JPH05169205A - 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法 - Google Patents

双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法

Info

Publication number
JPH05169205A
JPH05169205A JP8900292A JP8900292A JPH05169205A JP H05169205 A JPH05169205 A JP H05169205A JP 8900292 A JP8900292 A JP 8900292A JP 8900292 A JP8900292 A JP 8900292A JP H05169205 A JPH05169205 A JP H05169205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tundish
casting
molten metal
speed
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP8900292A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuo Fukuhara
徳雄 福原
Shinzo Iida
晋三 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP8900292A priority Critical patent/JPH05169205A/ja
Publication of JPH05169205A publication Critical patent/JPH05169205A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋳造速度を早く安定させ、かつその安定状態
を高精度で継続させる。 【構成】 タンディッシュ重量調節信号を油圧サーボ7
に出力するタンディッシュ重量調節計6に、双ロール式
連続鋳造機1による鋳片の鋳造速度が安定するまではタ
ンディッシュ重量設定器6aで設定したタンディッシュ
重量設定値をタンディッシュ重量調節計6に入力し、こ
れとロードセルLで検出したタンディッシュ重量との差
に基づくタンディッシュ重量調節信号を出力し、安定し
た後は目標鋳造速度Vと双ロール式連続鋳造機1を駆動
するモータ回転検出器5aにより検出された実鋳造速度
vとの圧差をPID演算して出力する鋳造速度調節計8
を設けることにより、鋳造開始から早く鋳造速度を安定
させることができ、また鋳造速度に基づいてタンディッ
シュ2から双ロール式連続鋳造機1に溶鋼が注湯される
ので、安定した鋳造速度を維持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーバーフロー注湯式
の双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法の改善に関
し、特に鋳造速度に基づいてレードルからタンディッシ
ュへの注湯量を制御するようにした双ロール式連続鋳造
機の鋳造速度制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、双ロール式連続鋳造機
(以下、連続鋳造機という)は2本の平行な鋳造ロール
と、それらの両端側にそれぞれ配設された堰板の間に供
給された溶湯を、鋳造ロールを同期回転させることによ
りこれら鋳造ロールの間隔に相当する厚さと、長さに相
当する幅とを有する板部材(以下、鋳片という)を連続
的に鋳造するものである。
【0003】以下、従来の典型的な連続鋳造機の鋳造速
度制御方法についての概要を、その鋳造速度制御系統図
の図5を参照しながら説明すると、同図に示す符号1
は、平行に配設された鋳造ロール1aと1bとからなる
連続鋳造機であって、この連続鋳造機1はモータコント
ローラ2により回転制御されるモータMによって駆動さ
れる。そして、この連続鋳造機1には、レードル3から
ストッパ3aの昇降による溶鋼排出口の開度の調整によ
って溶湯が注湯されるタンディッシュ2から溶鋼が注湯
されるように構成されている。
【0004】ところで、このような連続鋳造機1によっ
て鋳片の鋳造品質を安定させるためには、鋳造速度を所
定値に安定させることが極めて大切であるため、必要と
する鋳造速度Vを得るのに鋳造速度V=αF、溶湯量F
=βW(但し、Wはタンディッシュ内の溶鋼重量であ
り、またα,βは機械諸元から一意的に決定される定数
である)の関係式から、予めタンディッシュ内の溶鋼重
量Wを求めておき、この溶鋼重量Wを設定値として重量
設定器6aで設定した設定値を後述するタンディッシュ
重量調節計6に入力してタンディッシュ2内の溶鋼重量
Wを維持するようにしている。
【0005】より詳しくは、溶鋼が注湯されているタン
ディッシュ2の重量を測定するロードセルLからの重量
検出信号を受けると共に、この重量検出信号値と、重量
設定器6aによって設定された重量設定値との大小比較
により、油圧サーボ7を作動させてレードル3の溶鋼排
出口をストッパ作動用シリンダ4によりストッパ3aを
開閉制御してレードル3内の溶鋼をタンディッシュ2に
注湯し、タンディッシュ2内の溶鋼重量Wを一定に保持
してそのオーバフロー界面を所定高さに維持しながら、
連続鋳造機1の鋳造ロール1aと1bの間に溶鋼を注湯
して鋳造速度Vを所定速度に安定させており、タンディ
ッシュ2内の溶鋼のオーバーフロー界面の高さのみが注
湯量を決定する要素となっている。
【0006】勿論、以上の説明から良く理解されるよう
に、溶鋼のオーバーフロー界面の高さを直接計測するこ
とが好ましいが、界面が波打つなどのこともあって優れ
た直接計測方法が確率されていないためにタンディッシ
ュ2内の溶鋼重量Wをオーバーフロー界面の高さの代替
とせざるを得ない状況にあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上の説明
から良く理解されるように、最も重要な鋳造条件は鋳造
速度Vである。つまり、連続鋳造機は溶湯が鋳造ロール
に接触することにより凝固し、凝固したシェルが2本の
鋳造ロールの間隔に基づく厚さの鋳片として鋳造される
ものであるから、連続鋳造機内の溶湯レベルと鋳造ロー
ルの回転速度を同期させなければならない。
【0008】例えば、鋳造ロールの回転速度に比較して
溶湯レベルが高過ぎるとシェルが厚くなり過ぎ、連続鋳
造機が圧延能力を有していないのでシェルが厚くなり過
ぎることによる過負荷で連続鋳造機が運転停止に至り、
鋳片を鋳造することができなくなる。一方、逆に鋳造ロ
ールの回転速度に比較して溶湯レベルが低過ぎると鋳造
ロールの最近接した位置においても未凝固部分が残存
し、復熱によりシェルの外殻が破れてブレークアウトが
発生する。
【0009】そのため、鋳造速度Vに合わせて連続鋳造
機1内の溶湯レベルを一定に保持するべく制御しなけれ
ばならないにも係わらず、安定した鋳造速度vと必要と
する鋳造速度Vとの差をオペレータが判断して、その都
度、連続鋳造機1に比較して大容量のタンディッシュ内
の溶鋼重量Wを設定値として与えて連続鋳造機1に溶鋼
を注湯している。
【0010】また、タンディッシュが大容量であるが故
に迅速な溶鋼の注湯調整ができず、極めて面倒であると
いう解決すべき課題があるのに加え、溶鋼温度によって
オーバフロー界面の高さが変化し、また耐火レンガの消
耗等によるタンディッシュの重量変化もあって想定した
鋳造速度を得ることができないので、目標鋳造速度にす
るのに長時間を要する結果、不安定品質の鋳片を鋳造せ
ざるを得ず、鋳片の歩留りが低くなるという解決すべき
課題もあった。
【0011】従って、本発明の目的とするところは、迅
速に所定の鋳造速度に安定させた後には自動制御により
確実に目標鋳造速度を維持し得る連続鋳造機の鋳造速度
制御方法を提供するにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した実情
に鑑みてなされたものであって、従って上記課題を解決
するために本発明の請求項1に係る連続鋳造機の鋳造速
度制御方法が採用した主たる手段の特徴とするところ
は、レードル内の溶湯をタンディッシュに供給し、該タ
ンディッシュから回転する2本の鋳造ロールの間に溶湯
を注湯して連続的に鋳片を鋳造する連続鋳造機の鋳造速
度制御方法において、鋳造ロールの回転速度を検出して
得た鋳造速度と予め設定した目標鋳造速度とを比較し、
この比較により得られた鋳造速度の偏差をPID演算し
て重量制御値を求め、この重量制御値と検出したタンデ
ィッシュ重量とを比較し、この比較により得られたタン
ディッシュ重量の偏差に基づいてレードルからタンディ
ッシュに供給される溶湯量を自動調節するところにあ
る。
【0013】また、本発明の請求項2に係る連続鋳造機
の鋳造速度制御方法が採用した主たる手段の特徴とする
ところは、レードル内の溶湯をタンディッシュに供給
し、該タンディッシュから回転する2本の鋳造ロールの
間に溶湯を注湯して連続的に鋳片を鋳造する連続鋳造機
の鋳造速度制御方法において、鋳造開始直後の鋳造速度
が安定するまでは、予め設定した目標タンディッシュ重
量と検出したタンディッシュ重量とを比較し、この比較
により得られたタンディッシュ重量の偏差に基づいてレ
ードルからタンディッシュに供給される溶湯量を手動調
節すると共に、鋳造開始直後の鋳造速度が安定した後に
は、鋳造ロールの回転速度を検出して得た鋳造速度と予
め設定した目標鋳造速度とを比較し、この比較により得
られた鋳造速度の偏差をPID演算して重量制御値を求
め、この重量制御値と検出したタンディッシュ重量とを
比較し、この比較により得られたタンディッシュ重量の
偏差に基づいてレードルからタンディッシュに供給され
る溶湯量を自動調節するところにある。
【0014】また、本発明の請求項3に係る連続鋳造機
の鋳造速度制御方法が採用した主たる手段のちくちょう
とするところは、レードル内の溶湯をタンディッシュに
供給し、該タンディッシュから回転する2本の鋳造ロー
ルの間に溶湯を注湯して連続的に鋳片を鋳造する双ロー
ル式連続鋳造機の鋳造速度制御方法において、鋳造開始
直後の鋳造速度が安定するまでは、予め設定した目標タ
ンディッシュ重量と検出したタンディッシュ重量とを比
較し、この比較により得られたタンディッシュ重量の偏
差に基づいてレードルからタンディッシュに供給される
溶湯量を手動調節すると共に、鋳造開始直後の鋳造速度
が安定した後に、前記鋳造ロールの回転数を双ロール式
連続鋳造機内の溶湯レベルが一定になるように変化さ
せ、変化した鋳造ロールの回転数に基づく実鋳造速度と
目標鋳造速度とに速度偏差が生じたとき、該速度偏差に
比例させて前記双ロール式連続鋳造機への注湯量を変化
させるべく目標タンディッシュ重量を変更することによ
り、該双ロール式連続鋳造機内の溶湯レベルを自動調節
するところにある。
【0015】
【作用】本発明の請求項1に係る連続鋳造機の鋳造速度
制御方法によれば、検出された鋳造ロールの回転速度か
ら得られる鋳造速度と予め設定した目標鋳造速度との偏
差のPID演算により重量制御値が求められると共に、
この重量制御値と検出したタンディッシュ重量の偏差に
基づいてレードルからタンディッシュに供給される溶湯
量が調節されるので、タンディッシュから連続鋳造機に
は鋳造速度に基づいて溶湯が供給される。
【0016】また、本発明の請求項2に係る連続鋳造機
の鋳造速度制御方法によれば、鋳造開始直後の鋳造速度
が安定する前には、予め設定した目標タンディッシュ重
量と検出したタンディッシュ重量とが比較され、この比
較により得られたタンディッシュ重量の偏差に基づいて
レードルからタンディッシュに供給される溶湯量が調節
されると共に、鋳造開始直後の鋳造速度が安定した後に
は、請求項1と同様にレードルからタンディッシュに供
給される溶湯量が調節される。
【0017】また、本発明の請求項3に係る連続鋳造機
の鋳造速度制御方法によれば、鋳造ロールの回転数が連
続鋳造機内の溶湯レベルに応じて変更されるので、連続
鋳造機内の溶湯レベルが一定に維持され、そして変化し
た鋳造ロールの回転数に基づく実鋳造速度と目標鋳造速
度とに速度偏差が生じると、この速度偏差に応じて目標
タンディッシュ重量が変えられタンディッシュに所定の
量の溶湯を注湯すべくレードルから変更された溶湯量が
注湯されるので、速度偏差をなくするべく連続鋳造機に
はタンディッシュから溶湯が注入され、これにより連続
鋳造機の溶湯レベルが次第に変化しようとするが、この
変化に応じて鋳造ロールの回転数が目標鋳造速度になる
ように自動調節される。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る実施例を、連続鋳造機の
鋳造速度制御系統図の図1と、制御フロー図の図2とを
参照しながら、従来例と同一のものならびに同一機能を
有するものを同一符号を以て説明する。但し、この実施
例は、従来構成になる鋳造速度制御系統のタンディッシ
ュ重量調節計と連続鋳造機を駆動するモータを制御する
モータコントローラとを連動させる系統を付設したもの
であるから、その相違する点についてだけの説明に止め
る。
【0019】即ち、一点鎖線内に示す系統は従来例にな
る連続鋳造機の制御系統と同一である。本実施例はこれ
に、手動の場合には同図に示すようにスイッチSの切替
えによりタンディッシュ重量設定器6aから入力される
タンディッシュ重量設定値をタンディッシュ重量調節計
6に出力する一方、自動の場合には入力されたモータ回
転検出器5aで検出されたモータMの検出回転速度v
と、目標鋳造速度設定器8aで設定されて入力された目
標鋳造速度Vとの速度偏差をPID演算すると共にこの
PID演算結果をスイッチSの逆切替えによりタンディ
ッシュ重量調節計6に出力する鋳造速度調節計8を付加
したものである。
【0020】故に、タンディッシュ重量調節計6から上
記PID演算結果とロードセルLにより検出されたタン
ディッシュ重量との比較に基づく出力が油圧サーボ7に
入力され、この油圧サーボ7の作動によって作動される
ストッパ作動用シリンダ4によりストッパ3aが作動さ
れる構成になっている。
【0021】次に、タンディッシュ2内の溶湯が0のと
きから鋳造速度が安定し、さらに鋳造速度の安定状態を
維持するまでの制御手順を、図2を参照しながら説明す
る。先ず、第1-1ステップにおいて、鋳造開始に際して
は鋳造速度調節計8の出力端子がタンディッシュ重量設
定器6aの入力端子とがスイッチSの手動切替えによっ
て接続され、このタンディッシュ重量設定器6aにより
設定されたタンディッシュ重量設定設定値がタンディッ
シュ重量調節計6に入力される。
【0022】第1-2ステップにおいて、タンディッシュ
重量調節計6から油圧サーボ7に出力される制御出力M
Vに応じてストッパ3aが上昇され、レードル3からタ
ンディッシュ2に溶鋼が注湯される。
【0023】第1-3ステップにおいて、連続鋳造機1に
よる鋳造状態が安定したか否かが確認され、Noの場合
には第1-1ステップのタンディッシュ重量設定設定値の
再設定が行われ次いで第1-2ステップとへの繰り返しが
行われ、Yesの場合には、上記スイッチSによって鋳
造速度調節計8の出力端子とタンディッシュ重量設定器
6aの入力端子とが切替えられて鋳造速度検出値と目標
鋳造速度設定器8aとで設定された目標鋳造速度値との
差圧出力側に接続され、次の自動モードに切り換えられ
る。
【0024】第2-1ステップにおいて、目標鋳造速度設
定器8aにより鋳造速度調節計8に目標鋳造速度Vが入
力されて第2-2ステップに進む。
【0025】第2-2ステップにおいて、モータ回転検出
器5aにより検出されたモータMの回転数、即ち鋳造ロ
ーラ1bの回転数、即ち実鋳造速度vが鋳造速度調節計
8に入力される。
【0026】第2-3ステップにおいて、上記目標鋳造速
度Vと実鋳造速度vとの圧力差(V−v=Δv)からタ
ンディッシュ重量調節計6に入力される重量制御出力M
VがMV=100/P〔1+1/T1 S+TD S/(1
+TD /m)S〕×Δvの式によってPID演算され、
そしてこの演算により求められたMVがタンディッシュ
重量調節計6に入力されて第2-4ステップに進む。な
お、上記式中に用いている英文字のPは比例帯であり、
1 は積分時間であり、Sは演算子であり、TD は微分
時間であり、またmは微分ゲインである。
【0027】第2-4ステップにおいて、タンディッシュ
重量調節計6はMVとロードセルLにより検出されたタ
ンディッシュ重量検出値とを比較して制御出力を油圧サ
ーボ7に出力し、以下第2-1〜第2-4を繰り返す。
【0028】このように、実鋳造速度に基づいて制御さ
れる油圧サーボ7によって作動されるストッパ作動用シ
リンダ4によりストッパ3aが開閉されるので、従来の
タンディッシュ重量に基づく制御方法に比較してより高
精度で鋳片の鋳造が行え、さらに上記したように、鋳造
状態が安定する前には手動モードにより制御されるので
従来の様にオーバシュートによる乱れもないので、従来
に比較して早く安定するため鋳片の不良率も減少する。
【0029】次に、本発明に係る他の実施例を、連続鋳
造機の鋳造速度制御系統図の図3と、鋳造ロールの回転
速度,タンディッシュ内溶湯レベル並びに連続鋳造機内
の溶湯レベルの制御状況説明図の図4とを参照しなが
ら、従来例と同一のものならびに同一機能を有するもの
を同一符号を以て説明する。但し、この実施例も上記実
施例と同様に、従来と相違する点についてだけの説明に
止める。
【0030】即ち、一点鎖線内に示す系統は従来例にな
る連続鋳造機の制御系統と略同一である。本実施例は、
ロードセルLからタンディッシュ重量調節計6に連通す
る回路にタンディッシュ2の風袋重量を設定するタンデ
ィッシュ風袋設定器6bを入力する構成とし、さらに連
続鋳造機1にはこの中に注入される溶湯レベルを検出す
る溶湯レベル検出器9を配設し、これから出力された溶
湯レベル信号が入力される溶湯レベル調節計10と、か
つこの溶湯レベル調節計10からの出力信号に基づい
て、モータコントローラ5とタンデッシュ重量調節計6
とにそれぞれ制御信号を出力する後述する構成になる鋳
造速度制御器8を付加したものである。
【0031】上記鋳造速度制御器8は、ソフトにより制
御される1つの制御機器からなっており、鋳造速度設定
機能と比率演算機能とを備えてなり、詳しくは目標鋳造
速度設定部8aを備え、これからの出力信号の一つは第
1比率演算部8bを介して出力され、この出力と上記溶
湯レベル検出器9からの溶湯検出レベル信号とが比較さ
れ、その溶湯レベル偏差が溶湯レベル調節計10に入力
される。
【0032】そして、溶湯レベル調節計10からの出力
信号が、目標鋳造速度設定部8aから出力される他の出
力信号と比較され、その偏差がモータコントローラ5に
入力されてモータMの回転が変更されるため、連続鋳造
機1内の溶湯レベルが所定範囲内に維持されるように構
成されている。なお、上記溶湯レベル検出器9として
は、例えば画像処理装置が用いられる。
【0033】さらに、他の出力信号はモータ回転検出器
5aからの回転検出値と比較され、その偏差が第2比率
演算部8cを介して出力される。そして、この出力がタ
ンディッシュ内の溶湯量を設定するタンディッシュ内溶
湯量設定器6aの入力信号と比較され、その溶湯量偏差
がタンディッシュ重量調節計6に入力され、この溶湯量
偏差と前記ロードセルLからの検出値とタンディッシュ
風袋設定器6bによるタンディッシュ2の風袋の設定値
との偏差、つまり溶鋼重量が比較され、この比較結果に
よってストッパ3aを開閉制御する湯圧サーボ7に入力
されるように構成されている。
【0034】従って、溶湯レベル検出器9により連続鋳
造機1内の溶湯レベルが検出され、この検出値と目標鋳
造速度設定部8aによる設定値との間に溶湯レベル偏差
が生じると、その偏差に基づいて、第2比率演算部8c
を介して、タンディッシュ重量調節計6に、タンディッ
シュ2内の溶湯重量偏差に応じて作動され、これにより
ストッパ3aが開閉制御されてレードル3からタンディ
ッシュ2に溶湯が注湯される。そして、それに基づいて
タンディッシュ2からオーバーフローにより連続鋳造機
1への優等の注入量が変化するが、これに応じてモータ
コントローラ5によりモータMを介して鋳造ロール1
a,1bの回転速度が変えられるために連続鋳造機1内
の溶湯レベルは所定高さに維持され続ける。つまり、実
鋳造速度は目標鋳造速度で維持され続ける。
【0035】この場合、連続鋳造機1内の溶湯量よりも
タンディッシュ2内の溶湯量の方が遙かに多いので、例
えば連続鋳造機1内の溶湯の外乱による変動周期は1〜
2秒程度であるのに対して、タンディッシュ2内の溶湯
の外乱による変動周期は20〜30秒程度と長いが、図
4に示すように、これらが全て正常な安定状態になるま
での間並びに安定状態になった以降を通じて、連続鋳造
機1内の溶湯レベルは一定に維持され続ける。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
に係る鋳造速度制御方法によれば、検出された鋳造ロー
ルの回転速度から得られる鋳造速度と予め設定した目標
鋳造速度との偏差のPID演算により重量制御値が求め
られると共に、この重量制御値と検出したタンディッシ
ュ重量の偏差に基づいてレードルからタンディッシュに
供給される溶湯量が自動調節されるので、供給される溶
湯は鋳造速度に基づくことになり、従来のように安定し
た鋳造速度vと必要とする鋳造速度Vとの差をオペレー
タが判断する必要がなくなる結果、極めて容易にDTも
安定した連続鋳造が行える。
【0037】また、本発明の請求項2に係る鋳造速度制
御方法によれば、鋳造速度が安定した後は請求項1と同
様にレードルからタンディッシュに供給される溶湯量が
自動調節されるが、鋳造開始直後の鋳造速度が安定する
までは、予め設定した目標タンディッシュ重量と検出し
たタンディッシュ重量とが比較され、この比較により得
られたタンディッシュ重量の偏差に基づいてレードルか
らタンディッシュに供給される溶湯量が手動調節される
ので、従来のようにオーバーシュートがなくなる結果、
より迅速に鋳造速度を安定させることが可能になり、不
安定品質の鋳片の生産量を削減することが可能になる。
【0038】また、本発明の請求項3に係る鋳造速度制
御方法によれば、鋳造ロールの回転数が連続鋳造機内の
溶湯レベルに応じて変更されるので、連続鋳造機内の溶
湯レベルが一定に維持され、そして変化した鋳造ロール
の回転数に基づく実鋳造速度と目標鋳造速度とに速度偏
差が生じると、この速度偏差に応じて目標タンディッシ
ュ重量が変えられタンディッシュに所定の量の溶湯を注
湯すべくレードルから変更された溶湯量が注湯され、速
度偏差をなくするべく連続鋳造機にはタンディッシュか
ら溶湯が注入され、これにより連続鋳造機の溶湯レベル
が次第に変化しようとするがこの変化に応じて鋳造ロー
ルの回転数が目標鋳造速度になるように自動調節される
ので、連続鋳造機の運転停止やブレークアウトの恐れが
なくなり、高能率で品質の優れた鋳造成品を鋳造するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る連続鋳造機の鋳造速度制
御系統図である。
【図2】本発明の実施例に係る連続鋳造機の鋳造速度制
御フロー図である。
【図3】本発明の他の実施例に係る連続鋳造機の鋳造速
度制御系統図である。
【図4】本発明の他の実施例に係る連続鋳造機の鋳造ロ
ールの回転速度,タンディッシュ内溶湯レベル並びに連
続鋳造機内の溶湯レベルの制御状況説明図である。
【図5】従来例に係る連続鋳造機の鋳造速度制御系統図
である。
【符号の説明】
1…連続鋳造機、1a,1b…鋳造ロール、2…タンデ
ィッシュ、3…レードル、3a…ストッパ、4…ストッ
パ作動用シリンダ、4a…圧力検出器、5…モータコン
トローラ、5a…モータ回転検出器、6…タンディッシ
ュ重量調節計、6a…タンディッシュ重量設定器又はタ
ンディッシュ内溶湯量設定器、6b…タンディッシュ風
袋設定器、7…油圧サーボ、8…鋳造速度調節計又は鋳
造速度制御器、8a…目標鋳造速度設定器又は目標鋳造
速度設定部、8b…第1比率演算部、8c…第2比率演
算部、9…溶湯レベル検出器、10…溶湯レベル調節
計、L…ロードセル、M…モータ、S…スイッチ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レードル内の溶湯をタンディッシュに供
    給し、該タンディッシュから回転する2本の鋳造ロール
    の間に溶湯を注湯して連続的に鋳片を鋳造する双ロール
    式連続鋳造機の鋳造速度制御方法において、鋳造ロール
    の回転速度を検出して得た鋳造速度と予め設定した目標
    鋳造速度とを比較し、この比較により得られた鋳造速度
    の偏差をPID演算して重量制御値を求め、この重量制
    御値と検出したタンディッシュ重量とを比較し、この比
    較により得られたタンディッシュ重量の偏差に基づいて
    レードルからタンディッシュに供給される溶湯量を自動
    調節することを特徴とする双ロール式連続鋳造機の鋳造
    速度制御方法。
  2. 【請求項2】 レードル内の溶湯をタンディッシュに供
    給し、該タンディッシュから回転する2本の鋳造ロール
    の間に溶湯を注湯して連続的に鋳片を鋳造する双ロール
    式連続鋳造機の鋳造速度制御方法において、鋳造開始直
    後の鋳造速度が安定するまでは、予め設定した目標タン
    ディッシュ重量と検出したタンディッシュ重量とを比較
    し、この比較により得られたタンディッシュ重量の偏差
    に基づいてレードルからタンディッシュに供給される溶
    湯量を手動調節すると共に、鋳造開始直後の鋳造速度が
    安定した後には、鋳造ロールの回転速度を検出して得た
    鋳造速度と予め設定した目標鋳造速度とを比較し、この
    比較により得られた鋳造速度の偏差をPID演算して重
    量制御値を求め、この重量制御値と検出したタンディッ
    シュ重量とを比較し、この比較により得られたタンディ
    ッシュ重量の偏差に基づいてレードルからタンディッシ
    ュに供給される溶湯量を自動調節することを特徴とする
    双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法。
  3. 【請求項3】 レードル内の溶湯をタンディッシュに供
    給し、該タンディッシュから回転する2本の鋳造ロール
    の間に溶湯を注湯して連続的に鋳片を鋳造する双ロール
    式連続鋳造機の鋳造速度制御方法において、鋳造開始直
    後の鋳造速度が安定するまでは、予め設定した目標タン
    ディッシュ重量と検出したタンディッシュ重量とを比較
    し、この比較により得られたタンディッシュ重量の偏差
    に基づいてレードルからタンディッシュに供給される溶
    湯量を手動調節すると共に、鋳造開始直後の鋳造速度が
    安定した後に、前記鋳造ロールの回転数を双ロール式連
    続鋳造機内の溶湯レベルが一定になるように変化させ、
    変化した鋳造ロールの回転数に基づく実鋳造速度と目標
    鋳造速度とに速度偏差が生じたとき、該速度偏差に比例
    させて前記双ロール式連続鋳造機への注湯量を変化させ
    るべく目標タンディッシュ重量を変更することにより、
    該双ロール式連続鋳造機内の溶湯レベルを自動調節する
    ことを特徴とする双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御
    方法。
JP8900292A 1991-10-25 1992-04-09 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法 Withdrawn JPH05169205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8900292A JPH05169205A (ja) 1991-10-25 1992-04-09 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3-279925 1991-10-25
JP27992591 1991-10-25
JP8900292A JPH05169205A (ja) 1991-10-25 1992-04-09 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05169205A true JPH05169205A (ja) 1993-07-09

Family

ID=26430325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8900292A Withdrawn JPH05169205A (ja) 1991-10-25 1992-04-09 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05169205A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6339171B1 (en) 1996-10-18 2002-01-15 Celanese International Corporation Removal or reduction of permanganate reducing compounds and alkyl iodides from a carbonylation process stream
EP1536900B2 (de) 2002-09-12 2012-08-15 Siemens VAI Metals Technologies GmbH Verfahren zum Starten eines Giessvorganges
JP2016221567A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 日産自動車株式会社 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法
EP1784520B2 (en) 2004-07-13 2017-05-17 Abb Ab A device and a method for stabilizing a metallic object
JP2020104139A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 日本製鉄株式会社 双ドラム式連続鋳造装置および双ドラム式連続鋳造方法
CN112008088A (zh) * 2019-05-31 2020-12-01 领凡新能源科技(北京)有限公司 气雾化制粉控制方法、装置以及气雾化制粉***

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6339171B1 (en) 1996-10-18 2002-01-15 Celanese International Corporation Removal or reduction of permanganate reducing compounds and alkyl iodides from a carbonylation process stream
EP1536900B2 (de) 2002-09-12 2012-08-15 Siemens VAI Metals Technologies GmbH Verfahren zum Starten eines Giessvorganges
EP1784520B2 (en) 2004-07-13 2017-05-17 Abb Ab A device and a method for stabilizing a metallic object
JP2016221567A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 日産自動車株式会社 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法
JP2020104139A (ja) * 2018-12-27 2020-07-09 日本製鉄株式会社 双ドラム式連続鋳造装置および双ドラム式連続鋳造方法
CN112008088A (zh) * 2019-05-31 2020-12-01 领凡新能源科技(北京)有限公司 气雾化制粉控制方法、装置以及气雾化制粉***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SU1528335A3 (ru) Способ управлени запуском установки непрерывной разливки металла
US4413667A (en) Supervising the inclination of mold sides
JPH05169205A (ja) 双ロール式連続鋳造機の鋳造速度制御方法
KR20020017028A (ko) 쌍롤형 박판주조 제어장치 및 방법
US4771821A (en) Method for controlling early casting stage in continuous casting process
JPH09239525A (ja) 自動注湯制御方法
JPS61232044A (ja) 薄板連続鋳造方法
US4592410A (en) Continuous casting of thin slabs
JPS6261383B2 (ja)
JP2935882B2 (ja) 連続鋳造における鋳型内溶鋼レベルの制御方法
JPH0571340B2 (ja)
JP2874567B2 (ja) 複数鋳型を有する連続鋳造のスタートアップ時の湯面レベル制御方法
JPH05285604A (ja) 双ロールキャスタにおける溶湯の注湯量制御方法
JP2898822B2 (ja) 連続鋳造における鋳型内溶鋼レベルの制御方法
JPS61165261A (ja) 連続鋳造装置における湯面の位置制御方法および装置
SU1158286A1 (ru) Способ регулировани температуры жидкой стали,разливаемой на машине непрерывной разливки,и устройство дл его осуществлени
JP2672629B2 (ja) 圧延機の張力制御装置
JPS60203351A (ja) 薄鋳片連続鋳造における湯面レベル制御法
JPH05305408A (ja) 連続鋳造における欠落鋳造方法
SU1320011A1 (ru) Способ управлени процессом непрерывной разливки металла и устройство дл его осуществлени
JPH01170569A (ja) 連続鋳造の自動鋳込み制御方法
JPS6219935B2 (ja)
JPH0788607A (ja) 連続鋳造における鋳型内溶鋼レベルの制御方法
JPH09168848A (ja) 連続鋳造の鋳型内湯面レベル制御方法
JPS63212055A (ja) 連続鋳造における溶鋼注入制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990706