JPH0519127A - 周期構造を持つ光フイルター - Google Patents

周期構造を持つ光フイルター

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JPH0519127A
JPH0519127A JP3172675A JP17267591A JPH0519127A JP H0519127 A JPH0519127 A JP H0519127A JP 3172675 A JP3172675 A JP 3172675A JP 17267591 A JP17267591 A JP 17267591A JP H0519127 A JPH0519127 A JP H0519127A
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JP
Japan
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diamond
optical filter
refractive index
waveguide
metal
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Application number
JP3172675A
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English (en)
Inventor
Akihiro Yagou
昭広 八郷
Naoharu Fujimori
直治 藤森
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は周期構造を持つ光フィルターを提供
する。 【構成】 ダイヤモンド層の上に周期的に金属を蒸着し
て屈折率の周期的変化を得た光フィルターであり、更に
ダイヤモンド層と金属の間に低屈折率物質からなるバッ
ファ層を有していてもよい。ダイヤモンドは天然または
合成の単結晶、多結晶、あるいは絶縁性、半導電性のい
ずれでもよい。本発明フィルターは赤外光から近紫外光
の範囲の特定の周波数の光のみを取り出せるもので、屈
折率差を大きく屈折率変化の周期長を長くできるので、
精度が高く、しかもその作製が容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定の波長の光のみを取
り出す光フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】光フィルターは光の導波層に、光の伝搬
方向に対して垂直方向に、屈折率の周期的変化をつける
ことにより、特定の光の波長における反射波のみを選択
的に取り出すものである。特定の周波数を取り出すフィ
ルターとしては従来より、抵抗、コイル、コンデンサを
用いた電気回路、トランジスタを用いた電子回路、弾性
表面波素子を用いた弾性表面波フィルター等があるが、
これらのフィルターは電気、電子回路で周波数が数10
0MHz、高い周波数で使用できると言われている弾性
表面波フィルターを用いても数GHzであり、特定の光
の周波数の取り出すことは不可能である。
【0003】光フィルターは周期的変化をうけた屈折率
の周期長により、反射波の周波数が決定される。また導
波路は他の領域との屈折率差が大きい程、光の閉じ込め
は大きくなり、外部放射は小さくなる。反射波が取り出
される効率は屈折率の2乗に比例して大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、光フィルタ
ーの屈折率変化周期長は導波路を伝搬する光波の伝搬定
数によって決定され、伝搬定数は導波路の厚み、伝搬す
る波長、屈折率によって決定される。導波路の厚み及び
導波路中を伝搬する波の波長を一定とすると、屈折率差
が大きい方が屈折率変化周期長を長くできる。従来から
用いられている光導波路の材料としては、光学ガラス、
サファイア、LiNbO3 、また薄膜導波路としてZn
O膜等があるが、屈折率が小さく閉じ込めは弱い。従っ
て、例えば、波長0.6328μmの光を取り出す為に
は、屈折率変化周期長を0.3μmにしなければなら
ず、現在のリソグラフィー技術で作製できる限界の周期
長となる。上記の値より短い波長を取り出すとすると、
さらに短い屈折率変化周期長を必要とするため困難であ
る。本発明の目的は、赤外光から近紫外光の範囲におけ
る特定の周波数の光のみを取り出す素子であり、しかも
作製が容易な光フィルターを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ダイヤ
モンド層の上に周期的に金属を蒸着してなる光フィルタ
ーにより達成できる。また、本発明において上記ダイヤ
モンド層と上記金属の間にはバッファ層を有していても
よい。本発明において、前記ダイヤモンド層は単結晶あ
るいは気相合成法により成長した薄膜であることか好ま
しく、単結晶の場合は天然あるいは高圧合成法により成
長したダイヤモンドのいずれでもよい。さらに、本発明
において前記ダイヤモンド層は絶縁性単結晶あるいは半
導電性ダイヤモンドのいずれでもよい。本発明において
は、前記金属の周期的変化がフーリエ級数展開できる構
造を持つことが特に好ましい。本発明の光フィルターの
導波層を伝搬するモードはTEまたはTMモードである
ことが特に好ましい。
【0006】
【作用】本発明者等は、諸物質の中で赤外から近紫外光
まで透明であり、且つ屈折率が2.41と非常に大きい
ダイヤモンド層を導波路とし、該導波路の上に金属を周
期的に蒸着して屈折率の周期的変化をつけることにより
上記した問題を解決した。表1に各物質における屈折率
を示す。ダイヤモンドは屈折率が大きいだけでなく、近
紫外から赤外まで光学的に透明であり、また熱的及び化
学的にも安定であるので、光導波路を形成する材料とし
て非常に好適である。
【表1】
【0007】本発明はダイヤモンドを導波路としてその
表面に金属を周期的に蒸着することにより屈折率の周期
的変化を得て光フィルターとしたものである。高い屈折
率をもつ物質に金属を装荷すると、金属の持つ複素屈折
率のために、導波路の屈折率は等価的に小さくなる。ま
た金属を装荷した場合、導波路内を伝搬するモードは、
光の進行方向に電界が存在しないTEモードより試料の
屈折率変化方向に電磁界の成分を持つTMモードがより
顕著に働く。すなわち、金属を基板上に形成し基板に光
を入射すると、金属膜に平行な方向に偏光する電磁波
(TEモード)と金属膜に垂直方向に偏光する電磁波
(TMモード)が伝搬するが、金属は複素誘電率をもつ
ために、電磁波が金属中に入射すると減衰が非常に大き
い誘電体として振る舞う。導波路上に金属を形成して光
を入射すると、TEモードは金属膜に平行に伝搬するた
め金属の影響を大きくは受けないが、TMモードは影響
を受けやすい。従って、TM波はTE波と比較して減衰
が大きくなる。このため、金属導波路と金属の間にバッ
ファ層を入れれば、導波モードに対する金属の影響を和
らげ、伝搬損失が減少する。このようにTMモードを伝
搬する場合には金属部分での伝搬損失が大きく、例えば
Alを装荷した場合、30dB〜100dBの損失とな
るため、具体的には図1の(b)に示すように金属2と
導波層1の間に、導波層より屈折率の小さいバッファ層
3を挿入することにより、伝搬損失を導波路自体の伝搬
損失に対して小さくできる。また伝搬損失はバッファ層
の厚みにより、1dB以下に低減できる。
【0008】本発明の導波路における金属の周期的変化
はフーリエ級数展開できる構造で、断面の縦方向および
横方向が対称であることが望ましい。フーリエ級数展開
出来る構造とは、周期的変化をする構造が正弦波あるい
は余弦波の重ね合わせで表される構造であり、例えば方
形、矩形、三角形、半円形等がある。光フィルターとし
て使用する際、取り出される光が、その波数と等しい正
弦波あるいは余弦波と干渉し、反射波として選択的に取
り出されるので、高い効率で光を取り出すためには、取
り出す光の波数と等しい正弦波あるいは余弦波の振幅が
大きくなければならない。正弦波あるいは余弦波の振幅
を大きくする方法として、屈折率の周期的変化をする断
面に対し、縦方向および、横方向が対称であるほうがよ
い。これらの理由から方形、三角形等が特に好ましい。
【0009】本発明においては、ダイヤモンド導波層
は、単結晶又は多結晶のいずれであってもよい。しか
し、高効率で特定の光を取り出すためには、光の散乱の
影響が小さい単結晶体であることが望ましい。単結晶ダ
イヤモンドは天然に産出するものは品質が不均一で高価
であるが、近年超高圧下で人工的に品質のそろった単結
晶が合成できるようになり容易に入手できる。また、多
結晶ダイヤモンド膜は、直流プラズマCVD法、高周波
プラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、熱フ
ィラメントCVD法、化学輸送法、イオン化蒸着法、イ
オンビーム蒸着法、火炎法、プラズマジェット法、電子
サイクロトロン共鳴プラズマ法等公知の方法で成膜する
ことができ、反応室内のガスをプラズマ化するための方
法としては、高周波、低周波等によるグロー放電法、ア
ーク放電法等の各種放電法を用いることができる。原料
ガスは、炭化水素ガス、あるいはハロゲン原子を供給で
きるガスと酸素含有無機化合物ガスとからなる。前記炭
化水素ガスとしては、例えば、メタン、エタン、プロパ
ン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、プロ
ピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセチレ
ン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエン等
等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シクロ
ブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭
化水素;シクロブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;アセトン、ジエ
チルケトン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類;トリメチルアミン、
トリエチルアミン等のアミン類等を使用することができ
る。これらの中で好ましいものは、メタン、エタン、プ
ロパン等のパラフィン系炭化水素、アセトン、ベンゾフ
ェノン等のケトン類及びメタノール、エタノール等のア
ルコール類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の
アミン類である。前記酸素含有無機化合物としては、例
えば、一酸化炭素、二酸化炭素等がある。また、前記ハ
ロゲン原子を供給し得るガスとは、ハロゲン分子はもち
ろん、ハロゲン化有機化合物、ハロゲン化無機化合物等
のハロゲン原子をを分子内に含む化合物のガス全てを意
味する。例えば、フッ化メタン、フッ化エタン、トリフ
ッ化メタン、フッ化エチレン等のパラフィン系、オレフ
ィン系、脂環式、芳香族等の有機化合物、ハロゲン化シ
ラン等のような無機化合物等である。ハロゲンガスは水
素原子との結合力が大きく原子半径の小さい方が好まし
い。特に低圧で安定な膜を成膜するためには、フッ素化
合物が好ましい。多結晶ダイヤモンドを成膜する基板は
Si、Ti、Mo、SiO2 等多くの無機材料が使用可
能であるが、基材をエッチングして取り除く為には、S
i、Tiが好ましい。また、本発明ではダイヤモンド導
波路が半導電性ダイヤモンドであってもよい。高純度ダ
イヤモンドや絶縁体であるが、B,Al,P,S等の不
純仏を導入したり、イオン注入法や電子線照射により格
子欠陥を導入すると、半導電性ダイヤモンドを形成でき
る。Bを含む半導電性のダイヤモンド単結晶は天然にも
稀に産出し、超高圧法により人工的に合成することも可
能である。本発明において、ダイヤモンドの表面に周期
的に蒸着する金属としては各種の金属を使用できるが、
特にはAlを挙げることができる。また、バッファ層の
材質としては、導波路の屈折率より小さい屈折率を持つ
誘電体ならばいずれでもよく、導波路がダイヤモンドで
あるので大きく物質が可能である。例えば表1に示した
物質中のダイヤモンド以外のものや、SiO2 (屈折率
1.446)等の酸化物誘電体も使用できる。
【0010】本発明の光フィルターを更に具体的に説明
する。図1は本発明による金属の周期的蒸着により屈折
率の周期的変化をもつ光フィルターの種々の例を示す断
面図である。図1の(a)の光フィルターにおいては、
絶縁性ダイヤモンド層1の表面に周期的に金属2を蒸着
し、屈折率の周期的変化を得るものである。Lは周期的
変化の周期長を示す。図1の(b)の光フィルターにお
いては、絶縁性ダイヤモンド層1の表面にバッファ層3
を挿入後、周期的に金属2を蒸着し、屈折率の周期的変
化を得るものである。図1の(c)の光フィルターにお
いては、(a)の周期的屈折率変化の断面形状が方形で
あるのに対し、矩形としたものである。図2は本発明の
光フィルターに光を導入するプリズムカプラ法の概略を
示す断面図である。1は絶縁性ダイヤモンド層であり、
2は金属層、3は低屈折率バッファ層、4は水、5はル
チルプリズム、6は光路を表す。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例を挙げて、
本発明を更に詳細に説明する。10×5×0.3mmの
Si基板に、マイクロ波プラズマCVD法を用いて、約
1mmの高透過率透明ダイヤモンドを成膜した後、10
μmの厚さになるまで表面を研磨する。次に、イオンプ
ラズマエッチングにより、ダイヤモンドを1μmの厚み
になるようにエッチングする。このようにして作製した
ダイヤモンド導波路表面に抵抗加熱法を用いてAlを5
0nm蒸着する。蒸着したAlを、フォトリソグラフィ
ー技術を用いて櫛型状電極を作製する。断面の形状は電
極と電極間の幅が等しい方形である。その上にレジスト
を塗布し保護膜とする。その後、Siをエッチングして
取り除き、最後にレジストを取り去って、周期的屈折率
の変化を持つダイヤモンド導波路が作製できる。また、
Si上に成膜したダイヤモンド導波路上にバッファ層と
してSiO2 を電子ビームで1μm蒸着し、その上に抵
抗加熱法を用いてAlを50nm蒸着し、電極のパタニ
ングをした後、反応性イオンビームエッチングで櫛型電
極を作製し、Siを溶かすことによりダイヤモンド導波
路を形成した単結晶試料の場合は9×5×0.1mmに
ダイヤモンドをカットした後、前述のフォトリソグラフ
ィー法を用いてAl膜を周期的に蒸着し、屈折率の周期
的変化を得た。また、光導波路として汎用されているソ
ーダガラスを比較例として示す。ソーダガラスを上記単
結晶ダイヤモンドと同じ大きさにカットし、コロイダル
シリカを用いて1μmの膜厚になるまで研磨する。その
後、ソーダガラスの上にSiO 2 を1μm、Alを50
nm蒸着し、以後前述のフォトリソグラフィー法と同様
にして周期的屈折率変化を持つ導波路を形成した。この
ようにして作製した導波路に、プリズムカプラ法を用い
て導波路内に光を導入した。光源として波長が0.69
4μmのルビーレーザあるいは波長1.06μmのYA
Gレーザを用い、色素レーザで周波数を変化させたとこ
ろ、それぞれ特定の周波数を選択的に取り出すことがで
きた。結果を表2に示す。
【0012】
【表2】表2 表2の結果から、周波数及び導波層の厚みが同じであ
る場合に、ダイヤモンド基板の使用によって、従来より
屈折率周期長の長い光フィルターが得られることがわか
る。断面形状は方形が、同じ周波数に対し、屈折率周期
長を小さくできる。後記するようにダイヤモンドを導波
層として用いた方が、反射光の光強度は大きい。しか
し、直接屈折率の周期的変化をつけた試料に対し、金属
を蒸着した場合はには、特定の光の反射率強度は小さく
なる。バッファ層を挿入しない試料と、バッファ層を挿
入した試料を比較すると、TE0次モードに関しては、
伝搬損失が0.9dB/cmから0.8dB/cmにな
り、TM0次モードに関しては、35dB/cmから
0.7dB/cmと、バッファ層を挿入することによ
り、TE,TM共に伝搬損失が小さくなり、特にTMモ
ードについては伝搬損失を大きく軽減することができ
る。
【0013】また光の強度は単結晶ダイヤモンドを用い
た方が多結晶ダイヤモンドを用いた場合より15%程高
い。従来の導波路と比較しても、反射光の強度はダイヤ
モンドの方が大きい。下記に光の透過率から反射率を計
算し、光強度を比較して示す。光強度は単結晶ダイヤモ
ンドを1とした相対比である。 導波路 反射率 強度比 多結晶ダイヤモンド 51% 1 単結晶ダイヤモンド 72% 0.81 ZnO/サファイア 約68% 0.73 図3は実施例で作製した単結晶ダイヤモンドを導波路と
した光フィルターの周波数を変化させた時の反射率の特
性を示す図であり、横軸は波長偏差で特定周波数かはの
波長のずれを示し、縦軸は反射率を%で表示している。
【0014】図4は空気中に屈折率2.4のダイヤモン
ド光フィルター(本発明品)を置いた時の、伝搬するT
Eモードの理論計算である。縦軸は伝搬定数の逆数に比
例する値であり、横軸は伝搬する光の波長と導波路の厚
さである。比較のために、図5にサファイア基板上にZ
nO導波路(n1 =1)における導波モードの分散曲線
を示す。
【0015】
【発明の効果】以上説明の通り、本発明に従い周期的屈
折率変化をつけたダイヤモンド導波路を作製することに
より、屈折率変化の周期長に相当する光周波数のみを、
近紫外から赤外領域まつで、選択的に取り出すことがで
きる。また、直接、屈折率の周期的変化を与える形式の
ものに対し、金属装荷形は容易に作製できる点で有利で
ある。従来、光ファイバー中を伝搬する信号を変調する
際、電気信号に置き換えて変調した後、再び光に変換し
ていたが、本発明の光フィルターを使用することにより
光を直接変調できる。本発明の光導波路の応用例として
は、光フィルターに加えて、通信等に使用される単一モ
ード発振の、分布帰還形レーザ(DFBレーザ)があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光フィルターの種々の例を示す断面図
である。
【図2】光フィルターに光を導入するプリズムカプラ法
を示す断面図である。
【図3】実施例で作製した本発明の単結晶ダイヤモンド
導波路フィルターの周波数を変化させたときの、反射率
の特性を示す図であり、横軸は波長偏差で特定周波数か
らの波長のずれを示し、縦軸は反射率を%で表してい
る。実戦は理論値で破線は測定値を示す。
【図4】屈折率1の空気中に屈折率2.41のダイヤモ
ンド導波路(本発明品)を置いたとき、伝搬するTEモ
ードの理論計算を示す図である。縦軸は伝搬定数の逆数
に比例する値であり、横軸は伝搬する光の波長と導波路
の厚さである。
【図5】従来のZnO/サファイア導波路の伝搬モード
の理論計算を図4と同様に示した図である。
【符号の説明】
1 絶縁性ダイヤモンド層 2 金属層 3 低屈折率バッファ層 4 水 5 ルチルプリズム 6 光路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明においては、ダイヤモンド導波層
は、単結晶又は多結晶のいずれであってもよい。しか
し、高効率で特定の光を取り出すためには、光の散乱の
影響が小さい単結晶体であることが望ましい。単結晶ダ
イヤモンドは天然に産出するものは品質が不均一で高価
であるが、近年超高圧下で人工的に品質のそろった単結
晶が合成できるようになり容易に入手できる。また、多
結晶ダイヤモンド膜は、直流プラズマCVD法、高周波
プラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、熱フ
ィラメントCVD法、化学輸送法、イオン化蒸着法、イ
オンビーム蒸着法、火炎法、プラズマジェット法、電子
サイクロトロン共鳴プラズマ法等公知の方法で成膜する
ことができ、反応室内のガスをプラズマ化するための方
法としては、高周波、低周波等によるグロー放電法、ア
ーク放電法等の各種放電法を用いることができる。原料
ガスは、炭化水素ガス、あるいはハロゲン原子を供給で
きるガスと酸素含有無機化合物ガスとからなる。前記炭
化水素ガスとしては、例えば、メタン、エタン、プロパ
ン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、プロ
ピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセチレ
ン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエン等
等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シクロ
ブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭
化水素;シクロブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;アセトン、ジエ
チルケトン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノー
ル、エタノール等のアルコール類;トリメチルアミン、
トリエチルアミン等のアミン類等を使用することができ
る。これらの中で好ましいものは、メタン、エタン、プ
ロパン等のパラフィン系炭化水素、アセトン、ベンゾフ
ェノン等のケトン類及びメタノール、エタノール等のア
ルコール類、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の
アミン類である。前記酸素含有無機化合物としては、例
えば、一酸化炭素、二酸化炭素等がある。また、前記ハ
ロゲン原子を供給し得るガスとは、ハロゲン分子はもち
ろん、ハロゲン化有機化合物、ハロゲン化無機化合物等
のハロゲン原子をを分子内に含む化合物のガス全てを意
味する。例えば、フッ化メタン、フッ化エタン、トリフ
ッ化メタン、フッ化エチレン等のパラフィン系、オレフ
ィン系、脂環式、芳香族等の有機化合物、ハロゲン化シ
ラン等のような無機化合物等である。ハロゲンガスは水
素原子との結合力が大きく原子半径の小さい方が好まし
い。特に低圧で安定な膜を成膜するためには、フッ素化
合物が好ましい。多結晶ダイヤモンドを成膜する基板は
Si、Ti、Mo、SiO2 等多くの無機材料が使用可
能であるが、基材をエッチングして取り除く為には、S
i、Tiが好ましい。また、本発明ではダイヤモンド導
波路が半導電性ダイヤモンドであってもよい。高純度ダ
イヤモンドや絶縁体であるが、B,Al,P,S等の不
を導入したり、イオン注入法や電子線照射により格
子欠陥を導入すると、半導電性ダイヤモンドを形成でき
る。Bを含む半導電性のダイヤモンド単結晶は天然にも
稀に産出し、超高圧法により人工的に合成することも可
能である。本発明において、ダイヤモンドの表面に周期
的に蒸着する金属としては各種の金属を使用できるが、
特にはAlを挙げることができる。また、バッファ層の
材質としては、導波路の屈折率より小さい屈折率を持つ
誘電体ならばいずれでもよく、導波路がダイヤモンドで
あるので多くの物質が可能である。例えば表1に示した
物質中のダイヤモンド以外のものや、SiO2 (屈折率
1.446)等の酸化物誘電体も使用できる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】また光の強度は単結晶ダイヤモンドを用い
た方が多結晶ダイヤモンドを用いた場合より15%程高
い。従来の導波路と比較しても、反射光の強度はダイヤ
モンドの方が大きい。下記に光の透過率から反射率を計
算し、光強度を比較して示す。光強度は単結晶ダイヤモ
ンドを1とした相対比である。 導波路 反射率 強度比 多結晶ダイヤモンド 72% 0.81 単結晶ダイヤモンド 51% ZnO/サファイア 約68% 0.73 図3は実施例で作製した単結晶ダイヤモンドを導波路と
した光フィルターの周波数を変化させた時の反射率の特
性を示す図であり、横軸は波長偏差で特定周波数かはの
波長のずれを示し、縦軸は反射率を%で表示している。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイヤモンド層の上に周期的に金属を蒸
    着してなる光フィルター。
  2. 【請求項2】 上記ダイヤモンド層と上記金属の間にバ
    ッファ層を有してなる光フィルター。
  3. 【請求項3】 前記ダイヤモンド層が単結晶あるいは気
    相合成法により成長した薄膜であることを特徴とする請
    求項1または2記載の光フィルター。
  4. 【請求項4】 前記単結晶が天然あるいは高圧合成法に
    より成長したダイヤモンドであることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の光フィルター。
  5. 【請求項5】 前記ダイヤモンド層が絶縁性単結晶ある
    いは半導電性ダイヤモンドであることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の光フィルター。
  6. 【請求項6】 前記金属の周期的変化がフーリエ級数展
    開できる構造を持つことを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれかに記載の光フィルター。
  7. 【請求項7】 光フィルターの導波層を伝搬するモード
    がTEまたはTMモードであることを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれかに記載の光フィルター。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100254772B1 (ko) * 1996-01-08 2000-05-01 아사무라 타카싯 열간 스트립 압연 밀

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100254772B1 (ko) * 1996-01-08 2000-05-01 아사무라 타카싯 열간 스트립 압연 밀

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