JPH05170435A - フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法 - Google Patents
フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法Info
- Publication number
- JPH05170435A JPH05170435A JP14627892A JP14627892A JPH05170435A JP H05170435 A JPH05170435 A JP H05170435A JP 14627892 A JP14627892 A JP 14627892A JP 14627892 A JP14627892 A JP 14627892A JP H05170435 A JPH05170435 A JP H05170435A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluoride
- calcium
- calcium carbonate
- hydrogen fluoride
- etching agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Abstract
成分とするエッチング剤から、未反応炭酸カルシウム及
びシリカ含有量の極めて少ない高純度フッ化カルシウム
を回収すること。 【構成】上記エッチング剤に於けるフッ化アンモニウム
/フッ化水素のモル当量比が特定の組成域においてエッ
チング剤と炭酸カルシウムの移送方向を制御しつつ、炭
酸カルシウムを反応せしめること。
Description
ンモニウムを主成分とし、これに種々の化学的機能促進
の添加成分を含有するエッチング剤は、半導体製造分野
とその関連分野のエッチング工程のみならず、諸金属材
料、単結晶材料、光学系材料等の表面処理分野にも広く
用いられ、その需要の増大と共に、環境浄化特に資源回
収の観点から、その回収技術の必要性が高まってきた。
からフッ素をフッ化カルシウムとして純化回収する技術
を確立し、再びフッ化水素製造用、金属精錬用、窯業用
等の工業資源として有効利用を可能ならしめようとする
ものである。
処理する方法については数多くの技術が開発されてき
た。
をカルシウム塩を用いて処理する場合の反応機構は未だ
詳細に研究されたことが無く、従って現在もなお困難な
問題として未解明のまま残っている。
と次の如くである。ステンレス表面フッ酸洗浄排水処理
として特開昭51−19364号、リン酸工程排水から
のフッ素及びリン除去処理として特公昭56−1012
0号、特公昭57−39985号、特公昭59−843
8号、半導体工程排水処理として特公昭56−1447
92号、特公昭60−48191号、特公昭61−25
690号、特公昭63−270595号が提示されてい
る。これらは何れも過剰のカルシウム塩を用い、一次,
二次処理あるいは共存成分の分離又は分離処理の組み合
わせにより、排水を浄化することを目的としているた
め、生成するフッ化カルシウムの純化は達成し得ない。
カを回収する目的で炭酸カルシウムを用いてフッ化カル
シウムを生成せしめ、濾液中にシリカを分離する技術と
してU.S.P.2,780,521号およびU.S.P.2,780,523号
が提示されているが、回収されたフッ化カルシウム純分
は乾体当たりCaF2 92%、SiO2 0.52%に止
まっている。
50−142496号が、炭酸カルシウムを2段階添加
する方法を提示しているが、回収固体は鉱酸洗浄により
過剰炭酸カルシウムを除去している。
ガスを苛性カリに吸収せしめ、生成するフッ化カリウム
に1.0±0.2当量の水酸化カリウムを添加して反応さ
せ、フッ化カルシウムを主とする沈澱と水酸化カリウム
を主とする溶液層を分離した後、沈澱層に酸を加えて、
未反応アルカリCa(OH)2 ,KOHを中和処理する
技術として、特公昭57−47132号が開示されてい
る。この技術では1.0当量添加時KF反応率は90%
であり、未反応物を多く含有するため塩酸中和が必要で
あり、また残存フッ素イオン濃度は約900ppmと高
濃度であり、1.2当量の過剰当量添加により200p
pmに低減されている。
術として、消石灰を二段添加する方法が特開昭58−4
6355号に開示されている。すなわち第1段でフッ素
に対してわずかに少ない消石灰を添加して高品位のフッ
化カルシウムを沈澱分離し、第2段で残存するフッ素に
2当量の消石灰をさらに添加して、低品位フッ化カルシ
ウムを沈澱分離して、これを第1段工程に戻し、残液を
蒸留してアンモニアを回収する方法である。
ッ化水素、またはこれとフッ化アンモニウムを含む処理
液に対しては、消石灰を用いる方法は不適当である。す
なわち、エッチング液中に存在するケイフッ化水素イオ
ンは、消石灰と反応してシリカ分はほとんどすべて生成
するフッ化カルシウム中に含有され、その高純度化を阻
害する。
うな本発明が解決しようとする領域及び達成しようとす
る目的を満足するものではない。
素、又はフッ化水素とフッ化アンモニウムを主成分とす
るエッチング剤から、炭酸カルシウムを用いて純粋なフ
ッ化カルシウムを回収することを目的としているが、解
決しなければならない課題の一つは未反応の炭酸カルシ
ウムの含有率を極小ならしめることであり、他の一つは
通常エッチングプロセスから導入されて来るケイフッ化
水素酸と炭酸カルシウムの反応により生成するシリカの
含有率を極小ならしめることである。夫々の課題の問題
点をさらに述べる。
エッチング剤の主要応用分野である半導体製造プロセス
では、50%HFと40%NH4F を原液として極めて
多様なエッチング組成が用いられている。図1にはその
代表例を●印組成で示している。フッ化水素濃度0.5
%付近からフッ化アンモニウム濃度40%まで、各種エ
ッチング剤のフッ化アンモニウム/フッ化水素モル当量
比は0から無限大にわたり、したがって溶液中のフッ素
の化学種も、未解離HF、F- イオン,HF2 -イオンと
各種存在し、炭酸カルシウムとの反応機構も単一ではな
い。炭酸カルシウムの反応率を最適化しうる組成領域の
有無について、従来研究された例はないので本発明では
まずこれを明らかにしなければならない。
カルシウムが含有されるときの資源価値を、最も代表的
な利用の用途であるフッ化水素製造原料について示すと
次の如くである。フッ化カルシウムと硫酸を加熱してフ
ッ化水素酸を発生せしめる反応1[化1]に併行して、
共存炭酸カルシウムは反応2[化2]を進行する。但し
これ等式中の( )内は物量比を示している。
し、フッ化水素ガスに水分と炭酸ガスを含有せしめると
同時に、その処理のために種々物量,熱量の消費を伴
う。このため、仮にフッ化カルシウムに1.0%の炭酸
カルシウムが含有されると、フッ化カルシウム純分で約
3%に相当するコスト損失を招くことになる。したがっ
て炭酸カルシウム反応率の最適化は、回収プロセスのみ
ならず、再利用プロセスも含めて重要な経済的な問題で
ある。
合物に対する反応性に優れているため、単結晶シリコ
ン、シリコン半導体デバイスを始め、石英,ガラスその
他シリコン含有物質のエッチングやクリーニングに用い
られ、エッチング液中にケイフッ化水素酸が存在してい
ることが多い。エッチング剤中フッ素イオンとカルシウ
ム塩の反応に併行して、反応3[化3]によるケイフッ
化水素イオンからシリカの析出が知られている。
ムを、フッ化水素製造原料に利用するときの資源価値に
ついて述べれば次の如くである。シリカ及びフッ化カル
シウムは硫酸と吸熱反応し、次式4[化4]によりケイ
フッ化水素酸を生成する。()内は物量比を示す。
1.0%のシリカが含有されるとき、3.9%のCa
F2、4.9%のH2SO4 および熱量を消費し、なお副
生する2.4%のH2SiF6を除外処理するプロセス及
び原材料の消費を必要とし、総合的にフッ化カルシウム
純分で約10〜15%に相当するコスト損失を招く。し
たがって、回収フッ化カルシウム中シリカ含有率を最小
化することは、再利用価値に極めて大きく寄与するので
ある。
アンモニウムを主成分とするエッチング剤の組成と炭酸
カルシウムの反応性の関係は、従来明らかにされていな
い。図1には全組成域を、フッ化アンモニウムモル濃度
/フッ化水素モル濃度([NH4F]/[HF]で表
す)で整理しているが、この中から代表的な3組成につ
いての化学反応式5〜9[化5]〜[化9]を示すと下
記の如くである。
F]=1
のイオン種は異なっており、反応は夫々の反応速度及び
反応平衡恒数において進行するであろうことが予想され
る。本発明者は全組成域すなわち各[NH4F]/[H
F]比および各濃度における反応調査を行い、得られた
知見を図2に示した。但し、図2は以下の条件で測定し
たものである。
当量添加され、反応温度は70℃以上である。この結果
から、[NH4F]/[HF]比が1.0以下の組成域
(ただし[NH4F]/[HF]比が0、すなわちHF
単独溶液の場合は別である)において、処理液中全HF
濃度1.0〜10.0%の範囲にわたり97%以上の反応
率を達成することが明らかとなった。HF単独溶液の場
合、常温で粒炭酸カルシウムで処理した場合9時間後で
フッ素の回収率は94%である。しかし粉炭酸カルシウ
ムの場合は3時間後にすでに99%以上の回収率を達成
することができた。その結果を図3に示した。アンモニ
ウム塩を含有する場合は、加温と炭酸カルシウムとの作
用により、脱アンモニアをしなければ脱フッ素の効果が
減じられる。図4は反応率に対する温度効果を示してい
る。この結果から液温は50℃以上好ましくは70℃以
上で処理するのが効果的であることは明らかである。但
し、図4中の記号は夫々以下のことを示す。また、Ca
CO3 の純分として液中全HFに対して1.0当量添
加、各温度で1時間保持した。
2成分系について、調査した結果を示した。HFとH2
SiF6がF濃度において等濃度存在していても、炭酸
カルシウムを用いて室温で処理した場合、全フッ素がC
aF2として分離された液中に、SiO2が初濃度のまま
残存していることが認められた。炭酸カルシウムを用い
ることによる精製効果が明確に認められた。
全域にわたってSiO2濃度変化を調査した結果であ
る。処理液中全HF濃度は1.0%〜2.0、SiO2濃
度は200ppm〜400ppmであり、液温70℃に
おいてはF濃度に対して化学当量の炭酸カルシウムを添
加し、生成するフッ化カルシウムを分離した液中からの
SiO2 除去率を示している。炭酸カルシウムによる生
成効果は、[NH4F]/[HF]比が変化しても全く
これに依存しないことが明らかとなった。同一条件で、
水酸化カルシウムを用いると、ほとんどのSiO2 はフ
ッ化カルシウム中に含有され、SiO2 除去率は極めて
大きい値となることを図中に対比して示した。
化アンモニウム系エッチング剤を使用する工程の組成、
濃度条件は、夫々の業種において各様であり、また必要
に応じて変化してゆくと思われるが、図1に示した組成
域を離れることはない。この組成域においては、炭酸カ
ルシウムを用いて高純度フッ化カルシウムの回収が可能
である。
O 2成分系エッチング工程とHF−NH4F−H2O3
成分系エッチング工程が併存しており、全体としては
[NH4F]/[HF]比が1.0以下となるのが常であ
り、回収系列の統合により本発明の適用が可能である。
その他の業種において、[NH4F]/[HF]が1.0
以上の場合においても、1.0以下或いはHF−H2O
2成分系処理業種においても本発明は適用が可能であ
る。
よびフッ化アンモニウムを主成分とするエッチング剤か
ら、フッ素をフッ化カルシウムとして回収する方法にお
いて、エッチング剤に対して略々当量の炭酸カルシウム
を添加反応させて、排水中のフッ素を99%以上回収す
ると共に、未反応炭酸カルシウム含有率が1%以下であ
り、シリカ含有率の少ない高純度フッ化カルシウムを回
収することを特徴とする。
フッ化カルシウム中未反応炭酸カルシウムを1%以下と
する」ということを達成するには、「フッ素に化学当量
の炭酸カルシウムを加えて反応率を略々100%にす
る」以外に手段はないことを先ず明確にしておく。
炭酸カルシウムを添加すれば、フッ素回収の目的は達成
できる。これが従来の排水処理技術の手段であった。し
かし回収フッ化カルシウムは過剰炭酸カルシウムを含有
し、高純度回収の目的は達成されない。又、反応率が略
々100%でない化学当量添加は回収率と回収純度が共
に低下する結果を招く。したがって、化学当量添加で反
応率を略々100%とする新規技術の開発無しに、高純
度フッ化カルシウム回収率を99%以上とする手段はな
いのである。
0%にする手段として、エッチング剤と炭酸カルシウム
との移送方向を向流とする技術を提起している。これに
よって回収フッ化カルシウムの高純度化と排水中のフッ
素含有量の微量化の両立が達成された。この方式におい
て、処理液量の規模増大は設備規模の拡大となることは
当然である。本発明者らは、設備規模の拡大を抑止する
と共に、向流方式の効果をさらに増進する手段につき、
種々研究を重ねた結果として、並流−向流の組み合わせ
方式と、図3の結果から粒炭酸カルシウムと粉炭酸カル
シウムの2段添加方式及びフッ化水素系とフッ化水素・
フッ化アンモニウム系の二系列組み合わせ方式を発案す
るに至った。以下この各方式の原理並びに特徴を述べ
る。
/液相の比である。フッ化水素系エッチング剤は通常H
F0.5%濃度で用いられ、洗浄工程で約10倍に希釈
されるので、回収フッ化カルシウム/処理液量の比は約
1/1000である。フッ化水素、フッ化アンモニウム
エッチング剤系は洗浄工程を経た後、HF濃度2〜5%
となり、回収フッ化カルシウム/処理液量の比は約4〜
10/100である。大量の液相処理、すなわち液中フ
ッ素の回収を並流方式で行い、少量の固相処理、すなわ
ち回収フッ化カルシウムの高純度化を向流方式で行え
ば、その向流方式設備規模は並流方式の場合に比べて固
相/液相比に比例して縮小することが可能である。
価値を左右する重要な特性である。フッ素系エッチング
剤と粒炭酸カルシウムの反応においては、反応は固相中
固相生成反応、すなわち炭酸カルシウムは粒子形状を変
化することなくフッ化カルシウムに転換されることは明
らかにされている。回収フッ化カルシウムが純粋であっ
ても、粉状であれば分離、洗浄、乾燥、輸送工程は勿
論、再利用工程においても使用価値を著しく低下させる
ことがある。例えばフッ化水素発生原料として現在用い
られている天然蛍石に代替えし得ない。
の粒度を大にするとき、液中のフッ素濃度を低下させる
のに、充分な時間を必要とするため、処理設備規模を拡
大する必要が生じる。本発明者らは、炭酸カルシウムの
大部分を粒状で第1段の反応槽に添加し、残部を粉状で
第2段反応器に添加し反応させることで、全体として粒
度を大としながら反応時間を短縮し、設備規模を縮小し
うる方法を発案した。
カルシウムの粒径は0.05〜0.15mmが好ましいが特
に限定されない。粉状の炭酸カルシウムはその比表面積
1000〜6000cm2/g(粒径30〜3μm)の物が
好ましい。
度でないと反応が進行しない。すなわち、フッ化カルシ
ウムに転換される炭酸カルシウムの中心部の反応が完結
するのに時間が必要であり、これも設備規模に関係す
る。その完結を待つことなく、中心部の反応はフッ化水
素系エッチング剤の処理系と組み合わせることにより、
効果的に解決し得ることを知った。すなわち、フッ化水
素・フッ化アンモニウム系エッチング剤と炭酸カルシウ
ムを反応炭酸カルシウムについて当量的に並流方式で処
理し、液相反応を完結せしめ、未反応炭酸カルシウムを
含む固相の処理はフッ化水素系エッチング剤と向流方式
で処理する。この向流処理は、処理する固相すなわち未
反応炭酸カルシウムを含むフッ化カルシウムを撹拌槽に
供給しても、固定床に充填してもよい。いずれの場合
も、フッ化水素系エッチング剤は未反応炭酸カルシウム
を完全にフッ化カルシウムに転換せしめた後、前段の並
流処理に合流せしめる向流方式とする。
チング剤を処理する場合の方法を示した。図7は半導体
工程から排出されたフッ化水素酸を一旦貯槽に入れ、並
流方式で反応槽R1で、粒状の炭酸カルシウムと反応さ
せ、続いて反応槽R2で粉状の炭酸カルシウムを添加し
て処理してフッ素の99%以上を回収する。排水はシッ
クナーから排出され、未反応の炭酸カルシウムを含有す
るフッ化カルシウムは反応槽R3でフッ化水素系エッチ
ング剤と向流方式で処理されて、シリカ含有量の少ない
高純度のフッ化カルシウムを生成する。図8は図7にお
けるフッ化水素酸の貯槽を反応槽として用いた例であ
る。
3成分系エッチング剤(バッファードフッ酸)を処理
する場合の方法を示している。
応槽R1で略々当量の炭酸カルシウムと70℃以上で反
応させ、排水中のフッ素を99%以上回収し、未反応の
炭酸カルシウムを含有するフッ化カルシウムは反応槽R
2に移して、ここでフッ化水素系エッチング剤と向流方
式で処理し、シリカ含有量の少ない高純度フッ化カルシ
ウムを生成させる。R2の排出液はR1へ供給してバッ
ファードフッ酸と統合して処理する。
槽R1から排出される未反応の炭酸カルシウムを含有す
るフッ化カルシウムを一定量貯えて充填した固定床を用
いて、フッ化水素系エッチング剤を向流方式で通液して
高純度のフッ化カルシウムに変換する。フッ化水素、ま
たはフッ化水素およびフッ化アンモニウムを主成分と
し、これに不溶性カルシウム塩を形成しないエッチング
助剤、例えば硝酸、塩酸、酢酸、過酸化水素、界面活性
剤等を夫々あるいは混合して配合されたエッチング剤に
対しても同様の処理に高純度フッ化カルシウムを回収す
ることができる。
施例によって述べる。
ッチング剤の処理を常温で行った。0.5%フッ化水素
酸2t/hの流速で反応槽R1(容量20M2)に入
れ、これに粒炭酸カルシウム(粒径0.05〜0.15m
m)25kg/hの速度で添加し、10時間滞留で反応さ
せ、続いて反応槽R2で粉炭酸カルシウム(比表面積2
000〜6000cm2/g)を4kg/hの速度で添加して
滞留時間10時間で反応させた。溶液をシックナーに導
入し、固液分離し、固体部を反応槽R3に入れ、これを
向流方式で処理した。すなわち0.5%フッ化水素酸4
00kg/hの流速でR3に通液して、未反応の炭酸カル
シウムをフッ化カルシウムに変換したのち、反応槽R1
へ統合した。シックナーから排出される排水中のフッ素
濃度は15ppm以下であった。結果は表1に示した。反
応槽R1およびR2の容量20M3に対し、反応槽R3
は2M3と約1/10に縮小して、向流処理により99
%以上のフッ化カルシウムが回収された。
ッチング剤の処理を常温で行った。0.5%フッ化水素
酸が2t/hで流入されてくる50M3の原液槽R1に
25kg/hの添加速度で粒炭酸カルシウムを加えていっ
た。原液槽は撹拌機構を有し、固液混合状態で約24時
間滞留し、スラリー状態で連続的に反応槽R2に導入さ
れる。この原液槽における撹拌機構の例を図11に示し
た。反応槽R2には粉炭酸カルシウムを4kg/hの添加
速度で反応させた。シックナーで固液分離し、固体部を
反応槽R3に入れ、実施例1と同様に向流処理した。す
なわち0.5%フッ化水素酸を400kg/hの速度で向
流方式で供給して、未反応の炭酸カルシウムをフッ化カ
ルシウムに変換したのち、R3を出る溶液はR1に統合
される。結果は表1に示した。
化アンモニウム系エッチング剤を(フッ素含有量100
00ppm)を反応槽R1に入れ、先ず粒炭酸カルシウム
を略々当量添加して70℃で10時間反応させた後、粉
炭酸カルシウムを残存フッ素に略々当量分添加して10
時間反応させてエッチング剤中のフッ素の99%以上を
除去した。固液を分離し固相部を反応槽R2に移しこれ
にHF0.5%のフッ化水素系エッチング剤と向流方式
で反応させて未反応炭酸カルシウムをフッ化カルシウム
に変換した。向流処理により99%以上のフッ化カルシ
ウムを回収した。結果は表2に示した。
ッ化アンモニウム系エッチング剤(フッ素含有量100
00Ppm)を反応槽R1に入れ、先ず粒炭酸カルシウム
を略々当量添加して70℃で10時間反応させた後、粉
炭酸カルシウムを残存フッ素分に略々当量添加して10
時間反応させてエッチング剤中のフッ素の99%以上を
除去した。固液を分離し固相部を固定床R2に充填し、
0.5%フッ化水素酸で向流処理した。すなわちHF0.
5%のフッ化水素系エッチング剤を通液反応させて未反
応炭酸カルシウムをフッ化カルシウムに変換したのちR
1に統合する。結果は表2に示した。
ニウム系エッチング剤に、種々のエッチング助剤が配合
されている系の排水についても上記実施例と同様に処理
できる。すなわち、フッ化水素系は常温で図7又は図8
のシステムを用い、フッ化水素・フッ化アンモニウム系
は70℃で図9又は図10のシステムを用いて炭酸カル
シウムを2段階で反応させて処理した。固液分離し、液
相は排水として放流し、固相はHF0.5%のフッ化水
素エッチング剤と向流方式で反応させ、99%以上の回
収フッ化カルシウムを得た。結果を表3及び表4に示し
た。
カルシウム中にはほとんど回収されなかった。
水3元素組成の組成図である。
成域における炭酸カルシウムの反応性を示す説明図であ
る。
率との関係を示すグラフである。
である。
モル組成域の組成図である。
エッチング剤と炭酸カルシウム又は水酸化カルシウムの
反応において生成するフッ化カルシウム中へのシリカの
析出率を示すグラフである。
剤の処理の1例を示すフローシートである。
剤の処理の1例を示すフローシートである。
チング剤の処理の1例を示すフローシートである。
ッチング剤の処理の1例を示すフローシートである。
示す説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】フッ化水素、又はフッ化水素およびフッ化
アンモニウムを主成分とするエッチング剤から、フッ素
をフッ化カルシウムとして回収する方法において、フッ
化アンモニウム/フッ化水素のモル当量比が1.0以下
の組成域において、50℃以上の温度で炭酸カルシウム
を反応せしめて、未反応炭酸カルシウム含有率が約3%
以下であり、シリカ含有率の少ない高純度フッ化カルシ
ウムを回収することを特徴とするフッ化カルシウムを回
収する方法。 - 【請求項2】フッ化水素、又はフッ化水素およびフッ化
アンモニウムを主成分とするエッチング剤から、フッ素
をフッ化カルシウムとして回収する方法において、エッ
チング剤の移送方向と炭酸カルシウムの移送方向を向流
としながら反応せしめて、未反応炭酸カルシウム含有率
が約1%以下であり、シリカ含有率の少ない高純度フッ
化カルシウムを回収する方法。 - 【請求項3】フッ化水素、又はフッ化水素およびフッ化
アンモニウムを主成分とするエッチング剤に、略々当量
の炭酸カルシウムを添加反応させて、フッ素を99%以
上回収すると共に、未反応炭酸カルシウム含有率が1%
以下であり、シリカ含有率の少ない高純度フッ化カルシ
ウムを回収する方法において、エッチング剤の移送方向
と、炭酸カルシウムの移送方向を、並流及び向流の組み
合わせとすることを特徴とするフッ化カルシウムの回収
方法。 - 【請求項4】炭酸カルシウムの添加を、粒炭酸カルシウ
ム添加と粉炭酸カルシウム添加の2段階となして、排出
液中のフッ素を99%以上回収することを特徴とする請
求項1〜3のいずれかのフッ化カルシウムの回収方法。 - 【請求項5】エッチング剤と炭酸カルシウムの移送方向
を並流とし、生成したフッ化カルシウムの移送方向とフ
ッ化水素を主成分とするエッチング剤の移送方向を向流
とする事を特徴とする請求項3のフッ化カルシウムの回
収方法。 - 【請求項6】エッチング剤と炭酸カルシウムの移送方向
を並流とし、生成したフッ化カルシウムを固定床に充填
し、フッ化水素を主成分とするエッチング剤の移送方向
を向流とする事を特徴とする請求項3のフッ化カルシウ
ムの回収方法。 - 【請求項7】フッ化水素、又はフッ化水素およびフッ化
アンモニウムを主成分とし、これに不溶性カルシウム塩
を形成しないエッチング助剤、例えば硝酸,塩酸,酢
酸,過酸化水素,界面活性剤等が夫々あるいは混合して
配合されたエッチング剤から、請求項1〜6のいずれか
の処理によって高純度フッ化カルシウムを回収する方
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14627892A JP3378892B2 (ja) | 1991-10-03 | 1992-05-12 | フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法 |
US07/953,960 US5362461A (en) | 1991-10-03 | 1992-10-01 | Method for recovering calcium fluoride from fluoroetchant |
EP92402687A EP0536051A1 (en) | 1991-10-03 | 1992-10-02 | Method for recovering calcium fluoride from fluoroetchant |
US08/070,293 US5382423A (en) | 1991-10-03 | 1993-06-02 | Apparatus for recovering calcium fluoride from fluoroetchant |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28374791 | 1991-10-03 | ||
JP3-283747 | 1991-10-03 | ||
JP14627892A JP3378892B2 (ja) | 1991-10-03 | 1992-05-12 | フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05170435A true JPH05170435A (ja) | 1993-07-09 |
JP3378892B2 JP3378892B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=26477168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14627892A Expired - Lifetime JP3378892B2 (ja) | 1991-10-03 | 1992-05-12 | フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3378892B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005026055A3 (en) * | 2003-09-15 | 2005-06-30 | Boc Group Plc | Treatment of aqueous chemical waste |
JP2009196858A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-09-03 | Ebara Corp | 合成蛍石回収方法及び回収装置 |
JP2012183457A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Seiko Epson Corp | 分離方法および分離装置 |
JP2012200687A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Kurita Water Ind Ltd | ケイフッ化水素酸含有廃液の処理方法 |
JP2014108366A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-12 | Toshiba Corp | フッ素含有廃水の処理方法及びフッ素含有廃水の処理装置 |
KR20150021577A (ko) * | 2012-06-25 | 2015-03-02 | 실리코르 머티리얼즈 인코포레이티드 | 칼슘 플루오라이드의 정제 방법 |
CN115367975A (zh) * | 2022-08-30 | 2022-11-22 | 广东邦普循环科技有限公司 | 一种含氟化钙污泥资源化的方法 |
-
1992
- 1992-05-12 JP JP14627892A patent/JP3378892B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005026055A3 (en) * | 2003-09-15 | 2005-06-30 | Boc Group Plc | Treatment of aqueous chemical waste |
JP2009196858A (ja) * | 2008-02-22 | 2009-09-03 | Ebara Corp | 合成蛍石回収方法及び回収装置 |
JP2012183457A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Seiko Epson Corp | 分離方法および分離装置 |
TWI465280B (zh) * | 2011-03-03 | 2014-12-21 | Seiko Epson Corp | Separation method and separation device |
JP2012200687A (ja) * | 2011-03-25 | 2012-10-22 | Kurita Water Ind Ltd | ケイフッ化水素酸含有廃液の処理方法 |
KR20150021577A (ko) * | 2012-06-25 | 2015-03-02 | 실리코르 머티리얼즈 인코포레이티드 | 칼슘 플루오라이드의 정제 방법 |
JP2015521582A (ja) * | 2012-06-25 | 2015-07-30 | シリコー マテリアルズ インコーポレイテッド | フッ化カルシウムの精製方法 |
JP2014108366A (ja) * | 2012-11-30 | 2014-06-12 | Toshiba Corp | フッ素含有廃水の処理方法及びフッ素含有廃水の処理装置 |
CN115367975A (zh) * | 2022-08-30 | 2022-11-22 | 广东邦普循环科技有限公司 | 一种含氟化钙污泥资源化的方法 |
CN115367975B (zh) * | 2022-08-30 | 2023-10-20 | 广东邦普循环科技有限公司 | 一种含氟化钙污泥资源化的方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3378892B2 (ja) | 2003-02-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3551332A (en) | Purification of fluorine-containing industrial waste waters | |
US4981664A (en) | Method of production of high purity silica and ammonium fluoride | |
TWI529141B (zh) | Recovery and treatment of hydrofluoric acid and fluorosilicic acid waste | |
US5427757A (en) | Process for the production of phosphoric acid and hydrogen fluoride from phosphate rock and fluosilicic acid | |
US5362461A (en) | Method for recovering calcium fluoride from fluoroetchant | |
JP3378892B2 (ja) | フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法 | |
WO2006127301A1 (en) | Processes for producing phosphates | |
US5165907A (en) | Method of production of high purity silica and ammonium fluoride | |
JP2006061754A (ja) | フッ素含有廃水の処理方法およびフッ素含有廃水の処理設備 | |
CN108190945B (zh) | 一种废酸的资源化利用工艺 | |
US5531975A (en) | Process for the production of phosphoric acid and calcium fluoride | |
CA2031229C (en) | Fluoride removal from sulphuric acid | |
US5853685A (en) | Process for the production of high purity silica from waste by-product silica and hydrogen fluoride | |
US3021194A (en) | Production of ammonium hydrogen fluoride | |
JP2865222B2 (ja) | フッ素系エッチング剤からフッ化カルシウムを回収する方法 | |
US3689216A (en) | Production of hydrogen fluoride from fluosilicic acid | |
JP5495392B2 (ja) | 廃液から有価物を製造する方法 | |
JP2005144209A (ja) | フッ素含有廃水の処理方法 | |
US4554144A (en) | Removal of magnesium and/or aluminum values from impure aqueous phosphoric acid | |
JP2972437B2 (ja) | フッ化カルシウム回収装置 | |
JP5779934B2 (ja) | フッ化カルシウムの回収方法 | |
JP3912878B2 (ja) | 燐酸製造プロセスからSiF4を製造する方法 | |
RU2757017C1 (ru) | Способ получения фторида водорода из смеси дифторида кальция и диоксида кремния | |
JP3196531B2 (ja) | ポリリン酸含有水の処理方法 | |
KR20100092556A (ko) | 혼합폐산으로부터 선택적 침전을 통해 불산을 분리하는 방법 및 그 시스템 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20021001 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071213 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081213 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091213 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101213 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111213 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121213 Year of fee payment: 10 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121213 Year of fee payment: 10 |