JPH05202354A - 撥水性を有する紙パルプを用いた吸油材料 - Google Patents

撥水性を有する紙パルプを用いた吸油材料

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JPH05202354A
JPH05202354A JP3709292A JP3709292A JPH05202354A JP H05202354 A JPH05202354 A JP H05202354A JP 3709292 A JP3709292 A JP 3709292A JP 3709292 A JP3709292 A JP 3709292A JP H05202354 A JPH05202354 A JP H05202354A
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JP
Japan
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water
oil
pulp
repellent
paper pulp
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Application number
JP3709292A
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English (en)
Inventor
Suguru Ikeda
田 英 池
Kimiji Yamamoto
本 君 二 山
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IKEDA KOGYOSHO YUGEN
TYK Corp
Original Assignee
IKEDA KOGYOSHO YUGEN
TYK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水と混合された油、水の上に浮上した油を吸
油させる場合に、水をはじき油だけを吸着し、油を吸着
した後は海綿状に凝集し、水との境界を鮮明にして浮か
び水には沈降しない特性を有する吸油材料の提供。 【構成】 油脂類,セルロースエステル,ビニル樹脂,
シリコン樹脂などでおおわれた防水加工または撥水加工
された紙を綿状に開綿化処理した紙パルプを少なくとも
1%以上含有する紙パルプの綿状からなることを特徴と
している。 【効果】 従来品と比べ、水を吸着しない分だけ油の吸
着能が向上した。油の吸着が速やかに行われ、油のみを
吸着するので水との界面の油膜までの除去ができて、水
との境界が鮮明な状態をつくることができる。また油を
吸着した後は海綿状に凝集し、水に沈降しない。従って
海水,湖水,河川等に流出した油の除去作業を大きく合
理化できると共に水質をクリーンにでき、環境の改善に
大きく寄与できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撥水性を有する紙パルプ
を用いた吸油材料に関し、さらに詳しくは機械加工工場
など油を使用する事業において生ずる漏油あるいは不可
避的な飛散油の掃除。廃油の処理。オイルタンクからの
事故など非常事態による流出油の吸着処理。海、湖、河
川などに流出した浮遊油の吸着、浄化、収集などの処
理。多量の油煙が発生する工場における空気清浄。テン
プラ油など調理廃油の処理など油を吸着する材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、これらの油の吸油処理は単なる天
然紙パルプ、古紙、再生紙のパルプまたは不織布からな
る綿状、繊維状、ブランケット状の吸油材料が使用され
てきた。 つまり撥水処理材を使用されていない従来技
術としては、一般の化学繊維からなる不織布、天然紙パ
ルプ繊維、古紙などの開綿された繊維などが使用されて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って水の吸収と油の
吸収が同時に起こるとか、一般にその製造工程に起因す
るが、繊維自身が親水性である場合が多く、水を優先的
に吸収するため油の吸収が妨げられる結果であった。こ
れらの吸油材料は油を吸着すると同時に油の近傍の水を
も吸着するものであった。そのために吸油効率が悪く、
又毛細管現象により吸水された水がパルプ繊維の表面を
濡れらすために、構成される吸油紙の見掛比重が1以上
となるため吸油処理後の材料が水中に沈降する等の問題
があった。
【0004】本発明の目的は、紙パルプの繊維を撥水処
理すること、あるいは防水加工、撥水加工した紙を綿状
に開綿加工された紙パルプを主たる構成とすることによ
り、水と混合された油、水の上に浮上した油を吸油させ
る場合に、撥水性であるために水の吸着は無く、毛細管
現象により油だけを吸着する性質を付与する。また油を
吸着した後は海綿状に凝集し、水との境界を鮮明にして
浮かび、水には沈降しない性質を有する。油を吸着しな
い状態では、繊維自体が疎水性で水との表面張力が非常
に大きいことにより水に濡れないので水への沈降がな
く、油を吸着した時は紙パルプ繊維が凝集して形態、色
の変化を示し、吸油能の可否の判定を容易にする。又水
に浮上した廃油の吸油処理した材料が沈降しないため処
理済材料の回収が容易にすることができる。
【0005】本発明に使用する材料は、油脂類、セルロ
ースエステル、ビニル樹脂、シリコン樹脂などでおおわ
れた防水加工または撥水加工された紙を製紙する時に不
可避的に発生する損紙で有用な紙への還元が出来ない産
業廃棄物の再生有効利用することを可能にする。
【0006】
【課題を解決するための手段】紙パルプの繊維を撥水処
理して綿状に開綿してなる材料である。撥水材料とし
て、油脂類、セルロースエステル、ビニル樹脂、シリコ
ン樹脂などの溶液使用する。これらの撥水材料を紙パル
プの繊維に均一にコートするためにハイスピードミキサ
ーにて十分に混合する。この処理により繊維の水に対す
る表面張力がきわめて大きな状態に確保する。また、こ
れらの撥水材料はまた親油性であるか部分的には油と化
合して粘性の大きなゲルを形成する材料となっている。
【0007】撥水処理された紙パルプの繊維を通常の処
理しない紙パルプと複合した場合は本発明の目的を達成
するためには、撥水処理された紙パルプの繊維を少なく
とも1%以上含有させる必要がある。1%より少ない場
合は水の吸着と油の吸着が同時に起きるために吸油能が
下がることと、吸油したあとの材料が水に浮上した状態
を保持することが出来なくなり、特に、水に浮上した廃
油の吸油処理を行った時に、材料の沈降が見られ、処理
済み材料の回収が容易でなくなる。
【0008】撥水処理材を使用されていない従来技術と
しては、一般の化学繊維からなる不織布、天然紙パルプ
繊維、古紙などの開綿された繊維などが使用されてい
た。従って水の吸収と油の吸収が同時に起こるとか、一
般にその製造工程に起因するが、繊維自身が親水性であ
る場合が多く、水を優先的に吸収するため油の吸収が妨
げられる結果であった。
【0009】本発明は水をはじき、油だけを吸収する特
性を付与させた吸油材料である。
【0010】
【発明の効果】油を吸着処理する場合に、従来品と比べ
ると水を吸着しない分だけ油の吸着能が向上した。水を
はじき油だけを吸着するので、海上或は水上などに浮上
した油の除去処理において、油の吸着が速やかに行われ
るばかりでなく、油のみを吸着するので水との界面の油
膜までの除去が出来て、水との境界が鮮明な状態をつく
ることが出来る。また、油を吸着した後は海綿状に凝集
し、水に沈降しない。これは海水、湖水、河川等に流出
した油の除去作業を大きく合理化出来るとともに水質を
クリーンにすることができ環境の改善に大きく寄与する
ものである。また、吸油処理後の材料は、一般可燃物と
して廃棄することができるし、分別回収により、燃焼の
助燃材として使用が可能でありエネルギーの有効利用と
しての用途を可能にする。水を吸着していないので燃焼
状態が良好である。
【0011】
【実施例1】綿状の材料でシリコン樹脂をスプレーし
て撥水性処理を施した綿状の紙パルプを1%以上含有し
たもの、同じ方法で処理したパルプを1%未満含有し
たもの、同じパルプを全く含有しないものを比較と
し、300ccのビーカーに250ccの水道水をい
れ、さらにその上から機械加工廃油を15cc注ぎ込み
撹拌した後、静置する。廃油は水面に浮上する。その
後、それぞれの綿状パルプを3gビーカーの中に投入し
て、吸油状況を比較調査した。その結果パルプは廃油
を10秒で吸油完了した。吸油後の綿は、海綿状に凝集
し水との境界が判然として浮かび、その後100時間経
過後も水中に沈降しなかった。のパルプは廃油と共に
水をも吸収し、廃油を吸収するのに60秒以上かかり、
水を吸収した部分からふやける様に分散し、吸着後の水
との界面がはっきりせず、24時間放置後は水中の位置
がはっきりせず、浮いたり沈んだりした。のパルプは
水と油の両方を吸収し、廃油を吸収するのに120秒以
上かかり、のパルプと同様に、ふやけて分散し、24
時間後は水中の位置がはっきりせず、浮いたり沈んだり
した。また、は回収作業が容易であったが、とは
回収作業が容易でなく、水質の汚濁が見られた。
【0012】
【実施例2】綿状の材料としてビニルコートした撥水
加工された紙で廃棄する損紙を粉砕し、開綿した綿状の
パルプを1%以上含有したもの、同じパルプを1%未
満含有したもの、同じパルプを全く含有しないものを
比較とし、実施例その1と同様の方法で吸油状況を比較
調査した。その結果パルプは廃油を15秒で吸油完了
した。吸油後の綿は、海綿状に凝集し水との境界が判然
として浮かび、その後100時間経過後も水中に沈降し
なかった。のパルプは廃油と共に水をも吸収し、廃油
を吸収するのに100秒以上かかり、水を吸収した部分
からふやける様に分散し、吸着後の水との界面がはっき
りせず、24時間放置後は水中の位置がはっきりせず、
浮いたり沈んだりした。のパルプは水と油の両方を吸
収し、廃油を吸収するのに120秒以上かかり、のパ
ルプと同様にふやけて分散し、24時間後は水中の位置
がはっきりせず、浮いたり沈んだりした。または回収
作業が容易であったが、とは回収が容易でなく、水
質の汚濁がみられた。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撥水性処理を施した綿状の紙パルプを少な
    くとも1%以上含有する紙パルプの綿状からなることを
    特徴とする撥水性を有する紙パルプを用いた吸油材料。
  2. 【請求項2】撥水性処理を施した綿状の紙パルプが油脂
    類,セルロースエステル,ビニル樹脂,シリコン樹脂な
    どでおおわれた防水加工または撥水加工された紙を綿状
    に開綿化処理した紙パルプであることを特徴とする請求
    項1の撥水性を有する紙パルプを用いた吸油材料。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2の材料を板,シー
    ト,ブランケット,紐,縄,ペレット状などに加工して
    なることを特徴とする請求項1または請求項2の撥水性
    を有する紙パルプを用いた吸油材料。
JP3709292A 1992-01-27 1992-01-27 撥水性を有する紙パルプを用いた吸油材料 Pending JPH05202354A (ja)

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Cited By (6)

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