JPH05176853A - 遠赤外線発生具、発生装置および浴槽 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 この発明は、遠赤外線の発生量を効率よく制
御できる器具、装置を得ることを目的としたものであ
る。 【構成】 少くとも一面に赤外放射層を設け、その内側
に発熱手段を埋設した遠赤外線発生具。少くとも一面に
遠赤放射層を設け、その内側に発熱手段を埋設した板状
体を壁厚内へ埋設した遠赤外線発生装置。槽壁の全部又
は一部を遠赤放射層と、発熱手段との併設域とした遠赤
外線発生浴槽。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、遠赤外線を用いて、
加熱、乾燥および水質を改善することを目的とした遠赤
外線発生具、発生装置および浴槽に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来加熱器機又は乾燥器機などに遠赤外
線発生具が使用されている。

【０００３】

【発明により解決すべき課題】従来知られている器機の
多くは遠赤放射球を設置したものであるから、乾燥器、
加熱器又は加温治療器など、専用器機特有の遠赤外線発
生装置であり、汎用性がなく、立体的に利用（例えば身
体各部を同時に加温）する点に関しては未た不十分であ
つた。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】然るにこの発明は、板状体
又は壁体から遠赤外線放射層を設けると共に、発熱手段
を併用したので、効率の向上、コントロールの容易性並
びに設置上の制約を著しく低減し、従来の問題点を改善
したのである。

【０００５】即ち発生具の発明は、少なくとも一面に遠
赤放射層を設け、その内側に発熱手段を埋設したことを
特徴とする遠赤外線発生具である。また一面に遠赤放射
層を設け、その内側に発熱手段を埋設し、前記発熱手段
の、前記遠赤放射層と反対側へ断熱手段を設けたことを
特徴とする遠赤外線発生具である。次に発生装置の発明
は少なくとも一面に遠赤放射層を設け、その内側に発熱
手段を埋設すると共に、他物への掛止手段を付設したこ
とを特徴とする遠赤外線発生装置であり、少なくとも一
面に遠赤放射層を設け、その内側に発熱手段を埋設した
板状体を壁厚内へ埋設したことを特徴とする遠赤外線発
生装置である。更に浴槽の発明は槽壁の全部又は一部を
遠赤放射層と、発熱手段との併設域としたことを特徴と
する遠赤外線発生浴槽である。また遠赤放射層を槽壁の
一部に埋設し、又は槽壁と一体成形したものである。

【０００６】従来遠赤外線とは、波長４〜４００ミクロ
ンの範囲をいい、この発明では４〜２５ミクロンの範囲
を用いる。

【０００７】前記における遠赤放射層は、遠赤放射材料
（例えばセラミックス、ケミカルセラミックス）に増量
材および成形材を混合した材料を用い、型による成形、
塗布、吹付けなどにより設ける。例えば浴槽にあって
は、通常の浴槽成形材料と共に、型により成形する。

【０００８】前記発生手段としては、通常通電により発
熱するものであり、例えばカーボンメッシュ、ニクロム
線などのように、電気抵抗により発生する熱を利用す
る。前記のようなジュール熱を用いることにより、遠赤
発生量を容易にコントロールすることができる。

【０００９】この発明における遠赤外線発生具、発生装
置は家屋の床、壁等に設置すれば室内の人体を加温し、
又は内容物を乾燥することができる。また押し入れに設
置すれば、布団等を乾燥することは勿論だに退治に効果
がある。

【００１０】また壁材料中に抗菌性物質をカプセル（小
孔のある）に注入して埋設しておけば、加熱時にカプセ
ル内の抗菌性物質が気化し、室内に発散し、かびおよび
だに対策に有効である。前記カプセルを挿脱可能に設置
すれば、長期間の使用に際し、適宜補充することができ
る。

【００１１】前記における発熱手段としてサーミスター
又はシーズヒーター、カーボンメツシュなどがあり、室
温又は恒温に使用することができる。前記においては、
浴槽について説明したが、手又は足等の局部の温湯加熱
装置にも応用できることは勿論である。また浴槽の場合
には、低温（６０℃）サウナとして使用することもでき
る。

【００１２】

【作用】この発明は、少なくとも一面に遠赤放射層を設
け、その内側に発熱手段を併設したので、発熱量により
遠赤発生量をコントロールすることができる。

【００１３】例えば浴槽などにおいて、通電量をコント
ロールすれば、湯温はもとより、身体に付与される遠赤
放射量もコントロールできる。

【００１４】

【実施例１】図１において、浴槽１の槽壁の内側へ遠赤
放射層２を設け、その内側へ電熱線３を埋設し、その外
側へ遠赤遮断板４を設けたもので図中１０は断熱層であ
る。

【００１５】前記実施例において、コード５を電源に連
結し、スイツチ６（コントロール兼用）を入れると、電
熱線３に通電し、その発熱により遠赤放射層２を加温す
るので、遠赤放射線を矢示７、７、のように発生し、湯
および人体を加温する。従って湯は必要とする湯温に上
昇すると共に、人体はその内部から加温される。

【００１６】

【実施例２】図２は、この発明の遠赤発生具である。即
ち遠赤放射材よりなる板状体８の内側にカーボンメツシ
ュ９を埋設し、その一側に断熱層１０を層着したタイル
１１である。

【００１７】前記実施例は、例えば浴室のタイルの一部
を構成させると、浴室全体を加温すると共に、浴室内に
ある人体、被乾燥物（洗濯終了物）を効率よく加温、乾
燥することができる。

【００１８】

【実施例３】図３は前記実施例２に、掛止具を付設した
ものである。

【００１９】即ち遠赤放射材よりなる板状体１２に、電
熱線１３を埋設し、該板状体１２の一側に断熱層１４を
層着し、板状体１２の上部に掛止具１５を付設して遠赤
発生装置１６を構成したもので、掛止具１５は合成樹脂
製又は金属製とする。

【００２０】前記装置は、適宜の物（例えば既設浴槽）
に掛止して使用する。

【００２１】即ち電熱線１３に通電すれば遠赤外線を放
射して他物を加温、乾燥することができる。

【００２２】

【発明の効果】この発明は遠赤放射層に発熱手段を併設
したので、発熱量の制御により遠赤放射量を制御し、最
良状態で使用できる効果がある。

【００２３】この発明の浴槽によれば、湯温の上昇に用
いられる他、身体を内部より加温するので、比較的低温
湯であっても、湯ざめを生じるおそれはない。また浴室
の乾燥効果もあり、これにより防かび機能を発揮するこ
ともできる。

【００２４】また湯の追焚きに際し、局部的に膚を刺激
することなく、全湯を緩徐に昇温する効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の浴槽の一部を省畧し、一部を切断し
た正面図。

【図２】同じくタイルの一部を切断した斜視図。

【図３】同じく装置の一部を切断した斜視図。

【符号の説明】

１ 浴槽 ２ 遠赤放射層 ３、１３ 電熱線 ４ 遠赤遮断板 １０、１４ 断熱層 ８、１２ 板状体 ９ カーボンメツシュ １１ タイル １５ 掛止具 １６ 遠赤発生装置

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一面に遠赤放射層を設け、そ
   の内側に発熱手段を埋設したことを特徴とする遠赤外線
   発生具。
2. 【請求項２】 一面に遠赤放射層を設け、その内側に発
   熱手段を埋設し、前記発熱手段の、前記遠赤放射層と反
   対側へ断熱手段を設けたことを特徴とする遠赤外線発生
   具。
3. 【請求項３】 少なくとも一面に遠赤放射層を設け、そ
   の内側に発熱手段を埋設すると共に、他物への掛止手段
   を付設したことを特徴とする遠赤外線発生装置。
4. 【請求項４】 少なくとも一面に遠赤放射層を設け、そ
   の内側に発熱手段を埋設した板状体を壁厚内へ埋設した
   ことを特徴とする遠赤外線発生装置。
5. 【請求項５】 槽壁の全部又は一部を遠赤放射層と、発
   熱手段との併設域としたことを特徴とする遠赤外線発生
   浴槽。
6. 【請求項６】 遠赤放射層を槽壁の一部に埋設し、又は
   槽壁と一体成形した請求項５記載の遠赤外線発生浴槽。