JPH0518422A - 鉄系焼結合金製シンクロナイザーリング - Google Patents

鉄系焼結合金製シンクロナイザーリング

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JPH0518422A
JPH0518422A JP17114991A JP17114991A JPH0518422A JP H0518422 A JPH0518422 A JP H0518422A JP 17114991 A JP17114991 A JP 17114991A JP 17114991 A JP17114991 A JP 17114991A JP H0518422 A JPH0518422 A JP H0518422A
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ring
synchronizer ring
recess
key groove
sintered alloy
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Shigeki Yamada
茂樹 山田
Masazumi Hanada
正澄 花田
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Aisan Industry Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Aisan Industry Co Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/025Synchro rings

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 経済的で高強度、高耐摩耗性を有し、しかも
相手ギヤのコーン部とのなじみ性にも優れた鉄系焼結合
金製のシンクロメッシュ用シンクロナイザーリングを提
供する。 【構成】 好ましくは、Ni、Cu、Moの中の少なく
とも1種を0.3〜10wt%、Cを0.5〜1.0wt%含
有し、残りがFeと不可避不純物から成る組成の粉末材
料を成形焼結してシンクロナイザーリング1を作る。こ
のリングは密度を7.0〜7.4g/cm3 とし、キー溝2と
相対する側に噛み合い歯3形成部のリング肉厚を薄くす
る凹部4を設ける。また、キー溝部には、必要に応じて
窒化、焼入、Cu溶浸、Cu溶浸と窒化、Cu溶浸と焼
入のいずれかの処理を施す。材料組成と密度の工夫で強
度、耐摩耗性が高まり、凹部4がリングの弾性変形を容
易にして相手ギヤとのなじみ性を良くし、キー溝部の窒
化処理等がキー溝の摩耗を抑制する。また、材料費が安
価で製造し易いのでコストも下がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シンクロメッシュタ
イプの変速機に用いられるシンクロナイザーリング、特
に、経済的で高強度、高耐摩耗性を有し、相手ギヤのコ
ーン部とのなじみ性にも優れる鉄系焼結合金製のシンク
ロナイザーリングに関する。
【0002】
【従来の技術】シンクロメッシュに用いるシンクロナイ
ザーリングは、相手側ギヤ、例えばトップからサードへ
のシフトダウン時にはサードギヤのコーン部に嵌合して
摩擦力でコーン部に固定され、さらに、ハブスリーブと
噛み合ってサードギヤとアウトプットシャフト間の動力
伝達を行う。従って、高強度が要求され、そのために従
来はその材料として高力黄銅を一般的に使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、エンジンの高出
力化、軽量化に伴い、変速機にかかる負荷が益々大きく
なる傾向にある。そのために、シンクロナイザーリング
もより高強度で耐摩耗性や相手側ギヤとのなじみ性に優
れるものが要求されるようになってきた。
【0004】しかしながら、従来の高力黄銅製のもの
は、材料面から既に限界に達しており、組成、形状をい
くら改良しても要求に応えきれないのが実情である。ま
た、材料そのものが高価なため、更なる低価格化の要求
にも応じられないでいる。
【0005】そこで、高力黄銅よりも高強度で耐摩耗性
の良い鉄系焼結合金を用いることを考えたが、このよう
な材料では相手ギヤとのなじみ性が不充分になる。
【0006】この発明は、かかる課題を解決することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のシンクロナイ
ザーリングは、上記の課題を解決するため、キー溝と相
対する側に噛み合い歯形成部のリング肉厚を薄くする凹
部を形成する。
【0008】なお、この発明で材料として用いる鉄系焼
結合金は、Ni、Cu、Moの中の少なくとも1種を
0.3〜10wt%、Cを0.5〜1.0wt%含有し、残り
がFeと不可避不純物から成る組成の粉末材料を密度が
7.0〜7.4g/cm3 になるように成形焼結して作ったも
のが望ましい。また、キー溝部に対しては、窒化、焼
入、Cu溶浸、Cu溶浸と窒化、Cu溶浸と焼入のいず
れかの処理を施すのが望ましい。
【0009】
【作用】鉄系焼結合金製のシンクロナイザーリングは、
材料自体が安価なことに加えて機械加工等を必要とせず
製造も容易なためコストダウンが計れる。また、鉄系焼
結合金、中でも上述した材料組成、密度の焼結合金を用
いた場合には強度、耐摩耗性も充分に確保できる。材料
中のNi、Cu、Moは、強度、靭性、耐摩耗性向上の
ために添加したものであって、その添加量が0.3wt%
以下では効果が無い。また、10wt%以上添加しても
効果は極端には高まらず、経済性の面で逆に不利にな
る。
【0010】密度を7.0〜7.4g/cm3 に限定したの
は、7.0g/cm3 以下では強度、耐摩耗性が不充分にな
り、一方、7.4g/cm3 以上では1回成形・焼結が望み
難いことによる。即ち、密度7.4g/cm3 以上であえて
1回成形・焼結を行うと金型が破損する。従って、熱間
鍛造工程を加えるか又は2回成形、2回焼結のプロセス
が必要になり、製造コスト面で不利になる。
【0011】さらに、材料組成の工夫及び密度の選択に
よって強度、耐摩耗性を高めると同一寸法・形状の従来
品に比べて剛性が高まり、相手ギヤのコーン部とのなじ
み性が悪化して摩擦面相互の接触が悪くなるが、この発
明ではキー溝に相対する端面部に凹部を設けたので、な
じみ性の悪化が無い。凹部の存在によりキー溝形成部の
リング断面積が減少し、これにより、シフティングキー
やハブスリーブがシンクロナイザーリングを相手ギヤの
コーン部に押し付ける際に材料強度が上昇しているにも
拘らず、キー溝形成部の位置でリングが容易に弾性変形
して相手ギヤになじみ、コーン部との接触が均一になっ
て強い摩擦力が生じると共に耐久性も向上する。
【0012】なお、キー溝とこれに相対する端面の凹部
は、粉末冶金法によれば機械加工に頼らずに型押し成形
で簡単に付すことができるので、これもコストダウンに
寄与する。また、キー溝と凹部を相対する位置に型押し
して付すと、シフティングキーが接触するキー溝面の密
度を高め易くなるので、この面の耐摩耗性をより高める
ことが可能になる。
【0013】このほか、キー溝面の窒化、焼入、Cu溶
浸等の処理は、キー溝巾の変動防止に効果を奏する。即
ち、材料組成の改善と密度アップによる摩耗防止策のみ
では効果が不足してキー溝面が摩耗し、キー溝巾が変動
するので、表面の硬化、或いは滑性向上につながるこれ
等の処理も有効である。
【0014】
【実施例】図1に、この発明の一実施例を示す。図示の
シンクロナイザーリング1は、先に述べた組成の鉄系粉
末材料を圧縮成形後焼結して作られたものであって、外
周にキー溝2とハブスリーブの歯と噛み合う歯3を設け
てある。また、焼結前の型押し成形によってキー溝2に
対応した位置の反対側端面に噛み合い歯形成部のリング
肉厚を薄くする凹部4を設けてある。
【0015】このシンクロナイザーリング1の密度は
7.0〜7.4g/cm3 になるように調整されている。ま
た、少なくともキー溝部には窒化、焼入、Cu溶浸、C
u溶浸と窒化、Cu溶浸と焼入のいずれかの処理が施さ
れている。
【0016】図2はキー溝設置部の断面を表わしたもの
で、凹部4がキー溝形成部のリング断面積(ハッチング
部)を減少させており、このために、当該部でリングの
弾性変形が容易に起こる。
【0017】以下に、より詳細な実施例について述べ
る。原料粉末として表1に示す組成の混合粉末を準備
し、6〜7Ton/cm2 の圧力にて圧粉成形を行った。
そして、得られた圧粉成形体を1100〜1300℃の
温度で焼結した後、6〜8Ton/cm2 の圧力で再加圧
した。そしてその後、更に530〜580℃の温度で1
0〜40分間ガス軟窒化処理を施したり(試料No
1)、800〜920℃の温度で30分〜1.5時間加熱
容体化後に油中に浸しての焼入を行った後160〜22
0℃での焼戻しを行ったり(試料No5)、キー溝部の
みを高周波焼入れしたり(試料No2、3)、キー溝部
のみを炭酸ガスレーザで焼入れしたり(試料No4)し
た。
【0018】また、圧粉成形体の段階でキー溝部にこれ
も圧粉成形した銅系溶浸剤を接触させ、これ等を同時焼
結後No1〜No5の試料と同様の条件で再加圧したリ
ング(試料No6)も準備した。これ等にはいずれもキ
ー溝2と同程度の巾で奥行きが2.5mm程度の凹部4を形
成して噛み合い歯形成部のリング肉厚を2mm程度に減少
させてある。
【0019】その一方で、比較のために、本発明品の条
件を満たさないNo7〜No12の試料(シンクロナイ
ザーリング)も準備した。これ等につき、下記(1)〜
(3)の特性を評価して比較した。
【0020】(1)シンクロナイザーリングのテーパ穴
にテーパコーンを圧入しての単体破壊荷重。
【0021】(2)3HZ ×3時間の作動によるキー溝
摩耗量。
【0022】(3)1400rpm、980Nの条件に
よる単体作動を5000回繰返した後のシンクロ異常の
有無。
【0023】
【表1】
【0024】この比較試験結果から判るように、比較例
のリングはいずれかの特性が劣るのに対し、この発明の
シンクロナイザーリングは、優れた強度、耐摩耗性、相
手ギヤとのなじみ性を示している。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、この発明のシンクロ
ナイザーリングは、材料コスト、製造面で有利な鉄系焼
結合金で形成して高強度、高耐摩耗性を確保する一方で
高剛性化による相手ギヤとのなじみ性の悪化をキー溝と
相対する側の端面部に凹部を設けることによって防止
し、かつ、キー溝の摩耗抑制も併せて可能ならしめたも
のであるから、負荷の増大に経済的に対応することがで
き、時代のニーズに合った変速機を実現することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のシンクロナイザーリングの一例を示
す斜視図
【図2】キー溝形成部の断面図
【符号の説明】
1 シンクロナイザーリング 2 キー溝 3 噛み合い歯 4 凹部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キー溝と相対する側に噛み合い歯形成部
    のリング肉厚を薄くする凹部を形成した鉄系焼結合金製
    シンクロナイザーリング。
  2. 【請求項2】 Ni、Cu、Moの中の少なくとも1種
    を0.3〜10wt%、Cを0.5〜1.0wt%含有し、残
    りがFeと不可避不純物から成る組成の粉末材料を密度
    が7.0〜7.4g/cm3 になるように成形焼結して作られ
    ている請求項1記載の鉄系焼結合金製シンクロナイザー
    リング。
  3. 【請求項3】 キー溝部に対して、窒化、焼入、Cu溶
    浸、Cu溶浸と窒化、Cu溶浸と焼入のいずれかの処理
    を施した請求項1又は2記載の鉄系焼結合金製シンクロ
    ナイザーリング。
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JP2016539297A (ja) * 2013-09-27 2016-12-15 ジーケーエヌ シンター メタルズ、エル・エル・シー 遊星歯車キャリアアセンブリおよび関連する作成方法
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