JPH0521904U - Ｍｒｉ用ベツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案はＭＲＩにおいてＮＭＲ信号を受信する
コイルの載置空間を設けるための、より操作性の優れた
機構を提供することにある。 【構成】ＭＲＩのベッド用天板９上に受信コイル７を設
ける空間６を設けるために、ヒンジ機構５を設け、固定
ヒンジを天板９上に固定、可動ヒンジを固定ヒンジと載
置台４に、複数のピンでそれぞれに連結した。本機構の
構成により、空間６を設けることが出来る。 【効果】被検者の測定部位に、受信コイルを配置する場
合、載置台の下側に空間を設けて、その空間に受信コイ
ルを設置し、受信コイルの内部空間に被検者および載置
台を包含して配置する方式とし、その操作性の向上を図
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＭＲＩにおいて、被検者の核磁気共鳴信号(以下ＮＭＲ信号という) を受信するための受信コイル内に収容するための機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般的に用いられているＭＲＩにおいては、ＮＭＲ信号を受信する受信コイル は、静磁場空間内に設けてあり、その内部空間を被検者を載置した天板が貫通す る方式を採用している。

【０００３】 又、一例としては、被検者を載置した台の両端部に固定の脚を設け、その脚に よって構成された空間に受信コイルの下側半分を位置させたものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ＭＲＩにおいて、受信コイルを静磁場空間に設置しておき、被検者をベッドの 天板上に横たわらせ、受信コイルの内部空間に挿入する方法と、被検者をベッド 天板上に設けた被検者を載置する台の下側に空間を設けて、その空間内に受信コ イルの下側半分を位置させて後、静磁場内に挿入する方法がある。

【０００５】 しかし、前者の場合は狭溢な静磁場空間の中に設けた受信コイルの更に狭溢な 空間内に、被検者を挿入することは、被検者に恐怖心を起させ、受診拒否反応を 起させる恐れがあると共に、狭溢空間に挿入するための危険性がある。

【０００６】 又、後者の場合は、受診コイルを配置するために天板上に設けた被検者載置台 を、必要の場合に取り付け、不必要の場合に取り外すなど操作上の不便さ、わず らわしさが甚だしく、その操作性に問題があった。

【０００７】 本考案の目的は、上記載置台を要，不要によって、取付け、取外す不便さ、わ ずらわしさを排除し、操作性の向上を図ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、ヒンジ機構を設けることによって、被検者を載置 する台の下側に、受信コイルの下側半分を配置させる空間を設けたものである。 ヒンジ機構は固定部をベッドの天板上に固定し、可動部を被検者を載置する台 にピンによって連結してある。

【０００９】 さらに固定部と可動部はピンによって連結してある。

【００１０】

【作用】

被検者を載置する載置台の下側に受信コイルを配置する空間を設けるために、 ヒンジ機構を設けた。

【００１１】 ヒンジ機構は固定部と可動部によって構成され、両者はピンによって連結され 、ピンを軸に関節運動することが出来る。

【００１２】 固定部はベッドの天板に固定され、可動部は載置台の一端にピンで連結され、 ピンを軸に関節運動することが出来る。

【００１３】 従って可動部を固定部との連結ピンを軸に引き起すことにより、載置台の下側 に空間が形成するように働く。

【００１４】 又、載置台の他端の下側には、可動部を引き起したときと同じ高さになる台を 設けることも可能である。

【００１５】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図１〜図５に基づいて説明する。

【００１６】 図１は本考案に係るヒンジ機構が適用されるＭＲＩの全体のシステム構成を概 念的に示す。

【００１７】 図１において、磁石１と磁石１によって発生される静磁場空間２がある。被検 者３は載置台４上に横たわっており、載置台４はヒンジ機構５により載置台４の 下側に空間６を形成させてある。

【００１８】 空間６には受信コイル７が被検者３と載置台４を包含する形で配置してある。 載置台４のヒンジ機構５が取付いていない他端の下側には、該部を支持する支持 台８を設けることが出来、空間６を均一にすることが出来る。

【００１９】 ヒンジ機構５の固定部１１は、ベッド天板９上に固定し、支持台８は天板９上 に載置してある。

【００２０】 天板９はベッド本体１０上に水平移動可能に載置してあり、静磁場空間２内に 挿入することが出来る。

【００２１】 載置台４の下側空間６に設けた受信コイル８はヒンジ機構５と支持台９の間を 容易に移動することが出来る。

【００２２】 図２は、ヒンジ機構５の詳細図であり、図２−ａは正面図、図２−ｂは左側図 面である。

【００２３】 ヒンジ機構とは図２に示すように物体Ａ（固定ヒンジ１１）と物体Ｂ（可動ヒ ンジ１２）をピン（ピン１３）で連結した場合、ピンを軸にして関節の様に動く 機構をヒンジ機構と呼称した。

【００２４】 固定ヒンジ１１はピン１３により可動ヒンジ１２と連結され、可動ヒンジ１２ はピン１４により連結されている。載置台４に図２−ａの矢印Ａのように載置台 ４が動くと、矢印Ｂのように可動ヒンジ１２が円弧を描いて立ち起る。この場合 、それぞれの運動はピン１３、ピン１４を軸に動く。

【００２５】 従って、上記の動きにより図１の空間６が出来たり、塞がったりする。

【００２６】 図２−ｂにおいて、固定ピン１５を図示のように固定ヒンジ１１に挿入すると 固定ヒンジ１１と可動ヒンジ１２は固定される。

【００２７】 固定ピン１５を固定ヒンジ１１から抜いた場合、固定ピン１５が可動ヒンジ １２からも抜けて、脱落しないように、固定ピン１５の脱落防止に、抜け止めピ ン１７を設けた。又、固定ピン１５には、抜け止めピン１７の案内溝１８を設け 、その案内と同時に、固定ピン１５の抜き差しのストロークを決めてある。

【００２８】 固定ピン１５を固定ヒンジ１１から抜いた状態で手を放すと、該ピンの自重に より、再び降下しないように、ゴム製Ｏリング１６を設けてある。

【００２９】 固定ピン１５の個数は任意である。該ピンには図示のように頭を付けた。又、 抜け止めピン１７の案内溝１８の個数は任意であり、長円穴でもよい。

【００３０】 抜け止めピン１７は実施例のように固定式のほかに、固定ピン１５に丸穴を必 要間隔に設け、固定ピン１５の降下防止を兼ねて、そのつど抜き差しする方法も ある。固定ピン１５に設けたＯリング１６の個数は任意である。又、スプリング とボール、板バネなどを設ける方法もある。

【００３１】 固定ピン１５の先端にはＲ加工を施し、固定ヒンジ１１の穴の入口にはＣ加工 を施した。

【００３２】

【考案の効果】

以上の説明のように、本考案によれば、第２−ａ図のように矢印Ａの方向に載 置台４を動かすことにより、容易に載置台４の下側に空間６を設けることが出来 る。

【００３３】 載置台４の下側に空間６を設けた状態で、ヒンジ機構５の固定は、第２−ｂ図 のように固定ピン１５を押し下げるだけでよい。

【００３４】 又、空間６を必要としない場合は、固定ピン１５の頭をつまみ、引き抜き、載 置台４を第２−ｂ図に示す矢印Ａの逆方向に動すだけでよい。

【００３５】 固定ピン１５は止まるまで、軽く押すか、引くだけで充分であり、その機能は 完全に満足される。

【００３６】 さらに固定ピン１５は、抜いて手を放しても再度落込むこともなく、抜け落ち て紛失するなどの煩わしさや、別個に保管するなどの必要もない。

【００３７】 本実施例は操作性に最も優れたＭＲＩ用受診コイル配置空間の構築機構を提供 するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるＭＲＩの全体システムを示した構
成図である。

【図２】ヒンジ機構を正面および左側面から示した構成
図である。

【図３】ヒンジ機構を固定する固定ピンの概念図であ
る。

【図４】固定ピンの抜け止めピンの概念図である。

【図５】固定ピンが自重で降下するのを防ぐためのＯリ
ングの概念図である。

【符号の説明】

１…磁石、２…静磁場空間、３…被検者、４…載置台、
５…ヒンジ機構、６…受信コイル設置空間、７…受信コ
イル、８…支持台、９…天板、１０…ベッド本体、１１
…固定ヒンジ、１２…可動ヒンジ、１３…ピン、１４…
ピン、１５…固定ピン、１６…Ｏリング、１７…抜け止
めピン、１８…ガイド溝。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】核磁気共鳴現象を用いた画像診断，化学計
   測，血流計測を行うＭＲＩイメージング装置（以下ＭＲ
   Ｉという）において、被検者を載置する載置台に、ヒン
   ジ機構を設けて、載置台の下側に空間を設けたことを特
   徴とするＭＲＩ用ベッド。
2. 【請求項２】請求項１において、ヒンジ機構の固定部と
   可動部を単数又は複数個のピンを用いて貫通させ、ヒン
   ジ機構を固定可能にしたことを特徴とするＭＲＩ用ベッ
   ド。
3. 【請求項３】請求項２において、該ピンに抜け止めスト
   ッパーを設けたことを特徴とするＭＲＩ用ベッド。
4. 【請求項４】請求項２において、該ピンに自重による降
   下防止機構を設けたことを特徴とするＭＲＩ用ベッド。