JPH05197106A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH05197106A
JPH05197106A JP1026792A JP1026792A JPH05197106A JP H05197106 A JPH05197106 A JP H05197106A JP 1026792 A JP1026792 A JP 1026792A JP 1026792 A JP1026792 A JP 1026792A JP H05197106 A JPH05197106 A JP H05197106A
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JP
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silver halide
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present
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JP1026792A
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Motoi Nishimura
基 西村
Koichi Sato
浩一 佐藤
Toyoki Nishijima
豊喜 西嶋
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の第1の目的は、露光終了時点から処
理までの時間がきわめて短い画像形成方法を提供するこ
とにある。また、本発明の第2の目的は露光後きわめて
短時間で現像処理されても写真変動、特に階調変動の小
さい感光材料の画像形成方法を提供することにある。さ
らに、本発明の第3の目的発色現像液の補充液を低減さ
せてかつ露光後きわめて短い時間で処理をおこなっても
写真変動の小さい感光材料の画像形成方法を提供すこと
にある。 【構成】 本発明は支持体上に少なくとも1層のハロゲ
ン化銀乳剤層が設けられたハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、前記ハロゲン化銀写真感光材料が下記一般式
(I)の化合物を含有しかつ、前記ハロゲン化銀写真感
光材料の現像処理を露光後15秒以内に開始することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の画像形成方法か
ら構成される。一般式(I) 【化26】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料を用いた画像形成方法に関し、更に詳しくは、露光後
すばやく現像処理を行っても写真性能が変化しないハロ
ゲン化銀写真感光材料を用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ハロゲン化銀写真感光材料(以
下、感光材料と称する場合もある)は、通常、像様露光
後、発色現像液を用いて、露光されたハロゲン化銀粒子
を現像し、生成した発色現像主薬の酸化体とイエロー、
マゼンタ、シアン各色素形成カプラーと反応させ、次い
で漂白定着処理後、水洗あるいは安定化処理することに
より、カラー画像を得る。
【0003】ところで、近年、高速処理を目的とした、
プリンター・ペーパープロセッサー一体型の自動現像機
(以下、ミニラボと称する場合もある)の普及により、
感光材料は、露光後、短時間で現像処理されることが多
くなってきている。しかしながら、感光材料を露光後き
わめて短時間で現像処理すると写真性能、特に階調が大
きく変動することが判った。
【0004】露光後の写真性能の経時安定性を向上させ
るために特公昭63-56969号には、感光材料中に高分子の
ベンゼンスルフィン酸化合物を含有させる方法が示され
ている。さらに、特開昭60-113236号ではイミノ基を持
った化合物を感光材料中に含有させることが知られてい
る。しかしながら、これらの方法は露光後きわめて短い
時間での写真性能の変動の改良に関しては、まったく、
効果のないことが判った。
【0005】また、特開平3-51846号、同平3-186840
号、特公昭48-31256号、特開昭50-6338号、特開平3-399
56号にはビスフェノール誘導体を用いて色素画像の光堅
牢性を高める方法が示されている。しかしながら、前記
ビスフェノール誘導体を階調変動の改良に使用すること
は未だ知られていなかった。
【0006】さらに、感光材料を連続的に処理する方法
においては、処理成分濃度の変化による仕上がりプリン
トの特性の変化が大きく、露光後すばやく処理を行うと
特に写真変動が大きくなることが判った。それを防止す
るため、一般に処理液に補充液を補充しながらランニン
グ処理が行われている。しかし、この場合、補充液の補
充に伴って多量のオーバーフロー液が発生し、環境の面
で大きな問題となっており、従って発色現像液の補充液
の低減(低補充化)が強く望まれている。
【0007】
【発明の目的】本発明の第1の目的は、露光終了時点か
ら処理までの時間がきわめて短い画像形成方法を提供す
ることにある。また、本発明の第2の目的は露光後きわ
めて短時間で現像処理されても写真変動、特に階調変動
の小さい感光材料の画像形成方法を提供することにあ
る。さらに、本発明の第3の目的は発色現像液の補充液
を低減させてかつ露光後きわめて短い時間で処理をおこ
なっても写真変動の小さい感光材料の画像形成方法を提
供すことにある。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体上に少なく
とも1層のハロゲン化銀乳剤層が設けられたハロゲン化
銀写真感光材料において、前記ハロゲン化銀写真感光材
料が下記一般式(I)の化合物を含有しかつ、前記ハロ
ゲン化銀写真感光材料の現像処理を露光後15秒以内に開
始することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の画
像形成方法によって達成された。
【0009】一般式(I)
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1,R2,R3およびR4はアルキ
ル基、アルケニル基またはアリール基をあらわす。ま
た、R5は水素原子、アルキル基、アルケニル基または
アリール基であり、nは1〜3の整数である。ただし、
nが2〜3のときR5は同じであっても異なっていても
よく、nが1のときR5はアルキル基、アルケニル基ま
たはアリール基である。)また、前記ハロゲン化銀写真
感光材料を発色現像液の補充量が前記ハロゲン化銀写真
感光材料1m2あたり20〜60mlである発色現像液にて処
理することが本発明の効果を更に具視できるので好まし
い態様である。
【0012】本発明者等は、露光後15秒以内という、
きわめて短い時間で現像処理開始することをおこなって
も、写真性能、特に階調変動の小さい感光材料の画像形
成方法を検討した結果、驚くべきことに、前記一般式
(I)の化合物を感光材料中に含有させると、写真性
能、特に階調変動に大きな改良が見られることを見いだ
した。 以下に一般式(I)の化合物について説明す
る。
【0013】一般式(I)においてR1,R2,R3およ
びR4は同一でも異なってもよく、それぞれアルキル基
(直鎖、分岐、環状のアルキル基:例えばメチル、エチ
ル、イソプロピル、tert-ブチル、オクチル、デシル、
ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘキシル、ベンジ
ル)、アルケニル(例えばビニル、アリル、オレイル、
シクロヘキセニル)またはアリール(例えばフェニル、
ナフチル)を表す。
【0014】また、R5は水素原子、アルキル基、アル
ケニル基あるいはアリール基を表す。アルキル基、アル
ケニル基、アリール基としてはR1,R2,R3およびR4
で定義したものを表す。また、nが2または3のときR
5は互いに結合して環を形成しても良い。さらにnが1
のときR5はアルキル基、アルケニル基あるいはアリー
ル基を表す。
【0015】一般式(I)で表される化合物のうち、本
発明の効果の点で下記一般式(Ia)の化合物が好まし
い。
【0016】一般式(Ia)
【0017】
【化3】
【0018】式中、R1〜R5は一般式(I)で定義した
のと同じ意味を表す。
【0019】一般式(Ia)で表される化合物のうち特
に好ましいものはR2がアルキル基のものである。ま
た、R1はメチル基であることが好ましい。
【0020】以下に一般式(I)で表される化合物の具
体例を示すが、これによって本発明が限定されるもので
はない。
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】
【化6】
【0024】一般式(I)の化合物は、固体分散法、ラ
テックス分散法、水中油滴型乳化分散法等の写真工業分
野で公知の種々の方法を用いて感光材料に添加すること
ができる。
【0025】また、一般式(I)の化合物を添加する層
は感光材料中どの層でも良いが、ハロゲン化銀乳剤層が
好ましい。
【0026】さらに、近年、色再現性を高めるという観
点から短波部に不要な吸収の無いピラゾロアゾール型
の、マゼンタカプラーが好ましく用いられているが、本
発明の一般式(I)の化合物をピラゾロアゾール型カプ
ラーに使用すると、さらに、有効的に写真性能の変動を
防止することが判った。
【0027】ピラゾロアゾール型カプラーとしては、下
記一般式(M−I)で表されるカプラーが好ましい。
【0028】
【化7】
【0029】式中、Zは含窒素環を形成するのに必要な
非金属原子群を表し、該Zにより形成される環は置換基
を有しても良い。
【0030】Xは水素原子または現像主薬の酸化体との
反応により離脱しうる基を表し、Rは水素原子または置
換基を表す。
【0031】一般式(M−I)で表される化合物は、現
像主薬の酸化体と反応してマゼンタ色素を形成する。
【0032】Rの表す置換基としては特に制限はない
が、代表的には、アルキル、アリール、アニリノ、アシ
ルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチ
オ、アルケニル、シクロアルキル、ハロゲン原子、シク
ロアルケニル、アルケニル、複素環、スルホニル、スル
フィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルフ
ァモイル、シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、複素
環オキシ、シロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキ
シ、アミノ、アルキルアミノ、イミド、ウレイド、スル
ファモイルアミノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリ
ールオキシカルボニル、複素環チオならびにスピロ化合
物残基、有機炭化水素化合物残基等が挙げられる。
【0033】これら、Rの表す各基の詳細は特開昭62-1
66339号、10頁右上欄〜13頁左上欄に記載されるRと同
義である。
【0034】Xの表す発色現像液の酸化体と反応により
離脱しうる基としては、例えばハロゲン原子およびアル
コキシ、アリールオキシ、複素環オキシ、アシルオキ
シ、スルホニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、
アリールオキシカルボニルオキシ、アルキルオキザリル
オキシ、アルコキシオキザリルオキシ、アルキルチオ、
アリールチオ、複素環チオ、アルキルオキシカルボニル
チオ、アシルアミノ、スルホンアミド、N原子で結合し
た含窒素複素環、アルキルオキシカルボニルアミノ、ア
リールオキシカルボニルアミノ、カルボキシル等の基が
挙げられる。また、Zにより形成される含窒素複素環と
しては、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール
環またはテトラゾール環等が挙げられ、前記環が有して
も良い置換基としては前記Rについて述べたものが挙げ
られる。
【0035】一般式(M−I)で表される化合物として
は具体的には例えば下記一般式(M−II)〜(M−VI
I)により表される。
【0036】
【化8】
【0037】前記一般式(M−II)〜(M−VII)にお
いてR1〜R8およびXは前記RおよびXと同義である。
【0038】前記一般式(M−II)〜(M−VII)で表
されるマゼンタカプラーのなかで特に好ましいのは一般
式(M−II)あるいは(M−III)で表されるものであ
る。
【0039】また、一般式(M−I)の中でも特に好ま
しいのは、下記一般式(M−VIII)で表されるものであ
る。
【0040】
【化9】
【0041】式中、R1 ,XおよびZ1 は一般式(M−
I)におけるR,XおよびZと同義である。
【0042】また、一般式(M−I)におけるRはイソ
プロピル基,tertブチル基,アルキルオキシ基あるいは
アリールオキシ基が本発明の効果をより、有効的に発揮
させる。
【0043】以下に一般式(M−I)で表されるピラゾ
ロアゾール型カプラーの具体例を挙げる。
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】
【化18】
【0053】
【化19】
【0054】
【化20】
【0055】以上のピラゾロアゾール型カプラーの具体
例の他に、ピラゾロアゾール型カプラーの具体例として
は特開昭62-166339号の18頁右上欄〜32頁右上欄に記載
されている化合物が挙げられる。
【0056】本発明における感光材料を露光してから現
像処理を行うまでの時間は15秒以内で改良が見られる
が、10秒以内で特にその改良効果は顕著化し、7秒以内
でさらに改良効果が増長される。
【0057】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるハロゲン化銀乳剤は、塩化銀を95〜99.95モ
ル%含有することが好ましく、実質的に沃化銀を含まな
い塩臭化銀が好ましい。塩化銀の含有量は97〜99.9モル
%がより好ましい。さらに短い時間での現像や発色現像
液の補充量を低下させるためには、99.5〜99.9モル%で
あることがより好ましい。
【0058】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀粒子の形状は任意のものを用いることが出来る。好ま
しい一つの例は、(100)面を結晶表面として有する立方
体である。また、米国特許4183756号、同4,225,666号、
特開昭55-26589号、特公昭55-42737号や、ザ・ジャーナ
ル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photog
r.Sci.)21、39(1973)等の文献に記載された方法等に
より、八面体、十四面体、十二面体等の形状を有する粒
子をつくり、これを用いることもできる。さらに、双晶
面を有する粒子を用いてもよい。
【0059】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀粒子は、単一の形状からなる粒子を用いてもよいし、
種々の形状の粒子が混合されたものでもよい。
【0060】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀粒子の粒径は特に制限はないが、迅速処理性及び、感
度など、他の写真性能などを考慮すると好ましくは、0.
1〜1.2μm、更に好ましくは、0.2〜1.0μm の範囲であ
る。なお、上記粒径は当該技術分野において一般に用い
られる各種の方法によって測定することが出来る。代表
的な方法としては、ラブランドの「粒子径分析法」(A.
S.T.M. シンポジウム・オン・ライト・マイクロスコピ
ー、94〜122頁、1955)または、「写真プロセスの理論
第3版」(ミース及びジェームス共著、第2章、マク
ミラン社刊、1966)に記載されている方法を挙げること
ができる。
【0061】この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値
を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に
均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積とし
てかなり正確にこれを表すことができる。
【0062】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀粒子の粒径の分布は、多分散であっても良いし、単分
散であってもよい。好ましくは変動係数が 0.22 以下、
更に好ましくは 0.15 以下の単分散ハロゲン化銀粒子で
ある。ここで変動係数は、粒径分布の広さを表す係数で
あり、次式によって定義される。
【0063】変動係数=S/R’ (ここに、S は粒径分布の標準偏差、R’は平均粒径を
表す。)ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子
の場合はその直径、また、立方体や球状以外の形状の粒
子の場合は、その投影像を同面積の円像に換算したとき
の直径を表す。ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法とし
ては、当業界において公知の種々の方法を用いることが
できる。
【0064】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、酸性
法、中性法、アンモニア法の何れで得られたものであっ
てもよい。該粒子は一時に成長させたものであってもよ
いし、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子を
作る方法と成長させる方法は同じであっても、異なって
もよい。
【0065】また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩
を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時
混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時
混合法で得られたものが好ましい。更に同時混合法の一
形式として特開昭54-48521号等に記載されているpAgコ
ントロールド・ダブルジェット法を用いることもでき
る。
【0066】また、特開昭57-92523号、同57-92524号等
に記載の反応母液中に配置された添加装置から水溶性銀
塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を供給する装置、ド
イツ公開特許2,921,164号等に記載された水溶性銀塩及
び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を連続的に濃度変化して
添加する装置、特公昭56-501776号等に記載の反応器外
に反応母液を取り出し、限外濾過法で濃縮することによ
りハロゲン化銀粒子間の距離を一定に保ちながら粒子形
成を行なう装置などを用いてもよい。
【0067】更に必要で有ればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有す
る化合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のよう
な化合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または、粒子形
成終了の後に添加して用いてもよい。
【0068】本発明に係るハロゲン化銀乳剤を還元増感
するには、公知の方法を用いることが出来る。例えば、
種々の還元剤を添加する方法を用いることもできるし、
銀イオン濃度が高い条件で熟成する方法や、高pHの条
件で熟成する方法を用いることが出来る。
【0069】本発明に係るハロゲン化銀乳剤の還元増感
に用いる還元剤としては、例えば,塩化第一スズ等の第
一スズ塩、トリ―t-ブチルアミンボラン等のボラン類、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩、アス
コルビン酸等のレダクトン類、二酸化チオ尿素等を上げ
ることができる。このうち、好ましく用いることができ
る化合物として、二酸化チオ尿素、アスコルビン酸及び
その誘導体、亜硫酸塩を挙げることができる。熟成時の
銀イオン濃度やpHを制御することにより還元増感を行
う場合と比べ、上記のような還元剤を用いる方法は再現
性に優れており好ましい。
【0070】これらの還元剤は、水、アルコール等の溶
媒に溶解してハロゲン化銀乳剤中に添加して熟成を行う
か、あるいはハロゲン化銀粒子の形成時に添加して粒子
形成と同時に還元増感を行ってもよい。
【0071】これらの還元剤を添加する量は、ハロゲン
化銀乳剤のpH、銀イオン濃度などに応じて調整する必
要があるが、一般には、ハロゲン化銀乳剤1モル当り10
-7〜10-2モルが好ましい。
【0072】還元増感後に還元増感核を修飾したり、残
存する還元剤を失活させるために少量の酸化剤を用いて
もよい。このような目的で用いられる化合物としては、
ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム、ブロモサクシンイ
ミド、p-キノン、過塩素酸カリウム、過酸化水素水等を
挙げることが出来る。
【0073】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は還元増感
されるとともに、金化合物を用いる増感法、カルコゲン
増感剤を用いる増感法を組み合わせて用いることが出来
る。
【0074】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に適用する
カルコゲン増感剤としては、例えばイオウ増感剤、セレ
ン増感剤、テルル増感剤などを用いることが出来るが、
イオウ増感剤が好ましい。イオウ増感剤としては例えば
チオ硫酸塩、アリルチオカルバミドチオ尿素、アリルイ
ソチアシアネート、シスチン、p-トルエンチオスルホ
ン酸塩、ローダニン等が挙げられる。
【0075】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に適用する
金増感剤としては、例えば塩化金酸、チオ硫酸金等の他
各種の金錯体として添加することができる。用いられる
配位子化合物としては、例えばジメチルローダニン、チ
オシアン酸、メルカプトテトラゾール、メルカプトトリ
アゾール等を挙げることができる。金化合物の使用量
は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、
熟成条件などによって一様ではないが、通常はハロゲン
化銀1モル当たり 1×10-4 モル〜1×10-8 モルである
ことが好ましい。更に好ましくは 1×10-5 モル〜1×10
-8 モルである。
【0076】本発明に係るハロゲン化銀乳剤には、ハロ
ゲン化銀写真感光材料の調製工程中に生じるカブリを防
止したり、保存中の性能変動を小さくしたり、現像時に
生じるカブリを防止する目的で公知のカブリ防止剤、安
定剤を用いることが出来る。こうした目的に用いること
のできる化合物の例として、特開平2-146036号7頁下欄
に記載された一般式(II)で表される化合物を挙げる
ことができ、その具体的な化合物としては、同公報の8
ページに記載の(IIa−1)〜(IIa−8)、(I
Ib−1)〜(IIb−7)の化合物及び、1-(3―メ
トキシフェニル)―5―メルカプトテトラゾール等を挙
げることができる。これらの化合物は、その目的に応じ
て、ハロゲン化銀乳剤粒子の調製工程、化学増感工程、
化学増感工程の終了時、塗布液調製工程などの工程で添
加される。これらの化合物の存在下に化学増感を行う場
合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5モル〜5×10
-4モル程度の量で好ましく用いられる。化学増感終了時
に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-6
モル〜1×10-2モル程度の量が好ましく、1×10-5モル
〜5×10-3モルがより好ましい。塗布液調製工程におい
て、ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合には、ハロゲン
化銀1モル当り1×10-6モル〜1×10-1モル程度の量が
好ましく、1×10-5モル〜1×10-2モルがより好まし
い。またハロゲン化銀乳剤層以外の層に添加する場合に
は、塗布被膜中の量が、1×10-9モル〜1×10-3モル程
度の量が好ましい。
【0077】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料を
カラー写真感光材料として用いる場合には、イエローカ
プラー、マゼンタカプラー、シアンカプラーに組み合わ
せて400〜900nmの波長域の特定領域に分光増感されたハ
ロゲン化銀乳剤を含む層を有する。該ハロゲン化銀乳剤
は一種または、二種以上の増感色素を組み合わせて含有
する。
【0078】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に用いる分
光増感色素としては、公知の化合物をいずれも用いるこ
とができるが、青感光性増感色素としては、特願平 2-5
1124号明細書 108〜109 ページに記載のBS−1〜8を
単独でまたは組み合わせて好ましく用いることができ
る。緑感光性増感色素としては、同明細書の 110 ペー
ジに記載のGS−1〜5が好ましく用いられる。赤感光
性増感色素としては同明細書 111〜112 ページに記載の
RS−1〜8が好ましく用いられる。本発明に係るハロ
ゲン化銀写真感光材料を半導体レーザーを用いたプリン
ターにより露光する場合には、赤外に感光性を有する増
感色素を用いる必要があり、赤外感光性増感色素として
は、特願平3-73619号明細書12〜14ページに記載のIR
S−1〜11の色素が好ましく用いられる。また、同明
細書14〜15ページに記載の強色増感剤SS−1〜SS−
9をこれらの色素に組み合わせて用いるのが好ましい。
【0079】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で
種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができ
る。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることが
出来るが、特に、可視域に吸収を有する染料としては、
特願平2-51124号明細書117〜118ページに記載のAI−
1〜11の染料が好ましく用いられ、赤外線吸収染料と
しては、特開平1-280750号の2ページ左下欄に記載の一
般式(I)、(II)、(III)で表される化合物が
好ましい分光特性を有し、ハロゲン化銀写真乳剤の写真
特性への影響もなく、また残色による汚染もなく好まし
い。好ましい化合物の具体例として、同明細書3ページ
左下欄〜5ページ左下欄に挙げられた例示化合物(1)
〜(45)を挙げることができる。
【0080】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸化体と
カップリング反応して340nmより長波長域に分光吸収極
大波長を有するカップリング生成物を形成し得るいかな
る化合物をも用いることが出来るが、特に代表的な物と
しては、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を有する
イエローカプラー、波長域500〜600nmに分光吸収極大波
長を有するマゼンタカプラー、波長域600〜750nmに分光
吸収極大波長を有するシアンカプラーとして知られてい
るものが代表的である。
【0081】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるイエローカプラーとして
は、特願平2-234208号明細書8ページに記載の一般式
(Y−I)で表されるカプラーを挙げることができる。
具体的な化合物は、同明細書9〜11ページにYC-1〜YC-9
として記載されているものを挙げることができる。中で
も同明細書11ページに記載されているYC-8、YC-9は好ま
しい色調の黄色を再現でき好ましい。
【0082】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるシアンカプラーとしては、
特願平2-234208号明細書17ページに記載の一般式(C−
I)、(C−II)で表されるカプラーを挙げることが
できる。具体的な化合物は、同明細書18〜21ページにCC
-1〜CC-9として記載されているものを挙げることができ
る。
【0083】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーを添加するのに水中油滴型乳化分散
法を用いる場合には、通常、沸点150℃ 以上の水不溶性
高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/または水
溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの
親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散す
る。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロ
イドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を
用いることができる。分散後、または、分散と同時に低
沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。カプラー
を溶解して分散するために用いることの出来る高沸点有
機溶媒としては、ジオクチルフタレート等のフタル酸エ
ステル、トリクレジルホスフェート等のリン酸エステル
類が挙げられるが、フタル酸エステルが本発明の効果
を、より有効的に発揮させる。
【0084】また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代え
て、カプラーと水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマー
化合物を、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機
溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー
中に界面活性剤を用いて種々の分散手段により乳化分散
する方法をとることもできる。この時用いられる水不溶
性で有機溶媒可溶性のポリマーとしては、例えばポリ
(N-t-ブチルアクリルアミド)等を挙げることができ
る。
【0085】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特願平2-234208号明細書33ページに記載の化合物
(d-11)、同明細書35ページに記載の化合物(A'-1)等
の化合物を用いることができる。また、これ以外にも米
国特許4774187号に記載の蛍光色素放出化合物を用いる
ことも出来る。
【0086】カプラーの塗布量としては、十分に高い濃
度を得ることが出来れば、特に制限はないが、好ましく
は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-3〜5モル、更に好
ましくは、1×10-2〜1モルの範囲で用いられる。
【0087】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、バインダーとしてゼラチンを用いることが有利であ
るが、必要に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導体、ゼ
ラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外
のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一ある
いは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。
【0088】本発明に係る反射支持体としては、どのよ
うな材質を用いてもよく、白色顔料含有ポリエチレン被
覆紙、バライタ紙、塩化ビニルシート、白色顔料を含有
したポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート支持
体などを用いることができる。中でも白色顔料を含有す
るポリオレフィン樹脂層を表面に有する支持体が好まし
い。
【0089】本発明に係る反射支持体に用いられる白色
顔料としては、無機及び/または有機の白色顔料を用い
ることができ、好ましくは無機の白色顔料が用いられ
る。例えば硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸
塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微
粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウ
ム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜
鉛、タルク、クレイ等があげられる。白色顔料は好まし
くは硫酸バリウム、酸化チタンである。
【0090】本発明に係る反射支持体の表面の耐水性樹
脂層中に含有される白色顔料の量は、耐水性樹脂層中で
の含有量として10重量%以上であることが好ましく、さ
らには13重量%以上の含有量であることが好ましく、15
重量%以上であることがより好ましい。本発明に係る紙
支持体の耐水性樹脂層中の白色顔料の分散度は、特開平
2-28640号公報に記載の方法で測定することができる。
この方法で測定したときに、白色顔料の分散度が前記公
報に記載の変動係数として0.20以下であることが好まし
く、0.15以下であることがより好ましく、0.10以下であ
ることがさらに好ましい。
【0091】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照
射、火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持体
表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬
さ、ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその他
の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を介
して塗布されていてもよい。
【0092】ハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の
塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用い
てもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布す
ることの出来るエクストルージョンコーティング及びカ
ーテンコーティングが特に有用である。
【0093】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
現像処理に於て発色現像液に使用される発色現像主薬
は、種々のカラー写真プロセスにおいて広範囲に使用さ
れているアミノフェノール及びp-フェニレンジアミン系
化合物が用いられる。特に、芳香族第一級アミン系発色
現像主薬が好ましく用いられる。
【0094】芳香族一級アミン現像主薬としては、 (1)N,N-ジメチル―p-フェニレンジアミン塩酸塩 (2)N-メチル―p-フェニレンジアミン塩酸塩 (3)2-アミノ-5―(N-エチル-N-ドデシルアミノ)トルエ
ン (4)N-エチル-N-(β-メタンスルホンアミドエチル)―3
―メチル―4―アミノアニリン硫酸塩 (5)N-エチル-N-(β―ヒドロキシエチル)-3-メチル-4-
アミノアニリン硫酸塩 (6)4-アミノ―3―メチル-N,N,-ジエチルアニリン (7)4―アミノ―N-(β-メトキシエチル)-N-エチル-3-
メチルアニリン p-トルエンスルホン酸塩 (8)4―アミノ―N-エチル-N-(γ-ヒドロキシプロピル)
―3―メチルアニリン p-トルエンスルホン酸塩 これらの発色現像主薬は、現像液1リットル当り1×10
-3〜2×10-1モルの範囲で使用することが好ましく、5
×10-3〜2×10-1モルの範囲で使用することがより好ま
しい。
【0095】発色現像液には、前記の発色現像主薬に加
えて、既知の現像液成分化合物を添加することが出来
る。通常、pH緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イ
オン、ベンゾトリアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、
キレート剤などが用いられる。
【0096】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料用
の発色現像液に用いられるアルカリ剤としては、例えば
炭酸カリウム、ホウ酸カリウム、リン酸三ナトリウムな
どが用いられ、おもにpH調整等の目的に水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等が用いられる。発色現像液のp
Hは、9〜12であることが一般的であり、9.5〜11の間
が好ましく用いられる。
【0097】現像抑制の目的には、ハロゲン化物塩イオ
ンが用いられることが多いが、本発明に係る画像形成方
法においては、ごく短時間に現像を終了する必要がある
ため主に塩化物イオンが用いられ、塩化カリウム、塩化
ナトリウム、等が用いられる。塩化物イオンの量は、お
およそ発色現像液1リットル当り3.0×10-2モル以上、
好ましくは、4.0×10-2〜5.0×10-1モルである。臭化物
イオンは、本発明の効果を損なわない範囲において用い
ることが出来るが、現像を抑制する効果が大きく、おお
よそ発色現像液1リットル当り1.0×10-3モル以下、好
ましくは、5.0×10-4以下であることが望ましい。
【0098】保恒剤としては、例えばヒドロキシルアミ
ン誘導体(ヒドロキシルアミンを除く)、ヒドロキサム
酸類、ヒドラジン類、ヒドラジドアミノケトン類、糖
類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級ア
ンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール
類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類等
が特に有効な有機保恒剤である。特に、ジエチルヒドロ
キシアミンのようなジアルキル置換のヒドロキシルアミ
ン類、トリエタノールアミンのようなアルカノールアミ
ン類が好ましく用いられる。
【0099】本発明に係る発色現像液に用いられるキレ
ート剤としては、例えばアミノポリカルボン酸、アミノ
ポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボ
ン酸等の化合物が用いられる。特に、エチレンジアミン
四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、1―ヒドロキシエチリデン-1,1-ジホスホン酸が好ま
しく用いられる。
【0100】発色現像温度は通常15℃以上であり一般的
には20〜50℃の範囲である。また、迅速処理の為には30
℃以上で行うことが好ましい。
【0101】発色現像処理時間は一般的には10秒から4
分であるが、迅速を目的とした場合は10秒〜1分の範囲
で行われるのが好ましく、更に迅速化が要求される場合
には10〜30秒の範囲で行われるのが好ましい。
【0102】また、本発明の画像形成方法においては、
発色現像液を連続的に補充しながらランニング処理をし
ていく。その際の発色現像液の補充量は、最近の現像液
廃液による環境汚染を考えるとランニング時に実質的に
オーバーフローがなくなることが好ましく、具体的には
現像液の補充量は20〜60mlが好ましい。
【0103】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発
色現像処理後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白
処理は定着処理と同時に行なってもよい。定着処理の後
は、通常は水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代
替として、安定化処理を行なってもよい。本発明のハロ
ゲン化銀写真感光材料の現像処理に用いる現像処理装置
としては、処理槽に配置されたローラーに感光材料をは
さんで搬送するローラートランスポートタイプであって
も、ベルトに感光材料を固定して搬送するエンドレスベ
ルト方式であってもよいが、特に処理槽をスリット状に
形成して、この処理槽に処理液を供給するとともに感光
材料を搬送する方式でもよい。
【0104】
【実施例】以下に本発明の実施例を述べるが、本発明の
実施の態様は、これらに限定されない。
【0105】実施例1 (ハロゲン化銀乳剤の調製)中性法、同時混合法により
下記に示す3種類のハロゲン化銀乳剤を調製した。
【0106】
【表1】
【0107】それぞれのハロゲン化銀乳剤は化学増感終
了後に乳剤安定化剤としてSTB−1をハロゲン化銀1
モル当り2×10-4モル添加した。
【0108】(カラー感光材料の作製)紙支持体の片面
にポリエチレンを、別の面の第1層側に酸化チタンを含
有するポリエチレンをラミネートした支持体上に以下に
示す構成の各層を塗設し、多層カラー感光材料101を作
製した。
【0109】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)26.7g、ステイン防止剤
(HQ−1)0.67g、色素画像安定化剤(ST−1)10.
0g、(ST−2)6.7g及び高沸点溶媒(DNP)6.7gに
酢酸エチル60mlを加え溶解し、この溶液を、10%アルキ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウム(SU−1)10mlを
含有する10%ゼラチン水溶液200mlにホモジナイザーを
用いて乳化分散させて、イエローカプラー分散液を作製
した。この分散液に青感性塩臭化銀乳剤(Em−1を銀
に換算して10g)および塗布用ゼラチン溶液と混合して
第1層塗布液を調製した。
【0110】第2〜7層塗布液も上記第1層塗布液と同
様に調製した。
【0111】又、硬膜剤として第2層および第4層に
(H−1)を第7層に(H−2)を添加した。塗布助剤
としては、界面活性剤(SU−2),(SU−3)を添
加し、表面張力を調整した。
【0112】
【表2】
【0113】
【表3】
【0114】以下に表2、3に使用した化合物の構造式
を示す。
【0115】
【化21】
【0116】
【化22】
【0117】
【化23】
【0118】
【化24】
【0119】次に、第3層に表4に示す添加化合物を1
ミリモル/m2添加して試料102〜120を作製した。
【0120】
【表4】
【0121】前述添加化合物の中の比較化合物の構造式
を以下に示す。
【0122】
【化25】
【0123】得られた試料を感光計KS−7(コニカ株
式会社製)を使用してウエッジ露光し、下記に示す処理
工程AおよびBに従って発色現像液のタンク容量の3倍
量の発色現像補充液を補充するまで連続処理を行った
後、以下の評価を行った。
【0124】ただし、露光後、現像を開始するまでの時
間を14秒とした。
【0125】まず、先にウエッジ露光し現像した、緑感
性乳剤層のセンシトメトリーを常法に従って測定を行
い、階調を表す数値であるγ値の算出を行う。ここで、
γ値とは濃度0.3と0.8を得るために必要なそれぞれの露
光量の対数の逆数と前記濃度差の積で表される数値のこ
とである。次に露光して1時間たってから現像した試料
のγ値と下記条件で露光、現像した試料のγ値の差を算
出する。この差が大きければ大きいほど階調変動が大き
い事を示す。
【0126】 処理工程A 温度 時間 補充量 発色現像 35.0±0.3℃ 45秒 80ml 漂白定着 35.0±0.3℃ 45秒 51ml 安 定 30〜34℃ 90秒 250ml (3槽カスケード) 乾 燥 60〜80℃ 30秒 処理工程B 温度 時間 発色現像 39.0±0.3℃ 45秒 40ml 漂白定着 35.0±0.3℃ 45秒 51ml 安 定 30〜34℃ 90秒 250ml (3槽カスケード) 乾 燥 60〜80℃ 60秒 処理液の組成は下記に示す。
【0127】補充量は感光材料1m2当りの量である。
安定処理は安定タンク3→1への向流方式で補充した。
【0128】 発色現像液(処理工程A) タンク液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 塩化カリウム 2g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− 1g ジホスホン酸 N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド 5.4g エチル−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩 炭酸カリウム 27g 水を加えて1000mlとし、水酸化カリウムまたは硫酸でp
Hを10.10に調整する。
【0129】 補充液 純水 800ml トリエタノ−ルアミン 18g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 9g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1− 1.8g ジホスホン酸 N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド 8.2g エチル−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩 炭酸カリウム 27g 水を加えて1000mlとし、水酸化カリウムまたは硫酸でp
Hを10.60に調整する。
【0130】 発色現像液(処理工程B) タンク液 純水 800ml トリエタノールアミン 10g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g 塩化カリウム 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 5.0g 亜硫酸カリウム 0.4g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド 6.0g エチル−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩 炭酸カリウム 25g 水を加えて1000mlとし、水酸化カリウムまたは硫酸でp
Hを10.10に調整する。
【0131】 補充液 純水 800ml トリエタノールアミン 14g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g 亜硫酸カリウム 0.6g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド 12g エチル−3−メチル−4−アミノアニリン 硫酸塩 炭酸カリウム 35g 水を加えて1000mlとし、水酸化カリウムまたは硫酸でp
Hを11.50に調整する。
【0132】 漂白定着タンク液および補充液 エチレンジアミン四酢酸第2鉄アンモニウム塩 53g エチレンジアミン四酢酸 3.0g チオ硫酸アンモニウム(70%)溶液 123g 亜硫酸アンモニウム(40%)溶液 51g アンモニア水または氷酢酸でpH5.4に調整すると共
に、水を加えて全量を1000mlとする。
【0133】 安定タンク液および補充液 オルトフェニルフェノール 0.1g ユビッテクス(チバガイギー社製) 1.0g 硫酸亜鉛−7−水和物 0.1g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 5.0ml 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0g エチレンジアミン四酢酸 1.5g アンモニア水または氷酢酸でpH7.8に調整すると共
に、水を加えて全量を1000mlとする。
【0134】表4を見ても明らかなように、本発明の一
般式(I)の化合物を使用すると、階調の変動が著しく
抑制される事が判る。また、比較化合物HK−1,HK
−2およびHK−3は構造が類似しているにも係わら
ず、階調の変動を抑制する事ができないことが判った。
また、特開昭60-113236号記載の化合物(HK−4)も
やはり、階調の変動を抑制することができないことがわ
かった。
【0135】さらに、処理工程Aと処理工程Bを比較し
たとき、発色現像処理工程のオーバーフローがほとんど
無い処理工程Bでは、本発明の一般式(I)の化合物を
含まない試料では階調の変動が著しく大きい。しかしな
がら、本発明の一般式(I)の化合物を使用した場合、
階調の変動が最小限に抑えられる事がわかる。
【0136】実施例2 実施例1と同様にして表5に示す添加化合物を実施例1
と同様な方法で添加して試料201〜216を作製した。作製
した試料は実施例1の処理工程Aに従って処理を行っ
た。なお、露光後現像を開始するまでの時間は表5に示
すように5秒,12秒,20秒と変化させた。
【0137】
【表5】
【0138】表5を見ても明らかなように、本発明の一
般式(I)の化合物を含有させない試料では、本発明の
範囲である5秒および12秒では階調の変動が著しく大き
いが、本発明の範囲外の20秒では階調の変動は写真性能
として許容できる程度に小さい。また、本発明の化合物
を使用した試料では、露光後現像までの開始時間が5秒
という非常に厳しい条件においても、階調の変動を著し
く抑える事が可能であることが判る。
【0139】実施例3 実施例1と同様にして表6に示す添加化合物を実施例1
と同様な方法で添加して試料301〜316を作製した。作製
した試料は実施例1の処理工程Aに従って処理を行っ
た。ただし、第3層のDNPを表6に示すようにDO
P、あるいはTOP(トリオクチルリン酸エステル)に
入れ換えて試料の作製を行った。
【0140】
【表6】
【0141】表6を見ても明らかなようにフタル酸エス
テルであるDOPを使用した場合とリン酸エステルであ
るTOPを使用した場合を比較すると、本発明の一般式
(I)の化合物を使用しないとき階調の変動は、ほぼ同
等で著しく大きいが、本発明の一般式(I)の化合物を
使用するとDOP,TOP、いずれ場合もの階調の変動
が抑えられる事がわかる。ただし、DOPとTOPでは
DOPを使用した方が、本発明の一般式(I)の化合物
の効果が顕著である。
【0142】また、他のフタル酸エステルとリン酸エス
テルも比較してみたが、エステル基が同じならば、芳香
族(例えばトシル基含有エステル等)、脂肪族(例えば
デシル基含有エステル等)いずれのエステルの場合も、
フタル酸エステルの方が本発明の一般式(I)の化合物
の効果を顕著にすることが判った。
【0143】
【発明の効果】本発明により露光後、現像処理を開始す
るまでの時間が著しく短くても、写真性能の変動の少な
い、ハロゲン化銀写真感光材料の画像形成が可能となっ
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層が設けられたハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、前記ハロゲン化銀写真感光材料が下記一般式(I)
    の化合物を含有しかつ、前記ハロゲン化銀写真感光材料
    の現像処理を露光後15秒以内に開始することを特徴と
    する画像形成方法。一般式(I) 【化1】 (式中、R1,R2,R3およびR4はアルキル基、アルケ
    ニル基またはアリール基をあらわす。また、R5は水素
    原子、アルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
    り、nは1〜3の整数である。ただし、nが2〜3のと
    きR5は同じであっても異なっていてもよく、nが1の
    ときR5はアルキル基、アルケニル基またはアリール基
    である。)
  2. 【請求項2】 前記ハロゲン化銀写真感光材料を発色現
    像液の補充量が前記ハロゲン化銀写真感光材料1m2あた
    り20〜60mlである発色現像液にて処理することを特徴と
    する請求項1記載の画像形成方法。
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