JPH05154580A - 金属シェルを有するコンクリート製金型とその製造方法 - Google Patents

金属シェルを有するコンクリート製金型とその製造方法

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JPH05154580A
JPH05154580A JP3320741A JP32074191A JPH05154580A JP H05154580 A JPH05154580 A JP H05154580A JP 3320741 A JP3320741 A JP 3320741A JP 32074191 A JP32074191 A JP 32074191A JP H05154580 A JPH05154580 A JP H05154580A
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mold
metal shell
concrete
metal
metallic shell
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JP3320741A
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English (en)
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Minoru Sawaide
稔 沢出
Koichi Ito
紘一 伊藤
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Shimizu Construction Co Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Nippon Light Metal Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多品種、少量生産に適した金型を提供する。 【構成】 要求される製品の形状が転写された凸部2を
有する超塑性金属製の金属シェル3と、この凸部2を支
持する硬化充填材4とを備えている。これら金属シェル
3とこの金属シェル3の凹部の内側に充填された硬化充
填材4との間に、エポキシ樹脂等の合成樹脂からなる接
着剤を充填している。この接着剤により、金属シェルと
硬化充填材とが強固に接続している。 【効果】 金属シェルと硬化充填材とが一体形成され、
金属シェルに超塑性金属をもちいたため、金属シェルが
製品の形状に容易にかつ高精度に成形されるとともに、
金属シェルの強度が増加されるため、大きな形状を有し
た金型を製作することができ、金型の耐用回数を延ばす
ことができ、金型を一個の部品として形成することがで
き、金型に要する費用を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、モーターボー
ト等の小型船舶、家電製品等に用いられるプラスチッ
ク、ゴム、その他広範囲な分野で使用される鋳造用金型
およびプレス用金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車においては、新型車を完成
品として世の中に出す迄に、多くのプロトタイプ車を作
って試験に供することが一般的に行われている。これら
のプロトタイプ車を製作する場合、金属ブロックを数個
に分けて、これら金属ブロックを削って金型を製作し、
これら数個の金型を一体に取り付けて構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、数個の金属
ブロックを削って金型が製作されるため、この金型の製
作に多大の費用と、多くの時間が必要である。そして、
形状の複雑性が高まるにつれて、金型は高価なものにな
る。このため、プロトタイプ車を製作するのに要した金
型等の費用全てが新型の自動車のコストに組み込まれる
ため、新型車の費用は高価なものになった。そして、自
動車の開発者にも、高価な金型により、形状、その他に
制約を強いられた。さらに、自動車が完成品として量産
化に入っても、その自動車が売れない場合には、高価な
金型を作っても、自動車の生産が打ち切られてしまい、
金型が無駄なものになる。加えて、金属ブロックからな
る金型では、重いため、取り扱い作業に多大な労力を要
した。また、金型には、数千回、数万回の製作に耐える
強度が必要なものと、数十回、数百回程度の製作に耐え
る強度で十分なものとがあり、必ずしも強度の高い高価
な金型が必要とされるものではない。
【0004】そこで、安価なコンクリートを用いた金型
が提案されている。このコンクリート製金型では、要求
される形状に形成された型枠にコンクリートを流し込ん
で製造される。しかし、複雑な形状のものではコンクリ
ートを型枠から脱型するのが困難であると共に、コンク
リートの表面に気泡による凹凸を生じるという問題があ
った。そして、コンクリート単体では要求される形状に
合わせることがむずかしく、かつ、高精度に形成されに
くい。
【0005】本発明は前記課題を有効に解決するもの
で、多品種、少量生産に適した安価な金属シェルを有す
るコンクリート製金型を提供するとともに、簡単な方法
で複雑な形状にも対応可能な金属シェルを有するコンク
リート製金型の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の金型は、
製品の外面成形時に使用される金型であって、要求され
る製品の外面形状を有する金属シェルと、該金属シェル
を支持する硬化充填材とが一体形成されたことを特徴と
するものである。
【0007】請求項2記載の金属シェルを有するコンク
リート製金型は、請求項1記載の金型であって、前記金
属シェルには超塑性金属が使用され、硬化充填材にはセ
メントコンクリート、ポリマーセメントコンクリートお
よびレジンコンクリート等が使用され、これら金属シェ
ルと硬化充填材とは接着剤により接着されていることを
特徴とするものである。
【0008】請求項3記載の金属シェルを有するコンク
リート製金型の製造方法は、請求項1記載の金型の製造
方法であって、前記金属シェルに接着剤を塗布し、該接
着剤上に硬化充填材を充填することを特徴とするもので
ある。
【0009】
【作用】請求項1記載の金属シェルを有するコンクリー
ト製金型によれば、要求される製品の形状を有する金属
シェルと、この金属シェルを支持する硬化充填材とが一
体形成されたため、金属シェルの形状が変形されにくく
され、金属シェルの強度が増加される。
【0010】請求項2記載の金属シェルを有するコンク
リート製金型によれば、請求項1記載の金型であって、
前記金属シェルに超塑性金属をもちいたため、金属シェ
ルが製品の形状に容易に成形されるとともに、要求され
る製品の形状が高精度かつ確実に形成される。
【0011】請求項3記載の金属シェルを有するコンク
リート製金型の製造方法によれば、金属シェルに接着剤
を塗布し、該接着剤上に硬化充填材を充填するため、金
属シェルが確実に支持される。
【0012】
【実施例】以下、本発明の金属シェルを有するコンクリ
ート製金型とその製造法の一実施例を、図1ないし図
8、及び表1ないし表5を参照して説明する。この金型
1は、図1および図2に示すように、要求される製品の
形状が転写された凸部2を有する超塑性金属製の金属シ
ェル3と、この凸部2を支持する例えばコンクリートか
らなる硬化充填材4とを備えている。これら金属シェル
3と、この金属シェル3の凹部の内側に充填された硬化
充填材4とが、例えば、エポキシ樹脂等の合成樹脂から
なる接着剤(図示略)を介して接着されている。この接
着剤により、金属シェル3と硬化充填材4とが強固に接
続されている。
【0013】この金型1に用いられる超塑性金属製の金
属シェル3には、例えば、Al−Cu系、Al−Mg−
Mn系、Al−Cu−ZrーO系等の超塑性アルミニウ
ム合金がある。この超塑性アルミニウム合金の金属シェ
ル3は、例えば450°C〜530°Cの温度条件下
で、所定の圧力をかけることにより、最初の長さの10
倍以上の長さに伸ばすことができる合金である。この所
定の圧力では、金属シェル3の厚みによって異なり、例
えば、0〜30Kg/cm2であり、0.4mm厚さ
で、5Kg/cm2である。
【0014】ここで、図1に示す金型1aでは、直方体
状のブロック(600×900×300mm)に、段違い面を二面
有する凸部2aが金型1aの外周面に形成され、この凸
部2aの内側に接着剤を介して硬化充填材4が充填され
ている。また、図2に示す金型1bにあっては、直方体
状のブロック(1150×2400×300mm)に、中央部に溝部
6を有する凹部2bが金型1bの外周面に形成され、こ
の凹部2bの内側に接着剤を介して硬化充填材4が充填
されている。
【0015】そして、複雑な形状を有する金型1にあっ
ては、金属シェル3内の凹凸の隅々にまで充填される高
流動性のある硬化充填材4の使用が望ましい。この硬化
充填材4では、例えば、セメントコンクリートを用いた
場合にあっては、これらセメント等に高流動化剤を混入
させて、高流動化させたものを用いるのが望ましい。ま
た、高荷重や高い衝撃荷重が作用される金型1にあって
は、例えば、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等の合成
樹脂を総合材として用いたレジンコンクリートからなる
硬化充填材4の使用が望ましい。
【0016】このような金型1の金属シェル3に原型部
材30の形状を転写する装置20について、図3ないし
図9を参照して説明する。この装置20は、図3に示す
ように、有底筒状の上部容器21と下部容器22とを備
えている。これら上・下部容器21・22は、対向して
例えばネジ等により開閉可能に取り付けられ、それぞれ
のぞき窓(図示略)を設けている。これら対向する上・
下部容器21・22に、空間23が形成されている。こ
の空間23内の温度を調節する例えば伝熱線等の温度調
節手段(図示略)が、上・下部容器21・22に取り付
けられている。この空間23を上部空間24と下部空間
25とに仕切る金属シェル3が、上・下部容器21・2
2の間に取り付けられている。
【0017】この金属シェル3により仕切られた上・下
部空間24・25は、上・下空間24・25内の例えば
液体(水等)や、気体(空気等)等の流体の圧力を自在
に調節可能な吸引ポンプ、コンプレッサー等からなる圧
力調節手段(図示略)に連通されている。これら上・下
部空間24・25内には、金属シェル3に垂直な方向に
伸縮自在な例えばピストン等からなるアーム部26・2
7がそれぞれ圧力調整手段とともに上・下部容器21・
22に取り付けられている。この下部容器22のアーム
部27に、図3に示すように、製品の原型部材30が取
り付けられている。
【0018】この原型部材30が取り付けられた下部容
器22の端部には、この原型部材30の外径とほぼ同じ
大きさに形成された貫通穴31aを有するリング状ツー
ルプレート31が取り付けられている。このツールプレ
ート31を介して金属シェル3が取り付けられている。
一方、上部容器21の端部には、原型部材30の外径よ
りもほぼ二枚の金属シェル3の厚さ分大きな内径に形成
された貫通穴32aを有するリング状バブルブレート3
2が取り付けられ、このバブルプレート32を介して金
属シェル3が取り付けられている。
【0019】このような金型の製造装置20を使用し
て、金型1を製造する方法について、図3ないし図6を
参照して説明する。まず、例えばアルミニウム製ブロッ
クを切削加工して形成された原型部材30に、この形状
が転写される凸部35の外面に離型剤を塗布しておく。
そして、上部容器21と下部容器22とを開放させ、そ
れぞれのアーム部26・27を縮ませて、下部容器22
のアーム部27に、原型部材30の凸部35を上方に向
けて、原型部材30をアーム部27に取り付ける。この
下部容器22の端部上に、ツールプレート31を設置す
る。このツールプレート31の上に、金属シェル3を設
置する。この金属シェル3では、例えば、Al−Cu−
Zr−O系(Cu;6%、Zr;0.45%、1000×24
00×0.4mm)の金属板を使用する。この金属シェル3
の上にバブルプレート32を設置し、金属シェル3の周
囲をクランプする。このバブルプレート32の上に上部
容器21の端部を設置する。そして、これら上・下部容
器21・22の端部を、それぞれネジ等により接続す
る。
【0020】こうして上・下部容器21・22により形
成された空間23内を、温度調節手段により、例えば、
500°Cの温度に上げ、金属シェル3を予熱する。そ
して、下部空間25内に、図4に示すように、熱風(空
気)等の流体を圧力調整手段により吹き込む。このよう
に、上部空間24と下部空間25とに圧力差を与えるこ
とにより、金属シェル3は除々に上部空間24側に変形
する。そして、図5に示すように、原型部材30の凸部
35をアーム部27を伸ばして金属シェル3に押し当て
る。このアーム部27を、原型部材30の外径がツール
プレート31の貫通穴31aに十分嵌め合わされるま
で、伸ばす。
【0021】このように金属シェル3が原型部材30の
外周面を覆った状態で、図6に示すように、上部空間2
4内に、450〜530°C(好ましくは500°C)
の熱風(空気)等の流体を5Kg/cm2の流体圧力
で、圧力調整手段により吹き込む。このように、上部空
間24と下部空間25とに圧力差を与えた状態で、15
〜30min間保持することにより、金属シェル3は除
々に原型部材30側に変形して原型部材30に押し付け
られる。この金属シェル3は、原型部材30の凸部35
に緊密密着する。このとき、金属シェル3は、超塑性材
料からなるため、変形抵抗が少なく、伸び率が1000
%と大きいため、あたかも溶融金属を流し込んだよう
に、複雑な形状を有する原型部材30に対しても正確に
密着する。このため、原型部材30の凸部35の形状は
確実に金属シェル3に転写される。ここで、原型部材3
0と金属シェル3との密着は、例えば、上部容器21の
ぞき窓により確認する。
【0022】このような状態で、空間23内の温度を室
温まで下げて、上部容器21を取り外す。そして、原型
部材30の凸部35が転写された凹部40を有する金属
シェル3を取り外す。この金属シェル3では、原型部材
30の表面形を正確に転写されており、かつ、スプリン
グバックも少なくされ、厚みは0.2mmにされる。こ
の凹部40が形成された金属シェル3を下向きにして、
金属シェル3を型枠に中にセットする。この金属シェル
3の転写面と反対の面に、合成樹脂等の接着剤を塗布す
る。この接着剤の上に、前記硬化充填材4を打ち込む。
ここで、金属シェル3が複雑な形状にされ、セメントコ
ンクリート等の硬化充填材4を充填する場合には、凹凸
のある形状の隅々にまで硬化充填材4が充填されるよう
に、棒状バイブレーターやテーブルバイブレーター等を
用いて十分に締め固めるのが望ましい。このようにし
て、金属シェル3と硬化充填材4とが一体形成され、原
型部材30の金型1が形成される。この金型1を繊維強
化プラスチック材(FRP)の成形金型として使用した
場合、十分な寸法精度と表面平滑度が得られた。
【0023】一方、凹部45を有する原型部材46の金
型1を製造する方法について、図7及び図8を参照して
説明する。まず、上部容器21と下部容器22とを開放
させ、それぞれのアーム部26・27を縮ませておく。
そして、上部容器21のアーム部26に、凹部45を下
方に向けて原型部材46を取り付ける。一方、下部容器
22の端部上に、バブルプレート32、金属シェル3、
ツールプレート31の順に載せていく。このツールプレ
ート31の上に、上部容器21の端部を設置する。そし
て、これら上・下部容器21・22の端部を、それぞれ
ネジ等により接続する。
【0024】こうして上・下部容器21・22により形
成された空間23内を、温度調節手段により所定の温度
に上げる。そして、下部空間25内の流体圧力を、図8
に示すように、圧力調整手段により上げ、金属シェル3
を上方に向かって伸ばす。そして、原型部材46の凹部
45を、アーム部26を伸ばして、金属シェル3に押し
当てる。このように金属シェル3が原型部材46の内周
面に緊密に接触した状態で、空間23内の温度を室温ま
で下げて、上部容器21を取り外す。そして、原型部材
46の凹部45が転写された凸部48を有する金属シェ
ル3を取り外す。この凸部48が形成された金属シェル
3の反対面に、合成樹脂等の接着剤を塗布し、セメント
コンクリート等の硬化充填材4を打ち込む。このように
して、金属シェル3と硬化充填材4とが一体形成され、
原型部材46の金型1が形成される。
【0025】なお、前記実施例では、金属シェル3にア
ルミニウム系超塑性金属を用いたが、表面精度が高い金
属材料を金属シェル3として利用できることはいうまで
もない。また、金属シェル3として18ー8ステンレス
(0.2mm厚み)の板を、Al鋳物製厚形材を用い
て、冷間プレスで形状を転写して、金属シェル3を製作
した。この金属シェル3に、前記実施例同様、接着剤を
塗布し、硬化充填材4を充填し、金型を製作した。この
金型においても、表面精度が高く、正確な寸法に形成さ
れた。
【0026】一方、金型1に用いられる硬化充填材4に
ついて、成分、物性の例を、表1ないし表3を参照して
説明する。
【表1】 第1に、超高強度コンクリートからなる硬化充填材4に
あっては、表1に示すように、スランプは23cmであ
り、空気量は4%であり、水(W)/セメント(C)は
28.5%であり、骨材の実績率(s/a)は40.0
%であり、これにより圧縮強度は600kgf/cm2
が得られる。また、硬化条件として、20°C、7日間
養生である。
【0027】ここで、スランプとは、コンクリートの軟
らかさを表す用語であり、コンクリートが詰められたコ
ーンを抜き取った後のコンクリートの下がりを表すもの
である(JIS A 1101)。スランプ値が大きい
ほど軟らかいコンクリートといえる。また、骨材の実績
率とは、粉体や粒体を容器に詰めたとき、容器の容積に
対する粉体や粒体の体積の割合であり、骨材の単位容積
重量を比重で割って求められる(JIS A 110
4)。
【0028】
【表2】 上記の高強度コンクリートの成分を表2に示す。このコ
ンクリートの単位量(kg/m3)では、水(W)が1
65であり、セメント(C)が579であり、細骨材
(S)が648であり、粗骨材(G)が973である。
このコンクリートに添加される混和剤では、高性能AE
減水剤は1.75%であり、AE剤は0.04%である
(セメントに対する重量比)。ここで、AE剤とは、コ
ンクリートなどの中に多数の微小な空気泡を一様に分布
させるための表面活性剤である。
【0029】
【表3】 第2に、設計強度600kgf/cm2としたポリマー
セメントコンクリートからなる硬化充填材4にあって
は、表3に示すように、スランプは15cmであり、空
気量は2.7%であり、水(W)/セメント(C)は4
1%であり、高分子(P)/セメント(C)は5%であ
り、骨材の実績率(s/a)は45%である。
【0030】
【表4】 上記のポリマーセメントコンクリートの成分を、表4に
示す。このコンクリートの単位量(kg/m3)では、
水(W)が123であり、ポリマー型形分は樹脂固形分
換算で60であり、セメント(C)が300であり、細
骨材(S)が814であり、粗骨材(G)が984であ
る。このポリマーセメントコンクリートに添加されるエ
マルジョンとしては、アクリル酸エステルエマルショ
ン、スチレンブタジエンゴムラテックスおよびエチレン
酢酸ビニルエマルションが一般的に用いられる場合が多
い。例えば、表4では、SBR(スチレン ブタジエン
ゴム ラテックス)が使用されている。このSBR
は、比重が1.02であり、pHは9.9であり、粘度
(20°C)は25cpであり、固形分は48%であ
る。ここで、エマルジョンとは、分散媒中にその分散媒
には本来溶解しない分散質が分散し、乳状をなしている
ものをいう。そして、ラテックスとは、所定の粒径の粒
子が分散した乳液状天然ゴムをいう。
【0031】
【表5】 第3に、エポキシレジンモルタルからなる硬化充填材4
にあっては、表5に示すように、エポキシ系樹脂(R)
と細骨材として使用される混合硅砂(S)との配合比
(R/S)が異なる三個(X1〜X3)の試料が製作さ
れている。これら試料X1〜X3の配合比について説明
すると、試料X1の配合比は1/4であり(比重1.9
7)、試料X2の配合比は1/5であり(比重2.0
1)、試料X3の配合比は1/6である(比重2.1
1)。
【0032】これら試料X1〜X3の圧縮強度(kgf
/cm2)について説明すると、試料X1の強度は73
0であり、試料X2の強度は820であり、試料X3の
強度は947である(JIS R 5201)。このよ
うに、混合硅砂の配合比が大きくなるにともなって、比
重が大きくなり、圧縮強度が大きくなる。ここで、細骨
材として使用される混合硅砂では、300メシュ以下の
硅砂が23%であり、300メシュ以上80メシュ以下
の硅砂が27%であり、80メシュ以上30メシュ以下
の硅砂が30%である。
【0033】第4に、エポキシレジンコンクリートから
なる硬化充填材4にあっては、エポキ系樹脂(R)と細
骨材として使用される混合硅砂(S)と粗骨材(G)と
の配合比(R/S/G)は1/3/5であり、圧縮強度
は、表5の試料Y1で示すように、723kgf/cm
2である。ここで、細骨材として使用される混合硅砂に
は上記第3のエポキシレジンモルタルに使用されたもの
と同様のものを用い、粗骨材には川砂利(25mm以
下)を用いている。
【0034】このような金属シェルを有するコンクリー
ト製金型とその製造方法によれば、以下の効果を奏する
ことができる。この金型1によれば、要求される製品の
形状を有する金属シェル3と、この金属シェル3を支持
する硬化充填材4とが一体形成されたため、金属シェル
3の形状が変形されにくくされ、金属シェル3の強度が
増加される。このため、金属シェル3により、大きな形
状を有した金型1を製作することができ、硬化充填材4
により、金属シェル3の剛性を高めることができ、金型
1の耐用期間を延ばすことができ、これら金属シェル3
と硬化充填材4とにより、数個の部品から製作されてい
た従来の金型を一個の部品として形成することができ、
金型1に要する費用を低減することができる。また、金
属シェル3で外周面を覆うことにより、コンクリート製
金型の表面平滑性の悪さを、金属面で補うことができ
る。
【0035】この金型1には、金属シェル3に超塑性金
属をもちいたため、金属シェル3が製品の形状に容易に
成形されるとともに、金属シェル3に要求される製品の
形状が確実に形成される。このため、金属シェル3に、
複雑な製品の形状を高精度に転写させることができ、複
雑な形状でかつ高精度な金型1に要する費用を低減させ
ることができ、多品種、少量生産に適した金型を提供す
ることができる。そして、金属シェル3を支持する硬化
充填材4が金属より軽いコンクリートからなるため、金
型1の重量を軽量化することができ、金型1の取り扱い
作業性を向上させることができる。
【0036】この金属シェルを有するコンクリート製金
型の製造方法によれば、金属シェル3に接着剤を塗布
し、この接着剤上に硬化充填材4を充填するため、金属
シェル3が確実に支持される。このように、金属ブロッ
クを削る等の繁雑な作業をなくし、金型1の製造作業を
容易にし、金型1にかかる費用を低減することができ
る。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の金属シェルを有するコンクリート製金型およびその製
造方法によれば、以下の様な効果を奏することができ
る。請求項1記載の金型によれば、要求される製品の形
状を有する金属シェルを支持する硬化充填材が一体形成
されたため、金属シェルの形状が変形されにくくされ、
金属シェルの強度が増加される。このため、金属シェル
により、大きな形状を有した金型を製作することがで
き、硬化充填材により、金属シェルの剛性を高めること
ができ、金型の耐用期間を延ばすことができ、これら金
属シェルと硬化充填材とにより、数個の部品から製作さ
れていた従来の金型を一個の部品として形成することが
でき、金型に要する費用を低減することができる。
【0038】請求項2記載の金型によれば、金属シェル
に超塑性金属をもちいたため、金属シェルが製品の形状
に容易に成形されるとともに、金属シェルに要求される
製品の形状が確実に形成される。このため、金属シェル
に複雑な製品の形状を高精度に転写させることができ、
複雑な形状でかつ高精度な金型に要する費用を低減させ
ることができ、多品種、少量生産に適した金型を提供す
ることができる。
【0039】請求項3記載の金型の製造方法によれば、
金属シェルに接着剤を塗布し、この接着剤上に硬化充填
材を充填するため、金属シェルが確実に支持される。こ
のように、金属ブロックを削る等の繁雑な作業をなく
し、金型の製造作業を容易にし、金型にかかる費用を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属シェルを有するコンクリート製金
型であって、凸部を有する金型の斜視図である。
【図2】本発明の金型であって、凹部を有する金型の斜
視図である。
【図3】本発明の金型の製造装置の原型部材設置後を示
す断面図である。
【図4】図3で、下部空間に流体圧力をかけたときを示
す断面図である。
【図5】図4で、下部容器のアーム部を伸ばしたときを
示す断面図である。
【図6】図5で、上部空間に流体圧力をかけたときを示
す示す断面図である。
【図7】本発明の金型の製造装置の原型部材設置後を示
す断面図である。
【図8】図7で、下部空間に流体圧力をかけたときを示
す断面図である。
【符号の説明】
1 金型 3 金属シェル 4 硬化充填材 20 金型の製造装置 21 上部容器 22 下部容器 23 空間 24 上部空間 25 下部空間 26・27 アーム部 30・46 原型部材 35・48 凸部 40・45 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 13/06 7365−4F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品の外面成形時に使用される金型であ
    って、要求される製品の外面形状を有する金属シェル
    と、該金属シェルを支持する硬化充填材とが一体形成さ
    れたことを特徴とする金属シェルを有するコンクリート
    製金型。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の金型であって、前記金属
    シェルには超塑性金属が使用され、硬化充填材には特殊
    コンクリートが使用され、これら金属シェルと硬化充填
    材とは接着剤により接着されていることを特徴とする金
    属シェルを有するコンクリート製金型。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の金型の製造方法であっ
    て、前記金属シェルに接着剤を塗布し、該接着剤上に硬
    化充填材を充填することを特徴とする金属シェルを有す
    るコンクリート製金型の製造方法。
JP3320741A 1991-12-04 1991-12-04 金属シェルを有するコンクリート製金型とその製造方法 Withdrawn JPH05154580A (ja)

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