JPH05215990A - 光サーキュレータ - Google Patents

光サーキュレータ

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Publication number
JPH05215990A
JPH05215990A JP4067792A JP4067792A JPH05215990A JP H05215990 A JPH05215990 A JP H05215990A JP 4067792 A JP4067792 A JP 4067792A JP 4067792 A JP4067792 A JP 4067792A JP H05215990 A JPH05215990 A JP H05215990A
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JP
Japan
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polarization beam
light
beam splitter
polarization
port
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JP4067792A
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English (en)
Inventor
Tomokazu Imura
智和 井村
Tsugio Tokumasu
次雄 徳増
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高いアイソレーションの光サーキュレータを
提供すること。 【構成】 平面片台形状の第1の偏光ビームスプリッタ
1と第2の偏光ビームスプリッタ2とを所定の間隔を隔
てて対向配置し、その斜辺1b,2bに全反射膜3,4
を設け、その斜辺に平行な内部所定位置に偏光分離膜
5,6を設ける。両偏光ビームスプリッタの上辺1c,
2c並びに側辺1d,2dの外側に複屈折材料7a〜7
dを配置し、さらに外側所定位置には、光ファイバの端
部に接続された第1〜第4ポートP1〜P4を配置す
る。上記両偏光ビームスプリッタ間の空間内には、第1
の複屈折材料8a,第1のファラデー回転子9a,第1
の1/2波長板10a,第2の複屈折材料8b,第2の
1/2波長板10b,第2のファラデー回転子9b,第
3の複屈折材料8c,第3のファラデー回転子9c,第
3の1/2波長板10c,第4の複屈折材料8dを順次
配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光サーキュレータに関
するもので、より具体的には偏光ビームスプリッタを用
いて構成される光サーキュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】偏光ビームスプリッタを用いた光サーキ
ュレータとしては、従来例えば特公昭60−49887
号公報に開示されたものがある。すなわち、図8に示す
ように第1および第2の偏光ビームスプリッタA,Bを
所定間隔を隔てて配置すると共に、それら両偏光ビーム
スプリッタA,B間に、1組のファラデー回転子Cと1
/2波長板Dを配置している。
【0003】そして、上記構成の光サーキュレータで
は、入射光に対して偏光ビームスプリッタA,B内で透
過並びに反射を行うと共に、ファラデー回転子C並びに
1/2波長板Dを通過することにより通過する光の偏光
面を適宜回転させることにより、第1のポートP1から
入射した光を第2のポートP2に、また、第2のポート
P2から入射した光を第3のポートP3に、そして第3
のポートP3から入射した光を第4のポートP4に、さ
らに第4のポートP4から入射した光を第1のポートP
1にそれぞれ出射するようになっている。なお、便宜上
図中には第1のポートP1から入射した光の光路につい
てのみ示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構成の光サーキュレータでは、アイソレーションが3
0dB程度しか得られず十分ではなかった。すなわち、
例えば本来であれば第1のポートP1から入射した光は
第2のポートP2に出射されなければならないが、その
入射した光の一部が第4のポートP4に結合されてしま
う。そして、これは以下の原因から生じている。
【0005】まず、第1は、第1,第2の偏光ビームス
プリッタA,Bにおける偏光分離の不完全性による。つ
まり、本来であればP偏光P(S偏光S)は、偏光分離
膜A′,B′で透過(反射)するところ、そのうちの一
部(1/1000程度)は、逆に反射(透過)してしま
う。
【0006】また、第2は、ファラデー回転子C並びに
1/2波長板Dにおける消光比が40dB程度と悪いた
め、1組のファラデー回転子C並びに1/2波長板Dを
透過させた直線偏光は、出射すると楕円偏光となる。ま
た偏光面の回転誤差を生じ、すなわち各素子において透
過する光の偏光面を45度回転させるところ±1度程度
の誤差を生じてしまう。つまり、本来P偏光P(S偏光
S)が出射されるところに、漏洩光となるS偏光S′
(P偏光P′)を極僅かに含んだものとなる。
【0007】したがって、例えば第1のポートP1から
出射された光に着目すると、第1の偏光ビームスプリッ
タAから出射されたP偏光P(S偏光S)の光路と同一
の光路を、上記第1の理由により生じたS偏光S′(P
偏光P′)も進み、また、1組のファラデー回転子C並
びに1/2波長板Dを透過する際に、P偏光(S偏光)
は、上記第2の理由によりS偏光(P偏光)を含んだも
のとなる。
【0008】従って、第2の偏光ビームスプリッタBの
偏光分離膜B′では、正規の光路を進んできたP偏光P
(S偏光S)が反射(透過)されることにより第2のポ
ートP2に入射されるところ、それぞれ直交する成分
S′,P′を有しているため、逆の作用により図中一点
鎖線で示すように第4のポートP4にも結合されてしま
う。
【0009】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、誤ったポートに結合
される光量を可及的に減少させることにより、高いアイ
ソレーションを得ることのできる光サーキュレータを提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係る光サーキュレータでは、所定間隔を
おいて対向配置された第1および第2の偏光ビームスプ
リッタと、それら第1,第2の偏光ビームスプリッタと
入出力ポートとの間に配置された複屈折材料と、前記第
1,第2の偏光ビームスプリッタ間に配置された3組以
上のファラデー回転子と1/2波長板と、前記両偏光ビ
ームスプリッタとそれに隣接する前記ファラデー回転子
或いは1/2波長板との間、並びに前記対となるファラ
デー回転子と1/2波長板の各組間に配置された複屈折
材料とを備え、かつ、前記対となるファラデー回転子並
びに1/2波長板の配置順を、少なくとも一組を逆配置
にした。
【0011】
【作用】各ポートから入射した光信号は、近接配置され
た複屈折材料により常光線と異常光線とに分離された
後、第1または第2の偏光ビームスプリッタに入射され
る。その後、両偏光ビームスプリッタ間に配置された複
屈折材料を通過することにより光路が適宜変更されると
共に、ファラデー回転子から1/2波長板に通過するこ
とにより偏光面が90度回転されて常光線(異常光線)
が異常光線(常光線)に変換されながら他の偏光ビーム
スプリッタを介して、所定のポートに出射される。これ
によりサーキュレータとして機能する。
【0012】一方、常光線は偏光ビームスプリッタの偏
光分離膜で反射し、また、異常光線は透過するが、その
際に偏光分離の不完全性により、一部の光が逆の作用を
する。また、ファラデー回転子や1/2波長板を通過す
る際に漏洩光が生じる。しかし、係る逆の作用をした光
や漏洩光は、上記複屈折材料で光路が変更され、その大
部分はどのポートにも結合されず、アイソレーションの
劣化を生じない。
【0013】
【実施例】以下、本発明に係る好適な実施例を添付図面
を参照にして詳述する。図1に示すように、本例は4ポ
ートを備えた光サーキュレータであり、第1の偏光ビー
ムスプリッタ1と第2の偏光ビームスプリッタ2とを所
定の間隔を隔てて対向配置している。具体的には、両偏
光ビームスプリッタ1,2は、共に平面片台形状からな
り、その底辺1a,2a同士が対向し、かつ平行に配置
している。そしてその斜辺1b,2bに全反射膜3,4
が設けられ、また、その斜辺1b,2bに平行な内部所
定位置に偏光分離膜5,6を設けている。
【0014】ここで、本発明では、両偏光ビームスプリ
ッタ1,2の上辺1c,2c並びに側辺1d,2dの外
側にルチル等の複屈折材料7a〜7dをそれぞれ配置し
ている。そしてそれら各複屈折材料7a〜7dの光学軸
は、図中両方向矢印で示すように各ポートP1〜P4か
ら入射する光に対して紙面に平行で45度傾斜させた状
態にしている。従って、複屈折材料における常光(異常
光)は、偏光ビームスプリッタにおいてS偏光(P偏
光)になる。さらに、それら各複屈折材料7a〜7dの
さらに外側所定位置には、光ファイバの端部に接続され
た第1〜第4のポートP1〜P4がそれぞれ配置されて
いる。
【0015】一方、上記両偏光ビームスプリッタ1,2
間の空間内には、3組のファラデー回転子並びに1/2
波長板と4個の複屈折材料が適宜位置に配置されてい
る。具体的には、第1の偏光ビームスプリッタ1の底辺
1aの近傍から第2の偏光ビームスプリッタ2に向けて
順に進行方向に対して直交状態で、第1の複屈折材料8
a,第1のファラデー回転子9a,第1の1/2波長板
10a,第2の複屈折材料8b,第2の1/2波長板1
0b,第2のファラデー回転子9b,第3の複屈折材料
8c,第3のファラデー回転子9c,第3の1/2波長
板10c,第4の複屈折材料8dを配置している。
【0016】そして、各ファラデー回転子9a〜9cの
周囲には永久磁石12を装着している。また、上記と同
様に第1〜第4の複屈折材料8a〜8dの光学軸は、図
中両方向矢印で示すごとく第1,第2の偏光ビームスプ
リッタ1,2間を通過する光の光路に対して45度傾斜
させており、しかも、交互に逆方向に傾くようにしてい
る。
【0017】そして、上記の各複屈折材料7a〜7d,
8a〜8dを光が通過すると、常光線は直進し、異常光
線は屈折されて出射される。また、一組のファラデー回
転子並びに1/2波長板を通過した直線偏光は、ファラ
デー回転子を先に通過した場合には、各素子で同一方向
に45度づつ偏光面が回転されるため入射光に対して偏
光面が90度回転された直線偏光、すなわち、常光線
(異常光線)は異常光線(常光線)に変換されて出射さ
れ、逆に1/2波長板を先に通過した場合には、両素子
にて正逆方向に45度づつ回転されるため、結局入射光
と同一の偏光面を有する直線偏光(見掛上回転しない)
が出射される。
【0018】次に上記した実施例の動作原理について説
明する。まず、通常のサーキュレータとしての作用は、
以下のようになっている。すなわち、まず第1のポート
P1から入射した光は、図2に実線で示すように、複屈
折材料7aを通過することにより常光線Oと異常光線E
とに分離され、常光線Oはそのまま直進し、異常光線E
は光学軸に沿って屈折した後、常光線Oと平行に出射さ
れ、第1の偏光ビームスプリッタ1に入射される。そし
て、常光線Oは第1の偏光ビームスプリッタ1内の偏光
分離膜5にて反射されてその光路が90度変換されて全
反射膜3に入射され、そこにおいて再度反射されてその
光路が90度変換されて第1の偏光ビームスプリッタ1
から出射される。
【0019】そして、出射された光は常光線Oであるた
め、第1の複屈折材料8a,第1のファラデー回転子9
a並びに第1の1/2波長板10aを直進する。しか
し、第1のファラデー回転子9a並びに第1の1/2波
長板10aを通過すると、その偏光面が90度回転され
るため、第1の1/2波長板10aから出射された光は
異常光線E′になる。よって、次の第2の複屈折材料8
bではその光路が光学軸に沿って屈折された後出射され
る。そして、第2の1/2波長板10b,第2のファラ
デー回転子9bを通過しても偏光面は回転しないため、
第3の複屈折材料8cを通過する際に光学軸に沿って屈
折し、出射される。そしてこの出射された異常光線E′
は、第1の偏光ビームスプリッタ1から出射された常光
線Oの光路と同一線上を進むようになっている。
【0020】そして、この異常光線E′が第3のファラ
デー回転子9c,第3の1/2波長板10cを通過する
ことにより、その偏光面が90度回転されて常光線O″
に戻るため、第3の1/2波長板10cを出射した常光
線O″は、第4の複屈折材料8d内を直進し、第2の偏
光ビームスプリッタ2内の偏光分離膜6にて反射され、
その第2の偏光ビームスプリッタ2の側辺2dの外側に
配置された複屈折材料7c内を直進して第2のポートP
2に出射される。
【0021】同様に、複屈折材料7aを出射され第1の
偏光ビームスプリッタ1に入射された異常光線Eは、偏
光分離膜5を透過し、第1の複屈折材料8aに入射され
る。すると、そこにおいて光学軸に沿って屈折された後
出射されるが、出射後は適宜その偏光面が回転されて常
光線O′,異常光線E″となりながら、第1のファラデ
ー回転子9a,第1の1/2波長板10a,第2の複屈
折材料8b,第2の1/2波長板10b,第2のファラ
デー回転子9b,第3の複屈折材料8c,第3のファラ
デー回転子9c並びに第3の1/2波長板10c内を直
進し、第4の複屈折材料8dで光学軸に沿って屈折す
る。従って、その第4の複屈折材料8dから出射された
異常光線E″は、第1の偏光ビームスプリッタ1から出
射された異常光線Eの光路と同一線上を進むようになっ
ている。
【0022】そして、上記第4の複屈折材料8dから出
射された異常光線E″は、第2の偏光ビームスプリッタ
2内に入射され、全反射膜4にて反射されてその進路が
90度変換される。さらに、偏光分離膜6を透過後第2
の偏光ビームスプリッタ2の側辺2dより出射された異
常光線E″は、その外側に配置された複屈折材料7c内
で光学軸に沿って屈折し、上記常光線O″と合成された
後、第2のポートP2に出射される。換言すれば、係る
常光線O″と異常光線E″が合成されて複屈折材料7c
より出射された光の光路上に第2のポートP2を配置す
ることである。
【0023】また、同様にして、第2のポートP2より
出射された光信号は、図4に示すように複屈折材料7c
にて常光線Oと異常光線Eに分離された後、第2の偏光
ビームスプリッタ2に入射され、内部の偏光分離膜6で
反射したり、透過後全反射膜4で反射することにより第
2の偏光ビームスプリッタ2の底辺2aから第1の偏光
ビームスプリッタ1に向けて出射される。そして、第2
のファラデー回転子9b並びに第2の1/2波長板10
bを通過する際に偏光面が90度回転され、その他を通
過しても回転しない。さらに、両偏光ビームスプリッタ
2,1間に位置する第4〜第1の複屈折材料8d〜8a
の通過の際に常光線O,O′は直進し、異常光線E,
E′は光学軸に沿って屈折しながら前進して、第1の偏
光ビームスプリッタ1に入射する。
【0024】そして、さらにその第1の偏光ビームスプ
リッタ1内の全反射膜3で反射されると共に偏光分離膜
5を透過することに異常光線E′が側辺1cより出射さ
れ、また、常光線O′が偏光分離膜5にて反射すること
により側辺1cより出射される。そして、それら両光線
O′,E′が複屈折材料7bを通過することにより合成
されて出射される。そして、その出射光の光路上に第3
のポートP3が配置されているため、上記第2のポート
P2から入射した光信号が第3のポートP3に出射され
る。
【0025】さらに、その第3のポートP3から入射し
た光信号は、図5中に実線で示すごとく上記した動作原
理にしたがって、第4のポートP4に出射される。ま
た、その第4のポートP4から入射した光信号は、図6
中に実施線で示す光路にしたがって進み、第1のポート
P1に出射する。このようにして各ポートから入射した
光信号は、それぞれ所定のポートに入射され、光サーキ
ュレータとして機能する。
【0026】ところで、各偏光ビームスプリッタ1,2
内の偏光分離膜5,6に常光線O並びに異常光線Eが入
射されると、それぞれ反射並びに透過するが、この時各
光の一部(約1/1000程度)が逆の作用をする。そ
して、この逆の作用をした光のサーキュレータにおける
影響は以下のようになっている。
【0027】すなわち、第1のポートP1から入射した
光信号について説明すると、図2中破線で示すように、
常光線Oの一部は偏光分離膜5を透過し、入射光と同一
直線上を通るようにして第1の偏光ビームスプリッタ1
から出射する。するとこの出射した常光線Oは、上述し
た図中実線で示す正規の常光線の光路と平行な光路をと
りながら両偏光ビームスプリッタ1,2間を進み第2の
偏光ビームスプリッタ2内の偏光分離膜6の所定位置に
入射される。なお、この入射箇所は、上記正規の光路を
通った常光線が偏光分離膜6に入射する箇所と同一位置
となっている。そして、上記偏光分離膜6に入射された
直線偏光は常光線O′であるため、そこにおいて反射さ
れ第4のポートP4側に向けて出射されるが、図示する
ごとく第4のポートP4はその出射される光の光路から
ずらした位置に配置されているため、この光は第4のポ
ートP4に結合しない。
【0028】また、同様に異常光線Eの一部は第1の偏
光ビームスプリッタ1内の偏光分離膜5にて反射され、
全反射膜3にてさらに反射された後出射される。そし
て、やはり異常光線の正規の光路と平行に進み第2の偏
光ビームスプリッタ2内の偏光分離膜6に至り、そのま
ま透過して第2の偏光ビームスプリッタ2の上辺2cか
ら出射される。そして、そのまま複屈折材料7dに入射
されるが、異常光線E″であるため光学軸に沿ってその
進路が屈折された後、出射されるため、やはり第4のポ
ートP4には入射されない。この様に、第1のポートP
1から出射された光信号が、偏光分離膜における偏光分
離の不完全性によって第4のポートP4に結合されな
い。
【0029】同様にして、図4〜図6中破線で示すよう
に、第2〜第4のポートP2〜P4から入射した光信号
のうち、偏光分離膜5,6における偏光分離の不完全性
により正規と異なる作用をした光が誤って所定のポート
以外のポートに結合されることがない。よって本例で
は、上記偏光分離の不完全性によるアイソレーションの
劣化がなくなる。
【0030】一方、一組のファラデー回転子並びに1/
2波長板における消光比の悪さ、或いは偏光面の回転誤
差から、そこを光が通過すると漏洩光を生じる。そし
て、この漏洩光のサーキュレータにおける影響は、以下
のようになっている。
【0031】すなわち、第1のポートP1から入射した
光信号について説明すると、図3中一点鎖線で示すよう
に、第1の偏光ビームスプリッタ1から出射された常光
線Oが第1のファラデー回転子9a並びに第1の1/2
波長板10aを通過すると、偏光面が回転されて異常光
線となるが、その一部が漏洩光(常光線)R1 として出
射される。すると、一点鎖線で示すごとく、第2の複屈
折材料8b,第2の1/2波長板10b,第2のファラ
デー回転子9b並びに第3の複屈折材料8c内を直進す
る。なお、第2の1/2波長板10b並びに第2のファ
ラデー回転子9bを通過する際に、正逆方向に45度ず
つ回転するため、そこにおいても上記消光比や回転誤差
による漏洩光が生じるが、これは少量(1/1000程
度)の漏洩光R1 のさらに漏洩光であるため、後段への
影響は非常に微量で無視できる。
【0032】そして、上記漏洩光R1 が第3のファラデ
ー回転子9c並びに第3の1/2波長板10cを通過す
ることにより偏光面が回転され異常光線となるため、第
4の複屈折材料8d内で、光学軸に沿って屈折した後、
第2の偏光ビームスプリッタ2に入射され、偏光分離膜
6に入射される。すると、この漏洩光R1 は異常光線で
あるため、偏光分離膜6を透過し、上辺2cより出射す
る。そして、その外側に位置する複屈折材料7dにて光
学軸に沿って屈折後出射するが、図示するごとくこの出
射した漏洩光R1 の光路は第4のポートP4の設置位置
よりずれているため、第4のポートP4に結合されな
い。
【0033】同様に、第1の偏光ビームスプリッタ1か
ら出射された常光線Oが正規の光路を通って第2の1/
2波長板10b並びに第2のファラデー回転子9bを通
過する際にも、漏洩光(常光線)R2 が生じる。この漏
洩光R2 は、上記した漏洩光R1 と平行な光路を進み、
やはり、第4のポートP4には結合されない。
【0034】さらにまた、第3のファラデー回転子9c
並びに第3の1/2波長板10cにて新たに生じた漏洩
光(異常光線)は、上記した漏洩光R1 と同一の光路を
進むため、第4のポートP4には結合されない。
【0035】また、第1の偏光ビームスプリッタ1から
出射された異常光線Eも、第1のファラデー回転子9a
並びに第1の1/2波長板10a(第3のファラデー回
転子9c並びに第3の1/2波長板10c)を通過する
ことにより漏洩光R3 が、また、第2の1/2波長板1
0b並びに第2のファラデー回転子9bを通過する際に
漏洩光R4 がそれぞれ生じるが、それら両漏洩光R3 ,
R4 も同図中一点鎖線で示すごとき光路をとり、第4の
ポートP4に結合されない。
【0036】同様にして、図4〜図6中一点鎖線で示す
ように、第2〜第4のポートP2〜P4から入射した光
信号のうち、各ファラデー回転子,1/2波長板を通過
する際に生じる漏洩光が誤って所定のポート以外のポー
トに結合されることが可及的に減少され、この光サーキ
ュレータのアイソレーションは、上記漏洩光により劣化
することが抑えられる。
【0037】なお、第2,第4のポートP2,P4から
入射した光信号のうち、第2のファラデー回転子9b並
びに第2の1/2波長板10bを通過する際に生じる漏
洩光は、それぞれ第1,第3のポートP1,P3に結合
されてしまうが、その量は、従来すべて誤って異なるポ
ートに結合されていた上述した偏光分離の不完全性によ
り生じる光成分並びに各種漏洩光の総量に比べて僅かと
なるため、従来のものに比べそのアイソレーションは向
上する。
【0038】なおまた、図5に示す第3のポートP3か
ら入射した光が、第1のファラデー回転子9a,第1の
1/2波長板10aを通過する際に生じる漏洩光は、第
1の偏光ビームスプリッタ1の偏光分離膜5における偏
光分離の不完全性により生じた光の光路と同一経路(破
線で示す)を進む。また、同様に図6に示す第4のポー
トP4から出射した光が第3の1/2波長板10c並び
に第3のファラデー回転子9cを通過する際に生じる漏
洩光は、第2の偏光ビームスプリッタ2の偏光分離膜6
における偏光分離の不完全性により生じた光の光路と同
一経路(破線で示す)を進む。
【0039】なお、上記した実施例では、3組のファラ
デー回転子と1/2波長板を備えた光サーキュレータに
ついて説明したが、本発明はこれに限ることなく、5組
以上の奇数(2n+1,n=2,3…)となるファラデ
ー回転子と1/2波長板の組み合わせから構成しても良
く、また、配置順も上記したものに限ることはない。
【0040】また、偏光ビームスプリッタとしては、上
記した実施例に示すごとく片台形状の一体型のものに限
ることはなく、例えば図7に示すように、偏光分離膜を
備えた矩形状の偏光ビームスプリッタ14に別途形成し
た反射鏡(平面鏡)15を組み合わせたものでもよく、
その他種々の構成のものを用いることができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る光サーキュ
レータでは、複屈折材料を通過させることにより常光線
と異常光線を分離するとともに、それぞれ適宜方向に出
射させ、かつ、進行途中の光の偏光面をファラデー回転
子並びに1/2波長板を通過させることにより適宜回転
させることにより、各ポートから入射した光が誤って所
定のポート以外に結合されてしまうことが可及的に抑制
され、アイソレーションが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光サーキュレータの好適な一実施
例を示す構成図である。
【図2】作用を説明するための図である。
【図3】作用を説明するための図である。
【図4】作用を説明するための図である。
【図5】作用を説明するための図である。
【図6】作用を説明するための図である。
【図7】偏光ビームスプリッタの変形例を示す図であ
る。
【図8】従来の光サーキュレータの一例を示す構成図で
ある。
【符号の説明】
1 第1の偏光ビームスプリッタ 2 第2の偏光ビームスプリッタ 3,4 全反射膜 5,6 偏光分離膜 7a〜7d 複屈折材料 8a〜8d 第1〜第4の複屈折材料 9a〜9c 第1〜第3のファラデー回転子 10a〜10c 第1〜第3の1/2波長板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔をおいて対向配置された第1お
    よび第2の偏光ビームスプリッタと、 それら第1,第2の偏光ビームスプリッタと入出力ポー
    トとの間に配置された複屈折材料と、 前記第1,第2の偏光ビームスプリッタ間に配置された
    3組以上の奇数(2n+1,n=1,2,3…)となる
    ファラデー回転子と1/2波長板の組み合わせと、 前記両偏光ビームスプリッタとそれに隣接する前記ファ
    ラデー回転子或いは1/2波長板との間、並びに前記対
    となるファラデー回転子と1/2波長板の各組間に配置
    された複屈折材料とを備え、 かつ、前記対となるファラデー回転子並びに1/2波長
    板の配置順を、少なくとも一組を逆配置にしたことを特
    徴とする光サーキュレータ。
JP4067792A 1992-01-31 1992-01-31 光サーキュレータ Withdrawn JPH05215990A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5880875A (en) * 1995-08-04 1999-03-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Light amplifier having a multi-stage optical isolator
US5973832A (en) * 1998-10-19 1999-10-26 Uniphase Corporation High performance optical circulators
US6212008B1 (en) * 1998-11-13 2001-04-03 New Focus, Inc. Compact polarization insensitive circulators with simplified structure and low polarization mode dispersion

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