JPH0520355Y2

JPH0520355Y2 -

Info

Publication number: JPH0520355Y2
Application number: JP1987082970U
Authority: JP
Priority date: 1987-05-28
Filing date: 1987-05-28
Publication date: 1993-05-27
Anticipated expiration: 2002-05-28
Also published as: JPS63189276U

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野本考案は、水泳指導具に関するものである。

(ロ) 従来の技術従来、水泳指導具として実公昭55−37161号公
報等に記載のものが考案されている。

すなわち、かかる水泳指導具は、進行方向に移
動可能な車体の前後側に、各々練習者の腹部を支
持する腹部支持台と、指導者が車体を押引きする
ハンドルとを設けてなるものである。

そして、同水泳練習器を利用して水泳指導をす
る際には、プールの床面上に車体を設置し、腹部
支持台にて練習者の腹部を水中で支持して、指導
者がハンドルを操作することにより、車体を練習
者の水泳能力に応じた速度で押すか又は引くかし
て、練習者に沈みの不安を与えることなく、水泳
動作を指導するものである。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点ところが、かかる水泳指導具には、以下のよう
な問題点があつた。

すなわち、一般にプールの底面は排水をよくす
るために一側方又は中央部に向つて傾斜してお
り、そのために水泳指導具をプールの底面に沿つ
て移動させると、腹部支持台と水面との間隔が変
化して、練習者の水泳姿勢を一定に維持できず、
練習者が安心して水泳動作を学べないという問題
があつた。

また、プールの水深が一定である場合にも、そ
のプールの水深に合わせて逐一腹部支持台の上下
位置調節を行なわなければならず、しかも、プー
ルによつては調節可能な範囲を越える程に大きな
格差があることもあつて、プールの水深に応じた
高さを有する水泳指導具が必要であつた。

また、指導者、特に女性の指導者にとつて、水
中での水泳指導具の押引き作業は重労働であつ
た。

また、水泳指導具をプール内で移動させること
は、他の練習者や指導者もいるために、衝突事故
等が起きて危険であり、特に狭いプールでは利用
しにくいものであつた。

また、指導者が逐一プール内に入つて水泳指導
具を押引きしなければならないために、短時間の
指導でもその都度水着に着替えなければならない
という煩しさがあつた。

また、練習者と共にプール内にいる指導者にと
つて、練習者の水泳姿勢を離れた高い位置から観
察することができないために、適切な指導がしず
らいという問題があつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段本考案は、プールサイドに沿つて移動可能な移
動支持台と、同移動支持台よりプールに向けて伸
延した腹部支持台支持枠と、同支持台支持枠の押
延端に上下高さ調節自在に取付けた腹部支持台と
からなり、かつ、腹部支持台支持枠の一部を、プ
ールの内側壁に沿つて伸延する鉛直伸延部とな
し、同鉛直伸延部に、プールの内側壁に当接して
転動する内側壁転動ローラを設けたことを特徴と
する水泳指導具に提供せんとするものである。

(ホ) 作用本考案に係る水泳指導具を利用して水泳の指導
を行なう際には、まず、指導者は、腹部支持台の
上下高さ調節を行なつて、同支持台に腹部を支持
される練習者の基本姿勢が保つことができるよう
にする。

次に、指導者は、かかる腹部支持台上に練習者
の腹部を支持させて、練習者の手足の動きを見な
がら移動支持台をプールサイドに沿つて移動させ
る。

また、指導者は、水泳指導具を移動させずに練
習者の水泳姿勢を観察したい場合には、移動支持
台を停止させておくものである。

(ヘ) 効果本考案によれば、以下のような効果がある。

すなわち、本考案に係る水泳指導具は、プール
サイドに沿つて移動させるものであるために、従
来のようにプールの底面の傾斜にかかわりなく利
用できる。

また、本考案による水泳指導具の腹部支持台
は、プールサイドに取付けた移動支持台に支持さ
れるために、プールの水深にかかわりなく利用で
きる。

また、指導者は、水泳指導具を、水中に入るこ
となくプールサイドにおいて移動させることがで
きるために、従来のように疲労することがなく、
女性の指導者でも楽に移動が行なえると共に、指
導が確実に行なえる。

また、水泳指導具をプールの外であるプールサ
イドで移動させるために、従来のような衝突事故
等の危険性がなく、狭いプールでも安心して利用
できる。

また、指導者は、プール内に入る必要がないた
めに、水着に着替る必要がない。

また、指導者は、プールサイドより練習者の水
泳姿勢を見おろす状態で観察することができるた
めに、総合的にチエツクが行なえ、練習者に適切
な指導が行なえる。

さらに、本考案では、転動ローラによつて、腹
部支持第支持枠及び移動支持台にかかる曲げモー
メントを可及的に低減でき、移動支持台、移動支
持台支持枠及び腹部支持台を円滑かつ確実に移動
できる。また、移動支持台支持枠や移動支持台の
剛性を高める必要がなく、安価に製作できる。

(ト) 実施例本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、
第１図〜第３図に示すＡは本考案に係る水泳指導
具であり、ｍは練習者、Ｐはプール、P′はプール
サイド段部を示している。

そして水泳指導具Ａは、プールサイド段部P′に
沿つて移動可能な移動支持台１と、同移動支持台
１にプールＰに向けて遠近調節自在に連結した腹
部支持台支持枠２と、同支持枠２に上下高さ調節
及び水平旋回位置調節自在に取付けた腹部支持台
３とからなる。

上記移動支持台１は、支持枠４と、同支持枠４
に支持されてプールサイド段部P′の上面上及び外
側面上を転動する上面転動ローラ５，５及び外側
面転動ローラ６，６と、支持枠４に立設した操作
用ハンドル７と、腹部支持台支持枠２を連結する
ために支持枠４にプールＰの内側方に向けて突設
した連結ロツド８，８とからなる。

また、腹部支持台支持枠２は、両端を、上記連
結ロツド８，８の先端にスライド調節ボルト１４
によりスライド調節自在に嵌合連結すると共に、
中途部よりプールＰの内壁に沿つて鉛直方向へ折
曲した縦長Ｕ字状パイプ９と、同パイプ９の下端
にプールＰの内方に向けて水平に突設すると共
に、中途部より鉛直上方へ折曲した鉤状パイプ１
０とからなり、縦長Ｕ字状パイプ９にプールＰの
内側壁に当接して転動する内側壁転動ローラ１
１，１１を取付けている。

そして、鉤状パイプ１０は鉛直部１０ａと水平
部１０ｂとからなり、鉛直部１０ａの上端に腹部
支持台３を取付けている。水平部１０ｂは、同腹
部支持台３に腹部を支持された練習者ｍが、縦長
Ｕ字状パイプ９の方向に向つて水かき等の練習を
した場合にも、同パイプ９と干渉しないだけの一
定幅に形成している。

また、腹部支持台３は、練習者ｍの腹部が嵌入
すべく凹状弯曲面に形成した腹部支持板３ａと、
同腹部支持板３ａ裏面に垂設した支柱３ｂとから
なり、支柱３ｂの下端部を、鉤状パイプ１０の鉛
直部１０ａ上端に、調節ボルト１３により上下高
さ調節及び回動位置調節自在に取付けている。

腹部支持板３ａの材質としては、ポリエチレン
発泡体等の水中において体が滑らず、しかも、あ
る程度の弾性を有するものが望ましい。

また、腹部支持板３ａと支柱３ｂとの連結部に
スプリング等を介在させて、同腹部支持板３ａが
練習者ｍの動きに合わせてある程度上下左右に揺
動自在としてもよい。

また、腹部支持板３ａを支柱３ｂに対して所望
の角度に傾斜変更可能としてもよい。

第４図は、水泳指導具Ａの使用状態説明図であ
り、図中Ｍは指導者である。

かかる第４図にもとづいて、水平指導具Ａの使
用法を説明すると、まず腹部支持台３の腹部支持
板３ａが、水面より測定して練習者ｍの腹厚より
もやや低めの水中に位置するように、調節ボルト
１３により同腹部支持板３ａの上下高さ調節及び
前後の向きを調節する。

この際、腹部支持板３ａの前後の向きは、水泳
指導具Ａをプールサイド段部P′に停止させて、練
習者ｍが同段部P′方向に向つて手足の動かし方を
練習する場合には、同段部P′に向けて設定し、ま
た、水泳指導具Ａをプールサイド段部P′に沿つて
移動させながら練習する場合には、同段部P′と平
行させて設定するものである。

そして、水泳指導具Ａを移動させながら練習す
る場合には、指導者Ｍが操作用ハンドル７を操作
して、練習者ｍの水泳能力に合わせて同指導具Ａ
を移動させるものである。

この際、水泳指導具Ａは、プールサイド段部
P′の上面及び外側面、並びにプールＰの内壁に沿
つて転動する各ローラ５，６，１１により、円滑
かつ確実に移動させることができるために、練習
者ｍの水泳能力に適応した移動速度が確保でき
る。

また、プールサイド段部P′の外側面とプールＰ
の内壁との間隔が異なる場合には、腹部支持台３
は、腹部支持台支持枠２の縦長Ｕ字状パイプ９
を、スライド調節ボルト１４によりプールＰの側
壁に対して遠近スライド調節することにより、同
パイプ９に取付けた内側壁転動ローラ１１，１１
がプールＰの内側壁上を確実に転動するようにす
ることができる。

なお、移動支持台１に駆動源を設けて、自走可
能としてもよく、さらに同移動支持台１を遠隔操
作可能としてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案による水泳指導具をプールサ
イドに設置した状態説明図。第２図は、同水泳指
導具の一部平面図。第３図は、同水泳指導具の側
面図。第４図は、使用状態説明図。Ａ……水泳指導具、Ｐ……プール、１……移動
支持台、２……腹部支持台支持枠、３……腹部支
持枠。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】プールサイドに沿つて移動可能な移動支持台１
と、同移動支持台１よりプールＰに向けて伸延し
た腹部支持台支持枠２と、同支持台支持枠２の伸
延端に上下高さ調節自在に取付けた腹部支持台３
とからなり、かつ、腹部支持台支持枠２の一部を、プールＰの内側
壁に沿つて伸延する鉛直伸延部となし、同鉛直伸
延部に、プールＰの内側壁に当接して転動する内
側壁転動ローラ１１を設けたことを特徴とする水
泳指導具。