JPH05190354A - 静止誘導電気機器 - Google Patents

静止誘導電気機器

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JPH05190354A
JPH05190354A JP266592A JP266592A JPH05190354A JP H05190354 A JPH05190354 A JP H05190354A JP 266592 A JP266592 A JP 266592A JP 266592 A JP266592 A JP 266592A JP H05190354 A JPH05190354 A JP H05190354A
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JP
Japan
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dielectric constant
winding
insulator
spacer
duct rail
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Pending
Application number
JP266592A
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English (en)
Inventor
Akifumi Inui
昭文 乾
Toshio Suzuki
敏夫 鈴木
Susumu Isaka
進 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 鉄心の回りに配置した基礎絶縁筒の周囲にダ
クト用レール、スペーサ等によって巻線を巻回組立する
静止誘導電気機器において、巻線とダクト用レール及び
スペーサとの間に形成されるくさび状ギャップの電界を
緩和する。 【構成】 ダクト用レール8、スペーサ9あるいは導体
4を被覆する絶縁物3を少くとも基礎絶縁筒1の誘電率
より大きくない低誘電率絶縁物で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変圧器等の静止誘導電気
機器に関するもので、特に巻線の絶縁構造に改良を加え
た静止誘導電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用変圧器のような静止誘導電気機器
においては、より高電圧・大容量機器への適用にあた
り、最大の技術的問題はいかに高い絶縁耐力を機器にも
たせ、また機械的強度を向上できるかにかかっている。
従来の静止誘導電気機器の一例として、変圧器を例にと
り以下図面を参照して説明する。
【0003】図3、図4に示すように、図示しない鉄心
の回りに配置された基礎絶縁筒1の外側にその軸方向に
延びて適宜間かくを置いて固定した絶縁物から成る複数
個のダクト用レール2が設けられ、このダクト用レール
2の外側に絶縁紙や絶縁フィルムあるいは絶縁被膜によ
る絶縁物3により被覆された導体4を円板状に巻回して
巻線5が構成されている。その巻線5は基礎絶縁筒1の
軸方向に沿って複数層巻回され、直列に接続されて各巻
回層の間には図示左端をダクト用レール2に溝係合した
絶縁物から成るスペーサ6が挿入され、各層間に冷却ダ
クトが形成されている。導体4は外側から内側、または
内側から外側に巻回して複数のセクション7をそれぞれ
形成しており、セクション7間の間隙は基礎絶縁筒1の
周方向に沿って等配に配置された前記スペーサ6により
その間隙が保持されるように構成されている。このよう
にダクト用レール2、スペーサ6によって基礎絶縁筒1
の周囲に巻回組立てされた巻線5は油あるいはSF6
ス等の絶縁媒体とともにタンク内に収納される。
【0004】このように構成された変圧器巻線は、図5
の拡大図に示すごとく、最内側に巻かれた導体4の絶縁
物3とダクト用レール2との間、同じく導体4の絶縁物
3とスペーサ6との間にくさび状のギャップA,Bが形
成され、それが基礎絶縁筒1の外周に沿って連続的に延
びる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなくさび状の
ギャップA,Bには、タンク内において当然油あるいは
絶縁性ガスのような絶縁媒体が存在するが、一般にこの
種の絶縁媒体の比誘導率はダクト用レール2やスペーサ
6あるいは導体被覆の絶縁物3の固体絶縁物の比誘電率
に比べ小さいため、比誘電率の小さな絶縁媒体の詰った
くさび状のギャップA,B部分に電界が集中し、高電界
となってこの部分から絶縁破壊に至るため、絶縁信頼性
に乏しく、また、これを防ぐためにはセクション間距離
や巻線間の各部分の絶縁距離を大きくとる必要があり、
機器の大型化を招いていた。
【0006】そこで、従来の特に油入変圧器では、特開
昭53−74231号公報に記載されているように、同
心配置の高低圧巻線間に配置した複数の絶縁筒のうち中
間に配置された絶縁筒のみ比較的低誘電率の絶縁材料で
構成し、高、低圧巻線間の油隙に加わる電界を緩和して
高、低圧巻線間の絶縁距離、すなわち、主絶縁距離の短
縮をはかっている。しかし、実際上、絶縁性能をを決定
する主要因となる高低圧巻線間の局部的な油隙、すなわ
ち前記したようなくさび状ギャップ部分の電界緩和につ
いては配慮されていなかった。
【0007】ここで、一般に不平等な電界下では1つの
部位でそれを構成する部材の誘電率を変えた場合に、そ
れが他の部位の電界に及ぼす影響は距離と共に小さくな
る傾向があり、変圧器の高低圧巻線表面の電界は不平等
電界である。上記従来技術は巻線表面から離れた部位の
誘電率を変えたものであり、絶縁上肝心な巻線表面に生
ずるくさび状ギャップの電界に関しては緩和効果が小さ
かった。また、高低圧巻線間には絶縁筒の他に絶縁距離
を確保するためのダクト用レールも配設されており、そ
れと接する巻線表面ではむしろダクト用レールによる電
界集中が大きく、単に絶縁筒のみ低誘電率化しても巻線
表面のくさび状ギャップの電界の緩和効果はあまり期待
できない。また一般に、低誘電率絶縁物は通常の絶縁材
料に比べて2倍ないしそれ以上高価であり、効果的に用
いることで使用量を少なくし、コストアップを抑える必
要がある。また特開昭63−66910号公報に記載さ
れているように、ダクト用レールのみ低誘電率の絶縁物
で構成する手段もあるが、これによっても巻線表面のく
さび状ギャップの電界は十分に低減させることができな
い。
【0008】本発明は以上の点に鑑み、その目的は巻線
表面に形成されるくさび状ギャップの電界を緩和させて
巻線の絶縁信頼性を高め、絶縁距離も小さくして巻線全
体の寸法の縮小化を図った静止誘導電気機器を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、鉄心の回りに配置した基礎絶縁筒の周囲
にダクト用レール、スペーサ等によって巻線を巻回組立
てした静止誘導電気機器において、ダクト用レール及び
スペーサを少くとも基礎絶縁筒の誘導電率より大きくな
い低誘電率絶縁物にて構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】このように構成すると、導体被覆の絶縁物とダ
クト用レール及びスペーサの間に生じるくさび状ギャッ
プの電界が緩和されるようになり、主絶縁距離が短縮で
き、小型で巻線の絶縁信頼性が高くなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。なお、既に説明した従来例と同一部分には同一符
号を付して説明する。図1は本発明の一実施例の要部拡
大断面図である。
【0012】図において、基礎絶縁筒1の外側にその軸
方向に沿って延び、適宜間隔を置いて固定したダクト用
レール8と、このダクト用レール8と溝係合したスペー
サ9が設けられる。そして、これらダクト用レール8と
スペーサ9は少くとも基礎絶縁筒1の誘電率より大きく
ない低誘電率絶縁物から形成されている。各スペーサ9
間には夫々絶縁物3により被覆された導体4が巻回され
巻線を構成する。
【0013】導体4はダクト用レール8の外側に内側か
ら外側、または外側から内側に強固な締め付け力によっ
て巻き付けられる。また、スペーサ9は基礎絶縁筒1の
周方向に沿って適宜の間かくを置いて部分的に配置さ
れ、セクション間の間隙が保持され、上下方向から締め
付けて巻線のガタやずれが生じないように構成されてい
る。
【0014】この様に構成された本発明の静止誘導電気
機器において、導体4とダクト用レール8、及びスペー
サ9との間に形成されるくさび状ギャップA,Bでは油
あるいはSF6 ガス等の絶縁媒体が充填された場合、ダ
クト用レール8及びスペーサ9は共に少くとも基礎絶縁
筒1の誘電率よりも大きくない低誘電率の絶縁物で構成
されているため、くさび状ギャップA,Bの電界を低減
することができる。
【0015】このくさび状ギャップ部分での電界分布を
計算した結果を図2(a),(b)に示す。図はくさび
状ギャップA,Bの電界を導体4とダクト用レール8の
接点をA1 、導体4とスペーサ9との接点をB1 とし、
絶縁媒体の誘電率ε1 に対するダクト用レール8、スペ
ーサ9の誘電率ε2 の比をパラメータとして示したもの
である。
【0016】くさび状ギャップの電界はA1 ,B1 の各
接点に近づくほど急激に高くなり、かつ絶縁物と絶縁媒
体の誘電率の比ε2 /ε1 が大きいほど電界を高くなる
ことがわかる。従って、くさび状ギャップA,Bの電界
を緩和するためには、低誘電率の絶縁物を用いること、
しかも、ダクト用レール8、スペーサ9の両者共低誘電
率にするとくさび状ギャップA,B両者の電界が低減で
き、絶縁信頼性の向上に大きく貢献できることがわか
る。
【0017】さらに、本発明において、ダクト用レール
8およびスペーサ9を低誘電率絶縁物にするのに加え
て、導体4を被覆する絶縁物3をも基礎絶縁筒1の誘電
率より大きくない低誘電率の絶縁物により構成すると、
くさび状ギャップA,B部の電界は導体被覆の絶縁物3
も低誘電率となるためさらに低減され、絶縁信頼性がよ
り一層向上し、主間隙距離を大きく短縮することができ
る。
【0018】低誘電率の絶縁物としては、ダクト用レー
ル8やスペーサ9にはパルプ繊維と低誘電率のプラスチ
ック絶縁物例えばポリエチレンテレフタレートやポリプ
ロピレン、ポリメチルペンテンあるいはコーネックス繊
維などを混抄してなる絶縁物あるいは上記プラスチック
材料単体からなる成型品あるいはゴム弾性体であるエラ
ストマー、なかでも、ポリエチレン系、オレフィン系な
どの低誘電率エラストマーが適する。さらに導体被覆の
絶縁物3としては上記パルプ繊維とプラスチックとの混
抄紙や低誘電率のプラスチックフィルムを被覆して用い
てもあるいはまた導体に低誘電率絶縁物をコーティング
してもよい。
【0019】もちろん、基礎絶縁筒1も低誘電率の絶縁
物で構成しても良い。なお、レールやスペーサあるいは
導体の被覆絶縁物においてはそれぞれ、その全てを低誘
電率絶縁物で構成しても、あるいは絶縁物同士が接触す
る部分の一部分のみを低誘電率絶縁物で構成してもよ
い。
【0020】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、基礎絶縁
筒の周囲に巻線を巻回組立てするダクト用レール及びス
ペーサを少くとも基礎絶縁筒の誘電率より大きくない低
誘電率絶縁物で構成したので、導体とダクト用レール、
またはスペーサとで作るくさび状ギャップの電界を緩和
し、絶縁信頼性を向上させ、主間隙距離を縮少して小形
化した静止誘導電気機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す要部断面図。
【図2】本発明の要部の電界緩和効果を説明する説明
図。
【図3】従来の静止誘導電気機器の巻線断面図。
【図4】従来の巻線の要部を示す斜視図。
【図5】従来の巻線の要部を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1…基礎絶縁筒 3…絶縁物 4…導体 5…巻線 8…ダクト用レール 9…スペーサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心の周りに配置した基礎絶縁筒の周囲
    にダクト用レール、スペーサ等によって巻線を巻回組立
    した静止誘導電気機器において、ダクト用レール及びス
    ペーサを少くとも前記基礎絶縁筒の誘電率より大きくな
    い低誘導電率絶縁物にて構成したことを特徴とする静止
    誘導電気機器。
  2. 【請求項2】 鉄心の周りに配置した基礎絶縁筒の周囲
    にダクト用レール、スペーサ等によって巻線を巻回組立
    した静止誘導電気機器において、ダクト用レール、スペ
    ーサ及び導体を被覆する絶縁物を少くとも基礎絶縁筒の
    誘電率より大きくない低誘電率絶縁物にて構成したこと
    を特徴とする静止誘導電気機器。
JP266592A 1992-01-10 1992-01-10 静止誘導電気機器 Pending JPH05190354A (ja)

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