JPH05218752A - 線形電力増幅装置 - Google Patents

線形電力増幅装置

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JPH05218752A
JPH05218752A JP1745692A JP1745692A JPH05218752A JP H05218752 A JPH05218752 A JP H05218752A JP 1745692 A JP1745692 A JP 1745692A JP 1745692 A JP1745692 A JP 1745692A JP H05218752 A JPH05218752 A JP H05218752A
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output
amplifier
power
variable gain
envelope
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JP1745692A
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Toshihiko Shimizu
敏彦 清水
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】包絡線情報を帰還して線形に動作させる線形電
力増幅装置において、バースト状の信号入力に対しても
スペクトラムの悪化を起こさせないで線形増幅するこ
と。 【構成】可変利得増幅器と飽和型電力増幅器の電力増幅
手段に、入力信号の包絡線検波手段と出力信号の包絡線
検波手段と入出力の検波結果を比較増幅し可変利得増幅
器に帰還する手段を設けた線形電力増幅装置に対して、
可変利得増幅器への信号帰還部に、ある電圧にレベルを
クリップするクランプ回路を設ける構成とした。 【効果】バーストオフ時の信号入力に対して帰還ループ
が動作不能範囲に落ち込むのを防ぎ、バーストオン時、
オフ時とオンオフ切り換わり時の帰還ループ動作を安定
化することができ、増幅出力で良好なスペクトラムを保
つことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は線形電力増幅装置に関
し、特に線形変調方式が適用されるディジタル無線通信
などで、しかもTDMA(Time Division Multiple Acc
ess:時分割多重)バースト動作を有するシステムにおい
て、隣接チャネル干渉あるいは隣接スロット干渉を防ぐ
とともに、優れた線形動作をする高効率かつ高精度な線
形電力増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、無線機などの携帯性に特徴が
ある装置では電池駆動のために60%以上という高効率な
電力増幅器が必要とされる。近年、無線周波数の有限性
から周波数の有効利用が求められ、変調方式としてディ
ジタル線形変調方式が注目を集めている。例えば、次期
ディジタル携帯電話やディジタルコードレス電話では、
π/4シフトQPSKというディジタル線形変調方式が
採用され、それに伴って高効率な線形電力増幅器が求め
られるようになった。さて、線形増幅器の最も一般的な
ものとしてA級動作増幅器があるが、その効率は理論値
でも25%が限界である。それに対して、高効率動作が可
能なB級動作以上の飽和型電力増幅器に線形化回路を設
けることで、高効率化かつ線形化を実現した電力増幅装
置がある。その従来例は「リニア・アンプリフィケーシ
ョン・ユージング・エンベロープ・フィードバック」、エ
レクトロニクス・レターズ、第7巻、1971年4月8日("
LINEARAMPLIFICATION USING ENVELOPE FEEDBACK",Elec
tron.Lett.Vol.7,8th April1971)に発表された線形
増幅装置であり、それを図12に示し、その技術を以下
に説明する。
【0003】まず、信号増幅の流れから述べる。入力端
子1から入力されたベースバンド信号は変調回路2で理
想的な高周波変調信号となり、可変利得増幅器3を介し
て飽和型電力増幅器4に供給される。飽和型電力増幅器
4で増幅された後、出力端子5から非線形性を持つ高周
波出力として出力される。したがって、電力増幅器とし
ての入出力特性は図13の実線で示される特性となる。
【0004】次に、飽和型電力増幅器の非線形性を補正
する線形化回路について述べる。線形化回路は理想的な
変調信号の包絡線成分と非線形性を含んだ出力の包絡線
成分との差分を可変利得増幅器に帰還し、その利得を制
御するもので、上記の可変利得増幅器3とこれから説明
する6〜10によって構成される。変調回路2の出力で
ある高周波変調信号を方向性結合器6によって分岐し、
包絡線検波器8でその包絡線を検波し、包絡線成分Vd1
を得る。一方、飽和型電力増幅器4の出力に対しても同
様に方向性結合器7と包絡線検波器9で分岐と包絡線検
波を行ない、包絡線成分Vd2を得る。比較増幅器10は
これら2つの包絡線成分の差分を取り、増幅し、その値
を可変利得増幅器3の利得制御端子VG2に帰還する。そ
の結果、Vd2がVd1に一致するように可変利得増幅器3
の利得が差分に応じて変化し、飽和電力増幅器の出力に
おいて常に入力側の高周波変調信号に追従する線形増幅
動作となる。したがって、図13の破線で示されるよう
な線形な特性が得られる。
【0005】この線形化回路によるスペクトラム改善量
Aは可変利得増幅器3、飽和型電力増幅器4、方向性結
合器7、包絡線検波器9と比較増幅器10からなる帰還
ループのループ利得GLOOPに比例し、次式のように表わ
される。
【0006】 A=GLOOP=L+G1+G2 (1) ここで、Lは前記帰還ループの増幅部以外の部分での損
失、G1は包絡線検波器9の増幅部の利得、G2は比較増
幅器10の利得である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ループ利得
で20dB得ようとしたとき、損失Lを−20dBと見込む
と、増幅部G1とG2で40dB必要になる。G1とG2で分
担したとしても、それぞれ20dBになる。
【0008】帰還ループは利得と帯域の2つの性能が重
要である。ループ帯域は、改善すべきスペクトラム範囲
を次々隣接スペクトラムまでと考えると、ベースバンド
信号帯域の3倍以上必要になる。例えば、日本のディジ
タルセルラ電話の仕様では、70kHz以上になる。通
常、この周波数帯では検波器自身で位相が90°まわ
る。したがって、帰還ループが発振しないように、包絡
線検波器9の増幅部と比較増幅器10において上記の2
0dBという利得を得ながら位相を回さない工夫が必要に
なる。図14(a)に示すような抵抗142〜145と演算増幅
器141 から成る帰還増幅器で比較増幅器を構成しようと
すると、演算増幅器151 は利得帯域幅積が100MHz
以上でなければならない。しかし、この種の高性能の演
算増幅器は、自分自身で発振しやすい、消費電力が大き
い、価格が高いなどの理由で無線機のような汎用品には
使いにくいという問題がある。そこで、利得帯域幅数M
Hzの安価な汎用演算増幅器で発振させない仕様を満足
させるためには、必要な帯域での位相のまわりを小さく
押さえられる図14(b)に示すような抵抗142〜145と容
量146〜147による帰還増幅器を用いることが必須とな
る。ただし、この増幅器は低周波数領域で高利得となる
特徴がある。
【0009】TDMA伝送時のバースト状変調波はバー
ストオフ時にオン時の−60dB以下のレベルになる。オ
フ時のような低レベルの入力はほとんど直流の信号と見
なされる。上記の図14(b)の増幅器は直流の信号に対
して高利得の増幅器として動作するので、増幅器出力は
2つの包絡線検波器出力Vd1、Vd2の持つわずかな直流
的なレベル差あるいは演算増幅器の持つ入力オフセット
電圧によって正または負の電源電圧まで振り切ってしま
う。その結果、可変利得増幅器3の利得制御端子VG2の
電圧が制御可能範囲から外れ、線形動作ができなくな
リ、スペクトラムが悪化するという問題点がある。
【0010】本発明は、上記の可変利得増幅器3の利得
制御端子VG2の電圧が制御可能範囲から外れるという問
題を解決し、バースト波形のどんなレベルにおいても線
形増幅動作と良好なスペクトラムを保つことが可能な線
形電力増幅装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、バ
ースト動作でオフに当る、入力レベルが大きく減衰した
時に比較増幅器出力があるレベル以下に下がらないよう
にクリップするクランプ回路を、可変利得増幅器の利得
制御端子と比較増幅器の出力端子の接続点、または可変
利得増幅器の利得制御端子と比較増幅器の出力端子の間
に設けたことを特徴とする線形化回路を有する線形電力
増幅装置によって実現される。
【0012】また、クランプ回路の設定クランプレベル
は、バーストオン時で帰還ループが動作している期間に
比較増幅器出力レベルが変動する範囲の下限よりもわず
かに低く設定する。
【0013】さらに、自動出力電力制御機能によってバ
ースト動作時の出力レベルがステップ状に数段階切り換
えられる場合においては、クランプ回路にバースト動作
時の出力レベルに合わせて複数の設定クランプレベルを
設けるとともに、それらを切り換える手段を設ける。
【0014】
【作用】本発明に係る線形電力増幅装置において、その
線形化回路にクランプ回路を設けることにより、バース
ト動作オン時比−60dB以下の低レベルの信号が入力さ
れるバーストオフ時に、帰還ループの高利得特性によっ
て可変利得増幅器の利得制御端子のレベルが正または負
の電源電圧に固定される動作不能の状態に陥るのを防
ぎ、常に動作可能状態を保持することができるため、バ
ーストオン時になった時に速やかに帰還ループを立ち上
げることができる。このため、バーストオン時の線形化
回路の高利得性を生かしつつ、バーストオンからオフ、
またはオフからオンの切り換え時に可変利得増幅器の動
作不能に伴って生じていたバースト状変調波のスペクト
ラム異常を防げる。
【0015】また、クランプ回路は複数個のダイオード
とスイッチ、または複数個の抵抗とスイッチと差動回路
などの少ない回路規模で構成できる。しかも、帰還ルー
プの増幅部の構成に欠かせない演算増幅器に低コストの
汎用のものが使用できるようになるなど、低消費電力
化、低コスト化、小型化に対するメリットは大きい。
【0016】また、クランプ回路の設定クランプレベル
をバーストオン時の比較増幅器出力レベルが変動する範
囲の下限よりもわずかに低く設定することにより、バー
スト動作時の比較増幅器出力をクリップせずに済み、し
かもバースト動作オフ時にできるだけバースト動作時に
近い利得を維持することができる。このため、スペクト
ラムの劣化量を最低限に押さえることができる。
【0017】複数の設定クランプレベルとそれらを切り
換える手段を設けることによって、どんな送信電力のと
きにもバースト動作時の比較増幅器出力をクリップせず
に済み、しかもバースト動作オフ時にできるだけバース
ト動作時に近い利得を維持することができるため、スペ
クトラムの劣化量を最低限に押さえることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0019】図1は本発明第1の実施例の線形電力増幅
装置を示すブロック構成図である。1はベースバンド信
号が入力される入力端子、2はベースバンド信号を理想
的に変調し、周波数変換する変調回路、3は線形化回路
による利得制御をするための可変利得増幅器、4は飽和
型電力増幅器、5は高周波出力を取り出す出力端子、6
と7は高周波信号の一部を分岐して取り出す方向性結合
器、8と9は高周波信号を検波してその包絡線成分を取
り出し増幅する包絡線検波器、10は2つの信号の差分
を取り増幅する比較増幅器、11はクランプ回路、12
は変調回路2、方向性結合器6と包絡線検波器8からな
る変調機能と包絡線成分検出機能を有する回路であり、
図4に示すようなI,Q波形生成43、DAC44、直
交変調器45、包絡線生成46とDAC47で構成する
こともできる。回路12では、入力端子1からベースバ
ンド信号が入力され、端子41から高周波変調信号が、
端子42から高周波変調信号の包絡線成分が出力され
る。
【0020】上記の如く構成された線形電力増幅装置で
は、入力信号であるベースバンド信号が変調回路2で変
調されて理想的な高周波変調信号となり、可変利得増幅
器3に入力されると共に、その一部は方向性結合器6で
分岐されて包絡線検波器8へ入力される。可変利得増幅
器3に入力された高周波変調信号は増幅された後、飽和
型電力増幅器4でさらに増幅されて高周波出力として出
力端子5から出力される。高周波出力は高周波変調信号
と同様に、その一部が方向性結合器7で分岐されて包絡
線検波器9へ入力される。比較増幅器10は、包絡線検
波器8、9で得られる高周波変調信号と高周波出力の2
つの包絡線成分の差分を取り増幅し、クランプ回路11
を介して、可変利得増幅器3の利得制御端子に帰還する
ので、帰還ループが形成される。その結果、2つの包絡
線成分が一致するように、言い換えれば、その差分がな
くなるように比較増幅器10の出力が可変利得増幅器3
の利得を制御するように働く。図6が可変利得増幅器3
の一構成例を示したものである。デュアルゲートFET
66を増幅素子として用い、第1ゲートのバイアスVG1
とドレインVDSのバイアスは端子64、65からインダ
クタ68を介して供給する一方、入力は入力端子61か
らコンデンサ67を介して66の第1ゲートに供給し、
出力は出力端子62からコンデンサ78を介して得る。
第2ゲートのバイアスVG2を端子63から供給し、利得
を変化させる。
【0021】さて、TDMA伝送においては、バースト
状の高周波変調信号となるので、バーストオフ時ではバ
ースト動作時の−60dB以下の信号レベルとなる。バー
スト動作状態では、高周波出力は十分大きなレベルを有
するので、可変利得増幅器3にはある程度の利得が要求
され、その利得制御端子は制御可能な電圧レベルの範囲
に入る。ところで、クランプ回路が動作して利得制御端
子の電圧をクリップさせられるクランプレベルは、上記
の帰還ループによって決められる比較増幅器10の出力
電圧レベルより低くなるように設定しておく。したがっ
て、バースト動作時では、クランプ回路は動作しない。
図7はクランプ回路の一例を示したものである。比較増
幅器10の出力端子と可変利得増幅器3の利得制御端子
の接続点72と接地電位との間に複数個のダイオード7
1を接続した構成である。
【0022】一方、バーストオフ時では、高周波変調信
号と高周波出力は共に低レベルの入力となり、ほとんど
直流信号と見なされる。そのため、比較増幅器10とし
て用いる図14(b)の高利得増幅器の出力は2つの包絡
線検波器出力Vd1、Vd2の持つわずかな直流的なレベル
差あるいは演算増幅器の持つ入力オフセット電圧によっ
て正または負の電源電圧に振り切ろうとするが、その電
位がクランプ回路11のクランプレベルより低くなった
時点で、クランプ回路が動作し、電圧をクリップする。
その結果、可変利得増幅器3の利得制御端子の電圧は制
御可能範囲に留まり、一定の利得をもって線形増幅動作
をする。
【0023】上記本発明第1の実施例によれば、帰還ル
ープをなす線形化回路にクランプ回路を設けることによ
り、バースト動作オン時比−60dB以下の低レベルの信
号が入力されるバーストオフ時に、帰還ループの高利得
特性によって可変利得増幅器の利得制御端子のレベルが
正または負の電源電圧に振り切り、動作不能の状態に陥
るのを防ぎ、常に動作可能状態を保持することができる
ため、バーストオン時になった時に速やかに帰還ループ
を立ち上げることができる。このため、バーストオン時
の線形化回路の高利得性を生かしつつ、バーストオンか
らオフ、またはオフからオンの切り換え時に可変利得増
幅器の動作不能に伴って生じていたバースト状変調波の
スペクトラム異常を防げるという効果がある。
【0024】また、クランプ回路は複数個のダイオード
とスイッチ、または複数個の抵抗と差動回路などの少な
い回路規模で構成できるため、ほとんど消費電力を増や
すことなく、高効率で線形な電力増幅が可能となる。
【0025】また、クランプ回路の設定クランプレベル
をバーストオン時の比較増幅器出力レベルが変動する範
囲の下限よりもわずかに低く設定することにより、バー
スト動作時の比較増幅器出力をクリップせずに済み、し
かもバースト動作オフ時にできるだけバースト動作時に
近い利得を維持することができる。このため、スペクト
ラムの劣化量を最低限に押さえることができるという点
で、その効果は大きい。 次に、図2と図3はそれぞれ
本発明第2と第3の実施例の線形電力増幅装置を示すブ
ロック構成図である。これらは図1に示した第1の実施
例にAPC制御部21とクランプ回路用のタイミング回
路22を付加し、自動出力電力制御機能を持たせた線形
電力増幅装置の例である。第1の実施例で述べたよう
に、入出力の包絡線情報を基に可変利得増幅器3の利得
可変という機能を生かして、電力増幅装置の線形化を行
う。APC制御部21は可変利得増幅器3の利得可変機
能を利用して、利得制御端子の電圧を外部制御信号23
によって変化させ、出力電力を変えるものである。
【0026】まず、第2の実施例は比較増幅器10とク
ランプ回路11の間にAPC制御部21を設け、外部制
御信号23でAPC制御部21を制御するとともにタイ
ミング回路22を介してクランプ回路11も制御する構
成である。図5(a)にAPC制御部21の一例を示す。
例えば、外部制御信号23を2ビットの信号とすると、
無制御時を基準に0dB,-4dB,-8dB,-12dB と出力
電力が変化するように可変利得増幅器3の利得制御端子
の電圧をROM54とDAC55で発生し、アナログ加
算器53で比較増幅器10の出力と加算して供給すると
いう構成である。このように、APC制御部21と外部
制御信号23によって、可変利得増幅器3の利得制御端
子の電圧は数段階の電圧レベルに切り換えられるが、同
時にクランプ回路11のクランプレベルもAPC制御部
21出力の各電圧レベルよりも低く設定された数段階の
電圧レベルにタイミング回路22を通して切り換えられ
る。
【0027】第3の実施例は方向性結合器7と包絡線検
波器9の間にAPC制御部21を設け、外部制御信号2
3でAPC制御部21を制御するとともにタイミング回
路22を介してクランプ回路11も制御する構成であ
る。高周波出力から分岐された高周波信号に対して電力
量を変化させると、ループ利得が一定になるように帰還
ループが働くため、可変利得増幅器3の利得が変化して
出力電力が制御される。図5(b)に、特にステップ状に
高周波信号の電力量を変化させるAPC制御部21の一
例であるステップ減衰器56を示す。したがって、クラ
ンプ回路11のクランプレベルも実施例2と同様に可変
利得増幅器3の利得制御端子の電圧に対応した複数のレ
ベルを有し、タイミング回路22で切り換えられる。
【0028】第2と第3の実施例に適用されるクランプ
回路の第1の例を図8に示し、説明する。比較増幅器1
0またはAPC制御部21の出力と可変利得増幅器3の
利得視御端子の接続点72と、接地電位との間に直列に
接続される複数のダイオード81と、その複数のダイオ
ードの一つ一つに並列に接続されるスイッチ82によっ
て構成される。ダイオードに並列接続されたスイッチを
閉じることによってダイオードは短絡されるので、全て
のスイッチを閉じるとクランプレベルは接地電位とな
り、1つ開いていればダイオードの順方向電圧Vd に設
定できる。このスイッチの開閉を外部制御信号23で行
う。
【0029】第2と第3の実施例に適用されるクランプ
回路の第2の例を図9に示し、説明する。基準電位92
と接地電位の間に直列に接続され、基準電圧92を分圧
する複数の抵抗91と、その複数の抵抗91の各接続点
にそれぞれの一端が接続されたスイッチ93、94と、
スイッチ93、94のそれぞれのもう一端にベースが共
通接続され、コレクタは接地電位に、エミッタは比較増
幅器10またはAPC制御部21の出力と可変利得増幅
器3の利得制御端子の接続点72に接続されるトランジ
スタ95によって構成される。バーストオフ時には、バ
ーストオン時の出力電力レベルに対応するクランプレベ
ルが得られるスイッチ93のうちの1つだけを閉じ、9
3の他のスイッチとスイッチ94は開く。バーストオン
時には、可変利得増幅器3は動作可能な制御範囲の最低
レベルに接続されたスイッチ94を閉じ、スイッチ93
は全て開く。このスイッチ開閉の制御は全て外部制御信
号23とタイミング回路22で行い、そのタイミングを
図11に示す。スイッチのタイミングはバースト状の高
周波信号が十分大きい範囲で行う。
【0030】第2と第3の実施例に適用されるクランプ
回路の第3の例を図10に示し、説明する。基準電位10
2 と接地電位の間に直列に接続され、基準電圧102 を分
圧する複数の抵抗101 と、その複数の抵抗101 の各接続
点にそれぞれの一端が接続された複数のスイッチ103 、
104 と、その複数のスイッチ103 、104 のそれぞれのも
う一端にベースが共通接続され、コレクタは接地電位
に、エミッタは可変利得増幅器3の利得制御端子72に
接続されるトランジスタ105 と、比較増幅器10または
APC制御部21の出力にベースが接続され、コレクタ
は接地電位に、エミッタは可変利得増幅器3の利得制御
端子72に接続されるトランジスタ106 と、可変利得増
幅器3の利得制御端子72と電源端子108 の間に接続さ
れた定電流源107 によって構成される。トランジスタ10
5 、106 は差動構成を成し、抵抗101 とスイッチ103 、
104 によって発生されるクランプレベルと比較増幅器1
0またはAPC制御部21の出力の高い方のレベルが可
変利得増幅器3の利得制御端子に供給される。このスイ
ッチ開閉の制御タイミングは上記の第2の例と同じであ
る。
【0031】上記本発明の第2及び第3の実施例によれ
ば、第1の実施例の効果に加えて、複数の設定クランプ
レベルとそれらを切り換える手段を設けることによっ
て、どんな高周波出力のときにもバースト動作時の比較
増幅器出力をクリップせずに済み、しかもバースト動作
オフ時にできるだけバースト動作時に近い利得を維持す
ることができるため、スペクトラムの劣化量を最低限に
押さえることができるという効果がある。
【0032】
【発明の効果】以上、本発明によれば、ディジタル線形
変調方式でしかもTDMAのようなバースト動作を有す
るシステムなどで必要とされる線形電力増幅装置におい
て、帰還ループで構成される線形化回路にクランプ回路
を設けることにより、バースト動作オフ時にも帰還ルー
プを動作可能状態に保ち、バースト動作の影響を受けず
に高周波出力のスペクトラムを良好に保つことができ
る。そのため、システム的に重要な隣接チャネル干渉あ
るいは隣接スロット干渉を防げるという点でその効果は
大きい。
【0033】また、クランプ回路は複数個のダイオード
とスイッチ、または複数個の抵抗、スイッチと差動回路
などの少ない回路規模で構成できるため、ほとんど消費
電力を増やすことなく、高効率な線形電力増幅が可能と
なる。さらに、帰還ループの増幅部を低コストの汎用の
演算増幅器で構成できるため、低コスト化という効果が
出てくる。
【0034】また、複数の設定クランプレベルとそれら
を切り換える手段を設けることによって、自動出力電力
制御機能を有する線形電力増幅装置に対しても、スペク
トラムを良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1の実施例の線形電力増幅装置を示す
ブロック構成図である。
【図2】本発明第2の実施例の線形電力増幅装置を示す
ブロック構成図である。
【図3】本発明第3の実施例の線形電力増幅装置を示す
ブロック構成図である。
【図4】変調機能と包絡線成分検出機能を有する回路ブ
ロックの一構成図である。
【図5】APC制御部の一構成例を示す図である。
【図6】可変利得増幅器の一構成例を示す回路図であ
る。
【図7】第1の実施例に適用されるクランプ回路の一構
成例を示す回路図である。
【図8】第2、3の実施例に適用されるクランプ回路の
一構成例を示す回路図である。
【図9】第2、3の実施例に適用されるクランプ回路の
一構成例を示す回路図である。
【図10】第2、3の実施例に適用されるクランプ回路
の一構成例を示す回路図である。
【図11】図9、10のクランプ回路のスイッチ開閉の
制御を示すタイミング図である。
【図12】従来の線形電力増幅装置を示すブロック構成
図である。
【図13】電力増幅器の入出力特性を示す図である。
【図14】比較増幅器の一構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1,61…入力端子,2…変調回路,3…可変利得増幅
器,4…飽和型電力増幅器,5,62…出力端子,6,
7…方向性結合器,8,9…包絡線検波器,10…比較
増幅器,11…クランプ回路,12…変調機能と包絡線
成分検出機能部,21…APC制御部,22…タイミン
グ回路,23…外部制御信号,41,42,51,5
2,57,58,63,64,65,83…端子,43
…IQ波形生成部,44,47,55…DAC,45…
直交変調器,46…包絡線生成部,53…アナログ加算
器,54…ROM,56…ステップ減衰器,66…デュ
アルゲートFET,67,146,147…コンデン
サ,68…インダクタ,71,81…ダイオード,72
…接続点,82,93,94,103,104…スイッ
チ,91,101,142,143,144,145…
抵抗,92,102…基準電位,95,105,106
…トランジスタ,107…定電流源,108…電源端
子,141…演算増幅器。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波変調信号を得る変調回路と、可変利
    得増幅器と電力増幅器から成る電力増幅手段と、その電
    力増幅手段に入力される高周波変調信号入力の包絡線を
    得る手段と、その電力増幅手段の高周波出力の包絡線を
    得る手段と、入力の包絡線と出力の包絡線との差分を取
    り増幅するとともに前記可変利得増幅器の利得制御端子
    にその出力結果を帰還する比較増幅手段とからなる帰還
    ループと、を備えた線形電力増幅装置において、前記帰
    還ループ内の前記比較増幅手段の出力と前記可変利得増
    幅器の利得制御端子の間に、電圧をあるレベルにクリッ
    プするクランプ回路を設けたことを特徴とする線形電力
    増幅装置。
  2. 【請求項2】高周波変調信号を得る変調回路と、可変利
    得増幅器と電力増幅器から成る電力増幅手段と、その電
    力増幅手段に入力される高周波変調信号入力の包絡線を
    得る手段と、その電力増幅手段の高周波出力の包絡線を
    得る手段と、入力の包絡線と出力の包絡線との差分を取
    り増幅するとともに前記可変利得増幅器の利得制御端子
    にその出力結果を帰還する比較増幅手段と、前記可変利
    得増幅器の利得制御端子に帰還される比較増幅手段出力
    に外部制御信号で作る利得制御量を加算して出力電力を
    制御する自動出力電力制御手段とからなる帰還ループ
    と、を備えた線形電力増幅装置において、前記帰還ルー
    プ内の前記比較増幅手段の出力と前記可変利得増幅器の
    利得制御端子の間に、電圧をクリップするための複数の
    電圧レベルと自動制御される出力電力に対応してその複
    数の電圧レベルを切り換えるクランプ回路を設け、かつ
    前記クランプ回路の切り換えタイミングを制御するタイ
    ミング回路を設けたことを特徴とする線形電力増幅装
    置。
  3. 【請求項3】高周波変調信号を得る変調回路と、可変利
    得増幅器と電力増幅器から成る電力増幅手段と、その電
    力増幅手段に入力される高周波変調信号入力の包絡線を
    得る手段と、その電力増幅手段の高周波出力の包絡線を
    得る手段と、入力の包絡線と出力の包絡線との差分を取
    り増幅するとともに前記可変利得増幅器の利得制御端子
    にその出力結果を帰還する比較増幅手段と、前記電力増
    幅手段の出力を分岐して得られる高周波信号を外部制御
    信号によって減衰することで出力電力を制御する自動出
    力電力制御手段からなる帰還ループと、を備えた線形電
    力増幅装置において、前記帰還ループ内の前記比較増幅
    手段の出力と前記可変利得増幅器の利得制御端子の間
    に、電圧をクリップするための複数の電圧レベルと自動
    制御される出力電力に対応してその複数の電圧レベルを
    切り換えるクランプ回路を設け、かつ前記クランプ回路
    の切り換えタイミングを制御するタイミング回路を設け
    たことを特徴とする線形電力増幅装置。
  4. 【請求項4】前記クランプ回路は、前記比較増幅手段の
    出力端子と前記可変利得増幅器の利得制御端子との接続
    点と、接地電位との間に直列に接続された、複数のダイ
    オードまたは複数のトランジスタと、によって構成され
    ることを特徴とする請求項1記載の線形電力増幅装置。
  5. 【請求項5】前記クランプ回路は、前記比較増幅手段の
    出力端子または自動出力電力制御手段の出力端子と前記
    可変利得増幅器の利得制御端子との接続点と、接地電位
    との間に直列に接続された、複数のダイオードと、その
    複数のダイオードの一つ一つに並列に接続される複数の
    スイッチと、によって構成されることを特徴とする請求
    項2、3記載の線形電力増幅装置。
  6. 【請求項6】前記クランプ回路は、基準電圧と接地電位
    の間に直列に接続され、その基準電圧を複数の電位に分
    圧する複数の抵抗と、その複数の抵抗の各接続点にそれ
    ぞれの一端が接続された複数のスイッチと、ベースが前
    記複数のスイッチのもう一端に共通接続され、コレクタ
    が接地電位に、エミッタが前記比較増幅手段の出力端子
    または自動出力電力制御手段の出力端子と前記可変利得
    増幅器の利得制御端子との接続点に接続されたトランジ
    スタと、によって構成されることを特徴とする請求項
    2、3記載の線形電力増幅装置。
  7. 【請求項7】前記クランプ回路は、基準電圧と接地電位
    の間に直列に接続され、その基準電圧を複数の電位に分
    圧する複数の抵抗と、その複数の抵抗の各接続点にそれ
    ぞれの一端が接続された複数のスイッチと、ベースが前
    記複数のスイッチのもう一端に共通接続され、コレクタ
    が接地電位に、エミッタが前記可変利得増幅器の利得制
    御端子に接続されたトランジスタと、ベースが前記比較
    増幅手段の出力端子または自動出力電力制御手段の出力
    端子に、コレクタが接地電位に、エミッタが前記可変利
    得増幅器の利得制御端子に接続されたトランジスタと、
    前記可変利得増幅器の利得制御端子と電源との間に接続
    された定電流源と、によって構成されることを特徴とす
    る請求項2、3記載の線形電力増幅装置。
  8. 【請求項8】バースト情報を含むベースバンド信号に対
    して、変調、周波数変換、電力増幅を行う線形電力増幅
    装置において、ベースバンド信号帯域に対応する高調波
    信号の発生を抑圧する手段を備えたことを特徴とする線
    形電力増幅装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3、8記載の線形電力増幅
    装置を備えたことを特徴とする無線通信装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003513498A (ja) * 1999-10-26 2003-04-08 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) 電力増幅器の適応線形化
JP2008072735A (ja) * 2000-10-31 2008-03-27 Telefon Ab L M Ericsson Iq変調システム並びに個別的な位相パス及び信号パスを使用する方法
JP2013124993A (ja) * 2011-12-15 2013-06-24 Furuno Electric Co Ltd レーダ受信機及びレーダ装置

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