JPH05138401A - 加工機の５軸駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に記録・再生機器に使用されるロアードラ
ムの加工に用いた場合に、テープ走行面上に任意の位置
に自由形状の突起物を精度よくかつ安定に形成できる加
工機の駆動装置を提供することを目的とする。 【構成】 Ｙ軸スライド台１７に設置された刃物取付け
台１９をスライド可能とし、刃物取付け台１９はサーボ
モータＭ４により駆動される。取付け台１９と送り軸２
１の間にスライド部品２０を配置し、一方を刃物取付け
台１９に固定し、もう一方をスライド送り軸２１に固定
する。主軸１０、Ｚ軸スライド台１３、Ｙ軸スライド台
１７及びサーボモータＭ４を制御装置２３により制御し
て自由形状を加工する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】ＶＴＲ・ＤＡＴ用ロアードラムで
は、テープ走行面上に微少な突起物が形成されている。
この突起物の形状・位置精度は、高密度記録が進む中で
重要な位置ずけとなっている。

【０００２】本発明は、この様な任意の位置に自由形状
の突起物を切削で形成する事を可能とした駆動装置に関
するもので、特にロアードラムの加工に用いて有用なも
のである。

【０００３】

【従来の技術】従来ＶＴＲ・ＤＡＴ用ロアードラムにも
テープ走行面上に微少な突起物が形成されている。この
突起物形成方法には、切削による削り残し方法と塑性変
形を利用した方法がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ＶＴＲやＤＡＴ用のロ
アードラムでは、テープ走行面上に微少な突起物が形成
されている。この突起物を形成するには、切削による削
り残し方法と塑性変形を利用した方法がある。

【０００５】削り残し方法では、加工に限界がありテー
プ走行面上のテープの出側に限定され、塑性変形方法で
は、突起部周囲のテープ走行面の真円形状を劣化させて
しまう。

【０００６】本発明は、上記課題に鑑み、特に記録・再
生機器に使用されるロアードラムの加工に用いた場合
に、テープ走行面上にＮＣ制御で任意の位置に自由形状
の突起物を切削で形成でき、しかも加工精度に優れ、ま
た安定した品質の製品を得ることのできる、加工機の駆
動装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の装置は、主軸モータ、往復台送り軸モー
タ、横送り軸モータ、第２の横送り軸モータ、刃物台送
り軸モータを制御する制御装置を具備し、この制御装置
を用いて、第２の横送り軸モータを加工物の加工すべき
所定の突起形状に応じた前後運動をさせ、前記主軸モー
タ、前記往復台送り軸モータ、前記刃物台送り軸モー
タ、第２の横送り軸モータを制御し、任意形状を形成す
るものである。

【０００８】

【作用】上記した構成により、記録・再生機器に使用さ
れるロアードラムのテープ走行面上に切削で任意の位置
に自由形状の突起物を容易に形成が可能となり、かつ加
工精度が優れしかも安定した品質で作成できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例装置について 図面
を参照しながら説明する。

【００１０】図１は、本実施例装置によって加工しよう
とするロアードラムの正面図、図２は、本実施例装置の
構成図である。

【００１１】図２において、１０はモータ・エンコーダ
内臓の主軸、１１は主軸１０と共に回転するチャックで
ある。チャック１１に取り付けられたつめ１２によりロ
アードラム１が保持されている。主軸１０に内蔵された
エンコーダは回転する毎にパルスを発生しロアードラム
１の回転角度を検出する。

【００１２】１３はＺ軸スライド台で、Ｚ軸サーボモー
タＭ１により駆動されるＺ軸スライド送り軸１４により
移動する。１５はＸ軸スライド台で、Ｚ軸スライド台１
３上に設置されており、Ｘ軸サーボモータＭ２により駆
動されるＸ軸スライド送り軸１６により移動する。１７
はＹ軸スライド台で、Ｘ軸スライド台１５上に設置され
ており、Ｙ軸サーボモータＭ３により駆動されるＹ軸ス
ライド送り軸１８により移動する。１９は刃物取付台
で、Ｙ軸スライド台１７上に設置されている。刃物台１
９はスライドする構成となっている。刃物台１９はサー
ボモータＭ４により駆動されるスライド送り軸２１によ
り移動する。刃物台１９とスライド送り軸２１の間にス
ライド部品２０を配置し、一方を刃物台１９に固定し、
もう一方をスライド送り軸２１に固定されている。

【００１３】２３は制御装置で、主軸１０、Ｚ軸サーボ
モータＭ１、Ｘ軸サーボモータＭ２、Ｙ軸サーボモータ
Ｍ３及び突起物形成用サーボモータＭ４の駆動を制御す
る。

【００１４】２２は切削工具で、刃物台１９にセッティ
ングされていて、ロアードラム１にテープ走行面２、リ
ード面３を形成するための形状を有している。

【００１５】ＣＡＭシステムにより、主軸１０、Ｚ軸サ
ーボモータＭ１、Ｙ軸サーボモータＭ３及びアクチュエ
ータ２０を同時４軸駆動するためのＮＣデータを作成す
る。

【００１６】ＣＡＭシステムにより作成された同時４軸
ＮＣデータを制御装置２３に入力し、テープ走行面２上
の任意の位置に自由形状の突起物４を切削で形成すると
共にリード面３も作成する。

【００１７】

【発明の効果】本発明の装置は、以上のごとく構成され
ているので、容易に高い精度で任意の位置に自由形状の
突起物を切削で形成することが出来る。しかも安定した
品質で作成できるので量産にも応用可能である。

【００１８】本発明の装置を用いてロアードラムの加工
を実際に行い、このロアードラムをＶＴＲに使用したと
ころテープの搖れ、バタツキによる画像への影響を抑制
し、テープタタキ音の低減に良好な結果が得られた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例装置によって加工しようとす
るロアードラムの正面図

【図２】本発明の一実施例装置の構成図

【符号の説明】

１ ロアードラム ２ テープ走行面 ３ リード面 ４ 突起物 １０ 主軸 １１ チャック １２ つめ １３ Ｚ軸スライド台 １４ Ｚ軸スライド送り軸 Ｍ１ Ｚ軸サーボモータ １５ Ｘ軸スライド台 １６ Ｘ軸スライド送り軸 Ｍ２ Ｘ軸サーボモータ １７ Ｙ軸スライド台 １８ Ｙ軸スライド送り軸 Ｍ３ Ｙ軸サーボモータ １９ スライド式刃物台 ２０ スライド部品 ２１ スライド送り軸 Ｍ４ 突起物形成用サーボモータ ２２ 切削工具 ２３ 制御装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】加工物を回転させる主軸及びこの主軸を駆
   動する主軸モータと、往復台と、この往復台を駆動する
   往復台送り軸及び往復台送り軸モータと、横送り台と、
   前記往復台に設置され、この横送り台を駆動する横送り
   軸および横送り軸モータと、第２の横送り台と、前記横
   送り台に設置され、この横送り台を駆動する横送り軸お
   よび横送り軸モータと、工具が取り付けられた刃物台
   と、前記横送り台に設置され、この刃物台を駆動する刃
   物台送り軸及び刃物台送り軸モータと、前記主軸モー
   タ、前記往復台送り軸モータ、前記横送り軸モータ、前
   記第２の横送り軸モータ、前記刃物台送り軸モータを制
   御する制御装置を具備した加工機の５軸駆動装置。