JPH05149158A - 自動二輪車の速度制御装置 - Google Patents

自動二輪車の速度制御装置

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Publication number
JPH05149158A
JPH05149158A JP31619791A JP31619791A JPH05149158A JP H05149158 A JPH05149158 A JP H05149158A JP 31619791 A JP31619791 A JP 31619791A JP 31619791 A JP31619791 A JP 31619791A JP H05149158 A JPH05149158 A JP H05149158A
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JP
Japan
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speed
belt
engine
automatic transmission
motorcycle
Prior art date
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Application number
JP31619791A
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English (en)
Inventor
Minoru Tomita
稔 冨田
Hiromi Hirano
裕美 平野
Fumio Tsuchiya
二三夫 土屋
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、Vベルト自動変速機の変速特性のば
らつきに影響されることなく、実際の走行速度を精度良
く求めることができ、最高速度のばらつきを小さく抑え
ることができる自動二輪車の速度制御装置の提供を目的
とする。 【構成】Vベルト自動変速機6のセカンダリシーブ19
と駆動輪32とを結ぶ動力伝達系路に、駆動輪と一体に
回転する回転部材35aの回転数を検出するための磁器
ピックアップ55を設け、この検出された回転数から実
際の走行速度を制御回路53によって求めるとともに、
この実際の走行速度と制御手段に予め設定されている所
定の最高速度とを比較し、実際の走行速度が最高速度を
上回った時に、エンジン5の出力を低下させるようにし
たことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの動力をVベ
ルト自動変速機を介して後輪に伝達する自動二輪車に係
り、特にその走行速度を制御するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スクータ形の自動二輪車に用いられてい
るVベルト自動変速機は、エンジンのクランクケースか
ら後方に延びる変速機ケースを備えている。この変速機
ケースには、クランク軸と同軸状をなす駆動軸と、この
駆動軸と平行をなす従動軸が支持されており、この駆動
軸上のプライマリシーブと従動軸上のセカンダリシーブ
との間に、Vベルトが巻き掛けられている。
【0003】ところで、上記プライマリおよびセカンダ
リシーブは、例えば「特開昭60ー192165号公
報」に見られるように、各軸上に固定された固定シーブ
と、この軸上を軸方向に移動可能な可動シーブを備えて
おり、これら両シーブの間に、Vベルトが巻き掛けられ
る断面V字形のベルト溝が形成されている。そして、こ
の種のVベルト自動変速機は、プライマリシーブおよび
セカンダリシーブに対するVベルトの巻き掛け径をエン
ジン回転数に応じて変えることにより、変速比を自動的
かつ無段階的に変化させ、エンジンの動力を走行条件に
応じた駆動力に変換して後輪に伝えるようになってい
る。
【0004】すなわち、従来のVベルト式自動変速機で
は、プライマリシーブの可動シーブにカム面が形成され
ている。このカム面には、可動シーブと一体に回転する
ローラウエイトが接しており、可動シーブの回転数上昇
に伴ってローラウエイトに作用する遠心力が大きくなる
と、このローラウエイトが可動シーブの径方向外側へ移
動するようになっている。このため、可動シーブがカム
面の形状に応じて駆動軸の軸方向へ移動し、プライマリ
シーブに対するVベルトの巻き掛け径が変化するととも
に、セカンダリシーブ側でもVベルトの巻き掛け径が変
化する構成となっている。
【0005】また、この種のスクータ形の自動二輪車に
は、最高速度を規制するための速度制御装置が設けられ
ている。従来の速度制御装置は、エンジンのクランク軸
の回転数から、その時の走行速度を検出し、この実際の
走行速度と予め設定されている最高速度とを比較して、
実際の走行速度が最高速度を上回った時に、エンジンの
点火装置の駆動を禁止し、エンジンを失火させる構成と
なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジンの
クランク軸に取り出された動力を後輪に伝えるためのV
ベルト自動変速機は、そのローラウエイトを遠心力によ
って可動シーブのカム面に押し付けることで、この可動
シーブを移動させ、Vベルトの巻き掛け径を変化させて
いるので、時間の経過とともにローラウエイトが磨耗す
ることがある。
【0007】しかも、Vベルトは、シーブ間のベルト溝
に食い込んだ状態で回転するので、このVベルトも時間
の経過とともに磨耗することがあり得る。
【0008】それとともに、可動シーブやローラウエイ
トの寸法に製造上のばらつきが生じ易く、可動シーブの
移動量が製品毎に変動することもあり得る。
【0009】したがって、これが原因でVベルト自動変
速機の変速特性がばらついてしまい、エンジン回転数が
一定でも車両毎に最高速度が変動するといった特有の問
題が生じてくる。
【0010】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、Vベルト自動変速機の変速特性のばらつ
きに影響されることなく、実際の走行速度を精度良く求
めることができ、車両毎の最高速度のばらつきを小さく
抑えることができる自動二輪車の速度制御装置の提供を
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、Vベルト自動変速機のセカンダリシーブと駆動輪と
を結ぶ動力伝達系路に、駆動輪と一体に回転する回転部
材の回転数を検出するための検出手段を設け、この検出
された回転数から実際の走行速度を制御手段によって求
めるとともに、この実際の走行速度と制御手段に予め設
定されている正規の最高速度と比較し、実際の走行速度
が最高速度を上回った時に、エンジンの出力を低下させ
るようにしたことを特徴としている。
【0012】
【作用】このような構成によれば、Vベルト自動変速機
と駆動輪とを結ぶ動力伝達系路から実際の走行速度が求
められるので、Vベルト自動変速機の変速特性のばらつ
きの影響を受けることなく、実際の走行速度を求めるこ
とができる。このため、エンジン回転数から走行速度を
判定する従来に比べて、速度検出の精度が良好となり、
最高速度のばらつきを小さく抑えることができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を、スクータ形自動二
輪車に適用した図面にもとづいて説明する。
【0014】図4はスクータ形自動二輪車を示してお
り、同図中符号1は、フレームである。フレーム1の後
部は立ち上げられており、このフレーム1の後部上方に
は、シート2が設置されている。シート2の下方には、
スイング式のエンジンユニット3が配置されている。エ
ンジンユニット3の前端部は、フレーム1に上下方向に
揺動可能に枢支されており、このエンジンユニット3と
シート2との間は、カバー4によって覆われている。
【0015】エンジンユニット3は、図1に示すよう
に、強制空冷式の2サイクルエンジン5と、このエンジ
ン5の一側部から後方に延びる自動変速装置6とで構成
されている。自動変速装置6は、エンジン5のクランク
ケース7と一体化された変速機ケース8を備えており、
この変速機ケース8は、クランクケース7の一側部から
後方に延びている。クランクケース7内には、左右方向
に延びるクランク軸9が支持されており、このクランク
軸9は、コンロッド10を介してピストン11に連結さ
れている。
【0016】クランクケース7と変速機ケース8の側面
は、ケースカバー13によって覆われている。ケースカ
バー13は、クランクケース7および変速機ケース8と
の間に前後方向に延びる変速室14を構成しており、こ
の変速室14の前端にクランク軸9の一端が導入されて
いる。また、変速室14の後部には、従動軸15が支持
されている。従動軸15は、クランク軸9と平行をなし
ており、これらクランク軸9と従動軸15は、Vベルト
自動変速機16を介して連動されている。
【0017】Vベルト自動変速機16は、クランク軸9
と一体に回転するプライマリシーブ18と、従動軸15
上に回転自在に支持されたセカンダリシーブ19と、こ
れら両方のシーブ18,19の間に巻き掛けられたVベ
ルト20とを備えている。プライマリシーブ18は、ク
ランク軸9の一端に固定された固定シーブ18aと、ク
ランク軸9の軸方向に移動可能な可動シーブ18bとで
構成され、これら両シーブ18a,18bの間に、Vベ
ルト20が巻き掛けられるベルト溝21が形成されてい
る。そして、可動シーブ18bには、径方向に移動可能
なローラウエイト22が設けられている。ローラウエイ
ト22は、クランク軸9の回転数が上昇した時に、その
遠心力を受けて径方向外側に向けて移動するものであ
り、この移動により、可動シーブ18bが固定シーブ1
8aに近づく方向にスライドされる。このため、ベルト
溝21の溝幅が減じられ、Vベルト20の巻き掛け径が
増大するようになっている。
【0018】また、セカンダリシーブ19は、従動軸1
5に遠心クラッチ24を介して連結された固定シーブ1
9aと、従動軸15の軸方向に移動可能な可動シーブ1
9bとで構成されている。両シーブ19a,19bの間
には、Vベルト20が巻き掛けられるベルト溝25が形
成されており、この可動シーブ19bは、スプリング2
6によりベルト溝25の溝幅を減じる方向に付勢されて
いる。そして、このセカンダリシーブ19には、Vベル
ト20を介してプライマリシーブ18の回転が伝達さ
れ、このセカンダリシーブ19の回転数が所定値を上回
ると、遠心クラッチ24が作動されるようになってい
る。
【0019】このことから、エンジン5の回転数上昇に
より、プライマリシーブ18のベルト溝21の溝幅が減
じられると、セカンダリシーブ19側では、Vベルト2
0が径方向内側に引かれるので、可動シーブ19bがス
プリング26に抗してベルト溝25を広げる方向にスラ
イドされ、セカンダリシーブ19に対するVベルト20
の巻き掛け径が小さくなる。そして、このVベルト20
の巻き掛け径の変化により、クランク軸9の回転が増速
してセカンダリシーブ19に伝えられ、このセカンダリ
シーブ19の回転が遠心クラッチ24を介して従動軸1
6に伝えられる。
【0020】変速室14の後部には、減速歯車室30が
形成されている。減速歯車室30を構成する変速機ケー
ス8の後部には、駆動輪としての後輪31が車軸32を
介して支持されている。車軸32は従動軸15と同軸状
をなしており、これら車軸32と従動軸15の対向端部
は、減速歯車室30に導入されている。減速歯車室30
には、中間軸33が支持されている。そして、中間軸3
3と従動軸15とは、互いに噛み合う第1の減速大歯車
34aと第1の減速小歯車34bを介して連動されてい
るとともに、車軸32と中間軸33とは、互いに噛み合
う第2の減速大歯車35aと第2の減速小歯車35bを
介して連動されている。
【0021】したがって、従動軸15の回転は、二段階
に亘って減速された後、後輪31に伝えられるようにな
っており、本実施例の場合は、第2の減速大歯車35a
が回転部材を構成している。
【0022】なお、本実施例の場合、従動軸15に直結
されて回転数が高くなる第1の減速大歯車34aと第1
の減速小歯車34bには、歯車騒音を抑える上で有利な
はすば歯車が用いられているとともに、第2の減速大歯
車35aと第2の減速小歯車35bには、平歯車が用い
られている。
【0023】ところで、上記エンジン5は、CDI方式
の点火装置38を備えている。この点火装置38は、従
来周知のものと同様であり、図2に示すように、クラン
ク軸9と一体に回転するフライホイールマグネト39、
CDIユニット40、イグニションコイル41および点
火プラグ42を基本構成としている。フライホイールマ
グネト39は、点火電源用の充電コイル43、点火信号
検出用の検出コイル44およびバッテリ49を充電する
ための充電コイル45を備えている。また、CDIユニ
ット40は、充電コイル43にダイオード46を介して
接続され、この充電コイル43によって充電される点火
用コンデンサ47と、スイッチング素子としてのサイリ
スタ48を有しており、このサイリスタ48のゲート
に、検出コイル44が接続されている。この検出コイル
44から発せられた点火信号がサイリスタ48のゲート
に加わると、サイリスタ48がONし、点火用コンデン
サ47に充電されていた電流が、急激にイグニションコ
イル41の一次コイル41aに流れ、その二次コイル4
1bに高電圧が発生する。この高電圧は、エンジン5の
点火プラグ42に印加され、この点火プラグ42の電極
に電気火花を飛ばすことになる。
【0024】検出コイル44とサイリスタ48のゲート
とを結ぶ回路には、自動二輪車の走行速度に応じてサイ
リスタ48に印加される点火信号を制御するための制御
回路53が設けられている。制御回路53は、自動二輪
車の走行速度V1 が予め設定されている最高速度V2
上回った時に、点火プラグ42を失火させるためのもの
で、上記バッテリ49を駆動用電源としている。そし
て、本実施例では、自動二輪車の走行速度V1 を、後輪
31とVベルト自動変速機16のセカンダリシーブ19
との間を結ぶ動力伝達系路から検出している。具体的に
は、変速機ケース8の後部上面に、検出手段としての磁
気ピックアップ55が取り付けられており、この磁気ピ
ックアップ55の先端部は、第2の減速大歯車35aの
歯面と対向されている。磁気ピックアップ55は、一定
時間の間にこの磁気ピックアップ55上を通過した減速
大歯車35aの歯数を検出するもので、その周波数を示
す信号が制御回路53に送られるようになっている。そ
して、制御回路53では、磁気ピックアップ55から送
られてくる信号にもとづいて、CDIユニット40を制
御する。
【0025】次に、制御回路53が行う処理内容につい
て、図3を参照して説明する。
【0026】制御回路53は、図示しないメインスイッ
チがONされると、最初のステップS1 で実際の走行速
度V1 を読み込む処理が行われる。すなわち、磁気ピッ
クアップ55を通じて減速大歯車35aの歯数を示す周
波数信号が入力されると、制御回路53は、この信号か
ら第2の減速大歯車35aと一体に回転する車軸32の
回転数を演算によって求め、この回転数から実際の走行
速度V1 を判定する。
【0027】走行速度V1 が求められると、次のステッ
プS2 に移り、このステップS2 では、予め設定されて
いる所定の最高速度V2 と実際の走行速度V1 とを比較
し、走行速度V1 が最高速度V2 よりも小さいか否かに
ついての判断がなされる。ここで走行速度V1 が最高速
度V2 よりも高い(V1 >V2 )と判断されると、ステ
ップS3 に進み、ここで制御回路53は、CDIユニッ
ト40への点火信号の送出を停止する。このため、点火
時期に達しても点火プラグ42の電極に電気火花が飛ば
なくなるので、エンジン5が失火し、エンジン5の出力
ひいては走行速度V1 が低下されることになる。
【0028】一方、ステップS2 で走行速度V1 が最高
速度V2 よりも低い(V1 <V2 )と判断された場合に
は、車軸32の回転数からその回転加速度dv/dtを
演算するステップS4 に進む。車軸32の回転加速度d
v/dtが演算されると、この回転加速度dv/dt
が、急加速状況を示すような指標として予め記憶されて
いる設定値よりも大きいか否かについてを判断するため
のステップS5 に進む。このステップS5 で回転加速度
dv/dtが設定値よりも高いと判断されると、制御回
路53は、後輪31の駆動トルクが高すぎると判定し、
点火時期を遅角させた駆動力制限用の点火時期マップを
検索するステップS6 に進む。そして、次のステップS
7 で、進角特性を遅らせた進角度の点火信号が、CDI
ユニット40に出力され、サイリスタ48の動作時期が
制御される。
【0029】また、先のステップS5 で回転加速度dv
/dtが設定値よりも低いと判断されると、フライホイ
ールマグネト39からクランク軸9の回転数Nを検出す
るステップS8 に進む。クランク軸9の回転数Nが求め
られと、次のステップS9 に進み、ここでクランク軸9
の回転数Nからその回転角加速度dn/dtを演算す
る。
【0030】次に、このクランク軸9の回転角加速度d
n/dtから、自動二輪車が急加速を要する運転状況に
あるか否かを判断するステップS10に進む。このステッ
プS10では、自動二輪車の急加速時のクランク軸9の回
転角加速度が、一つの目安として予め記憶されており、
このステップS10で、記憶された回転角加速度の設定値
と実際のクランク軸9の回転角加速度dn/dtとが比
較される。この比較により、クランク軸9の回転角加速
度dn/dtが設定値よりも高いと判断されると、制御
回路53は自動二輪車が急加速を要する運転状況にある
と判定し、点火時期を最大進角度付近にまで大きく進角
させた加速走行用の点火時期マップを検索するS11に進
む。そして、この進角特性を進ませた進角度の点火信号
がCDIユニット40に出力され、サイリスタ48の動
作時期が制御される。
【0031】先のステップS10でクランク軸9の回転角
加速度dn/dtが設定値よりも低いと判断されると、
制御回路53は、自動二輪車がスロットル開度が一定も
しくは開度変化が少ない定常の走行状況にあると判定
し、この定常走行に適切な進角特性の点火時期マップを
検索するステップS12に進む。そして、この進角特性の
点火信号がCDIユニット40に出力され、サイリスタ
48の動作時期が制御される。
【0032】このように構成された点火装置38では、
自動二輪車の実際の走行速度V1 を求めるに際して、V
ベルト自動変速機16よりも後輪31側に位置する第2
の減速大歯車35aの回転数を、磁気ピックアップ55
によって検出し、この第2の減速大歯車35aの回転数
から実際の走行速度V1 を判定している。
【0033】したがって、この構成によれば、Vベルト
自動変速機16の変速特性のばらつきの影響を受けるこ
となく、実際の走行速度V1 を求めることができ、エン
ジン回転数から走行速度を判定する従来の方式に比べ
て、速度検出の精度が向上し、最高速度のばらつきを小
さく抑えることができる。
【0034】また、減速大歯車35aの歯数から回転数
を検出すれば、この減速大歯車35aは歯数が多いため
に、フライホイールマグネト39から回転数を検出する
場合に比べて、回転数検出用の信号周波数が高くなる。
このため、回転数から走行速度V1 を判定する際に要す
る時間が短くなり、制御回路53の応答性が良好とな
る。
【0035】そして、車軸32の回転数を検出するため
の減速大歯車35aは、平歯車であるので、この歯車を
軸方向から見た場合に、はすば歯車のように歯がラップ
し合うことはない。このため、磁気ピックアップ55を
歯に沿った平たい形状に形成する必要はなく、磁器ピッ
クアップ55に格別な細工を施さなくとも良いことにな
る。
【0036】それとともに、外径の大きな減速大歯車3
5aの周囲に磁気ピックアップ55が位置されるので、
この磁気ピックアップ55が減速歯車室30内の他の歯
車と干渉し合う虞れもなく、磁気ピックアップ55の設
置を容易に行うことができる。
【0037】また、本実施例では、自動二輪車の走行中
に、第2の減速大歯車35aの回転数からその回転加速
度dv/dtを演算し、この回転加速度dv/dtが設
定値を上回っている時に、後輪31の駆動トルクが低下
するように、点火時期を積極的に遅角させているので、
滑らかに発進することができる。
【0038】加えて、第2の減速大歯車35aの回転加
速度dv/dtが設定値よりも低い場合に、その時のク
ランク軸9の回転数Nを検出し、このクランク軸9の回
転角加速度dn/dtが設定値を上回っている時に、点
火時期を最大進角度付近にまで進角させているので、走
行状況に応じたエンジン5の要求進角度に直ちに移行さ
せることができる。このため、急加速時にスロットル開
度を検出して点火時期を進角させる場合に比べて、精度
の高い点火時期制御が行え、加速運転時のエンジンレス
ポンスが向上するといった利点がある。
【0039】なお、上記実施例では、走行速度を求める
に当って、第2の減速大歯車の回転数を検出したが、本
発明はこれに限らず、第1の減速大歯車や減速小歯車あ
るいは従動軸と直結された車軸から直接回転数を検出す
るようにしても良い。
【0040】そして、この場合、第1の減速大歯車や減
速小歯車は、はすば歯車を用いているので、磁気ピック
アップの先端部を歯に沿うように平たく形成する必要が
生じるが、その半面、第1の減速大歯車や減速小歯車
は、第2の減速大歯車よりもVベルト自動変速機側に位
置し、この歯車よりも高速で回転するので、回転数検出
用の信号周波数が高くなる。このため、回転数から走行
速度を判定する際に要する時間を短縮でき、制御回路の
応答性がより向上する利点がある。
【0041】さらに、本発明は、スクータ形の自動二輪
車に特定されるものではなく、Vベルト自動変速機を採
用した自動二輪車であれば、例えばビジネスタイプの実
用車でも何等差支えない。
【0042】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、Vベルト
自動変速機の変速特性のばらつきの影響を受けることな
く、実際の走行速度を求めることができ、エンジン回転
数から走行速度を判定する従来の方式に比べて、速度検
出の精度が格段に向上し、最高速度のばらつきを小さく
抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Vベルト自動変速機の断面図。
【図2】点火装置の概略を示す回路図。
【図3】点火装置を制御する制御回路のフローチャー
ト。
【図4】スクータ形自動二輪車の側面図。
【符号の説明】
5…エンジン、16…Vベルト自動変速機、18…プラ
イマリシーブ、19…セカンダリシーブ、20…Vベル
ト、31…駆動輪(後輪)、35a…回転部材(第2の
減速大歯車)、38…点火装置、42…点火プラグ、5
3…制御手段(制御回路)、55…検出手段(磁気ピッ
クアップ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F16H 9/12 Z 9241−3J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの動力伝達によって駆動さ
    れるプライマリシーブと、駆動輪に連動して回転するセ
    カンダリシーブとの間に、Vベルトを巻き掛けてなるV
    ベルト自動変速機を有する自動二輪車において、 上記Vベルト自動変速機のセカンダリシーブと駆動輪と
    を結ぶ動力伝達系路に設けられ、上記駆動輪と一体に回
    転する回転部材の回転数を検出するための検出手段と、 この検出手段によって検出された回転数から実際の走行
    速度を求めるとともに、この実際の走行速度と予め設定
    されている所定の最高速度とを比較し、実際の走行速度
    が最高速度を上回った時に、上記エンジンの出力を低下
    させる制御手段と、 を具備したことを特徴とする自動二輪車の速度制御装
    置。
JP31619791A 1991-11-29 1991-11-29 自動二輪車の速度制御装置 Pending JPH05149158A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005133929A (ja) * 2003-10-08 2005-05-26 Honda Motor Co Ltd Vベルト式無段変速装置
WO2016042844A1 (ja) * 2014-09-19 2016-03-24 ヤマハ発動機株式会社 駆動力制御システム、および駆動力制御システムを備えた車両
KR20220057274A (ko) 2020-10-29 2022-05-09 재상전자주식회사 전기이륜차 및 그의 속도 제어방법

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