JPH05146501A - 骨接合用デバイス - Google Patents

骨接合用デバイス

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JPH05146501A
JPH05146501A JP3341894A JP34189491A JPH05146501A JP H05146501 A JPH05146501 A JP H05146501A JP 3341894 A JP3341894 A JP 3341894A JP 34189491 A JP34189491 A JP 34189491A JP H05146501 A JPH05146501 A JP H05146501A
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邦広 畑
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 初期強度、初期弾性率に優れ、芯材が生体適
合性を有し、被覆材が生体内分解吸収性でバースト的な
吸収による炎症の可能性が極めて低く、吸収後の空洞が
新生骨により早期に埋まる、抜釘のための再手術が不要
な骨接合用デバイスを提供する。 【構成】 生体適合性のある酸化物系セラミックスまた
は燐酸カルシウム系セラミックスの成形体を芯材とし、
この芯材を生体内分解吸収性のポリ乳酸、望ましくは一
軸延伸したポリ乳酸で被覆した構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨の損傷や骨折時ある
いは骨移植時に、骨が形成されるまでその部分を固定、
補助および補綴する骨接合用デバイスに関する。更に詳
しくは、芯材として生体骨と同等の組成を有する酸化物
系セラミックスまたは燐酸カルシウム系セラミックスの
成形体を使用し、これを生体内吸収性のポリ乳酸で被覆
した骨接合用デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】整形外科、形成外科、胸部外科、口腔外
科等の外科分野では、生体骨の固定、接合を目的とした
人工整復材として、従来より金属製(Cr−Ni合金
系、Ti合金系など)とセラミックス製(アルミナ,ジ
ルコニアなどの酸化物系セラミックスや、ハイドロキシ
アパタイト、燐酸三カルシウムなどの燐酸カルシウム系
セラミックスなど)の無機材料が使用されるようになっ
ている。
【0003】また最近では、ポリ乳酸、ポリグリコール
酸、ポリジオキサノン或はこれらの共重合体からなる生
体内分解吸収性材料を用いた整復材に関する研究も盛ん
で、臨床試験の段階を経て実用化されつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の金属製材料は長
期の実績があり、よく用いられているが、弾性率が非常
に高いため周囲骨の強度を低下させたり、また金属イオ
ンの溶出によって生体を損傷する可能性があるなどの問
題点を有している。更に、金属製材料の最大の欠点は、
骨折や骨の損傷が治癒した時点で、それを生体内から取
り出すために再手術をしなければならず、そのことが患
者に肉体的、経済的な負担を強いる点にある。
【0005】一方、セラミックス製材料は、生体適合性
が良好なことから、近年盛んに試用されているが、これ
らもまた金属製材料と同様に弾性率が高いことに起因す
る弊害を問題点として残している。また、セラミックス
製材料は他の材料と比較して脆いという点にも問題があ
る。
【0006】このような骨接合用デバイスとして、近
年、生体吸収性高分子を用いる研究が盛んであり、特に
ポリ乳酸、ポリグリコール酸、グリコール−乳酸コポリ
マーを成形することにより骨接合用デバイスを得るとい
う研究が多く、特開昭59−97654号、特開平1−
198552号、特開平1−198553号、特開平3
−29663号、特開平3−103429号などはその
例である。なかでも、本発明者らは、特開平1−198
553号において、粘度平均分子量が30万以上のポリ
乳酸を成形し、その後延伸操作を加えることにより、初
期強度及び初期弾性率が生体骨と同程度で、且つ骨折及
び損傷を受けた骨の強度と機能がほぼ回復するまでの
間、生体骨に近い強度を維持しており、最終的に骨の形
成が完了する頃には、生体内に完全に吸収されていると
いう理想的な骨接合材を提供した。更に本発明者らは、
特開平3−29663号において、生体の各部位におけ
る骨の必要強度と強度保持期間を明確にし、各部位に好
適に使用される骨接合材を提供した。
【0007】本発明者らが提供したこれらの骨接合材
は、強度的には骨接合材として要求される特性を全て満
たしており、現在に至っても問題点のない優れた材料で
ある。しかし、一方で、ポリ乳酸からなる径の太いスク
リュー等を用いた場合には、その吸収速度がスローであ
り、完全に吸収されるまでに1〜2年、場合によっては
3年程度かかるものがあることが判ってきた。
【0008】また、生体吸収性材料を用いた複合体の研
究も行われており、特開昭63−68155号ではポリ
乳酸にハイドロキシアパタイトを混合し、溶融押出によ
り成形したピン状成形物が開示されている。しかし、こ
の場合には吸収性材料の部分が分解吸収されるにつれて
ポーラスな構造になり、ある時点でより加速度的に分解
吸収が促進される傾向が不可避である。そのため、局部
的にpHが上昇し、炎症を起こす可能性が大きい。
【0009】更に、USP4743257号において
は、生体吸収性高分子からなるマトリックスを同じ成分
からなるファイバーで補強する所謂self−rein
forceした複合体からなる骨接合材が示されている
が、これも繊維状にほぐれて表面積が大きくなるので、
ある時期に急激にバースト的吸収を起こす可能性が大き
く、それにより炎症を引き起こす場合が考えられる。
【0010】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、初期強度、初期弾性率に優れ、生体内に埋
入後数ケ月程度で周囲のポリ乳酸の被覆部分が吸収さ
れ、その後はセラミックスの芯材が生体組織と適合する
ため、抜釘のための再手術の必要性がなく、また生体吸
収性のポリ乳酸の占める割合が低いため、吸収される絶
対量が少なく、炎症を引き起こす可能性が極めて低く、
新生骨により吸収された後の空洞が早期に埋まるという
理想的な骨接合用デバイスを提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の骨接合用デバイ
スは、酸化物系セラミックスまたは燐酸カルシウム系セ
ラミックスの成形体を芯材とし、該芯材をポリ乳酸で被
覆したことを特徴とする。
【0012】本発明に用いる芯材は、酸化物系セラミッ
クスまたは燐酸カルシウム系セラミックスの成形体で生
体適合性の良いものであればよく、例えば酸化物系セラ
ミックスとしてはアルミナ、ジルコニアなどが、燐酸カ
ルシウム系セラミックスとしてはハイドロキシアパタイ
ト、燐酸三カルシウムなどが好ましく使用される。これ
らのセラミックス材料は、従来法によって成形した後、
所定の外径を有する円柱状に精密加工して用いればよ
い。尚、これらのセラミックスの他に生体活性のある脱
灰骨を充填したり、BMP(Bone Morphor
ogeneticProtein)を混合して用いても
よい。
【0013】一方、被覆材として使用する生体内吸収性
のポリ乳酸(以下、PLAと記す)は、光学活性を有す
るL体またはD体の乳酸から常法(C.E.Love,
米国特許第2668182号明細書)に従って乳酸の環
状二量体であるラクチドを合成したあと、そのラクチド
を開環重合することによって得られるもので、L体のポ
リ乳酸(以下、PLLAと記す)の方がより好適であ
る。このPLLAは、分子量と結晶化度を適度に調整す
ることが重要である。即ち、PLLAは分子量が高いも
のほど高強度の材料となるが、あまり分子量が高すぎる
と、溶融成形の際に高温、高圧が必要となるため大幅な
分子量低下を招き、結果として溶融成形後の分子量は低
いものとなり、当然のことながら強度も低いものとな
る。他方、結晶性材料は非晶性材料に比べて曲げ強度、
弾性率が高く、また体液の浸透は結晶相の方が遅く、見
掛け上の加水分解も遅い。しかし、熱処理により結晶化
度を上げていくと、強度は向上するが、PLLAが熱的
に不安定であるため劣化が進行して分子量低下が生じ、
加水分解速度が速くなり、強度劣化が急激に起こるよう
になる。このような理由から、被覆材料のPLLAは粘
度平均分子量が30万〜60万、なかんずく35万〜5
5万程度で、結晶化度が10〜60%程度のものが好適
に使用される。
【0014】また、被覆材料のPLLAは、溶融成形後
に2〜5倍程度の延伸倍率で一軸延伸することが好まし
い。このように一軸延伸するとPLLA成形物の強度が
向上し、圧縮曲げ強度が160〜250MPa、圧縮曲
げ弾性率が5500〜24000MPaの値を示す強靱
なものとなり、また、延伸後の若干の戻りが生じること
によって芯材を締付ける力が大幅に増大するからであ
る。
【0015】上記の如き延伸または無延伸のPLLA被
覆材で前記のセラミックス芯材を被覆した本発明の骨接
合用デバイスは、一般的な外科手術で用いられているよ
うなロッド、スクリュー、ピンなど種々の形状で利用さ
れる。ロッドやピンの場合は芯材の直径を1〜3.5m
m(好ましくは1.2〜3mm)程度、PLLA被覆材
の厚みを0.75〜2mm(好ましくは1〜1.5m
m)程度、全体の直径を2.5〜8mm(好ましくは3
〜6mm)程度に設定したものが使用され、またスクリ
ューの場合もほぼ同寸法のものが使用されるが、スクリ
ューのPLLA被覆材の厚みは溝切り分を考慮してやや
厚くするのが望ましい。
【0016】本発明の骨接合用デバイスは、例えばPL
A(PLLA)を溶融成形し、望ましくは一軸延伸した
後、ドリル加工により孔をあけて中空パイプとし、これ
を窒素雰囲気中80℃前後で加熱した状態で芯材を孔に
挿入することにより製造される。この際、ドリル加工で
発生する熱がPLLAに蓄熱しないように注意すること
が肝要である。尚、上記の製造方法は一例であり、これ
以外にも、例えばクロスヘッド金型を用いて芯材にPL
Aを被覆する方法など、種々の製造方法が採用可能であ
る。
【0017】
【作用】本発明の骨接合用デバイスを体内に埋入する
と、表面のPLA(PLLA)が体液と接触して徐々に
加水分解を始め、表面から内側に穏やかに進行するが、
本発明のデバイスはPLAを被覆材部分にのみ用いてい
るため、全体をPLAで成形した従来のデバイスに比較
すると、PLAの吸収が早期に完了し、吸収される絶対
量も少ない。従って、本発明の骨接合用デバイスは炎症
を起こす可能性が極めて低い。そして、PLAの被覆材
が完全に吸収された後には生体適合性に優れたハイドロ
キシアパタイト等のセラミックスの芯材が残り、骨折部
分や損傷部分が完全に治癒するまでの間、骨接合用デバ
イスとしての機能を果たす。
【0018】このように本発明の骨接合用デバイスは、
PLA製デバイスに比べると、PLAの吸収速度が速く
吸収される絶対量が少ないため、炎症を起こしにくいも
のであり、しかも、セラミックス製の芯材をPLLAで
被覆しているため、従来のセラミックス製デバイスに見
られるような脆さの欠点を充分カバーできるものであ
る。つまり初期強度がPLAと芯材の中間的な値を示
し、その表面特性はPLAの性質に依存する。PLAは
有機ポリマーとしての靱性を与え、芯材であるセラミッ
クスは弾性率の高さと剛性が強いことの利点を与える。
芯材に用いるセラミックスの粉体を混合した場合には、
このような物理的強度は改善されない。
【0019】また、PLAが完全に吸収された時には、
骨折及び損傷部位の治癒がある程度進行しており、セラ
ミックス材料の欠点である周囲骨の強度低下の現象も最
小限に抑えることができる。更に、PLAにハイドロキ
シアパタイトを粉末あるいはフレーク状で混合したり、
繊維補強したものと比較しても、バースト状の吸収がな
く、炎症を起こす可能性が低いなど、現在使用あるいは
検討されている骨接合デバイスに比べても極めて優れた
骨接合用デバイスであると言える。
【0020】また、本発明者らは、被覆材として好適に
使用されるPLAを延伸すると圧電性を生じるという事
実を見出した。この圧電性の効果により仮骨の生成が促
進されることが判っており、その点からも本発明の骨接
合用デバイスは理想的なものと言える。
【0021】更に、PLAからなる従来のデバイスはX
線によるレントゲン撮影には写らないという欠点があ
り、埋入後の分解挙動などを把握しにくいという問題が
あったが、本発明の骨接合用デバイスでは、芯材として
用いるセラミックス系成形物がX線撮影可能であり、レ
ントゲン撮影時のマーカーにもなり得る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳述する。
【0023】直径1.5mmのハイドロキシアパタイト
(以下、HAと記す)の焼結ロッドに対し、粘度平均分
子量(クロロホルム中、25℃にて測定)が40万のP
LLAを押出成形により被覆してHA/PLLAの複合
ロッドを作り、次いで105℃の温度でPLLAの被覆
部分を長軸方向に4倍に延伸することにより、外径が
3.2mm,長さ5.5cmの複合ロッドを作製した
(サンプル1)。
【0024】また、同様の方法で、HA及びウォラスト
ナイトを含有する結晶化ガラスよりなる直径2mmのロ
ッドをPLLAで被覆して、外径6.5mm長さ5cm
の複合ロッドを作り、これを切削加工して海綿骨用スク
リュー(スクリューの谷径は4mm、PLLAの肉厚は
谷径の部分で1mm、山径の部分で2.25mm)を作
製した(サンプル2)。
【0025】これらの物理的強度を測定したところ、曲
げ強度及び曲げ弾性率は芯材が支配的であり、サンプル
1でそれぞれ2400kg/cm2と2100kg/m
2、サンプル2でそれぞれ2500kg/cm2と40
00kg/mm2であった。また、表面はPLLAの物
性に依存し、セラミックスの脆さはなく、靱性を有して
いた。しかも、PLLAのような可撓性はなく、芯材の
セラミックスの剛性を有しているので、スクリューを埋
入するに都合のよい強度を有していた。また、芯材とP
LLA被覆材の界面は、PLLAの延伸時に一度伸長し
た後、加熱下に戻りが生じて芯材を締め付けた状態が生
ずるので、単にセラミックスロッドを熱被覆した状態と
は異なっており、物理的な密着が非常に強く、容易に剥
離できるものではなかった。これは密着力を上げるため
に接着剤として第三物質を要しないので好都合であっ
た。
【0026】次いで、サンプル1のロッドを、5頭のネ
コの脛・腓骨骨幹部中央を実験的に横骨折を作り、その
髄内に挿入して整復、固定した。外部は硬化帯を装着
し、各固体ともにケージレストを行った。
【0027】一方、サンプル2のスクリューは5羽の家
兎の脛骨近位部に実験的に骨切り術を行い、内固定し
た。即ち、体重約3kgの家兎の右脛骨近位部に関節面
約1/3を含む縦割れ骨折を作成し、スクリュー一本に
て内固定した。外固定はせずケージレストを行った。
【0028】両者のコントロールとしてPLLAのみか
らなる同径、同長のロッドとスクリューを用いて同様の
整復、固定を行った。
【0029】その後、25ケ月を経過した後、各々を屠
殺して、ロッド孔とスクリュー孔を観察したところ、コ
ントロールのロッドはPLLAが分解、吸収され、固体
としての残存は認められなかったが、ロッド孔は明瞭に
認められ、新生骨が置換するまでには至らなかった。ま
た、スクリューの場合は、約5〜30%のPLLAの固
体の残存があり、その分子量は2000〜3000以下
に劣化しているもののスクリュー孔は明瞭に認められ
た。
【0030】これに対し、HAを芯材に有するサンプル
1の複合ロッドの場合は、HA周囲のPLLAが分解、
吸収により消滅しており、その部分は新生骨で充填され
て、ロッド孔が残存していなかった。また、バイオアク
ティブな芯材を有するサンプル2のスクリューの場合
も、一部のPLLAが多孔質な状態で残存しているにも
かかわらず、バイオアクティブな効果により外周のPL
LAの一部は新生骨で旺盛に置換されており、スクリュ
ーの外孔はかなり充填された状態にあった。
【0031】以上の事実からして、骨接合用のデバイス
は本発明の目的を達成していることが裏付けられる。
【0032】尚、術後の経過観察における軟X線像で
は、ロッド、スクリューの芯材によりX線観察が可能で
あった。また、4〜8週までの初期経過時点では骨切り
部に両側の骨折端から成長した充分な量の錯着仮骨およ
び橋状仮骨の完成が認められたが、これは延伸PLLA
の圧電性の効果によるものと考えられるので、ここにも
本発明の複合体よりなる骨接合用デバイスの意義があ
る。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の骨接合用デバイスは、埋入直後においては表面が生体
内分解吸収性のPLA(PLLA)で被覆されており、
セラミックス系芯材の弾性率の高さによる周囲骨の強度
低下を緩和することができる。また、PLAの被覆材は
表面から徐々に分解吸収されるが、PLAのみからなる
デバイスに比べると総量が少ないために分解吸収は短期
間で完了し、吸収される絶対量も少ないため、炎症を起
こしたりする可能性は極めて低い。そして、この分解吸
収過程とその終焉時期に新生骨が空洞部分に薄く橋渡し
した状態となって埋まる状態となりやすいので、全てが
吸収性材料である場合に新生骨が完全に埋まる2〜3年
あるいは3〜4年の長期を要せず、短期間に新生骨で埋
まるという最大の利点を有する。
【0034】また、被覆材料のPLAが完全に分解吸収
された後は、生体適合性に優れたセラミックス系の芯材
が、骨折及び損傷部位が完全に治癒するまでの間、骨接
合用デバイスとしての機能を果たす。そして、PLAの
被覆材が完全に吸収された時には、新生骨の発生により
骨折及び損傷部位の治癒がある程度進行しており、セラ
ミックス系デバイスの欠点である周囲骨の強度低下の現
象を最小限に抑えることができるという効果もある。
【0035】更に、セラミックス系の芯材がレントゲン
撮影時のマーカーになるので、PLAのみからなるデバ
イスがレントゲン撮影で写らないという欠点も解消でき
る。そして、被覆材料として延伸したPLAを用いた場
合には、圧電効果により仮骨の生成が促進されるという
効果もあり、新生骨発生による治癒の促進が見られるも
のである。
【0036】このように、本発明の骨接合用デバイスは
極めて理想的なものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物系セラミックスまたは燐酸カルシウ
    ム系セラミックスの成形体を芯材とし、該芯材をポリ乳
    酸で被覆したことを特徴とする骨接合用デバイス。
  2. 【請求項2】ポリ乳酸が一軸延伸されていることを特徴
    とする請求項1記載の骨接合用デバイス。
  3. 【請求項3】芯材がハイドロキシアパタイト又は燐酸三
    カルシウムの成形体であることを特徴とする請求項1記
    載の骨接合用デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108578787A (zh) * 2018-08-07 2018-09-28 宁波宝亭生物科技有限公司 一种可吸收的骨固定装置及其制备方法

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CN108578787A (zh) * 2018-08-07 2018-09-28 宁波宝亭生物科技有限公司 一种可吸收的骨固定装置及其制备方法

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