JPH0521095Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動販売機の陳列棚又は各種見本品陳
列棚等に載置して使用される展示用見本品に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、清涼飲料等の自動販売機の見本陳列棚等
には、内容物のはいつていないプラスチツク製の
実物缶又は瓶或いは実物缶等を模した見本缶等が
並列されるのが一般的であつた。

その後、これらを更に見映えのよいものとし、
特に照明光を見本体の内部に導入して照明する所
謂ボンボリ型として見本品本体に表示される文
字・図形・模様等を一層鮮明に現出せしめる技術
が開示されている。

しかし乍ら、販売されるべき実物の品種は比較
的頻繁にチエンジされ、これに伴い見本品もその
都度迅速にその形状態様を変更しなければなら
ず、多数の販売機等に即応してその入替を至短時
間で終了せしめることは従来のいずれの見本品シ
ステムにあつても著しく煩雑な作業であつた。こ
れがため、新商品の缶又は瓶の表示等に対応し
て、即時、該表示の文字・図形・模様等が紙やプ
ラスチツクス等の半硬質の薄板に印刷され、該印
刷物が予め用意されている取付部材に迅速に殆ん
どワンタツチで装着でき、しかも、その作業が
個々の自動販売機等の展示が必要な装置が定置さ
れている現地、現場で行われるならば極めて便利
であり、これらの要求を満足させる展示用見本品
の出現が強く要望されていたものである。

〔本考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、上記の実状に鑑みてなされたもの
で、印刷等により迅速に作成された見本品本体を
簡易に短時間にしかも確実に装着可能な取付部材
に装着して展示用見本品を概成せしめ、これに上
蓋部と下皿部とをワンタツチで取付けて保形を完
成し、実物品に擬する形態を得る見本品を提供す
るものであり、さらに、取付部材を美装化する化
粧板等についても新らしく提供することをその目
的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、 ａ 横方向に屈撓して透光性を有する半硬質の薄
板かならり、その表面に文字・図形・模様等が
表示される見本品本体Ａと、 ｂ 金属製薄板からなりその内側面が光反射性を
有し横方向の左右端部を夫々二重に折返して前
記見本品本体の横方向の左右端部１，２を挿
入・係止する見本品本体挿入部４ａ，４ｂを設
ける取付部材Ｂと、 ｃ 見本品本体Ａを前記見本品本体挿入部４ａ，
４ｂに挿入してなる円筒体５の上端面部を被覆
して嵌入する上蓋部Ｃと； ｄ 該円筒体５の下端面部を被覆して嵌入する下
皿部Ｄとからなる ｅ 展示用見本品 をその要旨として、併せて、 ｆ 取付部材の外面を被覆する化粧部材Ｅを設け
る ことについても開示している。

〔実施例〕

以下図面を参照し実施例について本考案を説明
する。

第１図，は、夫々本考案に係る見本品本体
を示す平面図である。見本品本体Ａは、横方向即
ち図のα方向に屈撓し、丸められて先細の瓶状又
は円筒状等に形成される概略矩形の半硬質の薄板
で、通常腰の強いプラスチツク含浸紙又はプラス
チツクフイルム等からなり、プラスチツクフイル
ムであれば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リエステル又はポリカーボネート等が使用され
る。いま、自動販売機の展示用見本品で缶体を擬
する場合では、その縦長が実物缶の縦長とほぼ同
長に截断され、その表面には、実物缶と同様の文
字・図形・模様等が表示される。

また、この見本品本体は透光性を有することが
重要な特徴となつている。この結果、後述する如
く背部から又は下底部から導入される照明光によ
り文字・図形・模様等が所謂ボンボリ状に鮮明に
映ぜられる。見本品本体Ａはその横方向の左右端
部１，２で後記する取付部材に挿入される照明光
を前面部に集中させるための光反射性を有する。

次に取付部材Ｂについて説明する。

取付部材Ｂは、金属製薄板例えばステンレス薄
板等からなり、その内側面３は見本品内部に導入
される照明光を前面部に集中させるため光反射性
を有する。外側面についてはこの種の制約はな
い。その縦長は見本品本体の縦長と同一又はそれ
以下で、中央部は平板状又はやや曲面を有し、ま
た、横方向即ちβ方向の左右端部は、その縦長が
中央部よりやや短い突出部３ａ，３ｂを形成し
て、第２図及び第３図に示す如く、該突出部を
夫々二重に折返して見本品本体の横方向の左右端
部１，２（第１図参照）を挿入係止する見本品本
体挿入部４ａ，４ｂが設けられ、第４図に示す如
く見本品本体Ａを挿入して第４図に示す円筒体５
を形成する。なお、本考案の円筒体には、第１図
に示す見本品本体から形成される瓶体形状のも
のも含まれる。通常の円筒体５では、その直径ｄ
は実物缶の直径とほぼ同一になるように形成さ
れ。

取付部材Ｂには、その中央部近傍に背後から見
本品内部即ち円筒体５内部に照明光を導入する照
明光導入窓６が穿設される。この場合、背後の照
明光（図示せず）がダイレクトに見本品内部に投
射されることとなつて、照明効率が著しく高めら
れる。

次に、取付部材Ｂには、その外面の全部を被覆
しその縦長が見本品本体の縦長とほぼ同長の化粧
部材を取付けることができる。第５図に示す化
粧部材Ｅは取付部材に添設されるものであるか
ら、第５図に示す取付部材Ｂとほぼ同様な形状
を有し、その内側面７には、取付部材Ｂの外側面
７ａに嵌入止着される弾性材からなる係止片８
ａ，８ｂ，８ｃ，８ｄが夫々取付部材の嵌合孔９
ａ，９ｂ，９ｃ，９ｄに挿脱自在になつている。
各係止片の先端部は突出して弾性的に挿入する鉤
片となつていて挿入とともに瞬時に嵌合孔の端部
に係止されるが、少し強い力で引張ると該鉤片が
該端部から容易にはずれて取付部材Ｂと化粧部材
Ｅとが分離することとなる。

化粧部材Ｅは、通常見本品本体Ａの色彩と同様
な色彩とされて金属製の取付部材の外部を被覆
し、前方から見て見本品の側背部にその一部が現
出する取付部材の異質化をカムフラージユするた
めに有用である。

この化粧部材Ｅには、取付部材Ｂの照明光導入
窓６に対応する位置に概ね同型の照明光導入窓１
０が穿設される。化粧部材を使用する場合には、
見本品の背後の照明光は、化粧部材及び取付部材
を各貫通して見本品内部に投射される。

次に、第６図及び第７図に基づいて、上蓋部Ｃ
及び下皿部Ｄについて説明する。

上蓋部Ｃは、下向きに円形皿状に形成され第４
図の円筒体５の上端面部１１を被覆して円筒体の
上端縁部に嵌入され、概ね該上端縁部の断面形状
に合致して形成される。上蓋部には、実物缶の上
部に擬して開口鉤部等の図柄１３が施されてい
る。上蓋部Ｃは円筒体に対し瞬時に着脱が可能で
ある。上蓋部Ｃは、図示しないが、第１図の見
本品本体の場合には、瓶体を形成するので、キヤ
ツプ状のものとなる。

さらに、下皿部Ｄは、上向きに円形皿状に形成
され、第４図の円筒体５の下端面部１２を被覆し
て円筒体の下端縁部に嵌入され、概ね該下端縁部
の断面形状に合致して形成される。下皿部Ｄは円
筒体に対し瞬時に着脱可能である。

下皿部Ｄには、その中央部に所定の大きさで下
底からの照明光を見本品内部に導入する照明光導
入窓１４を穿設することができる。

本考案に係る見本品では、該品の背後から、
下底から又は背後及び下底からの三通りの導
光路を有せしめうる。勿論陳列棚の上部又は側部
等の外部から見本品に対する照明光を拒否するも
のではない。

このうち、特に第９図で示す上記の背後及び
下底からの同時照明は、見本品全体にむらなく照
明が行なわれ、見本品本体上に施された表示のど
の部分も極めて鮮に映じて効果的である。光源と
しては、竿状蛍光灯１６，１７が多用され、１本
の竿からの光がステージ１５の数個の窓から各見
本品に入射される。

また、上蓋部Ｃ及び下皿部Ｄは、円筒体の保形
上重要な役割を果たす。また、実物缶の見本品で
は、該実物缶の上下端の巻締部に擬似する。

上記の如き構成に基づく本考案品は、下記の如
き工程により組立てられる。分解はその逆であ
る。

まず、実物品に擬してその表示が印刷された半
硬質薄板の見本品本体Ａが、その横方向の左右両
端部１，２を取付部材Ｂの左右の見本品本体挿入
部４ａ，４ｂにその底部に接するまで挿入され
る。両者の接合により円筒体５が形成する。

次に、円筒体５の縦方向の上端面部１１及び下
端面部１２を夫々被覆して上蓋部Ｃ及び下皿部Ｄ
を嵌入すれば、本考案に係る展示用見本品が完成
する。第８図にはその状態が説明される。組立・
分解は至短時間で確実に行われる。

〔考案の効果〕

本考案は以上の構成に基づくもので、薄板の見
本品本体の左右端部を取付部材に挿入係止して形
成する円筒体に、上蓋部及び下皿部を取付けて完
成する展示用見本品であり、その構成は、既存の
各種見本品等とは全く別異であり、実物空缶等を
並列するものとは比較にならない程展示効果が大
であることは勿論であるが、従来特に進歩的であ
るといわれていた表示シートを缶又はビンの表面
に貼着する方式のものとも違つて、これが客体で
ある缶体、ビン体等を全く必要とせず、しかも、
貼着、剥離の手間は一切不要で、交換費用及び手
間等が大幅に軽減される。

即ち、本考案品を使用するならば、その交換
は、見本品本体だけを展示用見本品を設置する現
場例えば自動販売機の設置場所に携行し、これま
での見本体を分解して旧見本品本体を取外し、新
見本品本体を取付部材に取付け、あとは上蓋部、
下皿部を装着するだけでよいので、煩雑性が全く
解消し極めて能率的であり、また、見本品背部及
び下底部から照明光を内部に導入できるボンボリ
式のものにすることができるので、照明効果が一
段と大であり、同程度の照明費用で、見本品の存
在及びその表示の鮮明な視認が十分に可能であ
り、この結果、顧客の商品購売意慾を一段と促進
することができて見本品設置の本来の目的に叶い
その効果が格別顕著で有用なる考案と思料する。

【図面の簡単な説明】

第１図及びは夫々、本考案に係る見本品本
体を示す平面図、第２図及び第３図は夫夫取付部
材の断面図及び斜視図、第４図は、見本品本体を
取付部材に装着してなる円筒体を示す斜視図、第
５図は化粧部材の内側面を、また、第５図は
取付部材の背面を示す正面図、第６図は上蓋部を
示す斜視図、第７図は下皿部を示す斜視図、第８
図は組立完成した見本品を示す断面的説明図、第
９図は本考案に係る見本品が展示ステージに配置
された状態を示す説明図である。 Ａ……見本品本体、１，２……（見本品本体
の）横方向の左，右端部、Ｂ……取付部材、３…
…（取付部材の）内側面、３ａ，３ｂ……（取付
部材の）左，右突出部、４ａ，４ｂ……（取付部
材の）見本品本体挿入部、５……円筒体、６……
（取付部材の）照明光導入窓、Ｅ……化粧部材、
７……（化粧部材の）内側面、８ａ，８ｂ，８
ｃ，８ｄ……（化粧部材の）係止片、９ａ，９
ｂ，９ｃ，９ｄ……（取付部材の）嵌合孔、１０
……（化粧部材の）照明光導入窓、Ｃ……上蓋
部，Ｄ……下皿部、１１……（円筒体の）上端面
部、１２……（円筒体の）下端面部、１４……
（下皿部の）照明光導入窓。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 横方向に屈撓して透光性を有する半硬質の薄
   板からなりその表面に文字・図形・模様等が表
   示される見本品本体と、金属製薄板からなりそ
   の内側面が光反射性を有し横方向の左右端部を
   夫々二重に折返して前記見本品本体の横方向の
   左右端部を挿入・係止する見本品本体挿入部を
   設ける取付部材と、見本品本体を前記見本品挿
   入部に挿入してなる円筒体の上端面部を被覆し
   て嵌入する上蓋部と、該円筒体の下端面部を被
   覆して嵌入する下皿部とからなる展示用見本
   品。 ２ 取付部材の外面を被覆する化粧部材を設ける
   請求項１に記載の展示用見本品。 ３ 取付部材の中央部に、見本品の背後より該見
   本品内部に照明光を導入する照明光導入窓を穿
   設する請求項１に記載の展示用見本。 ４ 下皿部の中央部に、見本品の下底部より該見
   本品内部に照明光を導入する照明光導入窓を穿
   設する請求項１に記載の展示用見本品。 ５ 化粧部材の中央部に、見本品の背後から該見
   本品内部に照明光を導入する照明光導入窓を穿
   設する請求項２に記載の展示用見本品。