり、
30秒までの急峻な立ち上がりと共に大きな応答(約9
0Hz)が観測された(図5参照)。これは流量0(L
/min)のときと比較すると応答速度および感度がい
ずれにおいても10倍以上改善されたこととなる。ま
た、この応答は種々の濃度においても再現性があり、少
なくとも100回以上の測定においても感度の低下は認
められなかった。
【0015】そこで、流量を3(L/min)として各
種におい物質の認識性についてニューラルネットを用い
て確認した。用いたにおい物質は、1:アニスアルデヒ
ド(サンザン様の香り)、2:シトラール(レモン調の
香り)、3:ゲラニオール(優雅なバラ様の香り)、
4:フェネチィルアルコール(弱いバラ様の香り)、
5:テルピネオール(ライラック様の香り)の単一香料
であり、応答値としては5秒後の値を用いた。まず、こ
れら5つの香りの応答パターンをバックプロパゲーショ
ン法(入力層88セル、中間層10セル、出力層5セ
ル)を用いて学習し、におい識別を行った。25回の繰
り返し学習を行った所で誤認識が0となり、教師信号と
の誤差2乗和は30回の繰り返しで0.46まで低下し
た。
【0016】学習終了時点での中間層、出力層の各ニュ
ーロンの結合の強さ(荷重値)を用いて、香りの識別を
行った。識別試験は1つの香りにつき5回から9回の繰
り返し測定を行い、そのパターンを用いて学習済み荷重
値で識別を行った。
【0017】アニスアルデヒドでは5回の繰り返し測定
を行い、80%の認識率を達成した。シトラールでは5
回の繰り返し測定を行い、100%の認識率を達成し
た。ゲラニオールでは9回の繰り返し測定を行い、10
0%の認識率を達成した。フェネチルアルコールでは6
回の繰り返し測定を行い100%の認識率を達成した。
テルピネオールでは6回の繰り返し測定を行い、100
%の認識率を達成した。また、全体では31回の繰り返
し測定を行い、誤認識が1回、すなわち97%の認識率
を達成できた。
【0018】以上のことより、5秒間の短時間測定でも
十分に高認識性を示すことが明らかとなり、高速応答・
高感度においセンサが実現された。各種流量における全
体での認識率を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】なお、上記実施例では、においセンサの気
体供給手段として吸引器4を用いたが、センサヘッドに
向けて外気を送風する手段を用いてもよい。要は、セン
サヘッドへにおい物質を効率よく供給する手段であれ
ば、上記気体供給手段として使用可能である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
気体供給手段によりセンサヘッドの周辺におけるにおい
物質の濃度を高めることができるので、高速応答・高感
度・高認識性をもつにおいセンサを実現できる。このよ
うなにおいセンサを用いれば、各種においをヒトの代わ
りとなって認識できることとなり、例えば、コーヒーな
どの倉庫管理における品質管理、香料を使用した製品の
最終検査、また環境汚染物質の監視などへの有効利用が
期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチヘッド型化学センサの一実施例
におけるマルチヘッド部の構成を示す概略斜視図であ
る。
【図2】図1に示したマルチヘッド型化学センサのヘッ
ドの構成を示す概略断面図である。
【図3】吸引流速0(L/min)時におけるにおい物
質としてのアニスアルデヒドに対する4ヘッドセンサの
周波数応答特性を示す図である。
【図4】吸引流速1(L/min)時におけるにおい物
質としてのアニスアルデヒドに対する4ヘッドセンサの
周波数応答特性を示す図である。
【図5】吸引流速2(L/min)時におけるにおい物
質としてのアニスアルデヒドに対する4ヘッドセンサの
周波数応答特性を示す図である。
【符号の説明】
1 マルチヘッド部 2 発振回路 3 ヘッド 4 吸引器 5 連結管 6 収集口 7 水晶振動子 8 下地電極 9 有機高分子薄膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水晶振動子および表面弾性波素子のうち
    少なくとも一方の表面に電極を介して、におい物質を選
    択的に吸着する有機薄膜を設けてなるヘッドを少なくと
    も1個含み、個々のヘッドの固有振動の変化からにおい
    物質を判定するにおいセンサにおいて、 前記ヘッドの近傍に該ヘッドに設けられた前記有機薄膜
    に対して、におい物質を含む気体を供給する手段を設け
    たことを特徴とするにおいセンサ。
JP4029668A 1992-02-17 1992-02-17 においセンサ Pending JPH05223722A (ja)

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JP4029668A JPH05223722A (ja) 1992-02-17 1992-02-17 においセンサ

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5292925U (ja) * 1975-12-30 1977-07-12
JPS57144860U (ja) * 1981-03-09 1982-09-11
JPS5836209U (ja) * 1981-08-31 1983-03-09 東陶機器株式会社 包装用トレ−

Patent Citations (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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