JPH05164241A - 車両用直結クラッチのスリップ制御装置 - Google Patents

車両用直結クラッチのスリップ制御装置

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JPH05164241A
JPH05164241A JP35482191A JP35482191A JPH05164241A JP H05164241 A JPH05164241 A JP H05164241A JP 35482191 A JP35482191 A JP 35482191A JP 35482191 A JP35482191 A JP 35482191A JP H05164241 A JPH05164241 A JP H05164241A
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JP
Japan
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fuel cut
fuel
clutch
slip
direct coupling
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JP35482191A
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Inventor
Takashi Hayashi
孝士 林
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 減速走行時においてフューエルカット制御が
実行されてもショックやしゃくりが生じない車両用直結
クラッチのスリップ制御装置を提供する。 【構成】 ステップSF1によりフューエルカットの開
始条件が満足されたことが判定されると、ステップSS
3により、その判定に基づいてロックアップクラッチ3
2のスリップ制御の実行が許可される。そして、ステッ
プSA4により、ロックアップクラッチ32のスリップ
制御の実際の開始に基づいて第2電子制御装置100に
よるフューエルカット制御作動が許可される。このた
め、フュールカット制御が開始されたときにはロックア
ップクラッチ32は確実にスリップ状態とされているの
で、ショックやしゃくりと称される振動に起因して車両
の運転性が損なわれることが解消される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用直結クラッチの
スリップ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロックアップクラッチ付トルクコンバー
タやロックアップクラッチ付フルードカップリングなど
のような直結クラッチを有する流体式伝動装置を動力伝
達経路に備えた車両において、スロットル弁開度が実質
的に零である減速走行時であってエンジン回転速度が所
定値を超えている期間はエンジンに対する燃料の供給を
遮断するフューエルカット制御手段が設けられる場合が
ある。このような場合には、直結クラッチを係合させて
エンジン回転速度を引き上げることによりフューエルカ
ット期間を長くして燃費を高くすることが考えられる
が、直結クラッチの完全係合時にフューエルカットが実
行されると、ショックやしゃくりと称される振動が発生
して車両の運転性が損なわれる。このため、通常は、そ
のフューエルカットが実行される期間は直結クラッチを
半係合状態とするスリップ制御が実行される。たとえ
ば、特開昭64−112073号公報に記載された装置
がそれである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のスリップ制御装置では、減速走行時にフューエ
ルカットに関連して発生するショックが必ずしも充分に
抑制されない場合があった。すなわち、減速走行の開始
時においてフューエルカット制御が開始されたときに、
それまで係合状態であった直結クラッチが半係合状態と
なるように制御されるのであるが、スリップ制御開始指
令から実際に直結クラッチのスリップが開始されるまで
の作動遅れ時間があるため、直結クラッチが未だ係合状
態であるときにフューエルカットが開始されるからであ
る。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、減速走行時にお
いてフューエルカット制御が実行されてもショックやし
ゃくりが発生せず、運転性が損なわれない車両用直結ク
ラッチのスリップ制御装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】斯る目的を達成するため
の、本発明の要旨とするところは、図1の発明の要旨を
示す図に示すように、動力伝達経路に介挿された直結ク
ラッチ付流体式伝動装置と、減速走行時にエンジン回転
速度が所定値より高い状態ではエンジンに対する燃料供
給を遮断するフューエルカット制御手段とを有する車両
において、そのフューエルカット制御手段による燃料供
給の遮断が行われる減速走行期間においてその直結クラ
ッチをスリップさせるスリップ制御装置であって、(a)
前記フューエルカット制御手段によるフューエルカット
の開始条件が満足されたことを判定するフューエルカッ
ト開始判定手段と、(b) そのフューエルカット開始判定
手段による判定に基づいて前記直結クラッチのスリップ
制御の実行を許可するスリップ制御許可手段と、(c) 前
記直結クラッチのスリップ制御の開始に基づいて前記フ
ューエルカット制御手段によるフューエルカット作動を
許可するフューエルカット許可手段とを含むことにあ
る。
【0006】
【作用】このようにすれば、フューエルカット開始判定
手段によりフューエルカットの開始条件が満足されたこ
とが判定されると、スリップ制御許可手段は、その判定
に基づいて前記直結クラッチのスリップ制御の実行を許
可する。そして、フューエルカット許可手段は、直結ク
ラッチのスリップ制御の開始に基づいて前記フューエル
カット制御手段によるフューエルカット制御作動を許可
する。
【0007】
【発明の効果】したがって、本発明によれば、上記フュ
ーエルカット許可手段による許可に基づいてフューエル
カット制御手段によるフューエルカット制御作動が開始
されることから、そのフュールカット制御によってエン
ジンの出力トルクが低下したときには直結クラッチは確
実にスリップ状態とされているので、ショックやしゃく
りと称される振動に起因して車両の運転性が損なわれる
ことが解消される。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図2は、本発明の一実施例が適用された
車両用動力伝達装置を示す図である。図において、エン
ジン10の動力はロックアップクラッチ付トルクコンバ
ータ12、ベルト式無段変速機14、および図示しない
差動歯車装置などを経て駆動輪へ伝達されるようになっ
ている。
【0009】上記トルクコンバータ12は、エンジン1
0のクランク軸16と連結されているポンプ翼車18
と、上記ベルト式無段変速機14の入力軸20に固定さ
れ、ポンプ翼車18からのオイルを受けて回転させられ
るタービン翼車22と、一方向クラッチ24を介して非
回転部材であるハウジング26に固定されたステータ翼
車28と、ダンパ30を介して上記入力軸20に連結さ
れたロックアップクラッチ32とを備えている。トルク
コンバータ12内の係合側油室35よりも解放側油室3
3内の油圧が高められると、ロックアップクラッチ32
が非係合状態とされるので、トルクコンバータ12の入
出力回転速度比に応じた増幅率でトルクが伝達される。
しかし、解放側油室33よりも係合側油室35内の油圧
が高められると、ロックアップクラッチ32が係合状態
とされるので、トルクコンバータ12の入出力部材、す
なわちクランク軸16および入力軸20が直結状態とさ
れる。
【0010】ベルト式無段変速機14は、前記入力軸2
0と出力軸34とを備えるとともに、有効径が可変の一
対の可変プーリ36および37と、それらに巻き掛けら
れた伝動ベルト38と、たとえば前進2段後進1段にい
ずれかのギヤ段に切り換えられる副変速機39とから構
成されている。そして、上記ベルト式無段変速機14の
副変速機39のギヤ段を制御するための変速制御用油圧
制御回路44と、ロックアップクラッチ32の係合を制
御するための係合制御用油圧制御回路46とが設けられ
ている。変速制御用油圧制御回路44は、たとえば特開
平2−212656号公報に記載されているように、ソ
レノイドNo.1およびソレノイドNo.2によってそれぞれオ
ンオフ駆動される第1電磁弁48および第2電磁弁50
を備えており、それら第1電磁弁48および第2電磁弁
50の作動の組み合わせによってベルト式無段変速機1
4の変速方向および変速速度が制御されるようになって
いる。
【0011】また、係合制御用油圧制御回路46は、リ
ニアソレノイドであるソレノイドNo.3により作動させら
れるリニアソレノイド弁52と、ロックアップクラッチ
32を解放状態とする解放側位置とロックアップクラッ
チ32を係合状態とする係合側位置とに切り換えられる
切換弁54と、変速制御用油圧制御回路44内の図示し
ないクラッチ圧調圧弁によりスロットル弁開度に応じて
発生させられるレギュレータ圧Pclを元圧とするスリッ
プ制御弁56とを備えている。上記リニアソレノイド弁
52は、変速制御用油圧制御回路44内で発生させられ
る一定のモジュレータ圧Pmoduを元圧とするものであっ
て、第1電子制御装置(ECT)42からの駆動電流I
sol の大きさに応じた大きさの出力圧Plin を連続的に
発生させ、この出力圧を上記切換弁54およびスリップ
制御弁56へ作用させる。
【0012】上記切換弁54は、図示しないスプール弁
子を解放側位置へ向かって付勢するスプリング58と、
前記レギュレータ圧Pclが供給される第1ポート60
と、スリップ制御弁56の出力圧が供給される第2ポー
ト62と、解放側油室33に接続された第3ポート64
と、係合側油室35に接続された第4ポート66と、ド
レンに接続された第5ポート68とを備えている。切換
弁54は、それに供給されるリニアソレノイド弁52の
出力圧Plin が予め定められた一定の値を下回ると、そ
のスプール弁子がスプリング58の付勢力に従って上記
解放側位置に位置させられて、第2ポート62を閉塞さ
せるとともに第1ポート60と第3ポート64、および
第4ポート66と第5ポート68の間をそれぞれ連通さ
せる。このため、切換弁54のスプール弁子に作用され
るリニアソレノイド弁52の出力圧Plin が予め定めら
れた一定の値を下回ると、切換弁54のスプール弁子が
スプリング58の付勢力に従って解放側位置に位置させ
られて、解放側油室33内の油圧Poff がレギュレータ
圧Pclとされると同時に係合側油室35内の油圧Pon
大気圧とされてロックアップクラッチ32が解放され
る。しかし、切換弁54のスプール弁子に作用されるリ
ニアソレノイド弁52の出力圧Plinが予め定められた
一定の値を超えると、切換弁54のスプール弁子がスプ
リング58の付勢力に抗して係合側位置へ切り換えられ
て、第5ポート68を閉塞させるとともに、第1ポート
60と第4ポート66、および第2ポート62と第3ポ
ート64の間をそれぞれ連通させる。このため、係合側
油室35内の油圧Ponがレギュレータ圧Pclとされると
同時に、解放側油室33内の油圧Poff がスリップ制御
弁56により圧力制御されてロックアップクラッチ32
がスリップ制御され或いは解放される。
【0013】上記スリップ制御弁56は、図示しないス
プール弁子を出力圧増加側へ付勢するためのスプリング
70を備えている。このスプール弁子には、出力圧増加
側へ向かう推力を発生させるために係合側油室35内の
油圧Ponが作用させられているとともに、出力圧減少側
へ向かう推力を発生させるために解放側油室33内の油
圧Poff およびリニアソレノイド弁52の出力圧Plin
がそれぞれ作用させられている。このため、スリップ制
御弁56は、数式1に示すように、スリップ量に対応す
る差圧ΔP(=Pon−Poff )がリニアソレノイド弁5
2の出力圧Plin に対応した値となるように作動する。
ここで、数式1において、Fはスプリング70付勢力、
1 はスプール弁子における油圧Ponの受圧面積、A2
(但しA1 =A2 )は油圧Poff の受圧面積、A3 は出
力圧Plin の受圧面積である。
【0014】
【数1】 ΔP=Pon−Poff =(A3 −A1 )Plin −F/A1
【0015】したがって、上記のように構成されている
係合制御用油圧制御回路46では、係合側油室35内の
油圧Ponおよび解放側油室33内の油圧Poff は、図3
に示すように、リニアソレノイド弁52の出力圧Plin
に応じて変化させられるので、リニアソレノイド弁52
の出力圧Plin によって切換弁54の切換制御と、その
切換弁54が係合位置へ切り換えられた後のロックアッ
プクラッチ32のスリップ制御とがそれぞれ行われ得る
のである。
【0016】第1電子制御装置42は、CPU82、R
OM84、RAM86、図示しないインターフェースな
どから成る所謂マイクロコンピュータであって、それに
は、エンジン10の吸気配管80に設けられたスロット
ル弁の開度を検出するスロットルセンサ88、エンジン
10の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ9
0、ベルト式無段変速機14の入力軸20の回転速度を
検出する入力軸回転センサ92、ベルト式無段変速機1
4の出力軸34の回転速度を検出する出力軸回転センサ
94、シフトレバー96の操作位置、すなわちL、S、
D、N、R、Pレンジのいずれかを検出するための操作
位置センサ98から、スロットル弁開度θ thを表す信
号、エンジン回転速度Ne (ポンプ翼車回転速度NP
を表す信号、入力軸回転速度Nin(タービン翼車回転速
度NT )を表す信号、出力軸回転速度Nout を表す信
号、シフト操作レバー96の操作位置Ps を表す信号が
それぞれ供給されるようになっている。第1電子制御装
置42のCPU82は、RAM86の一時記憶機能を利
用しつつ予めROM84に記憶されたプログラムに従っ
て入力信号を処理し、ベルト式無段変速機14の変速制
御およびロックアップクラッチ32の係合制御を実行す
るために第1電磁弁48、第2電磁弁50およびリニア
ソレノイド弁52をそれぞれ制御する。上記変速制御で
は、予めROM84に記憶された変速線図から実際のス
ロットル弁開度θthと出力軸回転速度Nout から算出さ
れた車速SPDとに基づいて目標エンジン回転速度を決
定し、実際のエンジン回転速度がNe がその目標エンジ
ン回転速度と一致するように第1電磁弁48、第2電磁
弁50を駆動する。
【0017】本実施例の車両では、エンジン10に吸入
される混合気の空燃比は、第2電子制御装置100によ
って制御されるようになっている。この第2電子制御装
置100には、吸気配管80に設けられた吸気空気量セ
ンサ102から吸入空気量Qを表す信号が供給されると
ともに、吸気配管80に設けられたスロットルセンサ8
8からはスロットル弁開度θthを表す信号が供給されて
いる。また、図示しない排気管に設けられた酸素センサ
104からは排気に含まれる酸素濃度を表す信号SO2
第2電子制御装置100に供給されている。
【0018】第2電子制御装置100は、第1電子制御
装置42と同様にCPU106、ROM108、RAM
110を含むマイクロコンピュータであって、CPU1
06は、予めROM108に記憶された関係から実際の
エンジン回転速度Ne および吸入空気量Qに基づいて基
本噴射時間Tp を決定する一方、排気ガスの酸素量がリ
ーン側となった場合には燃料噴射量を増量するが、リッ
チ側となった場合には燃料噴射量を減量して空燃比を理
想空燃比とする空燃比フィードバック補正信号を発生さ
せ、この空燃比フィードバック補正信号に基づいて上記
基本噴射時間Tp を補正し、補正された噴射時間TF
け燃料噴射弁112から燃料を吸気配管80内に噴射さ
せる。また、第2電子制御装置100は、燃料を節約す
るために車両の減速走行時においてエンジン回転速度N
e が予め設定されたフューエルカット回転速度Ncut
りも高い期間であって、ロックアップクラッチ32がス
リップさせられている場合は燃料噴射弁112からエン
ジン10へ供給される燃料を遮断する。本実施例では、
この第2電子制御装置100が、フューエルカット制御
手段として機能している。
【0019】以下、第1電子制御装置42および第2電
子制御装置100の作動の要部を図4乃至図7のフロー
チャートを用いて詳細に説明する。
【0020】図4は、第2電子制御装置100で実行さ
れるフューエルカット制御ルーチンを示している。図4
のルーチンでは、図示しないステップにおいてスロット
ル弁開度θth、吸入空気量Q、フューエルカット許可信
号SFcut などが読み込まれる。ステップSF1では、
入力信号に基づいてフューエルカット開始条件が満足さ
れたか否かが判断される。たとえば、スロットル弁開度
θth、が予め零近傍に設定された判断基準値以下であっ
てエンジン回転速度Ne が予め設定されたフューエルカ
ット回転速度Ncut よりも高いか否かが判断される。上
記ステップSF1の判断が否定された場合には、ステッ
プSF2においてフューエルカット要求フラグFk の内
容が「0」にクリアされた後、ステップSF3において
フューエルカット作動が禁止される。
【0021】しかし、上記ステップSF1の判断が肯定
された場合には、ステップSF4において、フューエル
カット要求フラグFk の内容が「1」にセットされ且つ
そのフューエルカット要求フラグFk の内容を表す信号
SFk が第1電子制御装置42へ出力される。次いで、
ステップSF5において、第1電子制御装置42からの
フューエルカット許可信号SFcut が表すフューエルカ
ット許可フラグFcut の内容が「1」であるか否かが判
断される。このステップSF5の判断が否定された場合
には、前記ステップSF3が実行された後、本ルーチン
が終了させられる。しかし、上記SF5の判断が肯定さ
れた場合には、ステップSF6においてフューエルカッ
トが実行され、燃料噴射弁112からの燃料供給が遮断
される。
【0022】次に、第1電子制御装置42の作動を図5
および図6のフローチャートに従って説明する。先ず、
図示しないステップにおいては、走行中の車両の状態量
であるスロットル弁開度θth、エンジン回転速度Ne
入力軸回転速度Nin、出力軸回転速度Nout 、第2電子
制御装置100からの信号SFk などが読み込まれる。
ステップSS1では、スロットル弁開度θthが略アイド
ル開度(実質的に零)であるか否かが判断される。な
お、アイドルスイッチが設けられている場合には、その
スイッチの出力に基づいて判断されてもよい。
【0023】上記ステップSS1の判断が否定された場
合には、アクセルペダルが踏みこまれた走行状態である
ので、ステップSS2において通常の制御が実行され
る。この通常の制御では、実際のスロットル弁開度θth
と車速SPD或いは出力軸回転速度Nout とから特定さ
れる車両状態がたとえば図6に示す予め記憶された領域
のいずれに属するか否かにしたがってロックアップクラ
ッチ32が、解放、係合、或いはスリップさせられる。
また、副変速機39の変速期間にはロックアップクラッ
チ32が解放される。
【0024】しかし、上記ステップSS1の判断が肯定
された場合には、ステップSS3において第2電子制御
装置100からの信号SFk が表すフューエルカット要
求フラグFk の内容が「1」であるか否かが判断され
る。このステップSS3の判断が否定された場合には、
フューエルカット条件が満足されていない状態であるの
で、ステップSS4においてロックアップクラッチ32
が解放される。しかし、上記ステップSS3の判断が肯
定された場合には、ステップSS5において減速スリッ
プ制御が実行され、車両の減速走行時においてロックア
ップクラッチ32がスリップさせられ、エンジン回転速
度Ne が引き上げられてフューエルカット期間が長くさ
れるとともに、ショックなどが緩和される。
【0025】続くステップSS6では、フューエルカッ
ト許可ルーチンが実行されることにより、所定の条件に
従ってフューエルカット許可フラグFcutを表すフュー
エルカット許可信号SFcut が出力される。図7はフュ
ーエルカット許可ルーチンの一例を示している。図にお
いて、ステップSA1では、ロックアップクラッチ32
のスリップ回転速度ΔN(=Nin−Ne )が算出され、
続くステップSA2では、上記スリップ回転速度ΔNが
予め設定された下限値αから上限値βに至る所定の範囲
内であるか否かが判断される。この下限値αおよび上限
値βは、ロックアップクラッチ32のスリップ制御によ
り実際の回転差が発生していることを判定するために定
められている。
【0026】上記ステップSA2の判断が否定された場
合には、ステップSA3においてフューエルカット許可
フラグFcut の内容が「0」にクリアされる。しかし、
上記ステップSA2の判断が肯定された場合には、ステ
ップSA4においてフューエルカット許可フラグFcut
の内容が「1」にセットされるとともに、そのフューエ
ルカット許可フラグFcut を表す信号SFcut が第2電
子制御装置100へ出力される。すなわち、本ルーチン
では、スリップ回転速度ΔNが下限値αから上限値βに
至る所定の範囲内である場合に、ロックアップクラッチ
32のスリップ制御が安定に作動していると判断されて
フューエルカット許可フラグFcut の内容が「1」にセ
ットされるのである。
【0027】本実施例では、以上のステップが繰り返し
実行されることにより、フューエルカット開始判定手段
に対応するステップSF1によりフューエルカットの開
始条件が満足されたことが判定されると、スリップ制御
許可手段に対応するステップSS3により、その判定に
基づいてロックアップクラッチ32のスリップ制御の実
行が許可される。そして、フューエルカット許可手段に
対応するステップSA4により、ロックアップクラッチ
32のスリップ制御の実際の開始に基づいて第2電子制
御装置100によるフューエルカット制御作動が許可さ
れる。
【0028】したがって、フューエルカット許可手段に
対応するステップSA4による許可に基づいて第2電子
制御装置100によるフューエルカット制御作動が開始
されることから、図8のタイムチャートに示すように、
上記フュールカット制御が開始されたときにはロックア
ップクラッチ32は確実にスリップ状態とされているの
で、ショックやしゃくりと称される振動に起因して車両
の運転性が損なわれることが解消される。
【0029】因に、図9は、従来のスリップ制御装置を
備えた車両において減速走行時のロックアップクラッチ
のスリップ制御開始時のタイムチャートを示している。
図から明らかなように、フュールカット制御が開始され
たときにはロックアップクラッチ32は応答遅れによっ
て未だ係合状態とされているので、図のBに示すショッ
クやしゃくりと称される振動が発生し、それに起因して
車両の運転性が損なわれることがあったのである。
【0030】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において前述の実施例と共通する部分に
は同一の符号を付して説明を省略する。図10は、図7
に示すフューエルカット許可ルーチンの他の例を示して
いる。図のステップSB1では、前記ステップSS1に
おいてスロットル弁開度θthがアイドル状態であると判
定され且つステップSS3においてフューエルカット要
求フラグFk の内容が「1」であると判断されてからの
経過時間CTが予め設定された判断基準値CTO に到達
したか否かが判断される。この判断基準値CTO は、ロ
ックアップクラッチ32のスリップ制御が安定した状態
が判定され得るように、上記ステップSS3の判断が肯
定されてロックアップクラッチ32のスリップ制御の指
令が出されてからロックアップクラッチ32が実際にス
リップさせられるまでの遅れ時間よりも充分に大きく設
定される。
【0031】上記ステップSB1の判断が否定された場
合には、ステップSB2においてフューエルカット許可
フラグFcut の内容が「0」にクリアされる。しかし、
上記ステップSB1の判断が肯定された場合には、ステ
ップSB3においてフューエルカット許可フラグFcut
の内容が「1」にセットされるとともに、そのフューエ
ルカット許可フラグFcut を表す信号SFcut が第2電
子制御装置100へ出力される。すなわち、本ルーチン
では、スリップ制御の指令からロックアップクラッチ3
2のスリップ制御が安定に作動する時間が経過すると、
フューエルカット許可フラグFcut の内容が「1」にセ
ットされるのである。本実施例においても、前述の実施
例と同様の効果が得られる。
【0032】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0033】たとえば、前述の実施例の車両では、第1
電子制御装置42と第2電子制御装置100とが設けら
れていたが、それら両者の作動をすることができる単一
の制御装置が設けられてもよいのである。
【0034】また、前述の図7の実施例のステップSA
2において、スリップ回転速度ΔNが所定値Aよりも大
きいか否かが判定されるようにしてもよい。この所定値
Aは、たとえば数r.p.m.の値に設定される。このように
しても、ロックアップクラッチ32のすべりが発生し始
める係合状態となっていれば、フューエルカットによる
伝達トルクが上昇してもすべりによりショックが緩和さ
れる。
【0035】また、エンジン10の冷却水温を検出する
冷却水温センサを設ける一方、前述の図5のステップS
S3とSS4との間に、エンジン冷却水温Twが予め設
定された値Tαを超えたか否かが判断し、超えない場合
にはロックアップクラッチ32を解放させるステップS
S4を実行させ、超えた場合には上記ステップSS4を
実行させる新たなステップを設けてもよい。このように
すれば、エンジン冷却水温Tw が設定値Tα以下の場合
には、ロックアップクラッチ32が解放されてエンジン
回転速度Ne がフュールカット回転速度Ncut を下まわ
り、フューエルカットが復帰されるので、長い下り坂の
走行時において水温低下によるエンジン不調やヒーター
の効きが低下することが解消され得る。
【0036】また、上記の新たなステップにおいて、エ
ンジン水温Tw が設定値Tαを超えたか否かを判断する
内容に替えて、車室内温度Trmが設定値Tβを超えたか
否かを判断すること、或いは、車室内温度Trmがオート
エアコンの設定値Tset を所定値γだけ超えたか否かを
判断することに替えてもよいし、それらの両者の判断が
共に肯定されたか否かによってステップSS4を実行さ
せるようにしてもよい。このようなステップにより冷却
水温Tw の低下によるヒータの効き不良が判断され、そ
れに基づいてフューエルカットが復帰させられるので、
長い下り坂の走行時において水温低下によるエンジン不
調やヒーターの効きが低下することが解消され得る。
【0037】また、前述の図7のステップSA2の前後
や図10のステップSB1の前後において、上記の段落
35および36に説明するステップを介挿し、そのステ
ップによりエンジン冷却水温Tw が設定値Tαより低下
したこと、或いは冷却水温Tw の低下によるヒータの効
き不良が判断されたときにステップSA3或いはSB2
が実行されるようにしてもよい。このようにしても、上
記と同様の効果が得られる。
【0038】また、前述の実施例では、トルクコンバー
タ12の後段にベルト式無段変速機14が備えられた車
両について説明されていたが、そのベルト式無段変速機
14に替えて遊星歯車式の有段変速機が備えられていて
もよい。
【0039】また、前述の実施例のトルクコンバータ1
2に替えて、ロックアップクラッチ付フルートカップリ
ングが設けらえていてもよいのである。
【0040】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示す図である。
【図2】本発明の一実施例の制御装置およびそれが適用
された車両用動力伝達装置を示す図である。
【図3】図2の係合制御用油圧制御回路において、リニ
アソレノイド弁の出力圧Plin とロックアップクラッチ
の係合側油室内油圧Ponおよび解放側油室内油圧Poff
との関係を説明する図である。
【図4】図2の第2電子制御装置の作動の要部を説明す
るフローチャートである。
【図5】図2の第1電子制御装置の作動の要部を説明す
るフローチャートである。
【図6】図5のトルクコンバータに備えられたロックア
ップクラッチの通常の制御において、その作動領域を説
明する図である。
【図7】図5のフューエルカット許可ルーチンを詳しく
説明するフローチャートである。
【図8】図5に示す作動の結果得られる現象を説明する
タイムチャートである。
【図9】従来の制御装置における図8に相当する図であ
る。
【図10】本発明の他の実施例における図7に相当する
図である。
【符号の説明】
10 エンジン 14 自動変速機 32 ロックアップクラッチ(直結クラッチ) 42 第1電子制御装置(スリップ制御装置) 100 第2電子制御装置(フューエルカット制御手
段) ステップSF1 フューエルカット開始判定手段 ステップSS3 スリップ制御許可手段 ステップSA4 フューエルカット許可手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力伝達経路に介挿された直結クラッチ
    付流体式伝動装置と、減速走行時にエンジン回転速度が
    所定値より高い状態ではエンジンに対する燃料供給を遮
    断するフューエルカット制御手段とを有する車両におい
    て、該フューエルカット制御手段による燃料供給の遮断
    が行われる減速走行期間において該直結クラッチをスリ
    ップさせるスリップ制御装置であって、 前記フューエルカット制御手段によるフューエルカット
    の開始条件が満足されたことを判定するフューエルカッ
    ト開始判定手段と、 該フューエルカット開始判定手段による判定に基づいて
    前記直結クラッチのスリップ制御の実行を許可するスリ
    ップ制御許可手段と、 前記直結クラッチのスリップ制御が実際に行われている
    ことに基づいて前記フューエルカット制御手段によるフ
    ューエルカット制御作動を許可するフューエルカット許
    可手段とを含むことを特徴とする車両用直結クラッチの
    スリップ制御装置。
JP35482191A 1991-12-18 1991-12-18 車両用直結クラッチのスリップ制御装置 Pending JPH05164241A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006125629A (ja) * 2004-10-01 2006-05-18 Nissan Motor Co Ltd トルクコンバータのロックアップ容量制御装置
JP2019203527A (ja) * 2018-05-22 2019-11-28 ジヤトコ株式会社 車両制御装置
US10676092B2 (en) 2017-01-19 2020-06-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device of vehicle

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