JPH0516620U - 梱包装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、安価な材料にて荷扱い時の作業性
や安全性が向上が図られる梱包装置を提供することを目
的とするものである。 【構成】 下面が開口し、側面の相対する二面に手掛け
用の手穴２、３を設けた外箱１と、この外箱１の下面開
口を塞ぐトレイ状に形成された底板４を設け、この底板
４の周辺立ち上り面において外箱の手穴２、３を設けた
面と面する立ち上り面７、８に、外箱と同様の手穴１
１、１２を設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、空気調和機などの被梱包物の梱包に使用する梱包装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来の梱包装置は、例えば図３に示すようにトレイ状に形成された箱の内側へ 被梱包物を支持する緩衡材を貼合わせた底板ａに被梱包物ｂを載せ、被梱包物ｂ の上部を緩衡材ｃにて支持し、筒状に形成され下端部を開口し、上端部のみを周 辺部に設けたフラップにて封函する外箱ｄを被せバンドｅにて結束することによ り梱包が完了するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この種の梱包装置は保管、輸送時において荷扱いをするための手穴が 外箱に設けられており、その手穴も被梱包物の重量を十分に支持できる丈夫さが 必要であり外箱の手穴部分に補強材を追加する場合が多かった。

【０００４】 また、重量物を梱包したとき図４に示す様に外箱ｄの手穴ｆに手を掛け、矢印 Ｇ方向に引っ張ると外箱ｄの下側が外側に大きく膨れ易く荷扱いが不安定になり 作業性も悪く事故の発生する恐れもあると共に、外箱自体の傷みも酷くなり品質 低下を招くため、外箱に高価な材料を使用する必要があるなどの欠点があった。

【０００５】 そこで本考案は、かかる従来の欠点を全て解消するもので、安価な材料にて荷 扱い時の作業性や安全性が向上し、包装品質の向上も図られる梱包装置を提供す るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、下面が開口し、側面の相対する二面に手掛け用の手穴を設けた外箱 と、この外箱の下面開口を塞ぐトレイ状に形成された底板とを有し、この底板の 周辺立ち上り面において外箱の手穴を設けた面と面する立ち上り面に、底板が外 箱の開口を塞いだ状態で、外箱の手穴と連通する手穴を形成したものである。

【０００７】 また、本考案は底板の手穴を形成しない面を形成する面より低くしたものであ る。

【０００８】

【作用】

本考案は上記した構成によって、底板の立ち上り面に設けた手穴により、外箱 を被せた時に外箱に設けた手穴と底板に設けた手穴が一致し手穴が二重となる事 で手穴の強度も増し、荷扱い時の作業性や安全性が向上すると共に、外箱の損傷 も低減し包装品質の向上が図られる。また、安価な材料にて容易に加工が可能な 梱包装置である。

【０００９】 また、底板の手穴を形成しない立ち上り面を低く形成することにより、被梱包 物の底板への載置が立ち上り面に邪魔されにくくなり、容易に行うことができる 。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の一実施例について図１、図２と共に説明する。

【００１１】 図１において、１は段ボール紙等にて筒上に形成された外箱であり下面を開口 し、上端部は周辺部の相対する二面の交互の折り返しにより開口部を封函する。 この外箱１の片面、及び反対面には輸送時の荷扱い時に使用する手穴２、３が設 けられている。４は外箱下面の開口部に挿入され外箱下面を閉塞する底板で、段 ボール紙等にてトレイ状に形成され、その内側に被梱包物５を支持し外力より保 護させる緩衡材６が挿入されている。この底板４をトレイ状に形成する周辺立ち 上り部の内、外箱１の下端開口部に挿入されたとき、外箱１の手穴２、３を設け た面と面する二面７、８については他の二面９、１０より立ち上り高さを高くし ておくと共に、底板が外箱１の下端開口部を閉塞したときに外箱１の手穴２、３ の位置と重なる位置に手穴１１、１２を設ける。更に、１３は被梱包物５の上部 を支持する緩衡材である。

【００１２】 そして、梱包時には底板４へ被梱包物５を挿入すると共に緩衡材６にて被梱包 物５の下部を支持し、外箱１を上から被せ底板４により外箱１の下部開口部を閉 塞する。このとき外箱１に設けた手穴２、３と、底板４に設けた手穴１１、１２ が一致する。更に、外箱１の上部より緩衡材１３を挿入する事で被梱包物５の上 部を支持し、外箱１の上端周辺部を交互に折り返す事により外箱１の封函が完了 する。最後にバンド１４で底板と外箱を結束する事により梱包が完了するもので ある。

【００１３】 上記構成により、底板４に設けた手穴１１、１２と外箱１に設けた手穴２、３ が図２の如く一致することにより、手穴が二重となり手穴の強度も増し外箱への 補強材の追加などの必要も無く、加工も容易であり材料も安価となる。更に、手 穴を持って荷扱いする場合、矢印Ａ方向に引っ張られても底板に手穴が付いてい るため、外箱の下側が膨れることもなく荷扱いが安定し作業性も向上すると共に 事故の危険性も低減する。また外箱の損傷も低減し、外箱に高価な材料を使用す る必要も無くなるなど種々の利点を持つ梱包装置である。

【００１４】 その上底面４の立ち上り面９、１０が低いことにより、被梱包物５を底板４に 載置する際、立ち上り面９、１０が邪魔にならず、載置が容易である。

【００１５】

【考案の効果】

上記実施例でも明らかな様に本考案は、底板の立ち上り面に設けた手穴により 、外箱を被せた時に外箱に設けた手穴と底板に設けた手穴が一致し手穴が二重と なる事で手穴の強度を増し、荷扱い時の作業性や安全性が向上する。また、外箱 の損傷も低減し包装品質の向上が図られ、商品イメージを害する事も無く、補強 部材などの必要も無い安価な材料にて容易に加工が可能な梱包装置である。

【００１６】 また手穴を形成しない立ち上り面を低くすることにより、被梱包物の底板への 載置が容易に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例における梱包装置の分解斜視
図

【図２】同梱包装置の要部断面図

【図３】従来例を示す梱包装置の分解斜視図

【図４】同梱包装置の要部断面図

【符号の説明】

１ 外箱 ２ 外箱の手穴 ３ 外箱の手穴 ４ 底板 ５ 被梱包物 １１ 底板の手穴 １２ 底板の手穴

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】下面が開口し、側面の相対する二面に手掛
   け用の手穴を設けた外箱と、前記外箱の下面開口を塞ぐ
   トレイ状に形成された底板とを有し、この底板の周辺立
   ち上り面において前記外箱の手穴を設けた面と面する立
   ち上り面に前記底板が前記外箱の開口を塞いだ状態で前
   記外箱の手穴と連通する手穴を形成した梱包装置。
2. 【請求項２】底板の立ち上り面のうち、手穴を形成しな
   い面を手穴を形成した面より立ち上り高さを低くした請
   求項１記載の梱包装置。