JPH0515954A - ポーラス質スライデイングノズルプレート - Google Patents
ポーラス質スライデイングノズルプレートInfo
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- JPH0515954A JPH0515954A JP19698691A JP19698691A JPH0515954A JP H0515954 A JPH0515954 A JP H0515954A JP 19698691 A JP19698691 A JP 19698691A JP 19698691 A JP19698691 A JP 19698691A JP H0515954 A JPH0515954 A JP H0515954A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 固定プレートに貫設された流通孔の壁面にお
ける溶融金属の付着，固定プレートと摺動プレートとの
摺動面の荒れおよび溶融金属により形成される金属製品
の品質不良を防止する。 【構成】 流通孔２が貫設された固定プレート本体３’
をポーラス質原料により形成するとともに、この固定プ
レート本体３’に不活性ガス導入用のガス導入孔６およ
びガスプール室５を埋設する。そして、流通孔２，この
流通孔２近傍の固定プレート３と摺動プレート４との摺
動面およびガス導入孔６を除く固定プレート本体３’の
表面をシール材８により被覆した後、固定プレート本体
３’の流通孔２，ガス導入孔６および固定プレート３と
摺動プレート４との摺動面を除くシール材８の表面をメ
タルケース７により被覆する。 【効果】 固定プレートと摺動プレートとの摺動面にガ
ス薄膜が形成されることにより固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面における摺動抵抗が緩和される。
ける溶融金属の付着，固定プレートと摺動プレートとの
摺動面の荒れおよび溶融金属により形成される金属製品
の品質不良を防止する。 【構成】 流通孔２が貫設された固定プレート本体３’
をポーラス質原料により形成するとともに、この固定プ
レート本体３’に不活性ガス導入用のガス導入孔６およ
びガスプール室５を埋設する。そして、流通孔２，この
流通孔２近傍の固定プレート３と摺動プレート４との摺
動面およびガス導入孔６を除く固定プレート本体３’の
表面をシール材８により被覆した後、固定プレート本体
３’の流通孔２，ガス導入孔６および固定プレート３と
摺動プレート４との摺動面を除くシール材８の表面をメ
タルケース７により被覆する。 【効果】 固定プレートと摺動プレートとの摺動面にガ
ス薄膜が形成されることにより固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面における摺動抵抗が緩和される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、連続鋳造等の鋳造装置
のノズルに設けられるスライディングノズルプレートに
関する。
のノズルに設けられるスライディングノズルプレートに
関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、連続鋳造において溶融された金属
を鋳型に誘導するノズルには、一般に流通孔が貫設され
た固定プレートと同様に流通孔が貫設された摺動プレー
トとよりなるスライディングノズルプレートが付設され
ている。ここで、固定プレートおよび摺動プレートそれ
ぞれに貫設された各流通孔は摺動プレートを固定プレー
トに対し摺動させることにより開閉され、これにより溶
融金属が断続的に鋳型に誘導される。
を鋳型に誘導するノズルには、一般に流通孔が貫設され
た固定プレートと同様に流通孔が貫設された摺動プレー
トとよりなるスライディングノズルプレートが付設され
ている。ここで、固定プレートおよび摺動プレートそれ
ぞれに貫設された各流通孔は摺動プレートを固定プレー
トに対し摺動させることにより開閉され、これにより溶
融金属が断続的に鋳型に誘導される。
【０００３】ところで、このようなスライディングノズ
ルプレートにおいては、特に流通孔の閉鎖時に溶融金属
が一時的に固定プレートに貫設された流通孔に滞留され
るため、特に固定プレートに貫設された流通孔の壁面に
溶融金属が付着する傾向にある。そして、この溶融金属
の付着および肥厚により前記流通孔の有効断面積が小さ
くなると、単位時間当たりに前記流通孔を流れることが
可能な溶融金属の量が減少するため安定操業が困難であ
った。
ルプレートにおいては、特に流通孔の閉鎖時に溶融金属
が一時的に固定プレートに貫設された流通孔に滞留され
るため、特に固定プレートに貫設された流通孔の壁面に
溶融金属が付着する傾向にある。そして、この溶融金属
の付着および肥厚により前記流通孔の有効断面積が小さ
くなると、単位時間当たりに前記流通孔を流れることが
可能な溶融金属の量が減少するため安定操業が困難であ
った。
【０００４】また固定プレートと摺動プレートとの摺動
面に前記流通孔を流れる溶融金属が浸入することがあ
り、固定プレートと摺動プレートとの摺動面に溶融金属
が浸入した状態で摺動プレートを固定プレートに対して
摺動させると固定プレートと摺動プレートとの摺動面が
溶融金属によって荒らされるため、スライディングノズ
ルプレート自体の寿命が短くなるという傾向にあった。
面に前記流通孔を流れる溶融金属が浸入することがあ
り、固定プレートと摺動プレートとの摺動面に溶融金属
が浸入した状態で摺動プレートを固定プレートに対して
摺動させると固定プレートと摺動プレートとの摺動面が
溶融金属によって荒らされるため、スライディングノズ
ルプレート自体の寿命が短くなるという傾向にあった。
【０００５】さらに固定プレートと摺動プレートとの摺
動面において外部から空気が浸入することがあり、この
空気がノズルを通過する溶融金属に抱き込まれると、こ
の溶融金属により形成される金属製品に前記空気に起因
する気泡が混入されるため、前記金属製品の品質不良を
起こすことがあった。
動面において外部から空気が浸入することがあり、この
空気がノズルを通過する溶融金属に抱き込まれると、こ
の溶融金属により形成される金属製品に前記空気に起因
する気泡が混入されるため、前記金属製品の品質不良を
起こすことがあった。
【０００６】そこで、固定プレートに貫設された流通孔
の壁面における溶融金属の付着を防止するために以下の
ような技術が開示されている。
の壁面における溶融金属の付着を防止するために以下の
ような技術が開示されている。
【０００７】（１）実開昭５３−６７８２０号公報：固
定プレートに貫設された流通孔の壁面にポーラス煉瓦を
付設するとともに、このポーラス煉瓦の背面の所定位置
に不活性ガス導入用の穿孔を設け、この穿孔を介してポ
ーラス煉瓦に不活性ガスを導入するとともに前記流通孔
の壁面から不活性ガスを吹き出すことにより、固定プレ
ートに貫設された流通孔の壁面における溶融金属の付着
を防止する。
定プレートに貫設された流通孔の壁面にポーラス煉瓦を
付設するとともに、このポーラス煉瓦の背面の所定位置
に不活性ガス導入用の穿孔を設け、この穿孔を介してポ
ーラス煉瓦に不活性ガスを導入するとともに前記流通孔
の壁面から不活性ガスを吹き出すことにより、固定プレ
ートに貫設された流通孔の壁面における溶融金属の付着
を防止する。
【０００８】（２）特開昭６０−９９４６１号公報：固
定プレート自体を緻密質耐火物により形成し、この固定
プレートにガス均圧帯およびそのガス均圧帯に連通する
ガス導入孔を埋設するとともに、前記ガス均圧帯と流通
孔とを連通する所定径の小孔を所定間隔で設け、前記ガ
ス導入孔より不活性ガスを導入するとともに前記小孔を
介して流通孔の壁面から不活性ガスを吹き出すことによ
り、固定プレートに貫設された流通孔の壁面における溶
融金属の付着を防止する。
定プレート自体を緻密質耐火物により形成し、この固定
プレートにガス均圧帯およびそのガス均圧帯に連通する
ガス導入孔を埋設するとともに、前記ガス均圧帯と流通
孔とを連通する所定径の小孔を所定間隔で設け、前記ガ
ス導入孔より不活性ガスを導入するとともに前記小孔を
介して流通孔の壁面から不活性ガスを吹き出すことによ
り、固定プレートに貫設された流通孔の壁面における溶
融金属の付着を防止する。
【０００９】また固定プレートと摺動プレートとの摺動
面における溶融金属の浸入および固定プレートと摺動プ
レートとの摺動面における外部からの空気の浸入を防止
するために以下のような技術が提案されている。
面における溶融金属の浸入および固定プレートと摺動プ
レートとの摺動面における外部からの空気の浸入を防止
するために以下のような技術が提案されている。
【００１０】（３）固定プレートおよび摺動プレート
を、例えばＺｒＯ2 （ジルコニア）−Ａｌ2 Ｏ3 （アル
ミナ）のような摩耗抵抗の大きい原料により形成すると
ともに、固定プレートと摺動プレートとの圧縮強度を高
くすることにより、固定プレートと摺動プレートとの摺
動面における溶融金属の浸入および固定プレートと摺動
プレートとの摺動面における外部からの空気の浸入を防
止する。
を、例えばＺｒＯ2 （ジルコニア）−Ａｌ2 Ｏ3 （アル
ミナ）のような摩耗抵抗の大きい原料により形成すると
ともに、固定プレートと摺動プレートとの圧縮強度を高
くすることにより、固定プレートと摺動プレートとの摺
動面における溶融金属の浸入および固定プレートと摺動
プレートとの摺動面における外部からの空気の浸入を防
止する。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述さ
れた実開昭５３−６７８２０号公報および特開昭６０−
９９４６１号公報に記載されている技術（１）および
（２）では、固定プレートに貫設された流通孔の壁面に
おける溶融金属の付着防止に貢献することはできるが、
固定プレートと摺動プレートとの摺動面における溶融金
属の浸入を防止することはできないという問題点があっ
た。
れた実開昭５３−６７８２０号公報および特開昭６０−
９９４６１号公報に記載されている技術（１）および
（２）では、固定プレートに貫設された流通孔の壁面に
おける溶融金属の付着防止に貢献することはできるが、
固定プレートと摺動プレートとの摺動面における溶融金
属の浸入を防止することはできないという問題点があっ
た。
【００１２】また、前述された固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面における溶融金属の浸入および固定プレ
ートと摺動プレートとの摺動面における外部からの空気
の浸入を防止する技術（３）では、固定プレートに貫設
された流通孔の壁面における溶融金属の付着を防止する
ことができないという問題点があった。
ートとの摺動面における溶融金属の浸入および固定プレ
ートと摺動プレートとの摺動面における外部からの空気
の浸入を防止する技術（３）では、固定プレートに貫設
された流通孔の壁面における溶融金属の付着を防止する
ことができないという問題点があった。
【００１３】本発明は前記問題点に鑑みてなされたもの
であって、固定プレートに貫設された流通孔の壁面にお
ける溶融金属の付着を防止し、かつ、固定プレートと摺
動プレートとの摺動面における溶融金属の浸入および固
定プレートと摺動プレートとの摺動面における外部から
の空気の浸入を防止することができるポーラス質スライ
ディングノズルプレートを提供することを目的とする。
であって、固定プレートに貫設された流通孔の壁面にお
ける溶融金属の付着を防止し、かつ、固定プレートと摺
動プレートとの摺動面における溶融金属の浸入および固
定プレートと摺動プレートとの摺動面における外部から
の空気の浸入を防止することができるポーラス質スライ
ディングノズルプレートを提供することを目的とする。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明のポーラス質スラ
イディングノズルプレートは、固定プレートに対して摺
動プレートを摺動させることにより固定プレートと摺動
プレートとにそれぞれ貫設された流通孔が開閉されるス
ライディングノズルプレートであって、固定プレート本
体がポーラス質原料により形成されるとともに、前記固
定プレート本体にガス導入孔が設けられ、流通孔，この
流通孔近傍の固定プレートと摺動プレートとの摺動面お
よびガス導入孔を除く前記固定プレート本体の表面がシ
ール材により被覆された後、固定プレート本体の流通
孔，ガス導入孔および固定プレートと摺動プレートとの
摺動面を除く前記シール材の表面が非通気性部材により
被覆されることを特徴とする。
イディングノズルプレートは、固定プレートに対して摺
動プレートを摺動させることにより固定プレートと摺動
プレートとにそれぞれ貫設された流通孔が開閉されるス
ライディングノズルプレートであって、固定プレート本
体がポーラス質原料により形成されるとともに、前記固
定プレート本体にガス導入孔が設けられ、流通孔，この
流通孔近傍の固定プレートと摺動プレートとの摺動面お
よびガス導入孔を除く前記固定プレート本体の表面がシ
ール材により被覆された後、固定プレート本体の流通
孔，ガス導入孔および固定プレートと摺動プレートとの
摺動面を除く前記シール材の表面が非通気性部材により
被覆されることを特徴とする。
【００１５】また前記シール材をモルタルとすることが
できる。
できる。
【００１６】また前記非通気性部材をメタルケースとす
ることができる。
ることができる。
【００１７】また前記固定プレート本体の内部に、前記
流通孔の周囲に亙るとともに前記ガス導入孔に連通する
ガスプール室が形成されるようにすると好適である。
流通孔の周囲に亙るとともに前記ガス導入孔に連通する
ガスプール室が形成されるようにすると好適である。
【００１８】
【作用】本発明に係るポーラス質スライディングノズル
プレートは、流通孔が貫設された固定プレート本体がポ
ーラス質原料により形成されるとともに、固定プレート
本体に不活性ガス等のガスを導入するガス導入孔が設け
られ、そして、流通孔，この流通孔近傍の固定プレート
と摺動プレートとの摺動面およびガス導入孔を除く固定
プレート本体の表面がシール材により被覆された後、固
定プレート本体の流通孔，ガス導入孔および固定プレー
トと摺動プレートとの摺動面を除くシール材の表面が非
通気性部材により被覆された構成とされている。
プレートは、流通孔が貫設された固定プレート本体がポ
ーラス質原料により形成されるとともに、固定プレート
本体に不活性ガス等のガスを導入するガス導入孔が設け
られ、そして、流通孔，この流通孔近傍の固定プレート
と摺動プレートとの摺動面およびガス導入孔を除く固定
プレート本体の表面がシール材により被覆された後、固
定プレート本体の流通孔，ガス導入孔および固定プレー
トと摺動プレートとの摺動面を除くシール材の表面が非
通気性部材により被覆された構成とされている。
【００１９】このように構成された固定プレートにおい
てガス導入孔より、不活性ガスが導入されると、流通孔
および流通孔近傍の固定プレートと摺動プレートとの摺
動面にのみ前記不活性ガスが吹き出され、一方、固定プ
レートのその他の部分における前記不活性ガスの逃散が
防止される。これにより、流通孔の壁面および流通孔近
傍の固定プレートと摺動プレートとの摺動面に前記不活
性ガスによるガス薄膜が形成され、流通孔の壁面におけ
る溶融金属の付着，固定プレートと摺動プレートとの摺
動面における溶融金属の浸入および固定プレートと摺動
プレートとの摺動面における外部からの空気の浸入が防
止される。
てガス導入孔より、不活性ガスが導入されると、流通孔
および流通孔近傍の固定プレートと摺動プレートとの摺
動面にのみ前記不活性ガスが吹き出され、一方、固定プ
レートのその他の部分における前記不活性ガスの逃散が
防止される。これにより、流通孔の壁面および流通孔近
傍の固定プレートと摺動プレートとの摺動面に前記不活
性ガスによるガス薄膜が形成され、流通孔の壁面におけ
る溶融金属の付着，固定プレートと摺動プレートとの摺
動面における溶融金属の浸入および固定プレートと摺動
プレートとの摺動面における外部からの空気の浸入が防
止される。
【００２０】なお、流通孔，この流通孔近傍の固定プレ
ートと摺動プレートとの摺動面およびガス導入孔を除く
固定プレート本体の表面を被覆するシール材としてモル
タルを用い、さらに、固定プレート本体の流通孔，ガス
導入孔および固定プレートと摺動プレートとの摺動面を
除く前記シール材の表面を被覆する非通気性部材として
メタルケースを用いるようにすると、流通孔，この流通
孔近傍の固定プレートと摺動プレートとの摺動面を除く
固定プレート本体の表面における前記不活性ガスの逃散
を確実に防止することができる。
ートと摺動プレートとの摺動面およびガス導入孔を除く
固定プレート本体の表面を被覆するシール材としてモル
タルを用い、さらに、固定プレート本体の流通孔，ガス
導入孔および固定プレートと摺動プレートとの摺動面を
除く前記シール材の表面を被覆する非通気性部材として
メタルケースを用いるようにすると、流通孔，この流通
孔近傍の固定プレートと摺動プレートとの摺動面を除く
固定プレート本体の表面における前記不活性ガスの逃散
を確実に防止することができる。
【００２１】さらに固定プレート本体の流通孔，ガス導
入孔および固定プレートと摺動プレートとの摺動面を除
くシール材の表面を被覆する非通気性部材としてのメタ
ルケースは、固定プレート本体の補強材としても貢献す
る。
入孔および固定プレートと摺動プレートとの摺動面を除
くシール材の表面を被覆する非通気性部材としてのメタ
ルケースは、固定プレート本体の補強材としても貢献す
る。
【００２２】また固定プレート本体の内部に、流通孔の
周囲に亙るとともにガス導入孔に連通するガスプール室
が形成されるようにすると、前記不活性ガスはガスプー
ル室を介して固定プレート本体内部に吹き出される。こ
れにより、前記不活性ガスがほぼ均一に流通孔の壁面お
よび固定プレートと摺動プレートとの摺動面に吹き出さ
れる。このため、流通孔の壁面における溶融金属の付
着，固定プレートと摺動プレートとの摺動面における溶
融金属の浸入および固定プレートと摺動プレートとの摺
動面における外部からの空気の浸入がより効果的に防止
される。
周囲に亙るとともにガス導入孔に連通するガスプール室
が形成されるようにすると、前記不活性ガスはガスプー
ル室を介して固定プレート本体内部に吹き出される。こ
れにより、前記不活性ガスがほぼ均一に流通孔の壁面お
よび固定プレートと摺動プレートとの摺動面に吹き出さ
れる。このため、流通孔の壁面における溶融金属の付
着，固定プレートと摺動プレートとの摺動面における溶
融金属の浸入および固定プレートと摺動プレートとの摺
動面における外部からの空気の浸入がより効果的に防止
される。
【００２３】
【実施例】次に、本発明の具体的な一実施例について図
面を参照しつつ説明する。
面を参照しつつ説明する。
【００２４】図１および図２に示されるように本発明の
ポーラス質スライディングノズルプレート１は、ほぼ中
央部に流通孔２が貫設された固定プレート３と、この固
定プレート３と略同形であって固定プレート３と同様に
ほぼ中央部に流通孔２’が貫設されるとともに、固定プ
レート３に対して摺動される摺動プレート４とにより構
成されている。そして、固定プレート３に対して摺動プ
レート４を摺動させることにより流通孔２，２’が開閉
される。
ポーラス質スライディングノズルプレート１は、ほぼ中
央部に流通孔２が貫設された固定プレート３と、この固
定プレート３と略同形であって固定プレート３と同様に
ほぼ中央部に流通孔２’が貫設されるとともに、固定プ
レート３に対して摺動される摺動プレート４とにより構
成されている。そして、固定プレート３に対して摺動プ
レート４を摺動させることにより流通孔２，２’が開閉
される。
【００２５】なお固定プレート本体３’はポーラス質原
料により形成され、この固定プレート本体３’に貫設さ
れた流通孔２の周囲部にはその全周に亙ってガスプール
室５が形成されている。またガスプール室５の所定の位
置からは固定プレート３の周壁面外部に連通されるとと
もに、アルゴン等の不活性ガスの導入路となるガス導入
孔６が連設されている。ここで、ガスプール室５は固定
プレート本体３’の周壁面から１０ｍｍ程度内側に設け
られている。なお、ガスプール室５を形成する空間の巾
は不活性ガスの通気量と固定プレート本体３’の強度と
の関係より１乃至１０ｍｍ程度とされるのが望ましい。
料により形成され、この固定プレート本体３’に貫設さ
れた流通孔２の周囲部にはその全周に亙ってガスプール
室５が形成されている。またガスプール室５の所定の位
置からは固定プレート３の周壁面外部に連通されるとと
もに、アルゴン等の不活性ガスの導入路となるガス導入
孔６が連設されている。ここで、ガスプール室５は固定
プレート本体３’の周壁面から１０ｍｍ程度内側に設け
られている。なお、ガスプール室５を形成する空間の巾
は不活性ガスの通気量と固定プレート本体３’の強度と
の関係より１乃至１０ｍｍ程度とされるのが望ましい。
【００２６】また流通孔２の壁面，固定プレート３と摺
動プレート４との摺動面の流通孔２近傍およびガス導入
孔６を除く固定プレート本体３’の表面が、例えばモル
タルのような非通気性のシール材８により被覆されてい
る。ここで、固定プレート３と摺動プレート４との摺動
面においてシール材８により被覆される範囲は、流通孔
２の周囲部であって流通孔２の径と同等寸法程度の範囲
の外側とされている。さらに、シール材８の表面であっ
て固定プレート本体３’のガス導入孔６を除く周壁面お
よびその周壁面近傍の固定プレート本体３’の上面が図
１に示されるようにメタルケース７により被覆されてい
る。ここで、このメタルケース７は固定プレート本体
３’の補強材として機能させるため焼バメにより施工さ
れ、メタルケース７により固定プレート本体３’の周壁
面が緊締されている。
動プレート４との摺動面の流通孔２近傍およびガス導入
孔６を除く固定プレート本体３’の表面が、例えばモル
タルのような非通気性のシール材８により被覆されてい
る。ここで、固定プレート３と摺動プレート４との摺動
面においてシール材８により被覆される範囲は、流通孔
２の周囲部であって流通孔２の径と同等寸法程度の範囲
の外側とされている。さらに、シール材８の表面であっ
て固定プレート本体３’のガス導入孔６を除く周壁面お
よびその周壁面近傍の固定プレート本体３’の上面が図
１に示されるようにメタルケース７により被覆されてい
る。ここで、このメタルケース７は固定プレート本体
３’の補強材として機能させるため焼バメにより施工さ
れ、メタルケース７により固定プレート本体３’の周壁
面が緊締されている。
【００２７】本発明に係る固定プレート３は以下のよう
な工程により形成される。
な工程により形成される。
【００２８】まず図示されない所定形状の型枠に固定プ
レート本体３’となる所定組成のポーラス質原料が充填
されるとともに、このポーラス質原料中にガスプール室
５およびガス導入孔６に相当する図示されない焼失材が
埋設された後、前記型枠内において前記ポーラス質原料
が固定プレート３’本体の形状に成形される。そして、
前記ポーラス質原料が前記型枠から取り出されて乾燥さ
れた後、焼成工程において前記ポーラス質原料が焼成さ
れる。これにより固定プレート本体３’が形成されると
ともに、前記焼失材が焼失されることにより固定プレー
ト本体３’内部の所定位置にガスプール室５およびガス
導入孔６が形成される。次いで、固定プレート本体３’
表面のシール材８が被覆される部分に相当する部分が切
削加工された後、この切削加工が施された固定プレート
本体３’の表面がシール材８により被覆される。なお、
固定プレート本体３の表面に切削加工を施す代わりに、
前記型枠に予め凹部を形成するようにしてもよい。この
ときは、シール材８のシール性および強度を考慮して前
記凹部の深さを０．５乃至５ｍｍ程度とするのが望まし
い。そして、シール材８により被覆された固定プレート
本体３’がメタルケース７内に設置されることにより、
ガス導入孔６を除く固定プレート本体３’の周壁面およ
びその周壁面近傍の固定プレート本体３’の上面がメタ
ルケース７により被覆される。このようにして固定プレ
ート３は形成される。
レート本体３’となる所定組成のポーラス質原料が充填
されるとともに、このポーラス質原料中にガスプール室
５およびガス導入孔６に相当する図示されない焼失材が
埋設された後、前記型枠内において前記ポーラス質原料
が固定プレート３’本体の形状に成形される。そして、
前記ポーラス質原料が前記型枠から取り出されて乾燥さ
れた後、焼成工程において前記ポーラス質原料が焼成さ
れる。これにより固定プレート本体３’が形成されると
ともに、前記焼失材が焼失されることにより固定プレー
ト本体３’内部の所定位置にガスプール室５およびガス
導入孔６が形成される。次いで、固定プレート本体３’
表面のシール材８が被覆される部分に相当する部分が切
削加工された後、この切削加工が施された固定プレート
本体３’の表面がシール材８により被覆される。なお、
固定プレート本体３の表面に切削加工を施す代わりに、
前記型枠に予め凹部を形成するようにしてもよい。この
ときは、シール材８のシール性および強度を考慮して前
記凹部の深さを０．５乃至５ｍｍ程度とするのが望まし
い。そして、シール材８により被覆された固定プレート
本体３’がメタルケース７内に設置されることにより、
ガス導入孔６を除く固定プレート本体３’の周壁面およ
びその周壁面近傍の固定プレート本体３’の上面がメタ
ルケース７により被覆される。このようにして固定プレ
ート３は形成される。
【００２９】こうして形成された固定プレート３に設け
られたガス導入孔６にガス導入管９が接続され、このガ
ス導入管９より、アルゴン等の不活性ガスが導入される
と、ガスプール室５を介して流通孔２の壁面および流通
孔２近傍の固定プレート３と摺動プレート４との摺動面
から各部平均して前記不活性ガスが吹き出される。これ
により、溶融金属が流通孔２を流れているときやスライ
ディングノズルプレート１の閉止時において固定プレー
ト３に貫設された流通孔２に溶融金属が滞留していると
きに、流通孔２の壁面における溶融金属の付着，固定プ
レート３と摺動プレート４との摺動面における溶融金属
の浸入および固定プレート３と摺動プレート４との摺動
面における外部からの空気の浸入を防止することができ
る。
られたガス導入孔６にガス導入管９が接続され、このガ
ス導入管９より、アルゴン等の不活性ガスが導入される
と、ガスプール室５を介して流通孔２の壁面および流通
孔２近傍の固定プレート３と摺動プレート４との摺動面
から各部平均して前記不活性ガスが吹き出される。これ
により、溶融金属が流通孔２を流れているときやスライ
ディングノズルプレート１の閉止時において固定プレー
ト３に貫設された流通孔２に溶融金属が滞留していると
きに、流通孔２の壁面における溶融金属の付着，固定プ
レート３と摺動プレート４との摺動面における溶融金属
の浸入および固定プレート３と摺動プレート４との摺動
面における外部からの空気の浸入を防止することができ
る。
【００３０】なお、前記実施例においては固定プレート
と摺動プレートとよりなる２枚プレート型のスライディ
ングノズルプレートについて説明したが、２枚の固定プ
レートとこれらの固定プレート間に挟設される摺動プレ
ートとよりなる３枚プレート型のスライディングノズル
プレート等についても本発明を適用することができるこ
とは言うまでもない。
と摺動プレートとよりなる２枚プレート型のスライディ
ングノズルプレートについて説明したが、２枚の固定プ
レートとこれらの固定プレート間に挟設される摺動プレ
ートとよりなる３枚プレート型のスライディングノズル
プレート等についても本発明を適用することができるこ
とは言うまでもない。
【００３１】
【発明の効果】以上のように構成された本発明によれ
ば、固定プレートに貫設された流通孔の壁面に溶融金属
が付着するのを防止し、かつ、固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面の荒れおよび溶融金属より形成された金
属製品の品質不良を防止することができる。
ば、固定プレートに貫設された流通孔の壁面に溶融金属
が付着するのを防止し、かつ、固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面の荒れおよび溶融金属より形成された金
属製品の品質不良を防止することができる。
【００３２】また、固定プレートと摺動プレートとの摺
動面の流通孔近傍に不活性ガスが吹き出されることによ
り固定プレートと摺動プレートとの摺動面の流通孔近傍
にガス薄膜が形成されるため、固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面における摺動抵抗を緩和することもでき
る。
動面の流通孔近傍に不活性ガスが吹き出されることによ
り固定プレートと摺動プレートとの摺動面の流通孔近傍
にガス薄膜が形成されるため、固定プレートと摺動プレ
ートとの摺動面における摺動抵抗を緩和することもでき
る。
【００３３】この結果、スライディングノズルプレート
の耐用性を著しく向上させることを可能とした。
の耐用性を著しく向上させることを可能とした。
【図１】本発明の一実施例に係るポーラス質スライディ
ングノズルプレートの要部断面図。
ングノズルプレートの要部断面図。
【図２】同ポーラス質スライディングノズルプレートを
構成する固定プレートの平面図。
構成する固定プレートの平面図。
１ ポーラス質スライディングノズルプレート
２，２’ 流通孔
３ 固定プレート
３’固定プレート本体
４ 摺動プレート
５ ガスプール室
６ ガス導入孔
７ メタルケース
８ シール材
Claims (4)
- 【請求項１】 固定プレートに対して摺動プレートを摺
動させることにより固定プレートと摺動プレートとにそ
れぞれ貫設された流通孔が開閉されるスライディングノ
ズルプレートであって、固定プレート本体がポーラス質
原料により形成されるとともに、前記固定プレート本体
にガス導入孔が設けられ、流通孔，この流通孔近傍の固
定プレートと摺動プレートとの摺動面およびガス導入孔
を除く前記固定プレート本体の表面がシール材により被
覆された後、固定プレート本体の流通孔，ガス導入孔お
よび固定プレートと摺動プレートとの摺動面を除く前記
シール材の表面が非通気性部材により被覆されることを
特徴とするポーラス質スライディングノズルプレート。 - 【請求項２】 前記シール材がモルタルとされる請求項
１に記載のポーラス質スライディングノズルプレート。 - 【請求項３】 前記非通気性部材がメタルケースとされ
る請求項１または２に記載のポーラス質スライディング
ノズルプレート。 - 【請求項４】 前記固定プレート本体の内部に、前記流
通孔の周囲に亙るとともに前記ガス導入孔に連通するガ
スプール室が形成される請求項１，２または３のいずれ
かに記載のポーラス質スライディングノズルプレート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19698691A JPH0515954A (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | ポーラス質スライデイングノズルプレート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19698691A JPH0515954A (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | ポーラス質スライデイングノズルプレート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0515954A true JPH0515954A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=16366930
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19698691A Pending JPH0515954A (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | ポーラス質スライデイングノズルプレート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0515954A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1124558A4 (en) * | 1998-09-28 | 2004-10-27 | Res Foundation Ofstate Univers | NEW INHIBITANT AGAINST CATARACT EDUCATION |
| CN108889936A (zh) * | 2018-07-06 | 2018-11-27 | 杨海平 | 耐火结构及提高其寿命的方法、挡渣滑板、中间包水口 |
| US11378435B2 (en) * | 2014-09-17 | 2022-07-05 | Quest Diagnostics Investments Incorporated | Device and method for evaluating amount of biological sample in a specimen container |
-
1991
- 1991-07-10 JP JP19698691A patent/JPH0515954A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1124558A4 (en) * | 1998-09-28 | 2004-10-27 | Res Foundation Ofstate Univers | NEW INHIBITANT AGAINST CATARACT EDUCATION |
| US11378435B2 (en) * | 2014-09-17 | 2022-07-05 | Quest Diagnostics Investments Incorporated | Device and method for evaluating amount of biological sample in a specimen container |
| CN108889936A (zh) * | 2018-07-06 | 2018-11-27 | 杨海平 | 耐火结构及提高其寿命的方法、挡渣滑板、中间包水口 |
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