JPH05154399A - 衝突式気流粉砕装置 - Google Patents

衝突式気流粉砕装置

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JPH05154399A
JPH05154399A JP34842091A JP34842091A JPH05154399A JP H05154399 A JPH05154399 A JP H05154399A JP 34842091 A JP34842091 A JP 34842091A JP 34842091 A JP34842091 A JP 34842091A JP H05154399 A JPH05154399 A JP H05154399A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度の気流分級機部を具備し、且つ、粉体
原料を効率よく粉砕出来る衝突式気流粉砕機部とを具備
する新規な衝突式気流粉砕装置を提供すること。 【構成】 分級室の上部に粉体供給筒と連通する環状の
案内室を設け、該案内室と該分級室との間に案内室の内
円周方向の接線方向に先端を向けた複数のルーバーを設
けた気流分級機部と、加速管の全円周方向におよぶ粉体
原料供給口、又は複数個(n≧2)の孔からなる粉体原
料供給口を設け、且つ、粉砕室断面形状をスクロール形
状とした衝突式気流粉砕機部とからなり、且つ、気流分
級機部で遠心分離された粗粉の排出口が、衝突式気流粉
砕機部の粉体原料供給口に連通され、更に、衝突式気流
粉砕機部の粉砕物排出口が気流分級機部の粉体供給筒に
連通されている衝突式気流粉砕装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気流分級機を具備した
ジェット気流(高圧気体)を用いることにより粉体原料
を微粉砕する衝突式気流粉砕装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ジェット気流を用いた衝突式気流粉砕機
は、一般に、ジェット気流に粉体原料を乗せ粒子混合気
流とした後、加速管の出口より噴出させ、この粒子混合
気流を加速管の出口前方に設けた衝突部材の衝突面に衝
突させて、その衝撃力により粉体原料を微粉砕するもの
である。以下その詳細について、図7及び図8に示した
従来例の衝突式気流粉砕機に基づいて説明する。従来の
衝突式気流粉砕機は、高圧気体供給ノズル40を接続し
た加速管32の出口33に対向して衝突部材34を設
け、加速管32に供給した高圧気体の流動により、加速
管32の中途に一方向から連通させた粉体原料供給口3
5より加速管32の内部に粉体原料を吸引し、これを高
圧気体と共に噴出させて衝突部材24の衝突面に衝突さ
せ、その衝撃によって粉砕するようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら、上
記従来例では、粉体原料の供給口35が加速管32の中
途に連通して一箇所だけに設けられている為、加速管3
2内に吸引導入された粉体原料は、粉体原料の供給口3
5を通過直後に、高圧気体供給ノズル40から噴出され
る高圧気流によって、加速管出口33の方向に向かって
流路を急激に変更しながら、高圧気流中に分散し、急加
速される。この状態において、粉体原料のうち比較的粗
粒子のものは、その慣性力の影響で加速管32の低流部
を通過し、一方、比較的微粒子のものは、加速管32の
高流部を通過する為、高圧気流中に粉体原料が十分均一
に分散されない。この為、粉体原料濃度の高い流れと低
い流れとに分離したまま加速管32を出て、対向する衝
突部材34に部分的に集中して粉体原料が衝突すること
になり、粉砕効率が低下し、処理能力の低下を引き起こ
すという問題がある。更に上記従来例では、衝突部材3
4の衝突面39に衝突して粉砕された粉砕物は、粉砕室
41の内壁に二次(あるいは三次)衝突して更に微粉砕
されるが、粉砕室41が箱型である為、効率的な二次衝
突が行われず、微粉砕処理能力の向上が図れないという
欠点があった。
【0004】又、従来かかる粉砕機における衝突部材3
4の衝突面39は、粉体原料を乗せた粒子混合気流方
向、即ち、加速管32に対して、図7に示す様な直角の
もの、あるいは図8に示す様な45度に傾斜した平板状
のもの(特開昭57−50554号公報及び特開昭58
−143853号公報参照)が用いられているが、これ
らには次の様な欠点があった。即ち、図7の様に、加速
管32の軸方向と垂直な衝突面39を有してる場合に
は、加速管32の出口33から吹き出される粉体原料
と、衝突面39で反射される粉砕物とが衝突面39の近
傍で共存する割合が高くなり、衝突面39の近傍での粉
体(粉体原料及び粉砕物)濃度が高くなる為、粉砕効率
が劣るという問題がある。又、図8に示した様な粉砕機
においては、衝突面39が加速管32の軸方向に対して
45度に傾斜している為に、衝突面39の近傍での粉体
濃度は図7の粉砕機と比較して低くはなるが、この場合
は、図7の粉砕機と比較して高圧気流による衝突力が分
散し、低下してしまうという問題がある。更に、図8に
示した様な粉砕機においては、粉砕室壁41への二次衝
突を有効に利用しているとはいえないという問題もあ
る。例えば、図8に示した、衝突面39の角度が加速管
32に対して45度傾斜したものでは、熱可塑性樹脂の
ごとき粉体原料を微粉砕するときには問題は少ないが、
衝突する際に粉砕に要する衝撃力は小さく、更に、粉砕
室壁41との二次衝突による粉砕が少ない為、粉砕能力
は、図7の粉砕機と比較して1/2〜1/1.5程度、
粉砕能力が落ちる。
【0005】上記の様な衝突式気流粉砕機に接続される
気流分級機としては、種々の分級機が提案されている
が、代表的なものとしては図9に示す様なディスパージ
ョンセパレーター(日本ニューマチック工業社製)が一
般に用いられている。その概略としては、搬送エアーと
共に粉体供給筒から導入される粉体材料が、その底部に
中央部が高い傾斜状の分級板100が設けられている分
級室150に導入され、該分級室150において、粉体
材料が粉体材料と共に流入される気流により旋回流動さ
れ、分級ルーバー90を介して微粉と粗粉とに遠心分離
され、微粉は分級板100の中央部に設けられた微粉排
出シュート120から排出され、粗粉は分級板100の
外周部に設けらた粗粉排出口110から排出されるもの
である。しかしながら、従来のこの様な気流分級機には
下記の様な問題がある。即ち、図9に示した様に、この
種の気流分級機の分級室150への粉体材料供給部は、
サイクロン状の形状を有しており、上部カバー60の上
面中央部に案内筒50が起立状に設けられ、案内筒50
の上部外周面に供給筒80が接続されており、且つ、該
供給筒80は、この供給筒80を介して供給されてくる
粉体材料が、案内筒54の内円周接線方向に導入されて
くる様に接続されている。従って、供給筒80より案内
筒50内に粉体材料を供給すると、粉体材料は案内筒5
0の内周面に沿って旋回しながら下落する。この場合に
粉体材料は、供給筒80から案内筒50の内周面に沿っ
て帯状に下落する為、分級室150に流入してくる粉体
材料の分布及び濃度は不均一となり(分級室150へ案
内筒50の内周面の一部からのみ粉体材料は流入す
る)、粉体材料の分散が悪いという問題がある。又、処
理量を大きくとると粉体材料の凝集がいっそう起こり易
く、更に分散が十分に行われなくなる為、高精度の分級
が行えないという問題がある。更に、粉体材料を搬送す
るエアー量が多い場合には、分級室150に流入するエ
アー量も多くなる為、分級室150において旋回する粒
子の中心向き速度が大きくなり分離粒子径が大きくなる
という問題点がある。そこで、通常、分離粒子径を小さ
くする方法として、案内筒50の上部に設けた筒140
でエアーをダンパーによりコントロールして抜いている
が、この際に抜くエアー量が多いと粉体材料の一部も排
出してしまい、損失するという実用上の問題点が生じる
場合もある。
【0006】本発明の目的は、上記の様な従来技術の問
題点を解決し、高精度の気流分級機部を具備し、且つ、
粉体原料を効率よく粉砕出来る衝突式気流粉砕機部とを
具備する新規な衝突式気流粉砕装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、下記の本
発明により達成される。即ち、本発明は、搬送エアーと
共に粉体供給筒から導入された粉体材料が、分級ルーバ
ーを介して流入する気流により旋回流動され微粉と粗粉
とに遠心分離される分級室を有する気流分級機部と、高
圧気体により粉体原料を搬送加速する為の加速管と、該
加速管から噴出する粉体を衝突力により粉砕する為の衝
突面を具備する粉砕室とを有し、且つ該衝突部材が加速
管出口に対向して設けられている衝突式気流粉砕機部と
を具備した衝突式気流粉砕装置において、気流分級機部
が、分級室の底部に設けられた傾斜状の分級板の中央部
に設けられた排出口に接続した微粉排出シュートから微
粉を排出させ、分級板の外周部に形成された粗粉排出口
から粗粉を排出させる構造を有し、且つ、分級室の上部
に粉体供給筒と連通された環状の案内室を設け、該案内
室と分級室との間に案内室の内円周方向の接線方向に先
端を向けた複数のルーバーが設けられていることを特徴
とし、衝突式気流粉砕機部が、ラバール形状を有する加
速管のスロート部と加速管出口との間に、加速管の全円
周方向におよぶ粉体原料供給口、又は複数個(n≧2)
の孔を有する粉体原料供給口が設けられ、且つ、粉砕室
の断面形状がスクロール形状であり、更に、衝突部材の
後方に粉砕物排出口が設けられていることを特徴とし、
且つ、上記気流分級機部の粗粉排出口が上記衝突式気流
粉砕機部の粉体原料供給シュートに連通され、更に、衝
突式気流粉砕機部の粉砕物排出口が気流分級機部の粉体
供給筒に連通されていることを特徴とする衝突式気流粉
砕装置である。
【0008】
【作用】本発明の衝突式気流粉砕装置は、気流分級機部
と衝突式気流粉砕機部とからなり、両部分を特定の構造
とし、且つ、気流分級機部で精度よく遠心分離された粗
粉の排出口が、粉砕効率に優れた衝突式気流粉砕機部の
粉体原料供給口に連通され、更に、衝突式気流粉砕機部
の粉砕物排出口が気流分級機部の粉体供給筒に連通され
ている為、従来の衝突式気流粉砕装置に比し、非常に効
率よく、且つ高精度に粉体材料を粉砕出来る。即ち、本
発明者らは、従来の気流分級機の問題点を解決すべく鋭
意研究した結果、分級室の上部に粉体供給筒と連通する
環状の案内室を設け、該案内室と該分級室との間に案内
室の内円周方向の接線方向に先端を向けた複数のルーバ
ーを設ければ、粉体材料の分散性を向上出来、更に、高
精度の分級が行えることを見出した。又、本発明者ら
は、従来の衝突式気流粉砕機の問題点を解決すべく鋭意
研究した結果、ラバール形状を有する加速管のスロート
部と加速管出口との間に、加速管の全円周方向におよぶ
粉体原料供給口、又は複数個(n≧2)の粉体原料供給
口を設け、且つ、粉砕室断面形状をスクロール形状と
し、更に好ましくは、加速管の中心軸が鉛直方向を有す
るものとすれば、粉体材料を濃度の偏りを発生しない様
に均一に高圧気流中に分散させることが出来、且つ、加
速管に対向する衝突部材の衝突面に均一に衝突させるこ
とが出来る為、衝突の際の衝撃力により効率よく粉体材
料を粉砕出来ることを見出した。
【0009】
【好ましい実施態様】以下に、本発明を添付図面に基づ
いて更に詳細に説明する。図1は、本発明の衝突式気流
粉砕装置の一実施例を示す概略断面図であり、図2は、
図1のA−A´線における断面図であり、図3は図1の
D−D´線における断面図であり、同様に図4は図1の
B−B´線における断面図であり、図5は図1のC−C
´線における断面図である。
【0010】本発明の衝突式気流粉砕装置は、以下に述
べる特定の構造を有する気流分級機部と衝突式気流粉砕
機部とからなることを特徴とする。先ず、本発明の衝突
式気流粉砕装置の衝突式気流粉砕機部について図1に基
づき説明する。本発明装置の衝突式気流粉砕機部は、図
1に示す様に、原料供給シュート21、高圧気体貯槽2
2、加速管23、衝突部材24、粉砕室25、二次衝突
板26及び原料供給口30とから構成される。衝突式気
流粉砕機部における高圧気体の作用を説明すると、高圧
気体は、先ず高圧気体貯槽22の左右にある入口28か
ら入り、圧力の変動等、脈動が均一にされた後、加速管
のスロート部31から加速管23に流入される(図4図
示)。加速管23は末広がりのラバル形状を有する為、
加速管23に流入された高圧気体は、膨張しながら超音
速領域まで加速される。その過程で高圧気体は減圧さ
れ、加速管23を出たところで気体の圧力は粉砕室25
の圧力と略同一になる。一方、スクロール形状の粉砕室
25では、図3に示した図 1のD−D´線における断面
図から明らかな様に、出口部27で粉砕室25内の気体
を吸引すると、粉砕室25の内部に気流渦が発生する。
そして、この気流渦の作用により、衝突部材24の表面
は減圧状態になる。そして、この様な衝突部材24の表
面の減圧作用により、加速管23より出た噴流は更に加
速され、衝突部材24の表面に衝突する。この時、衝突
部材24の衝突面は、頂角が110〜175度の範囲の
錐体形状を有している為、衝突部材24に衝突した噴流
は、この円錐状部材の頂点を中心として、衝突部材24
と二次衝突板26との間に放射状に拡散される。この拡
散された気流は、前述した粉砕室25内部の気流渦に乗
る形で、粉砕室25の出口部27に導かれ、気流分級機
に導入される。
【0011】次に、供給される粉体原料が、衝突式気流
粉砕機部で受ける作用について説明する。被粉砕物であ
る粉体原料は、原料供給シュート21の上部から供給さ
れる。そして、供給された粉体原料は、原料供給シュー
ト21の下部から原料供給口30を介して加速管23へ
と吸引排出される。この際の原料の吸引排出の原理は、
前述した高圧気体の加速管における膨脹減圧によるエゼ
クター効果による。この時、本発明の衝突式気流粉砕機
装置の衝突式気流粉砕機部では、粉体原料を十分に分散
させて加速管23内部に吸引させる様にする為に、ラバ
ール形状を有する加速管23のスロート部と加速管23
の出口との間に、図5に示した様な加速管23の全円周
方向におよぶ粉体原料供給口30を、又は、図6に示し
た様な複数個(n≧2)の孔を有する粉体原料供給口3
0を設けてあり(図6ではn=4)、更に、加速管23
の中心軸が鉛直方向にある為、粉体原料は高圧気流によ
り十分に分散され加速が促進される。これに対し、図7
及び図8に示した様な従来の衝突式気流粉砕機では、加
速管32への原料供給口35は、加速管32の途中に連
通されて一箇所だけに設けられており、加速管32内に
吸引導入された粉体原料は、原料供給口35を通過直後
に、高圧気体供給ノズル40にから噴出してくる高圧気
流によって、加速管出口33の方向に向かって流路を急
激に変更されながら、高圧気流中に分散し、急加速され
るものである為、粉体原料濃度の高い流れと低い流れと
に分離されてしまい十分に分散されて加速されなかっ
た。上記の様にして本発明装置の衝突式気流粉砕機部の
加速管23内部に分散されて吸引された粉体原料は、加
速管スロート部31から放射される高速気流により充分
に分散される。
【0012】次に、以上の様にして分散された粉体原料
は、加速管23の内部を流れる高速気流に乗って加速さ
れ、超音速固気混合流れとなる。この固気混合流れは加
速管23を出た後、固気混合噴流となり、前述の噴流と
同様の作用を受け衝突部材24に衝突する。この衝突に
より原料粗粉は微粉砕される。粉砕物は細粉と未だ砕き
きれていない粗粉に分かれる。細粉は、放射状に拡散し
た前述した気流に乗って、粉砕室25内部の気流渦に乗
る形で粉砕室出口部27に導かれる。一方、未だ砕けき
れていない粗粉は、衝突時の反作用がその質量に作用す
る度合いが大きく、放射状に拡散した気流に乗りきれ
ず、拡散気流から飛び出して二次衝突を起こす。この二
次衝突により未だ砕き切れていなかった粗粉は細粉とな
り、先に粉砕された細粉を含んだ固気混合拡散気流に乗
って粉砕室25に入り、前述の気流渦により粉砕室出口
27に導かれる。本発明装置の衝突式気流粉砕機部によ
れば、粉体原料を濃度の偏りを発生しない様に均一に高
圧気流中に分散させることが出来、且つ加速管に対向す
る衝突部材24の衝突面に均一に衝突させることが出来
る為、衝突の際の衝撃力により効率よく粉体原料が粉砕
される。本発明装置の衝突式気流粉砕機部においては、
衝突部材24の衝突面に対向した二次衝突板26を設け
ることがより好ましく、この結果、二次(又は三次)衝
突を効率的に行うことが出来、更に粉砕効率が向上す
る。又、本発明装置の衝突式気流粉砕機部は、粉砕室の
形状がスクロール形状を有している為、加速管23の出
口から粉砕室25の出口に至るまでに発生する、粉体原
料と高圧気流とからなる固気混合流の圧力損失を最小限
に抑えることが出来る。この為、加速管23内部での高
圧気流の膨脹速度が大きくなる為、粉体原料粒子の高圧
気流中における速度も大きくなり、より大きな衝撃力が
粉体原料に付与される。又、本発明装置の衝突式気流粉
砕機部の衝突部材4の衝突面の先端部分は、頂角が11
0〜175度の範囲にある錐体形状である為、例えば、
原料が樹脂や粘着性のあるものを含有する粉体である場
合にも、融着、凝集物及び粗粒子等の問題も発生しな
い。更に、本発明装置の衝突式気流粉砕機部は、粉体原
料を高速気流中に均一に分散出来る為、摩耗性のある物
質を含有した粉体原料を粉砕する場合においても、加速
管3の内壁や衝突部材4の衝突面の局部的な摩耗の発生
を防止出来、より安定した運転が可能となる。
【0013】次に、本発明装置のもう一つの構成部分で
ある気流分級機部について、図1に従って説明する。図
1において、1は筒状の本体ケーシング、2は下部ケー
シングを示し、2の下部には粗粉排出用のホッパー3が
接続されている。又、本体ケーシング1の内部には分級
室4が設けられている。この分級室4の上部は、本体ケ
ーシング1の上部に取付けられた環状の案内室5と、中
央部が高くなっている円錐状(傘状)の上部カバー6と
によって閉鎖されている。分級室4と案内室5との間の
仕切壁に、円周方向に配列する複数のルーバー7(図2
に例示)を設けておき、案内室5に、供給塔8から送り
込まれてくる粉体材料とエアーとが、該ルーバー7の間
から分級室4に旋回されて流入される様にする。尚、案
内室5の中を流動するエアーと粉体材料とを、各ルーバ
ー7間に均一に分配させることが、精度よく分級させる
為には必要である。又、ルーバー7へ到達するまでの流
路としては、遠心力による濃縮が起こりにくい形状にす
る必要がある。図1の例では分級室4の水平面に対して
垂直な上方向に供給筒8を接続させているが、これに限
定されるものではない。この様にして、本発明装置に用
いる気流分級機部では、ルーバー7を介してエアーと粉
体材料とが分級室4へ供給される為、分級室4へ供給さ
れる際にエアーと粉体材料とは従来の方式より著しい分
散の向上が達成される。又、ルーバー間隔は任意に調整
出来る。
【0014】又、本発明装置に用いる気流分級機部で
は、本体ケーシング1の下部にも円周方向に配列する分
級ルーバー9を設け、外部から分級室4へ旋回流を起こ
す為の分級エアーを分級ルーバー9を介して取り入れて
いる。分級室4の底部には、中央部が高くなった円錐状
(傘状)の分級板10を設け、該分級板10の外周囲に
粗粉排出口11を形成する。又、分級板10の中央部に
は微粉排出口に接続した微粉排出シュート12を設け、
該微粉排出シュート12の下端部をL字形に屈曲させ、
この屈曲端部を下部ケーシング2の側壁より外部に位置
させる様にする。更に、微粉排出シュート12はサイク
ロンや集塵機の様な微粉回収手段を介して吸引ファンに
接続されており(図示なし)、該吸引ファンにより分級
室4に吸引力を作用させて、該ルーバー9の間より分級
室4に流入する吸引エアーによって、分級に要する旋回
流を起こしている。本発明装置に用いられる気流分級機
部は、上記の様な構造を有する為、粉体材料を供給筒8
から案内筒5にエアーと供に供給すると、この粉体材料
を含むエアーは、案内室5から各ルーバー7の間を通過
して、分級室4へと旋回しながら均一の濃度で分散しな
がら流入される。分級室4内に旋回しながら流入された
粉体材料は、次に、微粉排出シュート12に接続した吸
引ファンにより発生する、分級室4の下部にある分級ル
ーバー9の間より流入する吸引エアー流に乗って更に旋
回を増し、各粒子に作用する遠心力によって粗粉と微粉
とに効率よく遠心分離される。この時、分級室4内の外
周部を旋回する粗粉は、粗粉排出口11より排出され
て、下部のホッパー3から排出される。又、分級板10
の上部傾斜面に沿って中心部へと移行する微粉は、微粉
排出シュート12から微粉回収手段(図示なし)へと排
出される。本発明装置に用いられる気流分級機部では、
分級室4に粉体材料と共に流入されるエアーが、全て旋
回流となって流入する為、分級室4内で旋回する粒子の
中心向きの速度は、遠心力に比べ相対的に小さくなり、
分級室4において分離粒子径の小さな分級が行われ、粒
子径の非常に小さな微粉を微粉排出シュート12に排出
させることが出来る。しかも、粉体材料が、略均一な濃
度で分級室4に流入されてくる為、精緻な分布の微粉体
を得ることが出来る。
【0015】本発明の衝突式気流粉砕装置は、以上説明
した様な衝突式気流粉砕機部と気流分級機部とを図1に
示す様に連結させたものである。即ち、気流分級機部の
粗粉排出口11を衝突式気流粉砕機部の粉体原料供給シ
ュート1に連結させ、且つ、衝突式気流粉砕機部の粉砕
物排出口27を気流分級機部の粉体供給筒8に連結させ
ることにより、衝突式気流粉砕機部で効率よく粉砕され
た粉砕物が気流分級機部に導入され、粒子径の非常に小
さな、しかも精緻な分布の微粉体のみが微粉排出シュー
ト12から回収され、それ以外の粗粉は、衝突式気流粉
砕機部に再度導入されて再粉砕され、粒子径の非常に小
さな、しかも精緻な分布の微粉体となるまで繰り返し粉
砕が続けられる。尚、本発明の衝突式気流粉砕装置にお
いて、粉砕用原料は、適宜の導入手段により図1の原料
導入口13から導入される。
【0016】
【発明の効果】以上の様に、本発明の衝突式気流粉砕装
置の衝突式気流粉砕機部は、従来のそれに比べ、加速管
への原料供給方法が工夫されている為、被粉砕物はより
強く分散され、加速されて粉砕室へと導入される。更
に、粉砕室の背圧が低いことから、被粉砕物をより速く
衝突部材に衝突させることが可能である。これらの結
果、粉砕効率を向上させることが可能となる。又、本発
明の衝突式気流粉砕装置の衝突式気流粉砕機部は、粉砕
室形状の工夫や被粉砕物の強分散による粉塵濃度の低下
により、衝突部材ならびに加速管と粉砕室における被粉
砕室の融着や磨耗も、従来の衝突式気流粉砕機に比べ大
幅に低減されて、安定稼働させることが出来る。又、本
発明の衝突式気流粉砕装置の気流分級機部では、分級室
において分離粒子径の小さな分級が行われ、粒子径の非
常に小さな、しかも精緻な分布の微粉体を得ることが出
来る。従って、本発明の衝突式気流粉砕装置は、効率よ
く粉体原料の粉砕が出来、粉砕された微粉体の回収も精
度よく出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衝突式気流粉砕装置の概略断面図。
【図2】図1のA−A´断面図である。
【図3】図1のD−D´断面図である。
【図4】図1のB−B´断面図である。
【図5】原料供給口が加速管の全円周方向におよぶ場合
の例の、図1におけるC−C´線の断面図である。
【図6】原料供給口がn=4個の孔からなる場合の例
の、図1におけるC−C´線の断面図である。
【図7】従来の衝突式気流粉砕機を示す概略図である。
【図8】従来の衝突式気流粉砕機を示す概略図である。
【図9】従来の気流分級機を示す概略図である。
【符号の説明】
1、101:分級機本体ケーシング 2、70:分級機下部ケーシング 3、130:粗粉排出ホッパー 4、150:分級室 5:案内室 6、60:上部カバー 7、9、90:ルーバー 8、80:供給筒 10、100:分級板 11、110:粗粉排出口 12、120:微粉排出シュート 13:原料導入部 21:粉体原料供給シュート 22:高圧気体貯槽 23:加速管 24:衝突部材 25:粉砕室 26:二次衝突板 27:粉砕室出口 28:高圧気体入口 29:高圧気体連絡通路 30:原料供給口 31:加速管スロート部 50:案内筒

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送エアーと共に粉体供給筒から導入さ
    れた粉体材料が、分級ルーバーを介して流入する気流に
    より旋回流動され微粉と粗粉とに遠心分離される分級室
    を有する気流分級機部と、高圧気体により粉体原料を搬
    送加速する為の加速管と、該加速管から噴出する粉体を
    衝突力により粉砕する為の衝突面を具備する粉砕室とを
    有し、且つ該衝突部材が加速管出口に対向して設けられ
    ている衝突式気流粉砕機部とを具備した衝突式気流粉砕
    装置において、気流分級機部が、分級室の底部に設けら
    れた傾斜状の分級板の中央部に設けられた排出口に接続
    した微粉排出シュートから微粉を排出させ、分級板の外
    周部に形成された粗粉排出口から粗粉を排出させる構造
    を有し、且つ、分級室の上部に粉体供給筒と連通された
    環状の案内室を設け、該案内室と分級室との間に案内室
    の内円周方向の接線方向に先端を向けた複数のルーバー
    が設けられていることを特徴とし、衝突式気流粉砕機部
    が、ラバール形状を有する加速管のスロート部と加速管
    出口との間に、加速管の全円周方向におよぶ粉体原料供
    給口、又は複数個(n≧2)の孔を有する粉体原料供給
    口が設けられ、且つ、粉砕室の断面形状がスクロール形
    状であり、更に、衝突部材の後方に粉砕物排出口が設け
    られていることを特徴とし、且つ、上記気流分級機部の
    粗粉排出口が上記衝突式気流粉砕機部の粉体原料供給シ
    ュートに連通され、更に、衝突式気流粉砕機部の粉砕物
    排出口が気流分級機部の粉体供給筒に連通されているこ
    とを特徴とする衝突式気流粉砕装置。
  2. 【請求項2】 加速管の中心軸が鉛直方向である請求項
    1に記載の衝突式気流粉砕装置。
  3. 【請求項3】 衝突部材の衝突面の先端部分の形状が、
    頂角が110〜175度の範囲にある錐体形状である請
    求項1に記載の衝突式気流粉砕装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010094574A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Earth Technica:Kk ジェットミル
CN108393137A (zh) * 2018-03-01 2018-08-14 西南大学 一种单辊式超微破碎辊碾器

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