JPH05189828A - 光磁気記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 可動部の軽量化と小型化とが可能な光磁気記
録装置を提供する。 【構成】 浮上式光磁気ヘッド１は両面に記録可能な光
磁気記録媒体２の両面に対向し、レーザビームＬを出射
し、光スポットを形成する光ファイバーケーブル５と、
磁気ヘッドである薄膜コイル７とを備える。記録時に
は、光ファイバーケーブル５は光磁気記録媒体２の記録
面２a，２bに光スポットを形成すると共に、薄膜コイル
７は垂直磁界を発生し、情報の記録を行う。また再生時
には、光ファイバーケーブル５は光磁気記録媒体２の記
録面２a，２bに反射されたレーザビームＬを光検出器
(図示しない)へ伝送する。浮上式光磁気ヘッド１は光磁
気記録媒体の両面に対向しているので、両面にアクセス
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光磁気記録装置に係り、
特に光ファイバーケーブルを用いた光磁気記録装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】特開昭63−217548号公報には、記録担体
に対向させた光ヘッドと浮上型磁気ヘッドとを備え、浮
上型磁気ヘッドに記録担体に対して浮上を行わせるスラ
イダと、記録信号に対応した垂直磁界を発生するヘッド
コアとを有する光磁気記録装置の構成が示されており、
光ヘッドにより記録担体の基板側から光照射すると共
に、浮上型光磁気ヘッドにより光磁気記録膜側から磁場
を印加し、情報の記録を行う。

【０００３】この光磁気記録装置の可動部である光ヘッ
ドは、光源である半導体レーザ(ＬＤ)と、ＬＤから出射
した光を平行光束に変換するコリメートレンズと、入射
方向によりレーザビームの経路を変換する偏向ビームス
プリッタと、光磁気信号検出系を構成する光学部品を光
検出器とを搭載している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記特開昭63−217548
号公報の光磁気記録装置において、可動部である光ヘッ
ドは、ＬＤと複数の光学部品と光検出器とを搭載してい
る。このため光ヘッドの軽量化と小型化とは制限され、
アクセスタイムの減少と消費電力の低減が制限される。
両面に記録可能な光磁気記録媒体を使用する場合、光磁
気記録媒体を反転しなければ、両面にアクセスすること
ができない。

【０００５】さらに光磁気記録媒体へ情報の記録と再生
とを行うためには、光磁気記録媒体を２回転させる必要
があり、データ転送レートが悪い。

【０００６】本発明の主な目的は、可動部の軽量化と小
型化とが可能な光磁気記録装置を提供することにある。

【０００７】さらに両面に記録可能な光磁気記録媒体を
反転せずに両面にアクセス可能な光磁気記録装置を提供
すること、または光磁気記録媒体へ情報の記録と再生と
を同時に可能な光磁気記録装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第１手段としては、レーザビームの光スポ
ットを形成し、光磁気記録媒体へ少なくとも情報の記録
と再生とを行う光磁気記録装置において、レーザビーム
を出射し、前記光磁気記録媒体に光スポットを形成し、
さらに前記光磁気記録媒体で反射されたレーザビームを
伝送する光ファイバーケーブルと、記録信号に対応した
垂直磁界を発生する磁気ヘッドとを有する浮上式光磁気
ヘッドとを備えたことを特徴とする。

【０００９】または第２の手段としては、第１の手段の
浮上式光磁気ヘッドは、光ファイバーケーブルに出射さ
れたレーザビームを集光し、光磁気記録媒体に光スポッ
トを形成する対物レンズを備えたことを特徴とする。

【００１０】または第３の手段としては、第１の手段ま
たは第２の手段の浮上式光磁気ヘッドを、両面に記録可
能な光磁気記録媒体を介して対向設置させたことを特徴
とする。

【００１１】または第４の手段としては、第１の手段ま
たは第２の手段の浮上式光磁気ヘッドの光ファイバーケ
ーブルを、レーザビームを出射する記録用ファイバーケ
ーブルと、前記光磁気記録媒体で反射されたレーザビー
ムを伝送する再生用光ファイバーケーブルとにより構成
したことを特徴とする。

【００１２】または第５の手段としては、浮上式光磁気
ヘッドが対向する光磁気記録媒体の記録面の反対の記録
面に対向させて、独立してトラッキング動作が可能に請
求項１の光ファイバーケーブルか、あるいは請求項１の
光ファイバーケーブルと請求項２の対物レンズかを有し
た浮上式光ヘッドを備えたことを特徴とする。

【００１３】

【作用】上記第１の手段によれば、浮上式光磁気ヘッド
に光ファイバーケーブルと磁気ヘッドとを備えたことに
よって、光ファイバーケーブルはＬＤが発生したレーザ
ビームを伝送し、レーザビームを出射し、光磁気記録媒
体に光スポットを形成し、また光磁気記録媒体が反射し
たレーザビームを伝送する。これらのことにより可動部
である浮上式光磁気ヘッドは、搭載する部品点数が減少
し、軽量化と小型化とが可能になる。

【００１４】また第２の手段によれば、第１の手段の浮
上式光磁気ヘッドにレーザビームを集光する対物レンズ
を設置することにより、第１の手段の作用に加え、光磁
気記録媒体に形成される光スポットの径を小さくするこ
とができる。

【００１５】また第３の手段によれば、両面に記録可能
な光磁気記録媒体の両面に対向させた、第１の手段また
は第２の手段の浮上式光磁気ヘッドにより、前記第１の
手段または第２の手段を作用に加え、光磁気記録媒体を
反転しなくとも両面へアクセス可能となる。

【００１６】また第４の手段によれば、第１の手段また
は第２の手段の光ファイバーケーブルを記録用光ファイ
バーケーブルと再生用光ファイバーケーブルとにより構
成したことによって、第１の手段または第２の手段の作
用に加え、光磁気記録媒体に２つの光スポットを同時に
形成でき、光磁気記録媒体へ情報の記録と再生とが同時
に可能となる。

【００１７】また第５の手段によれば、浮上式光磁気ヘ
ッドが対向する光磁気記録媒体の記録面の反対の記録面
に対向させた光ファイバーか、光ファイバーと対物レン
ズかを備えた浮上式光ヘッドにより、第１の手段または
第２の手段の作用に加え、光磁気記録媒体の両面に光ス
ポットを形成でき光磁気記録媒体へ情報の記録と再生と
が同時に可能になる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１９】図１は本発明の第１実施例の構成図であ
り、図２(a)，(b)，(c)は本実施例の浮上式光磁気ヘッ
ドの正面図，側面図，底面図である。

【００２０】浮上式光磁気ヘッド１は、両面に記録可能
な光磁気記録媒体２の各面にそれぞれ対向し、サスペン
ション３により光磁気記録媒体２の方向へ付勢されてい
る。サスペンション３の片端は、固定部４に支持され、
固定部４は矢線Ａ方向に移動し、浮上式光磁気ヘッド１
を光磁気記録媒体の半径方向に移動する。浮上式光磁気
ヘッド１は光磁気記録装置本体(図示しない)のＬＤ(図
示しない)に接続した光ファイバーケーブル５を備えて
いる。光ファイバーケーブル５は出射するレーザビーム
Ｌの光軸が光磁気記録媒体２の記録面２a，２bに対し垂
直になるように配置され、光磁気記録媒体２に光スポッ
トを形成するため屈折率分布型ファイバーを用いる。

【００２１】図２に示すように浮上式光磁気ヘッド１
は、スライダ面６に磁気ヘッドとして薄膜コイル７が配
置され、光磁気記録媒体２が回転することにより矢線Ｂ
方向からスライダ面６に空気が流れ込み、浮上する。

【００２２】記録時には、ＬＤから出射されたレーザビ
ームＬは、光ファイバーケーブル５に伝送され、光ファ
イバーケーブル５の端面から出射され、光磁気記録媒体
２の記録面２a，２bに光スポットを形成する。それと共
に薄膜コイル７は記録信号に対応した磁界を発生し、光
磁気記録媒体２の記録面２a，２bへ情報の記録を行う。

【００２３】また再生時には、光磁気記録媒体２の記録
面２a，２bに反射されたレーザビームＬは、光ファイバ
ーケーブル５の端面に再び入射し、光ファイバーケーブ
ル５に伝送され、光磁気記録装置本体の光検出器(図示
しない)によって再生信号として検出される。

【００２４】上記構成の光磁気記録装置において、可動
部である浮上式光磁気ヘッド１は、光ファイバーケーブ
ル５を備えることにより、従来の可動部に搭載する必要
があったＬＤと複数の光学部品と光検出器とを搭載する
必要がなくなり、部品点数の減少により軽量化と小型化
が可能となる。浮上式光磁気ヘッド１の軽量化と小型化
はアクセスタイムの減少と消費電力の低減とを可能にす
る。

【００２５】さらに浮上式光磁気ヘッド１は記録面２
a，２bを両面に有している光磁気記録媒体２の両面に対
向しているので、光磁気記録媒体を反転しなくとも記録
面２a，２bにアクセス可能となる。

【００２６】図３は本発明の第２の実施例の構成図であ
り、構成部材において図１，図２において説明した部材
に対応する部材には同一符号を付し説明を省略する。

【００２７】浮上式光磁気ヘッド11は、光ファイバーケ
ーブル５の端面と光磁気記録媒体12との間に対物レンズ
８を備える。対物レンズ８は光ファイバーケーブル５が
出射したレーザビームＬを集光し、光磁気記録媒体12の
記録面12aに光ファイバーケーブル５単体で形成した光
スポットより径の小さい光スポットを形成する。

【００２８】光スポットの径を小さくすることにより、
光磁気記録媒体12の記録面12aへの情報の記録密度を上
げ、記録容量を増やすことを可能にする。さらに浮上式
光磁気ヘッド11は、第１実施例と同様に軽量化と小型化
とが可能であるため、アクセスタイムの減少と消費電力
の低減が可能となる。

【００２９】図４は本発明の第３実施例の構成図であ
り、図５(a)，(b)，(c)は本実施例の浮上式光磁気ヘッ
ド21の正面図，側面図，底面図である。構成部材におい
て図１，図２，図３で説明した部材に対応する部材に
は、同一符号を付して説明を省略する。

【００３０】図５に示すように浮上式光磁気ヘッド21
は、記録用光ファイバーケーブル25aと再生用光ファイ
バーケーブル25bを備え、記録用光ファイバーケーブル2
5a側のスライダ面６に第２実施例と同様に薄膜コイル７
と対物レンズ８とを備える。

【００３１】記録用光ファイバーケーブル25aはレーザ
ビームＬを出射し、対物レンズ８はレーザビームＬを集
光し、光磁気記録媒体12の記録面12aに光スポットを形
成する。それと共に薄膜コイル７は変調された垂直磁界
を発生し、光磁気記録媒体12の記録面12aへ情報の記録
を行う。光磁気記録媒体12の回転方向(図５の矢線Ｃ方
向)において、下流側にある再生用光ファイバーケーブ
ル25bは、光磁気記録媒体12の記録面12aに光スポットを
形成し、光磁気記録媒体12の記録面12aが反射したレー
ザビームを光磁気記録装置本体の光検出器へ伝送する。

【００３２】記録用光ファイバーケーブル25aと再生用
光ファイバーケーブル25bとを備えた浮上式光磁気ヘッ
ド21により、光磁気記録媒体12の記録面12aへ情報の記
録と再生とを同時に行えるため、データ転送レートを上
げることができる。さらに第２実施例の浮上式光磁気ヘ
ッド11と同様に、軽量化と小型化と光スポットの小径化
が可能であるため、アクセスタイムの減少と消費電力の
低減と記録密度の向上とが可能である。

【００３３】図６(a)，(b)は本発明の第４実施例の構成
図である。構成部材において図１，図２で説明した部材
に対応する部材には同一符号を付し説明を省略する。

【００３４】光磁気記録媒体12のＡ面に対向した浮上式
光磁気ヘッド31は、第１実施例の浮上式光磁気ヘッド１
と同じ構成である。Ｂ面に対向した浮上式光ヘッド９
は、再生用光ファイバーケーブル25bを備える。浮上式
光磁気ヘッド31と浮上式光ヘッド９とは、独立して光磁
気記録媒体12の半径方向(矢線Ａ１，Ａ２方向)に移動可
能である。浮上式光ヘッド９のセンターは浮上式光磁気
ヘッド31のセンターに対して、光磁気記録媒体12の回転
方向の下流側に所定の離距ｘだけずらして配置する。

【００３５】浮上式光磁気ヘッド31によって、第１実施
例と同様に情報の記録が行われる。浮上式光磁気ヘッド
31の下流側に配置された浮上式光ヘッド９は、記録時に
加熱された記録ピットが冷却し、再生のためのレーザビ
ームを照射しても記録が反転しない状態になった光磁気
記録媒体12の記録面12aに光スポットを形成し、反射さ
れたレーザビームＬを光検出器へ伝送する。

【００３６】浮上式光磁気ヘッド31と浮上式光ヘッド９
とにより、光磁気記録媒体12の記録面12aへ情報の記録
と再生とが同時に行える。さらに独立して駆動するヘッ
ドは光ファイバーケーブルを備えたことにより、軽量化
と小型化が可能になるため、アクセスタイムの減少と消
費電力の低減が可能になる。

【００３７】

【発明の効果】以上、説明したように本発明の第１の手
段によれば、浮上式光磁気ヘッドは光ファイバーケーブ
ルと磁気ヘッドとを備えたことにより、アクセスタイム
の減少と消費電力の低減が可能となる光磁気記録装置を
提供できる。

【００３８】また第２の手段によれば、第１の手段の浮
上式光磁気ヘッドに対物レンズを配置したことにより、
第１の手段の効果に加え光磁気記録媒体への情報の記録
密度を上げることが可能な光磁気記録媒体を提供でき
る。

【００３９】また第３の手段によれば、第１の手段また
は第２の手段の浮上式光磁気ヘッドを、両面に記録可能
な光磁気記録媒体の両面に対向させたことにより、第１
の手段または第２の手段の効果に加え、光磁気記録媒体
を反転せずに両面アクセス可能な光磁気記録装置を提供
できる。

【００４０】また第４の手段によれば、第１の手段の浮
上式光磁気ヘッドの光ファイバーケーブルは、記録用光
ファイバーケーブルと再生用光ファイバーケーブルとに
より構成することにより、第１の手段の効果に加え、光
磁気記録媒体へ情報の記録と再生とが同時に可能になる
ためデータ転送レートが向上する光磁気記録装置を提供
できる。

【００４１】また第５の手段によれば、光磁気記録媒体
の片面に対向させた第１の手段または第２の手段の浮上
式光磁気ヘッドと他の片面に対向させた再生用光ファイ
バーケーブルを備える浮上式光ヘッドとにより、第４の
手段と同じ効果を備える光磁気記録装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光磁気記録装置の第１実施例の構成図
である。

【図２】本実施例の浮上式光磁気ヘッドの正面図，側面
図，底面図である。

【図３】本発明の光磁気記録装置の第２実施例の構成図
である。

【図４】本発明の光磁気記録装置の第３実施例の構成図
である。

【図５】本実施例の浮上式光磁気ヘッドの正面図，側面
図，底面図である。

【図６】本発明の光磁気記録装置の第４実施例の構成図
である。

【符号の説明】

１，11，21，31…浮上式光磁気ヘッド、 ２，12…光磁
気記録媒体、 ５…記録用光ファイバーケーブル、 25
a…記録用光ファイバーケーブル、 25b…再生用光ファ
イバーケーブル、 ７…薄膜コイル、 ８…対物レン
ズ。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザビームの光スポットを形成し、光
   磁気記録媒体へ少なくとも情報の記録と再生とを行う光
   磁気記録装置において、レーザビームを出射し、前記光
   磁気記録媒体に光スポットを形成し、さらに前記光磁気
   記録媒体で反射されたレーザビームを伝送する光ファイ
   バーケーブルと、記録信号に対応した垂直磁界を発生す
   る磁気ヘッドとを有する浮上式光磁気ヘッドとを備えた
   ことを特徴とする光磁気記録装置。
2. 【請求項２】 請求項１の浮上式光磁気ヘッドは、光フ
   ァイバーケーブルに出射されたレーザビームを集光し、
   光磁気記録媒体に光スポットを形成する対物レンズを備
   えたことを特徴とする請求項１の光磁気記録装置。
3. 【請求項３】 請求項１または請求項２の浮上式光磁気
   ヘッドを、両面に記録可能な光磁気記録媒体を介して対
   向設置させたことを特徴とする請求項１の光磁気記録装
   置。
4. 【請求項４】 請求項１または請求項２の浮上式光磁気
   ヘッドの光ファイバーケーブルを、レーザビームを出射
   する記録用ファイバーケーブルと、前記光磁気記録媒体
   で反射されたレーザビームを伝送する再生用光ファイバ
   ーケーブルとにより構成したことを特徴とする請求項１
   の光磁気記録装置。
5. 【請求項５】 浮上式光磁気ヘッドが対向する光磁気記
   録媒体の記録面の反対の記録面に対向させて、独立して
   トラッキング動作が可能に請求項１の光ファイバーケー
   ブルか、あるいは請求項１の光ファイバーケーブルと請
   求項２の対物レンズかを有した浮上式光ヘッドを備えた
   ことを特徴とする請求項１または請求項２の光磁気記録
   装置。