JPH05195715A - 蒸気タービン、ディスクの軸線方向運動阻止装置及びディスクの取付方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大きな軸線方向の力に抗するに充分な剪断面
積を付与することによって、蒸気タービン等におけるデ
ィスクの軸に沿う軸線方向運動を阻止するための装置と
ディスクの軸への取付方法とを提供する。 【構成】 ディスク面に形成された周方向に延在する溝
内に配置される第１の保持部分と、軸の外面に形成され
た周方向に延在する溝内に配置される第２の保持部分と
を有する複数の保持部材を１度に１個ずつ、ディスクの
上記溝に隣接して形成された入口スロットから挿入する
ことによって設置し、最後に挿入される保持部材をロッ
ク用保持部材として、閉鎖部材と該ロック用保持部材の
間の交差部に穿孔された孔内に螺入されるロック用ねじ
により該閉鎖部材に取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の背景】本発明は、蒸気タービンのようなターボ
機械のロータに関する。特に、本発明は、蒸気タービン
・ロータ軸に焼嵌め固定された円板もしくはディスクの
軸線方向運動を阻止するための装置及び方法に関する。

【０００２】蒸気タービンのロータは、典型的には、周
辺部に固定された複数の羽根又はブレードを有する軸を
備える。この軸はまた、羽根が形成されていない「ダミ
ー」ディスクと称するディスクを備えている。ある構成
例において、このダミーディスクは、下流側のディスク
面近傍で、締まりばめ及びラジアル・ピン（心向ピン）
により保持されるように軸に焼嵌め固定される。このダ
ミーディスクは、羽根列を通して膨張する蒸気がロータ
に与える推力を平衡化するように作用する軸線方向の力
をロータに誘起する。ディスクと軸との間における熱膨
張差とディスクに作用する遠心力との結果として、ディ
スクを軸に保持する締まりばめの作用は運転中に減少す
る。そして、温度によりディスクは、ラジアル・ピンか
ら上流側に伸長する傾向を示す。また、下流側のディス
ク面が上流側のディスク面よりも熱いためにディスクが
傘形状になるので、締まりばめは上流側のディスク面側
でより強力になる。運転停止に際して、ディスクは熱的
に収縮し、それにより、上流ディスク面でロータに粘着
しつつピンに対し引抜き力を及ぼす傾向を示す。その結
果としてダミーディスクは、起動−停止サイクル中、軸
に沿ってラチェット状に運動（ratchet）する傾向を有
する。ディスクのこのような軸線方向運動で、ディスク
は、蒸気タービン・ケーシングに固定されている固定構
成要素に干渉する結果になり得る。

【０００３】従来、ダミーディスク及び軸に形成されて
いる孔を貫通して取り付けられた径方向の保持ピンもし
くはラジアル・ピンが、軸に沿ってのダミーディスクの
軸線方向運動を阻止するのに使用されていた。しかしな
がら、これらピンは、ディスクを拘束する上で完全には
満足なものではなく、調査の示すところによれば、或る
種のロータにおいて、ダミーディスクは0.150cm（0.060
インチ）も軸線方向に移動することが判明している。こ
のような軸方向運動には、ラジアル・ピンの由々しい変
形が伴い、このことは、ピンに、ディスクを運動せしめ
る傾向の軸線方向の力に抗するのに充分な剪断面積が欠
けていることを示している。

【０００４】従って、焼嵌め固定されたディスクが軸に
沿って軸方向に運動するのを阻止するために充分な大き
さの剪断面積を有する装置を開発することが望ましい。
更に、このような装置を用いて、現存の蒸気タービン・
ロータを改造又は改装する方法を提供することが望まし
いと考えられる。更にまた、ディスクの上流側の面での
ディスクとロータとの間の差動運動を除去して、ディス
クの上述のラチェット状の運動を阻止しなければならな
いと考えられるところから、上流側の面でディスクを固
定するのが望ましい。

【０００５】

【発明の概要】本発明の目的は、ディスクの軸に沿って
の軸方向運動を阻止する方法及び装置を提供することに
ある。

【０００６】本発明の他の目的は、ディスクにおける作
用応力を顕著に弱めたり或は高めたりすることなく、大
きな軸線方向の力に抗するのに充分な剪断面積を有する
上記装置を提供することにある。

【０００７】本発明の更に他の目的は、ディスクを、そ
の上流側の面で固定する装置を提供することにある。

【０００８】本発明の更に他の目的は、上記装置が現存
のロータの包絡線を顕著に越えることなく、該装置を用
いて現存の蒸気タービンを改装する方法を提供すること
にある。

【０００９】叙上の目的及び他の目的は、複数の固定翼
を収容しているケーシングと、該ケーシングにより囲繞
された軸とを有する蒸気タービンにおいて達成される。
軸の周辺部には、周方向に延在する第１の溝が形成され
る。ハブを有するディスクは、この第１の溝の近傍で軸
を取り囲む。上記ハブには、第２の周方向に延在する溝
が形成される。それぞれが第１及び第２の保持部分を有
する複数の円弧状の保持部材を用いて、軸に対するディ
スクの軸線方向運動を阻止する。各保持部材の第２の保
持部分は軸線方向に延在し上記第２の溝内に配置され
る。また、第１の保持部分は、第２の保持部分から径方
向内向きに延びて上記第１の溝内に配置される。

【００１０】第２の溝には保持部材用入口スロットが形
成され、この入口スロットと第２の溝との合成された半
径方向の高さは、少なくとも、各保持部材の径方向の高
さと同程度の大きさである。第１及び第２の溝内におけ
る保持部材の周方向の運動を阻止するために、入口スロ
ットには閉鎖部材が配置される。少なくとも１つの保持
部材はロック用又は固定用保持部材であって、入口スロ
ットの内側、即ち、入口スロットの径方向内向きに配置
されており、ロック用保持部材の第２の保持部分と閉鎖
部材の合成された径方向の高さは、入口スロットと第２
の溝の合成された径方向の高さに実質的に等しい。閉鎖
部材及びロック用保持部材の間にはねじ孔（螺刻された
孔）が形成され、該ねじ孔の円周の第１の部分が閉鎖部
材に形成され、該ねじ孔の円周の第２の部分がロック用
保持部材に形成される。軸線方向に配向されたロック用
ねじがねじ孔内にねじ込まれて、上記閉鎖部材の軸線方
向運動を阻止すると共に該閉鎖部材をロック用保持部材
に固定する。

【００１１】

【好適な実施例の説明】図１には、高圧蒸気タービン１
の縦断面図が示してある。この蒸気タービン１の主たる
構成要素は、固定的なケーシング組立体２と、このケー
シング組立体２内に包入されて中心に配置されたロータ
３である。ケーシング組立体２は、該ケーシング組立体
に固定された複数の羽根リング４と、該羽根リング４の
それぞれに固定された複数の固定翼５とから構成されて
いる。ロータ３は軸８を備えており、該軸８には複数の
溝７が切削されている。これら溝７の各々には、複数の
回転羽根６が配置されている。高圧蒸気３５は、ケーシ
ング組立体２に形成されている入口３７を介して高圧蒸
気タービン１に流入する。回転羽根６及び固定翼５をそ
れぞれ複数含む段の各々を通流した後に、蒸気３６は、
減少した圧力で、ケーシング組立体２に形成されている
出口３８を介して高圧蒸気タービン１から流出する。

【００１２】図２に最も良く示してあるように、ダミー
ディスク９が軸８に焼嵌めされている。ケーシング組立
体２に取り付けられているリング２１が、ダミーディス
ク９の周囲に前部空洞１１及び後部空洞１２を形成して
いる。これら空洞に対する蒸気供給系（図示せず）は、
前部空洞１１よりも後部空洞１２の方に一層高い圧力の
蒸気が供給されるように構成されている。空洞１１及び
１２の間における圧力差の結果として、ダミーディスク
９には上流方向に作用する正味の軸方向の力が誘起され
る。この軸方向の力は、蒸気がタービン中を流れる際に
その蒸気圧が減少する結果としてロータ３に加わり下流
方向に作用するスラスト荷重を相殺する傾向を有する。
このようにして、ダミーディスク９は、スラストの平衡
化装置としての働きをなす。空洞１１と空洞１２の間に
おける連絡は、リング２１に保持されてダミーディスク
９を取り巻くシール２３により禁止されている。

【００１３】図２に示すように、ダミーディスク９の内
面にはボスもしくはハブ１０が形成されている。最初に
切削される際には、ハブ１０の内径は、該ハブが取り巻
く軸８の外面１４の外径よりも小さい。従って、ダミー
ディスク９を軸８に焼嵌めすると、該ダミーディスクは
軸８に締まりばめで保持されることになる。既に述べた
ように、この締まりばめは、軸８に沿って上流方向へ向
かうダミーディスク９の漸進的軸線方向運動を阻止する
のに充分ではない。本発明によれば、この上流方向運動
は、後述するように、複数の円弧状の保持部材１５によ
って阻止される。

【００１４】図３及び図４に示すように、ダミーディス
ク９の上流側で径方向に延在する面２２のハブ１０と交
差する領域には周方向に延在する溝１７が形成される。
また、軸８の外面１４には、第２の周方向に延在する溝
１６が形成される。溝１６及び１７は、溝１６及び１７
の下流側の径方向に延在する壁２５及び２６が同じ径方
向に延びる平面内に存在するように軸線方向で整合され
ている。複数の保持部材１５が溝１６及び１７に配置さ
れる。図３に示すように、各保持部材１５は円弧状の部
材である。図４に示すように、各保持部材は、実質的に
軸線方向に延在する保持部分１９と、実質的に径方向に
延びる保持部分２０とを備えているので、各保持部材の
断面形状は「Ｌ字形」であり、上記保持部分１９及び２
０はこの「Ｌ字形」の第１及び第２の脚部を形成してい
る。保持部分１９はダミーディスク９の溝１７内に配置
され、そして保持部分２０は軸に形成された溝１６内に
配置される。従ってダミーディスク９の上流向きの軸線
方向運動は、ディスク９の壁２６が保持部材１５の保持
部分２０に当接し、一方、該保持部材１５のこの保持部
分２０が軸８の溝１６の壁２７に当接することによって
阻止される。

【００１５】好適な実施例における溝１６及び１７は、
それぞれ、ディスク９及び軸８を取り巻いて３６０°に
亙り延在する。図３に示すように、各保持部材１５は比
較的小さい円弧部分を占める。従って、全ての保持部材
によって取り囲まれた合成円弧が３６０°に亙る溝１６
及び１７全体を埋めるように、充分な量の保持部材１５
が用いられることになる。従って、全ての保持部分２０
の合成剪断面積は、非常に大きな軸方向の力に抗するの
に充分である。

【００１６】図３及び図５に示すように、溝１７の局所
部分は、入口スロット１８を形成するように径方向に拡
大されている。入口スロット１８と溝１７の合成された
径方向の高さは少なくとも、該入口スロットを介して保
持部材を溝１７内へと軸方向に挿入することができるよ
うに、該保持部材１５の径方向の高さと同程度の大きさ
である。溝１６，１７内に設置される最後の保持部材１
５は、図８に最も良く示してあるように、特殊なロック
用又は固定用保持部材２４である。このロック用保持部
材２４は、追って詳述するように、２つのねじ孔部分２
８が付加されている点を除いて他の保持部材１５と同じ
である。入口スロット１８内には、ロック用保持部材２
４に隣接した状態で且つ該保持部材２４の径方向外側に
閉鎖部材３０が配置される。この閉鎖部材３０の径方向
の厚さは、該閉鎖部材３０が入口スロット１８内にぴっ
たりと嵌合し、軸の外面１４と入口スロット１８を画成
する外側寄りの面との間に径方向の隙間が実質的に生じ
ないように選択される。

【００１７】図７に示してあるように、２個のねじ孔３
４における円周の半部２９は閉鎖部材３０の内向面に形
成される。図８に示すように、ねじ孔３４の円周の他の
半部２８はロック用保持部材２４の外側面に形成され
る。図５に示すように、上記ねじ孔を画成する両半部２
８及び２９は周方向で整合させられるので、閉鎖部材３
０が入口スロット１８内に配置された時に、該閉鎖部材
の内向面がロック用保持部材２４の外側面と合致し２つ
のねじ孔半部２８と２つのねじ孔半部２９とが組み合わ
さって、２個の完全な軸線方向に配向したねじ孔３４を
形成する。

【００１８】図５及び図６に示すように、各孔３４内に
は軸線方向に配向されたロック用ねじ３１がねじ込まれ
て、それにより閉鎖部材３０はロック用保持部材２４に
固定される。このようにして、ロック用保持部材２４
は、閉鎖部材３０が軸線方向に運動して入口スロット１
８から出るのを阻止し、そして閉鎖部材は、ロック用保
持部材が溝１６及び１７内で径方向及び周方向に運動す
るのを阻止する。既に述べたように、保持部材１５及び
２４は溝１６及び１７の３６０゜に亙る全空間を埋めて
いるので、ロック用保持部材２４を周方向の所定位置に
ロック又は固定することは、残りの保持部材１５の全て
も周方向の所定位置にロック又は固定されることにな
る。この構成で、高い応力を受ける部材である軸８或い
はディスク９の何れに対しても、ねじ孔と関連する応力
集中を導入することなく、ロック用ねじによる確実なロ
ック又は固定が実現される。

【００１９】図５及び図６に示すように、ねじ３１は、
該ねじにより保持されるパンツ形状座金３２により回転
しないように所定位置に固定される。このパンツ形状座
金は図６に示してある。なお図示を明瞭にするために、
図６において、パンツ形状座金３２の一端のタブ３３は
該座金を最初に設置する際に観察される形態で示されお
り、他方、該座金の他端のタブは、ねじ３１の六角頭の
側面の周囲に曲げた後に観察される状態で示されてあ
る。しかしながら、パンツ形状座金３２の両端にあるタ
ブ３３は、２つのねじ３１が保持されるように双方共に
ねじ３１の頭の周囲に折り曲げられるものである。

【００２０】本発明は、例えばディスク９の加熱と軸８
の冷却とを同時に行うことによって、先ずダミーディス
ク９を軸８から膨張により取り外し、その状態ままのロ
ータ３を改装することによって実施することができる。
そこで、軸８の外面１４に溝１６を切削する。次にダミ
ーディスク９を、例えば該ディスク９の加熱と軸８の冷
却とを再び同時に行って該軸８に焼嵌めし、更に、溝１
７及び入口スロット１８をディスク９の面２２のハブ１
０の箇所に切削するのである。代替的には、軸８にディ
スク９を再焼嵌めする前にディスク９に溝１７及び入口
スロット１８を切削することもできよう。

【００２１】切削が完了したならば、保持部材１５を一
度に１個ずつ入口スロット１８内に挿入して溝１６及び
１７に沿って摺動させる。溝１６，１７が入口スロット
１８の内側の部分を除いて保持部材１５で満たされたな
らば、入口スロット内にロック用保持部材２４を挿入
し、次いで閉鎖部材３０を挿入する。そうした上で、孔
３４を、該孔３４の中心線が閉鎖部材３０とロック用保
持部材２４の合致面の交差部上に位置するように、閉鎖
部材３０及びロック用保持部材２４の間に穿孔する。次
いで孔３４をタップ加工する。代替的には、閉鎖部材３
０及びロック用保持部材２４の上記のような設置前に、
例えば万力により閉鎖部材をロック用保持部材に締着す
ることによって、孔３４を穿孔し、タップ加工すること
ができよう。

【００２２】閉鎖部材３０及びロック用保持部材２４を
所定位置に設置したならば、パンツ形状座金３２を閉鎖
部材及びロック用保持部材の径方向の面に当てて、ロッ
ク用ねじ３１を孔３４内にねじ込み、それにより閉鎖部
材をロック用保持部材に固定的に取付け且つパンツ形状
座金を固定する。ロック用ねじ３１を締め付けた後に、
パンツ形状座金３２のタブ３３を、図６でのパンツ形状
座金３２の一端で示すように、ロック用ねじの六角頭の
側面の周囲に折り曲げる。

【００２３】ロック用固定装置もしくはロック用固定手
段としてねじ３１を示したが、当業者には明らかなよう
に、例えば、ピン、スナップ・リング、さねはぎ構造或
いは溶接のような多くの他の方法をロック用固定に用い
ることが可能である。更にまた、本発明は、蒸気タービ
ンにおけるダミーディスクに適応された場合を参照して
説明したが、本発明はまた、軸と一体ではない羽根付き
蒸気タービンディスクや、圧縮機、ポンプ及びガスター
ビンのような他の種類のターボ機械におけるディスクに
も同様に適用可能であると理解されたい。更に、溝１６
及び１７はディスク９及び軸８に３６０゜に亙って延在
するものとして説明したが、それより小さい円弧部分を
包摂する溝も利用可能である。このように、本発明は、
本発明の精神或いは本質的属性から離反することなく他
の特定の形態で具現することができ、従って、本発明は
ここに述べた実施例に限定されるものではないことを付
記する。

【図面の簡単な説明】

【図１】高圧蒸気タービンの縦断面図である。

【図２】同上の蒸気タービンの図１に矩形IIで示した部
分の詳細図である。

【図３】図２の線IIIーIIIにおける断面図である。

【図４】図３の線IVーIVにおける断面図である。

【図５】図３の線VーVにおける断面図である。

【図６】図５における線VI-VIから見た図である。

【図７】図５に示した閉鎖部材の斜視図である。

【図８】図５に示したロック用保持部材の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 蒸気タービン ２ ケージング組立体 ３ ロータ ８ 軸 ９ ダミーディスク １０ ダミーディスクのハブ １５ 円弧状の保持部材 １６ 第１の溝 １７ 第２の溝 １８ 入口スロット １９ 円弧状の保持部材の第２の保持部分 ２０ 円弧状の保持部材の第１の保持部分 ２４ ロック用保持部材 ３１ ロック用ねじ ３０ 閉鎖部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロウエル・メイソン・スワーツ アメリカ合衆国、フロリダ州、ウインタ ー・スプリングス、リングウッド・ドライ ブ 253

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 蒸気タービンにおいて、 ａ）周辺部に形成され、周方向に延在する第１の溝を有
   する軸と、 ｂ）前記第１の溝の近傍で前記軸を取り囲むハブと該ハ
   ブに形成され、周方向に延在する第２の溝とを有するデ
   ィスクと、 ｃ）前記軸に対する前記ディスクの軸線方向運動を阻止
   するための円弧状の保持部材であって、前記第１の溝内
   に配置される第１の保持部分と、前記第２の溝内に配置
   される第２の保持部分とを有する前記保持部材と、を備
   える蒸気タービン。
2. 【請求項２】 軸とディスクとを有し、該ディスクが径
   方向に延在する面と、該面と交差し前記軸を取り囲むハ
   ブとを有して成るロータにおける、前記軸に沿っての前
   記ディスクの軸線方向運動を阻止するための装置であっ
   て、 ａ）前記軸の周辺部に形成され、周方向に延在する第１
   の溝と、 ｂ）前記ハブと前記面の交差部に隣接して前記ディスク
   に形成され、周方向に延在する第２の溝と、 ｃ）前記第１の溝内に配置される第１の脚部と、前記第
   ２の溝内に配置される第２の脚部とを有する実質的にＬ
   字形をなす保持部材と、 ｄ）前記第２の溝内に延在する第１の軸方向に配向され
   たロック用ねじと、を備えるディスクの軸線方向運動阻
   止装置。
3. 【請求項３】 軸とディスクとを有し、該ディスクが径
   方向に延在する面と前記軸を取り囲むハブとを有してい
   るターボ機械のロータにおいて、前記ディスクを前記軸
   に取り付ける方法であって、 ａ）前記軸の周辺部に周方向に延在する第１の溝を機械
   加工し、 ｂ）前記ディスクにおける前記面に前記ハブと隣接して
   周方向に延在する第２の溝を機械加工し、 ｃ）前記ディスクの前記面に前記第２の溝に隣接して入
   口スロットを機械加工し、 ｄ）前記ディスクの前記ハブを前記軸に焼嵌めし、 ｅ）第１及び第２の保持部分を有する複数の円弧状の保
   持部材を、前記第１の保持部分が前記第１の溝内に配置
   され、前記第２の保持部分が前記第２の溝内に配置され
   るように前記入口スロット内に挿入し、 ｆ）前記第１及び第２の溝に沿って前記保持部材の各々
   を摺動させて、前記保持部材で前記第１及び第２の溝の
   円周方向の延在領域を埋める、諸段階を含むターボ機械
   におけるディスクの取付方法。