JPH05164489A - フィン付き熱交換器 - Google Patents

フィン付き熱交換器

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JPH05164489A
JPH05164489A JP32891091A JP32891091A JPH05164489A JP H05164489 A JPH05164489 A JP H05164489A JP 32891091 A JP32891091 A JP 32891091A JP 32891091 A JP32891091 A JP 32891091A JP H05164489 A JPH05164489 A JP H05164489A
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JP
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slit
fins
fin
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slit piece
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Application number
JP32891091A
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English (en)
Inventor
Takeshi Hiruko
毅 蛭子
Katsuhiro Kawabata
克宏 川端
Hideyuki Odate
秀幸 大館
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Air Filters, Heat-Exchange Apparatuses, And Housings Of Air-Conditioning Units (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 フィン付き熱交換器において、着霜による通
風抵抗の増加を可及的に抑制すること。 【構成】 スリット3,3,・・とこれに対応するスリッ
ト片4,4,・・とをもつ多数のフィン2,2,・・を備え
たフィン付き熱交換器において、上記各スリット片4,
4,・・を、前縁側スリット片群41と後縁側スリット
片群42とに分け、該前縁側スリット片群41に属する
各スリット片4,4,・・と後縁側スリット片群42に属
する各スリット片4,4,・・の上記フィン2に対する浮
上方向を相互に逆方向に設定するとともに、隣接する各
フィン2,2,・・相互間においては各前縁側スリット片
群41,41と各後縁側スリット片群42,42とをそれ
ぞれ同方向に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、フィン付き熱交換器
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、フィン付き熱交換器において
は、熱伝達率より一層高めるという観点から、フィンの
表面に多数のスリットを形成し、その切り起こしによっ
て得られる各スリット片を該フィンの表面から浮上さ
せ、該各スリット片における前縁効果を利用することが
試みられている(例えば、実開昭62ー34676合公
報参照)。
【0003】この場合、一般には、図5に示すように、
フィン52に多数のスリット53,53,・・を形成し、
且つ該スリット53,53,・・の形成によって切り起こ
される各スリット片54,54,・・を該フィン52の両
側面側に交互に浮上させるとともに、このような構成の
フィン52,52,・・を伝熱管51の軸方向に所定間隔
で多数配置するのが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
スリット片の浮上方向を交互に変化させたフィン52を
所定間隔で複数配置した場合には、隣合う一方のフィン
52のスリット片54の前縁と他方フィン52のスリッ
ト片54の後縁とが近接し、これらの間隔S0が小さく
なる。このため、このような構成のフィン付き熱交換器
を例えば空調機の室外機として採用し且つ冬季の低温条
件下において暖房運転を行うと、各スリット片54,5
4,・・の前縁部分には次第に着霜55が生じ且つこれ
が運転時間の経過とともに次第に成長することから、上
述の如く隣合うフィン52,52のスリット片54,54
間の間隔が狭いこともあって、通風路の閉塞に至るまで
時間(換言すれば、通風抵抗の増大によって熱交換性能
が極端に悪化するまでの時間)が短くなる(換言すれば、
機能回復のためのデフロスト運転間隔が短くなる)とい
う問題があった。
【0005】さらに、フィン52においては、そのいず
れの側面においても複数のスリット片54,54,・・が
該フィン52の前縁側から後縁側に向って列設された状
態となっていることから、空気流は各スリット片54,
54,・・に対してその前縁寄りのスリット片54から
後縁寄りのスリット片54へと流れて行く。また、空気
流は、各スリット片54,54,・・との接触によりこれ
らの前縁にそれぞれ着霜55を生じさせることから、そ
の湿度は下流になるに従って段々低くなる。
【0006】このため、第1に、各スリット片54,5
4,・・における着霜量は、フィン前縁寄りのスリット
片54ほど多くなり、この着霜量の前縁側への集中によ
って通風路の閉塞までの時間がさらに短くなるという問
題があり、また第2に、フィン前縁寄りのスリット片5
4への集中的な着霜に伴う通路抵抗の増加によりフィン
後縁寄りのスリット片54への送風量が低下することか
ら、フィン52の前縁寄り部分は高い熱伝達率が達成さ
れるものの、後縁寄り部分は比較的熱伝達率が低くな
り、結果的にフィン全面を有効に活用できないという問
題がある。
【0007】そこで本願発明は、着霜により通風路が閉
塞されるまでの時間を可及的に延ばすとともに、フィン
全面を有効に活用して高い熱伝達率を確保し得るように
したフィン付き熱交換器を提供せんとしてなされたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として、請求項1記載の発
明では、図1A〜図4に例示するように、所定間隔をも
って平行に配置された複数の伝熱管1,1,・・に対し
て、所定間隔をもって平行に配置された多数の板状のフ
ィン2,2,・・を、上記複数の伝熱管1,1,・・をそれ
ぞれその板厚方向に貫通せしめた状態で取付け、該各フ
ィン2,2,・・の面方向に平行な方向から送風するとと
もに、上記各フィン2,2,・・には、送風方向に略直交
する方向に延びる多数のスリット3,3,・・を該各フィ
ン2,2,・・の前縁側から後縁側に向けて順次列設する
とともに、該各スリット3,3,・・の形成によって切り
起こされる各スリット片4,4,・・を上記各フィン2,
2,・・の表面上に浮上させてなるフィン付き熱交換器
において、上記フィン2の各スリット片4,4,・・を、
該フィン2の前縁部2a寄りに位置する前縁側スリット
片群41と後縁部2b寄りに位置する後縁側スリット片
群42とに分け、該前縁側スリット片群41に属する各
スリット片4,4,・・と後縁側スリット片群42に属す
る各スリット片4,4,・・の上記フィン2に対する浮上
方向を相互に逆方向に設定するとともに、隣接する各フ
ィン2,2,・・相互間においては各前縁側スリット片群
41,41と各後縁側スリット片群42,42とをそれぞ
れ同方向に設定したことを特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明では、図1A及び図1
Bに例示するように、請求項1記載のフィン付き熱交換
器において、上記各スリット片群41,42の各スリッ
ト片4,4,・・を、それぞれ上記フィン2からほぼ同一
の浮上位置において且つ該フィン2とほぼ平行となるよ
うに設定したことを特徴としている。
【0010】請求項3記載の発明では、図2に例示する
ように、請求項1記載のフィン付き熱交換器において、
上記各スリット片群41,42の各スリット片4,4,・
・を、それぞれ上記フィン2からほぼ同一の浮上位置に
おいて且つその前縁4aから後縁4bに向って下降傾斜せ
めたことを特徴としている。
【0011】請求項4記載の発明では、図3に例示する
ように、請求項1記載のフィン付き熱交換器において、
上記各スリット片群41,42の各スリット片4,4,・
・を、送風方向の上流側に位置するものから下流側に位
置するものにかけて次第にその浮上位置が高くなるよう
に設定したことを特徴としている。
【0012】請求項5記載の発明では、図4に例示する
ように、請求項1記載のフィン付き熱交換器において、
上記各スリット片群41,42の各スリット片4,4,・
・を、上記前縁側スリット片群41側においてはその各
スリット片4,4,・・の浮上位置を送風方向の上流側に
位置するものから下流側に位置するものにかけて次第に
高くなるように設定し、また上記後縁側スリット片群4
2側においてはその各スリット片4,4,・・の浮上位置
を送風方向の上流側に位置するものから下流側に位置す
るものにかけて次第に低くなるように設定したことを特
徴とする。
【0013】
【作用】本願各発明ではかかる構成とすることによって
それぞれ次のような作用が得られる。
【0014】 請求項1記載の発明では、フィン2に
設けられる多数のスリット3,3,・・のうち、前縁側ス
リット片群41に属する各スリット3,3,・・と後縁側
スリット片群42に属する各スリット3,3,・・とのフ
ィン2の表面からの浮上方向を相互に逆方向に設定する
とともに、このような構成の多数のフィン2,2,・・を
それぞれ同方向に向けて順次所定間隔で配置しているこ
とから、隣合う一方のフィン2と他方のフィン2との間
においては、それぞれ各スリット片4,4,・・がフィン
表面から同方向に浮上し、隣合うフィン2,2相互間に
おいては一方のフィン2のスリット片4と他方のフィン
2の表面とが対向することになる。従って、例えばフィ
ン間ピッチを従来と同じにするとすれば、各スリット片
4,4,・・をフィン2の両面側に交互に浮上させる場合
(図5参照)に比して、一方のフィン2のスリット片4と
他方のフィン2の表面との間隔Sが増大せしめられるこ
ととなる。
【0015】また、前縁側スリット片群41に属する各
スリット片4,4,・・と後縁側スリット片群42に属す
る各スリット片4,4,・・とが相互に反対方向に浮上せ
しめられていることから、該前縁側スリット片群41側
の各スリット片4,4,・・への着霜状態の如何にかかわ
らず、後縁側スリット片群42へも前縁側スリット片群
41側と同様に直接的に空気流が到達し、フィン全体と
してみた場合、その前縁側と後縁側との間における熱伝
達率の差が可及的に小ならしめられる。従って、フィン
全面における熱伝達率が平均化され、フィン2の全域を
より有効に活用して高い熱伝達率を確保することが可能
となるものである。
【0016】さらに、この場合、フィン2における熱伝
達率の平均化により、着霜が、フィン前縁側に集中する
ということなくその全域において平均化されることか
ら、着霜の成長に伴う通風路の閉塞が可及的に抑制され
るものである。
【0017】 請求項2記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、前縁側スリット片群41及び後縁側ス
リット片群42の各スリット片4,4,・・が同一浮上位
置において且つフィン2に対して略平行とされているこ
とから、該前縁側スリット片群41及び後縁側スリット
片群42においてはそれぞれフィン2との間に送風方向
に延びる比較的広い通風路が形成される。このことか
ら、該各スリット片4,4,・・の前縁部にそれぞれ着霜
が生じた場合においても、これによる通風抵抗の増加が
可及的に抑制されるものである。
【0018】 請求項3記載の発明では、上記記載
の作用に加えて、各スリット片4,4,・・がその前縁か
ら後縁にかけて下降傾斜せしめられていることから、各
スリット片4,4,・・の浮上側を流れる空気流を該各
スリット片4,4,・・によって効率良く各スリット3,
3,・・を通してその反対面側に偏向案内して該フィン
2の両面で熱伝達作用を効率良く行わせることができる
ものである。
【0019】 請求項4記載の発明では、上記記載
の作用に加えて次のような特有の作用が得られる。即
ち、前縁側スリット片群41及び後縁側スリット片群4
2において、それぞれ送風方向の上流側に位置するもの
から下流側に位置するものにかけて各スリット片4,4,
・・の浮上位置を次第に高くしていることから、空気流
が各スリット片4,4,・・に対してそれぞれ直接到達す
ることとなり、該各スリット片4,4,・・においてそれ
ぞれほぼ同様条件の下で伝熱作用が行なわれ、それだけ
フィン2の全域における熱伝達率の均一化及びフィン2
全体としての熱伝達率が高められるものである。
【0020】また、伝熱管1との関係からみた着霜量
は、該伝熱管1に近い位置にあるスリット片4ほど着霜
量が多く、遠い位置にあるスリット片4ほど着霜量が少
なくなる。この場合、特に前縁側スリット片群41側に
おいては、該伝熱管1から遠い位置(即ち、フィン2の
前縁に近い位置)にあるスリット片4から送風方向下流
側のスリット片4にかけてその浮上位置を次第に高くし
ていることから、各スリット片4,4,・・に着霜が生じ
た状態においても、該各スリット片4,4,・・とフィン
2との間の通風路が特定のスリット片4部分において極
端に減少して通風抵抗が急増するというようなことが未
然に回避されるものである。
【0021】 請求項5記載の発明では、前縁側スリ
ット片群41においては送風方向の上流側に位置するも
のから下流側に位置するものにかけてそのスリット片
4,4,・・の浮上位置を次第に高くし、逆に後縁側スリ
ット片群42にいては送風方向の上流側に位置するもの
から下流側に位置するものにかけてそのスリット片4,
4,・・の浮上位置を次第に低くするようにしているこ
とから、上記(イ)記載の作用に加えて次のような作用が
得られる。即ち、前縁側スリット片群41及び後縁側ス
リット片群42において、送風方向に相前後する各スリ
ット片4,4,・・の浮上位置を次第に変化させているこ
とから、空気流が各スリット片4,4,・・に対してそれ
ぞれ直接到達することとなり、該各スリット片4,4,・
・においてそれぞれほぼ同様条件の下で伝熱作用が行な
われ、フィン2の全域における熱伝達率の均一化及びフ
ィン2全体としての熱伝達率が高められるものである。
【0022】また、該伝熱管1から着霜量が多くなると
いう着霜量の特性に対応させて、該伝熱管1に近い位置
にあるスリット片4ほどその浮上位置を高くしているこ
とから、各スリット片4,4,・・に着霜が生じた状態に
おいても、該各スリット片4,4,・・とフィン2との間
の通風路が特定のスリット片4部分において極端に減少
して通風抵抗が急増するというようなことが未然に回避
されるものである。
【0023】
【発明の効果】従って、本願各発明のフィン付き熱交換
器によればそれぞれ次のような効果が得られる。
【0024】(イ) 請求項1記載のフィン付き熱交換器
によれば、隣合う一方のフィン2のスリット片4と他方
のフィン2のスリット片4との間隔が増大することか
ら、例え各スリット片4,4,・・に着霜が生じたとして
も、この着霜により各フィン間の通風路が閉塞されるま
でには長時間を要することとなり、結果的に、所定の機
能回復のためのデフロスト運転期間を長大化して高い熱
交換性能を達成することが可能となるものである。
【0025】また、各フィン2,2,・・においてその前
縁側スリット片群41に属する各スリット片4,4,・・
と後縁側スリット片群42に属する各スリット片4,4,
・・の浮上方向を逆方向に設定し、該前縁側スリット片
群41と後縁側スリット片群42とを同様の通風条件の
下で機能させるようにしていることから、フィン2にお
いてはその前縁寄り部分と後縁寄り部分における熱伝達
率が可及的に均一化され、これにより該フィン2の全体
を有効に活用してより高い熱伝達率を確保することが可
能となるものである。
【0026】さらに、フィン2全域における熱伝達率の
均一化により、該フィン2における着霜もその全域にお
いて可及的に均一化され、例えばフィン2の前縁側に集
中的に着霜を生じる場合に比して、着霜による通風路の
閉塞が可及的に抑制され、通風路の閉塞に至るまでの時
間をさらに長くすることが可能となるものである。
【0027】(ロ) 請求項2記載のフィン付き熱交換器
によれば、フィン2と各スリット片4,4,・・の間に比
較的広い通風路が形成され、各スリット片4,4,・・へ
の着霜に伴う通風抵抗の増加が抑制されることから、隣
合うフィン2,2の各スリット片4,4,・・相互間の間
隔の増大による通風路の閉塞抑制という上記(イ)記載の
効果が、さらに高められるものである。
【0028】(ハ) 請求項3記載のフィン付き熱交換器
によれば、上記(イ)記載の効果に加えて、その前縁から
後縁にかけて下降傾斜した各スリット片4,4,・・の送
風偏向作用により、フィン2の両面を有効に利用してよ
り効率的な熱伝達を行わしめることができ、この結果、
さらに高い熱交換性能が確保されるものである。
【0029】(ニ) 請求項4記載のフィン付き熱交換器
によれば、上記(イ)記載の効果に加えて、各スリット片
4,4,・・の浮上位置を順次異ならせたことによりフィ
ン2の全域における熱伝達率の均一化が促進され、フィ
ン2全体としてより高い熱伝達率が達成できるものであ
る。また、特に前縁側スリット片群41側においては伝
熱管1との関係における着霜量の特性に対応させて各ス
リット片4,4,・・の浮上位置を設定したことにより、
通風抵抗の増加をより効率的に抑制して、着霜によって
通風路が閉塞されるまでの時間をさらに延ばすことがで
きるものである。
【0030】(ホ) 請求項5記載のフィン付き熱交換器
によれば、上記(イ)記載の効果に加えて、各スリット片
4,4,・・の浮上位置を順次異ならせたことによりフィ
ン2の全域における熱伝達率の均一化が促進され、フィ
ン2全体としてより高い熱伝達率が達成できるものであ
る。また、前縁側スリット片群41と後縁側スリット片
群42の双方において、伝熱管1との関係における着霜
量の特性に対応させてそれぞれ各スリット片4,4,・・
の浮上位置を設定したことにより、通風抵抗の増加をよ
り効率的に抑制して、着霜によって通風路が閉塞される
までの時間をさらに延ばすことができるものである。
【0031】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいて本願
発明のフィン付き熱交換器を具体的に説明する。
【0032】第1実施例 図1A及び図1Bには本願の請求項1及び2記載の発明
の実施例にかかるフィン付き熱交換器の要部が示されて
おり、同各図において符号1は所定間隔で平行配置され
る伝熱管であって、この伝熱管1には後述する多数のフ
ィン2,2,・・が、それぞれその幅方向の略中央部に該
伝熱管1を貫通せしめた状態で所定間隔をもって順次固
定されている。そして、このフィン付き熱交換器におい
ては、上記各フィン2,2,・・の面方向に沿って送風す
るようになっている。
【0033】上記フィン2は、所定厚さのプレート体で
一体構成されるものであって、上記各伝熱管1,1,・・
の中間に位置する部位には、該フィン2を上記伝熱管
1,1,・・の列設方向に延びる短冊形状に切り起こして
なるスリット3を、送風方向上流側に位置する前縁部2
aから下流側に位置する後縁部2b側に所定間隔で複数個
(この実施例では8個)形成している。
【0034】また、この各スリット3,3,・・の切り起
こし形成によって短冊状のスリット片4,4,・・が、フ
ィン2の表面から所定高さだけ浮上させた状態で形成さ
れるが、この実施例においてはこの各スリット片4,4,
・・の浮上方向及びその形状に特徴を有している。即
ち、この実施例においては、上記各スリット片4,4,・
・を、フィン2の前縁部2a寄り(換言すれば、上記伝熱
管1よりも風上側)に位置する4つのスリット片4,4,
・・を前縁側スリット片群41とし、後縁部2b寄りに
位置する4つのスリット片4,4,・・を後縁側スリット
片群42としている。そして、この二群のうち、前縁側
スリット片群41に属する各スリット片4,4,・・はフ
ィン2の一方の側面側に、また後縁側スリット片群42
に属する各スリット片4,4,・・はフィン2の他方の側
面側に、それぞれ浮上させている。また、この場合、各
群41,42の各スリット片4,4,・・とも、同じ浮上
高さにあって、且つ上記フィン2に対して平行に延びる
ようにその形状が設定されている。
【0035】このように多数のスリット3,3,・・及び
スリット片4,4,・・を形成した各フィン2,2,・・
は、図1Bに示すように、伝熱管軸方向においてそれぞ
れ対応するスリット片4,4,・・がともに同方向に向く
ようにして配置されている。
【0036】このように、各フィン2,2,・・の前縁側
スリット片群41と後縁側スリット片群42の各スリッ
ト片4,4,・・の浮上方向を逆方向とするとともに、こ
の各フィン2,2,・・をそれぞれ同方向に向けて配置す
ると、隣合うフィン2,2相互間にいては、一方のフィ
ン2の表面と他方のフィン2に形成された各スリット片
4,4,・・とが対向するが、この場合におけるこれらの
間の間隔Sは、例えば図5に示す従来構造のようにフィ
ン52の各スリット片54,54,・・を交互に逆方向に
浮上させて一方のフィン52のスリット片54と他方の
フィン52のスリット片54とを対向させる場合におけ
るこれらの間隔S0に比して、ほぼスリット片4の浮上
高さに相当する寸法だけ大きくなる。
【0037】従って、例えばこのフィン付き熱交換器を
空調機の室外機として採用し且つ暖房運転を行った場合
には、運転時間の経過とともに各スリット片4,4,・・
の前縁側にそれぞれ着霜が生じるが、上記間隔Sが従来
に比して大きいところから、着霜の成長により上記間隔
が狭まってその間の通風路が閉塞されるまでの時間が長
くなる。このことは、空調機のデフロスト運転の間隔が
長くなるということであり、それだけ暖房運転の稼動率
が向上し、暖房性能が良好ならしめられるものである。
【0038】因みに、図5に示す従来構造のものにおい
ては、隣合う一方のフィン52のスリット片54と他方
のフィン52のスリット片54との間隔S0が小さいこ
とから、スリット片4への着霜により、これらの間の通
風路がより短時間で閉塞されるに至るものである。
【0039】また一方、各フィン2,2,・・の熱伝達率
を考えてみると、この実施例のように各フィン2,2,・
・の各スリット片4,4,・・のうち、前縁側スリット片
群41側に属するものと、後縁側スリット片群42側に
属するものとの浮上方向を逆に設定すると、前縁側スリ
ット片群41の各スリット片4,4,・・には空気流が直
接到達することは勿論であるが、後縁側スリット片群4
2の各スリット片4,4,・・にも、上記前縁側スリット
片群41の各スリット片4,4,・・への着霜の如何にか
かわらず空気流が直接到達することとなる。この結果、
フィン2の前縁部2aと後縁部2bとにおける熱伝達率が
可及的に均一化され、該フィン2の全域の有効利用の促
進により、フィン2全体としてみた場合における熱伝達
率がより一層高められるものである。
【0040】さらに、これに付随して、各スリット片
4,4,・・における着霜量の可及的に均一化され、例え
ば従来のようにフィン前縁寄りのスリット片4に集中的
に着霜が生じる場合に比して、該着霜に起因する通風路
の閉塞速度が低下し、それだけ通風路の閉塞に至るまで
の時間が長くなり、延いては暖房性能の向上に寄与でき
るものである。
【0041】また、フィン2においては、その各スリッ
ト片4,4,・・が、それぞれほぼ同一の浮上位置にあっ
て、且つフィン2と平行となるようにその向きが設定さ
れていることから、フィン2の基板部と各スリット片
4,4,・・との間に比較的大きくしかも送風方向に連通
する通風路が形成される。従って、通風抵抗が可及的に
低減されるとともに、例え各スリット片4,4,・・の前
縁部分に着霜が生じたとしても、この着霜に起因する通
路抵抗の増大が可及的に抑制され、それだけデフロスト
運転期間の延長に寄与できるものである。
【0042】尚、この実施例の場合においても、フィン
2の中心部において1箇所だけ従来と同じように一方の
フィン2のスリット片4と他方のスリット片4との間隔
が他の部位に比べて短くなるが、この接近する部分の数
が少ないため、フィン全体としてみた場合、その影響は
軽微なものである。
【0043】第2実施例 図2には本願の請求項1及び3記載の発明の実施例にか
かるフィン付き熱交換器の要部が示されている。この実
施例のフィン付き熱交換器は、上記第1実施例と同様構
造のものにおいて、各フィン2,2,・・に設けられる各
スリット片4,4,・・の形状を、上記第1実施例のもの
のようにフィン2と平行に形成するのではなく、それぞ
れその前縁4aから後縁4bにかけて下降傾斜させたもの
である。
【0044】この実施例のものにおいては、上記第1実
施例と同様の作用効果が得られることは勿論であるが、
さらに上記の如く各スリット片4,4,・・を傾斜させる
という特有の構成により次のような作用効果も得られる
ものである。即ち、各スリット片4,4,・・がその前縁
4aから後縁4bにかけて下降傾斜せしめられていること
から、各スリット片4,4,・・の浮上側を流れる空気流
を該各スリット片4,4,・・にって効率良く各スリット
3,3,・・を通してその反対面側に偏向案内することが
できる。この結果、フィン2の両面においてそれぞれ良
好な熱伝達作用が行なわれることとなり、それだけフィ
ン2全体としての熱伝達率の向上が図れるものである。
【0045】第3実施例 図3には本願の請求項1及び4記載の発明の実施例にか
かるフィン付き熱交換器の要部が示されている。この実
施例のものは、上記第1実施例のものがフィン2の前縁
側スリット片群41に属する各スリット片4,4,・・
と、後縁側スリット片群42に属する各スリット片4,
4,・・との浮上高さを全て同一としていたのに対し
て、この実施例のものは、前縁側スリット片群41及び
後縁側スリット片群42においてそれぞれ、送風方向の
上流側に位置するスリット片4から下流側に位置するス
リット片4にかけて次第にその浮上高さを増加させたも
のである。
【0046】このように構成することにより、上記第1
実施例と同様の作用効果が得られることは勿論である
が、それに加えて次のような特有の作用効果が期待でき
るものである。即ち、前縁側スリット片群41及び後縁
側スリット片群42において、それぞれ送風方向の上流
側に位置するものから下流側に位置するものにかけて各
スリット片4,4,・・の浮上位置を次第に高くしている
ことから、空気流が各スリット片4,4,・・に対してそ
れぞれ直接到達することとなり、該各スリット片4,4,
・・においてそれぞれほぼ同様条件の下で伝熱作用が行
なわれ、フィン2の全域における熱伝達率の均一化及び
フィン2全体としての熱伝達率が高められるものであ
る。
【0047】また、伝熱管1との関係からみた着霜量
は、該伝熱管1に近い位置にあるスリット片4ほど着霜
量が多く、遠い位置にあるスリット片4ほど着霜量が少
なくなるが、この場合、この実施例の特に前縁側スリッ
ト片群41側においては、該伝熱管1から遠い位置(即
ち、フィン2の前縁に近い位置)にあるスリット片4か
ら送風方向下流側のスリット片4にかけてその浮上位置
を次第に高くしていることから、各スリット片4,4,・
・への着霜状態においても、該各スリット片4,4,・・
とフィン2との間の通風路が特定部位において極端に減
少するというようなことがなく、通風路の全域を通して
可及的に均一化される。従って、着霜による通風抵抗の
極端な増大が未然に回避され、延いてはデフロスト運転
間隔の延長に寄与できるものである。
【0048】第4実施例 図4には本願の請求項1及び5記載の発明の実施例にか
かるフィン付き熱交換器の要部が示されている。この実
施例のものは、各フィン2,2,・・の前縁側スリット片
群41に属する各スリット片4,4,・・の構成は上記第
3実施例のものと同様に、送風方向の上流側に位置する
スリット片4から下流側に位置するスリット片4にかけ
てその浮上位置を次第に高くしているが、後縁側スリッ
ト片群42側においては上記第3実施例のものとは逆
に、送風方向の上流側に位置するスリット片4から下流
側に位置するスリット片4にかけてその浮上位置を次第
に低く設定したものである。
【0049】この実施例においては、上記第1実施例の
ものと同様の作用効果が得られることは勿論であるが、
これに加えて次のような特有の作用効果も得られるもの
である。即ち、前縁側スリット片群41及び後縁側スリ
ット片群42において、送風方向に相前後する各スリッ
ト片4,4,・・の浮上位置を次第に変化させていること
から、上記第3実施例と同様に、空気流が各スリット片
4,4,・・に対してそれぞれ直接到達することとなり、
該各スリット片4,4,・・においてそれぞれほぼ同様条
件の下で伝熱作用が行なわれ、フィン2の全域における
熱伝達率の均一化及びフィン2全体としての熱伝達率が
高められるものである。
【0050】また、該伝熱管1から着霜量が多くなると
いう着霜量の特性に対応させて、該伝熱管1に近い位置
にあるスリット片4ほどその浮上位置を高くしているこ
とから、各スリット片4,4,・・への着霜状態において
も、該各スリット片4,4,・・とフィン2との間の通風
路が特定部位において極端に減少するというようなこと
がなく、フィン2の前縁部2aから後縁部2bに跨がる通
風路の全域を通して可及的に均一化される。従って、着
霜による通風抵抗の極端な増大が未然に回避され、延い
てはデフロスト運転間隔の延長に寄与できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本願発明の第1実施例にかかるフィン付き熱
交換器の側面図である。
【図1B】図1AのI-I断面図である。
【図2】本願発明の第2実施例にかかるフィン付き熱交
換器の要部断面図である。
【図3】本願発明の第3実施例にかかるフィン付き熱交
換器の要部断面図である。
【図4】本願発明の第4実施例にかかるフィン付き熱交
換器の要部断面図である。
【図5】従来のフィン付き熱交換器の要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1は伝熱管、2はフィン、3はスリット、4はスリット
片、41は前縁側スリット片群、42は後縁側スリット
片群である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定間隔をもって平行に配置された複数
    の伝熱管(1),(1),・・に対して、所定間隔をもって平
    行に配置された多数の板状のフィン(2),(2),・・を、
    上記複数の伝熱管(1),(1),・・をそれぞれその板厚方
    向に貫通せしめた状態で取付け、該各フィン(2),(2),
    ・・の面方向に平行な方向から送風するとともに、上記
    各フィン(2),(2),・・には、送風方向に略直交する方
    向に延びる多数のスリット(3),(3),・・を該各フィン
    (2),(2),・・の前縁側から後縁側に向けて順次列設す
    るとともに、該各スリット(3),(3),・・の形成によっ
    て切り起こされる各スリット片(4),(4),・・を上記各
    フィン(2),(2),・・の表面上に浮上させてなるフィン
    付き熱交換器であって、上記フィン(2)の各スリット片
    (4),(4),・・を、該フィン(2)の前縁部(2a)寄りに
    位置する前縁側スリット片群(41)と後縁部(2b)寄り
    に位置する後縁側スリット片群(42)とに分け、該前縁
    側スリット片群(41)に属する各スリット片(4),(4),
    ・・と後縁側スリット片群(42)に属する各スリット片
    (4),(4),・・の上記フィン(2)に対する浮上方向を相
    互に逆方向に設定するとともに、隣接する各フィン
    (2),(2),・・相互間においては各前縁側スリット片群
    (41),(41)と各後縁側スリット片群(42),(42)と
    をそれぞれ同方向に設定したことを特徴とするフィン付
    き熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記各スリット片群
    (41),(42)の各スリット片(4),(4),・・が、それ
    ぞれ上記フィン(2)からほぼ同一の浮上位置にあって且
    つ該フィン(2)とほぼ平行となるように設定されている
    ことを特徴とするフィン付き熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記各スリット片群
    (41),(42)の各スリット片(4),(4),・・が、それ
    ぞれ上記フィン(2)からほぼ同一の浮上位置にあって且
    つその前縁(4a)から後縁(4b)に向って下降傾斜せしめ
    られていることを特徴とするフィン付き熱交換器。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記各スリット片群
    (41),(42)の各スリット片(4),(4),・・が、送風
    方向の上流側に位置するものから下流側に位置するもの
    にかけて次第にその浮上位置が高くなるように設定され
    ていることを特徴とするフィン付き熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項1において、上記各スリット片群
    (41),(42)の各スリット片(4),(4),・・が、上記
    前縁側スリット片群(41)側においてはその各スリット
    片(4),(4),・・の浮上位置が送風方向の上流側に位置
    するものから下流側に位置するものにかけて次第に高く
    なるように設定され、また上記後縁側スリット片群(4
    2)側においてはその各スリット片(4),(4),・・の浮
    上位置が送風方向の上流側に位置するものから下流側に
    位置するものにかけて次第に低くなるように設定されて
    いることを特徴とするフィン付き熱交換器。
JP32891091A 1991-12-12 1991-12-12 フィン付き熱交換器 Pending JPH05164489A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5667006A (en) * 1995-01-23 1997-09-16 Lg Electronics, Inc. Fin tube heat exchanger
US20100175864A1 (en) * 2005-07-01 2010-07-15 Daikin Industries, Ltd. Fin tube heat exchanger
JP2019158333A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 リーム マニュファクチァリング カンパニー 熱交換器フィン

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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